10. 2017年8月04日 18:07:53 : n2n4Cz5EKA : 9ypH7c_1z6Q[1]
「早期の解散総選挙もあり得る」「安倍総理は憲法改正を事実上断念した」森田実氏が講演
AbemaTIMES 8/4(金) 17:48配信
「政界は8月の中旬頃までに出る、各報道機関の世論調査に非常に神経を尖らせております。この世論調査でさらに支持率が落ちるということになりましたら、安倍政権は本当に苦境に立つと思います」。
4日、日本外国特派員協会で政治評論家の森田実氏が会見を開き、きのう発足した第3次安倍第3次改造内閣について語った。
森田氏は「私自身も安倍内閣を日常的に厳しく批判している者の一人ですが、安倍総理は似たような立場の人とこの期間、会談を重ねたように聞いています」とし、自身にも6月末、「安倍総理大臣秘書官で旧知の人」から「安倍総理が会いたいと言っています、昼飯でも食べたいと言っていますと。どうぞ森田さんはご自由に意見を行ってください」という要請があったことを明かした。
そして安倍総理がG20から帰国した後の7月13日、二階幹事長も交えた3人で昼食をとったという。そのときのことを、森田氏はこう振り返った。
「席に着くと同時に、安倍首相は私に向かって加計学園問題に自分が直接関与したことはないという事情をかなり詳しく説明しました。私は安倍総理が加計問題で非常に心理的圧迫を受けているなと感じながら話を聴きましたので、このように言いました。『加計孝太郎氏が安倍総理の親友であれば、こうして困っているときに助けるのが友の役割だ。したがって加計孝太郎氏は事業から撤退するか延期するか、自ら譲歩すべきことを考える、そのようにしたらどうですか』と話しました。この私の発言に対して、安倍総理は沈黙しておりましたし、何も言いませんでした。二階幹事長も黙って聞いていました」。
「どのような政権も、日本においては3、4年経つと国民から飽きられます。早ければ半年や1年で飽きられます」「初めは期待し、ある時期までは誉めるけれども、ある時期がすぎると、足を引っ張り始める。これが日本のジャーナリズムの文化なんですね。“マッチポンプ“という言葉を使いますけれども、これが大衆の世論を動かしている原動力だと思います。人によっては半年くらいで飽きるわけです。これが日本のマスコミの生態だと思います。ただ、日本のマスコミだけが特殊だとは思いません。みんな飽きっぽいんです」。
「長期政権だった吉田茂政権も佐藤栄作政権も、4年前後で国民の非常に強い不満を受けます。吉田茂は衆議院解散で切り抜けようと、絶えず解散を模索し、時に断行しました。私は吉田茂内閣の例などを挙げることで、安倍総理に早期に衆議院を解散し、自らの信を国民に問うて再出発を図るべきであると提言しました。安倍総理はそれに対しては沈黙しておりました。佐藤栄作は常に人事政策、これによって切り抜けようと努力しました。佐藤栄作は“トカゲの尻尾切りばかりやっている“と言われるほど、閣僚をクビにしました。甘い人事は行わなかったのです。私は佐藤栄作の例を話すことで、人事ではもっと厳しく対応しなければならんと話しました。安倍総理は、自らが仲間ばかり集めてお仲間お友達内閣をやっているという批判に対しては、相当こたえていたようです」。
そして昨日、安倍総理は内閣改造を行った。
「私は今度の人事において、安倍総理が岸田外務大臣を希望通り自由民主党の政調会長にすると同時に、岸田派の4人を入閣させることで、安倍・岸田同盟に似た関係を作ったのは、自身と一番遠い距離にあったこの宏池会=岸田派と手を結ぶことで、“えこひいき“、“お仲間を大事にする“というイメージからの脱却を図ったのだと思います。イメージチェンジを一生懸命やったのが今回の内閣改造だと思いますが、日本国民は政治家を信用しなくなっているので、上辺だけのものかそうでないのかを見極める方向に動くと思います」。
「憲法改正はもう不可能だと思っております。安倍総理自身も事実上断念したと思います・これからは安倍内閣を一日も長く存続させるために、彼は色々なことを考えると思います。早期の解散総選挙というのはありうるんだと思っております」。
■岸田派は「宏池会のイメージだけを残しているだけ」
質疑応答では、海外メディアの記者から、自民党の派閥についての質問が出た。
これについて森田氏は「現在は、ほとんどが懇親会・情報交換の場という性格で、中心の政治家がある種の独裁的な指導力を持った、昔の派閥とは全く違っております。昔の指導力ある派閥に似ているのは、二階俊博の派閥だけだと思います。他の派閥は本当に緩やかな親睦会」と説明。
改造内閣で存在感を増す岸田派=宏池会、そして岸田氏については「私は大平正芳という政治家とはかなり接触をいたしましたが、彼の時代であれば、例えば岸信介のような人の下で外務大臣を受けるというようなことは無かったと思います」「安保法制のときに、憲法解釈の変更を行いましたが、昔の宏池会だったら外務大臣を辞職していると思います。あくまで安倍首相に付いて行ったいうのが、宏池会のイメージだけを残している、それだけだと思いますね」と指摘した。
また、憲法改正が不可能になったとみる理由については、「公明党の全員が安倍案に乗るということはほとんど考えられない」「戦争を体験した人たちが少数ですがまだこの世に存在しておりまして、彼らはずっと沈黙してきた戦争体験を、家族会議を開いて語るようになりました。安倍首相が指導し、憲法9条の改正を含む改正案が国民投票で勝利する可能性はほとんどないと私は分析しております」と説明した。
■「民進党は解体過程に入っている」「日本版マクロン現象がポイント」
来年9月の自民党総裁選で、安倍総理が立候補すれば勝利との見通しを示す森田氏。来月に代表選が予定されている民進党については「解体過程に入っております」「新しい勢力が次の選挙ないし次の次の選挙で登場してくる可能性の方が、民進党が再生する可能性よりも大きいと思います」との見方を示した。
その上で森田氏は 「東京都で起こりました小池新党的なものが、全国的に登場して、民進党に代わって自民党政権に対抗する勢力になりうる可能性を持っていると思います。フランスのマクロン現象と、東京都における小池氏の登場、それから都民ファーストの勝利は、ほとんど同じ現象だと思います。ただ、小池氏が都知事をすぐに辞めて国政に出てくることはありえないと思います。別のリーダーによって、全国規模の日本版マクロン現象を起こそうという動きが出て来るのが現実的だと思います。すでに愛知県の大村知事とか、名古屋の河村市長とか、そういう人たちが活発に動き始めております。大村さんや川村さんがトップリーダーになれるかどうか、私は否定的ですが、埼玉県の上田知事が出てくれば可能性があります」とし、次の衆院総選挙でこうした勢力が出て来るかどうかがポイントだと指摘した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170804-00010009-abema-pol
http://www.asyura2.com/17/senkyo230/msg/243.html#c10