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https://www.yomiuri.co.jp/politics/20241129-OYT1T50055/
サイバー攻撃は、まごうことなき「犯罪」である。
日本政府がいう「能動的サイバー防御」とは、まぎれもなく「サイバー攻撃」そのものである。
従って、「能動的サイバー防御」は「確信的犯罪」である。
そのことを日本政府が犯すことは、すなわち「国家犯罪」なり。
しかも、主権者の基本的人権を侵してまでやることか。
以下に記事の全文を転載する。
重大なサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の導入を巡り、政府の有識者会議(座長・佐々江賢一郎元駐米大使)は29日午前、第4回会合を首相官邸で開き、法整備に関する提言をまとめた。政府が独立機関の監督の下、外国と国内間などの通信情報を取得・分析すべきだなどとしたことが柱だ。
石破首相は会合の冒頭、「我が国のサイバー対応能力の向上は現在の安全保障環境にかんがみ、ますます急を要する課題だ」と述べ、提言を参考に可能な限り早期に関連法案を作成することを平デジタル相に指示した。政府は来年の通常国会に法案を提出し、制度の実現を目指す。
有識者会議の提言のポイント
提言は、〈1〉官民連携の強化〈2〉通信情報の利用〈3〉アクセス(侵入)・無害化について具体策を示した。
〈1〉では、官民が情報を共有するための枠組みの創設や、サイバー攻撃が起きた場合のインシデント(事案)報告を、電力や鉄道などの基幹インフラ(社会基盤)事業者に義務づけることを求めた。
〈2〉に関しては、大半の攻撃は海外から行われることを踏まえ、外国から日本を経由して外国へ向かう「外外」通信に加え、外国から国内への「外内」通信や、国内から外国への「内外」通信の情報も取得・分析する必要性を指摘した。
監視する通信情報は、IPアドレス(ネット上の住所の数字列)などを中心とし、メールの中身などの「個人のコミュニケーションの本質的内容」に関わる情報は除外すべきだとの考え方を示した。憲法が定める「通信の秘密」を保護するため、独立機関を設置し、事前承認などの手続きを通じて、政府を監督する案も明記した。
〈3〉は、武力攻撃事態に至らない平時における措置であることを踏まえ、まずは警察が行い、「公共の秩序維持の観点から特に必要がある場合」には自衛隊が加わって共同で実施すべきだとした。警察官職務執行法を参考に、緊急時に即時に実施できる制度を整えることも提案した。
このほか、横断的課題として、政府の司令塔組織への人材結集や、人材育成のための資格活用や待遇改善なども促した。
記事の転載はここまで。
日本帝国が犯した侵略戦争という「国家犯罪」を反省し、日本は、「国民主権」、「平和主義」、「基本的人権の尊重」という三原則を基本とした日本国憲法を定めたのではなかったか。
日本国憲法9条から導き出される防衛の理念は「専守防衛」であることは言うまでもない。
これらは、日本においては普遍的な理念であり、そのことは「サイバー空間」の事象に対しても例外ではあり得ない。
即ち、サイバー空間においても「専守防衛」を貫くことが、日本国憲法の平和主義の求めるところだ。
「能動的サイバー防御」とは、相手国にとってはサイバー攻撃そのものであり、「専守防衛」とは相容れない。
この一事を見ても、「平和主義」は蔑ろにされ、国家の為、自衛の為を口実として「基本的人権」にまで制限を加えようとする。
まさに「いつか来た道」、「歴史は繰り返す」。
権力者は、こうして憲法での「縛り」を無効化し、専制、独裁を目論み、「主権」を国民からはく奪せんとする。
なんとも、使い古された「手口」ではないか。
そんな手口に易々と乗せられるわけにはゆくまい。
おのおの方、ご注意召されよ。
心ある野党の奮闘に期待したい。
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