★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK296 > 164.html
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ ★阿修羅♪
怪しい連立で自民延命 「103万円」で国民が失ったとてつもないもの(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/164.html
投稿者 赤かぶ 日時 2024 年 11 月 22 日 06:45:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


※2024年11月21日 日刊ゲンダイ1面 紙面リック拡大 文字お越し


※紙面抜粋


※2024年11月21日 日刊ゲンダイ2面


裏金自民に塩を送り、まんまと事実上の連立入りで鼻高々(C)日刊ゲンダイ

 案の定、「ゆ党」の本領発揮で、まんまと事実上の連立入りの国民民主。103万円の財源は庶民にツケ回しし、過半数にめどをつけた石破自民。これで企業団体献金もそのまま。腐敗堕落政党が温存、デタラメ経済政策存続では何のための総選挙だったのか。「国民」幹部のニヤけた笑いをマトモな有権者はどう見たか。

  ◇  ◇  ◇

「ゆ党」の本領発揮である。

 自民、公明、国民民主の3党の政調会長が20日、政府・与党が22日の閣議決定を目指す総合経済対策に合意した。国民民主が求める「103万円の壁」の見直しは、「2025年度税制改正の中で議論し引き上げる」と明記。ガソリン減税に関し「暫定税率の廃止を含め、自動車関係諸税全体の見直しに向けて検討し、結論を得る」と記載することで一致した。

 経済対策の裏付けとなる24年度補正予算案の年内成立や、25年度予算案に関する3党の「継続的な取り組み」の重要性など、与党が重視する内容も盛り込まれた。

 また、自民の小野寺五典、公明の岡本三成、国民民主の浜口誠3氏は補正予算案について「年内の早期成立を期する」と記した文書を交わした。浜口は早速、補正予算案への対応について「経済対策が着実に実行されるという条件付きだが、反対することにはならない」と賛成する意向だ。

 野党のはずの国民民主は案の定、自公に塩を送る本領を発揮。まんまと事実上の連立入りを果たした格好である。

 3党はこれまで5回にわたり協議を重ね、「103万円の壁」を巡っては、国民民主が178万円にまで非課税枠を引き上げるよう要求。侃々諤々の議論が交わされてきたかのようだが、果たしてそうか。「既にだいたいの落としどころは決まっている」というのが、永田町関係者の一致した見方だ。

 衆院選で過半数割れし、政権運営がままならない与党・自民と国民民主、財務省のそれぞれの思惑を見れば、どこが「落としどころ」なのか、おぼろげながらに見えてくる。

「自民は政権を安定させるため、とにかく国民民主に補正予算案に賛成してもらいたいのが本音です。一方、国民民主は来夏の参院選に向け『103万円の壁見直し』の実績が欲しい。玉木雄一郎代表が言うように178万円まで非課税枠を引き上げたら、国と地方の税収が約7.6兆円減るとされており、財務省はとても納得できません。何としてでも税収減の幅を減らしたいはずです。今後、3者が妥協できる引き上げ幅を模索するのでしょう」(官邸事情通)

おいしいとこ取りの無責任


手を握った自公国(左から国民民主・浜口氏、自民・小野寺氏、公明・岡本氏の3党幹部)/(C)日刊ゲンダイ

 つまり、3者が追い求めているのは国民生活というよりも、「党利党略」。どうすれば身を守れるのか、いかにして得点を挙げるのか--、ということに拘泥しているのだ。

 中でも目に余るのは、国民民主の玉木だ。19日夜のインターネット番組で、写真週刊誌にすっぱ抜かれた元グラドルとの不倫問題を巡り、自身の進退に関してこう発言していた。

「ある意味、恥を忍んでいま、代表を務めている。『103万円の壁』の問題等、落ち着いたところで最終的には出処進退を自ら判断する」

 ほとんど、代表辞任を明言したに等しい内容である。本当に反省して代表を辞するのだろうか。

「代表を辞めてしまえば、不倫問題で追及される機会が減るはずです。玉木さんとしては、辞任して頭を低くしておこう、という判断でしょう。ただ、国民民主は“玉木党”と揶揄されるほど、彼ありきの政党です。しばらくはほとぼりが冷めるのを待ち、来夏の参院選までに復帰するつもりではないか。代表でなければ、玉木さんの『悲願』といわれる入閣も厳しくなってくるでしょうからね」(永田町関係者)

 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。

「国民民主が来夏の参院選対策で、おいしいところだけ取ろうとしているのは明らかです。『103万円の壁』見直しは、国民にとってプラスで歓迎すべきことでしょう。しかし、玉木氏は財源については『どこから削るかは政府・与党側の責任だ』と言っている。無責任に“果実”だけいただこうという意図が透けて見えます。本気で国民生活を思い、政策実現したいと考えるなら、政権交代を目指すべき。国民民主にはそこまでの覚悟も国家ビジョンもないのだと思います。結局、自民にすり寄って連立入りすることくらいしか考えていないのでしょう」

国民が示した「NO」の民意を形骸化

 とはいえ、もちろん最も罪深いのは石破自民だ。

「103万円の壁」見直しによる税収減の穴埋めについては、今後、自公国の3党間で協議される見込みだが、簡単に答えが出るとは思えない。借金漬けの日本に、穴埋めのために回す財源の余裕などないからだ。

 大幅な税収減となる地方自治体からは早くも反発の声が上がる。全国町村会会長の吉田隆行広島県坂町長はきのうの町村長大会終了後、報道陣に「地方税収が減れば、行政サービスの低下にもつながりかねない。税収の穴について、政府や国会に、どう対応してもらえるのか心配している」と訴えた。

 最終的に赤字国債での対応となれば、結局、負担させられるのは国民だ。つまり、石破自民は過半数を維持するために、財源を庶民にツケ回ししたわけだ。

 さらに許しがたいことに、「103万円」に世間の耳目が集まる中、政治改革も骨抜きにしようとしている。

 自民は19日、党から議員に支出され、使途の公開義務がない「政策活動費(政活費)」を廃止する方針を決定。今後、与野党協議を経て年内の法改正を目指すという。裏金同然の政活費をやめるというのだが、その一方、党の支出で外交上の機密や支出先のプライバシーにかかわるものは全面公表しないそうだ。それでは、当然ながら政活費の実態は“ブラックボックス”のままである。

 加えて、肝心の企業・団体献金については、「憲法で保障されている政治活動の自由だ」(森山幹事長)という理由を盾に、相変わらず手つかずのままだ。“やっているフリ”なのは明らかで、「これからも裏金づくりを続けます」と言っているに等しい。こちらも、裏金政党の本領発揮である。(関連3ページ)

来夏の参院選まで持たない

 結局、今回の「103万円」を巡る怪しい“連立”で裏金自民はまんまと延命。賃上げ、地方創生、投資促進……と、総花的で新味ナシのデタラメ経済対策を続ける腐敗堕落政党が温存されても、国民は浮かばれない。「自公過半数割れ」という民意を突きつけた、先の衆院選はいったい何だったのか。

 裏金自民に手を貸した国民民主は国民をバカにするのも、いい加減にすべきだ。自公と握ってニヤけた笑いを浮かべる国民民主幹部の姿を、有権者はどう見ただろうか。

 政治評論家の本澤二郎氏がこう言う。

「衆院選で国民民主が躍進したのは、『手取りを増やす』という政策だけでなく、『裏金自民を許さない』というスタンスが支持されたからです。にもかかわらず、裏金自民の延命に手を貸しているのだから、有権者の目には『裏切り』と映るはず。衆院選で下した自民への『NO』の民意を骨抜きにする行為ですから、支持を失ってもおかしくありません。国民民主は実績を残したと思っているかもしれませんが、有権者はそんなに甘くないでしょう」

 来年の参院選では裏金自民と共に「鉄槌」を下されてもおかしくない。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 赤かぶ[230579] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:46:33 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4163] 報告

2. 赤かぶ[230580] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:47:05 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4164] 報告

3. 赤かぶ[230581] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:48:39 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4165] 報告

4. 赤かぶ[230582] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:49:58 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4166] 報告

5. 赤かぶ[230583] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:52:06 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4167] 報告

6. 赤かぶ[230584] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:52:46 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4168] 報告

7. 赤かぶ[230585] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:53:57 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4169] 報告

8. 赤かぶ[230586] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:56:22 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4170] 報告

9. 赤かぶ[230587] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:57:47 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4171] 報告

10. 赤かぶ[230588] kNSCqYLU 2024年11月22日 06:58:37 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4172] 報告

11. 赤かぶ[230589] kNSCqYLU 2024年11月22日 07:00:01 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4173] 報告

12. 赤かぶ[230590] kNSCqYLU 2024年11月22日 07:01:03 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4174] 報告

13. 赤かぶ[230591] kNSCqYLU 2024年11月22日 07:03:32 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[4175] 報告

14. あのにますものろーぐ[90] gqCCzILJgtyCt4LggsyC64Fbgq4 2024年11月22日 07:43:50 : lxNWEZhpD6 : cGVyclZSRU5mQjY=[75] 報告
昨今話題の103万円の壁みたいなウン万円の壁というものをなくせと言ってきたの実はフェミニストなんだってねぇ。如何に我が大日本のオッサン社会が愚かだったかということね。しかし、困ったもんだよね。我が大日本の若者は何故かフェミニストが嫌いでしょ。若者は老人から搾取されてると思ってるわけだけど君らの苦境から救い出してくれる存在がフェミニストだったのに。本当に度し難いねぇ。
15. たぬき和尚[980] gr2CyoKrmGGPrg 2024年11月22日 07:52:50 : ZGAvq8lUL6 : RGlkdUxULi93MEE=[346] 報告
先日、報道1930で渡辺喜美がインタビューに答えていた。
かつてみんなの党を率いた経験から少数政党が自民党と渡り合うときの注意点を、スタジオにいた玉木に教えていた。
「取り込まれないないように、あまりくっつくな」みたいなことを言っていた。
しかし見ていると、渡辺のアドバイスは結局は自民に飲み込まれたほうがいいんだよと言っているように聞こえた。
玉木も隠しているようだが、本心は自民党に入りたいのだろう。
来年の参院選では、結果次第で自民と立憲の大連立もあると佐藤章氏が言っていたが、玉木はその前に国民民主党を連立政権に押し込みたいのだろう。連合とのぎくしゃくが予想されるが、芳野も結局は政権に近い立ち位置だし、大きな摩擦は起こらないと踏んでいるようだ。
結局は玉木の野心で出てきた103万円の壁の話。国民は騙されるな。
16. やーれやれだぜッ[5] guKBW4LqguKC6oK@grqDYg 2024年11月22日 08:28:50 : f2SoJWzhmw : TXRNQ2NhSnpzWkU=[366] 報告
野党は国民の生活が豊かになると支持されなくなる国民の政府への不満意識が支持を増やすと考えてる。
そのため国民民主党がやろうとしている税収の壁の基礎控除改正と減税をやられてしまうと
国民の持つ不満の一つが解消されてしまうそれは支持率を下げる要因になると考える。
国民民主のやろうとしている事は国民の多くが期待してる。
だが他の野党は国民の生活を蔑ろにして党勢拡大しか考えないで国民民主党の足を引っ張る事しかしない。

たぶんそんな調子だと他の野党次の選挙はボロ負けするよw


17. フォーマルハウト[3] g3SDSIFbg32Di4Nug0WDZw 2024年11月22日 09:03:48 : OQrYQ0fmV6 : WlBCVXBRbndMWU0=[2] 報告
 
政治改革、
献金・交付金・裏金のズブズブを絶つ。
これ無くして日本の成長は無し。
禁タマキンの二枚舌は頂けんぞ!
 
18. 楽老[5257] inmYVg 2024年11月22日 10:03:41 : 2hnfq1CUdI : TGJqZ2dodmFWNXc=[10] 報告
>>16. やーれやれだぜッ

そうかね?
わたしは
>15. たぬき和尚:結局は玉木の野心で出てきた103万円の壁の話。国民は騙されるな。
の方に軍配を上げる。

103万円の壁を解消したところで、いくつもある壁構造の解決にはならない。
壁構造を排して二次曲線の滑らかな負担にすべきである。
真っ先に取っ払わなければならないのは1億円の壁だ。

それよりも178万円まで壁を後退させると7〜8兆円の減収になるという。
178万円以下という貧乏人からそんなに多くの所得税をふんだくっていたのだとは、トホホ

玉木ンのもう一つの公約、消費税を5%にするは何処に行ったのだろうか❓

    

19. オクトパスたこツボ党[5] g0mDToNng3CDWIK9grGDY4N7k30 2024年11月22日 10:18:48 : XgeYiV1tnA : SEx6V3hXZk92Lk0=[2683] 報告
<▽31行くらい>
>投稿者 赤かぶ 日時 2024 年 11 月 22 日 06:45:15:
>日刊ゲンダイDIGITAL > 政治・社会 > 政治ニュース > 記事 > 巻頭特集 怪しい連立で自民延命…「103万円」で国民が失ったとてつもないもの 公開日:2024/11/21 17:00 更新日:2024/11/21 17:00

きょう(令和6年2024/11/22日(金):平日)の「総合 アクセス数ランキング(瞬間)令和6年2024/11/22 10:16更新」のトップ記事は、

いつもの、

デイリー現代、いや日刊ヒョンデ、じゃなかった、日刊ヒュンダイ、いや日刊ゲンダイ

の、

巻頭特集

の、

コレですか・・・

>立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。「国民民主が来夏の参院選対策で、おいしいところだけ取ろうとしているのは明らかです。『103万円の壁』見直しは、国民にとってプラスで歓迎すべきことでしょう。

あれ?

見出しと反対のことを言ってる??

>『103万円の壁』見直しは、国民にとってプラスで歓迎すべきことでしょう。

そのとおり!

財源は経済成長から!!

コストカット経済からの脱出!!!

しかし、なぜ、こんな不要不急の記事がトップに来るのか・・・??

>誰によって 情報が流されているか なぜ今 流されているか (情報操作の7原則)

誰:赤かぶ(モサド:イスラエル諜報機関の工作員)
なぜ今:何かの記事から読者の目を逸らすため

何の記事かなぁ???

コレかな????

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6520381
>ロシアのプーチン大統領は21日、ビデオ演説し、侵攻するウクライナ東部ドニプロに向けて新型の極超音速中距離弾道ミサイル「オレシニク」を初めて使用したと発表した。

俺シニ行く・・・

https://www.youtube.com/watch?v=a2uEVGdP2Bc
>【Red Alert 3】ソビエト・マーチ (ロシア語版)''Soviet March''【NEUTRINO-AIきりたん】Советский март Russian edition


20. 2024年11月22日 11:23:44 : fKkQda7Cxw : a01WR1RYQWZoY00=[3069] 報告
役人は自分の給料の原資をとても気にする。だから消費税を決して下げたくない、元々消費税を導入したのだって手前の給料が心配だったからだ。だから公労協がからんだ奴らを信用してはならない。

今必要なのは103万だかなんだかの壁でなく消費税減税か撤廃なのだ、真の野党ならばもっと騒げ。こんなのをしていたら消費減税が遠くなってしまうではないか。

21. マイナンバー利権[1] g32DQ4Npg5ODb4Fbl5iMoA 2024年11月22日 12:53:28 : WrMJqjurSU : S2prTFpVS0kxckk=[162] 報告
<▽41行くらい>

ふ〜ん
マイナ事業の中核システムの入札はITゼネコンの
「5社連合」のみの応札で決まったんですか、、、

NTTコミュニケーションズ
NTTデータ
日立製作所
NEC
富士通

よく見ると創価企業も入っていますね


★そして役所と企業のつなぎの実務を担っているのが天下り機関

「地方公共団体情報システム機構」

住民基本台帳ネットワークを運営する総務省の天下り団体
「地方自治情報センター」が改組されて2014年に発足し
マイナンバー制度のシステム開発や運用を一手に手がけている

「5社連合」は
▼2014年1月に同機構の前身「地方自治情報センター」から
個人のマイナンバーを作る「番号生成システム」の設計・開発業務を68億9580万円で受注
▼2014年3月には内閣府からマイナンバー制度の中核システムを123億1200万円で受注

【理事長】
椎橋章夫(JR東日本出身)
【副理事長】
菅原泰治(総務省出身)
【理事】
青山忠幸(総務省出身)
樋口浩司(NTT出身)
手塚悟(非常勤・日立出身)

理事長の年収は約2300万円
副理事長は約1900万円
理事は約1600万円


▼総務省から自治体に「マイナンバーカード交付事業費・交付事務費補助金」交付
(2015〜2024年度の合計約7382億円)
その半分以上が自治体から同機構に交付

▼2020年度からは自治体へのネットワーク接続などを推進する「デジタル基盤改革支援補助金」
(2020〜2023年度の合計約6988億円)
などが総務省から同機構に直接交付

▼機構からはその後も5社連合側にシステム運用などが追加発注され、
マイナンバー導入初期に機構が発注した当初契約額
(645億円から1656億円へと2.6倍に)

★2021年に総務省からデジタル庁に「マイナ事業」を移管したが
▼総事業費が(当初計画の3000億から2024年には3兆円と10倍に膨れ上がった)という有様


★ちなみに2015〜2024年の間にこれに関わった歴代「総務大臣」は

高市早苗  (2014〜2017年)自民党・第3次安倍内閣
野田聖子  (2017年)自民党・第4次安倍内閣
石田真敏  (2018年)自民党・第4次安倍内閣
高市早苗  (2019年)自民党・第4次安倍内閣
武田良太  (2020年)自民党・菅義偉内閣
金子恭之  (2021年)自民党・第1・2次岸田内閣
寺田稔    (2022年)自民党・第2次岸田内閣
松本剛明  (2022年)自民党・第2次岸田内閣
鈴木淳司  (2023年)自民党・第2次岸田内閣
松本剛明  (2023年)自民党・第2次岸田内閣
村上誠一郎(2024年)自民党・第1・2次石破内閣

なんこれ!!!!自民党ばっかし!!!

このネット時代にコソコソしたってバレバレになるといういい例だが
もう(自民党=裏金)というのは消しようのない事実だな
こいつらには信用なんてすでにないということを自覚させる必要があるね

103万の次のバッシング攻撃目標は決まったな!!!


22. ノーサイド[3079] g22BW4NUg0ODaA 2024年11月22日 13:12:06 : LAsAILD0GI : a3QwWGdHaE1OUHc=[11] 報告

今度は減税の3党合意ってわけだ。時代も変わったな。(大笑)

  

23. さっちゃん3214[900] grOCwYK_guGC8TMyMTQ 2024年11月22日 13:23:13 : d6iRa8BWeE : QS9IMjgvQkZ4aDY=[120] 報告

24. さっちゃん3214[901] grOCwYK_guGC8TMyMTQ 2024年11月22日 13:24:57 : d6iRa8BWeE : QS9IMjgvQkZ4aDY=[121] 報告

25. 秘密のアッコちゃん[1078] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月22日 13:34:54 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[643] 報告
<■1210行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
米下院で女性トイレ論争決着 トランスジェンダー女性当選も議長「男性は女性になれない」
2024/11/22 12:39
https://www.sankei.com/article/20241122-X42GGQBPKVAH7NGP3XA26BHERA/
米下院のジョンソン議長(共和党)は2024年11月20日、トランスジェンダー女性(生まれつきの性別は男性、性自認は女性)に連邦議会議事堂の女性用トイレなどの利用を認めない方針を明らかにした。
「女性には女性専用のスペースが必要だ」
と指摘した。
米下院では、2024年11月5日に投開票された連邦議会選でトランスジェンダー女性が当選したことを受け、施設内の女性専用スペースの利用を巡り論争が起きていた。
ジョンソン氏は2024年11月19日、記者団に
「全ての人に尊厳をもって遇すべきだ」
とした上で、
「男性は男性で、女性は女性だ」
「男性は女性になることはできない」
と強調。
「私が言ったことは聖書の教えだと信じている」
とも述べた。
先の米下院選でトランスジェンダー女性のマクブライド氏(民主党)が初当選した。
来年2025年1月の就任を控え、共和党のメース下院議員は、生物学的な男性が議事堂の敷地内の女性専用スペースの利用を禁じる決議案を提出。
2024年11月19日にX(旧ツイッター)で
「生物学的に男性である人を、女性専用スペースに入れることは、プライバシーの侵害であるだけでなく、私たちの安全も危険に晒す」
と訴えた。
メース氏の対応について、民主党の院内総務らは反発したが、施設管理権限を持つジョンソン氏は議員部屋に個別のトイレがある上、議会内に男女共用トイレが設置されていることを挙げて、トランス女性に女性専用スペースの利用を事実上認めない考えを示した。
マクブライド氏も2024年11月21日、
「私はトイレについて争うためにここにいるわけではない」
「家庭のコスト負担の軽減のためだ」
と政策実現に力を入れる考えを示して、
「ジョンソン議長が示した規則に従う」
「たとえ同意できない場合でも」
とのコメントを発表した。
メース氏は同日、Xで
「我々は同性婚を支持している」
「しかし、女性を守ることを差別と思うならば、それはあなたの問題だ」
「トランスジェンダーであろうとなかろうと、男性器を持つならば、女性用トイレに入ってほしくはない」
と書き込んだ。
下院の女性専用スペースを巡る論争はひとまず決着を見た形となるが、メース氏には殺害予告の脅迫文が送られるような事態を招いている。

学校のトイレは性自認でなく元の性で区別 米オハイオ州議会可決、共和党知事が署名の意向
2024/11/15 10:55
https://www.sankei.com/article/20241115-4XNCEDBSUVFW3MFMTQMVIVBOQI/
米中西部オハイオ州の州議会は2024年11月13日、トランスジェンダーの児童生徒が性自認でトイレを使用することを禁ずる法案を共和党の賛成多数で可決した。
マイク・デワイン知事(共和党)は法案に署名して成立させる意向だ。
AP通信が報じた。
法案は、公立の小中高校と高等教育機関に適用され、出生時に割り当てられた性別に基づいて、男女別のトイレ、ロッカールーム、宿泊施設を指定するよう義務付けている。
共和党のジェリー・シリノ州上院議員は
「この法案は安全と安心のためのものだ」
と説明。
保守系キリスト教団体は
「常識的な法律で、若い女性のプライベートな空間に入るのは女性だけであり、女性を名乗る男性でないことを保障するものだ」
との声明を発表した。
一方、米自由人権協会(ACLU)は
「トランスジェンダーのプライバシー権を侵害し、安全を損なう」
と非難し、知事に署名しないよう求めた。
米国では、南部ノースカロライナ州が2016年に同様の法律を成立させたが大きな反発を招き後に撤回されるなど、対立が続いている。

最高裁国民審査、今崎幸彦長官ら6裁判官全員が信任 4人が罷免率10%超え
2024/10/28 21:53
https://www.sankei.com/article/20241028-FZ5E7QWLNVMT5L42WAKDC3U65A/
中央選挙管理会は2024年10月28日、衆院選と同時に実施された最高裁裁判官の国民審査の投票結果を発表し、今崎幸彦長官ら6人全員が信任された。
対象は2021年の前回衆院選後に任命された裁判官で、他に尾島明、宮川美津子、平木正洋、石兼公博、中村慎の各氏。
有権者が罷免を求めた率が最も高かったのは今崎氏で11・46%。
逆に最も低かったのは中村氏で9・81%だった。
近年は10%以下で推移していたが、今回は4人が10%以上だった。
国民審査は、有権者が辞めさせたい裁判官の欄に「×」印を書き、有効投票の過半数となった裁判官は罷免される仕組み。
最高裁は2022年、在外邦人が国民審査に全く投票できないことを違憲と判断し、今回から投票できるようになった。
1949年の第1回以来、前回までに延べ190人が審査を受けたが、罷免された例はない。

最高裁が嵌った「性自認至上主義」
正論2024年1月号 弁護士 滝本太郎
2023年10月25日の最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)の決定には驚かされた。
「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」(以下特例法)
に定められた性別変更の要件についての憲法判断で最高裁は、申立人(男性から女性への変更)の訴えにあった特例法3条4号
「生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること(生殖機能喪失要件)」
について
「違憲」
と判断してしまった。
更に同法3条5号
「その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること(外観要件)」
について、高裁段階で審理が尽くされていないとして、自らの判断を示さぬまま広島高裁に差し戻したのだ。
4号の生殖機能喪失要件が、憲法13条に定めた幸福追求権に反し違憲としたのは、15人全員だった。
三浦守、草野耕一、宇賀克也の3人の裁判官は、5号の外観要件についても差し戻しをせずに違憲だと判断すべきだとしてその意味での反対意見を示した。
残る12人は5号要件の憲法判断を回避した。
最高裁は憲法判断から逃げたのである。
最高裁によるとんでもない暴走である。
女性の権利を劣後させ、余りに矮小化している。
女性が差別され、不利益を被るのは、性別(SEX)を根拠としているという歴史的事実を無視して、つまりは男性の身勝手、女性の侮蔑、差別主義である
「性自認至上主義」
に侵された最高裁になってしまったということである。
「性自認至上主義」
をひた走った先進国では相次いで、女性の安心・安全が害され、脅かされている。
深刻な事態を招いた結果、その反省に立って正常化に舵を切ろうとしながらも、苦労しているイギリスの実態などについて、決定文では何の言及もなかった。
男性として思春期を幾分でも経験した者は女子スポーツ選手権への参加資格はないとした国際水泳連盟や世界陸連の判断なども決定文では一顧だにされていない。
15人の裁判官は何も知らないのだろうか。
不勉強極まると言う外ない。
決定文から読み取れることは、
「性自認は他者の権利法益より優先すべきである」
とする
「性自認至上主義」
に基づく論理展開ばかりなのだ。
私は本誌2023年12月号で、本決定について4つの可能性があると予測した。
第1は
「違憲であり性別変更を認める」
第2は
「違憲状態だ、国会は法を改正せよ」
第3は
「永続的に生殖腺の機能を欠いているなどとして変更を認め、違憲かどうかの判断は回避する」
第4は
「2019年1月の判例と同様、法的性別の変更を認めない、いわゆる手術要件は合憲である」
である。
まさか、4号と5号を分け、4号だけを違憲とし、5号については差し戻しをするとは思わなかった。
仮に広島高裁で5号を違憲として性別変更を認めたならば、最高裁への上訴はなく、高裁決定で確定し、実に不安定なままとなる。
高裁で5号を違憲とせずに
「ホルモン療法で陰茎が小さくなる、などしていれば陰茎ではない」
などと無理に評価し、法的性別の変更を認めてしまう手法を取れば、それが独り歩きしてしまうだろう。
そもそも最高裁は、法律の違憲判断をするかどうかという重大局面なのだから、国(法務省)に家事事件手続法と法務大臣権限法に基づき、利害関係人として参加してもらうべきだった。
最高裁にとって影響が大き過ぎて責任を負えないのならば、法務省に参加を打診すれば良かったのである。
法務省は決定後の2023年11月9日、自民党の
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(女性を守る議連)

「通例は裁判所から要請があって参加する」
と説明するなどこれまた逃げを打っていた。
議連も私どもも法務省(国)宛てに参加を要請し続けたのに、法務省も参加申し出をしないままだった。
挙げ句の4号違憲判決であり、5号は高等裁判所に差し戻して違憲となってしまう可能性がある。
行政の長である首相らに政治責任があると思われる。
差し戻し審があるのだから今からでも参加すべきだろう。
■性別変えず支障なき社会を
決定文には、生殖能力喪失要件について
「2014年に世界保健機関等が反対する共同声明を発し、また2017年には欧州人権裁判所が欧州人権条約に違反する旨の判決をした」
などとあった。
申立人側の主張そのままであろう。
死刑制度について国際的に批判を浴びても世論動向などを踏まえながら決して違憲判決を下さないのが日本ではなかったのか。
性別変更は死刑問題よりも格段に国民生活に影響を与える問題であるにもかかわらず、最高裁が暴走してしまった。
決定文には
「性同一性障害者がその性自認にしたがって法令上の性別の取り扱いを受けることは・・・個人の人格的存在と結びついた重要な法的利益である」
とあったが、だからと言って制度である
「法的性別」
を歪ませて良い理由になどならないではないか。
「本件規定がなかったとしても、生殖腺除去手術を受けずに性別変更を受けた者が子をもうけることにより親子関係等に関わる問題が生ずることは、極めてまれであると考えられる」
ともあった。
従前から女性という性自認を持ちながら父となった方も相応に居るのだから、生殖腺を失わずに性別変更ができるのであれば
「父である女」
が続々と出現するだろう。
メディアでも報道されているが、乳房切除までしたが、パートナーとの間に子を設けた例もある。
性別変更が認められれば
「母である男」
となる。
決して稀なことではなかろう。
「そもそも平成20年改正により、成年の子がいる性同一性障害者が性別変更審判を受けた場合には、『女である父』や『男である母』の存在が肯認されることとなった」
ともある。
しかし、平成20年の改正では未成年の子がいる場合は、法的性別は変更できないままだった。
子の出生時点で
「出産した母だが男だ」
「父だが生物学的な女だ」
という事態を招くこととは局面も意味合いも全く異なる。
「強度な身体的侵襲である生殖腺除去手術を受けることを甘受するか、又は性自認に従った法令上の取扱いを受けるという重要な法的利益を放棄して性別変更審判を受けることを断念するかという過酷な二者択一」
という記述も変だ。
手術は身体違和がきついから、自分の意思でするのであり、決して断種手術ではない。
むしろそれまで手術を受けて性別変更してきた人たちにとっては戸籍や身分証明上の性別と身体とが一致しているからこそ信頼が得られていたのだ。
それが失われるデメリットを考えなかったのだろうか。
まして精巣の除去は卵巣や子宮の除去に比較して実に容易である。
身体違和がさほどきつくなく、精巣の除去を含めて性別適合手術を必要としない方は、法的性別を変更しなければよいのである。
精巣と陰嚢を持ったままに、書類上である法的性別を女性に変更することが、どうして
「人格的存在と結びついた重要な法的利益」
と言えるのか。
生殖腺機能喪失要件が
「過酷な二者択一」
と言えるのか。
法的性別など変更でずとも、生活に差し支えない社会を作ることこそが重要ではないのか。
女性だと認識し、いわゆる女性装を日々する人も、排泄は認識からではなく、身体からするのだから男子トイレに入ることも相応にある。
その際に時に男性から揶揄され、時に暴力を受けることがある。
それこそが排除であり、差別であろう。
法的性別を変更して女性トイレを利用する権限があるなどとする前に、男子トイレで男性からの揶揄・暴力のない状態にすること、就職差別などないようにすることが重要な人権ではないのか。
4号の生殖腺機能喪失要件、そして5号の外観要件が外れれば、文字通り
「男性器ある女性」
が続々と登場する、その先には
「性同一性障害」
ではなく、ジェンダーアイデンティティ(性同一性・性自認)に基づく法的性別の変更は決定文中1人の裁判官が何度も言及した。
ドイツにおける性自認至上主義の如く、裁判所の関与さえないままに法的性別が変更できる方向となっていくだろう。
性犯罪目的の男や、女性を侮蔑・差別したく、その専用スペースを侵害することで喜びを得ようとする一部の男は、何としても診断書を取り、法的性別を女性に変更するよう努力するだろう。
週刊新潮2023年11月9日号には、診断が取りやすいことで有名な医師が登場し、
「そもそも性自認は当人がどう感じるかだけ」
「医者が決めることがおかしい」
「医師はウソ発見器じゃないですから、本人の言っていることをそのまま聞く。それが基本」
などと述べている。
法律を違憲とすることは法の形成過程の1つで、今回の最高裁決定は、まさに性自認至上主義を大きく伸展させる法律の登場に繋がるものだ。
先行する国々では混乱が多々あるのに、日本に周回遅れでこれに従えとするもので全く異常である。
岡正晶裁判官は補足意見で、立法府の対応について
「(4号要件の)目的を達成するために、より制限的でない新たな要件を設けることや(中略)社会一般の受け止め方との調整を図りつつ、特例法のその他の要件も含めた法改正」
「立法府に与えられた立法政策上の裁量権に全面的に委ねられている」
と述べている。
確かにこれは立法府が定めるべきことである。
3人の裁判官は、5号外観要件も違憲だからこの際、決断すべきとしたが本来、4号、5号とも立法府の広い裁量に委ねられていると言うべきだろう。
見解を異にする方もいると思うが、婚姻時の選択的夫婦別姓を導入していないことについては、憲法には両性の合意のみで婚姻できるとしているのに、最高裁は未だ立法裁量の問題としている。
多くの女性らが不便を被っている案件でその状況なのである。
「手術をしたくないならば法的性別を変えなければ良い」
だけの話なのに、どうして
「日々、トイレや風呂で見る身体違和には耐えられるが、書類上の性別の食い違いには耐えられない」
といった、率直に言って不可思議な権利主張を、そこまで保障しなければならないのか。
先程、最高裁は逃げたと述べた。
これは言い換えれば、最高裁は
「陰茎のある法的女性を出現させて良いか」
について判断するという、負わされた責任から逃げたという意味である。
最高裁から責任を押し付けられた広島高裁は国会の動向を待って判断すべきであろう。
決して2023年中とか2023年年度内に結論を出そうなどと、司法の傲慢に陥ってはならない。
■要件の再構築を求める
左派野党と公明党は、この最高裁決定を受けて早速に法改正を言い出し、立憲民主党は4号、5号要件の削除、また3号にある
「未成年の子が居る場合は変更を認めない」
という要件も削除するという案を言い出している。
一体、
「陰茎がある法的女性」
が出現することや
「他の性別に変わったものと見做す」
ことの重さをどう考えているのだろう。
「どこでも女性として遇せよ」
という法規範が成立した場合の女性スペースの混乱をどう考えているのだろうか。
私が世話人をしている
「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」(以下連絡会)
では、議論を重ね、
「女性スペースに関する法律案」

「女子スポーツに関する法律案」
を2023年11月14日に公表し各党に送付した。
2023年の
「LGBT理解増進法」
の制定論議の際、合わせて作ってほしいと作ったものを更新し、特例法の改正案を加えた。
特例法3条の4号と5号の要件は削除するが、新たな4号として
「男性から女性への性別の取り扱いの変更を請求する場合は、陰茎を残していないこと」
と入れるものである。
「女性から男性へ」
と性別変更する場合には要件がないので、比較すると一見不平等に見えるかもしれない。
だがこれは合理的で差別にはならない。
圧倒的多数の性犯罪は陰茎のある者による。
単に要件を削除するだけでは、性犯罪目的の者まで次々と法的女性になろうとする蓋然性がある。
また陰茎という外観上からして明白に男性である者が法的女性となって女性らに不安感・恐怖感を持たせるのは避けるべき強い必要があるからである。
その恐怖は合理的なものであり、決して
「研修」
により消し去れる類のものではない。
女性スペースに関する法律案は、
「女性」
の定義を
「生物学的女性のうち、特例法に基づいて性別を男性と見做されていない者、そして女性と見做された者のうち陰茎を残していない者」
とする。
仮に5号外観要件が削除された特例法により
「陰茎がある法的女性」
となっても、この法律の上では
「法的女性」
とはしない。
特例法4条では
「法律に別段の定めがある場合を除き、その性別につき他の性別に変わったものとみなす」
としており、他の法律による異なった対応を許容しているのである。
今の浴場を男女別にすることについては、理解増進法が成立後の2023年6月23日に通達が出ており、それは
「身体的な特徴による」
とある。
これは主に陰茎の有無の趣旨であろう。
法律案は通達を法律に格上げし、かつ女子トイレ、更衣室等の女性スペースの全体を対象とするものだ。
性自認に重きを置いて考える性自認至上主義の立場であれば、
「トランス女性は女性」
となって
「女子トイレの利用公認を」
となるだろう。
ここが最初から最後まで闘いの焦点である。
ただ
「トランス女性は女性である」
と主張する論者らにも、
「女湯については入れないものとする」
と主張する者は多く、事実上
「法的女性」
を一律に扱わないとする合意形成は可能であろう。
だから、理を尽くして女子トイレの安心安全の確保のためには、陰茎がある限り利用を公認できないことを説得していくこととなる。
また、2023年7月11日の経産省トイレ裁判の最高裁判決も考慮しない訳にはいかない。
そこでは
「特定の女子トイレにつき、管理者が当該女子トイレを通例利用する女性の意向を尊重かつ十分聴取した上で、特定人の入場を別途許容し、その趣旨を女性スペースに明示する場合はこの限りではない」
と対応する外ない。
女子スポーツに関する法律では、2022年6月の世界水泳連盟、2023年3月の世界陸連の方針を踏襲する。
男としての思春期を経験した者は、その後、陰茎があってもなくても、女子スポーツ選手権への参加資格がないとするものである。
ただ、ルールは各団体の自治で定められるものである。
公的資金の援助や後援などに限ったルールとなる。
連絡会は、社会全般に対して10項目に及ぶ要望を2023年10月30日の声明と共に示した。
今後、どうすべきかという点で重要なのでこれを最後に紹介したい。
第1に、政府各省庁が、様々な調査をすることだ。
性自認や性別変更を巡って先行した国々のここ数年間の状況と動向、トイレ、共同浴場などにおけるトラブル・刑事事件の調査、性同一性障害の診断の実態と信頼性に関する調査、法的性別を変更した人のその後の調査などである。
第2にメディアには、性同一性障害はトランスジェンダーのうち15.8%に過ぎないのだから、混同して議論することを厳に慎み、国民に様々な見解・情報を伝えるよう求めたい。
第3に、国民は先入観に捉われることなく、自らの意見形成に努めてほしいと願う。論者による議論を拒否する姿勢のまやかしを知ってほしいし、自由な言論空間を確保し合いたい。
第4に、各政党に求めたいことは、当連絡会を含め多くの国民の様々な意見を聴取し、党内で自由に議論して方針を定めてほしい。
第5に、それらの議論にあっては、女性が性別(SEX)によって未だに経済的・社会的に様々な不利益を被っていることを直視されたい。
第6に、国会に求めるのは5号要件が決して違憲判断が下されたものではないからそれも削除すれば良いというものではないことを確認すると共に、様々な調査や国民的に議論した上で新たな要件等を定めてほしい。
第7に、この裁判を差し戻しされた広島高裁は、早期に本件の判断をすべきではなく、様々な調査結果と国民的な議論の行方をよく見極め、国から参加申出があった時は直ちに認めるべきである。
第8に、国はこれからでも法務大臣権限法と家事事件手続法に基づきこの裁判に利害関係人として参加すべきである。
第9に、国民は次の衆議院議員選挙における国民審査において、対象裁判官に罷免の意思を示すべきである。その対象は憲法の規定で10年以内に審査された裁判官を含まないこととなっているが、私は国民からの民主的統制を強めるために、毎回15人を審査できるように憲法を改正すべきと考える。
第10に、内閣は最高裁判官に定年等で欠員が出たならば、このような「性自認至上主義」に嵌っていない方をこそ指名すべきである。私はまた、任命の前に、国会で予定者への質問をする機会を作るべきと考える。
最高裁は今、
「性別」
を蔑ろにして法的性別の概念を弄び、
「性自認至上主義」
により、安易に
「女性」
「男性」
の定義を変更する道を歩み始めてしまった。
司法が暴走した時、それを止めるのは国権の最高機関、国会であり主権者国民である。
「性自認至上主義」
は欧米で猛威を振るい、女性の権利が剥奪されるなど、様々な混乱がもたらされてきた。
その反省から方針を転換、正常化させるべく悪戦苦闘しているイギリスのような例もあるのに、日本は周回遅れでこれから
「性自認至上主義」
に嵌ろうとしている。
何とか止めなければならない。

薬生衛発0623第1号
令和5年6月23日
都道府県
各 保健所設置市 衛生主管部(局)長 殿
特別区
厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生課長
(公 印 省 略)
公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取扱いについて
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/001112499.pdf
○國重委員
(略)公衆浴場、いわゆる銭湯や旅館等の宿泊施設の共同浴室について、現在それぞれ衛生等管理要領が定められておりまして、その中で男女別の定めがされています。
これらは風紀の観点から混浴禁止を定めていることから、男女の別は身体的な特徴の性をもって判断することとされていると、事前に政府の方からも説明を受けております。
そこで、念のため確認をさせていただきたいんですけれども、これらの共同浴場における男女の判断基準はトランスジェンダーにも当てはまる、つまり、トランスジェンダーの場合も性自認ではなくて身体的特徴に基づいて判断することになると理解をしていますけれども、これで間違いないかどうか、答弁を求めます。
○佐々木政府参考人
お答えいたします。
公衆浴場や宿泊施設の共同浴場につきましては、厚生労働省が管理要領を定めております。
具体的には、公衆浴場における衛生等管理要領や旅館業における衛生等管理要領になります。
この中で、おおむね七歳以上の男女を混浴させないことなどと定めております。
この要領で言う男女は、風紀の観点から混浴禁止を定めている趣旨から、トランスジェンダーの方も含め、身体的な特徴の性をもって判断するものであり、公衆浴場等の営業者は、体は男性、心は女性の方が女湯に入らないようにする、こういう必要があると考えております。
実際の適用につきましては、都道府県等が条例を定めております。
この条例によって、基本的にこの要領と同じような形で男女の浴室を区別し、混浴を禁止しているものと承知しております。
○國重委員
トランスジェンダーの方であっても、心ではなくて身体的特徴で判断するというようなことだったと思います。
では、共同浴場において、先ほど答弁いただいたとおり、風紀の観点から心の性ではなくて身体的特徴をもって男女を区別する、このような現在行われている取扱いというのは憲法十四条に照らしても差別に当たらないと、念のため確認しますが、差別に当たらないということで間違いないかどうか、答弁を求めます。
○伊佐副大臣
憲法十四条、いわゆる法の下の平等でありますが、この原則が規定されております。
この趣旨としては、合理的な理由なしに区別をすることを禁止するという趣旨でございます。
つまり、合理的と認められる範囲内の区別を否定するものではないというふうに理解をしておりまして、先ほど委員御指摘の、公衆浴場における入浴者については男女を身体的な特徴の性をもって判断するというこの取扱いは、風紀の観点から合理的な区別であるというふうに考えられております。
憲法第十四条に照らしても差別に当たらないものというふうに考えております。

【決定全文】最高裁はなぜ、性別変更の生殖機能をなくす要件を「違憲」としたのか
最高裁15人の裁判官は、生殖機能をなくす「手術要件」を全員一致で違憲と判断。「過酷な二者択一」だとした
ハフポスト日本版編集部
2023年10月26日 15時0分 JST
|更新 2023年10月26日 JST
https://www.huffingtonpost.jp/entry/japan-supreme-court-gender-change-rule-unconstitutional_jp_6538bcb5e4b0783c4b9f005a
裁判長裁判官 戸倉三郎
裁判官 山口 厚
裁判官 深山卓也
裁判官 三浦 守
裁判官 草野耕一
裁判官 宇賀克也
裁判官 林 道晴
裁判官 岡村和美
裁判官 長嶺安政
裁判官 安浪亮介
裁判官 渡邉 惠理子
裁判官 岡 正晶
裁判官 堺 徹
裁判官 今崎幸彦
裁判官 尾島 明

自民・松山政司参院幹事長「より良い結論得るよう努力」 性別変更で「外観要件」違憲疑い
2024/7/10 18:03
https://www.sankei.com/article/20240710-KMM7VCCE5VKW3FUXOGGS4YQSWM/
自民党の松山政司参院幹事長は2024年7月10日、戸籍上の性別変更に当たり性同一性障害特例法の外観要件を憲法違反の疑いがあるとした広島高裁決定を受け、法改正に関し
「より良い結論が得られるよう真摯に努力していきたい」
と述べた。
福岡市で記者団の取材に応じた。
保守系議員からは、要件削除に慎重な意見が出た。
保守系有志で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
のメンバーである柴山昌彦政調会長代理は取材に
「外観要件は違憲の疑いが濃いと言っているだけなので、立法府を拘束するものではない」
と指摘。
「生殖能力要件や外観要件を削除という乱暴な議論はすべきではない」
と慎重な対応を求めた。
公明党の谷合正明参院幹事長は取材に、生殖能力要件を違憲とした2023年10月の最高裁判決を踏まえ
「今回の判断は想定されたことだ」
と受け止めた。
2024年秋の臨時国会での法改正に向けて
「自民に更に促していく」
と語った。

性別変更で「外観要件」違憲疑いに「診断や申し立て厳格化を」ジェンダー医療研究会代表
2024/7/10 17:56
https://www.sankei.com/article/20240710-I5CZ3SXIEJFHXOHGR7ATKG2ZZA/
性器の外観を変える手術をせず、性同一性障害特例法の要件のうち
「変更後の性器部分に似た外観を持つ」(外観要件)
とする規定を満たさないとされた当事者が戸籍上の性別を変更するよう求めた差し戻し家事審判で、広島高裁は20024年7月10日、性別変更を認める決定を出した。
性別違和を訴える若者の性別移行を進める
「ジェンダー肯定医療」
に対し、慎重な立場を取る
「ジェンダー医療研究会」
の加藤祥子共同代表は産経新聞の取材に、性同一性障害を診断する医師の資格や基準を厳格化する必要性を強調した。
■手術要件は実質的撤廃に
広島高裁の決定は、性同一性障害の診断の手順などに用いる日本精神神経学会の現在のガイドラインについて、性別適合出術が必要か否かは
「患者によって異なるものとされている」
と指摘。
特例法の規定に従い、現時点でも性別適合手術の実施が常に必要だと解釈するならば、外観要件の規定は
「違憲の疑いがあるといわざるを得ない」
と断じている。
特例法を巡っては、2023年10月に最高裁で、生殖機能の喪失を要件とした同法の規定(生殖不能要件)も違憲と判断されており、性別変更する上でハードルが低くなった形となる。
加藤氏は、今回の決定によって、
「実質的に(外観要件と生殖不能要件を合わせた)『手術要件』が撤廃された形となる」
と指摘。
「本来、性同一性障害と診断されるべきではない人が性別変更される可能性が高まった」
とも強調した。
これを踏まえ、今後は診断や戸籍上の性別変更の申し立てを厳格化する必要があるとも言及した。
具体的には
@診断書を作成する医師の資格の厳格化
A日本精神神経学会のガイドラインの厳格化
の2点を求めた。
@については、
「例えば『精神保健指定医』という非常にハードルが高い資格があるが、それと同じくらいの制限を法律によって設けるべきではないか」
と言及した。
現在は医師免許さえあれば、性同一性障害の診断書を書くことができる。
加藤氏は
「半年で数十例の性別適合手術を経ていない『FTM(女性の体で心が男性)』の戸籍変更を家庭裁判所に申し立てたクリニックの医師は産婦人科医と聞く」
と具体例も示した。
■女性スペースを守る法律を
加藤氏は
「そもそも性別違和の原因として、性同一性障害以外の発達障害やうつ病、統合失調症などの精神疾患に起因するケースもある」
「その場合は肉体を異性に変化させても症状は改善せず、むしろ精神状態が悪化しかねない」
「欧米では若者にそのような例が多発し、問題になっている」
とした上で、
「精神科医として専門的な訓練を受けていない医師では、本来治療すべき別の疾患や障害を見落としてしまい、安易に性同一性障害と診断してしまう可能性が高い」
と懸念を示した。
一方、Aに関しては、現在、日本精神神経学会のガイドラインが
「改訂作業中だと聞く」
と述べ、
「よりエビデンス(科学的根拠)に基づいた内容にしてほしい」
「性別変更の根拠とされることを考えれば、診断基準も今まで以上に厳格にされるべきだろう」
と訴えた。
欧米では、性別変更を経て法的に女性となった人が、肉体が男性であることを理由にスポーツジムなどの施設の利用を断られたり、制限されたりした際、施設を提訴して利用を認めさせる事例が相次いでいる。
加藤氏は
「日本でも同様のことが起こらないかが気掛かりだ」
とした上で
「女性スペースや女子スポーツを保護する法律の制定など何らかの対策が必要だろう」
と語った。

「手術なしで性別変更」認める 広島高裁の差し戻し審 外観要件満たすと判断
2024/7/10 16:20
https://www.sankei.com/article/20240710-HKG57FZUVRK4DI6IOMN6CJHXMQ/
性同一性障害と診断された人が、性器の外観を変える手術をせずに性同一性障害特例法に基づいて戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう求めた家事審判の差し戻し審で、広島高裁(倉地真寿美裁判長)は2024年7月10日、変更を認める決定をした。
特例法は性別変更を認める5つの要件を定めている。
このうち生殖能力をなくすことを求める生殖不能要件については最高裁大法廷が2023年10月、
「違憲で無効」
と判断。
変更後の性別と近い性器の外観を備えることを求める外観要件については判断を示さず、審理を高裁に差し戻していた。
申立人は平成21年に性同一性障害の診断を受け、女性として社会生活を送っている。
性別適合手術は受けていない。
高裁決定は、外観要件を満たすために常に手術が必要だと解釈すれば、手術を受けるか性別変更を断念するかの二者択一を迫ることとなり
「違憲の疑いがある」
とし、手術を伴わなくても外観要件を満たせる場合があると解釈した。
その上で高裁は、変更後の性別の性器だと認識することに
「特段の疑問を感じない」
外観であれば要件を満たすと判断。
申立人はホルモン療法で体が女性的になっていることなどから外観要件を満たしているとして、性別変更を認めた。
性別変更の家事審判は争う相手方がいないため高裁決定が確定した。

林官房長官「コメントは控える」 手術なしの性別変更認めた広島高裁決定巡り
2024/7/10 13:12
https://www.sankei.com/article/20240710-XFBZ6QRYQBJ3ZOE3X5ULTL2TLU/
林芳正官房長官は2024年7月10日の記者会見で、性同一性障害特例法の外観要件に違憲の疑いがあるとして、手術なしでの性別変更を認めた広島高裁決定を巡り
「国が当事者ではないのでコメントは控える」
と述べた。
その上で、性別変更時に生殖能力をなくす手術を要件にした規定を違憲とした2023年10月の最高裁決定に触れ
「関係省庁が実務的な課題や対応を検討している」
と説明した。
政府は、最高裁決定を受け、与党の議論を踏まえて特例法改正を検討する姿勢を示している。

性別変更の外観要件「違憲疑い」 特例法で広島高裁決定、差し戻し家事審判
2024/7/10 10:39
https://www.sankei.com/article/20240710-3CUZFNMV6BLXFCXDKOIW3DCQDI/
性器の外観を変える手術をせず、性同一性障害特例法の要件のうち
「変更後の性器部分に似た外観を持つ」(外観要件)
とする規定を満たさないとされた当事者が、戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう求めた差し戻し家事審判で、広島高裁は2024年7月10日、外観要件は
「違憲の疑いがあると言わざるを得ない」
とし、性別の変更を認める決定を出した。
最高裁大法廷は2023年10月、2つある手術要件のうち
「生殖機能がない」
との規定(生殖能力要件)は、憲法13条が保障する
「意思に反して身体への侵襲を受けない自由」
への制約が重大だとして違憲、無効と決定。
もう1つの外観要件については高裁段階での審理が必要として差し戻していた。
審判の申立人は西日本在住で戸籍上は男性、性自認は女性の50歳未満の社会人。
2023年秋の生殖能力要件を違憲とした最高裁決定に続き、性的少数者の権利を尊重する司法判断といえ、国は特例法の要件見直しを迫られそうだ。

手術なしで男性から女性に、性別変更認める 特例法「外観要件」巡る差し戻し家事審判 
2024/7/10 9:45
https://www.sankei.com/article/20240710-O2UTN2SRDFOYHLZPBQ7YTVQ5JA/
性器の外観を変える手術をせず、性同一性障害特例法の要件のうち
「変更後の性器部分に似た外観を持つ」(外観要件)
とする規定を満たさないとされた当事者が、戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう求めた差し戻し家事審判で、広島高裁は2024年7月10日、性別の変更を認める決定を出した。
最高裁大法廷は2023年10月、2つある手術要件のうち
「生殖機能がない」
との規定(生殖能力要件)は、憲法13条が保障する
「意思に反して身体への侵襲を受けない自由」
への制約が重大だとして違憲、無効と決定。
もう1つの外観要件については高裁段階での審理が必要として差し戻していた。
審判の申立人は西日本在住で戸籍上は男性、性自認は女性の50歳未満の社会人。
昨秋の生殖能力要件を違憲とした最高裁決定に続き、性的少数者の権利を尊重する司法判断といえ、国は特例法の要件見直しを迫られそうだ。

男性から女性 戸籍上の性別変更 手術なしで認める決定 高裁
2024年7月10日 17時46分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240710/k10014507081000.html
性同一性障害と診断され、手術を受けずに戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう申し立てた当事者に対し、広島高等裁判所は変更を認める決定を出しました。
これまで戸籍上の性別を変更するには外観を似せるための手術が必要だとされていましたが、裁判所は
「手術が常に必要ならば憲法違反の疑いがある」
と指摘しました。
■広島高裁「手術が常に必要ならば 憲法違反の疑い」
広島高等裁判所で性別の変更が認められたのは、性同一性障害と診断され、戸籍上は男性で、女性として社会生活を送る当事者です。
性同一性障害特例法では事実上、生殖機能をなくし、変更後の性別に似た性器の外観を備えるための手術をすることが要件の1つとされていました。
このうち生殖機能の手術については、この当事者の申し立てを受けて最高裁判所が2023年10月、体を傷付けられない権利を保障する憲法に違反して無効だという判断を示しました。
一方、外観の手術については最高裁が審理をやり直すよう命じ、広島高等裁判所で審理が続いていました。
2024年7月10日の決定で、広島高等裁判所の倉地真寿美裁判長は外観の要件について
「公衆浴場での混乱の回避などが目的だ」
などとして正当性を認めましたが、
「手術が常に必要ならば、当事者に対して手術を受けるか、性別変更を断念するかの二者択一を迫る過剰な制約を課すことになり、憲法違反の疑いがあると言わざるを得ない」
と指摘しました。
そして
「他者の目に触れた時に特段の疑問を感じない状態で足りると解釈するのが相当だ」
と指摘し、手術なしでも外観の要件は満たされるという考え方を示しました。
その上で、当事者がホルモン治療で女性的な体になっていることなどから性別変更を認めました。
家事審判では争う相手がいないため、高裁の決定がこのまま確定しました。
弁護士や専門家によりますと、外観の手術は主に男性から女性への変更の要件とされ、手術無しで認められるのは極めて異例です。
■当事者「生きにくさから解放 うれしい」
性別変更が認められた当事者は、弁護士を通じコメントを出しました。
当事者は
「物心付いた時からの願いがやっと叶いました」
「社会的に生きている性別と戸籍の性別のギャップによる生きにくさから解放されることを大変嬉しく思います」
「これまで支えて下さったたくさんの方々に感謝したいと思います」
としています。
代理人を務める南和行弁護士は、決定を伝えた時の当事者の様子について
「言葉を詰まらせて電話の向こうで泣いている感じでした」
と話し、
「申し立てから5年近くかかったので、ようやく本人が安心して生活できるようになったことが何よりも嬉しいです」
と話していました。
■代理人を務める南和行弁護士
性別変更に必要な外観の要件について判断の枠組みを明確に示したので、各地の家庭裁判所での審判に影響がある。
個別の事情から手術を受けられず、諦めていた人が申し立てをしやすくなると思う。
最高裁判所大法廷の決定以降、与野党共に議論が始まったと聞いている。
困っている人の生きづらさや不利益をできるだけ少なくするという視点で立法の議論をしてほしい。
■手術要件の撤廃に反対派「強く抗議」
性別変更における手術要件の撤廃に反対している
「女性スペースを守る会」

「女性ホルモンの影響で萎縮などしていても『男性器ある法的女性』であり、強く抗議する」
「ただ外観要件は維持されたので、何ら医療的な措置をしない男性が法的女性になる道はない」
「その点は良かった」
「何より重要なのは、特例法とは別に男性器がある限りは女性スペースの利用はできないとする法律を作ることだ」
とコメントしています。
また、性同一性障害の当事者で作る
「性同一性障害特例法を守る会」

「私たちは心から手術を求め、それ故に法的な性別の変更は世論から信頼されてきた」
「この判決の基準の曖昧さが社会的混乱を引き起こし、今後の特例法の改正論議に悪影響を及ぼしそうだ」
「既に戸籍上の性別変更をした当事者の声を聞くべきだ」
とコメントしました。
■決定のポイントは
広島高等裁判所が出した決定のポイントです。
【外観要件は「比較的幅がある」】
今回の審理では、性同一性障害特例法で定められている、性別変更の5つの要件のうち
「変更後の性別の性器に似た外観を備えていること」
といういわゆる
「外観要件」
が議論になりました。
この要件について高裁は
「自分の意思に反して異性の性器を見せられて羞恥心や恐怖心、嫌悪感を抱かされることのない利益を保護しようとしたものと考えられる」
と指摘し、目的には正当性があるとしました。
一方、
「要件は比較的幅のある文言を用いている」
「体の外性器にかかる部分に近い外見があるということで足りるとも解釈できる」
との見解を示しました。
【手術を迫ることは「違憲の疑い」】
高裁は、特例法が制定された当時と現在の治療の変化に着目しました。
法律が制定された2003年当時、学会のガイドラインでは精神科での治療やホルモン治療などの身体的治療を行った上で、性別適合手術を行うという
「段階的治療」
が採用されていました。
しかし、2006年以降は医学的な検討を経た上で見直され、治療として手術が必要かどうかは人によって異なるとされました。
こうした変化を踏まえ高裁は
「手術を常に必要とするならば、当事者に体を傷付けられない権利を放棄して手術を受けるか、性自認に従った法的な扱いを受ける利益を放棄して性別変更を断念するかの二者択一を迫る過剰な制約を課している」
と指摘し、
「憲法違反の疑いがあると言わざるを得ない」
と判断しました。
【外観要件手術必要としない解釈】
その上で外観要件について
「性別適合手術が行われた場合に限らず、他者の目に触れた時に特段の疑問を感じないような状態で足りると解釈するのが相当だ」
とし、手術なしでも外観の要件は満たされるという考え方を示しました。
そして、今回の当事者はホルモン治療で女性的な体になっていることなどから、要件を満たしていると判断し、性別変更を認めました。
■性別変更の要件を巡る動き
2004年に施行された性同一性障害特例法では戸籍上の性別変更を認める要件として、専門的な知識を持つ2人以上の医師から性同一性障害の診断を受けていることに加え、18歳以上であること、現在、結婚していないこと、未成年の子どもがいないこと、生殖腺や生殖機能がないこと、変更後の性別の性器に似た外観を備えていることの5つを定めていて、全てを満たしている必要があります。
このうち、生殖腺や生殖機能がないことと変更後の性別の性器に似た外観を備えていることの2つが事実上手術が必要とされていましたが、生殖機能の手術については最高裁判所大法廷が2023年10月に違憲判断を示して以降、各地の家庭裁判所で手術を必要としない判断が示されています。
岡山県や岩手県、静岡県では女性から男性への性別変更が認められるケースが相次いで明らかになりました。
一方、外観に関する要件については最高裁が高等裁判所で審理をやり直すよう命じたため、憲法に違反するかどうかなどの統一的な判断は示されていません。
こうした状況について今回性別変更が認められた当事者側は
「現状で外観の手術が問題になるのは男性から女性への変更の申し立てのみだ」
「生物学的な男女別で異なる取り扱いをするのは憲法が保障する法の下の平等に違反する」
などと主張していました。
この要件については、様々な意見があります。
性的マイノリティーの当事者などで作る団体は
「望んでいない人にまで手術を強いる形になっている今の法律は人権侵害だ」
などと手術の要件の撤廃を求めています。
一方、要件の撤廃に反対する団体は
「要件がなくなると手術を受けていなくても医療機関の診断で性別変更が可能になり、女性が不安を感じる他、法的な秩序が混乱する」
などと主張しています。
性別変更の要件については、法務省が最高裁大法廷の違憲判断を受けて法改正についての検討を続けている他、公明党が手術の要件を見直す見解をまとめ、自民党にも呼び掛けて2024年秋の臨時国会を視野に法改正を目指すことにしています。
■変更が認められるまでの経緯
当事者は5年前、2019年に手術無しでの性別変更を家庭裁判所に申し立てました。
社会生活上と戸籍上の性別が異なることで生きづらさを感じる一方、健康な体にメスを入れることの負担や、長期の入院などを強いられることなどから悩んだ末に性別適合手術は受けられないと判断したということです。
家庭裁判所と高等裁判所は変更を認めませんでしたが、最高裁大法廷は2023年10月、生殖能力をなくす手術の要件は憲法に違反して無効だと判断しました。
一方、変更後の性別に似た外観を備える手術の要件については審理を尽くしていないとして、高等裁判所で審理をやり直すよう命じました。
この判断について当事者は当時
「予想外の結果で大変驚いています」
「今回は私の困り事からなされたことで、大法廷でも性別変更が叶わず、先延ばしになってしまったことは非常に残念です」
とコメントしていました。
高裁でのやり直しの審理で当事者側は、外観の手術についても体を傷付けられない権利を保障する憲法に違反しているなどと主張しました。
また、当事者の日常生活や長年のホルモン治療の結果などを総合的に見れば、性別を変更するための要件は満たしていると主張しました。
■識者「画期的な判断 他の裁判所の判断にも影響」
性的マイノリティーの問題に詳しい早稲田大学の棚村政行名誉教授は今回の決定について
「性別変更で必要とされた外観の要件を大幅に緩和し、手術をしなくても認めるという画期的な判断をした」
「体を傷付けることなく性自認に従って生きるという個人の尊厳や利益を真正面に捉え、当事者の救済に努めた」
「拘束力は無いが、他の裁判所の判断にも影響が出るだろう」
と評価しました。
その上で
「特例法で性別を変更するために設けられている要件が全て合理的なのか、見直していく必要がある」
「個人の生き方を尊重しつつ、社会の不安を払拭するような環境整備の議論が必要だ」
「国会できちんと議論して法改正してほしい」
と指摘しました。
■林官房長官「引き続き適切に対応」
林官房長官は午前の記者会見で
「国が当事者として関与しておらず、詳細を承知していないため、政府としてコメントは差し控える」
と述べました。
その上で
「関係省庁では2023年10月の性同一性障害特例法に関する最高裁判所の違憲決定を踏まえて、実務的な課題や対応などについて検討している」
「立法府とも十分に連携し、引き続き適切に対応していきたい」
と述べました。

公明が性別要件変更へ論点協議、秋の臨時国会に改正案提出意欲 自民に協力呼びかけ
2024/6/26 15:35
https://www.sankei.com/article/20240626-YZEAXZR7A5LNXED64G4DFKVM6Q/
公明党は2024年6月26日、性同一性障害特例法の生殖能力要件を違憲とした2023年10月の最高裁決定を受け、法改正の論点を協議した。
終了後、谷合正明幹事長代理は、生殖能力要件を削除する方向だと記者団に説明。
残った論点を整理した上で、秋の臨時国会に改正案を提出する意欲を示した。
自民党にも協力を呼び掛ける。
特例法には性別変更の要件として、生殖能力をなくす手術を事実上求める規定と、変更後の性器に似た外観を持つことを求める規定がある。
最高裁は生殖能力要件を違憲とした一方、外観要件については判断を見送り、高裁段階に差し戻した。
谷合氏は記者団に
「高裁判断がいつ出てもおかしくない」
と述べた。
2024年7月中旬までに法改正に向けた党見解を表明する考えも明らかにした。

女性スペースの利用は「身体的特徴で判断」 自民議連、女性の安全・安心確保法整備へ
2024/6/14 10:39
https://www.sankei.com/article/20240614-S3OEC6PK5BFE3GI7WIDMLRHU3I/
自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(略称・女性を守る議連)
が、公衆浴場や旅館・ホテルの共同浴室など女性スペースを利用する際は男女の取り扱いを心の性ではなく
「身体的な特徴」
で区別する議員立法の法案骨子を策定した。
性別適合手術などを経ずに男性器を備えた
「法的女性」
が誕生した場合に備え、性自認は女性だと主張する性犯罪目的の元男性が女性スペースで性加害行為を働く余地を狭める狙いがある。
■各党の賛同を求めて立法化
骨子では公衆トイレを含め、不特定多数の利用者が性別で区別される施設(特定施設)について、管理者に女性の安全・安心を確保するために必要な施設構造の変更や照明設備・警報装置の設置、警備の実施などハード・ソフト両面で努力義務を課した。
議連は各党の賛同を求めつつ条文化し、2024年秋の臨時国会で提出を目指す。
施設側は身体的な特徴の性をもって男女を判断し、性別適合手術などを経ずに男性器を備えた
「法的女性」
らの利用を断ることができる根拠となる。
これまでも公衆浴場での男女の取り扱いに関して、厚生労働省は
「身体的な特徴をもって判断する」
と通知を出している。
その方針を改めて法律に明記する形となる。
女性スペースの安全確保の徹底を図る背景には、性別適合手術を経ないで戸籍上の性別を変更できる可能性が高まっていることがある。
性同一性障害特例法が求めている生殖機能の喪失を要件とした規定は、2023年10月の最高裁で憲法違反と判断された。
変更後の性別の性器に似た外観を備えている外観要件についても憲法適合性の審理が2審に差し戻されている。
■「被害比率の高い方を守る」
一方、性別適合手術を経ないトランスジェンダー女性(生まれた時の性別は男性、性自認は女性)は女性スペースを利用する権利を侵害されることになる。
骨子をまとめた2024年6月13日の会合後、議連の共同代表を務める片山さつき元地方創生担当相は記者団に
「(施設管理者の)注意義務が上がるから(女性や女児の)安心・安全性は高まると思う」
と語った上で、
「(手術要件が撤廃され)社会問題化した場合に備えて、我々は身体的要件で判断するという答えを出した」
「平等に競争している社会の中では一定のルールが必要で、やはり弱い方、被害比率の高い方を守るというのが鉄則だ」
と強調した。
海外でトランスジェンダー女性が女性スペース内で女性に性的暴行を加えた事例が確認されていることから、
「女性のスペースをきちんと管理して守るというのが必要な時代になっている」
と指摘した。

立民、性別変更時に「生殖能力ないこと」などの要件削除を要求 特例法改正案を提出
2024/6/11 17:12
https://www.sankei.com/article/20240611-RYOTPUIP6JP4RMSOLAGZNHJR6U/
立憲民主党は2024年6月11日、戸籍上の性別変更を巡り、生殖能力がないことなどの要件を削除する性同一性障害特例法改正案を衆院に提出した。
生殖能力要件を憲法違反とした2023年10月の最高裁判断を踏まえた。
削除するのは
@生殖機能がない
A未成年の子がいない
B変更後の性別の性器部分に似た外観がある
の3要件。
法律の名称にある
「性同一性障害者」
の文言も、性同一性障害を障害として位置付けない国際的な流れを踏まえ、妥当性を検討するよう求めた。

適合手術なしで男性への性別変更認める、静岡家裁 最高裁の違憲判断後に審判申し立て
2024/4/24 21:57
https://www.sankei.com/article/20240424-WZKUX7F3QZMWRBD2DOW3VNG2LM/
生殖能力をなくす性別適合手術をしないまま戸籍上の性別を女性から男性に変更するよう求めていた静岡市の会社社長、安池中也さん(54)の家事審判で、静岡家裁は性別変更を認めた。
決定は2024年6月18日付。
安池さんによると、家裁で変更が認められた後、手続きのために訪れた区役所で職員から
「おめでとうございます」
と声を掛けられた。
一方で
「気持ち悪い」
「公共施設を共有するのが怖い」
といった内容のメールも多数寄せられたという。
安池さんは平成13年、性同一性障害と診断され、ホルモン治療を開始。
2024年2月、性別適合手術をせずに戸籍上の性別変更を求める家事審判を申し立てていた。
性同一性障害特例法には、性別変更の際に生殖能力をなくす手術を事実上求める規定(生殖能力要件)があるが、最高裁は2023年10月に違憲、無効とする決定を出した。

性別変更の厳格化を提言、自民・女性守る議連「ふわっとした多様性で片付けられぬ」
2024/4/19 20:33
https://www.sankei.com/article/20240419-PNM5KML25JEP5MSHYMSIR26Z5I/
性同一性障害特例法を巡り、自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
のメンバーは2024年4月19日、小泉龍司法相と面会し、性別変更する際の要件の厳格化を盛り込んだ提言を提出した。
生殖機能の喪失を要件とした特例法の規定が憲法違反と判断されたが、規定の撤廃が広がれば、性同一性障害を抱える生来の男性と、
「女性のなりすまし」
との見極めが困難になりかねないとの指摘もある。
小泉氏は
「様々な論点が議論され、多くの国民に理解してもらい、一番良い形で進むことが出来ればと思う」
と述べた。
■女性スペースを守る議員立法を先行
提言では、10年以上継続して性同一性障害の治療を受け、他の性別で社会生活を営んでいることの確認を新たな要件に加えている。
女性の生殖機能を持った
「法的男性」
が出産した場合に備え、民法上の親子関係などを整理する必要にも言及している。
更に、女性専用トイレ、浴室、更衣室、女子寮など、男女が
「生来の性別」
で分けられたスペースに関して、国や地方自治体、事業者など管理者に対して女性の安心・安全を守る努力義務を課す議員立法を作成する方針を盛り込み、各省庁に協力を求めた。
議連共同代表の片山さつき元地方創生担当相は小泉氏に対し、
「理念法として『女性スペースの安心・安全を守る議員立法』を先行し、世の中の不安を取り除いていく」
と述べた上で、特例法について
「慎重に国民にとって良い形での改正をされるならお願いしたい」
と訴えた。
■腰を据えて考えるべき課題
特例法は、性別を変更するために複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で
@18歳以上
A未婚
B未成年の子がいない
C生殖不能
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
の要件を定めている。
最高裁は2023年10月、Cの要件を違憲と判断し、Dについての憲法適合性の審理を広島高裁に差し戻している。
CとDを合わせて
「手術要件」
と言われる。
提言を提出後、議連の副代表を務める柴山昌彦元文部科学相は記者団に
「(女性のなりすましなどによる)性犯罪に近いことが起きかねない不安が起きている」
「女性スペースの安全確保が極めて大きな検討課題で解決しなければならない」
と強調した。
「(手術要件が撤廃された場合)精神的な判断だけで性別変更が認められる可能性が出てきている」
「(法的)男性である母親、女性である父親も出てくる」
「腰を据えて慎重に考えるべき課題だ」
「ふわっとした多様性で片付けていいのか」
と疑問視した。

脅迫のジェンダー本、政治家や医療関係者、当事者らが読む「差別つながる要素ない」
2024/4/19 11:17
https://www.sankei.com/article/20240419-U77SPSCSBFAHZLQ7NEZEQWSV3A/
2024年4月3日に発売された翻訳本
「トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇」(産経新聞出版)。
放火を示唆する脅迫メールが送り付けられたこともあり、一部書店では現在も販売を見送っている。
国内での発売から約半月。
欧米で先行する、性別違和を訴える若者の性別移行を進める
「ジェンダー肯定医療」
の負の側面も指摘した内容を巡り、国内のトランスジェンダー当事者や識者からは様々な声が上がっている。
■客観的な視座
「一方的ではなく非常に客観的な視座で描かれている」
「今まで光が当たっていない分野だったが、かなり事態が客観化されるのではないか」
「『差別助長に繋がる』要素はない」
自民党の有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
の片山さつき共同代表は同書についてこう指摘する。
同書は米ジャーナリスト、アビゲイル・シュライアーさんが手術などで回復不可能なダメージを受けて後悔する少女らを取材し、2020年6月に米国で発売された著書の翻訳本だ。
フランス語、ドイツ語などに翻訳された。
日本語版はKADOKAWAが2023年末、発行を予定したが
「(心と体の性が一致しない)トランスジェンダーへの差別を助長する」
といった批判を受けて中止された。
2024年4月3日に発行した産経新聞出版にも脅迫メールが届いた。
■トランスジェンダーへの逆風を防ぐ
性別違和を訴える若者に対し、倫理的でエビデンスに基づく医療の推進を目指す
「ジェンダー医療研究会」
の加藤祥子共同代表は同書について
「『ジェンダー肯定医療』の負の側面を明確に問題提起した本が事実上初めて日本で発売された」
と評価する。
「過去の研究では性別違和を訴える児童の8割で後に性別違和が消失したというものがある」
「思春期の性別違和は一過性のこともあると理解が進むきっかけになってほしい」
と期待も込める。
加藤氏は、同書がトランスジェンダー差別に繋がるといった見方にも首を傾げる。
「むしろ、著書を通じてジェンダー肯定医療に慎重な雰囲気が出来れば、若年者への医療虐待を防ぐ結果になり、将来的な分断が防げるのではないか」
と指摘。
理由について
「欧米では医療を巡るトラブルが多発し、成長して手術を後悔した患者が医師や病院を相手に裁判を起こしたことなどがきっかけで、強い社会の反発が(慎重さに欠くトランスジェンダー支援団体に対して)起こり、深い分断と対立を生んでいる」
と説明する。
■思春期の変身願望
「性同一性障害特例法を守る会」
副代表の浅利進氏は、同書で描かれる性別移行を望む少女らについて
「自分とは違う」
と語った。
浅利氏は女性として生まれ、幼少期から自身を男性だと認識してきた。
ネクタイ姿で仕事していたが、外見の女性化が進んだため、30代で男性ホルモンを投与した。
48歳になった今、ようやく中身と外見が一致したと感じている。
浅利氏はそもそも男性に見られること自体に喜びを感じることはないという。
「女性性が欠けた状態のまま成長し、普通におじさんをやっている」
「男装に喜びを見い出すのは思春期の変身願望に過ぎない」
と述べ、
「不可逆的な性別移行に手を出すのを思春期の冒険に思わないでほしい」
と訴える。
■思春期で性別移行ならぬ
「思春期女子の生きづらさに丁寧に寄り添うことの重要性が語られ、SNSの悪影響や、杜撰なジェンダー医療の問題を伝える本書は、子供に関わる全ての人に読んでほしい」
ジャーナリストの郡司真子氏はこう語る。
郡司氏は拘りが強いなど発達特性を抱える子供の支援に20年以上携わってきた。
2年前の2022年はトランスジェンダーを表明する子供が多かったが、最近は性自認が男女のどちらでもない
「ノンバイナリー」
を訴える子供が増えているという。
郡司氏は
「性別違和を形容するための言葉は変化していく」
「発達特性を抱える子供は特に思春期は揺れる」
と述べ、同書の副題にある
「流行の悲劇」
に直面しないためにもこう強調する。
「ジェンダー肯定医療に進むといった先鋭的な行動は自我が確立した段階で考えるべき問題だ」
「思春期の状態に性別移行を決断してはいけない」

性別変更の手術要件撤廃「出産する男性誕生は民法大改正に至る課題」 自民・片山さつき氏
2024/4/16 16:28
https://www.sankei.com/article/20240416-BGBBMMKGWNFEDCVIAJXUYUBULI/
性同一性障害特例法を巡り、性別変更する際に求められる生殖機能を喪失する要件(生殖不能要件)が2023年10月に憲法違反と判断され、更に性器の外観を他の性に近付ける要件(外観要件)について憲法適合性が争われている。
同特例法の要件厳格化を求める提言をまとめた自民党の
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
の片山さつき共同代表が産経新聞のインタビューに応じ、性別適合手術などを受けずに戸籍上の性別を変更できる可能性について強い懸念を示した。

■客観性と持続性は「10年」の移行期間で
(生殖不能、外観要件を合わせた)「手術要件」
が撤廃された場合、どうやってなりすましと峻別するのか。
その完全な答えは得られていない。
性別違和(性同一性障害)を訴える患者の診断症例が最も多い精神科医も議連の会合で
「正確な診断が困難になる」
と語っている。
岸田文雄首相が2024年3月15日の参院予算委員会で
(2023年6月施行されたLGBTなど性的少数者への理解増進法が尊重を求める)「ジェンダーアイデンティティー」
について
「本人のその時々の主張を指すものではなく、自分の性別についてのある程度の一貫性を持った認識を指す」
と述べたように、ジェンダーアイデンティティーには
「何らかの客観性と持続性が必要」
というのが公式見解だ。
提言には、違憲と判断された
「生殖不能要件」
の規定に代わり、性別変更する要件に
「一定期間(10年以上)継続して他の性別で社会生活を営んでいると認められること」
と盛り込んだ上、従来通り、手術を受けるルートを残した。
(戸籍上の性別を変更するまでの)移行期間についての絶対的な基準は医学的に存在していない。
日本は性別移行の症例が(同特例法が成立した)平成15年以降、約1万2800件と言われ、これらの症例の診断結果もデータベース化されていない。
手術自体を望む人もいて、手術を受けても性別変更申請していない人もいることを知るべきだ。
特例法を改正するにしても、女性スペースを守る理念法のような議員立法の成立を優先するべきだろう。
■マジョリティーの言論封殺すべきではない
「10年」
に移行期間を設定したのは、今国会に政府が提出した
(法案で創設する子供と接する仕事に就く人の性犯罪歴の有無を確認する)「日本版DBS」
で、軽度の性犯罪を犯歴10年まで開示する法文などを手掛かりにした。
ドイツはかつて移行期間を
「3年」
としたが、つい最近年限を撤廃した。
英国は
「2年」
としているが、女性の安全を確保する議連である以上、厳格な姿勢を示した形になる。
これより短くても大丈夫というなら反証を示してほしい。
トランス女性には女性の格好で気持ちも女性だが、男性の性的機能を保ちながら、性的対象が女性である人もかなりいる。
そこを悪用した性犯罪事例も出てきている。
更に、女性の側には自分たちの裸を異性から見られない尊厳・権利、盗撮されない権利がある。
性的マイノリティーについての配慮は当然だが、社会生活上、皆が上手く共生するにはルールが必要だ。
不安や懸念を抱くマジョリティーの人が非難され、
「ヘイト」
の烙印を押され、発言が封じられる現状はあるべきではない。
双方傷付かないように、丁寧に分類をすべきだ。
■戸籍無力化される、国論に付すべき
そもそも、日本の法制は
「父、夫=男性」
「母、妻=女性」
の仕様で成り立っている。
手術要件が撤廃された場合、女性の生殖機能を保った
「法的男性」
が存在することになる。
妊娠・出産すれば母親になり、戸籍上の男性が
「母」
の欄に記されることになる。
立憲民主党は戸籍から
「父母」
「親子」
の区別をなくす
「婚姻平等法案」
を議員立法として国会に提出している。
同法案のように民法の
夫の記載を「男と限らない」、
妻について「女と限らない」
と書き直すのか。
戸籍が無力化される恐れがあるが、国会で議論されていない。
民法の大改正に至る課題で、議員立法である性同一性障害特例法で派生的に議論すべき話ではない。
国論に付すべき問題だ。
正面から議論しないと極めて非民主的になる。
にもかかわらず、手術要件が撤廃されれば何が起こるか、国民に論点が共有されているとは言えない。
それはマスコミが報じないからではないか。

性別変更「10年以上の治療と他性別の生活」手術要件撤廃に備え、自民女性守る議連が提言
2024/4/15 14:26
https://www.sankei.com/article/20240415-IPIQTUL4ZJA3DAF25FI7652XZI/
自民党有志の
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
が性同一性障害特例法が定める性別変更する上での要件厳格化を求める提言をまとめ、党政務調査会の特命委員会に2024年4月9日、提出した。
提言は10年以上継続して性同一性障害の治療を受け、他の性別で社会生活を営んでいるという要件の追加を求めた。
女性の生殖機能を持った
「法的男性」
が出産する場合などに備え、民法上の親子関係を整理する必要性にも言及した。
■法的男性が妊娠した場合、戸籍は女性に
特例法は性別変更する上で生殖機能の喪失を求める要件があるが、最高裁大法廷は2023年10月、これを憲法違反と判断した。
法改正が迫られているが、要件を撤廃すれば、性同一性障害を抱える人々と女性へのなりすましなどの見極めが困難になるとも指摘されている。
提言は
「一定期間(10年以上)継続して一定の治療を受け、かつ、一定期間(10年以上)継続して他の性別で社会生活を営んでいると認められること」
を新たに要件に盛り込んだ。
カナダや英国では、刑務所や留置場などで、女性に性別変更した元男性による女性への性犯罪が発生している。
これを踏まえ、提言では
「収容施設などにおいては、生物学上の性別に基づき区別して収容される」
ことを求めた。
性別変更する上で、子供と接する仕事に就く人の性犯罪歴を確認する
「日本版DBS」
創設法案に盛り込まれた、就業を制限する
「特定性犯罪」
の前科がないという要件も追加した。
女性の生殖機能を持ったままの
「法的男性」
が妊娠・出産した場合は、戸籍を女性に戻すとの条文の追加についても、検討を求めた。
提言は
「『なりすましによって生じた性的被害への国家賠償』
『女性生殖機能が残っているので妊娠・出産してしまった戸籍上男性が母親になることの社会的混乱』
という、現在までには、ほぼあり得なかったケースがあり得ることになる」
と指摘。
「女性たちの安心と安全を1ミリたりとも危うくしない」
と強調し、リスクの排除を訴えた。
■「診断の判断があやふやに」
平成15年に成立した特例法は、性別を変更するために複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で
@18歳以上
A未婚
B未成年の子がいない
C生殖不能
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
の要件を定めている。
2023年10月、最高裁大法廷は生殖不能要件を違憲と判断し、Dの
「外観要件」
について憲法適合性の審理を広島高裁に差し戻した。
CとDを合わせて
「手術要件」
と言われる。
特例法は性同一性障害者について
「他の性別であるとの持続的な確信を持ち、身体的および社会的に他の性別に適合させる意思を有する者」
と定義する。
ただ、手術要件が撤廃された場合、客観的な基準がなくなり、衝動的に元の性別による性行動に出る場合も含め、
「なりすまし」
が排除しきれないとの懸念もある。
性同一性障害を訴える患者を数多く診断してきた精神科医の針間克己氏は2024年4月9日、特命委の会合に出席後、
「手術要件がなくなると(性同一性障害者の)定義に一致するかどうかの判断が非常にあやふやになってしまう」
「診断が難しくなるので何らかの基準を設けたほうがいい」
と産経新聞などの取材に語った。

「女性は人数多くてもマイノリティー」武蔵大・千田有紀教授 性自認尊重のトレンドに懸念
2024/3/25 13:55
https://www.sankei.com/article/20240325-CCBO54JDBRDJTP6QTSNHOMXAZE/
武蔵大の千田有紀教授(家族社会学・ジェンダー論)が国会内で講演し、生物学的な性差から性自認(心の性)を重視する流れが強まっているとして、
「性別の基準に性自認の尊重を置けば、
『女性に見えないけど、あなたは本当に女性なの』
と疑うこと自体、差別とされかねない」
「女性は数は多くてもマイノリティーだということを分かってほしい」
と述べ、警鐘を鳴らした。
女性の権利保護を目指す
「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」
が2024年3月18日に開いた集会でも講演した。
千田氏の発言要旨は以下の通り。

■見られる存在になることに不安
女性は、心と体が一致しない性同一性障害(GID)の人たちの
「体を変えたい」
との思いに対し、温かな眼差しを送っていた。
自由な社会を目指す思いはGIDも女性も同じだ。
戸籍上の性別を変更するために男性器を取ってしまうほど女の人になりたいと思っているならば、その人は女性だと思い、共存していた。
《2023年10月、最高裁大法廷は性同一性障害特例法が戸籍上の性別を変更する上で求めていた
「生殖腺がないか生殖機能を永続的に欠く状態」(生殖不能要件)
の規定を憲法違反と判断した》
《「変更後の性別の性器に似た外観を備えている」(外観要件)
との規定については広島高裁に差し戻し今後、憲法適合性の審理が予定される》
《双方の要件を合わせて「手術要件」と言われる》
判決では
「女性は男性器を見たくないのだろう」(=異性の性器を見せられる羞恥心)
といった指摘があった。
そうではない。
女性は自分の身体を(元男性に)見られることに対し不安を感じている。
ここが理解されていない。
手術要件がなくなれば性別変更する上で司法や医療の関与が薄まる。
性同一性障害特例法は自己申告に基づく性別変更を可能とする『ジェンダー・セルフ・ID』の制度に近付くことになる。
短時間で性同一性障害の診断を下すべきではない。
診断基準を厳しくするのが解決の道だろう。
海外では性自認を尊重する余り、女湯や女性トイレで様々なトラブルが起きている。
■女性スペースの安全は身体で担保
国連が定義したトランスジェンダーには異性装者やノンバイナリー(男性にも女性にも当てはまらない人)といった属性に加え、女性のアイデンティティーを主張するのに、外見上は髭を生やしたままなど女性に見られる気がない属性もある。
その人の性自認を疑えば、
「差別」
とされる世界が広がりつつある。
性自認を認めるなというのではない。
これまで女性スペースの安全性や女性スポーツの公平性は身体によって担保されてきたが、性自認の尊重が過ぎれば社会のシステムが崩れる。
例えば、女子トイレは女性が社会参加する上で基本的なインフラだ。
女性はトイレでの安全性が担保されないと外に出られない。
性自認は自由だが、別に制度的な解決が政治に求められる。
LGBT活動家の主張には
「女子トイレや女湯に入りたいというトランスジェンダー女性はいない」
という声に加え、
「手術要件が廃止されれば、その時に話し合えばいい」
という声もある。
「女子トイレを使いたい」
と主張するトランスジェンダー女性(生まれつきの性別は男性、性自認は女性)がSNS上で女性に対して暴力的な言葉を使っているケースもある。
(トランス女性の権利を優先する)LGBT活動家から
「女性はマジョリティーだ」
といわれている。
女性は妊娠する身体を持ち、相対的に脆弱だ。
数が多くても女性はマイノリティーだということを分かってほしい。

女性スペース守る連絡会 性同一性障害特例法の改正案私案で集会 外観要件議論に危機感
2024/3/19 11:35
https://www.sankei.com/article/20240319-HJ33CQDNQNCNFLSDMU4JWDRNS4/
女性の権利保護を目指す
「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」
は2024年3月18日、国会内で集会を開き、性同一性障害特例法の改正案や女性スペースに関する法案など会がまとめた独自案について説明し、生来の女性を保護するための法整備の必要性を訴えた。
2023年10月の最高裁で、戸籍上の性別を変更する上で生殖機能の喪失を要件とした特例法の規定が憲法違反と判断されるなど区別が曖昧になりつつある現状を踏まえた対応となる。
特例法を巡っては、性別変更する上で
「変更後の性別の性器に似た外観を備えている」
という外観要件について、広島高裁で憲法適合性の審理が改めて予定されるなど、違憲と判断される余地を残している。
最高裁は2023年7月、経済産業省に勤務するトランスジェンダー女性(生まれつきの性別は男性、性自認は女性)の職員に対し職場の女性用トイレの使用に制限を設けたことを違憲と判断している。
男性として生まれたトランス女性が女性スペースを利用する機会が広がりつつある現状を受けて、連絡会の
「女性スペースに関する法律案」
は、身分証明書上は女性でも男性器を備えていた場合は女性スペースの利用を認めない趣旨を盛り込んだ。
経産省のトランス女性に関するトイレを巡る判決を踏まえて、女子トイレを利用する女性らの意向を踏まえた上で、施設管理者が特定のトランス女性の入場を許容した場合は例外的に認めるとした。
会合に出席した自民党の片山さつき元地方創生担当相は
「マイノリティー(性的少数者)でずっと悩まれて、社会的に悲しい思いをした人は実際いる」
「そういう人に手を差し伸べることに反対したことはない」
と述べた上で、
「(女性や女児の)安全性を毀損することは国家の要諦としてあってはならない」
「今も女性や女児に対する犯罪を完全に防止できていない」
「今よりも危うくしてはならないという線を譲らない」
と語った。
集会では、女性スペースを巡る国内外の現状として、
▷性自認による差別を禁止する差別禁止法が施行されているカナダで、トランス女性を自認するという男が女性専用シェルターに滞在して女性利用者に性的暴行を行った
▷英国で性犯罪で逮捕された男が服役中にトランス女性になった
▷性別適合手術を受けていない女性を自認する外国人の男性が東京で女湯に侵入した
といった事例が紹介された。
連絡会は約3200人が賛同する
「女性スペースを守る会」
や性同一性障害者らで作る
「性同一性障害特例法を守る会」、
LGBT活動家に批判的な当事者団体
「白百合の会」、
「性暴力被害者の会」
などで構成される。

拡声器で「帰れ」「ヘイトデモ中止」性別変更反対の女性デモに3度目の妨害行為
2024/3/3 15:27
https://www.sankei.com/article/20240304-OJBMXROHUBHLHEIQTCCTLJVAMY/
女子トイレや女子更衣室、女湯などに男性が入ることを反対する
「女性の権利と尊厳を取り戻す会」
が2024年3月2日、東京・新宿でデモ活動を行い、戸籍上の性別変更を可能にする性同一性障害特例法の廃止を訴えた。
こうしたデモ活動に対しては妨害行為が繰り返されており、この日も同会の主張に反対する集団が現れて、デモの参加者に罵詈雑言を浴びせていた。
特例法を巡っては、広島高裁で性別を変更する要件の1つである
「変更後の性別の性器に近い外観を備える」(外観要件)
の規定の合憲性について審理が行われる予定だ。
デモに参加する女性らは、この規定が違憲となった場合、
「体は性別適合手術をしていない男性のままで、戸籍の上では女性」
という人物が現れ、
「女性専用スペース」
を共有する可能性が生じるとして、強い懸念を抱いているという。
一方、2023年の10月や12月のデモ活動では、マスクやサングラスで顔を隠す参加者に対し、執拗に撮影したり、拡声器で
「差別者、帰れ」
「へらへら笑うな」
と罵声を浴びせたりする集団が現れていた。
この日も同様だった。
デモが始まる前から、多様性のシンボルとされるレインボーのフラッグを掲げた集団が
「トランス差別扇動デモ」
「言い返してみろよ、ただの差別なんだよ」
などと持論を展開していた。
警察官が先導する形でデモ参加者が移動を始めると、拡声器越しに
「ヘイトデモ中止」
「トランス差別は今すぐやめろ」
「帰れ」
と興奮した様子で繰り返した。
デモの参加者は
「男は男、女は女」
などと訴えても、周囲に声がほとんど届かなかった。
デモの後、同会の青谷ゆかり共同代表は
「妨害は良くないと思う」
「妨害する音を小さくしてほしい」
「こちらの主張が伝えられない」
と訴えた。
妨害する人々に対しては
「口封じするのではなく、お互いの意見について話し合いたい」
と語った。

サイレンにスマホ撮影、罵声、中指‥「男性は女性になれない」デモに過激な妨害
2023/12/23 19:00
https://www.sankei.com/article/20231223-TFXAL24VUJEXJJ2YMUSMHWIWGI/
戸籍上の性別変更を可能にした性同一性障害特例法の廃止を訴えるデモ活動が2023年12月23日、東京・新宿で行われ、参加者の女性らが
「性別は変えられない」
「女性の尊厳を守れ」
「性別は気持ちではない」
などと訴えた。
現場では、心と体の性別が一致しないトランスジェンダーが性別を変更する権利が脅かされるとしてデモ活動を妨害する人々も現れ、休日の繁華街で聞くに堪えない罵詈雑言を浴びせていた。
午後1時前のJR新宿駅前。
コーンで仕切られたスペースに20人弱の女性が集まった。
女性団体
「女性の権利と尊厳を取り戻す会」
が主催するデモの参加者だ。
平成16年施行の特例法に基づき性別適合手術を経て性別変更が認められても、元男性と女性トイレや女性更衣室などを女児や成人女性が共有することなどに強い拒否感を覚えている。
参加者の多くはサングラスやマスクで顔を隠している。
インターネット上に顔が公開される恐れがあるためだという。
周囲はデモの開始前から、虹色のフラッグを掲げた人々が参加者の数倍の規模で取り囲んでいる。
「ヘイトデ〜モ中止!」
「トランス差別者、かーえーれ!」
と罵声を浴びせ、スマートフォンやビデオカメラで参加者を撮影する。
多くの警察官が警備する中、デモ行進が始まった。
妨害者の側がデモ参加者に接近してメガホンで大声を張り上げるので、参加者が訴える内容がなかなか聞き取れない。
ようやくデモの参加者側がメガホンの音量を上げ、
「性別の定義を変えるな」
「女性の尊厳を守れ」
と訴えると、妨害する側も
「かーえーれー」
とボリュームを上げて対抗する。
妨害する側の行為は眉をひそめる内容だった。
「とっとと帰れって言ってんじゃねーか」
と大声を発する女性。
「ファン、ファン、ファン」
とサイレンを大音量で鳴らす女性。
「うわー」「うわー」「うわー」
と叫びながら、デモの参加女性にスマホを近付ける男性もいた。
デモの参加者に親指を下げ、中指を立てる人たちも少なくなかった。
デモ参加者の訴えを周囲に聞かせない狙いがあるという。
通行人に向かい、
「悪質なトランスジェンダー差別が行われています」
「どうか皆さま、耳を貸さないようにお願いします」
となどと頭を下げている。
今回のデモ活動は事前に警察から許可を得たものだ。
こうした妨害行為を、参加者はどう感じているのか。
主催団体の共同代表を務める青谷ゆかりさんは
「意見や立場が違う人がいるのは分かる」
「でも、このようなカウンター(反対)行為を行うのではなく、お互いどう考えているのか議論すべきだ」
「カウンター行為は反対だ」
という。
同じく共同代表の白瀬詩織さんも
「我々の主張が広がれば、賛同者が増えてしまうから都合が悪いと考えているのではないか」
「まずは聞いてほしい」
と語った。
デモの開始前、記者がデモ参加者に挨拶をしていると、ある男性が記者にスマートフォンを向けてきた。
撮影されているのだろうか。
その場を離れると、その男性から指を差され、
「これが産経新聞だ」
と周囲に伝えている。
デモの取材中、記者に対する威圧的な行為はなかったものの、妨害する人々の一部は取材する記者の顔も事前に把握していたことに恐怖を覚えた。

「マスコミはLGBT活動家の意見ばかり‥」女性スペース守る連絡会が会見
2023/12/15 19:04
https://www.sankei.com/article/20231215-XGMFAGQOB5EBPDHUKCFYWCALOU/
女性の権利保護を目指す
「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」
は2023年12月15日、東京都内で記者会見し、戸籍上の性別を変更する要件を盛り込んだ性同一性障害特例法に関する最高裁の決定に否定的な考えを示した上で、男性器を有した人による女性トイレの利用を公認しないための法整備などを訴えた冊子の発行を公表した。
最高裁は2023年10月に性別変更する上で特例法が求める生殖機能の喪失要件について憲法違反と判断し
「変更後の性別の性器部分に似た外観がある」
と求めた外観要件については高裁に審理を差し戻した。
性別適合手術に否定的なLGBT活動団体などは特例法に対し
「人権侵害の懸念が極めて強い手術要件を中心に撤廃すべきだ」
などと主張していた。
会見で、性別適合手術を経て女性に性別変更した
「性同一性障害特例法を守る会」
の美山みどりさんは
「LGBT活動家の主張だけを鵜呑みにして、イデオロギー的な偏った立場で判断を下したとしか思えない」
と最高裁の決定を疑問視し、
「マスコミは活動家の意見を取り上げた半分でも(特例法の堅持を求める)我々の意見を報道したのか」
と苦言を呈した。
「性暴力被害者の会」
の郡司真子さんは、性交の多様な在り方や自慰行為の快楽性を子供たちに教える性教育が欧米で先行する状況に強い懸念を示した。
「行き過ぎた性教育を一方的に進めていくのではなく、海外の事例について検討して議論を進める必要がある」
と訴えた。
「女性の権利を守るトランスの会」
の森永弥沙さんは、トランスジェンダー女性(生まれつきの性別は男性、性自認は女性)と女性の権利衝突に懸念を唱えるとLGBT活動家から糾弾される現状について、
「懸念を示す女性を蔑み、汚い言葉で踏みしだくなど論外だ」
と述べた。
「戸籍を変更しなくてもトランスジェンダーが社会に適用しやすいように(法制度が)運用されることが肝心だ」
「将来的にはトランスジェンダーなど多様な属性が意識されることなく、ありふれた、ただの人間と認識される社会を目指さないといけないと思う」
と語った。
「女性スペースを守る会」
の森谷みのりさんは、2023年6月に施行されたLGBT理解増進法について
「性の多様性を承認し理解増進を掲げたもので、それに従った法令上の取り扱いを受ける権利を予定したものではない」
と指摘し、
「最高裁は性別を蔑ろにして、性自認至上主義で安易に女性や男性の定義を変更しようとしている」
と批判した。


[18初期非表示理由]:担当:スレと関係が薄い長文多数のため全部処理。自分でスレを建てて好きな事を投稿してください

26. [2097] iKQ 2024年11月22日 16:53:02 : 0N8QgYXMNE : eUlyZGhocFpRZWs=[2104] 報告

 >178万円以下という貧乏人からそんなに多くの所得税をふんだくっていたのだとは、トホホ


 あのね〜〜〜   あまりにも 愚かな 勉強不足 だね〜〜〜

 楽老ちゃん    頭 大丈夫か〜〜〜

 
 

27. 銀の荼毘[907] i@KCzOS2lPk 2024年11月22日 17:05:57 : s4hINjhy2k : NG9wSkkwVkd5b2s=[1] 報告

>怪しい連立で自民延命

と言ったところで,


立憲野田連立政権が出来てたとして↓

↑裏金・政治資金規正法違反の強制捜査までやってないだろう?


日本中の全政党が🟰グルになって→自民党の崩壊を食い止めたってのが真相じゃないか。

28. 夜盗虫[682] lumTkJKO 2024年11月22日 17:55:39 : A9CUDG9i7s : ZkkzQ2lVZ3E3aXc=[5] 報告
立憲は、増税を公約にしてたのにw
29. さっちゃん3214[909] grOCwYK_guGC8TMyMTQ 2024年11月22日 19:06:05 : d6iRa8BWeE : QS9IMjgvQkZ4aDY=[129] 報告

30. さっちゃん3214[910] grOCwYK_guGC8TMyMTQ 2024年11月22日 19:08:10 : d6iRa8BWeE : QS9IMjgvQkZ4aDY=[130] 報告

31. さっちゃん3214[911] grOCwYK_guGC8TMyMTQ 2024年11月22日 19:11:26 : d6iRa8BWeE : QS9IMjgvQkZ4aDY=[131] 報告

32. さっちゃん3214[912] grOCwYK_guGC8TMyMTQ 2024年11月22日 19:26:57 : d6iRa8BWeE : QS9IMjgvQkZ4aDY=[132] 報告

33. 第n次嫌々期(仮)[1917] keaCjo6fjJmBWIr6gWmJvIFq 2024年11月22日 19:35:32 : niyy4hTwUA : OHU1UGRCUHhtN0k=[13337] 報告
消費税減税とか、金持ち課税の累進強化とか、マスゴミは記事にしないね〜。
日刊ゲンダイも本音言ってみ?
34. 減らず口減らん坊[478] jLiC54K4jPuMuILngvGWVg 2024年11月22日 20:21:19 : 02AqR48qCs : bXcxVEVMTWpOMWc=[477] 報告
馬鹿の「普通の日本人」が、また騙された
ざまぁないねwww
国民民主党など、自民党小沢派の別働隊に過ぎないと、何度も警告しただろうに
馬鹿は何度言っても分らない・・・さっさと兵隊にとられて、「天皇バンザイ」を唱えながら餓死してしまえ
お前らにはそれが分相応だ
そして、これをお膳立てしたのが小沢である
小沢だから悪なのではない、悪だから小沢なのだ
35. 秘密のアッコちゃん[1084] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月23日 06:56:08 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[649] 報告
<■1773行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
選択的夫婦別姓制度には断固反対だ。

<産経抄>現実味帯びる夫婦別姓 自民の存在意義はどこに
2024/11/23 5:00
https://www.sankei.com/article/20241123-QZXTUY5WZ5PKJCDFJAF5BG2NBE/
立憲民主党が、どちらかの親と子供が別姓となる選択的夫婦別姓で自民党の動揺を誘っている。
社会の基本単位である家族の問題を政争の具に使うのは品がないが、少数与党となった自民内には元々別姓推進派も少なくない。
来年2025年は、家族の在り方が大きく変わる年になるかもしれない。
▼「自民も半分ぐらいは自主投票なら賛成すると思う」
「炙り出す意味でも採決はしたい」。
立民の野田佳彦代表は2024年10月の衆院選後、夫婦別姓実現のための民法改正案の国会提出に意欲を示した。
また、衆院法務委員長ポストを獲得した意味についてこう強調した。
「自民を揺さぶるには、非常に効果的な委員会だ」 。
▼現在は慎重な物言いとなったものの、石破茂首相も就任前は
「やらない理由が分からない」
と語る別姓派だった。
また、国連女性差別撤廃委員会が2024年10月、日本に対して夫婦別姓を導入することを求める勧告を行ったことも、推進派は利用することだろう。
▼経団連など経済団体も推進を求めるが、何故そんなに前のめりなのか。
内閣府の令和3年の世論調査では、夫婦別姓導入を求める回答は28・9%どまりで、同姓維持と同姓のまま旧姓の通称使用の法制度化を望む答えは計69・2%に上る。
国会の動きは民意を読み違えていないか。
▼有村治子参院議員のX(旧ツイッター)投稿によると、2024年11月7日の自民両院議員総会ではこんな意見が複数あった。
「リベラル政策を推し進めた所で、結局その層は、自民党には投票せず、むしろ『どんな時にも自民党』と書いてきて下さった岩盤保守層の底が抜けた」。
▼当然の理屈である。
自民がLGBT理解増進法に続いて夫婦別姓も推し進めれば、保守政党としての存在意義は失われよう。

立民、選択的夫婦別姓ヒアリング開始 与党揺さぶりへ「肩慣らし」、法案衆院通過に現実味
2024/11/21 19:27
https://www.sankei.com/article/20241121-G4CU6JA62NJFPJE7QPNVA3ZBAQ/
立憲民主党は2024年11月21日、選択的夫婦別姓制度の導入に向けた民法改正法案の国会提出を目指し、法務省へのヒアリングを国会内で行った。
衆院では立民などの野党が過半数を占めており、これまで自民党が反対していた法案の衆院通過が現実味を帯びている。
与党間や自民党内でも導入を巡る賛否は割れており、立民が与党を揺さぶるための
「肩慣らし」
を始めた。
■首相指示巡りヒートアップ
これまで立民は導入を求めて衆院に9回、参院に16回も民法改正案を提出してきたが、与党側の反対で審議されなかった。
立民は選択的夫婦別姓を実現するため、外務、総務両委員長ポストを与党に差し出して法務委員長ポストを奪取した。
2024年11月21日の会合でも、そうした熱の入れようをうかがわせた。
「首相になって日数が経っておりますけど、石破茂首相から選択的夫婦別姓制度の実現に向けて、何らかの指示は出ているんでしょうか、法務省に」
トップバッターとしてマイクを握ったのは、山井和則国対筆頭副委員長だった。
山井氏は石破氏が自民党総裁選で、選択的夫婦別姓について
「実現は早いに越したことはない」
などとした発言を引きながら、首相指示の有無をただした。
担当者が
「特段コメントを差し控えたい」
などと応じると、石川大我参院議員が
「『ない』なら『ない』って言って頂ければいい」
と詰め寄るなど、出席議員は徐々にヒートアップしていった。
■狭まる自民包囲網
選択的夫婦別姓を巡っては、経済合理性などの観点から夫婦が同じ姓を名乗る民法の規定変更を求める声が上がる一方、家族や社会の在り方を根底から変革するとして反対の声が根強い。
ファミリーネームを喪失し、子供の姓もバラバラになる懸念もある。
だが、宮口治子参院議員は
「子供と家庭の一体感がなくなるということはあり得ない」
と述べ、別姓でも家族はバラバラにならないと主張した。
重徳和彦政調会長は実際の法案審議に向け、
「親子の姓が違う故に、こんな破滅的な事が起こっている」
というような海外事例の提示を法務省に要請。
山井氏は
「私たちの願い、怒り、要望、思いを首相にぶつける」
と強調した。
与党内では公明党が選択的夫婦別姓制度の導入に賛成で、自民党内にも賛成派がいる。
与野党による自民包囲網は形成されつつある中、立民国対幹部は
「国会採決では自民は党の判断を示さなければならず、各議員の見解が問われることになる」
とほくそ笑んだ。

やっぱり危険な選択的夫婦別姓 子供に「差別」や「アイデンティティー喪失」権利侵害の可能性 日本の国益を大きく損なう
2024.11/15 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241115-KPV6I3EIDZI27B5UQP7KMOEOWU/
元児童家庭支援士・近藤倫子氏寄稿
石破茂首相(総裁)率いる自民党は、衆院選大惨敗を受け、立憲民主党に衆院予算委員長だけでなく、憲法審査会長と法務委員長まで明け渡した。
憲法改正が停滞する一方、岩盤保守層が警戒する
「選択的夫婦別姓」
の審議が加速する可能性がある。
元児童家庭支援士で著述家の近藤倫子氏が
「選択的夫婦別姓の危険性」
を改めて寄稿した。

衆院は2024年11月13日の本会議で、常任委員長を選出した。
注目の法務委員長には、立憲民主党の西村智奈美元幹事長が就任した。
同党の野田佳彦代表は
「(法務委員長は)どうしても取りたいポストの1つ」
「法務委員会は『選択的夫婦別姓』を審議する場所であり、是非採決まで持ち込んでいきたい」
と公言しており、来年2025年の通常国会への法案提出を狙っている。
筆者は先月2024年10月、夕刊フジに
「石破首相が沈黙『選択的夫婦別姓』の危険性」
とタイトルで緊急寄稿し、
「夫婦別姓の下に生まれた子供は(中略)強制的に父あるいは母と違う姓となる」
「第2子はどちらの姓にするのか、再び夫婦間でもめる可能性が考えられる」
「子供の最善の利益を享受することができるだろうか」
と問題提起した。
この寄稿に対し、多くの読者から
「選択的夫婦別姓は『強制的親子別姓』であり、『兄弟姉妹別姓』に繋がり、家族の絆が危うくなる」
「別姓夫婦の下に生まれる子供が心配だ」
など、賛同の声を頂いた。
別姓推進派は
「選択肢が増えることはいい」
「現行の夫婦同姓は女性差別、アイデンティティーの喪失を感じる」
と主張するが、そこには子供への愛情は感じられない。
国連総会で1989年、子供の保護と基本的人権の尊重を促進する
「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」
が採択された。
この条約では、子供が
「権利の保有者」
であり、それを守る
「義務の担い手」
として国と大人が定められている。
そして、日本の
「こども基本法」
にも、
@差別の禁止
A子供の最善の利益
B生命、生存及び発達に関する権利
C子供の意見の尊重
などと、子どもの権利条約の基本的な考え方が取り入れられている。
選択的夫婦別姓が施行された場合、筆者は
「子供への権利侵害」
として、@からCの全てが該当すると考える。
出生時に、強制的に父または母と異なる姓を与えられた子供は、
AとCが侵害される。
育つ過程では、@とBが侵害される可能性がある。
別姓推進派が主張する
「差別」

「アイデンティティーの喪失」
が、子供に行われる可能性が否定できないのだ。
次世代の日本を担う子供たちを守ることは、今の世代を受け持つ大人や国の義務である。
「強制的親子別姓」
「強制的兄弟姉妹別姓」
は、未来の日本の国益を大きく損なうと改めて指摘したい。
■近藤倫子(こんどう・りんこ)
元児童家庭支援士、著述家。
1975年生まれ。
日本女子大学卒。
Gakken、展転社にて連載。
月刊WiLL執筆メンバー。
ユーチューブ番組「デイリーWiLL」水曜担当。

公明、選択的夫婦別姓導入へ「自民を説得したい」 斉藤鉄夫代表が石破首相に働きかけへ
2024/11/15 0:06
https://www.sankei.com/article/20241115-HATOQ6BEZBPO5JWYW4R7HQG55I/
公明党の斉藤鉄夫代表は2024年11月14日のBS11番組で、選択的夫婦別姓制度導入に向け、石破茂首相に働き掛ける意向を示した。
「首相を通じ、自民党を説得したい」
「世界の大勢を見ても進めていくべきだ」
と述べた。
立憲民主党が、関連法案の審議が見込まれる衆院法務委員会の委員長ポストを確保したことに関し
「実現に向け状況が1つ進んだ」
と強調した。
選択的夫婦別姓制度を巡っては、自民内の保守系議員を中心に慎重論が根強い。
首相は2024年9月の総裁選で導入に前向きな考えを示していたものの、首相就任後は
「更なる検討が必要だ」
と述べるにとどめている。

立民、参院選での女性議員増へ方針確認 衆院選で党派別最多 辻元清美氏「がんと増やす」
2024/11/13 19:42
https://www.sankei.com/article/20241113-7QS6PF5UA5IARLISZQCHYKGJTI/
立憲民主党は2024年11月13日、ジェンダー平等推進本部の総会を国会内で開き、来年2025年夏の参院選で女性議員の増加を図る方針を確認した。
先の衆院選では党派別で最多となる30人の女性議員を当選させた。
総会には初当選組を含めて女性議員が多く集まり、選択的夫婦別姓の早期実現を目指すことも申し合わせた。
辻元清美本部長は冒頭
「来年2025年の参院選で女性議員をがんと増やすため力を合わせよう」
と強調。
候補者擁立の取り組みに加え、女性議員が全国各地で支持の掘り起こしに努めるよう呼び掛けた。
党がまとめた選択的夫婦別姓の導入法案についても内容を再確認し、辻元氏が
「公明党や自民党議員も賛同して、提出者に名前を連ねてほしい」
「幅広く呼び掛けて成立させたい」
と訴えた。
立民は衆院選の女性候補発掘に注力してきた経緯がある。
党公認で国政選挙に初挑戦する女性に100万円を貸し付ける制度を設けるなど支援体制を整えてきた。

夫婦別姓「広く理解進むこと大事」 鈴木法相が就任会見 個人的な賛否は差し控える
2024/11/12 15:13
https://www.sankei.com/article/20241112-OOYOQ6NCGNJCJID36ROF2HUHAY/
鈴木馨祐法相は2024年11月12日、法務省で就任記者会見を行い、選択的夫婦別姓制度の導入に関し
「国民、国会議員の間で議論頂き、より広く理解が進むことが大事だと思う」
と述べた。
個人的な賛否は差し控えるとした。
未執行のまま2年以上が過ぎた死刑制度については、人命を絶つことになるため慎重さが求められるとしつつ
「確定した刑の執行が厳正に行われることは極めて大事だ」
と堅持する姿勢を示した。
静岡県一家4人殺害事件で死刑が確定していた袴田巌さん(88)を無罪とした再審制度の在り方には
「丁寧な検討が必要だ」
と話すにとどめた。
外国人材の受け入れを巡っては、技能実習に代わる新制度
「育成就労」
が令和9年にも始まる。
労働者が自国の送り出し機関に手数料を徴収されるといった現状の課題を挙げ
「人権に関する問題を解決し、魅力ある制度にしていきたい」
と意気込んだ。

<主張>第2次石破内閣 外交安全保障を忘れるな 信なき首相の続投は残念だ
社説
2024/11/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20241112-BIB4HX3FOBIO3FPQQTDDUGYGJY/
野田氏は衆院法務委員長を得たのは選択的夫婦別姓の実現が狙いだとSNSで明かし、
「自民党を揺さぶるには非常に効果的だ」
とも語った。
石破首相と自民は、家族や社会の有り様に関わる基本問題の変更は絶対に受け入れてはならない。

立憲民主の野田代表「選択的夫婦別姓の実現が狙い」、衆院法務委員長ポスト確保
2024/11/8 23:26
https://www.sankei.com/article/20241108-4DYXZXLZN5KD7NKNCCJ4PQ5R7Q/
立憲民主党の野田佳彦代表は2024年11月8日、党のX(旧ツイッター)の動画で、衆院法務委員長のポストを確保したのは選択的夫婦別姓の実現が狙いだと明らかにした。
「野党は協力できると思うし、公明党も多分賛成だ」
「自民党を揺さぶるには非常に効果的な委員会だ」
と語った。
立民は、選択的夫婦別姓を審議する法務委員会の委員長ポストをどうしても獲得したかったため、常任委員長の割り当てを減らしたと説明。
「ぜひ採決まで持ち込みたい」
「楽しみにしてほしい」
と予告した。

衆院議長に自民額賀氏、副議長は立民玄葉氏 常任委員長ポストは与党10、野党7で確定
2024/11/8 13:46
https://www.sankei.com/article/20241108-MSJTCVDPVNL5RLCQDWU7S5ACE4/
衆院は2024年11月8日、各派協議会を国会内で開き、議長に再選となる自民党の額賀福志郎氏、副議長に立憲民主党の玄葉光一郎氏を推す方針を確認した。
特別国会召集日の2024年11月11日に本会議で選出される。
与野党は会期を2024年11月14日までの4日間とし、2024年11月11日に首相指名選挙を実施する日程でも合意した。
衆院選での与党過半数割れを受けて17ある常任委員長ポストの配分を見直し、与党10、野党7で確定した。
予算案を審議する予算委員会の委員長は立民に割り当て、本会議の日程や議事を決める議院運営委員長は自民が引き続き担う。
衆院選前は自民が13の委員長ポストを占めていた。
当初は与党9、野党8で調整していたが、立民が2つを手放す代わりに法務委員長ポストを得た。
選択的夫婦別姓の導入に関する議論を促進する狙いがある。
憲法審査会の会長ポストは野党に割り当てた。
立民が確保する。
自民などが目指す憲法改正に向けた議論に影響が出る可能性がある。

高橋洋一「日本の解き方」
衆院選「漁夫の利」で議席大幅増、野田立民への不安 政策は増税と引き締め路線、実行すれば失業者が多発する
2024.10/30 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241030-VOULLRI2FZLU3PKFXVAAN4MGSM/
立憲民主党が衆院選で議席を大幅に増やした。
今後、国内政策や外交、経済にどんな影響が出るだろうか。
衆院選では、
「人気が高い」
と思われていた石破茂首相が、発言のブレや解決済みの
「政治とカネ」
を蒸し返す戦術ミスなどで火だるまになった。
そこで漁夫の利を得たのが野党第一党の立憲民主党だった。
今回の選挙戦は、争点が
「政治とカネ」
の問題に終始し、経済政策や外交・安保に割く時間が少なかった。
そもそも首相就任から、衆院選までの期間も短かったので、政策論は生煮えだった。
相対的に浮上した立憲民主党だが、その政策は、とても褒められたものではない。
本コラムでも指摘したが、野田佳彦代表は、金融所得課税の強化や法人税の引き上げもあり得ると述べた。
金融政策についての見解もひどく、日銀の物価安定目標を
「2%」
から
「0%超」
に変更するとしている。
インフレ率が0〜2%なら、失業率が最低水準であるNAIRU(インフレを加速しない失業率)を示す2%台半ばをかなり上回ってしまう。
恐らく120万人くらいの職が失われるだろう。
また、低いインフレ率だと、名目賃金上昇率がインフレ率を下回ることもしばしばある。
このため実質賃金の上昇率がマイナスになりがちだ。
「最低賃金1500円以上」
も掲げているが、これが無理筋なのは本コラムで何度も書いている。
こうしてみると、立憲民主党の政策は、かなり石破政権と似ている。
率直に言えば、石破自民と野田立民の政策が接近している。
選択的夫婦別姓や原発に依存しない社会の実現、日米同盟が外交安保の基軸だとしつつ、安全保障関連法に関しては違憲部分の廃止を掲げ、外交や安全保障は、極端に180度すぐ変えることは出来ないとし、現状維持を滲ませている。
このように、左傾化している石破政権と、右傾化した野田立民は、政策が驚くほど似ている。
もし、石破政権が今後も続くのであれば、大連立もあり得るかもしれない。
そうであれば、野田立民の政策はかなり実現するだろう。
しかし、衆院選で石破政権が自滅したので、自民党内の政治力学からいって、石破政権がこのまま継続するというのはなかなか考えにくい。
政治は一寸先は闇なので、どのような政界再編が待っているのか予測するのは困難だ。
石破政権が生き残りのために、敢えて野田立民との大連立を仕掛けてくる可能性もゼロではない。
いずれにしても、野田立民の衆院選後の影響力は、政界再編の枠組みによって異なってくる。
石破政権が潰れれば大連立はないとみられるが、その場合でも与党の議席は少ないので衆議院選で一定の議席を得た立憲民主党の影響力は間違いなく増すだろう。
今回の衆院選は、左派の石破自民にお灸を据えるために、右傾化した野田立民に投票したという面があるのではないか。 
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

選択的夫婦別姓「国民の理解を」 三原じゅん子男女共同参画担当相
2024/11/1 16:40
https://www.sankei.com/article/20241101-S5WZR6GNFBNGPABRN2WABUZFB4/
三原じゅん子男女共同参画担当相は2024年11月1日の記者会見で、国連の女性差別撤廃委員会が導入を勧告した選択的夫婦別姓制度について
「今の制度を否定するものではなく、国民の理解が深まるよう情報提供を行いたい」
「引き続き議論を後押ししたい」
と述べた。
三原氏は、選択的夫婦別姓制度は
「夫婦が同一の氏を称することを望む場合には、現在と同様に、夫婦が同氏を称することを認める制度だ」
と改めて説明。
「(夫婦同姓の強制により)各方面から指摘されている不便さや不都合への対応などを検討する」
とも語った。

<主張>皇位継承への干渉 政府は国連の暴挙許すな
社説
2024/11/1 5:00
https://www.sankei.com/article/20241101-VOPXN7QVPNKBZFEQF3CGTN3BRU/
国連の女性差別撤廃委員会が、日本の皇位が男性皇族によって継承されているのは女性差別撤廃条約と相容れないとして、皇室典範改正を勧告した。
日本の女性政策に関する最終見解に盛り込んだ。
この勧告に法的拘束力はない。
主権国家における君主の位の継承は国の基本に関わる。
国外勢力が決して容喙(ようかい)してはならない事柄だ。
「女性差別」
と関連付けた勧告は誤りと悪意に満ちた内政干渉であるのに加え、日本国民が敬愛する天皇への誤解や偏見を内外に広める暴挙で断じて容認できない。
林芳正官房長官は会見で
「大変遺憾だ」
「委員会に強く抗議すると共に削除を申し入れた」
と語った。
林氏は、皇位継承の資格は基本的人権に含まれず、条約第1条の女子への差別に該当しないと政府が説明してきたにもかかわらず、委員会が勧告したことを明らかにした。
抗議と削除要請は当然だが、それだけでは不十分だ。
削除に至らなければ、国連への資金拠出の停止・凍結に踏み切ってもらいたい。
条約脱退も検討すべきである。
委員会は国連総会が採択した女性差別撤廃条約により設けられ、弁護士や学者、女性団体代表ら23人の委員が締約国の女性政策への勧告を行っている。
ローマ教皇には男性が就くが、バチカン市国は締約国でないため勧告対象から外れている。
委員会が日本の皇室を理解していないのは明らかだ。
男系男子による継承は皇位の正統性に直結している。
この継承原則が非皇族による皇位簒奪(さんだつ)を妨げてきた意義は大きい。
また、一般男性は皇族になれないが、一般女性は婚姻により皇族になれる点からも、女性差別との決めつけが如何に不当か分かるはずだ。
歴史や伝統が異なる他国と比べるのも論外である。
委員会は2016年にも皇室典範改正を最終見解に盛り込もうとしたが、日本政府の強い抗議で削除した。
今回そう出来なかった点を政府は猛省し、対策を講じてもらいたい。
最終見解では、夫婦同姓を定めた日本の民法も
「差別的な規定」
とし、選択的夫婦別姓の導入を勧告した。
これも日本の文化や慣習に無理解かつ傲慢な内政干渉という他なく、女性差別という誤った文脈で語られるのは許されざることだ。

家族観揺るがす「選択的」夫婦別姓 ファミリーネームを守ろう
風を読む 論説副委員長・川瀬弘至
2024/10/26 10:00
https://www.sankei.com/article/20241026-2UX5TUHXUFNMRL43R474FGD3TM/
国連の女性差別撤廃委員会が2024年10月中旬、日本の女性政策に関する会合を開き、選択的夫婦別姓などについて審査した。
近く最終見解をまとめ、日本に法改正などを勧告する可能性が高いという。
内政干渉であり、余計なお世話だと言いたいところだが、今回の衆院選でも選択的夫婦別姓の導入を訴える候補者は多い。
選挙後の国会で焦点となるのは必至だろう。
だが、
「選択的」
という言葉に誤魔化されてはならない。
導入派は夫婦同姓の現行制度を、女性差別だと主張しているからだ。
現行でも夫か妻の姓を
「選択」
できる。
にもかかわらず女性差別になるなら、同姓を
「選択」
しても女性差別と言われかねない。
もしも選択的夫婦別姓が導入されればどうなるか。
別姓を
「選択」
せよと、社会的圧力が確実に増す。
ファミリーネームが喪失し、子供の姓もバラバラになる。
家族の一体性という、日本人の倫理観の根底にあるものが崩れてしまうのだ。
政府は、現行制度のまま旧姓の
「通称使用」
拡大を進め、住民票や運転免許証、パスポートなどに旧姓を併記できるようにしてきたが、抜本的な解決策ではないと批判する別姓論者の鼻息は荒い。
この問題に詳しい弁護士の高池勝彦氏によれば、現行制度を合憲としてきた最高裁の判断が覆り、通称拡大でも違憲となる恐れがあるという。
そうなれば万事休すだ。
選択的夫婦別姓を回避し、家族の一体性を守る策はないか。
「1つある」
と、高池氏は言う。
「婚前氏(こんぜんし)続称制度」
を新設するのである。
結婚する際に旧姓(婚前氏)の使用継続を届け出れば、戸籍にその旨を記し、公的にも使用できるようにする案だ。
ただし戸籍上の
「氏」
は夫婦同じで、別姓ではない。
子供の学校行事などはファミリーネームで、仕事は旧姓でと、使い分けることができるように民法を改正するのである。
婚前氏続称制度の新設は、数年前から稲田朋美元防衛相が提唱している。
稲田氏はLGBT法推進などで保守派の反感を買い、この案も保守派には余り浸透していないようだが、検討する価値はあるだろう。
このままではファミリーネームを守れないと、保守派は肝に銘じたい。

自民党総裁選の失敗…なぜ「夫婦別姓」だったのか 阿比留瑠比
正論10月号 「政界なんだかなあ」
2024/10/2 7:00
https://www.sankei.com/article/20241002-UZSDGX2IWZFGXM6JFOTIFZEOHU/?outputType=theme_monthly-seiron
今回の自民党総裁選で、1つの争点として再浮上した問題が、選択的夫婦別姓を認めるか否かだった。
私は元々こうした家族や性の在り方といった心に関する問題に、政治が介入するのは極めて慎重であるべきだと考えるが、次期衆院選が近い現在、わざわざこの問題を持ち出すのは政治的にも下手なやり方だと感じた。
私は本誌の令和5年4月号で、安倍晋三元首相がこの問題と政治家の
「大局観」
について、次のように話したエピソードを紹介したのでその部分を再掲する。
《建前とはいえ保守政党を名乗る自民党が、時代の流れだからとばかりに安易にリベラル派に同調することは、政治的にも愚策ではないか。
安倍氏は嘆いていた。
「LGBT問題や夫婦別姓に関しては、野党側ははなから一枚岩なんだから、自民党が揉めている姿を晒しても野党を利するだけではないか」
「そういう大局を見渡せる政治家が今は少ない」
活動家たちは、自民党議員が自分たちの意見を取り入れたら拍手喝采はするだろうが、決して自民党には投票しない。
「多様性を巡る象徴的なテーマである選択的夫婦別姓を認める決断をすれば自民党は道が開けるのではないか」
小泉進次郎元環境相は神奈川新聞のインタビューでこう述べていたが、これこそ典型的な勘違いだと言える。
左にウイングを延ばしてもそこに票田はない。
選択的夫婦別姓もまた、別姓を選んだ夫婦と同姓を選んだ夫婦との間で心理的な断絶を生みかねない。
安倍氏は岸田文雄首相について、こう語っていた。
「岸田さんはそうリベラルではないんだ」
「以前、夫婦別姓の議論が高まった時に『(片方の親とは別姓になる)子供の視点が全然ない』と話していた」》
それから僅か1年半後、小泉氏は選択的夫婦別姓を主要政策の1つに掲げて総裁選に出馬した。
恐れていた通りに事態が進展したのである。
リベラル政策を推進する一部自民党議員の頑迷さには、ほとほと手を焼く。
自民党がLGBT法や選択的夫婦別姓問題で立憲民主党など野党と同じか近いスタンスを取るならば、自民党の存在意義自体が問われることになるのが、どうして分からないのか。
■基本的な事実誤認
小泉氏は9月6日の出馬表明記者会見で、
「多様な人生」
「多様な選択肢」
を掲げて明言した。
「経済界も早急な対応を求めている」
「最近の世論調査を見れば、選択制であれば別姓という選択肢を認めてよいのではないかという意見が増えている」
「1人1人の願いを聞かず議論を続けて30年」
「もう議論ではなく決着をつける時ではないだろうか」
「私が首相になったら選択的夫婦別姓を認める法案を国会に提出し、国民的な議論を進める」
「(1年以内に)30年以上議論を続けてきたこの問題に決着をつけ、1人1人の人生の選択肢を広げる」
「党議拘束をかけずに、この法案の採決に挑む」
「旧姓使用で対応可能なのではないかという声は、私も承知している」
「ただ、多くの金融機関では旧姓で銀行口座やクレジットカードを作ることはできない」
「そして、不動産登記ができない」
「契約書のサインも認められない場合がある」
「研究者については、論文や特許の取得時に戸籍上の氏名を用いる必要があって、旧姓は利用できないということだ」
この小泉氏の言葉に対しては、やはり総裁選に出馬していた高市早苗経済安全保障担当相がこう事実誤認を指摘し、話題となった。
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓では)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
更に、高市氏の指摘に関して自民の長尾たかし前衆院議員がX(旧ツイッター)で、こんな補足をしていた。
「小泉氏は法改正されていることを知らなかった」
「因みに銀行口座も金融庁からの通知で順次作れるように移行されているのに作れないと説明していました」
「間違って作られた経団連の資料をそのまま説明したからです」
そこで、経団連が6月に公表した選択的夫婦別姓の実現を求める提言
「選択肢のある社会の実現を目指して」
を見ると、
「ビジネスの現場における通称利用の弊害が生じる場面(例)」
として、確かに
「口座やクレジットカードの作成時」
「不動産登記を行う時」
「研究者は、論文や特許取得時に戸籍上の氏名が必須」
などと書かれていた。
小泉氏は選択的夫婦別姓の推進理由について
「経済界も早急な対応を求めている」
と話しており、やはり経団連の提言を見たのであろう。
9月10日に行われた立憲民主党の4人の立候補者と党所属女性議員との討論会でも、4人全員が選択的夫婦別姓に賛意を示した他、そのうちの1人である野田佳彦元首相がこう述べていた。
「経団連も早期実現を主張するようになった」
「チャンスを逃してはいけない」
更に、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」(7月14日号)も1面トップ記事で
「経団連本部訪ねて聞いてみた 選択的夫婦別姓」
と大きく取り上げている。
間違いを流布した経団連の罪は重く、結果的に小泉氏に恥をかかせたことになる。
実際には、高市氏らが指摘したように事実関係は以下の通りである。
一、今年4月から「旧姓併記」での不動産登記が可能。
一、令和3年10から「旧姓併記」での特許申請が可能。
一、全国の6割の銀行や信用金庫で旧姓名義の口座開設が可能。
一、世界で1000万人が利用するORCID(オーキッド)システムへの登録により、「旧姓」や「別名」でも論文発表が可能。
つまり、経団連や小泉氏がいう旧姓(通称)使用による不便さの多くは既に解消されているか、徐々に解消へ向かうかしているというわけである。
■子供への配慮がない
また、小泉氏は
「議論を続けて30年」
になるから決着を着けると言うが、30年も決着が着かなかったのにはそれだけの理由があるからだろう。
人の心や家族の問題を、何でも簡単にぶった切ればいいというものではない。
この点について今回の総裁選で注目すべき論点を挙げたのが上川陽子外相だった。
上川氏は9月14日の日本記者クラブ主催の討論会で、選択的夫婦別姓には
「個人的には賛成」
だとしつつ、次のように慎重論を説いていた。
「社会が分断をしてしまう」
「深い分断に陥る危険性、リスクについては、しっかりと納得をしていくプロセス、これを更に深めていく必要があるのではないか」
「こういった1つの事柄で社会全体が分断をしてしまうような案件を賛成反対、更には分断をしてしまうのではないかという状態を残したまま、決定してしまうということは、日本の国の力を削ぐことにも繋がりかねない」
これは冒頭に紹介した安倍氏の言葉にも通じる所があり、的を射ている。
実際、選択的夫婦別姓問題が浮上する度に自民党は分断を繰り返してきた。
それが法案を提出して採決となれば、日本社会全体に対立の構図を新たに作ることになってしまう。
もしこれが成立し、施行されれば夫婦同姓を選ぶか、別姓を選ぶかという対立軸も生まれる。
別姓を選んだら民主的・進歩的で、同姓派は守旧派呼ばわりされる場面も出てきそうである。
家同士、親族同士の対立も容易に想定できる。
夫婦別姓となれば、必然的に片方の親とは別姓になる他、制度の組み立て方によっては兄弟で別姓ということもあり得るが、それを子供がどう受け止めるという問題も重要である。
また、安倍氏が岸田氏の言葉として紹介した
「子供の視点が全然ない」
のが、これまでの夫婦別姓論議だったが、今回の総裁選でそこを小林鷹之元経済安保担当相が指摘したのも良かった。
9月15日の討論会ではこう語った。
「令和3年に内閣府がやったアンケートに、調査によってもその同姓を維持すべき方と、同姓を維持しつつ旧姓の通称使用を法制化するという方、これが4割ぐらいいる」
「そこを合わせると7割いる」
「そういうまだコンセンサスが形成されてない中で、早急にばんと決断するということは、政治の在り方として適切ではない」
「重要なのは大人の選択の権利を認めるにしても、生まれてくる子供たちの視点を、私たち政治家は無視してはいけない」
「家族、兄弟姉妹の中で姓が異なる家庭が出てくる可能性がある以上、そうした子供たちの視点にも立って慎重にコンセンサスを丁寧に粘り強く作っていくのが政治の本質だ」
この当事者である子供の視点に関する議論が、これまで政治家の公の場での議論やマスコミで取り上げられることはほとんどなかった。
経団連のような経済合理性だけで割り切れる話ではそもそもないのである。
■思考の深さが見える
ちなみに小林氏が挙げた内閣府の調査
「家族の法制に関する世論調査」
では、選択的夫婦別姓制度導入を求める回答は28.9%にとどまっている。
一方、
「夫婦同姓制度を維持した方がよい」(27.0%)

「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」(42.2%)
で、夫婦同姓制度の維持派が7割近くに達する。
夫婦の姓が異なることでの子供への影響に関しては、
「好ましくない影響があると思う」が69.0%で、
「影響はないと思う」は30.3%にとどまる。
今回の総裁選に当たり、読売新聞が9月13日から15日まで実施した世論調査でも、夫婦の名字に関し同様の傾向が表れている。
それによると、
「夫婦は同じ名字とする制度を維持しつつ、通称として結婚前の名字を使える機会を拡大する」(47%)

「夫婦は同じ名字とする今の制度を維持する」(20%)
を合計すると67%で7割近くとなる。
「法律を改正して、選択的夫婦別姓制度を導入する」は28%
と、内閣府の調査と符合する。
小泉氏が出馬表明記者会見で述べた
「最近の世論調査」
とは何を指すのだろうか。
しかも子供に対して直接意見を聴いた世論調査は寡聞にしてほとんど知らないし、見当たらない。
このこと自体が、これまでの選択的夫婦別姓論議の根本的な偏りを示しているといえよう。
ただ、NHK放送文化研究所が令和4年に実施した調査(1183人回答)の
「中学生・高校生の生活と意識調査」
を見ると、別姓に関する設問が一問だけあり、こんな問いがあった。
「結婚後、名字をどのようにしたいか」
これに対する回答で一番多かったのは
「自分の名字でも、相手の名字でも、どちらでも構わない」
で58.7%に上り、姓への拘りの薄さを示している。
「自分の名字を、相手の名字に変えたい」
という積極的な改姓派も14.8%いた。
その一方で、夫婦別姓を求める
「自分も相手も、名字を変えずにそのままでいたい」
は僅か7.0%にとどまっていたのである。
そんな子供らが、果たして
「片親別姓」

「兄弟別姓」
を望むだろうか。
わざわざ日本からファミリーネームを消し去ることに何の意味があるのだろうか。
高市氏は既に平成14年と令和2年の2度に渡り、党法務部会に
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を提出している。
これを成立させれば、国、地方公共団体、事業者などに通称使用のための
「必要な措置」
を講ずる責務があるとの法的根拠が生まれる。
また、総裁選立候補者の加藤勝信元官房長官も産経新聞のインタビューにこう答えている。
「『旧姓続称制度』を提案した」
「法律に旧姓使用を書き込むことで政府の様々な手続きで『旧姓でよい』という形にする」
「家族制度の基本はしっかり守り、今ある不都合を解消していく」
旗色が悪くなったと感じたのか、小泉氏は9月15日には産経新聞のインタビューで、高市氏が求める旧姓の通称使用法案も同時に国会で採決する可能性も排除しない考えを示した。
このままでは自民党議員、党員の中に少なくない選択的夫婦別姓反対・慎重派の票が逃げるとみたのだろうが場当たり的である。
それぞれの候補が、物事をどれくらい考えているかが分かる総裁選でもあった。
(月刊「正論」11月号から)
あびる・るい

<正論>自由主義からの「夫婦別姓」反対 
青山学院大学教授・福井義高
2024/9/20 8:00
https://www.sankei.com/article/20240920-VE7CYZ4YORI6LLBAB6DFBHQXSM/
■本来のリベラルの立場から
自民党総裁選でにわかに争点化された選択的夫婦別姓を巡っては、導入賛成のリベラルと同姓維持を求める保守の対立という構図で語られるのが通例である。
しかし、ここでは、夫婦同姓は日本国憲法の思想的基盤でもある古典的自由主義即ち本来のリベラルの立場からも支持できるものであることを示す。
何かと国家(ステート)を利用して自らの主張を実現しようとする今日、リベラルと呼ばれる人たちと異なり、本来のリベラルは国家に懐疑的であり、特定の設計図に基づいて社会を改造しようとすることは、人知を超えた傲慢とみなす。
我々の予測能力は極めて限定的であり、新たな制度を導入した場合、意図しない結果が生じることがむしろ常なのである。
現行制度は何かと欠点が目立つ一方、新しい制度はメリットばかりが強調される。
しかし、郵政民営化などと違い、家族に関する制度の変更は、事前には想定できなかった大きなデメリットが明らかになっても後戻りできない。
従って、その変更にはより慎重であるべきで、旧姓の広範な使用など、夫婦同姓を維持したまま柔軟に対応することこそ、本来のリベラルが取るべき道であろう。
異性間であれ同性間であれ、個人の感情の問題に国家が関与すべきではない。
法制度としての結婚は、個人間の愛情を国家が承認するためのものではなく、家族という社会の基本単位を法的に保護し、子供の健全な発達を支えるためのものである。
本来のリベラルは、共同体を維持発展させるための道具に過ぎない国家を相対化し、その暴走を防ぐためにも、個人と国家の間に様々な中間団体が並立することが不可欠と考える。
その中で最重要な存在が核家族なのだ。
尚、家族の在り方が多様化した米国でも、事実婚ではなく正式に結婚した実の両親と一緒に暮らすことが子供の発達に最善というのは、実証研究のコンセンサスとなっている。
■別姓下の究極の女性差別
基本単位を家族ではなく核家族としたのは、あくまで夫婦(両親)と子供で1つの単位であり、祖父母など親類はその外側に位置する2次的な存在だからである。
夫婦別姓の導入は、家制度的発想に基づき、子供の姓を巡って、こうした外側からの介入を促すことになろう。
同じ儒教圏として日中韓台を文化的に同一視する見方があるけれど、夫婦同姓の日本には、日本より遥かに家系を重視する別姓の中韓台で深刻な問題となった究極の女性差別も存在しない。
医療技術の進歩で出生前に性別が分かるようになったため、中韓台では女児に限り中絶することが男女比を大きく歪める(男児過多・女児過少)ほどの規模で行われるようになったのである。
儒教的家族観が一定の影響を持つ日本では、夫婦同姓はむしろ女性の立場を守るとも言える。
進化心理学、行動遺伝学の観点からも、女性を守る家族制度という点が重要である。
とはいえ自らの主張を絶対視しないのが、本来のリベラルの立場である。
夫婦別姓の是非を巡っても同様で、最後は民意に基づき決めるのがあるべき姿であろう。
■エリートの家族観との乖離
議会制民主制においては、直接投票で選ばれる議会を通じた間接的政治決定が原則である。
しかしメディアのみならず、行政や司法を通じたエリートによる価値観の押し付けが顕著な今日、これまでデモクラシーにおける懸念事項とされてきた大衆の暴走ではなく、民意と乖離したエリートの暴走の抑止が重要となってきている。
従って、財政や国防などと違い、イエスかノーかで答えることができる価値観に関わる問題については、国民に直接問うことが望ましい。
今日のエリートと一般国民の価値観の乖離の大きさを示す実例が、2024年3月にEU加盟国であるアイルランドで行われた、家族・子育てに関する条項の憲法改正に伴う国民投票の顚末である。
議会を通過した改正案は大きく3つからなる。
まず結婚に基づく家族を国家の保護対象とするという条項に、結婚に限定せず別の家族の在り方も含める。
また家庭(ホーム)における女性の貢献が不可欠という条項から、女性と家庭という言葉を削除し、家族のメンバーによるケアと書き換える。
そして母親が経済的必要性から家庭での務めを犠牲にすることがないよう国家が配慮するという条項を削除するというものである。
要するに日本とも共通するエリートのコンセンサスである「新しい」家族観の明文化である。
ところが、投票結果は反対が賛成の倍以上となり、民意によって憲法改正は退けられたのだ。
選択的夫婦別姓に限らず、価値観に関わる問題については、賛成反対どちらの立場であっても、国民投票で決めるのであれば、しこりを残すことなく、ほとんどの国民は、その結果に納得するのではなかろうか。

自民総裁選「選択的夫婦別姓より、話すべきことあるはず」 仏紙東京特派員アルノー氏
2024/9/18 11:04
https://www.sankei.com/article/20240918-EOERMIHNK5CJDICIHRLTD4UJGA/
自民党総裁選を知日派の外国人はどう見ているのかー。
フランスの主要紙フィガロの東京特派員、レギス・アルノー氏が産経新聞のインタビューに応じ、
「日本にとって真に重要な問題が議論されていないことに驚く」
と候補者討論に疑問を呈した。
ーー総裁選をどうみる
今の日本が直面する重要問題が全く討議されていないと感じる。
人口減少に伴い、移民受け入れはどうするのか。
秋になっても連日、気温が30度を超える異常気象が続き、エネルギー計画も喫緊の課題となっている。
国民はスーパーで主食のコメが買えずにいるというのに、どうしたことか。
候補者討論では『選択的夫婦別姓』が議題になった。
しかし、誰も戸籍制度をなくすとは言わない。
小手先の改革なら、他に話すことがあるだろう。
衣料品店『ユニクロ』を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が『このままでは日本人は滅びる』というほど、国を取り巻く環境は深刻だ。
■変わり映えしない政治…「以前は違った」
ーー自民党政治については
総裁選は『次の首相』を選ぶ重要な選挙だが、国民は投票できず、まるで水族館の水槽を眺めているように見える。
パリの編集部に記事を売り込んだら、『結果を書けばよい』と言われた。
変わり映えのしない自民党政治に対し、フランスで関心は極めて薄い。
自民党も以前は違った。
2000年代、小泉純一郎首相(当時)は『自民党をぶっ壊す』と言い、公約の郵政改革を進めて国民の支持を集めた。
皇室改革論議も始まり、二階俊博幹事長(同)は女性天皇の容認に踏み込んだ。
現在、小泉進次郎元環境相は党内リベラル派と言われるが、皇位継承の在り方を巡って明確な発言を避ける。
他の候補も同じだ。
批判されるのが怖いのだろうか。
野党は政権奪回の兆しすら見えず、現状ではNGO(非政府組織)と変わらない。
ーー日本の現状をどうみる
新型コロナウイルス流行後、非常に保守的になったと感じる。
内向きになったということだ。
コロナ対策で日本は欧州のように都市封鎖をせず、皆が行動を自制することで乗り切った。
結束の強さは安全な社会を作る一方、異論を嫌う性格を強めた。
民主主義国家なのに、環境保護や女性の権利を声高に訴えると、社会で孤立を強いられる。
移民については門戸を閉ざしたままで、姿勢はフランスの極右に近い。
レギス・アルノー氏
仏紙フィガロ東京特派員。
日仏2カ国語ビジネス誌「フランス・ジャポン・エコー」編集長。
著作は「誰も知らないカルロス・ゴーンの真実」(2020年、共著)など。

選択的夫婦別姓は争点か 銀行、国家資格、パスポート…「不都合な状態」ほぼ解決済み
2024/9/17 14:26
https://www.sankei.com/article/20240917-FMNXIISCNJA3DAR4V52ZK4FYHM/
自民党総裁選に立候補した小泉進次郎元環境相が表明したことによって、一大争点のようにメディアで取り扱われ始めた選択的夫婦別姓制度導入。
小泉氏は
「長年議論して決着がついていない」
と言うが、自民党は過去の国政選挙の公約などでは結婚前の旧姓(戸籍名)使用の幅広い導入を掲げ、実現してきた。
そもそも争点化されるべきテーマなのか。
夫婦別姓をめぐる議論は、働く女性が増えたことで、婚姻後の職場での旧姓呼称や国家資格、免許証などの旧姓使用を認めるべきという考え方からスタートした。
内閣府男女共同参画局が令和6年6月27日付で出した
「各種国家資格、免許等における旧姓使用の現状等について」
によると、2024年5月31日現在、320の国家資格、免許などのうち317で資格取得時から旧姓使用ができる。
残る3資格は
「資格取得後に改姓した場合は旧姓使用ができる」
となっており、旧姓使用ができないものはゼロだ。
マイナンバーカード、運転免許証、パスポートも既に旧姓併記ができるようになっている。
パスポートは
「旧姓/Former surname」
の説明が付記される。
一方、夫婦別姓の導入を呼びかけている経団連が2024年6月に出した資料には
「ビジネスの現場における通称利用の弊害例」
がある。
一部の弊害例に対する現状は次のとおりだ。
【例:多くの金融機関では、ビジネスネームで口座をつくることや、クレジットカードを作ることができない】
多くの金融機関ではできる。
令和4年3月に内閣府と金融庁が金融機関に行った
「旧姓による預金口座開設等に係るアンケート」
によると、銀行の約7割、信用金庫の約6割が、旧姓名義による口座開設と、婚姻などで改姓した場合、既存口座の旧姓名義による取引を認めていると回答した。
信用組合は1割超にとどまっているが、これは
「共同センターのシステムが未対応となっていることなどから」
という。
【例:通称では不動産登記ができない】
2023年の法務省令改正により、旧姓併記でできるようになった。
【例:研究者は論文や特許取得時に戸籍上の氏名が必須であり、キャリアの分断や不利益が生じる】
旧姓での論文執筆はほとんどの研究機関で認められている。
特許出願については旧姓併記が可能になったが、旧姓のみでの出願はできない。
■まずは周知徹底を
一方、2024年8月24日配信の共同通信によると、主要企業111社に実施したアンケートで、選択的夫婦別姓を
「早期に実現すべきだ」との回答は17%、
「将来的には実現するべきだ」は4%
で計21%にとどまった。
「結論を急がず慎重に議論を進めるべきだ」(9%)、
「夫婦同姓を維持した上、通称使用の法制度を設けるべきだ」(3%)
といった回答は計12%で、
67%は「その他・無回答」だった。
経団連が制度導入に前向きであるにもかかわらず、アンケートは傾向が違った。
共同通信も
「個別企業では慎重な姿勢が根強く、無回答も目立つ」
と伝えている。
もっとも、こうした旧姓使用や旧姓併記が完全に周知されているとは言えない。
政府は引き続き周知を行う必要がある。
また、経団連は金融機関をはじめとする会員企業にまずは旧姓併記の対応を促すべきではないのか。
親子間で姓が異なってしまうことも、更に議論が必要だ。
「選択的」
とは、あくまで夫婦の選択であり、生まれてくる子供に選択の余地はないまま
「親子別姓」
「家族別姓」
となる。
婚姻は
「両性の合意に基づく」
と憲法に書かれているとはいえ、別姓をめぐって双方の両親などを巻き込むトラブルに発展するケースもないとは言えないだろう。

<主張>自民総裁選告示 日本を守る政策競い合え 「夫婦別姓」には賛成できない
社説
2024/9/13 5:00
https://www.sankei.com/article/20240913-3EWZIUNIWVKNJGCH5AYNPRJ2LM/
自民党総裁選が告示され、過去最多の9人が立候補した。
多くの派閥が解散を決め、名乗りを上げやすい環境になったことなどが背景にある。
投開票は27日で、岸田文雄首相の後継選びだ。
有権者である自民党の国会議員と党員・党友には、1億2千万人が暮らす日本の舵取り役には誰が最も相応しいかを考え、投票してもらいたい。
目先の人気投票は禁物である。
世界は激動の時代を迎えている。
日本は、反日的で核武装している専制国家の中国とロシア、北朝鮮に囲まれている。
■転換期を担う自覚持て
ロシアが侵略するウクライナ、紛争の絶えない中東を除き日本は世界で最も厳しい安全保障環境にある。
冷戦期の東西対立の最前線は欧州だったが、現代のそれは日本を含む北東アジアである。
先進7カ国(G7)の一員である日本には、自国の防衛に加えて、地域と世界の平和と秩序を守る責務がある。
経済では、成長力強化が急務だ。
「失われた30年」
とされる長期停滞から真に脱却できるかが問われている。
人口減少への対応や持続可能な社会保障制度の改革も待ったなしだ。
候補者は重大な転換期に政権を担う自覚を持ち、志と具体的な政策を語らねばならない。
早期の衆院解散・総選挙が想定されるが、聞こえのよい政策を羅列するだけでは無責任の誹りを免れない。
選挙後の政権運営の構想と実行力こそが重要だ。
今や、誰が首相になっても同じという時代ではない。
安倍晋三元首相は
「自由で開かれたインド太平洋」
構想を世界に提示し、限定的ながら集団的自衛権の行使容認を実現した。
菅義偉前首相は米国と共に
「台湾海峡の平和と安定の重要性」
を打ち出した。
岸田文雄首相は5年間の防衛費43兆円、反撃能力の保有を決め、防衛力の抜本的強化を開始した。
彼らの決断と行動がなければ日本は中国や北朝鮮の脅威、ロシアのウクライナ侵略を前に立ち往生していただろう。
候補者は岸田氏が語った
「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」
という危機感を共有し、安倍氏以来の外交安保政策の確実な継承と発展を約束すべきである。
高市早苗経済安全保障担当相が提案した内閣情報局、内閣情報会議創設は日本と国民の安全を高めるだろう。
台湾有事は令和9(2027)年までにあるかもしれないと懸念されている。
抑止力と対処力向上へ残された時間は短く、理念的な法改正に走っている余裕はない。
米国との同盟や有志国との協力を強めつつ、地に足の着いた防衛、国民保護策を推進すべきである。
一方で、千年、二千年の視野で日本を守るため、安定的な皇位の継承策を整えたい。
岸田内閣は、男系男子による継承を堅持する内容の報告書を国会へ提示した。
自民は報告書に賛同している。
男系(父系)継承を一度の例外もなく貫いてきた皇統を守らねばならない。
■男系継承の皇統を守れ
憲法改正は自民の党是だ。
自衛隊明記や緊急事態条項創設などをいつまでに実現したいかを語ってほしい。
首相になっても憲法改正を論ずるのは何の問題もない。
公明など他党を説得していく決意も披露すべきだ。
北朝鮮による拉致被害者全員救出の強い決意を示すことが求められよう。
争点の1つに選択的夫婦別姓導入の是非がある。
家族や社会の有り様に関わる問題だ。
国民的合意を欠いたまま結論を急げば、社会に分断を招く。
選択的夫婦別姓が導入されれば、姓は砂粒のような個人の呼称へと変貌しかねない。
世代を重ねていく家族の呼称としての姓でなければ、姓を名乗る必要があるのだろうか。
夫婦別姓は片方の親と子の別姓でもある。
祖父母らも絡み、家族の歴史や絆が断ち切られ、戸籍制度も揺らぐ。
「選択的」
と言っても個人の自由の問題ではない。
小泉進次郎元環境相は1年以内に実現したいと語ったが、賛成できない。
旧姓使用の充実で対応できる話だ。
「政治とカネ」
を巡る問題は重要だ。
信頼を回復しなければ自民は強い政策推進力を保てまい。
再発防止や政治資金の透明性確保はもちろん、派閥解散に伴う党内統治の在り方も含め政治改革論議を深めてほしい。
国内外で政治家を狙うテロが相次いでいる。
遊説警備に万全を尽くしてもらいたい。

自民党総裁選で急浮上の夫婦別姓、経団連の間違い
阿比留瑠比の極言御免
2024/9/12 1:00
https://www.sankei.com/article/20240912-6AWPKWND65P33HQYWVB3XSBWSI/
国会議員と一般国民との意識の乖離を感じることは少なくない。
2023年のLGBT理解増進法騒動の時もそうだったが、議員たちは時に、国民の関心がさほど高くもない問題について、まるで最優先課題であるかのように熱心になる。
今回の自民党総裁選での選択的夫婦別姓問題の急浮上も、その1つだろう。
「旧姓使用のままだと、多くの金融機関では銀行口座やクレジットカードを作ることはできない」
「そして、旧姓では不動産登記ができない」
小泉進次郎元環境相は2024年9月6日の出馬表明記者会見でこう述べ、首相に就いたら夫婦別姓を認める法案を国会に提出すると明言した。
そしてこの小泉氏の意気込みに押され、選択的夫婦別姓問題が総裁選の大きなテーマになった感があるが、国民の関心はどうか。
NHKが2024年9月9日に発表した世論調査で、自民党総裁選で最も深めてほしい政治課題として6つの選択肢を挙げた結果が興味深い。
それによると
「年金など社会保障制度」が35%
でトップで
「経済・財政政策」(26%)
が続き、
「選択的夫婦別姓」は僅か1%
で最下位だった。
1%だから無視していいというわけではないが、優先的に取り組むべき喫緊の課題だとは言えない。
また、小泉氏の言葉に対しては高市早苗経済安全保障担当相がこう事実誤認を指摘し、話題となった。
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓では)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、2024年4月から不動産登記は旧姓でできる」
更に、高市氏の指摘に関して自民の長尾敬前衆院議員がX(旧ツイッター)で、こんな補足をしていた。
「小泉氏は法改正されていることを知らなかった」
「因みに銀行口座も金融庁からの通知で順次作れるように移行されているのに作れないと説明していました」
「間違って作られた経団連の資料をそのまま説明したからです」
そこで、経団連が2024年6月に公表した選択的夫婦別姓の実現を求める提言
「選択肢のある社会の実現を目指して」
を見ると、
「ビジネスの現場における通称利用の弊害が生じる場面(例)」
という図表に、確かに
「口座やクレジットカードの作成時」
「不動産登記を行う時」
と書かれていた。
小泉氏が本当に経団連の資料を基に発言したかどうかは分からない。
ただいずれにしろ、経団連の提言自体が誤った認識に基づいていたことになる。
この2024年9月10日には、立憲民主党の4人の代表選候補者と党所属女性議員との討論会が開かれた。
4人全員が選択的夫婦別姓に賛成している点が立民らしいが、その中で野田佳彦元首相がこう述べているのが気になった。
「経団連も早期実現を主張するようになった」
「チャンスを逃してはいけない」
この経団連の提言に関しては、2024年7月14日の共産党の機関紙『しんぶん赤旗』も1面トップで
「経団連本部訪ねて聞いてみた 選択的夫婦別姓」
と大きく取り上げていた。
国会は、与野党共に経団連の事実誤認が含まれた提言に影響されているように見える。
このまま国民の42・2%(令和3年の内閣府調査)が求める
「旧姓の通称使用についての法制度」
を無視した形で、
「選択的夫婦別姓」
実現へと突き進むのであれば、国民との意識のズレはさらに増すばかりだろう。

岸田内閣 支持は20%で発足後最低 不支持は60% 政党支持率は
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240909/k10014577111000.html#:~:text=

選択肢のある社会の実現を目指して
〜女性活躍に対する制度の壁を乗り越える〜
2024年6月18日
一般社団法人 日本経済団体連合会
https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html

高市早苗氏、通称使用に根拠与える法案を 「選択的夫婦別姓賛成の人は議員立法なかった」
2024/9/10 12:15
https://www.sankei.com/article/20240910-JZ4633HTQJD2FAIGT4GLEI5Y5I/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に出馬する高市早苗経済安全保障担当相(63)は9日夜、BSフジ番組で、首相就任時に旧姓を通称使用できる措置を国や地方公共団体、公私の団体、事業者に義務付ける
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を政府提出法案として国会に提出する考えを示した。
「この法案が通れば、ほぼほぼ結婚で姓が変わることによる不便はなくなる」
と指摘した。
高市氏は平成14年、令和2年の過去2回、同法案を議員立法として党法務部会に提出したが、党議決定には至らなかった。
その上で、高市氏は
「これまで選択的夫婦別姓に賛成だと仰っていた方々が、自ら議員立法の形で法案を書いて、党政調会に提出していたなら、ともかく、これまで提出されていなかった」
と述べ、選択的夫婦別姓の制度化を主張する党所属議員の手法を疑問視した。
総裁選では、出馬表明した小泉進次郎元環境相(43)が首相就任時の選択的夫婦別姓制度の導入法案の国会提出を明言し、党議拘束をかけない考えを示している。
高市氏は
「そういう方向もあるのだろう」
と述べた上で、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案についても
「(党議拘束)かけなくてもいい」
と語った。

高市氏は小泉氏念頭に皮肉も 選択的夫婦別姓導入巡り自民総裁選の立候補予定者が対立
2024/9/9 20:30
https://www.sankei.com/article/20240909-2YNDBMGC35ILBDLNK4HLK6TJDQ/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で、夫婦同姓か夫婦別姓を選べる
「選択的夫婦別姓制度」
の導入について、立候補予定者の意見が割れている。
9日に出馬を表明した高市早苗経済安全保障担当相(63)は反対の立場で、早期実現方針を表明した小泉進次郎元環境相(43)の事実誤認を指摘した。
党内には慎重論も根強く、賛成派が押し切ろうとすれば分断を生む可能性がある。
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
高市氏は9日の記者会見で、こう語った。
念頭にあるのは6日の会見で
「旧姓では不動産登記ができない」
と発言した小泉氏だ。
高市氏は
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
高市氏は住民票などへの旧姓併記が広がっていることや、旧姓の通称使用の拡大に向けた法案作りに取り組んできたことを挙げ、
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べた。
小林鷹之前経済安保担当相(49)も8月19日の会見で、
「旧姓の併記が認められる制度がある」
「ただ、周知されていないと思うので、もっと周知を徹底する形でニーズに応えたい」
と述べている。
小泉氏は9日、経団連の十倉雅和会長と東京都内で面会した。
経団連は選択的夫婦別姓の実現を政府・与党に働きかけている。
小泉氏は面会後、記者団に
「家族の中で名字が違うことが、家族の絆の崩壊に繋がるというのは必ずしも違うと思う」
と語った。
石破茂元幹事長(67)は6日、東京都内で記者団に
「実現は早ければ早いに越したことはない」
と小泉氏に同調した。
河野太郎デジタル相(61)も8月26日の会見で
「認めた方がいい」
と述べている。
一方、過去に前向きな発言をしたことがある茂木敏充幹事長(68)は今月4日の会見では
「国民の間でも様々な意見がある」
「更なる検討を進めていきたい」
と述べるにとどめた。
林芳正官房長官(63)も
「個人的にはあってもいいが、色々な意見がある」
としている。

高市早苗氏、選択的夫婦別姓で小泉進次郎氏に反論「不動産登記できる」解雇規制緩和も反対
2024/9/9 17:23
https://www.sankei.com/article/20240909-TZREDMPC75CKZNZKXM66THI7RU/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、選択的夫婦別姓の制度化に慎重な考えを示した上で、
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
と述べ、
「選択的夫婦別氏制度を実現すると言う候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
■「正しい知識を」
選択的夫婦別姓を巡っては、小泉進次郎元環境相が総裁選に出馬表明した6日の記者会見で、制度の導入法案を提出する考えを明言し、
「旧姓では不動産登記ができない」
などと語っていた。
その上で、高市氏は
「婚姻で姓が変わることによる不自由を解消したい」
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べ、旧姓の通称使用に法的根拠を与える法整備の必要性に重ねて言及した。
高市氏は平成14年と令和2年、それぞれ党法務部会に、旧姓の通称使用に法的根拠を与える
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を提出した。
しかし、党議決定には至っていない。
旧姓の通称使用の法制度化を重視する理由には世論調査の結果を上げた。
そのうち、内閣府の令和3年12月の調査は
「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」
との回答は42・2%で、
「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」
の28・9%を上回っている。
高市氏は、旧姓の通称使用に関する総務相時代の自身の取り組みもアピールし、「総務省関係でやることができる全ての手続き1142件について、婚姻前の姓で対応できるように変えた」などと語った。
■解雇規制「日本は緩い方」
また高市氏は、小泉氏が掲げる大企業の解雇規制の緩和に関しても「反対だ」と明言した。
「G7(先進7か国)と比較しても、日本の規制はきつくない]
「(規制は)労働者を守る意味だが、様々な指標を見ると、(日本は)緩い方だ」
と語った。

<産経抄>多様性、多様性というけれど
2024/9/7 5:00
https://www.sankei.com/article/20240907-KZZFCTKANRNW7JW2QWLUV7TBFI/
世は多様性の時代と言われる。
「首相になったら選択的夫婦別姓を認める法案を国会に提出し、国民的議論を進める」。
小泉進次郎元環境相は6日、自民党総裁選への出馬表明記者会見でこう述べ、
「多様な人生」
「多様な選択肢」
の拡大を訴えた。
▼いつしか日本社会に、多様性を主張されると異議は唱えにくい
「空気」
が醸成されてしまった。
国会質疑からテレビコマーシャルまで、多様性という言葉を聞かない日はない。
とはいえ抄子は天邪鬼(あまのじゃく)なので、
「猫もしゃくしも多様性を礼賛する社会のどこが多様なのか」
と言いたくなる。
▼レオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」を揶揄した性的少数者の宴らしきものや、切り落とされた自らの生首を手に持つマリー・アントワネットが登場して物議を醸したパリ五輪開会式も、多様性を表現したものだった。
評価は分かれようが、少なくとも抄子の目にはグロテスクに映った。
▼選択的夫婦別姓については、自民党総裁選への出馬を表明している者の中で小泉氏の他に石破茂元幹事長や河野太郎デジタル相も前向きである。
経団連も選択的夫婦別姓の早期実現を求め、まるでそれが時代の趨勢であるかのような提言も発表したが、本当にそうなのか。
▼NHK放送文化研究所が中高校生を対象に令和4年に実施した調査(1183人回答)では、結婚後に夫婦別姓を望む回答はわずか7・0%しかいない。
調査自体が見当たらないので確たることは言えないが、子供たちが夫婦別姓に伴う
「片親との別姓」

「兄弟別姓」
を歓迎するだろうか。
▼世界の潮流に乗り遅れるとの意見も承知しているが、こう愚考している。
日本は日本のやり方でいいと認めるのもまた多様性ではないかと。

夫婦別姓、LGBT問題でも共産党と似てきた経団連 自民党も加われば「多様性の統一」
阿比留瑠比の極言御免
2024/7/4 1:00
https://www.sankei.com/article/20240704-ORCW5C7MEFIC7EJPSH6XFP45ZI/
前回、2024年6月27日付の当欄『夫婦別姓で失う自民の価値』で筆者は、選択的夫婦別姓制度を巡る議論には当事者である子供の視点が欠けていると指摘した。
その際、次のように記し、過去の調査では両親が別姓となることに否定的な意見を持つ中高生が3分の2に及んだことに言及していた。
「平成13年に民間団体が中高生を対象に実施したアンケート結果を紹介する」
「子供対象の世論調査自体が珍しく、古い調査だが寡聞にして他に知らないのでご容赦願いたい」
すると、親切な読者がNHK放送文化研究所が令和4年に実施した調査(1183人回答)があると教えてくれた。
その
「中学生・高校生の生活と意識調査」
を見ると、別姓に関する設問は1問だけだったが、こんな問いがあった。
「結婚後、名字をどのようにしたいか」
これに対する回答で一番多かったのは
「相手が自分の名字になっても、自分が相手の名字になっても、どちらでも構わない」
で58.7%に上り、姓への拘りの薄さを示している。
「自分の名字を相手の名字に変えたい」
という積極的な改正派も14.8%いた。
その一方で、夫婦別姓を求める
「自分も相手も、名字を変えずにそのままでいたい」
は僅か7.0%に留まっていたのである。
やはり、こうした子供たちの意見を無視すべきではないのではないか。
国会や司法、経済界やマスコミでの議論は、この点が欠落していて余りに功利的に見える。
夫婦別姓は必然的に片方の親と子供の姓が異なる親子別姓となるし、制度の構築の仕方によっては兄弟別姓にもなり得る。
■高市法案の提出を
そもそも今回、またぞろ夫婦別姓問題が浮上したのは2024年6月、経団連が選択的夫婦別姓制度の早期実現を求める提言を発表したからだが、そこには案の定、子供の視点や立場は全く取り入れてられていなかった。
その
「はじめに」
の部分には一読、呆れた。
「ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包摂性)、(DEI)は、イノベーションの源泉であり、社会・経済のサスティナブルな成長に欠かせない要素であるとともに、先き不透明な時代の中で、企業のレジリエンスを高めるうえでも必要不可欠である」
短い一文の中に、6つも片仮名言葉が出てくる。
こんな不自然な言葉遣いをする者は普通、社会では敬遠されて相手にされない。
「我が国経済の自立的な発展と国民生活の向上に寄与すること」
を使命とするはずの経団連は、LGBT問題でも夫婦別姓問題でも、段々と日本共産党と似てきたのではないか。
その輪の中にもし自民党も加わるとしたら、それは多様性ではなく共産党が主張する
「多様性の統一」
だろう。
実際、共産党の田村智子委員長は2024年6月19日の党首討論で、経団連が政府に選択的夫婦別姓制度の早期実現を要請したことに言及し、
「長年に渡る女性たちの訴えが遂に経済界も動かした」
と胸を張った。
自民党はまず、高市早苗経済安全保障担当相が平成14年と令和2年の2度に渡り、党法務部会に提出した
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を審議し、国会に提出すべきである。
これにより、
「国、地方公共団体、事業者」
などは通称使用のために
「必要な措置を講ずる責務を有する」
と定めて通称使用に法的根拠を与えれば、経団連が懸念する
「職業生活上の不便・不利益」
の多くは解消するのではないか。

調査概要・グラフについて
「中学生・高校生の生活と意識調査」とは?
https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron-isiki/tyuko/about.html
回答者数
中高生の結果:中高別の全調査結果はこちら(PDF)から
https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron-isiki/tyuko/assets/pdf/cyukousei.pdf
―結婚後、名字をどのようにしたいか―
第51問〔全員に〕あなたは、将来、結婚したとしたら、名字をどのようにしたいと思いますか。次の中から、あてはまるものに、1つだけ〇を
つけてください。
@1982年A1987年B1992年C2002年D2012年E2022年
1.相手の名字を、自分の名字に変えてほしい
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E19.6
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E16.0
2.自分の名字を、相手の名字に変えたい
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E13.1
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E16.2
3.相手が自分の名字になっても、自分が相手の名字になっても、どちらでも構わない
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E59.2
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E59.9
4.自分も相手も、名字を変えずにそのままでいたい
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E7.0
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E6.1
5.無回答
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E1.0
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E1.8

別姓で自己否定する自民
阿比留瑠比の極言御免
2024/6/27 1:00
https://www.sankei.com/article/20240627-TWC52YKBYNKC7DKHOP5EBO4BQU/
自民党が性懲りもなく選択的夫婦別姓に関する党内議論を再開させるという。
経団連や経済同友会のビジネス的見地からの要請に後押しされた形だが、不必要だったLGBT理解増進法に続いて夫婦別姓にまで突き進むとしたら、自民の存在価値をまた1つ自己否定することになろう。
「多様性」
というはやりの聞こえのいい掛け声に目が眩み、安易に取り込もうとするのでは、立憲民主党や共産党、社民党と最早選ぶ所がない。
もっとも、岸田文雄首相は2024年6月21日の記者会見で、選択的夫婦別姓については次のように慎重だった。
「様々な立場の方に大きな影響を与える問題だ」
「だからこそ世論調査でも意見が分かれている」
「前向きな意見の方の一方、家族の一体感や子供の姓をどうするかなどに関心を持つ消極的な意見もある」
LGBT法を巡っては、元首相秘書官の性的少数者差別とも受け取られかねない発言や米民主党政権の圧力に屈して成立に前のめりになった首相だが、今度はぶれないでもらいたい。
安倍晋三元首相もかつてこの問題に関し、首相にこう信頼を示していた。
「岸田さんはそうリベラルではないんだ」
「以前、夫婦別姓の議論が高まった時に
「子供の視点が全然ない」
と話していた。
■アンケートでは
やはりこの点が重要だと考えるので、平成13年に民間団体が中高生を対象に実施したアンケート結果を紹介する。
子供対象の世論調査自体が珍しく、古い調査だが寡聞にして他に知らないのでご容赦願いたい。
それによると、両親が別姓となったら
「嫌だと思う」(41.6%)
「変な感じがする」(24.8%)
の否定的な意見が、合わせて3分の2に達した。
一方で
「嬉しい」
は僅か2.2%しかいなかった。
また、成人を対象とした令和3年実施の内閣府の
「家族の法制に関する世論調査」
結果を見ても、選択的夫婦別姓制度導入を求める回答は28.6%に留まった。
「夫婦同姓制度を維持した方が良い」が27.0%、
「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方が良い」が42.2%で、
夫婦同姓維持派が7割近くに達している。
夫婦の姓が異なることでの子供への影響に関しては
「好ましくない影響があると思う」と答えた者の割合が69.0%で
「影響はないと思う」は30.3%
に留まっている。
留意すべきは
「兄弟の姓が異なっても構わない」が僅か13.8%で、
「姓は同じにするべきだ」が63.5%
に上ることだろう。
夫婦どちらの姓を名乗らせるかを巡り、親族間のトラブルも予想される。
■フェミニストの議論
選択的夫婦別姓については、
「選択的」
だから別に同性を選びたい人はそうすればいいだけだという意見もあるが、事はそう単純ではないだろう。
既に平成17年刊行の
「ザ・フェミニズム」(上野千鶴子、小倉千加子著)
で、フェミニスト【フェミニストとは、全ての性が平等な権利を持つべきだという理由から女性の権利を主張する行為(フェミニズム)を支持する人のことだと、英オックスフォード辞書で定義されている】である小倉氏がこんな議論をしている。
「(選択的)夫婦別姓になったら、まるで夫婦別姓をしている人の方が進んでいて、夫婦同姓の人の方が遅れているみたいになりかねない」
「そこでまた1つの差別化が行われるわけじゃないですか」
女優でタレントの橋本マナミさんが2024年6月
「私は一緒の名字がいいです」
「好きで結婚したから」
とテレビで発言しただけでニュースとして取り上げられる現状を見ると別姓導入で同性夫婦が肩身の狭い思いをする日が来るかもしれない。
(論説委員兼政治部編集委員)

阿比留瑠比の極言御免
日経、朝日のコラムに異議あり 夫婦別姓論議に欠ける子供の視点
2015/11/9 5:00
https://www.sankei.com/article/20151109-Q7P53O3IFNNVLFLL3DOXYENVFM/
2015年11月4日は最高裁大法廷で夫婦別姓(氏)を巡る訴訟の弁論が開かれるとあって、日経新聞と朝日新聞の朝刊1面コラムが、それぞれこの問題を取り上げていた。
夫婦別姓に賛成・推進する立場で書かれたこの2つのコラムを読んで感じたのは、立論の前提、出発点が異なり、議論が噛み合わないもどかしさだった。
「誰かに迷惑もかけない」
「コストも知れている」
「歩みの遅さを合理的に説明するのは難しい」
日経はこう書いていたが、夫婦別姓論議でいつも気になるのが、当事者である子供の視点の欠落だ。
子供の意見を反映した調査がなかなか見当たらないので少し古くなって恐縮だが、平成13年に民間団体が中高生を対象に実施したアンケート結果を引用したい。
それによると、両親が別姓となったら
「嫌だと思う」(41.6%)

「変な感じがする」(24.8%)
との否定的な意見が、合わせてほぼ3分の2に達している。
一方、
「嬉しい」は僅か2.2%
しかいなかった。
また、20歳以上の成人を対象とする内閣府の世論調査(平成24年12月実施)でも、夫婦の名字が違うと
「子供にとって好ましくない影響があると思う」と答えた人が67.1%
に上り、
「影響はないと思う」(28.4%)
を大きく上回った。
夫婦別姓と言うと、両性が納得すればいいと思いがちだが、夫婦が別姓を選択した場合、子供は必ず片方の親と別姓になる。
事は夫婦の在り方だけの問題ではなく、簡単に
「誰かに迷惑もかけない」
と言い切れるような話ではない。
日経コラムは更に、こうも書いている。
「反発する人の声から『自分と違う価値観を持つ人間が、とにかく許せない』との響きを感じることがある」
どう感じようと自由ではあるが、この見解はかなり一方的だろう。
10年以上前のことだが、夫婦別姓を議論していた自民党の会議を取材した同僚記者は、夫婦別姓推進派で、現在は党総裁候補の1人と言われる議員から、こう面罵された。
「(夫婦別姓に慎重論を唱える)産経新聞は、新聞じゃない」
当たり前のことだが、自分と違う価値観が許せないのは、何も夫婦別姓に
「反発する人」
に限らないということである。
多様な価値観を説く人が、異なる価値観を否定するという矛盾を犯すのは珍しくない。
ちなみに、朝日のコラムにはこうあった。
「結婚や家族の多様化、個の尊重という冒頭に引いた変化(※国民意識の多様化、個人の尊重)は、別姓の議論にもそのまま当てはまる」
「社会は旧姓使用を広げる方向に動く」
確かに一般論としては、社会の多様化は歓迎すべきことなのだろう。
多様性を失えば硬直化し、やがては行き詰まっていく。
とはいえ、何でもかんでも
「多様化」
という言葉で正当化しても、そこで思考停止することになる。
また、夫婦別姓を法的に位置付ける事と、旧姓使用は全く別物である。
現在、夫婦同姓制度の下で通称使用が大きく緩和され、旧姓使用が広がっていることがその証左だと言える。
いずれにしてもこの問題を考える時は、直接影響を受けることになる子供の意見をもっと聞いた方がいい。
政府にも、今度調査する時は是非その視点を盛り込むようお願いしたい。
(論説委員兼政治部編集委員)

安倍元総理の三回忌を前に 「夫婦別氏」よりも「婚姻前の氏の使用」の利便化で
WiLL2024年8月号 経済安全保障担当大臣 高市早苗
■安倍元総理が夢に
2024年7月8日には、2022年の参議院選挙応援中に凶弾に倒れ、逝去された安倍晋三元総理の三回忌を迎えますね。
度々つまらない口喧嘩をしたり、仲直りをしたりの繰り返しでしたが、それも叶わなくなった今は、しみじみ淋しくなります。
先般、疲労が極限に達した時に、亡き両親と安倍元総理が一緒に夢に出てきたので、
「迎えに来たのかな」
と感じましたが、その夢には昭恵夫人も登場していたことを思い出して一安心!
安倍元総理も懸命に応援して下さった2021年9月の自民党総裁選以降、土日は党務か政務で地方講演、平日は仕事、深夜には大量の資料読みや原稿書き・・・と休みなく働き続けていて、人間ドックなど健康診断も3年以上は受けていないので、注意喚起のために夢に出て来て下さったのかなとも思いました。
2024年夏は、各方面との調整がつけば、安倍元総理の御命日に出国して、G7科学技術大臣会合に出席しますが、イタリアから帰国したら、1日だけは休みを確保して健康診断に行ってみようと考えています。
■経済界が夫婦別氏制度導入を要望
安倍元総理が何度も仰っていたことがありました。
「選択的夫婦別氏だけどさ、あれは駄目だよ」
「高市さんが法務部会に提出している法案を早く成立させればいいんだよ」
私が自民党政調会長の法務部会に提出した法律案というのは、
『婚姻前の氏の通称使用に関する法律案』
のことです。
この法律案では、戸籍上の夫婦親子の氏が同一であること(ファミリー・ネーム)は維持しつつ、
「婚姻前の氏を通称として称する旨の届出をした者」
について、
「国、地方公共団体、事業者、公私の団体」

「婚姻前の氏を通称として称するために必要な措置を講ずる責務を有する」
としたものです。
この法律案を、2002年と2020年の2回に渡って法務部会に提出しましたが、1回目は
「戸籍の氏も住所も別々にするべきだ」
といった強烈な反対意見が出て党議決定には至らず、2回目は、審査もされないまま放置されています。
私は、足掛け約4年の総務大臣任期期間の後半(2019年9月からの約1年間)で、『住民基本台帳法』『地方自治法』『公職選挙法』『消防法』『放送法』『電気通信事業法』をはじめ総務省が所管する全法令をチェックし、資格や各種申請など事務手続きに戸籍氏しか使えなかったものを、全て婚姻前の氏の単記か併記で対応できるように変更しました。
総務省単独の判断で変更できたものだけでも、合計1142件でした。
仮に全府省庁が阻害と同じ取り組みを実施し、地方公共団体や公私の団体や企業も同じ取り組みを実施すれば、婚姻による戸籍氏の変更によって社会生活で不便を感じることはなくなると考えます。
例えば、金融庁や厚生労働省。
私自身の経験では、銀行の預金通帳でしたが、婚姻前の氏のままで使える銀行と戸籍氏に作り直すよう求める銀行が混在していました。
数年前に年金受給者の方から伺った話ですが、通称使用届けを出して戸籍氏と婚姻前の氏が併記された住民票を提示したのに、厚生労働省の方針として
「戸籍氏の通帳でなければ年金を振り込めない」
とされ、通帳を作り直したということです。
こういった所管府省庁によってバラバラの対応が残っている現状を改善するためにも、私が起草した法律案によって、
「国、地方公共団体、事業者、公私の団体」

「婚姻前の氏を通称として称するために必要な措置を講ずる責務を有する」
ことを明確にするべきだと思っていました。
2024年6月、経団連会長が
「選択的夫婦別氏制度の導入」
を要望する
「提言」
を公表されました。
報道で知る限りの理由は、働く女性の不便解消や国際社会での活躍のためにということらしいのですが、先ずは前記したような法整備を行うということでは不十分でしょうか。
既に、マイナンバーカード、パスポート、運転免許証、住民票、印鑑登録証明書は、戸籍氏と婚姻前の氏の併記が可能になっています。
仕業・師業と呼ばれる国家資格の殆どで、免許証などへの婚姻前の単記や併記が可能になっています。
国際社会での活躍についても、同氏や別氏だけではなく、複合氏を使う国もあれば、氏が無い国もあり、様々です。
■「子の氏の安定性」
最近は、
「夫婦別氏制度」
の導入に賛成する政治家は
「改革派=善」、
反対する政治家は
「守旧派=悪」
といったレッテル貼りがされているように感じますので、私のような考え方は変だと思われる方も多いのかもしれません。
私が選択的であったとしても
「夫婦別氏制度」
の導入に慎重な姿勢を続けてきた最大の理由は、
「子の氏の安定性」
が損なわれる可能性があると思うからです。
現行制度では、婚姻届けを提出した夫婦の戸籍は全て同氏ですから、子も出生と同時に両親と同氏になることが確定しています。
法改正によって戸籍上も別氏の夫婦が出現した場合、子の氏の決め方について、
「全ての別氏夫婦が納得できるルール」
が必要になります。
仮に
「別氏夫婦が子の氏を取り合って、協議が調わない場合」
には子の氏が定まらないので、『戸籍法』が規定する
「出生の届出は、14日以内」
というルールも見直す必要があるのではないでしょうか。
これまでに衆議院に提出された
「夫婦別氏制度」
の導入を可能にする
「民法の一部を改正する法律案」(立憲民主党案)
を拝見すると、
「別氏夫婦の子は、その出生の際に父母の協議で定める父又は母の氏を称する」
「協議が調わない時は、家庭裁判所は、協議に代わる審判をすることができる」
とされています。
同法律案でも、別氏夫婦が子の氏を取り合って決められないケースを想定しているわけですが、果たして、この争いを持ち込まれる家庭裁判所は、一体どのような判断基準で審判を行うのでしょうか。
離婚の際に子の親権を争う裁判でしたら、法律に判断基準は明記されていないものの、過去の裁判例では
「子を養う経済力」
「子と過ごす時間を確保できるのか」
「子との関わりや愛情」
「子の年齢によっては子の意思」
「健康状態」
「教育・居住環境」
などの要素を総合的に考慮して判断されているようです。
しかし、出生直後の子の氏を争っている場合、家庭裁判所が如何なる審判をしたとしても、夫婦双方が納得できる理由を示すことができるとは考えられません。
裁判官、検事、法務省大臣官房審議官としても活躍された小池信行弁護士は、
「夫婦の協議で決まらない時の補充的な決定方法を定めておく必要がある」
として、スウェーデンでは
「出生から3カ月以内に決まらない時は母の氏を称するとしている」
ことを例示しておられました。
私は、幸せであるはずの出産直後に、子の氏を巡る争いの種を作ることを、特に懸念していました。
「夫婦別氏制度」
の導入を求める方々からは
「余計なお世話だ」
と批判されるのでしょうが・・・。
■世界に誇れる日本の戸籍制度
「そもそも、戸籍制度を廃止するべきだ」
と主張される方々もおられますが、私は、日本の
「戸籍制度」
は、世界に誇れる見事なシステムだと思っています。
戸籍は、重要な身分関係を明確にするために、血族・姻族・配偶関係を記載した公簿です。
新戸籍と旧戸籍の双方に相手方戸籍を特定表示することから、相手方戸籍を相互に索出でき、両戸籍を連結する記載が可能で、無限の親族関係の広がりを証明することができます。
よって、戸籍の
「公証力」
は、非常に強いものです。
例えば、遺産相続の分割協議手続きでは、
「隠れた法定相続人」
の存否を確認するため、死亡者の戸籍謄本を全て遡ることによって親族関係を確定できます。
重要な契約事も、戸籍で証明するものが多くあります。
この他、戸籍は、近親婚の防止、婚姻要件の調査、出生、死亡、離婚、任意認知、母子家庭の児童扶養手当、障害児童の特別児童扶養手当、母子父子寡婦福祉資金貸付、戦没者遺族に対する特別弔慰金、成年後見の申立手続き、家事調停事件手続きなど、様々な場面で行政・司法の基礎となっています。
20年以上婚姻関係を継続している夫婦間で居住用不動産を贈与した時の配偶者控除の制度でも、戸籍によって、20年以上に及ぶ婚姻関係を把握し立証します。
「他国に例を見ない戸籍制度だから、廃止するべき」
なのではなくて、
「他国に誇れる極めて優れた制度だから、守り抜くべき」
だと考えています。

愚か者! 経団連「夫婦別姓」提言
WiLL2024年8月号 副県立大学名誉教授 島田洋一
2024年6月10日、経団連がいわゆる
「選択的夫婦別姓」

「早期実現」
を政府に求める提言を出した(具体的には民法750条の改正)。
経団連は、夫婦が妻の姓を選ぶことも可能ではあるものの、
「実際には95%の夫婦が夫の姓を選び、妻が姓を改めている」
「そのため、アイデンティティの喪失や自己の存在を証することが出来ないことによる日常生活・職業生活上の不便・不利益といった、改姓による負担が、女性に偏っている」
と言う。
経団連によれば、
「女性のエンパワーメント(強化)において、我が国は世界に大きく立ち遅れており」、
その背後に、
「各社の取り組みだけでは解決できない、女性活躍を阻害する社会制度」
がある。
その代表的なものが夫婦同氏制度だというのである。
まず最初の疑問だが、女性の活躍に関して日本が
「世界に大きく立ち遅れて」
いるというのは本当か。
経団連・十倉雅和会長の頭にある
「世界」
がどの範囲なのか知らないが、少なくとも相当怪しい
「世界観」
だろう。
実際日本において、実力ある女性の活躍が、男の場合以上に阻害されているとすれば、
「女を下に見る」
不見識な経営者や重役が各所に残るでいではないか。
だとすれば、経済界の頂点に位置する経団連会長の責任が相当大きいと言わざるを得ない。
まずは自らの指導力不足を反省すべきだろう。
経団連提言で最も問題なのは、従来
「夫婦別姓」
法制化論で常に論点となってきた、
@親子や兄弟姉妹の間で姓が異なって良いのか
A明治以来の戸籍制度を崩すことにならないか
といった懸念に全く答えていないことである。
そもそも言及自体ない。
これは無責任だろう。
近年、パスポート、マイナンバーカードを始め、旧姓の通称使用が拡大されてきた。
経団連提言も、
「官民の職場では、女性の社会進出の進展を踏まえ、改姓によるキャリアの分断等を避けるため、職場における旧姓の通称としての使用を推進してきた」
「公的証明書や各種国家資格等でも婚姻前の姓(旧姓)の併記が可能になるなど、政府の施策としても通称使用が拡大され、経済界においても、通称使用は定着している」
と述べている。
「経団連調査では91%の企業が通称使用を認めている」
とも言う。
まだ不十分と言うなら、100%になるよう、経団連が強い姿勢で
「立ち遅れている」
経営者を叱咤すべきだろう。
そのための経済団体ではないか。
この問題で慎重論の先頭に立ってきた高市早苗議員は次のように言う。
「結婚すると、夫婦やその間に生まれる子供は同じ戸籍に登載され、姓は『家族の名称』という意味を持つ」
「だが、別姓になれば姓は単なる『個人の名称』になる」
「たとえ『選択制』にしても、家族の呼称を持たない存在を認める以上、結局は制度としての家族の呼称は廃止せざるを得なくなるだろう」
「事は家族の根幹に関わる」
(産経新聞・2021年3月18日)
「国際的トレンド」
云々についても高市氏は、
「日本は日本」
と一蹴する。
経団連は、旧姓の通称使用では問題解決にならない例として次のような
「トラブル」
を挙げる。
カッコ内は私のコメントである。
・クレジットカードの名義が戸籍上の場合、ホテルの予約等もカードの名義である戸籍姓に合わせざるを得ない。
(合わせたら良いではないか。合わせると女性活躍が阻害されるのか)。
・国際機関で働く場合、公的な氏名での登録が求められるため、姓が変わると別人格として見做され、キャリアの分断や不利益が生じる。
(結婚したから姓が変わったと言えば済む話、国際機関を馬鹿にし過ぎてはいないか)
・社内ではビジネスネーム(通称)が浸透しているため、現地スタッフが通称でホテルを予約した。
その結果、チェックイン時にパスポートの姓名と異なるという理由から、宿泊を断られた。
(現地スタッフとの意思疎通をより密にすれば良いだけ。あるいはパスポートに旧姓を併記すればよい。令和3年4月1日以降、申請が非常に簡略化された)
これが、女性にとって
「アイデンティティの喪失」

「自己の存在を証することができない」
ほどの不条理であり、家族別姓しか解決策がない次元の
「トラブル」
だろうか。
この程度の事象にも効果的に対処のマニュアルを示せない経団連では、日本経済停滞も無理はない。

民法
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089
第七百五十条 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

選択肢のある社会の実現を目指して
〜女性活躍に対する制度の壁を乗り越える〜
2024年6月18日
一般社団法人 日本経済団体連合会
https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html

選択的夫婦別姓 経団連・十倉雅和会長「スピーディーに議論を」自民に要求
2024/6/25 23:24
https://www.sankei.com/article/20240625-GN2CKAAVRFIKFERTR7RAD7JTXQ/
経団連の十倉雅和会長は2024年6月25日の定例記者会見で、自民党が
「選択的夫婦別姓制度」
に関する党内議論を本格化する意向を示したことについて、
「女性の社会進出、社会での活躍を進めたいという思いは一緒だと思う」
「オープンでスピーディーに議論してほしい」
と述べた。
経団連は結婚後も希望すれば夫婦それぞれが生まれ持った姓を戸籍上の姓として名乗り続けられる同制度の早期実現を求める提言を2024年6月10日に発表し、2024年6月21日に自民党に提言を提出していた。
経済同友会の新浪剛史代表幹事も2024年6月18日の定例会見で、
「1つの姓を選ばなくてはいけないという非常に不都合なことがずっと放置されたままだ」
と指摘。
「政治が解決しないのであれば経済界がモノを言っていかなければならない」
との認識を示していた。

選択的夫婦別姓議論、自民が3年ぶり再開 慎重派は懸念「保守離れ加速する」
2024/6/25 22:34
https://www.sankei.com/article/20240625-SMJK6OPPEZNVLKMZIZFF2O5VYQ/
選択的夫婦別姓を巡る議論の経緯
https://www.sankei.com/article/20240625-SMJK6OPPEZNVLKMZIZFF2O5VYQ/photo/TNK63PLFCRO4BDS2LNDI5YSMIU/
自民党は近く選択的夫婦別姓を巡る党内議論を3年ぶりに再開させる。
経団連が早期実現を求める提言を発表するなど、家族の多様性を尊重する風潮が背景にある。
とはいえ、保守層を中心に家族の一体感が失われるとして慎重論も少なくない。
保守層が求める早期の憲法改正が一向に進まない中で推進論に傾けば、
「自民離れ」
が加速するのは必至だ。
自民の茂木敏充幹事長は2024年6月25日の記者会見で、
「多様な人材の活躍は社会活力の源だ」
「選択的夫婦別姓は社会全体にも関わる問題であり、国民の幅広い意見も踏まえて、しっかり議論を進めていきたい」
と述べた。
自民の渡海紀三朗政調会長は2024年6月21日、選択的夫婦別姓を含む
「氏制度のあり方に関するワーキングチーム(WT)」
で議論に着手すると表明した。
新たな座長には逢沢一郎党紀委員長を起用する方針だ。
党幹部は
「政権与党として、いつまでも夫婦別姓の議論を棚ざらしというわけにはいかない」
と議論再開の必要性を強調する。
自民は菅義偉政権下の令和3年4月にWTの初会合を開催。
令和3年6月に論点整理をまとめたが、議論が紛糾したため制度導入の是非には踏み込まず、結論を先送りしていた。
しかし、経団連が2024年6月10日、早期実現を訴える政府への提言を発表したことを受け、党内では再び推進派と慎重派が動きを活発化させている。
自民の有志議員で作る
「選択的夫婦別氏制度を早期に実現する議員連盟」(会長・浜田靖一国対委員長)
は2024年6月21日、国会内で会合を開き、経団連から提言を受け取った。
浜田氏は
「大変心強い」
「時代の要請として受け止めていく」
と語った。
一方、慎重派で作る
「婚姻前の氏の通称使用拡大・周知を促進する議員連盟」(会長・中曽根弘文元外相)
は2024年6月19日に党本部で会合を開き、結婚前の氏を通称として幅広く使用できる環境整備を進めることを確認。
慎重派の議員は
「拙速に議論を進めれば『岩盤保守層』の更なる離反を招きかねない」
と不安を口にする。
岸田文雄首相(自民総裁)も2024年6月21日の会見で、慎重な姿勢を示した。
対立の激化は自民分断の芽となりかねず、党重鎮は
「経団連の手前、議論はしなければならないが、明確な方向性を示すことは難しいのではないか」
と述べた。

<主張>経団連「夫婦別姓」 家族の呼称をなくすのか
社説
2024/6/19 5:00
https://www.sankei.com/article/20240619-I4Q7IU7X5FJQTNZ3V4LDQESQHQ/
結婚後に夫婦が同じ姓を名乗るか、旧姓を維持するか選べる
「選択的夫婦別姓」
について経団連が早期実現を提言した。
十倉雅和会長は、女性の社会進出が進む中で
「国会でスピーディーに議論してほしい」
と述べたが、国民の合意を欠いたまま、急ぐ問題ではない。
経団連は従来、夫婦同姓の下で職場での通称使用で対応できるとの立場だった。
別姓推進に転じたのは
「ビジネス上のリスク」
などが理由だ。
経団連が行ったアンケートなどでは職場で旧姓の通称使用が増えている一方、通称では銀行口座などが作れないことや海外渡航、契約で戸籍上の姓と異なることでトラブルが生じていることを指摘した。
だが夫婦が同じ姓を名乗る民法の規定を変えることは、家族や社会の有り様に関わる。
岸田文雄首相が2024年6月17日の衆院決算行政監視委員会で、選択的夫婦別姓の早期導入の提言に慎重な考えを示し、
「家族の一体感や子供の利益に関わる問題であり、国民の理解が重要だ」
と述べたのは、もっともだ。
夫婦別姓を認めない民法の規定を
「違憲」
だとする訴えに対し、最高裁は平成27年と令和3年に合憲の判断を示し、夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めている。
別姓制が導入されれば、こうした姓の意義が、砂粒のような個人の呼称へと大きく変わる。
専門家によると姓は血縁血統を表すもので、家族の歴史や絆が断ち切られかねない。
同じ姓の人を記載する戸籍の編製方法も見直す必要がある。
「選択」
と言っても別姓を希望しない人も含め社会に関わる問題だ。
別姓推進論は子供からの視点にも欠ける。
夫婦別姓では、どちらかの親と子が別姓になる。
子供の姓をどうするのか。
祖父母らも絡み、いさかいや分断が起きるのは見たくない。
最高裁の判決では、姓の在り方について国の伝統や国民感情を含め総合的な判断によって定められるべきだ、としている。
深く理解すべきだ。
住民票や運転免許証、パスポートなどで旧姓を併記できる制度も広がっている。
経団連は、トラブルを嘆くより、我が国の夫婦同姓の意義を国際的に発信し、問題を解消してほしい。

<産経抄>経団連の「夫婦別姓提言」に異議あり       
2024/6/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240617-BKNKSTIQ3FJ2DDKD2AI3HWGCEQ/
夫婦別姓が叶わなくとも、パートナーを守る方法はある
経団連は
「選択的夫婦別姓」
の早期実現を求める提言を発表したが、法制化には国民の合意が必要だ
2024年6月の第3日曜は
「父の日」
だったが、
「母の日」
に比べ影が薄い。
父親の地位低下が指摘され久しい。
▼ゲームに押されて、子供のおままごと遊びはあまり見かけなくなったが、やってみてもパパ役はママに叱られ、オタオタする様子を真似するのだとか。
「正論」
を重んじる同僚も、家では言いたいことを言えず、妻や娘たちに阿る日々だという。
それも平和を守る知恵か。
▼だがこちらは黙って見過ごせない問題だ。
経団連が
「選択的夫婦別姓」
の早期実現を求める提言を先日、発表した。
十倉雅和会長は
「国会でスピーディーに議論してほしい」
と述べたが、拙速に進めては禍根を残す。
▼選択的夫婦別姓は夫婦で同じ姓(氏)にするか、旧姓を名乗るかを選べる制度だ。
民法の改正などが必要となる。
女性の社会進出に伴い、平成8年に法制審議会が導入を求める答申をした。
30年近く経っても法制化に至らないのは、国民の合意が得られないからだ。
財界が
「急げ」
と号令をかける話なのか。
▼最高裁は平成27年と令和3年に、夫婦別姓を認めない民法の規定について
「合憲」
とする判断を示した。
夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めている。
選べるならいいじゃないか、別姓を希望しない人には関係ない、と考えるのは早計だ。
専門家からは、姓について家族の呼称から個人の呼称へと大きく変質することが指摘されている。
▼同じ戸籍に同じ姓の人を記載する戸籍の編製方法も見直す必要があり、社会全体に関わる。
夫婦同姓は子供も両親と姓を同じくすることで利益を享受しやすい意義もある。
別姓では子の姓をどうするか。
双方の祖父母も絡み、決まらない混乱も予想される。

「国民の意見さまざま」 法相、選択的別姓に慎重
2024/6/11 11:24
https://www.sankei.com/article/20240611-JHRCRF76CFIA3LM3MAVGM7R5GY/
小泉龍司法相は2024年6月11日の閣議後記者会見で、選択的夫婦別姓制度の早期実現を求めた経団連の提言に対し
「国民の間にまださまざまな意見がある」
とした上で
「積極的に動きを見極め、対応を検討していくことが必要だ」
と述べ、慎重な姿勢を示した。
法相の諮問機関の法制審議会は1996年、結婚後もそれぞれ婚姻前の名字を使える選択的別姓制度の導入を含む民法改正案を答申。
だが、保守系議員の反対などで法案は提出されなかった。
小泉氏はこの点にも触れ
「国会議員の方々の間でもしっかりと議論をし、幅広い理解を得ていただくため、法務省として積極的な情報提供をしたい」
とした。

「夫婦別姓制度、早期実現を」経団連が初の提言 通称は海外で理解得られずトラブルも
2024/6/10 18:29
https://www.sankei.com/article/20240610-PLZOKGZSLVKTZKDUTL3OBW74UQ/
経団連は2024年6月10日、選択的夫婦別姓制度の実現を求める提言を発表した。
希望すれば生まれ持った姓を戸籍上の姓として名乗り続けられる制度の早期実現を要求。
政府に対し
「一刻も早く改正法案を提出し、国会で建設的な議論を期待する」
とした。
経団連による同制度に関する提言は初めて。
十倉雅和会長は2024年6月10日の定例記者会見で
「世の中は大きく変わっている」
「国会でスピーディーに議論してほしい」
と述べた。
現在は婚姻時に夫か妻のいずれかの姓を選べるが、妻が改姓することが圧倒的に多い。
提言では
「生活上の不便、不利益といった改姓による負担が女性に偏っているのが現実」
と訴えた。
経団連の調査では、国内の91%の企業は旧姓などを通称として使用することを認めているものの、通称は海外では理解されづらく、トラブルの原因になることがあると指摘。
「企業にとってもビジネス上のリスクとなり得る」
とした。

主張
夫婦同姓は合憲 家族制度の原則を守った
2021/6/24 5:00
https://www.sankei.com/article/20210624-BGWW7J52VRJMJFEQ5FVP7KQAZQ/
最高裁大法廷は、
「夫婦別姓」
を認めない民法の規定を再び
「合憲」
と判断した。
夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めた平成27(2015)年の最高裁判決を踏襲した。
妥当な判断である。
事実婚の男女3組が、夫婦別姓を希望して婚姻届を提出したが、不受理となり、家事審判を申し立て、最高裁に特別抗告していた。
女性の社会進出や世論など最近の情勢変化を踏まえた判断が注目されたが、最高裁は決定理由で、社会や国民の意識の変化といった諸事情を踏まえても、6年前の判断を変更すべきとは認められない―と判示した。
平成27(2015)年の最高裁の判断を通し、夫婦同一の姓について、男女差別を助長したり、人格を傷付けたりする制度ではないことも明確になっている。
最高裁はこの時と同様、
「制度の在り方は国会で論ぜられ判断されるべき事柄」
と指摘した。
平成8(1996)年に法制審議会が、夫婦で同じ姓にするか、旧姓をそれぞれ名乗るか選べる選択的夫婦別姓の導入を答申して25年経つ。
法制化に至らなかったのは、立法府が問題を放置しているというより、国民の十分な合意が得られないからである。
選択的夫婦別姓について、個人の自由で選択の幅が広がる―などと歓迎するのは考え違いである。
導入されれば夫婦同一姓を原則とした戸籍制度が崩れかねず、全国民に影響が及ぶ。
親子が別々の姓になる事態も起きる。
子供の姓を両親どちらの姓にするかなど、諍いや混乱も予想される。
平成29(2017)年に行われた内閣府の世論調査では、夫婦別姓が子供に与える影響について、6割以上が
「子供にとって好ましくない影響があると思う」
と答えていた。
社会情勢の変化と言うなら、旧姓が通称使用できる企業は増えている。
2年前の2019年には住民票やマイナンバーカードなどで旧姓を併記できるようにするため、政令改正が行われた。
パスポート(旅券)についても旧姓併記の申請が容易になるよう緩和された。
日本の伝統や文化に根差した家族制度の原則を崩す必要はなく、更に働きやすい職場作りなどに知恵を絞る方が現実的だ。
国や社会の基盤である家族の意義に理解を深くしたい。

夫婦別姓認めぬ規定、再び「合憲」 最高裁
2021/6/23 21:54
https://www.sankei.com/article/20210623-WTZ3HHNALJO5RNCEOMMHNPXNAI/
夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定は違憲として、東京都内に住む事実婚の男女3組が起こした家事審判の特別抗告審で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は2021年6月23日、規定は
「合憲」
とする判断を示した。
最高裁は平成27(2015)年にも夫婦同姓を定めた民法の規定を合憲としており、今回は2度目の判断。
15人中4人は違憲とする意見や反対意見を出した。
決定理由で最高裁は、家族が同じ姓を名乗るのは日本社会に定着しており、規定に男女の不平等はないとした平成27(2015)年の判断について
「社会や国民の意識の変化といった諸事情を踏まえても、変更すべきとは認められない」
と指摘。
一方で、夫婦の姓を巡りどのような制度が妥当なのかという問題と、憲法違反かどうかを審査する問題とは
「次元が異なる」
とした上で
「国会で論じられ、判断されるべき事柄だ」
と、前回判断に続き、改めて立法での議論を促した。
合憲とした深山卓也裁判官、岡村和美裁判官、長嶺安政裁判官の3人は
「今回の判断は、国会での選択的夫婦別姓制度を含む法制度の検討を妨げるものではなく、国民の様々な意見や社会の状況変化などを十分に踏まえた真摯な議論がされることを期待する」
と、共同補足意見で述べた。
一方、違憲とした宮崎裕子裁判官と宇賀克也裁判官は
「結婚に対する当事者の意思決定は自由かつ平等であるべきで、規定は不当な国家介入に当たる」
などと述べた。
事実婚の3組は、婚姻届に
「夫は夫の氏、妻は妻の氏を希望します」
と付記して自治体に提出したが不受理となり平成30(2018)年3月、東京家裁などに家事審判を申し立てたが、却下された。
2審東京高裁でも棄却され、最高裁に特別抗告していた。
結婚後の姓を巡っては、平成8(1996)年に法相の諮問機関・法制審議会が、選択的夫婦別姓制度を盛り込んだ民法改正案を答申したが、法案提出には至らなかった。
2021年に入り自民党がワーキングチームを設置し本格的な議論が始まったが、実現への目処は立っていない。

■夫婦同姓の規定
民法750条は、結婚した夫婦は
「夫または妻の氏」
を名乗るよう規定。
戸籍法でも、結婚時に
「夫婦が称する氏」
を提出書類に記載するよう定めている。
昭和22(1947)年に改正される前の明治民法では
「家の姓を名乗る」
とされていた。
厚生労働省の統計では、平成27(2015)年に結婚した夫婦のうち、96%が夫の姓を選択。
改姓による社会的な不便・不利益が指摘されてきたことなどを背景に、夫婦が希望する場合には結婚後に姓を変えない
「選択的夫婦別姓制度」
の導入を求める声が強まっている。

夫婦別姓認めぬ最高裁判断「家族に一体感」安堵の声も
2021/6/23 20:45
https://www.sankei.com/article/20210623-CEFJAVRIAZIRPHCEU6S7ZFUAEI/
最高裁大法廷が2021年6月23日、6年前に続き、
「夫婦別姓」
を認めない民法の規定を
「合憲」
とする判断を示した。
この間の社会情勢や国民の意識の変化を踏まえつつ、国会に議論を委ねた形に。
「違憲」
となれば、新たな対応を迫られる現場からは安堵の声も聞かれた一方、申立人からは決定に不満が漏れた。
「結婚して姓が一緒になることで、家族としての一体感が生まれる」。
結婚生活40年以上になる東京都江東区の男性(71)は、合憲判断に納得の表情を浮かべた。
「子供のことを考えれば、両親が違う姓だと違和感を覚えるのではないか」
とも指摘した。
内閣府の平成29年の調査では、選択的夫婦別姓の導入に向けた法改正42.5%が賛成と答え、反対の29.3%を上回った。
ただ、賛成派に実際に別姓とするかを尋ねたところ、希望するが19.8%、希望しないが47.4%だった。
夫婦別姓が認められれば、子供への心理的影響も懸念される教育現場。
最高裁の決定に注目していた千代田区の幼稚園園長は
「途中で姓が変わった場合に、子供たちの間に動揺が広がらないようにケアするなど、新たな対応が必要になってくるだろうと思っていた」
と打ち明ける。
一方、先祖代々の墓を管理する寺院は、家族観の変化に危機感を抱いていた。
豊川稲荷(愛知県豊川市)によると、旧姓と結婚後の姓の両方を墓石に刻む女性が増えてきているといい、同寺の男性役員(53)は
「夫婦別姓になると、家という概念が失われる可能性がある」
「別姓が認められるのは難しいと思っていた」
と話した。
夫婦別姓には、財産をめぐる問題が持ち上がる可能性もある。
生命保険の受取人は原則戸籍上の配偶者や2親等以内の血縁者に限られており、ライフネット生命保険(東京)の担当者は
「姓が異なる場合、配偶者であることの確認が課題になる」。
同社では事実婚のパートナーらを保険金の受取人にできる仕組みを作っており、
「今後も社会の変化に合わせて検討していきたい」
と話した。

選択的夫婦別姓 社会混乱の引き金に 八木秀次×小島新一・大阪正論室長
ラジオ大阪ぶっちゃけ正論
2021/6/17 8:00
https://www.sankei.com/article/20210617-C2ELAEDPJ5MIHI5KLUORROEF4A/
■家族名が消える
小島
選択的夫婦別姓制度を導入すべきだという議論が昨年から国会で盛んになりました。
八木
選択的夫婦別姓とは、夫婦同姓、親子同姓という民法の考え方をふまえ、同姓にしたい人はこれまで通り同姓だけど、別姓にしたい夫婦は別姓を選んでもいい。
選択ができるという仕組みです。
一見よさそうに思えるんですよ。
小島
自分たち夫婦、家族は同姓でいたいと考えている人たちも、自分たちの同姓が守られるのならと考えてしまいますよね。
八木
ところが選択的であったとしても、その影響は別姓夫婦にとどまりません。
別姓では、1つの戸籍の中に2つの姓が存在することになります。
戸籍から、家族に共通の姓、ファミリーネーム、家族名がなくなるわけです。
小島
家族名がある戸籍とない戸籍、ある人とない人が共存することはないので、全体として家族名はなくなると。
八木
「氏名」の性格が根本的に変わるんです。
氏名とは、家族名に個人の名前を合わせたものです。
家族名がなくなれば、氏名は純粋な個人の名前になる。
すべての家族から家族名が奪われ、戸籍上、姓が同じ夫婦や子供も、各人の名前の上の部分が重なっているにすぎなくなる。
小島
たまたま上の名が同じということですね。
八木
ええ。
たいした問題ではないと思う人がいるかもしれませんが、社会制度や慣行に影響が及びます。
家族単位、世帯単位で主になされてきたものが崩れて個人単位になる。
■3つの姓から選択も
八木
別姓夫婦だと、子供の姓をいつ決めるのかという問題もあります。
兄弟姉妹で姓は統一なのか、バラバラなのか。
子供が1人だけだと、夫婦で子供の姓の取り合い、押し付け合いにならないか。
すでに結婚して同姓の夫婦も、1年あるいは3年の経過措置期間を設けて別姓を選ぶことができるとしています。
妻、あるいは夫が旧姓を名乗りたいとなった場合、夫婦の間に生まれた子供の姓の選び直しも行われることになる。
複数世代にわたる姓の変更を認めるのかという問題も想定されます。
子供のいる夫婦の妻側の母親、おばあちゃんが実家の姓に戻すという選択をした場合、連動して、妻の姓もおばあちゃんの旧姓に変えられるのか。
旧姓に戻す決断をしたおばあちゃんの娘である妻や孫は3つの姓から選ぶということになりかねない。
おばあちゃんの旧姓、夫の姓、妻の旧姓です。
小島
社会が大混乱しますね。
八木
自民党内では一時、選択的夫婦別姓の導入機運が高まりましたが、こうした現実的な問題点への理解が広まり、賛成意見はしぼみつつあります。

櫻井よしこ氏「保守政党らしからぬ提言に危機感」
2021/5/19 16:40
https://www.sankei.com/article/20210519-FRWVDCNTRVN7PLO57QDGPU2CK4/
選択的夫婦別姓制度の導入に慎重な自民党有志議員を中心に作る
「婚姻前の氏の通称使用拡大・周知を促進する議員連盟」
が2021年5月19日、ジャーナリストの櫻井よしこ、麗澤大学教授の八木秀次の両氏を講師に招いて国会内で会合を開いた。
櫻井氏は
「保守政党としての自民党の矜持」
と題して講演。
安倍晋三政権から菅義偉政権に代わったことで党内に変化が生じていると指摘し、
「保守政党らしからぬ政策提言、法案の提出、そしてそれを通そうとする非常に強い動きに大変な危機感を感じている」
と強調した。
「保守は、よりよい社会や国をつくるために変化はするが、その本質は変えず守っていくことだ」
とも語った。
八木氏は、選択的夫婦別姓を導入した場合の課題について
「多くの人は子供の氏が決まらないことや、氏の取り合いが起こることを懸念して結婚や出産を躊躇する」
「逆に少子化が進む可能性がある」
と指摘。
「現在の戸籍制度の下では、旧姓の通称使用を拡充することが最も現実的な解決策だ」
と訴えた。
一方、会合ではLGBTなど性的少数者をめぐる
「理解増進」
法案についても取り上げられた。
法案をめぐっては、稲田朋美元防衛相が委員長を務める
「性的指向・性自認に関する特命委員会」
が中心となり、立憲民主党などと協議して今国会での成立を目指している。
これについて、山谷えり子参院議員は
「もともとの自民党案は国柄に基づいた内容だったが、超党派の議員立法でガラッと哲学がかわってしまった」
「自民党として認めるには大きな議論が必要だ」
と語った。

異論暴論
正論6月号好評販売中 やるべきことは「夫婦別姓」か?
2021/5/3 10:00
https://www.sankei.com/article/20210503-QHTMRK3OE5KWVOEUGDN5FVJWZE/
自民党内で選択的夫婦別姓をめぐる論議が起きている。
推進論者からは結婚に伴う改姓によって生じる生活上の不都合や不便が強調されるのだが、そもそも夫婦が別姓になれば親子は別姓を余儀なくされる。
これまでの家族観や結婚観は変わり、子供に与える影響も無視できないはずだ。
正論2021年6月号では
「やるべきことは『夫婦別姓』か?」
を特集した。
高市早苗衆院議員(自民党)は、自民党のこれまでの選挙公約の実現に向け、自身が起草した
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
の成立の必要性を強調する。
高橋史朗・麗澤大学大学院客員教授と池谷和子・長崎大学准教授の論文は、推進者たちの主張の見せ方がいかに一面的で、良い面ばかりが強調されたものかを考えさせられる。
ジャーナリスト、平野まつじ氏は夫婦別姓が現実になると、何がもたらされ、どんな弊害が起こるのか、具体的に考えた。
子供の最善の利益をどうするか、という視点がいかに蔑ろにされ、議論のあり方として極めて危ういかがわかる。
党内で提唱される
「婚前氏続称制度」
「ミドルネーム案(結合氏制度)」
など歯牙にかけるに値しない。
選択的であろうが、夫婦別姓の導入は必要ない。

正論
国民の大多数は夫婦別姓望まず 国士舘大学特任教授 日本大学名誉教授・百地章
2021/7/6 8:00
https://www.sankei.com/article/20210706-2KVYJSZJQNPT3OSBPGFYEMTHXA/
■最高裁は合憲判断を維持
2021年6月23日、最高裁大法廷は予想通り夫婦同姓(氏)制は憲法に違反しないと判断した。
しかも合憲とした裁判官は11人と前回の平成27年判決より1人増えている。
平成27年の最高裁判決は、氏には
「家族の呼称」
としての意義があり、その呼称を一つに定める夫婦同姓制には合理性があるとして現行制度を合憲とした。
その上で、夫婦の姓の在り方は国会で判断すべきだとして、国会の立法政策に委ねた。
今回の最高裁決定は、この平成27年判決の立場を維持し、夫婦同姓を定めた民法750条や戸籍法を合憲とした上で、その後の社会の変化や国民の意識の変化を踏まえても、合憲判断を変更する必要はないとした。
これも妥当と言えよう。
ところがマスメディアの中には各種世論調査を引き合いに、別姓支持が国民多数の声であり、夫婦別姓の実現へと誘導するような報道があふれている。
そのため同姓支持を主張することがはばかられるような雰囲気さえある。
確かに内閣府の調査でも別姓支持が平成24年には35.5%だったものが、平成29年には42.5%に増加しており、その傾向は否定できない。
しかし、平成29年の調査でも、
「夫婦は必ず同じ名字(姓)を名乗るべきだ」が29.3%、
「夫婦は必ず同じ名字を名乗るべきだが旧姓を通称として使用するのは構わない」が24.4%
あった。
つまり、同姓支持は計53.7%もあり、別姓支持を上回っている。
■別姓望む国民はわずか8%
さらに、別姓支持者の中で自ら
「別姓を希望する」と答えた者は19.8%
にとどまる。
つまり、別姓希望者は支持者(42.5%)の19.8%だから全体でいえば0.08、つまり国民のわずか8%が別姓を希望しているだけである。
平成24年の調査でも別姓希望者は全体の8%にすぎないから、別姓希望者は全く増えていないことが分かる。
そのようなごく少数の希望者のために、明治以来120年以上の伝統を有し、国民の中に広く定着している夫婦同姓制度を改正してしまうのは乱暴ではないか。
この問題は慎重な上にも慎重に対処すべきだ。
夫婦別姓希望者のために、現在では運転免許証、パスポート、さらにマイナンバーカードまで、旧姓を通称として併記することが認められている。
だから、日常生活における彼らの不便はほぼ解消しているはずだ。
にもかかわらず彼らが別姓にこだわるのはなぜか。
今回の決定において反対意見を述べた裁判官の中には、
「家族」
の定義は不明確であるとして否定的に解し、
「姓」

「個人の呼称」
の一部と考えて、夫婦同姓制度は
「個人の尊厳」
の侵害に当たると主張する者もいる。
■「家族呼称」か「個人呼称」か
確かに、憲法24条2項は家族について
「個人の尊厳と両性の本質的平等」
に立脚して制定するよう定めているが、憲法は
「家族の保護」
を否定するものではない。
それどころか、憲法制定時の議会においては
「従来の良き意味の家族制度はどこまでも尊重していかなければならぬ」
(木村篤太郎司法大臣)
との答弁がある。
わが国が批准している国際人権規約でも
「できる限り広範な保護及び援助が、社会の自然かつ基礎的な単位である家族に対し…与えられるべきである」
としている。
それ故、わが国の家族制度は、
「個人の尊厳」

「家族の保護」
によって支えられていると見なければならない。
だからこそ、平成27年の最高裁大法廷判決も、
「家族は社会の自然的かつ基礎的な集団単位であり、氏には家族の呼称としての意義があり、氏の在り方については国の伝統や国民感情を含め総合的な判断によって定められるべきである」
とした。
それでは、家族制度の基本にかかわる
「姓(名字)」
について、国民はどのように考えているだろうか。
先の内閣府の調査(平成29年)によれば、国民の56.9%は姓を
「先祖から受け継がれてきた名称」
ないし
「夫婦を中心とした家族の名称」
と答えている。
これに対して姓は
「他の人と区別して自分を表す名称の一部」
と考える者は、全体のわずか13.4%にすぎない。
つまり、姓を
「個人の呼称」
の一部と考え、
「個人の尊厳」
を強調する反対意見は、姓を先祖伝来の
「家」

「家族」
の呼称と考える多数国民の意識と相当ズレていることが分かる。
以前、本欄で述べたように夫婦の姓をどう決めるかは、個人個人の問題であると同時に、わが国の家族制度の基本にかかわる公的制度の問題である。
しかも選択的夫婦別姓制は
「ファミリー・ネームの廃止」
につながり
「戸籍解体」
の恐れさえある(「『戸籍の解体』を招く夫婦別姓制」2021年3月29日)。
したがって、自らは希望しないにもかかわらず、
「選択的だから」
「望む人が別姓を名乗るだけだから」
などといった安易な発想で賛成してしまうのは、推進派を利するだけであり、非常に疑問といわざるを得ないであろう。

次世代の党、夫婦同姓規定「合憲」判断を「歓迎」
2015/12/16 19:12
https://www.sankei.com/article/20151216-JTCPST5AN5IUNNFTBEMB2AHLCU/
次世代の党は2015年12月16日、最高裁が夫婦別姓を認めない民法の規定を合憲と判断したことについて、中野正志幹事長名で
「判断を歓迎する」
との談話を出した。
談話では
「日本社会においては、夫婦、親子が同じ姓を名乗ることが家族の基本であり、家族の一体感を高めてきた」
「一方、夫婦別姓を求める運動では、家族が同じ姓を名乗ることを子供が望んでいることは省みられていない」
と指摘。
その上で
「日本は、既に職場などでの通称使用(旧姓使用)が否定されない社会になった」
「旧姓に拘りを持つ方は通称を用いることが可能であるし、結婚時に夫が妻の姓を選択することも可能である」
としている。

夫婦同姓規定は合憲 再婚禁止6カ月は違憲 最高裁が初判断
2015/12/16 15:24
https://www.sankei.com/article/20151216-EIZGWR6BTRIYTNB6YH7JAHKFYU/
【産経新聞号外】夫婦同姓「合憲」[PDF]
https://www.sankei.com/module/edit/pdf/2015/12/20151216iken.pdf
民法で定めた
「夫婦別姓を認めない」
とする規定の違憲性が争われた訴訟の上告審判決で最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は2015年12月16日、
「規定は合憲」
とする初めての判断を示した上で、原告側の請求を棄却した。
原告は
「時代の変化に従って選択的夫婦別姓を認めるべきだ」
などと主張したが、
「夫婦や親子など家族の在り方が損なわれる」
との慎重論は多く、世論調査も賛成・反対が拮抗してきた。
一方、
「女性は離婚後6カ月間、再婚できない」
とする規定を巡る訴訟で、大法廷は
「規定は違憲」
と初判断。
100日間を超える部分は違憲だとしたことで、国は法改正を迫られる。
最高裁が法律を違憲と判断したのは戦後10件目。
夫婦の姓について原告側は
「選択的夫婦別姓を認めないことは、婚姻の自由を不合理に制約していて、両性の本質的平等に立脚していない」
と主張。
「規定は違憲で、国会の高度な立法不作為に当たる」
と指摘していた。
国側は
「民法では、結婚後にどちらの姓を名乗るかについて、夫婦の協議による決定に委ねている」
「婚姻の自由や男女の平等を侵害していない」
と反論。
規定に違憲性はなく国会の立法不作為にも当たらないと主張していた。
両規定を巡っては、法相の諮問機関の法制審議会が平成8年、選択的夫婦別姓を導入し、再婚禁止期間も100日に短縮するよう答申した。
しかし、国会や世論の反対が多く、改正は見送られた。
民主党政権時代にも改正の動きがあったが、閣内の反対などで法案提出には至っていない。


[18初期非表示理由]:担当:スレと関係が薄い長文多数のため全部処理。自分でスレを建てて好きな事を投稿してください

36. 2024年11月23日 09:27:36 : as8RlqNOGA : aFNiQ1p6eGRSM0E=[2093] 報告
transimpex_ochd(スコットランド・ケール語で8です)で投稿しています。

No.5 そういう事。

mastermind 手下を使って色々暗躍しているという事。

後、、他の政党(半島と一部の馬鹿)の明治前後からの(害国勢とのコラボ)が

見えて来る。

日本人劣化・疲弊・減少させる為の、、氷河期世代の切り捨て(混血も含む)

そういう工作が続いて来ていたという事。

劣化民族(大陸の思惑も含めて)ユダ系・ユダヤの思惑と連中の算盤感情が

昔から、、一致していたという事。

そういう民族、、なのです。

という事で、、宗教も不要。 皇室制度も不要、、仲良くも程々にする事。

連中の思考では、、日本人の事を理解出来ない、、永久に。

距離を置くのが一番。

日常の些細な事でも違いがある、、混ぜたら危険という。

日本という国は、、日本人の国。

長い間、、我慢しました。

こいつ等では、、疲弊するのは、、目に見えていた。

何時まで経っても、、理解出来ない。

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数のため全部処理

37. 2024年11月23日 10:39:31 : xutrAnH8Uc : RTEwU1BmR3dDMEU=[5621] 報告
玉木雄一郎という人間は以前から自民党と変わらないのは分かっている、野党でなくゆ党と言うのも、しかし不倫までしていたとは益々この男の人間性は落ちる、結局自民党を助けている、国民民主に投票した愚民は兵庫の斎藤知事を支持したのと重なる、これほど政治音痴の愚民が多いと言うことだ。所詮国民の為に政治をするなど頭にない男。
38. [2113] iKQ 2024年11月23日 11:50:38 : 0N8QgYXMNE : eUlyZGhocFpRZWs=[2120] 報告

 自民党は 弱者に 30000円 子供1人に +20000円

 
 お金を バラまくらしいぞ〜〜〜

 衆議院議員でも その手を 使うべきだったのだ 

 現金給付 現金給付 現金給付 

 これに勝る方策は ないぜよ〜〜〜〜〜〜

 ===

 103万円 103万円 103万円    

 ず〜〜っと 103万円 って 話が ほとんど前進していないのに

 現金給付は 一発で 決まっちゃったぜ〜〜〜
 

39. [2114] iKQ 2024年11月23日 11:57:33 : 0N8QgYXMNE : eUlyZGhocFpRZWs=[2121] 報告
<△29行くらい>

 そもそも

 マイナンバーと 銀行口座を 紐付けて

 銀行口座に 金がない人には 政府が 現金を バラまいて 助けてやればよい

 壁だ 壁だ 壁だ〜〜〜 なんて 騒いでも

 助かるのは  学生と パートのおばちゃんだけだぜ〜〜〜〜

 ===

 自民党も 国民も 103万円 ネタを 引っ張って 引っ張って 引っ張って

 大した成果が 出るわけでも なかろうに

 愚民対策103  愚民対策103  財務省 作
 そもそも

 マイナンバーと 銀行口座を 紐付けて

 銀行口座に 金がない人には 政府が 現金を バラまいて 助けてやればよい

 壁だ 壁だ 壁だ〜〜〜 なんて 騒いでも

 助かるのは  学生と パートのおばちゃんだけだぜ〜〜〜〜

 ===

 自民党も 国民も 103万円 ネタを 引っ張って 引っ張って 引っ張って

 大した成果が 出るわけでも なかろうに

 愚民対策103  愚民対策103  
 そもそも

 マイナンバーと 銀行口座を 紐付けて

 銀行口座に 金がない人には 政府が 現金を バラまいて 助けてやればよい

 壁だ 壁だ 壁だ〜〜〜 なんて 騒いでも

 助かるのは  学生と パートのおばちゃんだけだぜ〜〜〜〜

 ===

 自民党も 国民も 103万円 ネタを 引っ張って 引っ張って 引っ張って

 大した成果が 出るわけでも なかろうに

 愚民対策103  愚民対策103  財務省 作
 そもそも

 マイナンバーと 銀行口座を 紐付けて

 銀行口座に 金がない人には 政府が 現金を バラまいて 助けてやればよい

 壁だ 壁だ 壁だ〜〜〜 なんて 騒いでも

 助かるのは  学生と パートのおばちゃんだけだぜ〜〜〜〜

 ===

 自民党も 国民も 103万円 ネタを 引っ張って 引っ張って 引っ張って

 大した成果が 出るわけでも なかろうに

 愚民対策103  愚民対策103  財務省 作戦番号 コード103

 

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK296掲示板 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★事前登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
最新投稿・コメント全文リスト  コメント投稿はメルマガで即時配信  スレ建て依頼スレ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK296掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
政治・選挙・NHK296掲示板  
次へ