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兵庫県パワハラ知事は第三者委の「違法」指摘にも居直り反省ゼロ…維新・吉村代表に問われる「製造責任」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/369366
2025/03/21 日刊ゲンダイ
仲良し(右から、大阪の吉村府知事と斎藤兵庫県知事)/(C)共同通信社
「なんぼ諭してもムダなんでしょうね」──。ある兵庫県議は、そうタメ息をついた。
兵庫の斎藤元彦知事に関する告発文書を巡り、県の第三者委員会が19日、調査報告書を公表した。
休日・夜間を問わず県職員にチャットで業務指示したことなど、調査した16項目中10項目をパワハラ認定。これとは別に、斎藤知事が告発者である元県民局長を記者会見で「公務員失格」「うそ八百」とおとしめたこともパワハラに該当すると指摘した。
第三者委は、告発文書が公益通報に該当するとした上で、斎藤知事が通報者の探索を命じたことや、文書作成及び配布を理由に元局長を懲戒処分にしたことなどに関して公益通報者保護法に反する「違法行為」と断定。「違法の可能性が高い」との表現にとどめた県議会の百条委員会よりも、さらに踏み込んだ。
しかし、当の斎藤知事は反省の色なし。第三者委の報告から一夜明けたきのう、「報告の内容を重く受け止めていく」と語ったが、告発文書について「誹謗中傷性が高い」との従来の主張を堅持。違法と指摘された懲戒処分に関しても「適切」との認識を崩さなかった。
もはや「無敵の人」
外部弁護士で構成された第三者委に対してすら、この居直りである。かたくなに自分の非を認めない斎藤知事は、もはや何を言われても「無敵」の状態。モラルもクソもないパワハラ知事に県議会はどう動くのか。冒頭の県議が言う。
「知事が報告書を精査した上で、どんな見解を示すか。元局長が公用パソコンに保管していた私的情報の漏洩問題について2つの第三者委が今月中にも結果をまとめる予定です。知事の見解と調査結果を待ちたい。まずは元局長の懲戒処分の撤回を求め、知事の対応次第では辞職勧告や不信任決議も視野に検討するつもりです」
県政の混乱は本をただせば、「斎藤知事」の誕生を後押しした日本維新の会にも責任がある。20年ぶりに新人同士の争いになった2021年の兵庫県知事選で、斎藤氏を推したのは、誰あろう維新の吉村洋文代表(大阪府知事)だ。当時、吉村代表は府財政課長だった斎藤氏を「実務能力も高く、優秀、人柄も素晴らしい」と大絶賛していた。
パワハラ問題が吹き荒れていた昨年9月、吉村氏は電話で斎藤に「辞職すべきだ」と伝えたという。「無敵の人」を生んだ製造責任者として、再び辞職を促すのが筋じゃないか。
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