7. 2019年1月29日 04:06:55 : aRCj04AGuE : 6KzBqkxFoEY[1]
銀河系には二千億の恒星があり、100億年以上の歴史を持っている。そして生命を構成する物質など宇宙の中ではありふれたものだ。隕石の中からアミノ酸のような生命を構成する複雑な有機物も見つかっている。その中の一つでしか機械文明が進化してないと考えるのは不自然だ。例え二千億の内生命が発生したのは1%だけだとしても二十億である。その内1%だけが機械文明まで進化できたとして地球と同じレベルの文明が二千万。その内地球より数万年進化が早かった文明が1%だとして二十万。計算によれば恒星間を航行できる先進科学文明が銀河系全体を版図に納めるのに必要な時間は自動化されたロボットなどを使えばたったの数万年しかかからない。つまり本来なら二十万もの先進科学文明が銀河系でひしめいているはずであり、宇宙のどこを探しても先進科学文明の痕跡が見つからないのは理屈に合わないのである。
それではどう考えれば理屈に合うのか。産業革命に成功し機械科学技術を獲得するような文明には何らかの欠陥があり、その欠陥のために自分の生まれた母星から出るほど進化する前に滅ぶと考えるのが最も合理的な説明なのである。
産業革命に成功するためには、先ず個人の才覚だけでは不可能である。幾世紀にもわたる権謀術数を潜り抜けてきた人間組織によってしか成し得ない。だが人間もまた遺伝子によって駆動される生物であり、遺伝子は利己的である。この遺伝子の利己的な性質と組織としての利害には食い違いはないのであろうか。そして種としての人類全体の利害とは食い違いはないのであろうか。
人類の場合アリと違って能力によって組織内で明確な役割分担が定められているわけではなく、感情や欺瞞など才能や能力とは関係がない所で組織の役割分担が決められている。最も典型的な例が親とそっくり同じ性質を受け継ぐわけでもない子供が組織内での地位を世襲する事である。こうして組織内で不適切な配置が行われる結果、人間の組織は長続きせず数百年で崩壊するのが常であった。
産業革命が成功した結果人類の地球環境を変える能力は飛躍的に増し、今や人間の組織が長続きできずに崩壊するのに人類自身が耐えられないレベルにまで進化している。このような状況では利己的な遺伝子により組織が行動するのを許容はできない。種全体の今後を考えれば組織の指導者は利己的な遺伝子とは相反する決断を下さないと種全体が滅亡する危険があるからだ。
本来なら二十万もの先進科学文明が銀河系でひしめいているはずなのに、一つも見つからない。原因はここにあるのではないか。そして人類もまた先進科学文明の一つとして滅びの列に加わるのだろう。コンクリートの建造物でさえ200年で跡形もなく消える。恐竜のように2億年も栄えた種族と違って我々がかつて地球を支配していた事実など知る者は永遠にいないだろうな。
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