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吉村洋文府知事しつこく大阪都構想「3度目の挑戦」示唆…2度「NO」なのに執着するワケ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/363768
2024/11/21 日刊ゲンダイ
諦め悪いんとちゃう?(C)日刊ゲンダイ
2020年10月、街頭演説で大阪都構想の重要性を説く吉村氏(C)日刊ゲンダイ
大阪都構想が住民投票で否決され、会見を行った吉村氏(左)と松井氏(右)(C)日刊ゲンダイ
一体、何回挑戦すれば気が済むのだろうか。
国政政党の代表選まっただ中の日本維新の会だが、ひと足早く地域政党「大阪維新の会」の代表選で大阪府の吉村洋文知事が19日、再選された。その吉村氏が住民投票で2回否決された「都構想」の実現に向けて新たな制度案を作ると表明。2026年11月までの任期中に、大阪維新として「シン都構想」を練り上げるという。
大阪市を4つの行政区に分割する都構想は15年と20年の住民投票で否決。2回目の否決の後、吉村氏は「僕自身が大阪都構想に政治家として挑戦することはない」と繰り返し強調する一方、「大阪の大都市機構としては都構想がふさわしい」と未練タラタラだった。
吉村氏と一蓮托生で都構想を進めてきた松井一郎元大阪市長は2度の否決を受けて政界を引退。「大阪市を廃止して特別区を作り替える、この構想は終了」と宣言した。
ところが、吉村氏は前言撤回とばかりに「3度目の挑戦」を示唆。代表選へ立候補する際、「3度目の都構想に挑戦するという宣言ではない」と断言していたが、代表再選後は「民主的なプロセスを経ることなく、住民投票を実施するつもりはない」と留保を付け始めた。
「都構想の実現にはまず、府・市議会が制度案を承認する必要があります。それから住民投票にかける。府・市議会は維新が過半数を占めており、新制度案を出したら承認されることは、ほぼ間違いありません。『民主的なプロセスを経て』と言っていますが、要するに形式的な手続きを踏まえると言っているに過ぎず、事実上、『3度目の挑戦』を表明したも同じです」(ジャーナリスト・横田一氏)
大阪の住民から2度も「ノー」を突き付けられた都構想に、こうまでこだわるのはなぜなのか。
「端的に言って、他に目玉政策がないからでしょう。先の衆院選で維新は国政政党化どころか、地域政党を脱しきれないことがハッキリしました。都構想は地域政党たる維新のアイデンティティーですし、大阪万博やカジノ以外に唯一、アピールできる材料です。今さら都構想を引っ張り出してきたのは、国政政党としてよりも、地域政党として生き残りを図るという決意表明とも受け取れます。都構想に何度も挑戦して税金を無駄遣いしては、『身を切る改革』『無駄削減』も看板倒れです」(横田一氏)
しつこい人は嫌われまっせ、吉村サン!
◇ ◇ ◇
前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が来夏の都議選に向け地域政党をつくることを表明した翌日、吉村氏が「ぜひやってもらいたい」と応援コメント。その狙いと危うさとは……関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。
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