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日本政治刷新の四大テーマ
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2024年11月20日 植草一秀の『知られざる真実』
日本政治の何をどう変えるべきか。
四つの軸がある。
第一は平和外交の追求。
中国を仮想敵国とし、ミサイル防衛網を敷くことが日本の平和と安全につながるのか。
否である。
日本の軍備増強は米国の軍産複合体が求めるもの。
米国の軍産複合体の利益になるから日本の軍事費が増大させられている。
第二は国民生活を底上げする経済政策の実現。
失われた30年で労働者実質賃金は激減した。
中流層は下流に押し流された。
国家がすべての国民に保障する最低ラインを引き上げることが必要。
最大の圧迫要因は10%の消費税率だ。
第三は原発の廃止。
フクシマ原発事故は幾重にも奇跡が重なり、最悪の事態が回避された。
問題の本質は日本が巨大地震の巣の上に立地していることと日本の原発が巨大地震に耐える構造で建造されていないこと。
「二度とフクシマ事故を再現させない」
これがフクシマ原発事故から得るべき教訓。
第四は「政治とカネ」問題の根本対応。
日本は中国を仮想敵国として軍備増強に突き進んでいる。
その前提に置かれる「中国の脅威」がどこから生まれたのかを知っておく必要がある。
「中国の脅威」が生み出された契機は2010年9月の尖閣海域中国漁船衝突事件。
これを契機に「中国の脅威」が一気に喧伝された。
拍車をかけたのが野田内閣による尖閣国有化。
中国で強い反発が生じた。
私たちが知っておかねばならないことは尖閣中国漁船衝突事件の経緯。
本ブログ・メルマガで指摘してきた。
『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)
『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社)
https://x.gd/yxakMy
にも詳述した。
もとより、尖閣諸島の領有権をめぐる対立が存在した。
1972年の日中国交正常化、78年の日中平和友好条約締結の時点で領有権問題が存在することを両国が確認し、解決を将来に先送りする「棚上げ合意」を結んだ。
「棚上げ合意」に基づいて日中漁業協定が締結され、尖閣海域において両国は自国漁船のみを取り締まり、相手国漁船の問題は外交ルートを通じて解決することとされた。
ところが、2010年6月8日、菅直人内閣は突然、「尖閣をめぐる領有権問題は存在しない」との閣議決定を行い、これに基づき尖閣海域の取り締まりを国内法基準に変更した。
この結果として中国漁船衝突事件が発生した。
端的に表現すれば「中国漁船衝突事件」は日本政府が人為的に創作したものである。
これを契機に「中国の脅威」を喧伝し、これ以降、中国を仮想敵国とする軍拡路線を遂行してきた。
中国漁船衝突事件を企画・演出した首謀者は前原誠司国交相(当時)、影の指揮者は米国であったと思われる。
1972年以降の日中友好関係を意図的に破壊し、対中国戦争の創出に向けて行動することは愚の骨頂としか言いようがない。
日中両国は相互尊重、相互理解、相互信頼、相互扶助の関係に回帰するべきである。
しかし、米国の指令を受けた対中国敵対関係推進勢力が日本国内に潜伏しており、フジサンケイグループを筆頭に軍拡路線が提唱されている。
経済政策で最重要課題は消費税減税。
103万円の壁を引き上げて恩恵を受けるのは年収が103万円を超える階層に限定される。
「生存権」を問題にする場合、より深刻な問題は年収103万円以下の階層である。
国民民主は隠れ自公勢力。
ここに期待しても裏切られることになる。
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