現在地 HOME > 掲示板 > 日本の事件9 > 179.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 長崎男児殺害 重い課題に挑むとき 信濃毎日新聞 投稿者 エンセン 日時 2003 年 10 月 07 日 09:53:50)
ワードBOX= 児童自立支援施設
児童福祉法に基づき、窃盗や家出、性非行などをしたり、するおそれのある児童を入所させ更生指導をする施設。全国に国立、公立など計58施設がある。入所者数は昨年3月現在、1957人。行動の自由を制限して個別指導ができ、精神科医が常駐するのは、国立の武蔵野学院(男子)=さいたま市=と、きぬ川学院(女子)=栃木県氏家町=の2施設しかない。
長崎の中1自立支援施設送致 国立武蔵野学院 「閉じた心」と向き合う 個室を経て集団生活へ 平均在所1年半
2003.09.30掲載
●個別指導手厚く 精神科医も常駐
長崎市の男児誘拐殺人事件で補導された中学一年の男子生徒(12)は二十九日、国立武蔵野学院(徳地昭男院長)に入所することが決まった。全国の児童自立支援施設(男子)で唯一、行動の自由が制限でき、精神科医が常駐する同学院で、少年たちは更生にどう取り組んでいるのか。事件後、同学院が取材に応じていないため、関係者の話などから探った。
▼少年60人が生活
東京都心から地下鉄で一時間余。強制的に入所生の自由を制限できる男子専用施設「武蔵野学院」は、さいたま市の郊外にある。
「入所者の八割は、都道府県立の施設では指導が困難なため転院してきた少年。残る二割が、少年審判で強制措置が必要とされた少年だ」と、厚生労働省の担当官は説明する。現在、小学校高学年から十八歳までの約六十人が生活する。
都道府県立の施設と同じように、少年たちが集団生活をしながら更生を目指す「寮舎」も七棟あるが、行動を制限して個別指導を行う「観察寮」が同学院の特徴だ。ここには個室が八室あり、中からは鍵を開けられない構造になっている。
▼第一歩は反省心
「強制措置が必要」とされた少年は入所すると、まず二週間ほど観察寮に入る。少年の地元の児童相談所による指導指針などを基に、一人ひとりについて自立支援計画を作成。心理学や教育学などに深い知識を持つ児童自立支援専門員が、学習から生活指導までをマンツーマンで指導にあたる。
「更生への第一歩は、自分の非行の重大性を認識させ、反省の気持ちを起こさせることです」。三年前まで同学院の支援専門員だった厚労省家庭福祉課の三浦多美子技官は強調する。
三浦技官によると、なぜ施設に入所させられたのかなどのテーマで作文を書かせたり、自分が被害者やその家族だったらどう感じるかなどについて理解させるように取り組むという。
重要な役割を担うのが常駐する精神科医の存在だ。非行の背景に精神医学的な問題を抱えている少年に対しては、医師と臨床心理士が治療計画に基づき、専門的立場から精神面の指導や治療を行うという。
▼2人が親代わり
個室での生活は二週間がめどだが、延長もある。態度に落ち着きがみられるようになった段階で、自立支援専門員(男性)と保育士などの資格を持つ生活支援員(女性)の二人が親代わりとなり、十人程度の少年と一緒に生活する「寮舎」での集団生活に移る。
だが、「集団処遇が無理」と判断されれば、観察寮と寮舎を行き来することになる。三浦技官は「心の動きが見えない子どもは指導が難しい。殻を破らせるのに相当の時間がかかる」と語る。
平均在所期間は約一年半。生活態度から、非行に戻るおそれがないと判断されれば、処遇会議で退院を決める。それでも関係者によれば、二―三割は非行や犯罪を繰り返すという。
http://www.nishinippon.co.jp/news/wordbox/report/0868.html