5. 2017年6月26日 03:07:28 : iVih5FetwQ : 0992wQJ2QkQ[1]
農業というのは多くの人は知らないかもしれないが、サラリーマン生活が分単位で通勤
する一方で、時間の進み方が違っていて植物はとてもゆっくり成長する。
自然相手なので多くの人が日常的に知る経済や金融の視点とは大きく違っている所が
あります。
この農業分野は民間に頼って低コスト化が難しい分野の一つなのではないでしょうか。
自然相手では合理化という視点では簡単に判断できない要素も多い。
土木業界が常に国土の保全に関わる業界ですが日本は水害など自然災害と土地の破壊に
常に隣り合って生きてきたので治水や土木工事の歴史は古く、戦国時代よりも前、
非常に古い時代から継続されて維持されています。
今現在から一週間以内に自然環境により道路が破壊されたというニュース記事を探して
読むことができるはずです。この現実が国土の保全の必要性を良く物語っています。
この視点は日本という地理的環境条件の国を治める者には絶対に必要な視点です。
人は金があっても食料を食べないと生きてゆけません。対外的に食料を海外に依存
すればそれは直接的な食の安全保障と高コストという問題になります。それは
エネルギー安全保障とまったく同じ議論です。
なので政府がより低コストに農業生産を支援したり食糧問題を扱うことには一定の
意味はあるでしょう。
貿易問題でいえばかつて農業分野は貿易摩擦の煽りを受けて譲歩せざる終えなかった
経験を多くもっています。その原因は日本の輸出製品を海外に認めさせる代わりとしての
スケープゴートとしての存在です。
これには防衛産業(次世代主力戦闘機の開発)、情報産業(スーパーコンピュータや
OSソフトウエア分野)、航空産業(大型ジェット旅客機)も含まれます。
この三つに日本製がない原因は家電や自動車など輸出産業を海外に認めさせた結果で
貿易交渉で日本側が譲歩せざる終えなかった分野でもあります。
世界の製造業が中国に移転する状況にあって、国内では産業構造の転換が上手く行かず
金融による緩和で経済がなんとか持っている現状であるのに、再度輸出に主軸を置く事に
どれほどのメリットがあるのかもう一度考え直すべきではないでしょうか。
食に直結する一次産業を貿易摩擦の議題にするべきではありません。
http://www.asyura2.com/17/hasan122/msg/330.html#c5