<■3972行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> ラサール石井 斎藤元彦氏の再選に「兵庫県民の皆さん大丈夫ですか」 [ 2024年11月18日 13:04 ] https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2024/11/18/kiji/20241118s00041000157000c.html タレントのラサール石井(69)が、2024年11月18日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。 無所属の前職・斎藤元彦氏(47)が再選された兵庫県知事選について言及した。 斎藤氏は元尼崎市長の稲村和美氏、日本維新の会を離党した前参院議員清水貴之氏ら無所属6新人を破り再選を果たした。 選挙戦ではパワハラなどの疑惑告発文書問題で失職した斎藤氏への評価や、混乱した県政の立て直しなどが問われた中、斎藤氏はネット戦略を駆使して大きな流れを起こし、最終盤で形勢を逆転した。 ラサールは 「斎藤元彦・前知事の再選確実 兵庫県知事選、失職から返り咲き」 という見出しの毎日新聞の記事を引用。 「社会の底が抜けた」 「兵庫県民の皆さん大丈夫ですか」 「政治に無関心な人が、選挙に行かなかった人が、彼を当選させた」 と綴った。 なお、今回の兵庫県知事選の投票率は2021年の前回選の41.10%を大きく上回る55.65%だった。斎藤元彦のパワハラなど7項目の疑惑は事実だと思うし、それを隠蔽しようともした斎藤元彦に投票した兵庫県民はバカか、という思いだ。 今後事実認定されれば誰がどう責任を取るのか。 <主張>兵庫知事に斎藤氏 疑惑対応と県政両立せよ 社説 2024/11/18 5:00 https://www.sankei.com/article/20241118-CPPFSQYMVBOFTHBJLG2JVYH7D4/ 兵庫県の出直し知事選で、パワハラ疑惑などを内部告発された問題で失職した斎藤元彦前知事が、再選を果たした。 混乱と停滞が続く県政の立て直しを、原因を作ったとされる斎藤氏が当たることになった。 斎藤氏は県議会で不信任を決議されるに至った問題の解明に真摯に対応してもらいたい。 選挙戦で訴えたように、反省すべき点は反省し、改めるべき点は改めて、県政を運営しなければならない。 斎藤氏が失職に至った問題の発端は今年2024年3月、当時の県幹部職員が斎藤氏のパワハラなど7項目の疑惑を告発する文書を報道機関や県議に送ったことだった。 職員は県の公益通報窓口にも通報した。 だが県は調査結果を待たずに処分し、職員は死亡した。 自殺と見られている。 斎藤氏は一連の疑惑を否定してきたが、県議会の調査特別委員会(百条委)と、弁護士で構成する県の第三者委員会による調査が継続中だ。 真相の究明は県政を前進させる上で欠かせないことだ。 過去最多の7人が立候補した知事選は、異例の展開を辿り、県民は斎藤氏を選んだ。 県議会から全会一致の不信任を突き付けられた斎藤氏への風当たりが強いとみられていたが、疑惑は捏造だとする見方がSNSなどで広がった。 斎藤氏を応援するとして無所属で出馬した「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏が、 「斎藤氏は被害者」 などと訴える場面もあった。 斎藤氏を問題視する関係者への批判も相次いだ。 県内29市のうち22市の市長が選挙戦終盤、 「正しい情報が伝わっていない」 として、斎藤氏と競り合っていた無所属新人の元同県尼崎市長、稲村和美氏への支持を表明する事態にもなった。 斎藤氏を巡る様々な情報が飛び交う中、県の政策への議論が深まらなかったのは残念だった。 少子高齢化対策や産業振興など県が取り組むべき課題は多岐にわたっている。 来年2025年1月には6400人超が犠牲になった阪神淡路大震災から30年となり、防災対策の見直しも急がれる。 斎藤氏はぎくしゃくした県職員との信頼関係を取り戻し、県政を立て直す責任がある。 斎藤氏も県議会も、疑惑解明と政策遂行の双方に努めてほしい。 <産経抄>神戸の古老も驚いた「さいとう現象」 22市長連名の「反斎藤」表明も逆効果だった!? 2024/11/18 5:00 https://www.sankei.com/article/20241118-INESV4B2KNOEJC3VKZPLZGIB2Q/ 会社でも役所でも最も難しいのは人事だという。 特に採用は、慢性的な人手不足も手伝って至難の業だ。 学歴も申し分なく 「これはいい!」 と期待して採用しても鳴かず飛ばずだったり、補欠で入れた人材が大化けしたりと、実際に雇ってみなければ分からない。 ▼投票で赤の他人をリーダーに選ぶ選挙は、もっと難しい。 少し前までは、よく知らない候補者たちを選挙公報と政見放送、それに新聞やテレビの報道を参考にして選ぶしかなかったのが、最近はSNS(交流サイト)が勝敗のカギを握るようになった。 ▼今2024年夏の都知事選では、ほぼ無名の存在だった石丸伸二前安芸高田市長が、SNSを駆使した選挙戦を展開して約170万票を集め、 「石丸現象」 を巻き起こした。 4カ月後、今度は兵庫県で 「さいとう現象」 が起きた。 ▼元県幹部の告発文書をきっかけに斎藤元彦知事(当時)のパワハラやおねだり疑惑が噴出し、県議会は全会一致で不信任決議案を可決、彼は石もて追われるように県庁を去った。 失職した1カ月半前、知事選がこれほど盛り上がるとは、正直想像もしなかった。 ▼孤立無援で立候補した彼は、 「パワハラ疑惑は捏造」 といったSNSの言説に助けられ、 「既得権益にたった1人で立ち向かうヒーロー」 になった。 県内29市中22市長が連名で対抗馬支持を表明したのも県民の判官びいきに火をつけた。 ▼何しろ弱かった頃の阪神タイガースを熱烈に応援し続けたのが兵庫県民だ。 投票日前夜、神戸・三宮で開かれた彼の街頭演説には、古老が 「選挙でこんな人混みは見たことがない」 と驚くほどの聴衆が殺到した。 SNSは、政治に大きな地殻変動を起こしている。 その先の未来が、バラ色ならいいのだが。 <主張>兵庫県知事選 資質と政策見極め判断を 社説 2024/11/3 5:00 https://www.sankei.com/article/20241103-NTOLEQV3TNLP3I7E2J42QDEWRY/ 兵庫県の斎藤元彦前知事の失職に伴う知事選が告示され、再選を目指す前知事と新人6人の計7人による論戦が始まっている。 パワハラなどの疑惑が内部告発された前知事が県議会の不信任決議を受けて失職したことに伴う選挙の最大の争点は、政策と共に知事の重責を担う資質である。 県政を誰に託すべきか、有権者はしっかり見極め投票してほしい。 問題の発端は、当時の幹部職員が今春、前知事のパワハラなど7項目の疑惑を告発する文書を報道機関や県議に送ったことだった。 この職員は県の公益通報窓口にも通報したが、県側は調査結果を待たずに懲戒処分とし、職員は死亡した。 自殺とみられる。 県議会は51年ぶりに調査特別委員会(百条委)を設置し、弁護士で構成する県の第三者委員会も調査を進めている。 いずれも選挙結果にかかわらず真相究明を尽くし、再発防止に向けたルール作りにもしっかり取り組んでもらいたい。 前知事は疑惑を全て否定し一連の対応は 「適切だった」 と主張してきた。 だが百条委では告発者捜しや不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法に違反する疑いが重ねて指摘された。 法的責任については、百条委や第三者委の調査などで明らかにされるだろう。 だが、道義的責任はどうか。 前知事は2024年9月に開かれた百条委で 「(自身の)道義的責任が何か分からない」 と発言し、波紋を呼んだ。 今回の選挙は、この道義的責任に加え、政治的責任についても有権者が審判を下す場となる。 7人はいずれも無所属で立候補し、各党の対応は分かれている。 前回選で前知事を推した自民党は独自候補の擁立を断念し、公明党と共に自主投票を決めた。 立憲民主党と日本維新の会は県議らがそれぞれ新人を自主支援する方針で、共産党は新人を推薦している。 問題の発覚から約8カ月が経過したが、県政は混乱と停滞が続いている。 前知事の右腕だった副知事は辞職し、病欠の末に異動を申し出た幹部もいる。 百条委による全職員アンケートでは、約4割が前知事のパワハラを見聞きしたと回答した。 組織の立て直しは容易ではない。 舵取りを託せる人は誰か、有権者はよく見極めて判断してほしい。 失職知事の再選か、刷新望む新人か 他者への投票呼びかけまで飛び出した混沌の兵庫知事選 2024/10/31 19:50 https://www.sankei.com/article/20241031-MOOBVF74IBMJXN7S2GZ52B3B5E/ 兵庫県の斎藤元彦前知事(47)の失職に伴い、2024年10月31日に告示された同県知事選。 過去最多となる7人の無所属候補は、いずれも大票田である神戸市から 「第一声」 を放った。 斎藤氏の再選を阻もうとする新人か、それとも斎藤氏か。 候補者の1人である政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)が斎藤氏への投票を呼びかけるなど、異例の選挙戦となっている。 前参院議員の清水貴之氏(50)は、先の衆院選で日本維新の会公認候補としてくら替え立候補し、兵庫8区で公明党との直接対決に臨む構えだったが、維新県議団の要請を受けるなどして知事選出馬を決意。 幅広い支持を得ようと離党して無所属で戦い、維新は支援の形を取る。 2024年10月31日、同市中央区の選挙事務所で第一声。 「大好きな兵庫が悪い形でニュースとして広まったことが残念」 「兵庫の混乱を何とかすることが今回の一番の争点だ」 と訴えた。 午後の出陣式には維新議員に加え、自民党の市議らも参加した。 同県尼崎市の元市長、稲村和美氏(52)は県議を務めた経験もあり、立憲民主党系の県議会会派や自民会派の一部が推す。 「県政の混乱と停滞をしっかり受け止め、新しい兵庫を作っていきたい」 として第一声の場所を県庁前(神戸市中央区)とした。 県職員らに向け、 「兵庫県はかつてない危機の中にある」 「風通しの良い県庁でしっかり県民のための仕事を進めていける兵庫県にしていきましょう」 と呼び掛けてアピール。 この後、神戸市内で開いた出発式には、立民系会派や自民の県議に加え、自民や国民民主党の国会議員らも顔を並べた。 一方、県議会から全会一致で不信任決議を受け、失職して出直し選に臨む前職の斎藤氏。 人通りの多い同市中央区の神戸元町商店街付近の広場で第一声を上げた。 失職・出直し選の発端となった告発文書問題については多くを語らず、 「反省すべきは反省し、改めるべきことは改めていく」 「自分を見つめ直して、良い県政を実現させていく」。 最も強調したのは知事に在任した3年間の実績で、天下り制度や海外事務所などの見直し、県庁舎建て替え計画の凍結などを挙げ 「進めてきた改革を止めるわけにはいかない」 と叫んだ。 立花氏は斎藤氏の演説終了から約30分後、斎藤氏と同じ広場で第一声。 「斎藤さんを助けないと、この国がえらいことになる」 とし、 「斎藤さんが圧勝しなければならない」 「圧倒的な得票差でもう1度戻さなければいけない」 と強調した。 政策か協調か、バラエティに富む候補者たちのリーダー論 選挙で問われる知事の資質 2024/10/31 18:46 https://www.sankei.com/article/20241031-JPHM2UJ2PZNGTDYDNVXLPZ55DQ/ 2024年10月31日に告示された兵庫県知事選(2024年11月17日投開票)は、過去最多の7人による争いとなった。 今回の選挙の発端は、前知事の斎藤元彦氏(47)の疑惑が文書で告発された問題。 告発者を捜して処分した斎藤氏の対応などに、 「知事としての資質を欠いている」 との批判が上がり、県議会の全会一致で不信任が可決された。 17日間の選挙戦では、 「知事の資質」 が争点になる見通しで、候補者らは初日から目指すリーダー像などを訴えた。 「職員や県議会ともっと丁寧に、自分の言葉で対応していくことも必要だったかもしれない」 「反省すべきは反省する」 告示後の第一声。 斎藤氏は 「文書問題で多くのご心配をお掛けしたことは申し訳ない」 と謝罪しつつ、 「斎藤か斎藤以外か」 「私は絶対それに負けるわけにはいかない」 と声を張り上げた。 斎藤氏のパワハラ疑惑などを記した告発文書が一部の県議や報道機関に送付されたのは、今年2024年3月。 斎藤氏は側近幹部に調査を指示して告発者を特定し、2024年5月に停職3カ月の懲戒処分とした。 しかし、調査の経緯に批判が上がり、県議会は2024年6月に調査特別委員会(百条委員会)を設置。 百条委では有識者から、斎藤氏らの対応は公益通報者保護法に違反するとの指摘が相次いだ。 斎藤氏は 「対応は適切だった」 との主張を崩さず、告発者の死亡などを巡り 「道義的責任が何か分からない」 と発言。 不信任の流れが加速し、全会一致での可決から失職、出直し選へと繋がった。 前参院議員の清水貴之氏(50)は選挙戦初日の演説で 「『兵庫どうなっているの』と、そんなことを言われて残念でならなかった」 と県政の混乱ぶりを振り返った。 その上で、 「この状況を何とか立て直していきたい」 「兵庫の経済、県政を新しく作り直すためには、やはりコミュニケーション」 「県民の声を聞いていくことが大事だ」 と訴えた。 「文書問題への県の一連の対応をしっかりと検証していく」 同日朝、県庁前でそう訴えたのは、元同県尼崎市長の稲村和美氏(52)。 「告発された当事者が事実解明よりも告発者捜しや処分を急いだのはやはり問題だ」 と指摘し、 「どんな優れたリーダーも、たくさんの人と力を合わせてこそ、様々な施策を前に進めることができる」 とアピールした。 ■政策推進力と対話力のバランスが重要 神奈川大学の大川千寿教授(政治過程論) 今回の兵庫県知事選では、県政に対する信頼を取り戻し県政をどう立て直すか、知事に相応しい資質の持ち主は誰なのか、ということが最大の争点となるだろう。 政策推進のために、如何に風通しの良い環境を築いていけるかという点がリーダーとして必要な資質の1つだ。 県職員や県民、県議会と対話をしながら政策を推し進めることが重要で、政策推進力と対話力のバランスが大事になってくる。 また、兵庫県民約530万人の暮らしと命を守り、職責の重みを踏まえて業務に当たれるかという点も重要だと考えられる。 今回の知事選は、これまでの斎藤県政の評価にも重きが置かれることになると思うが、地域ごとの様々な課題についてどう考えているのかなども含めて、幅広い視点で候補者を見ていく必要がある。 混乱した県政を建て直し、今後、重大な問題が発生した際にも県のリーダーとして適切に対応できる人、県民が自分たちの生活を託せる人は誰なのか。 候補者の資質を見極めて投票することが重要だ。 兵庫知事選、有権者はどう判断? 教育、災害対策、経済・雇用…課題は山積 2024/10/31 12:51 https://www.sankei.com/article/20241031-GP4NXYCDVVIJ7ECFH7Y5BXHXWM/ 兵庫県知事選が2024年10月31日告示され、17日間の選挙戦が幕を開けた。 告発文書問題を巡って混迷を深めた県政の建て直しや、知事の資質といった争点だけでなく、教育・子育てや、経済、雇用、災害対策など、生活に直結する県政上の課題は山積している。 県民はどういった政策や課題を重視し、新しいリーダーを選ぶのか。 「衆院選は興味を持てず棄権したが、知事選は告発文書問題など、色々話題になったので関心があり、是非投票に行きたい」 こう話すのは高校生の子供を持つ兵庫県姫路市のNPO職員、生尾知子さん(45)。 知事選で候補者を選ぶ際に教育施策の内容を重視するといい、 「大学無償化や給付型の奨学金など、高等教育の修学支援に積極的な候補を応援したい」 「増加している不登校や引きこもりへの支援を考えているかどうかも見てみたい」 とする。 30年以上教育関係の仕事に携わったという神戸市中央区の自営業の男性(80)も 「住む地域に関係なく学校を選べるなど、子供の選択肢を増やせるような教育制度を実現してほしい」 と教育施策の充実を訴えた。 当の学生は知事選をどう見ているのか。 「とても関心がある」 「投票には必ず行く」 という同県豊岡市の県立芸術文化観光専門職大4年、前川友萌香さん(22)は、告発文書問題を巡る混乱を念頭に 「県政を立て直してほしい」 「新しい知事には、風通しのいい県政を期待したい」 と現状からの変化を望んだ。 県内の人口減少対策や農家の後継者不足も県政上の大きな課題だ。 淡路島に移住後に地元住民から引き継いでシイタケ栽培を営む同県洲本市の農業、谷口史朗さん(31)は、原木を使ったシイタケ栽培のようなニッチ市場にも目を向けてほしいといい、 「販路開拓支援や里山の景観保護に光を当て、地域活性化のため『攻める田舎』に変えるという視点を持ってほしい」 と訴える。 中小企業経営者にとっては、新たなリーダーの舵取り次第で経営環境が大きく変化するだけに視線は厳しい。 マンションリフォームなどを手掛ける中堅建設会社「大匠」(神戸市兵庫区)の西森正樹社長(53)は 「方針や政策が我が社の経営にも関連するので、県のトップを決める今回の知事選には関心がある」 とし、 「景気に大きく影響される建設業界は今、厳しい状況にあるので、選ばれた知事には経済が活性化する対策を是非実行してほしい」 と求める。 兵庫県では平成7年の阪神大震災から来年で30年となり、防災対策や災害に強いインフラへの関心も高い。 運送会社に勤める同県西宮市の男性(52)は震災当時を振り返り、 「あの時はインフラがズタズタになった」 「あれから時が経ち、水道などは更に老朽化が進んでいると聞くが、新しいものに交換するなど地震に強い街作りを急いでほしい」 と注文を付ける。 誰に1票を投じるかはまだ決めていないというが、 「パワハラとか人柄とかはこの際、二の次で、兵庫をよくしようと考え、しっかりと結果を出してくれる人に入れたい」 と話した。 次期知事選で「独自候補を検討」と兵庫維新、片山代表 斎藤知事の推薦は難しいとの見方も 2024/9/22 22:52 https://www.sankei.com/article/20240922-5F2W2I4EFJPT7LML7QEQXX63QI/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会で斎藤氏への不信任決議が可決されたことを受け、日本維新の会の県組織「兵庫維新の会」は22日、神戸市内で会合を開き、今後の選挙対応などを協議した。 終了後、兵庫維新代表の片山大介参院議員は、知事選では 「(維新として)独自候補を出すことを検討している」 と述べた。 会合では、国会議員や地方議員がオンラインも交え、知事選のほか、県議選や衆院選となった場合の選挙態勢などについて意見交換。 片山氏は冒頭で、知事選と県議選のダブル選に衆院選も加われば、 「前例のない選挙になる」 「それぞれの選挙を勝ち抜いていきたい」 と呼び掛けた。 斎藤氏は不信任を受けた後、テレビ番組に相次いで出演。告発文書の対応について従来の主張を繰り返す一方、自身の実績をアピールしている。 こうした対応に、片山氏は会合後の取材に 「もう少し自分の考えを話した方がいい」 とし、次期知事選では斎藤氏の推薦は難しいとの見方を示した。 兵庫県知事疑惑、贈答品のおねだり疑惑≠謔闌益通報と情報保全巡る問題点の総括を 新聞に喝! 国防ジャーナリスト・小笠原理恵 2024/9/22 10:00 https://www.sankei.com/article/20240922-5BSDMLARTJJMJKEPTSYSYTJP2A/ 兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑などを内部告発された問題が大詰めを迎えている。 斎藤知事に対する不信任決議案が可決され、今後の去就が注目される事態となった。 これまでの疑惑報道の中で特産品など多数の贈答品に関するおねだり疑惑≠ェ新聞・メディアで一定の比重を占めてきたが、筆者が注目してきたのは、一連の問題の発端となった元県民局長の男性=7月に死亡=への告発者保護を巡る報道だ。 日経新聞は7月13日付の社説で 「公益通報が機能しないような自治体は、首長や組織そのものに問題があるとみるべきだ」 と断じた。 9月8日付の信濃毎日も社説で 「通報者の不利益になるような取り扱いをした組織側に刑事罰を科すといった法改正を含め、通報者を徹底して保護する体制が必要だ」 と指摘し、法改正の必要性に踏み込んだ。 令和4年の改正公益通報者保護法の施行で、新たに適切な公益通報者保護をするために必要な体制や措置を講じることが事業者に義務付けられた。 また、内閣府は 「やむを得ない場合を除いて、通報者の探索を行うことを防ぐ措置をとる」 義務があると指針を出した。 通報者の探索を防ぐ義務のある県自身が告発者を特定し、処分したことは法令違反だ。 こうした点について新聞・メディアが批判を強めるのは当然だ。 しかし、見過ごされている論点がある。 男性は3月12日にマスコミ、警察、議員などに厳正な調査を期待して告発文書を送った。 その告発文書はなぜ斎藤知事の目に触れたのか―という疑問だ。 斎藤知事の定例会見での説明によると、民間の方からの情報提供があったというが、この匿名の告発文書の取り扱いが杜撰だったと言わざるを得ない。 もちろん、匿名の告発には悪意や虚偽の情報もあれば、人の生死に関わる重大な情報もある。 告発文書が慎重に取り扱われていたのなら、結果は変わったはずだ。 3月下旬に解任された男性は4月に県の公益通報窓口に通報したが、県を優先しなかった理由として 「当局内部にある機関は信用できない」 ことを挙げた。 県知事や側近ら利害関係者による報復を恐れたのだろう。 県議会の調査特別委員会(百条委)の冒頭では 「痛恨の極みであります」 と男性への黙禱が捧げられた。 産経は8月31日付の社説(主張)で 「公益通報者を守れず死に至らしめた責任は重い」 と断じたが、新聞・メディアは今回の疑惑について斎藤知事の去就で幕引きとせず、公益通報と情報保全の問題点について今一度総括してほしい。 他の自治体でも繰り返される恐れがあるからだ。 [社説]自治体の公益通報は十分か 社説 2024年7月13日 19:00 https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK127VA0S4A710C2000000/?msockid=03bbc426d8756d821927d643d90f6c0f 記者会見で頭を下げる斎藤知事。 自らの進退については 「全力で県政を前に進めるのが私なりの責任の取り方だ」 と辞職を否定した(12日、兵庫県庁) 兵庫県の元幹部職員が、斎藤元彦知事にパワハラなどの疑いがあるとする告発文書を報道機関などに配布し、懲戒処分を受けた後、亡くなった。 自殺とみられるという。 痛ましい限りだ。 告発内容の事実関係をはじめ、告発が保護すべき公益通報に当たらないのか、多くの疑問が残る。 自治体では首長が非常に強い権限を持つ。 だからこそ、公益通報の仕組みが十分に機能するようにしておくことは、公正な行政を担保する上で重要だ。 元幹部職員は3月に知事に関する告発文書を配布した。 内容は @知事選での投票依頼 A事業者からの物品受け取り B度を越したパワハラ ーーなど7項目からなる。 県は内部調査で文書の核心部分が事実でないとして、元幹部職員を停職3カ月の懲戒処分とした。 疑問の1つは告発が公益通報に当たるのではないかという点だ。 公益通報者保護法は通報先として企業や行政機関の公益通報窓口だけでなく、報道機関など外部への通報も認めている。 公益通報に当たるなら通報者の不利益な取り扱いは禁じられる。 知事は4月の記者会見で 「県の公益内部通報制度では受理はしていないので、公益通報には該当しない」 と説明した。 その後、元幹部職員は県の公益通報窓口にも同様の内容を通報した。 県が懲戒処分に踏み切ったのはその後だ。 当初から公益通報として扱わず、通報者に不利益な処分を下した県の対応に違法性はないのか。 県議会は調査特別委員会(百条委員会)を設置した。 第三者機関による調査も行うという。 告発の事実関係と共に県の対応の当否も検証してほしい。 元幹部職員が亡くなったことを受け、県職員労働組合が知事に辞めるよう求め、副知事も自ら退く意向を示すと共に知事に辞職を促した。 異例の事態である。 知事の対応が問われている。 公益通報が機能しないような自治体は、首長や組織そのものに問題があると見るべきだ。 〈社説〉公益通報の壁 告発者守る仕組みさらに 2024/9/8 9:30 https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024090700681 良心の告発が蔑ろにされていた。 兵庫県の元県幹部にパワハラ疑惑などを告発された斎藤元彦知事らの対応である。 県議会が設けた調査特別委員会の尋問で、客観的な調査もせずに告発を誹謗中傷と決めつけ、組織的に“犯人捜し”を行い、懲戒処分を急いだ経緯がはっきりしてきた。 公益通報者保護法は、告発者が不利益を被らないよう幾重もの保護を求めている。 その趣旨を損なっている可能性が高い。 参考人として出席した専門家は 「明らかな法令違反」 と批判、県会各派も辞職を求めて動き始めた。 組織トップの責任は極めて重い。 元県幹部は退職を控えた3月、知事らのパワハラや贈答品の受け取りなどの疑惑を、匿名の文書で報道機関や県議らに送った。 法に照らせば、県は内容の事実確認や公益通報に当たるかどうかを検討する必要があった。 それなのに知事の指示は、誰が、どんな意図で作ったのかを徹底的に調べることだった。 当時の副知事らは元県幹部に見当をつけ、直接聴取。 公用パソコンのデータなどにも探りを入れた。 法や運用指針が禁じる 「通報者の探索」 である。 元県幹部が告発を認めると、知事は記者会見でその役職を明示して 「嘘八百」 「公務員として失格」 と断じた。 人権侵害である上に、必要最小限の範囲を超えて通報者が特定されてはならないとする法の要請に反する。 知事は尋問で 「誹謗中傷性が高い内容」 だったので通報者を探すのは当然とした。 しかし、判断の根拠は明らかでない。 そもそも告発された当事者である知事や副知事らが対応に当たること自体、通報者には恫喝でしかない。 法も 「組織の長」 から独立した制度運用を求めている。 元県幹部は最初の告発後、4月に県の公益通報窓口にも通報している。 手続きに則った必要な調査を終えるまで処分ができないはずなのに、県はそれを待たずに停職処分を下した。 元県幹部は事実解明を求めつつ7月に亡くなった。 自死とみられる。 より内部通報がしやすいよう法は2020年に改正されていたが、それでも守れなかった。 これでは、組織や社会を良くしたいと思って不正を暴こうとしてもリスクが大き過ぎる。 通報者の不利益になるような取り扱いをした組織側に刑事罰を科すといった法改正を含め、通報者を徹底して保護する体制が必要だ。 <主張>初尋問の兵庫知事 事態収拾へ進退判断せよ 社説 2024/8/31 5:00 https://www.sankei.com/article/20240831-QXDP25EOWBPXXBJVDGR4RWILXI/ パワハラ疑惑などが文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委)に証人として出席した。 パワハラ疑惑に関しては 「記憶にない」 と繰り返した。 「不快な思いをさせたなら反省し、謝りたい」 「パワハラかどうかは私ではなく百条委や第三者委が判断すること」 とも語った。 告発文書は、元県幹部の男性が報道機関などに配布した。 その後、県の公益通報窓口に通報したが、県は調査結果を待たずに男性を懲戒処分にした。 男性は 「死をもって抗議する」 とのメッセージを残して死亡しており、自殺とみられている。 百条委による職員アンケートでは、約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答した。 斎藤氏の百条委での答弁では疑惑が解消したとは言い難い。 公益通報に基づく調査の最中に県幹部の処分を行ったことについては 「誹謗中傷性の高い文書で、懲戒処分に該当する行為があった」 と述べ、適切だったとの考えを改めて示した。 公益通報者を守れず死に至らしめた責任は重い。 信頼を大きく失ったトップが県政を円滑に運営することは難しい。 事態を収拾させるためにも、斎藤氏は自ら進退を判断する時ではないのか。 斎藤氏の右腕だった副知事は辞職し、病欠の末に異動を申し出た幹部もいる。 県職員労働組合や県職員退職者で作る団体などは辞職要求もしている。 斎藤氏はこれまで、全ての疑惑を否定してきた。 アンケート結果については 「コミュニケーション不足で受け取りのずれが生じたことは残念」 などと述べ、業務上必要な範囲での適切な指導だと主張してきた。 だが、その認識は周囲の声から著しく乖離している。 県内の全29市で作る県市長会は、一連の対応を 「不適切」 だと断じ、早期の事態収拾を求める要望書を提出した。 斎藤氏への30日の尋問は、パワハラ問題を中心に行われた。 公益通報に関する尋問は9月6日に予定されている。 百条委は真相究明を尽くすと共に、ハラスメント防止のルール作りにも取り組む必要がある。 県と県議会は通報者を萎縮させない再発防止策を講じて初めて、県民のための県政運営が実現する。 「私の人生もそうだが、兵庫県政にとって大事な局面」 兵庫知事、テレビ番組はしご 出直し選への布石の見方 2024/9/21 17:02 https://www.sankei.com/article/20240921-4LVEI2LMMVPXJCDLGEFVE3JR3Y/ 兵庫県の斎藤元彦知事は21日、民放の情報番組に出演し 「少しずつ自分の思いは固まりつつあるが、しっかり考えたい」 などと語った。 具体的な判断については明言を避けた。 斎藤氏は19日に県議会から全会一致で不信任を受けて以降、テレビ番組に相次いで出演。 告発文書を巡る対応の正当性を改めて主張すると共に、自身の実績を繰り返しアピールしており、 「出直し選に向けた布石ではないか」 との見方が出ている。 斎藤氏は21日の番組で 「今、色々考えている状況」 「私の人生もそうだが、兵庫県政にとっても大事な局面」 と強調。 29日までに辞職・失職、議会解散を判断する必要があるが、 「出来るだけ早く示せるようにしたい」 とし、判断については記者会見で発表する考えを明らかにした。 斎藤氏は20日も民放やNHK番組に出演。 告発文書は 「誹謗中傷性が高い文書だと今も思っている」 と主張。 自身の知事としての功績を一方的に述べ、質問に答えるよう促される場面もあった。 こうした動きについて、ある県議は 「自身が功績だと思っていることのアピールに躍起になっている」 「選挙運動のようだ」 と指摘。 辞職か失職かに関わらず、斎藤氏が出直し選に臨むのではないかとの見方を示した。 一方、議会解散の可能性もあり、県議選への準備も進む。 別の県議は神戸市内で街頭に立ち、不信任決議に至った経緯や考えなどを訴えた。 取材には 「議会解散には大義はない」 としつつも 「知事はどんな対応を取るか分からない」 と話した。 「自分の選択すべき道しっかり考える」斎藤兵庫知事、NHK番組に生出演、進退明言せず 2024/9/20 20:32 https://www.sankei.com/article/20240920-QCVVPBODQZOKLDDEBE3EF7OE7E/ パワハラなどの疑惑が内部告発された兵庫県の斎藤元彦知事は20日夜、NHKの解説番組「かんさい熱視線」に生出演し、 「自分がどういう道を選択すべきかをしっかり考える」 と語った。 兵庫県議会が19日に斎藤氏に対する不信任決議案を全会一致で可決し、斎藤氏は辞職・失職か議会解散かの決断を迫られている。 斎藤氏は20日の番組で、県議会の不信任決議を受けた現在の状況について 「結果として今の状況になっていることは大変申し訳ないし、心からお詫びしたい」 とした。 自身の進退については明言しなかった。 自身を内部告発した元県西播磨県民局長の男性(60)が作成した文書については 「誹謗中傷性が高い文書だと今も思っている」 と主張。 文書の作成者を徹底的に調べるよう部下に指示し、男性を懲戒処分とした対応についても 「誰が書いたかを把握して対応するのは、当時の判断としてはベストだった」 と強調した。 途中、自身の知事としての功績を一方的に述べ、アナウンサーから質問に答えるよう促される場面もあった。 問題をめぐっては3月、男性が斎藤氏のパワハラや贈答品受領の疑惑を記した告発文書を報道機関などに配布。 斎藤氏は文書について 「噓八百」 などと非難した。 男性は4月に県の公益通報窓口に通報したが、県は内部調査の結果、男性を懲戒3カ月の停職処分とした。 兵庫知事、週明けまで公務なく熟考か 不信任決議から一夜明け県庁には苦情電話400件 2024/9/20 19:39 https://www.sankei.com/article/20240920-6UKVTV6DOBIGNGKOR4I47C2OGE/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、斎藤氏は不信任決議の可決から一夜明けた20日、県庁に登庁せず自身のX(旧ツイッター)に 「しっかりと考え、決めます」 などと投稿した。 週末の3連休も公務の予定はなく、今月29日までに辞職・失職か議会解散かの決断を迫られる中、今後の対応を熟考するとみられる。 斎藤氏がXの自身のアカウントを更新するのは、防災情報を除くと5月25日以来。投稿では «県政が今の状況になっていること、県民の皆様にご心配やご不安を抱かせてしまっていること、まずは、心からお詫(わ)びします» と不信任決議について謝罪し、 «大きな、重い判断になります。しっかりと考え、決めます» と綴った。 一方、不信任決議を受け、県庁には20日、約400件の苦情電話などが寄せられた。 県広報広聴課によると、一連の問題が発覚した3月以降、県庁の電話や県のホームページなどに寄せられた苦情や意見は計1万5千件近くにのぼる。 最近は 「きっぱりと辞めた方が潔い」 「解散すれば多額の税金がかかる」 など、斎藤氏の進退に関する意見が目立つという。 斎藤氏は19日、県議会で不信任決議が全会一致で可決された後、記者団に 「これからしっかり考える」 などと述べ、進退や決断の時期を明言しなかった。 地方自治法の規定では、斎藤氏は29日までに議会を解散できるが、県議会事務局によると、20日夕時点で斎藤氏から解散の通知はない。 <主張>兵庫知事に不信任 身を引くべき重い可決だ 社説 2024/9/20 5:00 https://www.sankei.com/article/20240920-6JCG5AAP45LCLK3S2Z3MTGCVVQ/ パワハラなどの疑惑が内部告発された兵庫県の斎藤元彦知事に対し、県議会が不信任決議案を全会一致で可決した。 決議には法的拘束力があり、斎藤氏は10日以内に議会を解散しなければ知事を失職する。 斎藤氏は 「結果責任は重い」 としつつも態度を保留した。 だが、全会一致の不信任は極めて重大だ。 潔く身を引くのが筋である。 決議案は県議会の全会派が共同提出した。 「これ以上の県政の停滞と混乱」 は許されないとし、令和7年度予算は 「新たに信任を得た知事の下で編成されるべきだ」 と辞職を求めた。 内部告発から約半年もの間、混乱が続いてきた県政の健全化に向けた妥当な判断である。 日本の地方自治は、首長と議会による二元代表制だ。 議会の不信任決議に首長は議会解散で対抗できるが、制度の目的は相互の牽制による健全な運営である。 これまで不信任案が可決されて議会を解散した知事はいなかった。 斎藤氏は議会解散の可能性を否定していないが、解散しても再び不信任を受けて失職する見通しである。 斎藤氏による解散権の行使は、自身の延命にしかならない。 厳に慎むべきだ。 一連の発端は、当時の幹部職員が3月、斎藤氏のパワハラなど7項目の疑惑を告発する文書を報道機関や県議に送ったことだった。 この職員は4月、県の公益通報窓口にも通報したが、県側は調査結果を待たずに懲戒処分とし、職員は7月に死亡した。 自殺とみられる。 斎藤氏は全ての疑惑を否定し、職員の処分も 「適切だった」 と主張している。 だが、疑惑を検証する県議会の調査特別委員会(百条委)では、県の対応は通報者に対する不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法に違反するとの指摘が相次いだ。 職員アンケートでは、約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答した。 昨年のプロ野球阪神・オリックス優勝パレードの資金集めのため補助金を増額し、企業協賛金としてキックバックさせたなど、告発された疑惑の解明はまだ途上である。 斎藤氏がどのような判断を下しても、県と県議会は真相解明に努めるとともに再発防止策を講じ、県政への信頼回復を図る必要がある。 全会一致の「三くだり半」に斎藤氏感情あらわさず 「噓八百」と断じて処分強行し問題拡大 2024/9/19 21:45 https://www.sankei.com/article/20240919-7TP3Z26EWJKDDNG77MIMZECJ24/ 兵庫県の斎藤元彦知事に対する不信任決議案が19日、県議会で可決された。 半年前、自身のパワハラ疑惑などが記された文書の存在を把握して以降、作成者を特定して処分を強行し、その対応の正当性を訴え続けてきた斎藤氏。 しかし、待ち受けていたのは議会から知事への 「三くだり半」 となる不信任だった。 一連の経緯を振り返ると、問題拡大を招いた斎藤氏の言動が浮かび上がる。 次々と積み上がる賛成の白票。 19日、県議会議場の理事者席でただ一人、スーツにネクタイ姿の斎藤氏は、投票する議員らに淡々と会釈を繰り返した。 「白票86票、青票(反対)0票。」 「不信任決議案は可決しました」 午後5時38分、全会一致での可決を告げる浜田知昭議長の声が議場に響いた。 じっと前を見据える斎藤氏。 感情を消したかのような姿は、怒りを滲ませた半年前との落差を強く印象付けた。 3月27日の知事定例会見。 斎藤氏は自身や県幹部を誹謗中傷する文書を作成したとして、元県西播磨県民局長の男性(60)を強い口調で非難した。 「業務時間中に噓八百含めて文書を作って流す行為は公務員として失格だ」 この時点で、告発文書は一部の県議や報道機関などに送られただけだった。 だが、部長級幹部を解任し、目前に迫った退職を認めないという極めて異例の人事によって、県の対応に批判が集まるようになった。 内部調査の結果、県は文書の核心部分は事実ではないと結論付け、5月に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。 だが、調査を担ったのは知事の部下にあたる人事課職員。 斎藤氏は弁護士も調査に関わったことから 「調査は一定客観的」 と主張したが、 「中立性が担保されていない」 との批判が高まり、6月に県議会で調査特別委員会(百条委員会)が設置された。 7月7日、百条委での証言を控えていた男性が死亡した。 自殺とみられ、告発者を保護することなく、特定して人事措置を取った県の対応に、より厳しい視線が注がれることとなった。 百条委では、8月30日の証人尋問で 「(職員への対応で)行き過ぎた面があった」 と反省の言葉を述べる場面もあった。 ただ、公益通報者保護法違反を指摘される処分の経緯については 「法的に問題はない」 との見解を重ねて示し、今月6日には 「道義的責任が何かということが分からない」 と発言。 全議員による辞職要求から不信任へという流れを決定づけた。 「法的、内容も含めてきちっとやってきた面はある」。 不信任案の可決後、取材に応じた斎藤氏は自身の正当性への拘りを滲ませつつ、吹っ切るように語った。 「今の状況を招いているのは、私に責任がある」 「結果責任については負わなければいけない」 議会解散なら百条委再設置、報告書遅れも 兵庫知事不信任 2024/9/19 21:30 https://www.sankei.com/article/20240919-OJFYS7ENINPOLJTR4S4P4LU6SM/ 兵庫県議会では、文書で告発された斎藤元彦知事などの疑惑を巡り、調査特別委員会(百条委員会)が年末の報告書提出に向けて調査を進めている。 議会解散となれば百条委もなくなり、改選後の県議会が設置を決めた後、引き続き調査することになる。 一方、弁護士による第三者調査委員会は斎藤氏の今後の判断に左右されず、疑惑の真偽の解明に当たる。 斎藤氏が議会解散を決めた場合の百条委の審議について、自民党県議は 「中断は避けられない」 と述べた。 県議選が実施されれば、現時点で予定している年末の報告書提出が、後ろにずれ込む可能性もある。 第三者調査委は、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)を懲戒処分とした県人事当局の内部調査の中立性を県議会が疑問視し、設置された。 18日に初会合があり、県弁護士会の弁護士6人を委員などとし、職員らへのヒアリングなどを通じ、来年3月ごろに報告書を取りまとめるとした。 関係者は、斎藤氏の不信任決議案可決の影響について 「調査委は独立しており、影響は不明」 としている。 苦肉の全会一致、兵庫知事不信任 維新、迷走の末に賛成 2024/9/19 21:20 https://www.sankei.com/article/20240919-MQTUEMXFAFKTZBN2KLI6RXEZHA/ 兵庫県議会は19日、斎藤元彦知事に対する不信任決議案を全会一致で可決した。 内部告発文書に端を発した 「県政の混乱」 を理由に、辞職を頑なに拒む斎藤氏に、議会がなし得る最後の一手を繰り出した。 もっとも、ここに至るまで各党の思惑は入り乱れ、文書で指摘された斎藤氏の疑惑の解明を脇に置いて、結論だけを先取りした感が否めない。 議会の仮初めの大同団結は、停滞打破の一歩となるのか。 ■「退く口実」 「知事が何を考えているか、全く分からない」 「おかげで候補者も定まらないまま知事選に突入しなければならない」 県議会最大会派の自民党のあるベテラン県議が嘆息する。 前回県議選からまだ1年半しか経っていないが、斎藤氏が議会解散に踏み切る可能性も否定できない。 選挙費用の負担を考えれば、不信任は取りたい手段ではなかった。 議会開会に先立ち、全議員86人による辞職申し入れというステップを挟んだのも斎藤氏に退く口実を与えたかったから。 だが法的拘束力のない示威行為でしかないことは明白。 粘る斎藤氏に、それだけ議会も追い詰められていたと言える。 前回知事選では、日本維新の会とともに斎藤氏を推薦した自民。 もっとも井戸敏三前知事の後継に当たる対立候補の支持を主張した議員も多数いた。 3月に浮上した文書問題への対応では、県議会の 「伝家の宝刀」 と言われる調査特別委員会(百条委員会)の設置に賛成するなど、斎藤氏の疑惑を追及する姿勢を早々に打ち出してはいた。 ■遠のく真相解明 だが斎藤氏の辞職を求める世論が、調査のスピードをはるかに上回って燃え上がり、疑惑解明よりもクビ切り≠フタイミングを計らざるを得なくなった。 斎藤氏の2回目の証人尋問が予定されていた6日は、自民県議らの間で 「政局」 と位置付けられ、斎藤氏の答弁を受け、一気に 「不信任やむなし」 に傾いた。 一方、自民と相乗りで斎藤氏を推した維新は迷走した。 6月の百条委の設置には反対し、第三者機関の調査を優先すべきだと訴えた。 吉村洋文共同代表(大阪府知事)は7月下旬の時点で 「何が事実で、何が事実でないか、有耶無耶にしたまま終わりにするのは違う」 と調査優先の考えを強調していた。 潮目が変わったのは、8月25日の大阪府箕面市長選。 大阪維新の会公認の現職が敗北し、党内に衝撃が走った。 兵庫県政における斎藤氏擁護ともとれる姿勢が、拠点の大阪に影響したと深刻な受け止めが広がった。 吉村氏の当初の発言とは裏腹に、維新は百条委の調査を待つことなく不信任に舵を切る。 「結果が出てから判断すると申し上げてきたが方針転換する」 「批判は真正面から受けたい」。 維新の藤田文武幹事長はこう釈明したが、議会での真相解明は遠のいた。 ■「ポスト斎藤氏」見えず 不信任を突き付けられた斎藤氏は、議会解散か身を引くか、19日の段階では態度を留保した。 もっとも議会解散を選んでも、改選後の再度の不信任決議は確実といえ、知事選は避けられない。 自民内部では次の候補者として 「県政の混乱を収束させるには、県庁内部の人材が適切」 との意見も上がる。 一方、県政改革を訴えてきた維新は外部人材の登用が大前提だが、候補者選びは難航しそうだ。 ポスト斎藤≠フ青写真は、いずれの党も明確とは言えない。 「どの事実が歪曲された事実なのかを整理してパネルにし、会見やSNS、ブログで発信したらいい」 「放っておいても誰もやってくれません」 大阪維新の横山英幸幹事長(大阪市長)は、斎藤氏の発信力について自身のブログでこう苦言を呈した。 そして元総務官僚の斎藤氏を担いだことを自戒するようにこう記した。 「首長は政治家です。役人じゃない」 10日以内に辞職か議会解散か 斎藤知事を全会一致で不信任、兵庫県議会 2024/9/19 21:01 https://www.sankei.com/article/20240919-E6ST7F7Y7NL6LMVESYU2NE46VU/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会は19日、全会派が共同提出した斎藤氏の不信任決議案を全会一致で可決した。 10日以内に辞職・失職か議会解散を迫られる斎藤氏は記者団の取材に 「結果責任は重い」 「しっかり考えて決断する」 と述べた。 総務省によると、知事に対する不信任決議は記録が残る昭和41年以降、全国で5例目。 解散を選べば初となる。 3月の疑惑発覚から約半年に渡り物議を醸した告発文書問題は大きな節目を迎えた。 斎藤氏は19日、県議会議長から通知を受けた。 議会を解散するかの判断期限は29日となる。 今後の対応については記者団に 「兵庫県にとって何が大事か、自分に問いながら考えていきたい」 と述べ、態度を留保した。 最大会派自民党などは12日に辞職を要求。 斎藤氏が応じないため不信任案提出に踏み切った。 不信任案では、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月死亡=を公益通報後に懲戒処分とした対応などを問題視。 「告発文書への対応が不適切で、県政に長期に渡る深刻な停滞と混乱をもたらした政治的責任は免れない」 と指摘した。 19日の本会議で提案理由を説明した自民党は 「県民と県職員からの信頼回復は見込めず、これ以上県政を担い続けることは不可能」 とした。 問題を巡っては3月、男性が斎藤氏のパワハラや贈答品受領の疑惑を記した告発文書を報道機関などに配布。 斎藤氏は文書について 「噓八百」 などと非難した。 男性は4月に県の公益通報窓口に通報したが、県は内部調査の結果、男性を懲戒3カ月の停職処分とした。 疑惑を調査する県議会の調査特別委員会(百条委員会)では、県の一連の対応について、通報者への不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法に違反するとの指摘が有識者から出た。 斎藤氏は証人尋問で自身の責任を問われ 「道義的責任が何か分からない」 と発言し、批判が集まっていた。 斎藤兵庫知事が不信任の通知を受領、解散判断の期限は29日に 2024/9/19 19:30 https://www.sankei.com/article/20240919-BBLYPSWD3BI6PH6XTAYJDP3WIQ/ 兵庫県の斎藤元彦知事は19日夜、この日の県議会で、全会一致で可決・成立した自身への不信任について、浜田知昭議長から通知を受けたと明らかにした。 斎藤氏による議会解散の判断の期限は29日となる。 解散や辞職を選択しなければ、30日午前0時で失職する。 地方自治法は、議長から知事への通知から10日以内に議会を解散できると定めている。 県庁からの退庁時、斎藤氏は記者団に 「重い判断なので、しっかり自分自身と向き合いながら考えていく」 と話した。 選挙経費30億円超とも、知事選と県議選両方実施なら 斎藤知事不信任案可決 2024/9/19 18:20 https://www.sankei.com/article/20240919-EJROKIFV3ZI3ZMG52QCCAGKF7I/ 兵庫県議会で不信任決議を受けた斎藤元彦知事が今後、議会解散に踏み切った場合、県議選が行われる。 再選後の県議会で不信任案が改めて可決されれば、斎藤氏は失職。 その後、知事選も実施され、選挙にかかる事務的経費は、単純計算で30億円を超える。 議会解散権は地方自治法に基づく権限とはいえ、斎藤氏が掲げてきた行財政改革に逆行するとの批判も集まりそうだ。 県選挙管理委員会によると、これまでの選挙実績を踏まえ、知事選は約18億円、県議選には約16億円の費用がそれぞれかかると想定される。 両選挙が別の日に行われた場合、単純計算で30億円以上の費用が必要になる。 同日選であれば費用は圧縮されるという。 今回の不信任案可決を受け、斎藤氏は10日以内に県議会を解散するか判断する。 辞職することもでき、解散しなければ失職し、50日以内に知事選が行われる。 議会解散を選択すれば、40日以内に県議選があり、再構成された県議会で改めて不信任案が可決されれば、斎藤氏は失職する。 いずれにしても知事選は避けられない情勢だ。 斎藤氏が辞職し、出直し選で当選した場合、公選法の規定により、在任期間は辞職前の任期である来年7月末までで、改めて知事選を行う必要がある。 議会解散の場合、昨年4月の統一地方選からわずか1年半余り後に再び県議選を行うことになる。 不信任案可決で斎藤知事「状況招いたのは私に責任」 今後の判断「しっかり考える」 2024/9/19 18:06 https://www.sankei.com/article/20240919-HDPYHWDPAZIGBO367ZXP2S3EB4/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、自民や維新など県議会(定数86)の全会派が共同で提出した斎藤氏の不信任決議案が19日午後に全会一致で可決されたことを受け、県議会終了後に記者団の取材に応じた斎藤氏は 「結果責任としては重い」 「今の状況を招いたのには私自身に責任がある」 と述べた。 斎藤氏は地方自治法に基づき、可決の通知から10日以内に議会を解散できる。 解散しなければ失職する。 今後の判断については、 「しっかり考えることが重要」 とした上で、表明のタイミングは 「予めお伝えしたい」 と説明した。 この日の県議会での採決では、出席した86人の議員全員が決議案に賛成した。 議会への思いについては 「コロナ対応で大変な時、予算や条例にもご協力、ご理解を頂いてきた」 「議員の皆さま86人全員に対して、今でも心から感謝の気持ちを持っている」 と述べた。 斎藤知事の不信任案を可決 兵庫県議会、出席の86人全員が賛成 2024/9/19 17:36 https://www.sankei.com/article/20240919-NNVQ34IJ45MG3NX3HPBJCCPCGA/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、県議会(定数86)は19日、自民や維新など県議会全会派が共同で提出した斎藤氏の不信任決議案を可決した。 出席した86人全員が決議案に賛成した。 斎藤氏は地方自治法に基づき、可決の通知から10日以内に議会を解散できる。 解散しなければ失職する。 斎藤氏は同日午前、記者団の取材に応じ、不信任決議案について 「大変重い議決」 「成立した場合、法律の規定に沿って様々な選択肢を考えていく」 と説明。 判断の時期を問われると 「私と県政にとって大事な判断になる」 「タイミングも含めて熟慮する」 と述べていた。 「嘘八百」「道義的責任分からない」不信任案提出の斎藤知事 発言で物議 2024/9/19 16:59 https://www.sankei.com/article/20240919-2WXS6IMRT5IIPG4RFDVE45UICA/ 兵庫県議会で19日、不信任決議案が提出された斎藤元彦知事の発言は様々な場面で物議を醸してきた。 自身の疑惑を告発した文書について、調査前から 「噓八百」 と断じた。 文書を公益通報の対象としなかった一連の対応や、県職員アンケートでパワハラ疑惑が相次いで指摘される状況を県議会調査特別委員会(百条委員会)で追及された際は 「道義的責任が何か分からない」 と語った。 不信任案が可決されれば、今後は自身の進退を巡る発言に注目が集まる。 斎藤氏は3月27日の記者会見で、自身の疑惑を指摘する告発文書の内容を 「噓八百」 と断じ、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)を 「公務員として失格」 と批判した。 県は同月末の男性の退職を保留し、内部調査だけで5月に男性を停職3カ月の懲戒処分にした。 斎藤氏は8月7日の記者会見で、処分が公益通報者保護法に反するとの有識者の指摘に対し 「弁護士と相談しながら公益通報の保護対象でないという見解を得た」 と反論。 百条委事務局が実施した県職員アンケートで斎藤氏のパワハラ疑惑が続出したにもかかわらず、9月6日の百条委の証人尋問では、告発文書への対応について 「手続きに瑕疵はない」 との姿勢を貫き、委員から道義的責任を感じないかを問われると 「道義的責任というのが何かが分からない」 と答えた。 今月に入り、県議会側から辞職要求を受け、11日の会見では、3年前の前回知事選で自民党の一部県議から支援を受けたことに触れ 「こういう状況になったことは申し訳ないなという思い」 「自分自身に対して悔しい」 と涙ながらに述べた。 ただ不信任案可決が確実な情勢になっている18日には記者団に 「県政改革を前に進めていくことが、私の責任の果たし方」 と続投する意向を改めて示した。 「県政担うこと不可能」と理由説明、兵庫知事不信任案提出で 2024/9/19 16:52 https://www.sankei.com/article/20240919-3QDGLBBHFJKXXPZAPQOUAM3XSI/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、県議会の全会派が19日に共同で提出した斎藤元彦知事への不信任決議案について、自民の代表者は 「県民と県職員の信頼回復はかなわずこれ以上、県政を担い続けることは不可能」 などと提案の理由を述べた。 斎藤兵庫知事の不信任案を提出 県議会の全会派 2024/9/19 16:26 https://www.sankei.com/article/20240919-JLNQJP5FEFK6ZLVM4OGBDLYWGU/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、自民や維新など県議会の全会派が19日、斎藤氏の不信任決議案を提出した。 提案理由の説明と各会派の討論の後、採決へと移る。 可決は確実で、斎藤氏は地方自治法に基づき、可決の通知から10日以内に議会を解散できる。 解散しなければ失職する。 斎藤元彦知事は同日午前、記者団の取材に応じ、県議会で午後に可決される見通しの不信任決議案について 「大変重い議決」 「成立した場合、法律の規定に沿って様々な選択肢を考えていく」 と説明。 判断の時期を問われると 「私と県政にとって大事な判断になる」 「タイミングも含めて熟慮する」 と述べるにとどめている。 「県政の停滞と混乱、県益の損失許されない」 兵庫知事への不信任決議案全文 2024/9/19 15:55 https://www.sankei.com/article/20240919-2RZ7B4YXVJKJHB2MFGY3GIVWNM/ 兵庫県議会の全会派や無所属議員が共同で提出する斎藤元彦知事に対する不信任決議案は次の通り。 元県民局長が斎藤知事はじめ県幹部に向けた告発文書を巡る一連の問題が惹起されてから、約半年が経過した。 県政は混乱を極め、156年の歴史を誇る我が雄県兵庫は危機的状況に直面している。 まず、文書問題調査特別委員会の調査の中で、告発文書の内容に真実が存在し、文書が 「噓八百」 ではなく、告発者への対応が告発者探しや情報漏洩の疑いを指摘されるなど不適切と言わざるを得ないことが明らかになったにもかかわらず、知事は 「真実相当性がない」、 「誹謗中傷性が高い」 として県の対応が適切であったとしているが、専門家は公益通報者保護法の見地から 「兵庫県は今も違法状態」 と断じている。 現時点で詳細な要因は明らかでないが、元県民局長の命を守れなかったという厳然たる事実は大変重く、責任は大きい。 次に、日本国憲法に則り県民の生命と財産を守ることを使命とする行政の長たる知事の職責を果たすためには、県民・県職員の模範として、法令遵守は当然のことながら、人として守るべき倫理・道徳や人権感覚に基づく道義的責任がより強く求められるが、 「道義的責任が何かわからない」 との知事の発言から、その資質を欠いていると言わざるを得ない。 そして、告発文書への初動やその後において、対応が不適切、不十分であったことにより、県民の信頼を損ない、県職員を動揺させ、議会を巻き込み、県政に長期に渡る深刻な停滞と混乱をもたらしたことに対する政治的責任は免れない。 本県及び県民の誇りを失墜させてしまった今、県民及び県職員からの信頼回復は到底見込めず、県政改革を着実に進めなければならないこの大変重要な局面において、斎藤県政がそれに応えることは困難な状況である。 ここまで申し述べたとおり、斎藤知事の責任は重大である。 これ以上の県政の停滞と混乱、県益の損失は許されるものではなく、県民本位の健全な県政と職員が安心して働ける職場を一日も早く取り戻し、来年度予算は新たに県民の信任を得た知事の下で編成されるべきである。 よって、本県議会は、斎藤元彦兵庫県知事を信任しない。 以上、決議する。 令和6年9月19日 兵庫県議会 兵庫・斎藤知事の不信任案、夕方にも全会一致で可決へ 9月議会の議会運営委員会始まる 2024/9/19 10:06 https://www.sankei.com/article/20240919-5NJVDLPYNFOAZOSY5LUMTQC44U/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、斎藤氏に対する不信任決議案が提出される県議会9月議会に向けた議会運営委員会が19日午前、始まった。 同日夕にも全5会派と無所属議員4人が不信任決議案を共同提出し、全会一致で可決される可能性が高い。 斎藤氏は可決後10日以内に身を引くか、議会解散かを迫られることとなり、約半年に渡って物議を醸した文書問題は重大局面を迎えた。 同日午前の議会では、補正予算案などについて審議。斎藤氏が議案の提案説明を行い、各会派による質疑が行われる。 不信任案は、同日午後に各会派と無所属議員4人が共同提出し、最大会派の自民党が提案理由を説明後、各会派による賛成討論が行われる。 起立方式ではなく、記名による投票で即日採決されるとみられる。 関係者によると、不信任決議案では、告発文書を作成、配布した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月死亡=を公益通報後に懲戒処分した対応や、県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問での斎藤氏の発言を問題視。 「告発文書への対応が不適切で、県政に長期に渡る深刻な停滞と混乱をもたらした政治的責任は免れない」 と指摘している。 不信任案が可決されれば斎藤氏は10日以内に辞職または失職するか、県議会を解散するかを選択することになる。 議会を解散した場合でも、改選後の県議会で再び不信任案が提出され、出席議員の過半数の賛成で可決されれば、斎藤氏は失職する。 「臆せず情報提供を」兵庫・斎藤知事の文書問題で第三者委を設置 委員などに弁護士6人 2024/9/19 9:08 https://www.sankei.com/article/20240919-HRPSR4WBB5PA5JNS7KR2TBIB3Q/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、文書に記された7項目の疑惑の真偽を解明するための第三者調査委員会の初会合が18日、開かれた。県弁護士会の弁護士6人を委員などとし、報告書は来年3月をめどに取りまとめる。委員長に選任された藤本久俊氏は会合終了後、報道陣の取材に「責務の重大さは身の引き締まる思い。調査を尽くしてまいりたい」と述べた。 告発文書を作成、配布した元県西播磨県民局長の男性(60)の懲戒処分を決めた人事当局の内部調査の中立性を県議会が疑問視し、斎藤氏に第三者機関の設置を要請。斎藤氏が5月に設置を決定し、代表監査委員に準備を委任していた。 準備会では、委員や調査を補助する調査員として県弁護士会に推薦された弁護士6人を候補に決定。7項目の疑惑に加え、文書を公益通報の対象としなかった県の取り扱いについても対象とするよう、第三者機関へ要望するとしていた。監査委員事務局は今月12日付で6人と委託契約を締結した。 この日の初会合では、委員長に藤本氏を選任。今後の調査の流れや県へ請求する資料の確認などを行った。速やかに職員など関係者のヒアリングの実施や、ホットラインを立ち上げて情報提供を募る予定とした。公益通報も調査の対象とする可能性もあるとした。 藤本委員長は「調査が(県が)適切な組織づくりができる一助となれば。職員には非公開なので臆せずに情報提供していただきたい」と述べた。 瀬戸際の斎藤元彦兵庫知事 かつて上司の宮城・村井嘉浩知事は「一番重要なのは県民の声」 2024/9/18 15:57 https://www.sankei.com/article/20240918-U4ZX7AO6WRNTXKDJW5GS76KSBA/ 兵庫県議会の不信任案提出の動きに対し辞職せず解散も辞さない構えを示している斎藤元彦知事について、斎藤氏のかつての上司である宮城県の村井嘉浩知事(全国知事会長)は18日の定例記者会見で 「自分で判断していただきたい」 「ただ、一番重要なのは県民の声がどこにあるかだ」 「それは私にはわからない」と述べた。 村井知事は直近の知事会以降、斎藤知事とは1度だけ事務的な連絡を取ったという。 「自分が同じ立場になったら、どう判断するのか」 の質問には、 「その時、考える」 と一言。 「自分自身は知事の椅子にしがみつくつもりはサラサラない」 としたうえで、一般論として 「自分が正しいと思ったことに議会が理解してくれない、『辞めろ』というならば、法律に則って判断することは当然あるだろう」 と話した。 斎藤知事は自身で 「応援する声も多くある」 と記者団に語っているが、村井知事は 「がんばれと応援する声もあれば、辞めろという声もあると思う」 「色々な意見を聞いたうえで、自身で判断すればいいと思う」 と語った。 斎藤知事、「県政改革を止めないのが私の責任の果たし方」 改めて辞職否定 2024/9/18 14:55 https://www.sankei.com/article/20240918-4I57NW2DPVIWVD2AZXUWR4YVOQ/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、19日開会の県議会に全会派一致で不信任決議案が提出されることについて、斎藤氏は18日午後、報道陣の取材に 「県政改革を止めないで前に進めていくということが私の責任の果たし方」 と述べ、辞職を改めて否定した。 不信任案は即日採決の上、可決されるのが確実な情勢。 斎藤氏は10日以内に議会解散か失職かを選択することになるが 「どのように対応していくかはこれから考えていく」 とし、解散の可能性も否定していない。 議会関係者によると、不信任案は他の議事が終了後、19日午後に自民が提出する予定で、各会派代表者が賛成討論を行う。 記名投票になるとみられ、採決は同日夕以降になる見通し。 不信任案が可決されれば斎藤氏は辞職か10日以内の県議会解散を選択することになる。 議会を解散した場合、県議選後の最初の県議会に不信任案が提出され、出席議員の過半数の賛成で可決されれば、斎藤氏は失職する。 知事による初の議会解散はあるか 兵庫知事問題は重大局面へ 市町では過去に解散事例も 2024/9/18 7:00 https://www.sankei.com/article/20240918-LELWLTSEL5IVNGSP4ARTDXOOSA/ 知事に対する不信任決議案可決の事例 兵庫県の斎藤元彦知事に対する不信任決議案が19日に可決された際、斎藤氏が議会解散を選択するかが焦点となっている。 都道府県知事への不信任案が可決されたのは過去に4例。 いずれも失職か自ら辞職しており、斎藤氏が議会を解散すれば初となる。 斎藤氏は解散に含みを持たせるが、不信任に至る経緯や選挙費用の面から、専門家は 「議会解散は慎重に判断すべきだ」 と指摘する。 「法律に基づく決議なので、それに沿って自分としてどのように対応していくかをしっかり考えていきたい」 斎藤氏は17日、記者団の取材に、不信任決議を受けた場合の対応についてこう答えた。 「これからも改革を続けていきたい」 とも述べ、辞職や失職を選択しない考えをにじませた。 不信任決議は地方自治法で規定されており、不信任を受けた首長は議会を解散できる。 それぞれ住民から直接選ばれる首長と議会による二元代表制を採用する地方自治では、首長の失職につながる議会側からの不信任への対抗手段として、解散権が認められている。 ■知事不信任決議後の主な流れ 都道府県知事に対する不信任案が可決されたのはこれまでに4件。 いずれも知事が辞職か失職を選び、議会が解散されたことはない。 このうち、昭和51年の岐阜県・平野三郎氏と平成18年の宮崎県・安藤忠恕(ただひろ)氏は、汚職や談合での刑事責任を問われる事態となっており、いずれも可決後に辞職。 その後の知事選へも出馬しなかった。 平成15年の徳島県・大田正氏は、大型公共事業の見直しなどに議会が反発し、不信任案が可決された。 大田氏は、失職して出直し選挙に臨んだが、落選した。 不信任を受けた後も知事を続けることができたのは、平成14年の長野県・田中康夫氏だけ。 「脱ダム宣言」 を打ち出した田中氏と対立した県議会が不信任案を可決。 田中氏は失職したが、出直し選挙で圧勝した。 一方、市町では不信任を受けた首長が議会解散を選択するケースも。 兵庫県加西市で平成19年、中川暢三氏への不信任案が可決。 中川氏は議会を解散したが、改選後の市議会でも不信任案が可決され失職。 出直し選で再選を果たした。 鹿児島県阿久根市では21年、市政運営が独善的などとして竹原信一氏の不信任案が可決。 竹原氏は市議会を解散し、再度不信任を受け失職したが、出直し選に勝利した。 斎藤氏は知事として初の議会解散に踏み切るのか。 今後、知事選には18億円程度の費用が見込まれるが、県議選も行われればさらに16億円程度が必要となる。 こうした点を踏まえ、近畿大の上ア哉教授(行政学)は 「議会解散を選択しても再び不信任を受け、失職する可能性は高く、知事の延命に過ぎなくなるのではないか」 と指摘。 「多額の税金をかけたり、さらに県政が停滞したりするだけの理由があるのかどうかを判断し、選択していくべきだ」 としている。 兵庫県議会、19日に不信任案提出へ 採決は夜か 知事は取材に「知事の判断は孤独」 2024/9/17 22:29 https://www.sankei.com/article/20240917-4R5IGAVL7VPGDAVQRQAGCASTU4/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会各会派の代表者会議が17日開かれ、9月定例会初日の19日午後に、斎藤氏に対する不信任決議案を提出することを確認した。 採決は同日夕から夜になる見通しで、全会一致で可決されるとみられる。 斎藤氏は17日、県庁で記者団の取材に応じ、不信任案が可決された場合の対応について 「法律の規定に沿ってどうするか考える」 と従来の見解を繰り返した。 「知事の判断には孤独な面がある」 とし、 「自分でしっかり考え、政治家としての対応を決断していく」 とも語った。 非公開で行われた代表者会議では、19日の議事進行などを協議した。 関係者によると、午前に補正予算案などが提出され、斎藤氏の提案説明を受けて各会派が質問。 常任委員会などを挟んで午後に予算案を可決した後、不信任案の審議に移るという流れが想定されている。 最大会派の自民党が、全会派の代表者と無所属議員連名の不信任案動議を提出。 全会派と無所属議員による討論を経て、記名投票が行われる見通しで、正式なスケジュールは19日の議会運営委員会で決まる。 不信任案が可決されれば、斎藤氏は10日以内に県議会を解散することができる。 自ら辞職することもでき、解散しなければ自動的に失職。 50日以内に知事選が行われる。 議会解散を選択すれば、40日以内に県議選があり、再構成された県議会で改めて不信任案が可決されれば、斎藤氏は失職する。 <主張>兵庫県知事 身を引く決断するときだ 社説 2024/9/14 5:00 https://www.sankei.com/article/20240914-NHX53YZBMBIEBFS5332JLVEWUE/ パワハラなどの疑惑が内部告発された兵庫県の斎藤元彦知事に対し、86人の全県議が辞職を求める事態となっている。 斎藤氏が応じなければ、19日開会の9月議会で不信任決議案が提出され、可決される可能性が濃厚だ。 知事の職責を果たすのが難しい状況となった以上、斎藤氏は潔く身を引く決断を下すべきだろう。 発端は幹部職員が3月、知事のパワハラなどを告発する文書を報道機関や県議に送付したことだった。 4月には県の公益通報窓口にも通報したが、県は調査結果を待たずにこの幹部を懲戒処分にした。 幹部は7月に死亡した。 自殺とみられる。 県議会調査特別委員会(百条委)による全職員アンケートでは、約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答した。 百条委が参考人として招いた公益通報保護法の専門家は県の対応について、通報を理由とした不利益な扱いを禁じた同法に違反すると指摘した。 斎藤氏は全ての疑惑を否定し、幹部の懲戒処分も 「適切だった」 と訴えてきた。 一方で百条委の証人尋問では、職員に対し大声を出したり、勤務時間外にチャットで職員を叱責したりしたことなどを認め、 「反省したい」 とも述べた。 一連の対応が不適切だったのは明白だ。 斎藤氏は辞職要求に対し 「選挙で負託を受けた」 として 「これからも県民のためにやっていきたい」 と応じない構えを見せた。 これまで行財政改革などを遂行したことへの自負や、今後更に手腕を発揮したいという思いもあるのだろうが、県議も選挙で負託を受けた県民の代表である。 全県議の辞職要求は県民の声と受け止めるべきだ。 不信任案が可決された場合、斎藤氏は10日以内に議会を解散しなければ失職する。 解散を選べば県議選が行われるが、改選後の議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任決議が成立し、議会から通知を受けた時点で失職する。 都道府県議会での不信任案可決は過去に4件あるが、知事が解散を選んだ例はない。 斎藤氏は 「自分がどういう道を進むべきかは自分が決める」 と述べたが、県政の混乱が長引けば、困るのは県民だということを自覚すべきだ。 失職に追い込まれる前に自ら辞職を申し出るのが政治家としての筋ではないか。 兵庫斎藤知事、迫られる失職か議会解散 県議会維新も不信任案共同提出、19日可決へ 2024/9/13 21:25 https://www.sankei.com/article/20240913-UH3PUOZBGRMPHOH5Y5552VPK6Q/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、日本維新の会の県議団は13日、9月議会開会日の19日に斎藤氏への不信任決議案を他会派と共同提出することを決めた。 維新県議団幹部が主要3会派に伝えた。 これで全県議が開会日の提出で一致し、即日採決・可決が確実な情勢となった。 斎藤氏は失職か議会解散かの選択を迫られることになる。 斎藤氏は13日午前、報道陣の取材に続投の意向を強調。 「(文書問題を)招いた責任はあるが、改革の歩みを止めるわけにはいかない」 「県民の未来を託されている」 と述べた。 最大会派の自民党をはじめ各会派などは12日に即時辞職を申し入れたが、拒否する姿勢を示されたことから不信任案提出を協議。 19日とする自民の案で多くの会派が合意し、維新も同調することになった。 13日は各会派が来年度当初予算に向けた県への重要政策提言を実施。 例年は知事に文書を手渡し議論の場を設けるが、各会派の要請で斎藤氏の出席が見送られ、副知事が対応した。 立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」の迎山志保政調会長は 「不信任案が出て可決するのは確実」 「政策提言する相手は知事ではない」 と説明した。 不信任案の可決は議員3分の2以上が出席した上で、出席議員の4分の3以上の賛成が必要。 可決の場合、斎藤氏が10日以内に議会を解散しなければ失職する。 議会を解散した場合は、改選後の県議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任案が成立。 斎藤氏は議会から通知を受けた時点で失職する。 兵庫・斎藤元彦知事の進退「県民が一番迷惑。決断すべき時期」松沢成文前神奈川知事 2024/9/13 16:39 https://www.sankei.com/article/20240913-BQ5LIEIUR5HM7PFUSTFWVVE7YI/ 前神奈川県知事で、日本維新の会の松沢成文参院議員は13日のフジテレビ番組で、兵庫県議会の全議員から辞職を求められている同県の斎藤元彦知事について、 「政治家の出処進退は最高の政治倫理だ」 「最後は倫理観を示し、自分の進路を決断すべき時期に来ている」 と指摘した。 斎藤氏を巡っては、9月の県議会開会日の19日に不信任決議案が提出され、可決される公算が高まっている。 松沢氏は 「不信任案が出た時点で決断して失職すべきだ」 「レッドカードに近い」 と指摘。 県庁職員のモチベーションについて、 「今回は知事が県職員にパワハラをして、公益通報制度があるのに職員を守らず自死に追い込んだ」 と断じた。 「相当知事に対する恨みはたまっているだろう」 「辞めていく職員も増える」 「県庁の活力が無くなり、結果、県民が一番迷惑する」 とも語った。 斎藤県政の展望については 「県議会との関係が冷却し、人事案件は通らなくなる」 「ほぼ機能不全だ」 と指摘し、 「兵庫県政が停滞したからには、知事に退場してもらい、次の知事を選び直すというプロセスは必要不可欠だ」 「早く次の知事を選んで、県政を立て直すべきだ」 と語った。 不信任案が可決された場合、知事は地方自治法に基づき、県議会の解散か失職を選ぶことになる。 斎藤氏は13日、可決された場合の対応について記者団に 「法律に則って、様々な選択肢があるので、それをしっかり考えていく」 と述べるにとどめている。 松沢氏は平成15〜23年に神奈川県知事を2期務めた。 「道義的責任が何かわからない」発言に看過できない 斎藤兵庫県知事に自民など4会派が辞職を申し入れ 2024/9/13 12:55 https://www.sankei.com/article/20240913-QUQ6LZJXU5ITBFHJZSRDSEX7D4/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民など4会派は12日、無所属議員4人と共同で斎藤氏の 「即時辞職」 を申し入れた。 申し入れ書の内容は次のとおり。 文書問題が惹起されてから約半年。 現在、県政への信頼は大きく損なわれ、県民のみならず全国から厳しい批判が寄せられている。 我々、兵庫県議会は51年ぶりに百条委員会を設置し、知事はじめ県幹部に向けられた7つの告発内容について真偽を明らかにすることを通じて県政の信頼回復に全力を傾注してきた。 一方、斎藤知事は、告発文書の内容に真実が存在し、文書が 「嘘八百」 ではないことが明らかになったにもかかわらず、 「文書に真実相当性がない」 という従来からの考え方を変えることなく頑なな姿勢を取り続けている。 加えて、 「道義的責任が何かわからない」 と看過できない発言が飛び出した。 参考人招致した専門家からも、公益通報者保護法からみて 「兵庫県は今も違法状態」 と断じている。 知事という職責を果たすためには、法令遵守は当然のことながら人として守るべき倫理や道徳といった道義的責任がより強く求められるが、知事の発言からは道義的責任を有している態度を見出すことはできない。 県民本位の健全な県政と職員が安心して働ける職場を1日でも早く取り戻し、新たに信任を得た知事のもとで来年度予算を編成するためには、斎藤知事の即時辞職が必要である。 よって、速やかに兵庫県知事の職を辞すことを求める。 なお、9月定例県議会までに自ら辞職を決断しない場合には、次に然るべき行動に移る覚悟である。 「感情高ぶり申し訳なかった」斎藤兵庫県知事、県議会からの辞職要求受け会見 2024/9/13 11:23 https://www.sankei.com/article/20240913-JE6UUUSSFNMHZD2JL7BH3RJVXU/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民など4会派は12日、無所属議員4人と共同で斎藤氏の 「即時辞職」 を申し入れた。 自民などは不信任決議案について9月議会で提出する方向で調整している。 斎藤知事は申し入れを受け、記者団の取材に応じた。 ーー全議員からの辞職要求の申し入れを、どう受け止めたか 内容についても拝見したが私の政治姿勢に対する大変厳しい指摘を受けた。 しっかり真摯に受け止めなければならない。 今の思いとしては、文書問題の調査への対応、これから9月議会が始まるので県民生活を支えるために補正予算を出していく。 物価が大変上がっている。 具体的に家計応援キャンペーンということでプレミアム付きの商品券的なものをさせて頂く予定だ。 100億円の補正予算を提出させて頂く。 来年度予算についての議論も今本格化している。 議会からの指摘は大変重い。 私自身も、至らない点、良くない点もあるかと思うが、それでもなお県政を担をわせて頂きたい。 ーー不信任決議案の可決の動きが本格化する 不信任決議案が提出可決されれば私としては法律に則って様々な選択肢があるのでそれをしっかり考えていく。 ーー昨日、涙する場面もあったが、迷いや不安は それは私も人間で一人の斎藤元彦という個人なので昨日は感情が高ぶりたいへん申し訳なかった。 やはり日々の文書問題に関して百条委への対応もそうだが、緊張したり不安になったりすることはある。 ーー全会派からの辞職要求は異例 こういった状況になっていることは私の努力が至らなかったからだ。 心から申し訳ないと思っている。 斎藤知事の不信任案巡り、自民と維新が主導権争いか 19日提出に前倒しの内幕 2024/9/13 7:00 https://www.sankei.com/article/20240913-3Z7TY5WOVZNPLBE7WVHRH2HJLQ/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題は12日、県議会の全議員が斎藤氏に辞職を求める異例の事態に発展した。 斎藤氏はこの日も拒否する姿勢を変えず、県議会では不信任決議案の提出に向けた調整が本格化。 9月議会開会日の19日に提出、即日採決され、可決の公算が大きくなっている。 背景には斎藤氏への不信感の高まりとともに、一連の問題で主導権を握りたい主要会派の思惑も透ける。 ■「しかるべき行動に」 「全会派、全議員が一致して辞職を求めることが一日も早く県政を正常化し、前に進めるための一歩となる」 即時辞職の文書を提出した後、県議会最大会派・自民党の北野実幹事長はこう強調した。 文書では、9月議会開会までに辞職しない場合は、不信任案を念頭に 「然るべき行動に移る覚悟」 と最後通告を突き付けた。 斎藤氏の進退を巡っては、6日に開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問における斎藤氏の答弁を踏まえ、自民が辞職を求める方針を決定。 他会派に呼びかけ、第3会派の公明党や立憲民主党議員らでつくる第4会派「ひょうご県民連合」、第5会派の共産党が共同での申し入れに合意していた。 ■「抜け駆け」警戒 しかし、態度を保留していた第2会派の日本維新の会の県議団が9日、単独で辞職を要求。 他会派には、進退を巡る議会側の対応を維新が主導しているかのように映ることに警戒感も生まれた。 ある自民県議は 「維新は衆院選に向けての焦りから先に辞職要求した」 「不信任案も抜け駆け的に出すのではないか」 と神経を尖らせる。 令和6年度補正予算案など議案の審議が一区切りする9月30日などで検討されていた不信任案の提出時期は、自民を中心に前倒し論が強まった。 ■予算成立は尊重 ただ、斎藤氏は 「県民の生活を守る」 などとして、補正予算案の重要性を繰り返し強調。 不信任案を優先させ、物価高対策などが盛り込まれた予算の成立がずれ込めば、議会側の責任が問われ、斎藤氏に議会解散の大義を与えかねないとの危惧もあった。 そこで自民、公明、県民連合の3会派は12日に協議。 補正予算案については必要性を理解できているとして、開会日の19日に採決することで一致し、同日の不信任案提出がほぼ固まった。 兵庫知事の不信任案、19日全会一致提出へ 各会派の調整加速 可決の公算 2024/9/12 22:47 https://www.sankei.com/article/20240912-WH6O6NC6TZJ4PPUWHA6LGRF4AY/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党と公明党、立憲民主党議員らでつくる「ひょうご県民連合」は12日、9月議会開会日の19日に斎藤氏への不信任決議案を提出し、即日採決する方向で合意した。 これに先立ち自民などは斎藤氏の 「即時辞職」 を要求する文書を提出したが、斎藤氏は辞職拒否の意向を表明。 各会派は全会一致での不信任案提出に向けた調整に入った。 不信任案は可決される公算が大きく、斎藤氏は辞職か議会解散かの選択を迫られることになる。 自民、公明、県民連合、共産党の4会派は12日、無所属議員4人と共同で辞職要求の文書を副知事に提出。 日本維新の会の県議団も先行して9日に申し入れており、全議員86人が辞職を迫る異例の事態となった。 12日の申し入れ後、斎藤氏は報道陣の取材に 「厳しい指摘は真摯に受け止める」 「政策を県民のためにやっていくのが大事だ」 と改めて辞職を否定。 9月議会での不信任案提出について 「可決されれば法律に則って様々な選択肢がある」 「しっかり考えていく」 と述べた。 関係者によると、自民と公明、県民連合の3会派の幹部らは12日、不信任案の提出に向けて協議。自民と県民連合は19日に不信任案を提出し即日採決する方針を固めた。 公明は13日に合意形成するとしている。 維新も12日、9月議会で提出する方針を決定。 維新幹部によると、維新単独での提出は否定し、全会一致での提出を目指して他会派と調整を進めるとした。 地方自治法によると、不信任案の可決は議員3分の2以上が出席した上で、出席議員の4分の3以上の賛成が必要。 可決の場合、斎藤氏が10日以内に議会を解散しなければ失職する。 議会を解散した場合は、改選後の県議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任決議が成立。 斎藤氏は議会から通知を受けた時点で失職する。 兵庫知事の不信任案 自民が19日提出、即日採決へ 公明や立民会派と合意 2024/9/12 17:42 https://www.sankei.com/article/20240912-YAFOCBO3VFOH5LJFMDCLF3OIQM/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党は12日、斎藤氏の不信任決議案を9月議会開会日の19日に他会派とともに提出し、即日採決を目指す方針を決めた。 関係者が明らかにした。 自民は第3会派の公明党、立憲民主党議員らでつくる第4会派の「ひょうご県民連合」と即日採決する日程で合意したという。 兵庫知事、自民などからの即時辞職要求を拒否「政策を県民のためにやる」 2024/9/12 16:47 https://www.sankei.com/article/20240912-IXGJLLRTFFMADDM4G5QUGK7BXQ/ パワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事は12日、県議会最大会派の自民党などからの即時辞職要求に応じない考えを改めて示した。 県庁で記者団に 「厳しい指摘で真摯に受け止めなければならない」 「政策を県民のためにしっかりやっていくのが大事だ」 と述べた。 自民など4会派、兵庫県知事に「即時辞職」申し入れ 2024/9/12 10:12 https://www.sankei.com/article/20240912-E33Y2LREANJ2HC4GG76GZL5EN4/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党など4会派は12日、無所属議員4人と共同で斎藤氏の 「即時辞職」 を申し入れた。 日本維新の会の県議団も先行して9日に申し入れており、全議員86人が辞職を迫る事態となった。 応じない場合、県議会では9月議会での不信任決議案の提出を調整しており、開会初日の19日に提出する案も浮上している。 申し入れ書では、県議会調査特別委員会(百条委員会)などで告発文書に記載された疑惑が一部事実と認められたにもかかわらず、斎藤氏が一貫して 「真実相当性がない」 と主張する姿勢を問題視。 「道義的責任が何か分からない」 との発言について 「看過できない」 と指摘した。 さらに、健全な県政を取り戻すためには 「即時辞職が必要だ」 と断じ、9月議会までに辞職を決めない場合 「然るべき行動に移る覚悟だ」 と不信任案の提出を示唆した。 この日、自民と公明党、立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」、共産党の4会派幹部らが申し入れ書を服部洋平副知事に提出。 提出後、報道陣の取材に応じた自民県議団の北野実幹事長は 「全会派全議員一致で辞職を求めることが県政を正常化し前に進める一歩」 「政治家の出処進退は自ら判断し、辞職を自ら申し出ることが筋だ」 と述べた。 斎藤氏は辞職要求に応じない可能性が高く、各会派はそれを見越して不信任案提出に向けて協議。 自民は早期退陣を求める必要があるとして、開会日の19日に提出することを視野に他会派と調整しており、可決の公算が大きい。 可決されれば斎藤氏は辞職するか、10日以内に県議会を解散するかを選ぶことになる。 議会解散となり、県議選後最初の県議会に不信任案が提出されれば、出席議員の過半数の賛成で可決される。 この場合、斎藤氏は失職となる。 「誰から聞いたんや、名前言え」「グルやったんちゃうんか」 兵庫県知事告発者捜しの全容 2024/9/12 7:00 https://www.sankei.com/article/20240912-V6OA52ENTBOYPDJ6RQADQIHFK4/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、片山安孝副知事(当時)が3月、文書を作成した男性を事情聴取した際の詳細なやり取りが明らかになった。 人事権をちらつかせて情報源を探る片山氏に対し、 「噂が回っている」 とかわす男性。 片山氏が 「噂をまとめただけか。なるほど」 と語る場面もあった。 斎藤氏は 「噂話を集めた」 という男性の説明を、文書に真実相当性がないとする根拠に挙げるが、やり取りからは周囲を守ろうとする男性の意図が滲む。 「誰から聞いたんや。全部名前言え」。 2024年3月25日午前、同県上郡町にある県西播磨県民局の一室で、片山氏が当時局長だった男性を問い詰めた。 百条委の審議や関係者などによると、文書の存在を把握した斎藤氏は同21日、片山氏ら側近幹部を集めて徹底調査を指示。 22〜23日に、複数の県職員のメールを調査したところ、男性のメールから告発文書と酷似した内容が見つかった。 幹部らは男性を含め、文書の作成に関与しているとみた職員3人について、同じ時間帯にそれぞれ聴取する方針を決め、25日に着手。 男性については、片山氏が約45分間に渡って聴取した。 聴取で片山氏は 「1年間の全部の(メール)記録、今チェックさせとんねん」 と強調。 「色んな人の名前、出てきたわ。どういうこっちゃ」 「(告発文と男性のメールが)同じ内容やで」 などと質した。 自身や周囲の告発文書への関与を否定する男性。 すると、片山氏は 「(メールで)名前が出てきた者は一斉に嫌疑をかけて調べなしゃあない」 「名前出てきた者は、皆在職しとるということだけ忘れんとってくれよ」 と迫った。 「(職制上の等級を)10級に上げるっていいよったけど、どないしようかいな」。 男性と交流があった県幹部の名前を挙げて昇級見送りを示唆した他、 「警察に持ち込もうかと思ってる。一切知らんて最後まで言うの?」 といった発言もあった。 斎藤氏の側近幹部が県内企業から受領したコーヒーメーカーについて、 「こんなん皆知らんやろ。誰から聞いたんや」 と問い詰め、男性が 「みんな噂してますよ」 と否定すると、 「噂か、噂をまとめただけか。なるほど」 と引き取る場面も。 男性はこの場では文書への関与を否定し続け、片山氏は3月末の男性の退職を認めず、県民局長の職を解くことを告げた。 同じ頃、別の県幹部も小橋浩一総務部長(当時)の聴取を受けていた。 「グルやったんちゃうんか」 と詰問し、男性との通信アプリ「ライン」でのやり取りを見せるように求める小橋氏。 その最中、幹部に男性から電話がかかってきた。 「(通話を)スピーカーにせえ」。 小橋氏は小声で言い、メモ書きをみせて 「他にやったやつはいないのか」 などと聞くように指示したという。 この後、男性は人事当局の幹部に電話をかけ、 「さっき(片山氏の聴取時)はしらを切ったが、俺がやった」 と認めた。 この幹部は 「とても1人でやったとは思えない」 と疑問を呈したが、男性は 「自分1人で話をまとめた」 と譲らなかった。 斎藤氏は2024年9月11日の記者会見で、噂話との説明について 「(男性)本人がそう言っており、具体的な証拠や証言が追加されていない以上、今もそうだったと思っている」 と話した。 議会解散の判断、最短で29日までか 兵庫知事不信任案は19日提出、即日採決案が浮上 2024/9/11 22:03 https://www.sankei.com/article/20240911-OAB46CWYOZLT5A6AWWPDBD3WD4/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党(37人)が9月議会開会日の19日に、斎藤氏に対する不信任決議案を提出することを視野に他会派と調整していることが11日、関係者への取材で分かった。 全県議が斎藤氏に辞職を求める構図となっており、不信任案が提出されれば可決の公算が大きい。 可決の場合、斎藤氏は失職か議会解散かの選択を迫られるが、この日の記者会見では 「選択肢は様々ある」 と述べ、議会解散に含みを持たせた。 解散判断の期限は、最短で29日となる可能性がある。 自民と公明党、立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」、共産党の4会派は12日、無所属議員4人と共同で辞職を申し入れる。 日本維新の会の県議団も先行して9日に申し入れたが、斎藤氏は拒否する姿勢を示している。 自民は斎藤氏が辞職要求に応じない場合、早期退陣を求める必要があると判断。 9月議会が開会する19日に不信任案を提出し、即日採決する案が浮上している。 可決し、議長から斎藤氏への通知が同日中にあった場合、斎藤氏は29日までに失職か議会解散かを判断することになる。 解散の場合は県議選が行われ、改選後の議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任決議が成立。 議会から通知を受けた時点で斎藤氏は失職する。 斎藤氏は11日の会見で、時折涙ぐみながら続投の意向を示し、不信任案に関しては 「法律の規定に基づいて判断していくことになる」 と述べた。 維新共同代表の吉村洋文大阪府知事は同日、記者団の取材に、出直し選挙となった場合の党推薦について 「今の状態であれば難しい」 と語った。 維新の吉村洋文共同代表、兵庫県知事出直し選なら斎藤氏を「推薦できない」 2024/9/11 17:45 https://www.sankei.com/article/20240911-5RL3M6CL3JPANL7ZQZ34GAJPSI/ 職員へのパワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事について、令和3年の県知事選で推薦した日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は11日、斎藤氏が辞職して出直し知事選に臨んだ場合の維新の対応について 「今の状態なら推薦できない」 と述べた。府庁で記者団の取材に応じた。 吉村氏は県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏らの証言を踏まえ、斎藤氏が告発文書を公益通報として扱わず、文書を作成した元県西播磨県民局長(60)=7月に死亡=を懲戒処分にしたことや、県職員に物を投げるなどのパワハラ行為を批判。 「背景や事実関係で納得できるものはない」 「百条委の証言を聞いても今の状態であれば(出直し選で)推薦できない」 と語った。 また、吉村氏は今月7日、斎藤氏に電話で連絡をとり、辞職して出直し選に出馬すべきだと進言したが、その後も斎藤氏が続投の意思を示していることについては 「残念に思う」 「間違っていることは認めて辞職すべきだ」 と述べた。 兵庫知事、定例会見で涙ぐみ「自分自身に対し悔しい」 12日予定の辞職申し入れ控え 2024/9/11 17:12 https://www.sankei.com/article/20240911-M6XLT7AAQ5LPLO53GO74NWRSVY/ 兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は11日午後に開かれた定例記者会見で、県議会の自民など4会派が12日に予定する辞職の申し入れに対し、 「こういう状況になったことは申し訳ないなという思い」 「自分自身に対して悔しい」 などと涙ぐみながら述べた。 斎藤氏は3年前の前回知事選で、自民の一部県議らが会派を割って支えてくれたことなどを問われ、 「重い決断の中で(自民の一部県議が)私に出馬要請をして頂いた」 などと述懐。 就任後も 「議会が終わる度に会派の控室に行った」 「そこで『頑張れよ』と言って頂いた」 などとし、自民県議らに対し 「今も感謝はしてます」 「申し訳ないという思いで私自身は今います」 などと語った。 兵庫知事、不信任案可決の場合「法律の規定に基づき対応」議会解散も否定せず 2024/9/11 12:01 https://www.sankei.com/article/20240911-KYTCGH76CZKYXKBYV2INVITW5E/ 兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は11日午前、報道陣の取材に応じ、県議会の全議員(86人)から辞職要求を受ける見通しとなったことについて 「まずは百条委員会や第三者機関の調査に対応すべきことが優先すべき課題だ」 と話し、 「県政を1つ1つ前に進めていくことが私の今の考え」と改めて辞職を否定した。 【一覧でみる】兵庫県の斎藤知事が受領を認めた贈答品 県議会最大会派の自民党などは9月議会が開会する19日に知事の不信任決議案を提出することも視野に入れている。 決議案が可決された場合の対応について、斎藤氏は 「法律の規定に基づいてどう対応するか考える」 と述べるにとどめた。 辞職するか、議会を解散する選択肢がある。 兵庫知事の不信任案、議会初日の19日提出を視野に 自民が各会派に呼びかけ 2024/9/11 11:35 https://www.sankei.com/article/20240911-X6XHQK3RR5LKPOMZZPOLW3NAMI/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党(37人)が、9月議会開会日の19日に、斎藤氏に対する不信任決議案を提出することを視野に各会派と調整していることが11日、関係者への取材で分かった。 9日に辞職と出直し選挙を申し入れた維新に続き、自民など4会派と無所属議員4人が12日に斎藤氏に辞職を要求する予定だが、斎藤氏は応じない可能性が高く、自民の動きはそれを見越したものとみられる。 9月議会の会期は19日から10月23日までの約1カ月間の予定。 不信任案を巡っては、既に立憲民主党県議などでつくる第4会派「ひょうご県民連合」(9人)が一般質問終了後の9月30日か、補正予算案が採決される10月3日に提出する方針を示していた。 自民は、斎藤氏が12日の辞職要求に応じない場合でも、早期退陣を求める必要があると判断。 9月議会初日の19日に不信任案を提出することも視野に、公明や県民連合などと調整に入った。 各会派幹部らは11日、産経新聞の取材に 「辞職を求める知事に代表質問や一般質問をやる必要があるのか」 と述べ、自民の動きに同調する構え。 不信任案の可決には、出席議員の4分の3以上の賛成が必要で、県議会では65人が可決ライン。 12日の自民などの辞職要求で全議員86人が辞職を求める形になり、不信任案は可決される公算が大きい。 可決されれば斎藤氏は辞職するか、10日以内に県議会を解散するかを選ぶ。 解散しない場合は失職する。 議会解散となり、県議選後最初の県議会に不信任案が提出されれば、出席議員の過半数の賛成で可決できる。 この場合、斎藤氏は失職となる。 兵庫県議全86人が斎藤知事に辞職要求へ 不信任案も検討、可決か 2024/9/10 16:25 https://www.sankei.com/article/20240910-DDLB23NHTZIKVDFK2HIEA4OLCA/ 斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会最大会派の自民党、公明党、ひょうご県民連合、共産党の4会派は10日、無所属議員4人と共同で12日午前に斎藤氏へ辞職を申し入れると発表した。 維新の会は9日に単独で申し入れており、86人いる県議会の全議員が辞職要求を突き付ける事態となった。 斎藤氏は要求に応じない考えを既に示しており、各会派は不信任決議案提出に向けた検討も本格化。 立憲民主党県議らでつくる県民連合は19日に開会する議会で提出する方針を決めており、提出された場合、可決される公算が大きい状況だ。 「県民からは激励の声の方が多い」斎藤知事 辞職は改めて否定 2024/9/10 11:54 https://www.sankei.com/article/20240910-P3KGTUPUPBJDNI26O2KFLH2D3I/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、斎藤氏は10日、県民らからの批判について 「投書などで拝見しているが、直接(批判を)受けることはあまりない」 とし、激励の声の方が多いと強調した。 同日午前、報道陣の質問に答えた。 9日には3年前の知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会が辞職などを求める申し入れを提出したが、斎藤氏は改めて辞職を否定した。 告発文書は県西播磨県民局長だった男性(60)が3月、一部の県議や報道機関などに配布。 県は同月27日に男性を解任し退職を保留した。 男性は4月ごろに文書内容を県の公益通報窓口に通報していたが、県は公益通報の調査結果を待たず5月に男性を懲戒処分とした。 男性は7月に死亡。 自殺とみられる。 男性が亡くなったことが明らかになって以降、県には斎藤氏への批判や問い合わせの電話が相次いでいる。 同月16日の定例会見で斎藤氏は、自身の身に危害を加えるという趣旨の電話が県庁に寄せられていると明かし、公務で予定していた視察を中止したと発表していた。 斎藤氏は10日、登庁時に報道陣の取材に応じ、改めて辞職を否定。 県議会からの辞職要求に応じない場合は、9月議会での不信任決議案提出が想定されるが、 「仮定の話には答えられない」 と述べた。 また、県民からの批判の声については 「『色々あるが、頑張ってくれ』という声が7月以来多いというのが私の受け止め」 と述べた。 「どういう道を進むかは自分で決める」斎藤兵庫県知事、県議会全会派からの辞職要求にも改めて辞職否定 2024/9/10 10:41 https://www.sankei.com/article/20240910-OHAY4LXAVRPXDEYR5TULM76UAY/ 斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題をめぐり、県議会第2会派の「維新の会」が9日、斎藤知事に対して、辞職要求を申し入れた。 これで自民など全5会派が辞職を求める見通しだが、斎藤知事は 「予算を成立させ、県民の生活をしっかりと支える」 と改めて、取材陣に対して辞職を否定した。詳しい内容は次の通り。 ーー先ほど維新から辞職と出直し選挙を求める申し入れがあった 維新の皆さんには3年前の選挙から支援を頂いた。 改めてお礼申し上げたい。 申し入れがあったことは真摯に受け止めたい ーー維新の申し入れに応じる考えは 私としては先日の百条委員会に出席して自分なりの考えや認識を伝えた。 県民に伝わったかというと不十分と指摘もあるだろうが自分なりの言葉で懸命に伝えた。 これから百条委、第三者機関に出席してこの問題に不安を持っている方に説明していくことが私の責務。 今月に始まる県議会。 物価高騰対策、お米が高騰するなど県民生活は苦しい。 現在、補正予算の最終調整をしているところであり、県民の暮らしをしっかり支えることが大事。 来年度予算も部局別に議論している。 県民の生活、安全安心な社会、元気な兵庫県を作るための予算施策をしっかりやっていくことが私の大きな役割だ。 ーー辞職に応じないとなると不信任決議案が可決されるのも確実な情勢、可決されると失職か議会の解散になる 県議会の判断はこれからの話。 今日の申し入れは本当に重く真摯に受け止めたい。 この後の状況については、現時点でのコメントは控えたい ーー辞職要求を拒めば不信任決議案の公算が大きい。どんな選択肢を考えているのか 議会側がどう対応するかはまだ決まっていない段階。 仮定の状況についてのコメントは差し控える。 今は、やはり第三者機関による調査、百条委が開かれている。 知事として説明することが大事。 ハラスメントの問題も不適切なことがあったのは改めないといけない。 贈答品の問題についても社会通念上の範囲とはいえルール作りが大事。 県の公益通報も外部に窓口を設置するなど改善すべきことはしっかりやる。 ーー百条委は辞職してもやれる。県政を前に進めるなら辞職して民意を問うべきという意見もある もちろん、色んなご指摘はあるが、私は3年前に付託を受けて選ばれた1人の政治家。 至らない所はあるが政治家としてどう対応するかは自分で判断したい。 3年しか知事はしていなくて政治家としては力が足りないところもあると思うが、県民から付託を受けた。 どういう道を進んでいくか自分が決めるのが大事だと思う。 「県政運営に支障」維新、党勢退潮で転換 斎藤知事に辞職要求 衆院選警戒も 2024/9/10 7:00 https://www.sankei.com/article/20240910-ROXN6MQQQFIJRPWCGICMO522WM/ 兵庫県議会各会派が斎藤元彦知事への辞職要求で足並みを揃える中、唯一判断を保留していた第2会派の日本維新の会の県議団が9日、斎藤氏に辞職を申し入れた。 3年前の知事選で自民党と共に斎藤氏を推薦し、 「知事与党」 を自任してきた維新。 調査特別委員会(百条委員会)設置に当初反対するなどの対応は 「斎藤氏擁護」 と受け止められてきた。 だが、早期の衆院選が予想される中、党勢の退潮傾向が露わになり、方針転換を余儀なくされた格好だ。 斎藤知事への電話で「間違い認め、辞職すべきだ」 維新・吉村共同代表が進言 2024/9/10 6:30 https://www.sankei.com/article/20240910-I4DPW7OCQZN3HGDYF2PNK3RH4M/ 職員へのパワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事について、令和3年の知事選で推薦した日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は9日、府庁で記者団に 「権力志向で間違っていた部分がある」 と述べた。 7日に電話で辞職するよう進言したといい、やり取りを明らかにした。 吉村氏によると、斎藤氏と電話で連絡を取った際、告発文書を公益通報として扱わず、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性を懲戒処分にした斎藤氏の対応について 「初期で(判断を)方向付けるのは間違った対応だったのではないか」 と直言。 職員の前で物を投げたり、机を叩いたりした行為もパワハラに当たると指摘し 「間違いは認め、辞職すべきだ」 と伝えたという。 吉村氏は斎藤氏の疑惑について、これまでの兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏本人の証人尋問を踏まえ、 「一定の真実相当性がある」 と強調。 「権力志向で間違っていた部分があると思う」 とした上で、連絡をとった理由については 「(大阪府の財政課長時代は)優秀な職員で知事になってからも一緒に仕事をした」 「党として最終決定が出る前に直接伝えるべきだと思った」 と述べた。 斎藤氏の進退を巡っては、維新が9日に辞職を要求。 県議会最大会派の自民党など他の3会派も12日に辞職を求める方針だが、斎藤氏は応じない構えを示している。 維新の知事への辞職要望、各会派「国政選挙を見据えた焦りでは」と冷ややか 2024/9/9 21:52 https://www.sankei.com/article/20240909-6NEVXIUJQVOSXFKP3CC4SA2G3E/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、日本維新の会の県議団が9日、斎藤氏に辞職と出直し選挙を申し入れたことについて、既に辞職要求の方針を決めていた他会派からは 「(衆院の解散)総選挙を見据えて焦っているのでは」 などの声が上がった。 「党本部の意向で決めると聞いていた」 「政局を考えた維新らしい判断ではないか」。 最大会派・自民党の北野実幹事長は維新の動きをこう表した。 自民は6日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の斎藤氏の証言内容などを踏まえ、辞職を申し入れる方針を同日中に決定。 全会派一致を目指して各会派にも呼びかけ、9日も、第3会派の公明党や立憲民主党系の第4会派「ひょうご県民連合」幹部と会合を開き、12日に申し入れ書を提出する方針を確認した。 北野氏は 「全会派で提出したかったが、維新が先に出すならそれで構わない」 と述べた。 「全会派一致であれば(斎藤氏の)受け取り方は違ったはず」 「なぜこのタイミングなのか」。 公明の会派幹部は首をかしげつつ、 「他会派と一緒では埋没すると考えたのかもしれない」 と推測した。 斎藤氏が辞任に応じなければ、9月議会で不信任決議案提出を提出する方針をいち早く決めた県民連合、上野英一幹事長は 「維新の支持率が低下しているので、国政選挙を見据えて中央(党本部)が焦って決めたことではないか」 と指摘。 他会派に先立つ提出については、 「注目を浴びるためではないか」 と冷ややかな見方を示した。 斎藤知事、「重く受け止める」維新が辞職要求も応じない意向 2024/9/9 21:36 https://www.sankei.com/article/20240909-4CSS4XS6JNIGNAHRWBYIEFZELE/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、令和3年の前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会は9日、斎藤氏の辞職と出直し選挙を求める申し入れ書を服部洋平副知事に提出した。 斎藤氏は申し入れ書の提出を受け 「重く受け止めている」 「(疑惑の)調査に知事として説明することが大事だ」 と述べ、辞職要求に応じない意向を示した。 維新は県議会の第2会派。 最大会派の自民党は12日に辞職を要求する予定で、公明党と、立憲民主党議員らでつくる「ひょうご県民連合」も同調する見通し。 主要4会派が辞職を求める異例の構図だ。 申し入れ書は維新の馬場伸幸代表と県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員、県議団の連名で、片山氏らが提出した。 県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏の説明について 「議会や県民が十分に納得できるものとは言い難い」 「県政運営に支障が生じ始めている」 と指摘。 辞職と出直し選挙を要請し、 「大局的に立った、斎藤知事の賢明な判断を強く望む」 と訴えた。 片山氏は申し入れ書の提出後、報道陣の取材に応じ 「他の党と我々のスタンスが違う」 として他会派との共同提出を否定。 維新はこれまで事実解明を優先すべきとの姿勢だったが、 「先に維新としてアクションを起こした方がいい」 「政治的思惑でなく民意を問うことが大切だ」 と強調した。 出直し選挙が実施され斎藤氏が出馬した場合、維新としての支援は 「考えていない」 と述べた。 斎藤氏が辞職要求に応じなかった場合、各会派は不信任決議案を提出する方針。 維新、吉村氏からの説得、斎藤氏「政治家同士のやりとりなので控える」と明らかにせず 2024/9/9 17:52 https://www.sankei.com/article/20240909-A36GAEDFP5KQHK3HVIKJ7DMVUE/ 兵庫県議会の第2会派「維新の会」から辞職申し入れを受けた斎藤元彦知事は9日、日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)から、辞職して出直し知事選に臨むよう説得された際のやり取りについて、 「政治家同士の話なので、差し控えた方がいい」 として内容を明らかにしなかった。 県庁で記者団の取材に答えた。 維新の藤田文武幹事長が同日、国会内での記者会見で、吉村氏が同日までに、電話で斎藤氏を説得しようとしたことを明らかにしていた。 藤田氏によると、大阪府の財政課長を務めた斎藤氏と上司部下の関係だった吉村氏が、斎藤氏に出直し選で県民に信を問うように求めたところ、斎藤氏からは 「聞き置く」 との回答があったという。 斎藤氏は記者団の取材に、自身について 「政治家として3年ほどで、まだまだ経験は浅い」 としつつ、 「政治家同士の話の内容を自分からオープンにする、こういうやり取りがあったというのを言うのは控える」 などと述べた。 斎藤知事、記者団の取材に「県民の暮らし支える」 辞職申し入れに応じない考え改めて示す 2024/9/9 17:38 https://www.sankei.com/article/20240909-JPGNZFDMCJN7BHGPCDHBQTEU2M/ 兵庫県の斎藤元彦知事は9日夕、県議会(定数86)第2会派「維新の会」(21)から辞職申し入れを受けた後、記者団の取材に応じ、 「申し入れがあったことは真摯に受け止める」 としつつ、予算編成などを進めることで 「県民の暮らしをしっかり支えるのが大事」 などと述べ、改めて申し入れには応じない考えを示した。 県議会調査特別委員会(百条委)での斎藤氏の対応を受け、日本維新の会の県組織「兵庫維新の会」の片山大介代表が9日午後、県幹部と面会。斎藤氏に対する辞職要求と出直し選挙の実施を申し入れた。 最大会派の自民党(37人)など他会派も12日に辞職を申し入れる方針。 斎藤氏が辞職に応じなければ、県議会で不信任案が提出され、可決される公算が大きくなっている。 その場合、議会解散を選択するとの見立てもあるが、斎藤氏は 「議会側がどう対応するかはまだ決まっていない段階」 などとして、コメントは避けた。 維新共同代表の吉村大阪知事が説得「辞職し出直し選を」 斎藤知事「聞き置く」 2024/9/9 17:01 https://www.sankei.com/article/20240909-ZKHXBHYT4VKL5GUVGYEMYDWDPM/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、令和3年の前回知事選で自民党とともに斎藤氏を推薦した日本維新の会の藤田文武幹事長は9日、国会内で記者会見し、維新として斎藤氏に辞職を要求する判断をした理由について、疑惑によって県政が停滞し 「推薦した党の責任として判断した」 と説明した。 また藤田氏は会見で、吉村洋文共同代表(大阪府知事)が同日までに、斎藤氏に電話で辞職を求め、出直し知事選に臨むよう説得を試みたことを明らかにした。 藤田氏によると、大阪府の財政課長を務めた斎藤氏と接点がある吉村氏が、斎藤氏に出直し選で県民に信を問うように求めたところ、斎藤氏からは 「聞き置く」 との回答があったという。 藤田氏は斎藤氏について 「冷静な判断をしてほしい」 と述べ、辞職に応じなかった場合は、県議会で維新単独での不信任決議案の提出も検討する考えを示した。 藤田氏は出直し選が実施された場合、維新として斎藤氏を支援するかについては現時点で 「判断できない」 とした。 維新は疑惑への対応について、県議会調査特別委員会(百条委員会)や第三者機関での事実解明を待つべきだとしていたが、藤田氏は 「方針転換と言わざるを得ない」 「もっと辞職を早く求めるべきだったとか、判断が遅いという批判は真正面から受け止めたい」 と語った。 維新が兵庫知事に辞職要求、党幹部「県政が停滞している」 斎藤氏は応じない構え 2024/9/9 15:47 https://www.sankei.com/article/20240909-JRD73UPWAVLMRDGRUKAVX3W7XU/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、令和3年の前回知事選で自民党とともに斎藤氏を推薦した日本維新の会の県組織「兵庫維新の会」の片山大介代表(参院議員)らは9日午後、県幹部と面会し、斎藤氏に対する辞職要求と出直し選挙の実施を申し入れた。 斎藤氏は応じない構え。 出直し選挙が行われ斎藤氏が出馬した場合も、維新は斎藤氏を支援しない予定としている。 県議会(定数86)で、維新会派(21人)は自民(37人)に次ぐ第2会派。 自民などは12日に辞職を要求する予定で、議会で代表質問ができる4会派全てが辞職を求める構図となった。 この日の申し入れには服部洋平副知事が応じた。 申し入れに先立ち、日本維新の会の藤田文武幹事長は9日午後に記者会見し、斎藤氏に辞職と出直し選挙を求める理由について 「(知事選で)推薦した責任がある」 「斎藤氏は潔白を主張しているが、県政の停滞を招いているのは事実だ」 とし、県議会で不信任決議案が提出された場合は 「賛同せざるを得ない」 と述べた。 「不信任ライン」超えた知事辞職要求勢力 狭まる包囲網、孤立深める斎藤氏 2024/9/9 12:28 https://www.sankei.com/article/20240909-J5KRQE2SBRP3XKYIIGKEYFCVUM/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題では、最大会派の自民をはじめ、既に複数の会派が斎藤氏に辞職を要求する方向で調整を進めている。 今後の焦点は不信任決議案の提出へと移る見通しだが、維新が加わったことで辞職を求める勢力は、全議員が出席した場合の決議案可決に必要な65の 「不信任案可決ライン」 を超えた。 孤立を深める斎藤氏。 包囲網は更に狭まる展開となっている。 県議会(定数86)では最大会派の自民が12日にも斎藤氏に辞職を要求する予定を明らかにしており、第3会派の公明や、立憲民主党議員らで構成する第4会派「ひょうご県民連合」も、こうした流れに沿う方向で調整が進む。 9日午後に辞職と出直し選挙の実施を求めることを決めた第2会派の維新を合わせると、斎藤氏に対して県議会の4会派全てが辞職を求める形となった。 ただ、9日午前に県庁で報道陣の取材に応じた斎藤氏は 「真摯に受け止め反省すべきところは反省するが、進めるべき予算や事業などをしっかりやる」 と述べ、会派からの辞職要求には応じない構えを強調している。 議会が首長に進退の判断を迫る際には、辞職勧告決議案を提出して議会で採決するケースもあるが、会派からの辞職要求と同様、法的拘束力はない。 議会が知事を失職させるにはまず、不信任案を可決させることが必要となる。 これまで、斎藤氏に辞職を求めたり、求める方向で調整を進めていたりする主な勢力は自民(37人)、公明(13人)、県民連合(9人)の3会派の59人に、共産2人を加えた計61人だった。 これに第2会派の維新の21人を加えると、全議員が不信任案に票を投じたと仮定した場合の賛成票の数は単純計算で、可決に必要な65を大幅に上回ることになる。 県民連合は19日開会の9月議会の会期中に不信任案を提出する方針を示しており、一般質問終了後の30日か、補正予算案を採決する10月3日で日程を模索。 県民連合の他、自民も不信任案の提出を検討しており、これら2会派以外の勢力についても同調する可能性があるとみられる。 兵庫知事支援の維新が午後に辞職要求へ、全会派が一致 斎藤氏は応じない構え 2024/9/9 12:21 https://www.sankei.com/article/20240909-LZZEIR24FRL7TKU2ICAK3BNSOU/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、令和3年の知事選で自民とともに斎藤氏を支援した県議会(定数86)第2会派「維新の会」(21人)の県議団は9日午後、斎藤氏に対し辞職と出直し選挙の実施を申し入れを行う。 維新関係者が明らかにした。 県議会の4会派が辞職を要求する構図となったが、斎藤氏は応じない構えを示している。 疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)は、告発文書を公益通報として扱わず、告発者を懲戒処分とした斎藤氏らの対応について審議した。公益通報制度に詳しい専門家2人が証言し、処分は違法だと指摘したが、斎藤氏は証人尋問の場でも 「対応に問題はなかった」 とする従来の主張を崩さなかった。 一連の斎藤氏の対応を踏まえ、維新は8日に会派や日本維新の会の幹部らが対応を協議し、 「県民の納得を得るものとは言い難い」 と判断。 維新県議団の岸口実団長は8日の協議終了後に取材に応じ 「(斎藤知事が)県民からの負託を受けたと主張するなら、辞職して民意を問う必要がある」 「(申し入れに応じなければ)不信任決議案提出しかない」 と述べた。 維新会派の県議らで構成する県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員らが9日午後に県庁に出向き、斎藤氏に辞職と出直し選挙を求める予定で、日本維新の会も9日午後1時から藤田文武幹事長が記者会見を開き、国政政党としての考えを明らかにする。 出直し選挙が実施された場合でも、維新としては斎藤氏を支援しない予定。 斎藤氏への辞職要求を巡っては、最大会派の自民(37人)なども12日に申し入れを行う。 応じなければ各会派で不信任決議案提出の動きが強まるとみられ、斎藤氏の対応が注目される。 辞職要求に斎藤兵庫県知事は応じぬ姿勢、県議会全会派が申し入れへ 2024/9/9 10:53 https://www.sankei.com/article/20240909-MBZLJQUBUZPVZEOCSJLFWNCPPQ/ 日本維新の会が斎藤元彦兵庫県知事に対し辞職を申し入れることを決め、県議会全会派から辞職要求が出る見通しとなった。 斎藤氏は9日の登庁時に取材に応じ、 「真摯に受け止め反省すべきところは反省するが、進めるべき予算や事業などをしっかりやる」 と述べ、辞職要求に応じない姿勢を示した。 自民党は6日の百条委終了後に総会を開き、辞職要求方針を決定。 不信任案には明確な理由が必要との意見があった第3会派公明党も辞職要求へと傾き、自民への同調を決めた。 立憲民主党県議らの第4会派「ひょうご県民連合」、共産党とも連携し12日に申し入れる。 告発文書は斎藤氏のパワハラなど疑惑7項目を指摘。 県幹部だった男性が報道機関などに配布後、県の公益通報窓口にも通報した。 県は公益通報者保護法の対象外と判断し、男性は懲戒処分を受けた後に死亡した。 出直し選でも斎藤氏支援せず 維新、9日に辞職要求 兵庫知事文書問題巡り 2024/9/9 0:35 https://www.sankei.com/article/20240909-3GA33AKT5FIDFPYEBEXSAD7A34/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会(定数86)の第2会派の「維新の会」(21人)が斎藤氏に対し9日に辞職と出直し選挙の実施を求める方針を固めたことが8日、分かった。 維新は令和3年の知事選で自民と共に斎藤氏を推薦した経緯があり、動向が注目されていた。 斎藤氏は応じないとの見方が強いが、たとえ出直し選挙が実施されても、推薦や支援は予定しておらず、 「知事おろし」 の包囲網は一層狭まる展開となった。 県議会では、最大会派の自民(37人)が12日にも斎藤氏に辞職を要求する予定。 第3会派の公明(13人)や、立憲民主系の第4会派「ひょうご県民連合」(9人)も同調する方向で調整を進めており、全会派が辞職を求める構図となった。 疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)での2度に渡る斎藤氏の説明を踏まえ、維新では8日に会派幹部や日本維新の会幹部らが対応を協議した。 終了後、取材に応じた維新県議団の岸口実団長は 「(斎藤知事が)県民からの負託を受けたと主張するなら、辞職し民意を問う必要がある」 「(申し入れに応じなければ)不信任決議案提出しかない」 と述べた。 維新会派の県議が所属する県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員が9日午後に県庁に出向き、斎藤氏の辞職と出直し選挙を求める。 5、6日の百条委では告発文書を公益通報として取り扱わず、告発者を懲戒処分とした決定について検証。 公益通報制度に詳しい専門家2人は処分が違法であると指摘した。 「対応に問題はなかった」 などと繰り返す斎藤氏の主張について、維新は 「県民の納得を得るものとは言い難い」 と判断した。 斎藤氏が辞職の申し入れに応じない場合、ひょうご県民連合が19日開会の9月議会の会期中に不信任決議案を提出する方針を固めている。 一般質問終了後の30日か、補正予算案を採決する10月3日の提出を模索している。 自民も不信任決議案の提出を検討しており、他の会派も追随する可能性がある。 地方自治法は、不信任案の可決には出席議員の4分の3以上の賛成が必要と規定。 不信任を受けた首長は辞職するか、10日以内に議会を解散することができ、解散しなければ失職する。 議会が解散された場合は議員選挙を実施。 選挙後初の議会で再び不信任案が提出されると、出席議員の過半数の賛成で成立し、首長は失職する。 維新が斎藤兵庫知事に対し辞職要求へ 告発文書問題で 2024/9/8 22:06 https://www.sankei.com/article/20240908-LTBZTC32AFMUFFXCOXKERQTACU/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会第2会派の「維新の会」が9日に斎藤氏に対し辞職と出直し選挙の実施を求める申し入れを行うことが8日、分かった。 疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏の説明では、県民が納得しがたいことなどを理由に、会派幹部や日本維新の会幹部らが8日に対応を決めた。 渦中の兵庫県知事が毎週続ける定例会見 貫くべき報道陣から逃げない姿勢 2024/9/8 10:00 https://www.sankei.com/article/20240908-6SJLGQBNKJD77DUWVHBPEPKDVA/ 兵庫県のホームぺージ(HP)で「知事室」をクリックすると(※スマホ版なら右上の「情報を探す」をクリックすると「知事室」が出ます)、「ようこそ知事室へ」のページに飛び、その中に「記者会見」の項目があります。 斎藤元彦知事の定例記者会見での発表内容や、記者との質疑応答が丁寧にテキスト化されています。 ▼兵庫知事、夕食予約巡り「俺は知事だぞ」激怒は否定 多数のパワハラ言動指摘には「反省」 斎藤氏の定例会見は、現在世間を騒がせている斎藤氏と兵庫県の公益通報やパワハラ疑惑を巡る問題の発覚以前から、ほぼ毎週開催されています。 端緒となった元西播磨県民局長による斎藤氏らへの内部告発文書が表に出た後も、定例会見の開催頻度は変わっていません。 兵庫県のHPをたどれば、告発文書に関する質問が初めて出たのは、3月27日の知事会見でした。 この日の会見では斎藤氏側からまず「令和6年度組織改正・人事異動の概要」などの説明がありました(※会見前に人事当局も説明)。 その後の質疑応答で、内部告発者の西播磨県民局長を退職4日前に調査などのため残留させるという異例の人事変更を行ったことについて、記者が質問しています。 いくつかの関連質問の中で、内部告発文書について斎藤氏は 「当該内容の文書には、事実無根の内容が多々含まれていることなので(中略)法的な課題が凄くあると考えています」 と回答。 処分に関しては 「今後の調査結果次第ですが、本人も作成と一定の流布を認めているので、懲戒処分を行うことになると考えています」 と答えています。 さらに、退職4日前での異例の退職取り消しに至った理由などについては 「業務時間中に、嘘八百含めて、文書を作って流す行為は公務員としては失格です」 と断罪しました。 ▼「表現行き過ぎ、大変反省」兵庫知事が陳謝 死亡の元県幹部の告発文書をかつて「嘘八百」 斎藤知事の告発文書問題 一連の問題を巡っては、兵庫県議会が設置した調査特別委員会(百条委員会)で斎藤氏らの証人尋問も進んでいる上、問題発覚から半年近くが過ぎても騒動は落ち着いていません。 ▼「俺は知事だぞ」発言を否定 個室用意は当然との認識示す 兵庫県議会百条委証人尋問詳報 ただ、この間、斎藤氏のパワハラ疑惑やおねだり°^惑が話題の中心になっているようですが、問題の本質は、先述した3月27日の記者会見での発言にあるように、内部告発を 「嘘八百」 とし、告発者に対して 「懲戒処分」 を予告したことではないでしょうか。 公益通報に関わる対応がどうだったのかが最大の焦点だと思います。 ▼「まるで独裁者が粛清する構図」「公開ハラスメント」「組織の他山の石に」斎藤兵庫県知事の告発者処分 専門家が厳しい指摘 ▼「コメント難しい」と兵庫知事 専門家の「公益通報保護法に違反する」批判に さて、渦中の斎藤氏は、冒頭から紹介しているように問題発覚後も定例会見をほぼ毎週行っています。 知事の立場としては当然だと言えなくもないですが、毎週というのは他府県の知事と比べても少なくはありません。 一連の問題では、告発した元県民局長ら2人がすでに死亡していますし、軽々に評価することはできませんが、発言の内容は別にして、問題発覚後もペースを変えず記者の前に立ち続けていること自体は、評価に値するのではないでしょうか。 ▼淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」 自身への疑惑が浮上した際、報道陣を避ける政治家は枚挙にいとまがありません。 その点、斎藤氏は定例会見に加え、登庁時や視察先などでも記者による囲み取材に応じています。 百条委員会での証人尋問もライブで流れますし、記者やカメラから逃げることはないようです。 自身の言動への自信からでしょうか。 いずれにしても、その姿勢は今後も貫いてほしいと願っています。 「斎藤家の食卓をにぎわしただけ」おねだり°^惑に百条委員が指摘 兵庫知事は正当性主張 2024/9/8 8:00 https://www.sankei.com/article/20240908-6NAXQIZNWNJSHGW32PFHXQI5KY/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、6日に開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)では、斎藤氏による贈答品受領についても委員から質問が相次いだ。 斎藤氏はカニやカキ、ワインなど多数の品を受け取ったことを認める一方、 「『知事に食べてほしい』という厚意で持ってきたもの」 「全てをもらわないという判断をするのは難しかった」 と正当性を強調した。 「姫路城のレゴブロックが欲しいと言ったのは事実か」。 6日の証人尋問で、委員からの質問に斎藤氏は 「欲しいというか、知事室で展示できればいいなと思ってお伝えした」 と淡々と答えた。 レゴブロックとは、世界的なブロック玩具メーカー「レゴグループ」が発売した姫路城をモチーフにしたもの。 斎藤氏は2023年6月、同社関係者らと共に武士装束で製品をPRし、自身の交流サイト(SNS)にも投稿していた。 告発文書には 「知事のおねだり体質は県庁内でも有名」 と記され、百条委が実施した職員アンケートでは、約2割が贈答品の受け取りを見聞きしたと回答。 この日の尋問では委員が贈答品を1つずつ挙げ、斎藤氏が受領の有無を答えていった。 斎藤氏が受領や提供を認めたのは、 ▽播州織のネクタイ ▽スポーツチームのユニホーム ▽カキ ▽枝豆 ▽ワイン ▽カニ ▽日本酒 ▽岩津ネギ ▽タマネギ ▽バースデーケーキ ▽湯のみ など。 斎藤氏はこれまで 「県産品のPRになる」 と受領の理由を説明しているが、SNSでPRしていないものもあり、証人尋問で委員は 「斎藤家の食卓を賑わしただけ」 と批判。 これに斎藤氏は 「こういったおいしいものが県内にあるんだと知ることも、大事な県知事としての仕事だ」 と反論した。 知事就任直後、秘書課に届く贈答品について 「どうなんだ」 と職員に尋ねたとも説明。 職員から 「前知事の頃からたくさん頂いている」 「届けた方のご厚意で、社交儀礼の範囲内だから食べていいですよ」 と説明を受けたと主張した。 別の委員は、前知事は贈答品を部下に分け、自身では持ち帰らなかったとする職員アンケートの回答を紹介。 1人で持ち帰ることが多いとされる斎藤氏を質した。 斎藤氏は、 「なぜ(秘書課など)特定の課の職員のみが頂けるのか」 という不公平感があるためと理由を述べた。 一方、斎藤氏は告発文書で受け取ったと指摘されたコーヒーメーカーについては返却を指示したとしている。 「なぜコーヒーメーカーだけは返却するのか」 との問いには、こう答えた。 「消費するようなものは社交儀礼の範囲で対応させていただくが、家電製品は少し違うかなというのが私の感覚ですね」 斎藤知事への辞職要求、他会派にも広がる 維新は近く判断 2024/9/7 21:23 https://www.sankei.com/article/20240907-R7HZLHPZY5KA5DZ626HP4IJVW4/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会第2会派の日本維新の会の県議団(21人)は7日、会派幹部が党幹部と斎藤氏の進退に関する対応を検討。 近く斎藤氏に辞職を申し入れるか決める見通しとなった。 最大会派の自民党(37人)は、12日に辞職を申し入れることを既に決定。 斎藤氏が応じなければ、各会派で失職に繋がる不信任決議案提出の動きが強まるとみられ、斎藤氏の対応が注目される。 単独での辞職申し入れを決めていた第4会派の 「ひょうご県民連合」(9人) の幹部は7日、自民などと共同での申し入れとする意向を明らかにした。 第3会派の公明党(13人)も足並みを揃える方向で、近く会派として正式に決める。 5、6日の県議会調査特別委員会(百条委員会)では、告発文書を公益通報として扱わず告発者を処分した斎藤氏らの対応について審議。 公益通報制度に詳しい専門家2人が対応を違法と指摘したが、斎藤氏は 「対応に問題はない」 とする従来の主張を繰り返した。 これを受け、自民は6日、臨時の県議団総会を開いて対応を協議。 全議員に呼びかけ、9月議会(19日開会)の議会運営委員会が開かれる12日に、斎藤氏に辞職を申し入れることを決めた。 自民の北野実幹事長は 「知事の判断をしっかりと促したい」 と述べた。 議会が首長に進退の判断を迫る際には、まず辞職勧告決議案を提出し、議会で採決するケースもある。 ただ、法的拘束力はなく、辞職しないことも少なくない。 今回の申し入れにも強制力はなく、かねて続投に意欲を表明している斎藤氏は応じないとの見方も強い。 その場合、ひょうご県民連合は9月議会で不信任案を提出する方針。 一般質問終了後の30日か、補正予算案を採決する10月3日の提出を模索する。 自民も不信任案の提出を視野に入れており、他の会派も追随する可能性がある。 兵庫知事、部下から進言「受けた記憶ない」 証人尋問、正当性強調も証言食い違い 2024/9/7 6:30 https://www.sankei.com/article/20240907-SC4GXCVTQFOZBKFYHA2546RABA/ 「誹謗中傷性の高い文書」 「公益通報に該当するとは思っていない」。 6日の兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)で、斎藤元彦知事が2度目の証人尋問に臨んだ。 「問題はない」 「ちゃんとやってきた」。 正当性を訴える言葉からは、県トップとしての自負心がのぞいた。 ただ、告発文書を公益通報として扱わず、告発者を処分した経緯では部下の証言と食い違う点も多く、不透明感が残った。 「こういうものを入手した」。 この日の片山安孝・元副知事や、これまでの県職員による尋問での証言などによると、一連の問題で斎藤氏が最初に動いたのは3月21日。 片山氏や側近幹部計4人を知事室に呼び、告発文書を示して作成者の特定などの調査を指示した。 この際、公益通報者保護法で禁じられる告発者捜しに当たるかどうかは 「協議はしていない」 と、斎藤氏は尋問で証言。 文書の内容を否定し、 「告発というよりも誹謗中傷性の高い文書だと思った」 とも述べた。 ところが、原田剛治・産業労働部長は3月21日の協議の場で、告発文書に示されたコーヒーメーカーを受領していたと明かしたことを証言。 この点は片山氏の証言とも一致した。 文書の信憑性に関わる部分だが、斎藤氏は否定した。 文書の作成者は県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=と特定され、3月25日に片山氏が事情聴取。 最終的には5月7日に停職3カ月の懲戒処分とした。 この間、人事課は第三者委員会での調査を進言したとされるが、斎藤氏は 「進言を受けた記憶はない」 と断言。 斎藤氏の指示で公益通報の調査結果前の処分に至ったとの証言についても 「記憶上、指示をしていない」 と否定した。 尋問では告発者捜しや処分の妥当性が度々問われたが、斎藤氏は 「(文書には)真実相当性がなく、公益通報の保護要件には該当しない」 と繰り返した。 根拠の1つに挙げたのが、噂話を集めて作成したという男性の供述だ。 斎藤氏はこれまで 「噂話−」 供述だけを公表。 男性の詳しい聴取内容は開示してこなかったが、この日は片山氏による聴取の様子が明かされた。 「名前が出てきたものは一斉に嫌疑をかけて調べなしゃあないからな」。 男性の協力者とみる職員の名を挙げ、人事で不利な扱いをすると示唆する片山氏。 男性が文書作成を認めると、 「誰に聞いたんや」 と問い詰めた。 「それは言えない」 「皆噂している」 と男性が答えると、 「噂をまとめただけやということやな」 と引き取った。 情報源を守りたい男性の意図が窺えるが、斎藤氏はこの日も 「噂話を集めたと本人が言っている」 と強調。 一連の対応に道義的責任を感じないか問われると、 「道義的責任というのが何かが分からない」 と答えた。 ■公益通報制度「基本的な理解ない」 斎藤元彦知事の内部告発への対応やこの日の証人尋問を踏まえ、専門家らは公益通報制度に対する基本的な理解が欠けていると口を揃える。 公益通報者保護法のガイドライン策定にも携わった明治大の高巖(たかいわお)特任教授(企業倫理)は 「告発文書は間違いなく公益通報に当たる」 「利害関係のない機関が調査して真実相当性などを判断すべきで、当事者が口を挟むことが異常だ」 と指摘する。 疑惑を指摘された斎藤氏が文書を見て誹謗中傷性が高いと判断し、告発者を捜せという指示を出すなど 「一連の流れは論外」 と評価。 「こんなにも簡単に公益通報に当たらないという結論を出す県庁に、まともな公益通報の体制などなかったのではないか」 と話す。 制度に詳しい淑徳大の日野勝吾教授も、公益通報に当たるかどうかの根拠を真実相当性のみに拘っているとし、 「基本的な理解がないことが明らかになった」 と指摘する。 同制度では、事業者側に通報への体制整備義務の指針を規定。 外部通報であっても、不正目的の通報を除き、通報者の特定や不利益扱いを禁じている。 兵庫県の一連の対応は 「最初の段階から間違えている」 と断じ、 「知事が文書を入手した瞬間から誹謗中傷と思い込み、知事を守ろうと周囲も忖度して拙速に動いた結果ではないか」 と指摘した。 ■狭い保護対象、法改正求める声も 公益通報者保護法は、通報者を不利益な扱いから守って不正の是正を促す一方、全ての通報が保護されるわけではない点が問題視されてきた。 保護法は国民の生命、身体、財産の保護に関わる違法行為などへの通報を保護対象と規定。 食品偽装などが内部告発で相次ぎ発覚したのを機に平成18年に施行された。 ただ、今回の告発文書で指摘された地方公務員法や公選法違反の部分は規定外で保護対象とならない。 また、通報先により保護要件も異なる。 報道機関などの外部通報では、証拠資料や信用性の高い証言など疑惑が真実と信じる根拠(真実相当性)が必要とされる。 制度に詳しい三浦直樹弁護士は 「兵庫県の問題は制度の至らぬところを浮き彫りにした」 「地方公務員法などが保護対象でないのは狭すぎる」 と指摘する。 斎藤氏はこれまでの記者会見で、文書で告発された疑惑について 「大半は保護法で定められた法律違反ではない」 と強調。 更に 「信用性の高い供述などが存在せず、真実相当性が認められない」 として保護対象外と主張する。 保護法には、通報者が主張の根拠を示す資料などを外部に持ち出した場合の免責事項もない。 資料を持ち出せば、情報漏洩や守秘義務違反で逆に処分されるリスクを負う。 また、通報者捜しや通報による不利益扱いを禁じる一方、事業者側には罰則もない。 三浦弁護士は 「正義感で通報しても、現状ではハイリスク・ノーリターンだ」 と指摘。 通報者の中には自分の事例が保護対象ではないと苦しむ人もおり、 「対象を限定せず、不利益な扱いを生まないよう罰則規定を強化するといった法改正が望まれる」 と強調した。 兵庫知事、不信任案可否が焦点に 衆院選迫り各会派難しい判断迫られる 2024/9/7 6:00 https://www.sankei.com/article/20240907-527ZK4OPGFOJJHHEUEGJTLNYPU/ 6日の兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)で、斎藤元彦知事は文書による疑惑告発を公益通報と扱わなかった対応について 「適切だった」 とする従来の主張を繰り返した。 今後、県議会が斎藤氏への不信任案を可決するかが焦点となる。 百条委を通じて斎藤氏への批判は高まり、不信任への流れは強まるが、議会側には斎藤氏が議会解散を選択するとの見立ても根強い。 衆院選も迫り、各会派は難しい判断を迫られている。 百条委での疑惑追及が続く中、最初に不信任案提出を決めたのは、立憲民主党議員らでつくる第4会派のひょうご県民連合(9人)。 会派幹部は 「県政が完全に停滞している」 「正常化には真相解明に加えて知事の辞職しかない」 と語る。 県民連合が単独で不信任案を提出することは可能だが、可決へのハードルは高い。 兵庫県議会(定数86)の場合、全員が出席すると65人の賛成が必要で、他会派との連携が不可欠となる。 まず、カギを握るのが最大会派の自民(37人)だ。 3年前の知事選では斎藤氏を推薦したが、今回の問題では県連会長の末松信介参院議員が事実上の辞職勧告を突きつけるなど、厳しい態度を見せている。 ある自民県議は 「百条委などの調査を待つべきだとの意見もあるが、(斎藤氏は)もう持たないのでは」 と話す。 第2会派の維新(21人)も知事選で斎藤氏を推薦した。 今回の問題では当初、百条委の設置に反対するなど斎藤氏寄りだったが、風向きは変わっている。 8月25日の大阪府箕面市長選で大阪維新の会公認の現職が敗北し、党内にショックが走った。 ある維新県議は地元で 「あの人(斎藤氏)をまだ応援しているのか」 と苦言を呈された。 早ければ今秋にも衆院解散・総選挙が想定される。 維新は兵庫で公明現職の選挙区にも候補を擁立する方針だが、激しい選挙戦が予想される。 党勢衰退は許されず、県議は 「もう(斎藤氏に)辞めてもらうしかない」 と吐露する。 第3会派の公明(13人)も難しい事情を抱える。 斎藤氏は今月4日の記者会見で、不信任を受けた場合の県議会解散を否定しなかった。 解散すれば県議選となるが、支持母体を挙げて選挙戦を展開する公明にとって、衆院選と時期が近接するのは避けたい。 会派幹部は 「他会派の動向を踏まえて判断したい」 「覚悟を決める時は決める」 と話した。 斎藤知事、告発者特定を幹部に「指示した」 自民会派、12日に辞職申し入れへ 2024/9/6 21:11 https://www.sankei.com/article/20240906-FHAFQ3CE6NKXZB35TWIDYC3OGE/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏は証人尋問で、文書作成者の特定を幹部に直接指示したと認めた。 元副知事の片山安孝氏の初の尋問も行われ、斎藤氏から 「徹底的に調べてくれ」 と直接命じられたと証言した。 この日の尋問内容を受け、県議会の各会派は、斎藤氏への不信任決議案を巡る対応について協議する。 片山氏の証言などによると、斎藤氏は県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が作成した文書を把握した翌日の3月21日、片山氏や側近の幹部を集め対応を協議。 その場で斎藤氏は 「誰がどういう目的で出したのか、徹底的に調べてくれ」 と命じたという。 斎藤氏は尋問で 「誹謗中傷性が高く、噂話を集め作成した文書」 とし 「公益通報に該当するとは今も思っていない」 と証言。 公益通報者保護法で禁じる告発者捜しに当たるとの指摘には 「内容の意図を含め、作成した人を聴取することは問題ない」 と正当性を主張した。 告発者の処分は公益通報の調査を待つべきだと人事当局が進言したとの職員の証言には 「記憶にない」 と強調。 結果を待たず処分できないか打診したとの証言にも 「処分しろと言ってない」 と否定した。 参考人として出頭した公益通報制度に詳しい山口利昭弁護士は、告発者を処分した県の対応を 「法令違反」 とし、処分が無効になる可能性に言及。 一方、斎藤氏は違法の認識は 「(今も)ありません」 と述べた。 斎藤氏への不信任案を検討している県議会最大会派の自民は、6日の百条委終了後に対応を協議。 12日に県議会の全議員に呼びかけ、斎藤氏に辞職を申し入れることを決めた。 会派幹部は 「受け入れられなければ不信任もあり得る」 と語った。 知事室に届いた食べ物の独占「ルール化した」と斎藤兵庫知事 「職員に分けると不公平」 2024/9/6 18:46 https://www.sankei.com/article/20240906-X5OQFSVOANJ7REWDI5E3AIVCXA/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への2度目の証人尋問が行われた。 秘書室に届いた食べ物などを自宅に持ち帰り独占≠オていた理由について、斎藤氏は 「知事に食べてほしいと頂いたものなので、自分が食べる判断をした」 と説明。 職員と分け合わなかった理由については 「秘書課職員だけが差し入れられたものを頂くのはどうか」 とした。 委員は斎藤氏の質問で、前知事の井戸俊三氏が秘書室に届いた食べ物を 「食べや、と言って必ず皆の所に置いていた」 とする職員アンケートの記述を紹介。 斎藤氏が井戸県政の刷新を掲げていたことに触れ、差別化を図るなら 「受け取るべきではなかったのでは」 と質した。 斎藤氏は職員と分け合った場合、 「なぜ(秘書課など)特定の課の職員のみ食べられるのかという問題がある」 と不公平感について言及。 知事就任後、秘書課職員から 「届けた方の厚意で、社交辞令の範囲内だから食べていい」 と言われたといい、自身が全て消費する方針を秘書課に伝え 「ルールというか、明確化した」 と述べた。 告発者特定し処分は「ありえない話で法令違反」公益通報に詳しい弁護士、百条委で指摘 2024/9/6 18:29 https://www.sankei.com/article/20240906-4IBKDPDBYFOKBKYFGCKTMPPH6Y/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、公益通報に詳しい山口利昭弁護士(大阪弁護士会)を参考人として招いた。 文書の存在を把握した直後に告発者を特定し、公益通報の調査を待たずに告発者の元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=を停職3カ月の懲戒処分とした県当局の対応について、 「あり得ない話で法令違反」 と指弾した。 山口氏は、公益通報に当たらないとされるケースとして名誉棄損などの 「不正な目的」 がある場合があると説明した。 山口氏に先立って証言した元副知事の片山安孝氏は、メールの送受信記録の中に 「クーデター」 「革命」 といった文言が含まれていたことを理由に 「不正目的な行為であり(公益通報の)対象にならないと思っていた」 と説明。 一方、山口氏は 「事業者(県)側に立証責任があり、相当厳格な調査をしなければ『不正の目的』は認められない」 と強調し、告発者の男性による文書の配布は 「公益通報者保護法上の外部公益通報にあたる」 との認識を示した。 男性が5月に受けた停職3カ月の懲戒処分についても、 「無効となる可能性が高い」 とした。 山口氏は、消費者庁の公益通報者保護制度検討会の委員を務めており、公益通報に関連する著書もある。 一連の県の対応を踏まえ、同法の法定指針で義務付けられている公益通報への対応体制の整備ができていなかったとして、 「まだ兵庫県では違法状態が続いているという理解だ」 と批判した。 知事の不信任案可決、過去には「脱ダム」田中氏ら4例のみ 議会側の最終手段も高いハードル 2024/9/6 17:16 https://www.sankei.com/article/20240906-ZWZXSMLYMFMBNGBEFGTYU6DAHY/ 住民に直接選ばれた首長と議会が相互に協力、監視、牽制する形の二元代表制を採る日本の地方自治で、首長の失職につながる不信任決議は議会側の最終手段だ。 それだけに可決へのハードルは高く、都道府県知事に対する不信任案が可決された例は4件しかない。 不信任決議は地方自治法で規定。可決には議員数の3分の2以上が出席し、その4分の3以上の賛成が必要となる。 不信任を受けた首長は辞職するか、10日以内に議会を解散することができ、解散しなければ失職する。 議会解散の場合は議員選挙を実施。選挙後初の議会で再び不信任案が提出されると、今度は出席議員の過半数の賛成で成立し、首長は失職する。 都道府県議会で実際に可決されたのは岐阜(昭和51年)、長野(平成14年)、徳島(15年)、宮崎(18年)の4回。 いずれも知事が辞職か失職を選び、議会が解散されたことはない。 長野県では、 「脱ダム宣言」 などで対立した田中康夫知事(当時)に県議会が不信任案を可決。 田中氏は失職を選んで知事選に再出馬し当選した。 ただ、不信任を受けた後も知事を続けられたのは田中氏のみ。 宮崎県では、官製談合事件の責任を問われた安藤忠恕知事(同)が辞職し、知事選で東国原英夫氏が初当選を果たした。 不信任案可決が確定的になった段階で自ら辞職するケースも。 東京都では28年、舛添要一知事(同)に対する不信任案を最大会派の自民などが提出。 可決される見通しだったが、舛添氏は採決直前に辞職した。 一方、世論の批判に晒された首長でも、一定数の議員が擁護に回って否決されることもある。 2023年7月、静岡県の川勝平太知事(同)が返納を表明した給与やボーナスを返していなかった問題で、県議会で知事に近いとされる会派が不信任案の採決で反対に回り、1票差で否決された。 青森県では平成15年、週刊誌などでセクハラ疑惑が報じられた木村守男知事(同)に不信任案が出された。 既に可決されていた辞職勧告決議案に賛成していた議員数人が不信任案では反対に回り、2票足りずに否決された。 ■中央大名誉教授・佐々木信夫氏(行政学) 「政策対立のケースとは質が違う」 地方自治体は二元代表制を採用している。 首長は議会から指名されるわけではなく直接公選で選ばれ、議会は民意の代表機関として首長と競い合う関係にある。 大勢の職員を従える首長に対し、議会は監視や批判、修正といった機能を果たすことを期待されている。 不信任決議によって知事の失職か議会の解散となれば、選挙で再び民意を問うことになる。 不信任は、二元代表制における首長と議会の対立を住民の判断に委ねる制度といえる。 不信任が焦点となっている今回の兵庫県の場合は、知事の振る舞いや資質が問題視されており、政策的な問題で議会と知事が対立したケースとは質が異なる。 百条委で斎藤氏は自分に非はないと主張しており、すぐに辞職するとは考えにくい。 不信任を受けても議会が間違っているとして解散する可能性もあるが、全国レベルで報道が続いたこともあり、知事のイメージは著しく低下している。 不信任を受け入れ、自ら身を引くことを選択した方が県政刷新に貢献すると思われる。 「アイアンは1本もない」「カニはいただいた」贈答品疑惑に斎藤知事、企業との癒着は「ない」と否定 2024/9/6 17:15 https://www.sankei.com/article/20240906-O6BOQ33CCFNK5IQ5Y4F2GNPIJM/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏に対する2度目の証人尋問が行われた。 告発文書に記載された贈答品疑惑について、実際にどんな贈答品があったのかの事実確認の後、委員から特定企業との癒着があったのかを問われた斎藤氏は 「癒着はない」 と否定した。 そしてゴルフクラブのアイアンを受け取った疑惑については 「一本ももらってない」 と強調したものの、出張先での視察の帰りに渡されたカニについては 「生もので、持ち帰っていただいた」 と述べた。 委員は 「知事の自宅には贈答品が山のように積まれているというのは事実か」 と質問。 斎藤氏は 「そういったことはない」 と否定した。 また、スポーツウエアメーカーとの癒着についても 「(癒着は)ない」 とし、 「スポーツ振興のため(の付き合いだった)」 と説明した。 告発者の処分は「手続きに問題ない」と斎藤知事、文書に「真実相当性はない」とも 2024/9/6 16:01 https://www.sankei.com/article/20240906-NPSOPE4BYRNW3EM33AAIGV5J3U/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。 斎藤氏は文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=を懲戒処分した県の手続きについて 「問題ない」 との認識を示した。 斎藤氏の証人尋問に先立って参考人として出頭した公益通報制度に詳しい専門家は、 「議員やマスコミに文書が送付された時点で、公益通報として扱わなければいけない」 と発言。 百条委の奥谷謙一委員長はこうした意見があったことを説明し、 「告発者を保護できていないということは、完全に県の手続きとして瑕疵がある、違法であると思うが、その認識はあるか」 と質問した。 これに対し斎藤氏は 「法的に問題はない」 「手続きとして問題はない」 と述べた。 続いて別の委員が 「公益通報保護法では扱わないといけない」 と指摘したものの、斎藤氏は 「真実相当性がないので公益通報の保護要件に該当しない」 と改めて強調した。 「道義的責任ない」「法的にも適切」と斎藤兵庫知事 告発文書問題で県政混乱との指摘に 2024/9/6 16:10 https://www.sankei.com/article/20240906-6V6DXYAQPRNOBDGBVDCKAUDLLE/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への2度目の証人尋問が行われた。 委員から、元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=の告発文書を巡る一連の対応への道義的責任を問われた斎藤氏は 「ちゃんとやってきた」 と述べ、責任はないとの認識を示した。 委員は、これまでの証人尋問によって告発文書に一部事実が含まれていることが判明したとし、告発文書への対応によって県政に混乱を招いた点について 「道義的責任を感じないか」 と質問。 これに対し斎藤氏は 「1つ1つ対応を積み重ねている」 「法的にも適切にやっている」 「道義的責任を指摘されるが、私としてはちゃんとやってきた」 と強調した。 告発文書調査は「第三者委で」との提案は「なかった」と斎藤知事 元副知事と証言食い違い 2024/9/6 15:48 https://www.sankei.com/article/20240906-VEY5YDGPARIFVMOLEZLFG5Z6XI/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。 斎藤氏は3月、元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が作成した告発文書の存在を知った後、県幹部に文書作成者の特定や動機などの調査を指示。 委員は、こうした調査を第三者委員会を設置して行うべきだと人事課や幹部らから提案を受けたのではないかと斎藤氏に尋ねたが、斎藤氏は 「進言された記憶はない」 と強調した。 斎藤氏に先立つこの日午前の証人尋問で、片山安孝元副知事は、3月に人事課などが第三者委による調査を斎藤氏に提案したと証言。 片山氏は、斎藤氏から 「(調査に)時間がかかる」 ことを理由に退けられたと述べており、斎藤氏と最側近との間で証言が食い違った。 告発文書作成者探し「誹謗中傷性が高く問題ない」と斎藤知事、2度目の百条委尋問始まる 2024/9/6 15:39 https://www.sankei.com/article/20240906-P34Y7U2BFJMCTIHOFHMRDZUQSM/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)で6日午後、8月30日に続く斎藤氏に対する2度目の証人尋問が始まった。 告発文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=に対する処分が、公益通報者保護法に違反するとの指摘が専門家らから出ており、処分の経緯などについて委員が質問した。 同法では、告発者探しや通報による不利益扱いが禁じられている。 県幹部らは、斎藤氏が文書の存在を把握した後、作成者として疑われた元県民局長に対する事情聴取を3月25日に実施。 この対応の是非について斎藤氏は 「告発というより誹謗中傷性の高い文書と思っていたので、作成した人への聴取は問題ない」 との認識を示した。 辞職進言を斎藤知事拒絶「法的におかしくない」「辞める選択肢ない」 百条委で元副知事 2024/9/6 12:46 https://www.sankei.com/article/20240906-K2ACHTA7N5IXVK7VMDYZ3UZTMQ/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。 4月に元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が公益通報窓口に告発文書を提出した後、斎藤氏に辞職を促したものの 「この件について自分は何ら法的におかしいことはしていない」 「そのことをきっちり主張していく」 として拒否されたことを明かした。 片山氏は7月の記者会見で 「知事の代わりに辞めるのではなく、副知事としての責任を取る」 と述べ、副知事を辞職。 この際、斎藤氏に対して計5回に渡り辞職を進言したが、受け入れられなかったと明かしていた。 片山氏はこの日の証人尋問で、計5回のうち3回の場では 「政治的に非常に大きな動きになっている」 「知事をお辞めになり、選挙に出て県民の信を問うべきだ」 と進言したと述べた。 元局長が死亡した後には 「誰かが責任を取らなければならない」 とも伝えたが、斎藤氏は 「辞めるという選択肢ない」 などと応じ、辞職を否定し続けたという。 告発者守るとの認識「ありませんでした」片山元副知事 百条委で証言 2024/9/6 11:53 https://www.sankei.com/article/20240906-ZYEEQJ2OUZKPRGWCNCSTEXPUYE/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。 元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が公益通報の保護対象であるという認識について問われた片山氏は、 「文書の作成意図が不正な目的に基づくものと思っていた」 ことを理由に 「(当時は認識が)ありませんでした」 と証言した。 また、告発文書の内容を、第三者機関で調査するという案を示したものの 「(調査に)時間がかかる」 ことを理由に斎藤氏に退けられていたとも明かした。 生前の元局長を厳しく追及、片山副知事「反省している」 百条委で証言 2024/9/6 11:35 https://www.sankei.com/article/20240906-3PLBFHB2FFO2RLKRIF6TWMCIPM/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。 片山氏は告発文書について調査を進めていた3月25日に、元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=を事情聴取し、厳しく追及したことを認めた。 百条委の奥谷謙一委員長はこの日、事情聴取の内容を記録した音声データの反訳文を読み上げ、片山氏に発言内容について確認を求めた。 片山氏は、 「俺としては、(告発文書に)名前が出てきたものは一斉に嫌疑をかけて調べなしゃーない」 「名前が出てきたものはみな在職しとるということを忘れん取ってくれよな」 と詰問したことを認めつつ、 「斎藤政権に大きなダメージを与える」 「転覆させるような計画があり、不正な目的だと思った」 などと詰問の理由を述べた。 そして 「発言に厳しいところがあったことは反省している」 と語った。 片山氏は、告発文書で 「斎藤氏の政治資金パーティー券を商工会議所などに大量購入させた」 など3項目の疑惑を指摘されていた。 県産業労働部長の原田剛治氏のこれまでの証言によると、斎藤知事ら県幹部が出席し、告発者探しをすると決めた3月21日の幹部会議の場に同席していたとされる。 片山氏は県議会で百条委を設置する動きが出た際、設置しないよう自民議員らに打診。 「自分が責任を取って辞職する」 「百条委員会はやめてください」 などと持ちかけていたことが判明している。 7月に副知事の辞職を表明した際には、報道陣の前で 「知事を支えられなかった」 と号泣。 「知事の代わりに辞めるのではなく、副知事としての責任を取る」 とし、斎藤氏に対しては5回に渡って辞職するよう進言したが、拒否されたことを明らかにしていた。 告発文書を「徹底的に調べろ」と知事が指示 片山元副知事が百条委で証言 2024/9/6 10:59 https://www.sankei.com/article/20240906-73HKQ6MYUJIMLEB4AEKWHIKDQI/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。 片山氏は3月21日に斎藤氏に呼び出され、元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が作成した告発文書を示し、 「徹底的に調べろ」 と知事から直接命じられたと証言した。 兵庫知事、処分先行証言に「まさにそこは自分の考え述べる」 告発文書問題 2024/9/6 10:55 https://www.sankei.com/article/20240906-H7XLRTB44FMZLCN7K3MRYILC5U/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、斎藤氏が6日午前、報道陣の取材に応じた。 疑惑を検証する県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問で告発者による公益通報の調査よりも処分を先行したとの証言が出たことについて、斎藤氏は 「そこはまさに百条委の場で自分の考えを述べさせて頂きたい」 と話した。 同日午前に元副知事の片山安孝氏、午後に斎藤氏の尋問を予定しており、斎藤氏は 「公益通報に関することを含めて自分の認識、考えをしっかり述べさせて頂く」 とも話した。 告発文書のプライバシー情報「副知事から聞いた」県部長、前日証言を翻す 百条委で 2024/9/6 10:47 https://www.sankei.com/article/20240906-ZIIBIQCNBZNGZMSYQBX26OMQWA/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が6日始まった。 5日に続き県産業労働部長の原田剛治氏が証人尋問に臨み、告発者のパソコンにあったプライバシーに関する情報について、人事課から聞いたとしていた5日の証言を訂正。 「(当時の)片山副知事から連絡を受けた」 と述べた。 5日の証言内容に誤りがあったとして、原田氏本人から訂正の申し出があった。 原田氏は、5日の尋問で告発者のプライバシーに関する情報に触れたことを認めた上で、情報を聞いた経緯を問う委員に対し 「あやふやですが、人事課長、副課長ぐらいだったと記憶している」 と回答していた。 告発文書は元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が作成し、3月に一部の報道機関や県議らに配布。 斎藤氏のパワハラや、企業から贈答品を受領した 「おねだり」 など7項目の疑惑が示されていた。 男性は告発文書を県の公益通報窓口にも届けたが、県は通報者への不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法の対象にならないと判断。 内部調査を進めた上で誹謗中傷と認定し、5月に停職3カ月とした。 これに対し調査の中立性を疑う声が噴出し、県議会が6月、百条委を設置。男性は7月に証言予定だったが、同月7日に死亡した。 「まるで独裁者が粛清する構図」「公開ハラスメント」「組織の他山の石に」斎藤兵庫県知事の告発者処分 専門家が厳しい指摘 2024/9/6 10:02 https://www.sankei.com/article/20240906-HO3JUC3YPJMZNHUJGDULOZA3JQ/ 兵庫県の元西播磨県民局長(7月に死亡)が斎藤元彦知事らを告発した文書の内容を検証する県議会特別調査委員会(百条委員会)が5日開かれた。 告発者の県民局長を公益通報の保護対象とせずに懲戒処分した妥当性を調査するために時間が割かれ、公益通報制度に詳しい上智大学の奥山俊宏教授が参考人として意見を述べた。 主な内容は次の通り。 ■攻撃の典型パターン 西播磨県民局長が解任されたことが新聞で報じられた3月28日から私はひとかたならぬ関心をこの件に抱き、事態の推移を注視してきました。 内部告発された側が、告発者に対して示す反応には1つの典型的なパターンがあります。 告発者、中でも、本質的で重要な不正について告発をした人は、大抵、ある事、ない事織り交ぜて誇張され、人格攻撃に晒される。 これは日本に限った話ではなく、古今東西に見られる共通の現象です。 内部告発が別の新たな内部告発を呼び起こすことが往々にしてあるが、そういうことがないように、告発者に悲惨な末路を押しつけ、見せしめにするのです。 8月30日のこの場での証人尋問で、斎藤知事は、その文書を作成したのが西播磨県民局長だと知った時には 「本当に悔しい辛い思いがあった」 と明かしています。 3月27日の記者会見で西播磨県民局長に浴びせた 「公務員失格」 との言葉について先週の証人尋問で斎藤知事は、 「その悲しい辛い思いから、やはりああいった表現ということをさせて頂いた」 とも認めています。 これらの知事の説明は、個人的な感情に突き動かされた末に、3月27日の記者会見での、あのような言動に及んだことを認めるも同然だと私には思えます。 しかし、そういう感情に駆られて、県の行政府のトップである権力者が公の場で部下のいち個人に対していわば 「公開ハラスメントに及ぶ」、 ということは許されません。 さらに証人尋問で、斎藤知事は 「誹謗中傷性の高い文書だという風に私、県としては認識しました」 という風に述べました。 「私として認識」 と言いかけて、 「県として認識」 と言い換えています。 しかしながら、この場合、 「私」 である斎藤元彦さん個人と、行政機関としての 「県」 を同視することはできません。 行政機関としての県ならば、悔しかったり悲しかったり辛かったりすることはなく、そういう感情を抜きにして、バイアスなく冷静にあの文書を見定めなければなりません。 兵庫県が誹謗中傷性が高い文書と認識してしまいそこから全てをスタートさせてしまった理由は、そのまさに 「認識」 の担い手が、文書の内容と無関係の第三者ではなく、斎藤知事や副知事、総務部長ら、あの文書で告発の矛先を向けられている当人たちだったからです。 本来ならば、そういう人たちは、あの告発文書に関する県行政としての判断への関与から自ら忌避、身を引くべきだったと私は思います。 なのに、真逆の行動を選んだ。 だから、冷静な対応ができなかった。 まるで独裁者が反対者を粛清するかのような陰惨な構図を描いてしまった、そう思われます。 ■不利益扱いで違法 私の、見ます所、今回の告発文書には様々な内容が含まれています。 その真実性や真実相当性の程度は様々だと思われます。 噂話程度の内容も含まれているのかもしれませんが、直接それを見聞きした人から聞き取って裏付けられていると思われる内容もあります。 外形的な事実関係が大筋で概ね正しいと言える内容が多々含まれています。 意図的なウソ、虚偽は見当たらないように思われます。 軽々に全体的な印象、一部を切り取って 「真実相当性なし」 「公益通報に該当せず」 と判断するのではなく、丁寧な判断が必要だった。 あの段階、5月初旬、あの程度の状況で 「公益通報に当たらない」、 と判断したのは拙速に過ぎたという風に、私にはそう思われます。 結果的に、告発文書には、法的に保護されるべき 「公益通報」 が含まれていることが今や明らかになっていると思われますので、知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反し、告発者への不利益扱いは禁止されます。 パソコンの押収、圧迫的な事情聴取、県民局長の解職、退職の保留、懲戒処分は全て、公益通報者保護法に違反する不利益扱いで、違法ということになります。 ■組織の「他山の石」に この問題を巡って、今、世の中で多くの人が怒り、それはまるで沸騰しているようです。 声を上げた男性職員の、大変に不幸な結末が、他の職員を萎縮させるのではないか、兵庫県庁だけでなく、日本中のあちこちの職場で働く多くの人たちをして、内部告発の声を上げづらくさせるのではないか、と心配する声があります。 その結果、不正が放置されてしまいがちになってしまう恐れがあります。 その時立ち上がったのが、兵庫県議会であり、この特別委員会(百条委員会)であると思います。 この特別委員会が真摯に対応しておられること、そのプロセスが模範となって、今後の日本社会で正当な内部告発が真剣に取り扱われることが当たり前となることを私は強く願っています。 斎藤知事は公益通報に関する基本的な知識の欠如と思い込みで、前時代的な対応を取ってしまったが、斎藤知事に限らず全ての組織の上に立つ人間にとって他山の石にすべきだと思います。 「処分は適切だった」と繰り返す斎藤知事、県議会百条委にきょう午後出頭へ 何を語るのか 2024/9/6 9:00 https://www.sankei.com/article/20240906-A7VV23CXMROK7KWY7OIBLZH36E/ 兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれる。 5日に続き、告発者を公益通報として扱わなかった県の対応などが審議対象となり、斎藤氏や、元副知事の片山安孝氏の証人尋問が行われる。 5日の証人尋問では、公益通報制度の専門家が告発者処分を巡る斎藤氏らの対応について、公益通報者保護法に違反していると指摘。 文書に名前が挙がった側近幹部からは、斎藤氏が告発者の特定などを指示したとの証言もあった。 斎藤氏は処分は適切だったと繰り返し主張しており、証人尋問でどう説明するのか注目される。 告発文書は3月中旬、元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が作成し、一部の報道機関や県議らに配布した。 同20日には斎藤氏が文書の存在を把握し、その後、男性を告発者と特定。 27日には県民局長の職を解いた上で、会見で法的措置も示唆して 「噓八百」 「公務員として失格」 などと男性を一方的に非難した。 県は5月7日に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。 5日の証人尋問で証言した産業労働部長の原田剛治氏によると、斎藤氏は文書を把握した翌日の21日、知事室に、いずれも文書に記載のあった片山氏や、前理事の小橋浩一氏、前総務部長の井ノ本知明氏、原田氏を集めて、文書への対応を協議した。 原田氏はこの場で 「皆で(文書の作成者は)元局長じゃないかと話した」 と説明。 知事の指示で職員のメールなどを調べることになったと証言した。 訴えられてる本人が訴えの正当性を判断すること自体が不当だ。 急いだ処分、守らなかった通報者 百条委で見えた告発者処分強行の構図 知事は何を語るか 2024/9/6 7:00 https://www.sankei.com/article/20240906-VEUKH3L2YNLZRPAGSSK53TAZDE/ 告発者の処分は正しかったのか−。 兵庫県議会の調査特別委員会(百条委員会)で5日、元県西播磨県民局長の男性(60)を公益通報の保護対象とせず、処分した斎藤元彦知事らの対応が審議された。 「処分は適切だった」 と主張する斎藤氏。 だが、この日の百条委では、専門家が 「公益通報者保護法に違反している」 と指摘し、斎藤氏の主張を揺るがしかねない証言も出た。 6日には斎藤氏の他、片山安孝・元副知事の尋問が予定されており、何を語るのか注目される。 この日午前に始まった百条委。 初めに、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭し、男性を処分した斎藤氏らの対応について見解を述べた。 男性が匿名で告発文書を作成、配布したのは3月中旬。 斎藤氏は男性を告発者と特定し、同27日に県民局長を解任して内部調査を始めた。 男性は4月4日、県の公益通報窓口に文書とほぼ同じ内容を通報。 しかし、県は5月7日に 「文書の核心的な部分が事実ではない」 として停職3カ月の懲戒処分とした。 男性は7月に死亡、自殺とみられる。 同法では通報者の保護が定められているが、斎藤氏は、男性が告発文書を 「噂話を集めて作成した」 と話したと説明。 告発文書には 「信ずるに足る相当な理由(真実相当性)がなく、公益通報には当たらない」 との主張を繰り返している。 だがこの日、奥山氏は告発文書には大筋で正しい内容も多々あり、公益通報が含まれていることは明らかだと評価。 その上で、男性を早期に処分した斎藤氏らの対応について、 「軽々に公益通報に該当しないと判断せず、公益通報に関する調査が終わるのを待つべきだった」 と指摘した。 また3月27日の記者会見で、斎藤氏が 「公務員失格」 などと男性を非難したことに触れ 「県の行政府のトップである権力者が、公の場で部下の一個人に対して、いわば公開パワーハラスメントに及ぶことは許されない」 と言及。 斎藤氏の主張を真っ向から否定した。 □□□ □□□ 午後に証人として出頭したのは、県の内部調査に協力した藤原正広弁護士。 藤原氏は県の人事課から 「内部通報に関わらず、処分できるか」 と相談を受けた際、文書に真実相当性がなく 「処分は可能」 と回答したと証言した。 藤原氏のこうした回答や協力は、斎藤氏が内部調査について 「第三者性が保たれており、客観性がある」 と主張する根拠となっている。 藤原氏は尋問で 「(処分後に)裁判にも耐えられるだけの調査が行われたという意味で(調査には)客観性がある」 と強調した。 ただ一方で、自身が県から依頼された立場であることなどから、広く県民から納得されるという意味において 「客観性はない」 と認めた。 処分を巡っては、斎藤氏が 「噂話を集めて作成した」 との文言だけを男性の供述内容として公表していることに、 「恣意的だ」 などと批判が集まっている。 斎藤氏はこれまで、処分に至る詳しい経緯の開示を拒否。 百条委で求められれば証言するとしている。 6日の証人尋問の結果次第では、県議会が不信任決議に向かう可能性もあり、斎藤氏がどのように正当性を示せるのかが焦点となりそうだ。 兵庫県人事課「第三者機関設置しては」と上層部に進言するも内部調査だけで告発者を処分 2024/9/5 22:10 https://www.sankei.com/article/20240905-QNLMB6DERJPSHN2WXM3FZGJ5CI/ 兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏が文書の存在を把握した直後の3月下旬、県人事課が第三者機関の設置を斎藤氏に提案していたことが5日、関係者などへの取材で分かった。 同日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の非公開の証人尋問で、県の幹部が証言した。 この時は設置されず、斎藤氏は人事課による内部調査で告発者を処分。 その後、調査の中立性を疑問視する県議会の要請を受け、第三者機関の設置を決めた。 斎藤氏が文書の存在を把握したのは3月20日。 百条委終了後に報道陣の取材に応じた奥谷謙一委員長などによると、同23日に人事課の幹部と知事との協議の場で、調査の必要性が話題となり、24日頃、人事課が弁護士などを入れた第三者機関の設置案を当時総務部長だった小橋浩一・前理事に提出したという。 非公開の尋問では、この案について、県の特別弁護士の藤原正広氏に問い合わせたところ、 「経費もかかる」 といった意見が伝えられたとの証言もあった。 結果的にこのタイミングでの設置は見送られ、県は同27日に告発者の男性を解任し、懲戒処分に向けた内部調査を始めた。 設置されなかった理由は不明という。 視察中、斎藤知事が「コーヒー好き」と発言、「コーヒーメーカー贈る」と提案あったが断る 2024/9/5 17:46 https://www.sankei.com/article/20240905-M6AQO6ICVFJIZL4P7BXTOWAAUY/ 兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡る5日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、県産業労働部長の原田剛治氏が、県内企業から高級コーヒーメーカーを受領した経緯について証言した。 斎藤氏は企業を視察した際、 「僕もコーヒー好きなんですよ」 と発言。 企業側からコーヒーメーカーを贈ると提案があったが、その場には報道陣らが大勢いたため、 「『受け取るのは適切じゃないよね』とお断りになった」 などと明かした。 原田氏は、文書にも名前が記載されている知事の側近の1人。 証言などによると、2023年8月、斎藤氏と共に家電や調理器具を製造している県内企業を視察した。 その際、高級コーヒーメーカーなどの商品が陳列された場所で、斎藤氏が担当者に 「僕もコーヒー好きなんです」 と発言。 すると、担当者から 「ぜひ使ってください」 と提案があったが、斎藤氏はその場で断ったという。 原田氏は、 「(報道陣ら)人が多くいたので『個人として受け取るのは適切じゃないよね』という話になり、お断りになった」 と証言した。 原田氏はその後、企業の担当者から 「PRになる」 との申し出を受け、自身が商品を発送してもらい、県庁内に保管。 告発文書が出回った後の2024年4月、未開封のまま同社に返却したとした。 告発文書は誰が書いたか、知事から作成者特定の指示 協議同席の兵庫県部長が証人出頭 2024/9/5 16:25 https://www.sankei.com/article/20240905-UCKJZUGCVFL7RLBWPUZQMKSUNA/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡る5日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、県産業労働部長の原田剛治氏が証人として出頭した。 原田氏は文書の存在を把握した知事が、県幹部らと対応を協議した場に同席。 知事から作成者の特定などの指示があったと証言した。 原田氏は、文書にも名前が記載されている知事の側近の1人。 証言などによると、斎藤氏は、県西播磨県民局長だった男性(60)が文書を作成、配布した後の3月20日に文書の存在を把握。 翌21日夕に、文書に名前が挙がった元副知事の片山安孝氏、前理事の小橋浩一氏、前総務部長の井ノ本知明氏、原田氏の5人が知事室で文書について協議したという。 原田氏はその際、 「皆で元局長じゃないかと話したことを覚えている」 「我々の名前や人事の話もあって総合的に元局長ではないかと推測した」 と言及。 「文書の内容がほんまかなというのを抑えていこうという話になった」 「その時は(職員の)メールを調べることになった」 と述べ、誰からの指示かとの問いには 「知事からの」 などと証言した。 百条委、兵庫県の内部調査に協力した弁護士 県民に納得される「客観性はない」と認める 2024/9/5 15:56 https://www.sankei.com/article/20240905-U2QGMIH6ZJJVHKCFN5DN233ARM/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、5日に開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)で、告発者の処分に向けた県の内部調査に協力した弁護士が証人として出頭した。 弁護士は 「(告発文書は)不利益取り扱いが禁止される外部通報ではない」 とし、処分は正当だったとの見解を示した。 一方で内部調査については、自身が県から依頼されている立場であることなどから、広く県民から納得されるような 「客観性はない」 と認めた。 証言したのは、県からの法律相談に乗る特別弁護士を務めている藤原正広氏(兵庫県弁護士会)。 百条委での証言などによると、県人事課が4月1日から、藤原氏に処分についての助言を求めるようになった。 告発文書を作成した県西播磨県民局長だった男性(60)は、同月4日に県の公益通報窓口に告発文書と同様の内容を通報。 その後、人事課から 「内部通報に関わらず、処分できるか」 と相談があり、藤原氏は、文書に真実だと信じる相当な理由がなく、告発者の利益を守る対象ではないため、 「処分は可能」 という趣旨の回答をしたという。 真実相当性がないと判断したのは、 「(告発文書が)居酒屋などで聞いた単なる噂話で作成された」 ためだと説明。 告発内容が噂話を基にしているかどうかは、人事課から提示された資料を基に判断したとし、文書の記載内容の真偽について自ら調査したことはないとした。 斎藤氏はこれまで、内部調査について、藤原氏に相談していることを根拠に 「第三者性が保たれており、客観性がある」 と主張。 男性の処分は問題ないとの認識を示している。 藤原氏は尋問で、調査について 「(処分後に)裁判にも耐えられるだけの調査が行われたという意味で客観性がある」 と強調した。 一方で委員から、弁護士は依頼者である県の利益を最優先するため、 「広く県民が納得するような客観性はないのではないか」 と指摘されると、 「客観性の意味の捉え方次第で、そういう意味で考えるのであれば客観性はないということになる」 と述べた。 「コメント難しい」と兵庫知事 専門家の「公益通報保護法に違反する」批判に 2024/9/5 11:59 https://www.sankei.com/article/20240905-46SBGL3HWFMXZGHHR3E3TGT7II/ 兵庫県の斎藤元彦知事は5日午前、報道陣の取材に応じた。 斎藤氏は、男性の処分を巡る一連の対応について百条委で専門家から公益通報者保護法違反と指摘された点について 「内容を承知していないのでコメントは難しい」 とし、 「今回の処分は裁判になっても対応できるようにやってきたので、私としては問題ないと思っていた」 と述べた。 「公益通報保護法に違反する」斎藤知事らのふるまいを専門家が批判 百条委尋問 2024/9/5 11:44 https://www.sankei.com/article/20240905-2MGC56VF4VMG5MYJSLSHRQBD3U/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、5日に始まった県議会調査特別委員会(百条委員会)で、参考人として出頭した上智大の奥山俊宏教授は 「(告発文書を)公益通報に当たらないと判断したのは拙速過ぎ」 「知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反すると考える」 と指摘した。 公益通報制度に詳しい奥山氏は、県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が作成、配布した告発文書について、直接見聞きした人から聞き取り、外形的な事実関係が大筋で正しい内容も多々あり、公益通報が含まれていることは明らかだと評価した。 その上で、男性を早期に処分した斎藤氏らの対応について、 「軽々に公益通報に該当しないと判断せず、公益通報に関する調査が終わるのを待つべきだった」 「知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反すると考えられる」 と断じた。 百条委尋問 通報者保護法違反と専門家、兵庫知事を批判「公開パワハラ」とも指摘 2024/9/5 11:30 https://www.sankei.com/article/20240905-NNLE3YPULZPHFMDRCYPHXM2DII/ 斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が5日開かれ、参考人として出席した上智大の奥山俊宏教授は告発文書に公益通報が含まれていることは明らかだと指摘し、斎藤氏らの対応は 「公益通報者保護法に違反する」 との見方を示した。 文書を作成した元県幹部の男性について斎藤氏が 「公務員失格」 と記者会見で発言したことも 「いわば公開パワハラ。許されない」 と批判した。 午後には贈答品受領疑惑も含めた検証が始まり、側近幹部や県の特別弁護士らを尋問する。 6日は午前に副知事を辞職した片山安孝氏、午後に斎藤氏の尋問がある。 日本維新の会は証言内容を踏まえ斎藤氏への不信任決議案を出すかどうか判断すると表明しており、県議会最大会派の自民党も6日夜に総会を開き対応を協議する。 告発者処分のキーマン、前総務部長が百条委欠席 心身の不調や殺害予告理由に 2024/9/5 10:35 https://www.sankei.com/article/20240905-FK7RVWHXXVPNVKWSROESKGW2AQ/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が5日午前、始まった。 冒頭で、午後に証人として出頭予定だった前総務部長の井ノ本知明氏は、心身の不調や脅迫があったことなどを理由に欠席することが報告された。 井ノ本氏は県の人事当局トップとして、文書を作成、配布した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=の懲戒処分を主導したとされる。 証人尋問では、当時の経緯や斎藤氏とのやり取りなどについて、どのように証言するか注目されていた。 8月に病気療養を理由に総務部付(部長級)に異動。 告発内容とは関係がない男性の私的情報を漏洩した疑いがあるとして、県は井ノ本氏の調査を検討している。 井ノ本氏は、心身の不調が回復しないことや自身への殺害予告があったことなどを挙げ、4日付で欠席届を提出したという。 この日の百条委ではまず、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭。 男性が県の公益通報窓口に通報後、内部調査で男性を懲戒処分とした県の対応について意見を述べる。 午後には、県内企業から高級コーヒーメーカーを受領した産業労働部長の原田剛治氏が証言する。 受領が判明した直後、原田氏は斎藤氏からの指示について否定していた。 6日には、元副知事の片山安孝氏と、斎藤氏の証人尋問が予定されている。 百条委尋問、文書記載の幹部らが証言へ 贈答品受け取り疑惑など検証 6日には知事も 2024/9/5 9:35 https://www.sankei.com/article/20240905-4RG3TUPNY5KV3EBTAMJOVAJ6MI/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が5日午前9時45分から始まり、いずれも文書で名前の挙がった県幹部2人への証人尋問が初めて行われる。 会合では、斎藤氏の贈答品受領疑惑などについて検証。 参考人として出頭する専門家の意見を踏まえ、公益通報後、告発者を保護対象としなかった県の対応の妥当性についても追及する。 疑惑の事実関係や、斎藤氏の関与の有無について側近だった2人からどのような証言が出るか注目される。 午前は、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭。 文書を作成、配布した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が県の公益通報窓口に通報後、内部調査で男性を懲戒処分とした県の対応について意見を述べる。 午後には、いずれも文書に名前が出た県幹部2人が出頭を予定。 文書で斎藤氏に高級コーヒーメーカーが贈られたと記され、自分宛てに商品を送るよう依頼したと認めた産業労働部長の原田剛治氏が証言する。 商品の受け取り判明直後、原田氏は斎藤氏からの指示について否定していた。 また、前総務部長の井ノ本知明氏の尋問も予定。 井ノ本氏は、男性の処分を巡り内部調査した人事当局を管轄する総務部トップの立場にあった。 井ノ本氏は8月、病気療養を理由に総務部付(部長級)に異動。 告発内容とは関係がない男性の私的情報を漏洩した疑いがあるとして県が井ノ本氏の調査を検討していることが判明している。 6日には、元副知事の片山安孝氏と、斎藤氏の証人尋問を予定している。 兵庫知事、夕食予約巡り「俺は知事だぞ」激怒は否定 多数のパワハラ言動指摘には「反省」 2024/9/4 20:30 https://www.sankei.com/article/20240904-RMUNCHH4P5PE3PBPVQLSID5IYY/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が県職員に実施したアンケートの未集計分で、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答が5割超を占めたことを受け、斎藤氏は4日の定例会見で 「言葉遣いや言動について反省している」 などと述べた。 百条委は近く、全ての集計結果を公表する予定。 アンケートは7月31日〜8月14日に実施。 関係者によると、このうち未集計だった8月5日以降の2096件をまとめた結果、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は1052件だった。 自由記述欄では、施策や事業を斎藤氏に説明する際に叱責されたとの回答が目立ち、出張先のホテルで職員が事前予約制の夕食を断わられたと伝えると、 「俺は知事だぞ」 と激怒したとの記載もあった。 この日の会見で斎藤氏は、予約を巡る激怒について 「記憶はない」 と否定。 「(夕食の予約が)取れるか取れないか微妙だった」 「しっかり調整してもらうようお願いした」 と釈明した。 百条委では5、6両日、斎藤氏の贈答品受領疑惑や告発文書を公益通報と扱わなかった対応について証人尋問を実施。 斎藤氏や元副知事の片山安孝氏らが出頭する予定。 県議会最大会派の自民や、維新は証人尋問を踏まえ、斎藤氏への不信任決議案提出を含めた対応を協議する方針。 斎藤氏は会見で 「議会側の動きでコメントは難しいが、百条委や第三者機関の調査に対応していく」 と述べるにとどめた。 <独自>兵庫知事文書問題 アンケート未集計分が判明、5割超が「パワハラ見聞き」 近く結果公表へ 2024/9/4 5:00 https://www.sankei.com/article/20240904-WD2YKTCBNFKBBINSOFR3P3GL7Y/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が全職員約9700人に実施したアンケートで、未集計となっていた約2千人分のうち、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとする回答が5割超を占めたことが3日、関係者への取材で分かった。 中間報告を含めたアンケート全体では約42%となる。 百条委はアンケートや証人尋問の結果を踏まえ、斎藤氏の疑惑の真偽などについて判断し、年内にも報告書を取りまとめる方針。 アンケートは全職員を対象に7月31日〜8月14日まで実施した。 告発文書に記された7項目の疑惑について 「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」 「知事が贈答品を受け取っているのを見聞きしたことはあるか」 などと質問。 インターネット上で回答を求め、6664件集まった。 百条委はこれまで、8月5日午前9時までの回答4568件を中間報告として集計し、公表。斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は約4割の1750件に上った。 関係者によると、百条委は中間報告後、同月14日までに集まった2096件の回答を集計。 斎藤氏のパワハラについて、 「目撃などにより実際に知っている」が71件、 「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」が316件、 「人づてに聞いた」が665件 だった。 中間報告と合わせると、パワハラを見聞きしたとの回答は2802件で、全体の約42%を占めた。 中間報告後のアンケート結果も近く公表される見通し。 具体的な事例を答える自由記述では、施策や事業について斎藤氏に説明する知事協議中に叱責されたとの回答が目立ち、斎藤氏が担当職員に対し ▽「腹立つわ」と5回程度繰り返した ▽「知事やぞ」と怒った などの回答があったという。 斎藤氏が自身の写真の出来映えに不満を示し、準備不足と叱責したとの記述もあった。 また、斎藤氏の贈答品受領については、中間報告後の集計では見聞きしたとの回答が599件あり、中間報告と合わせ1545件と全体の約23%を占めた。 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑は7項目 知事はいずれも否定、県議会の百条委員会で審議 2024/9/2 12:41 https://www.sankei.com/article/20240902-VXWYEL5GVROQPPJM7X7JFTFYU4/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、この告発文書には7項目の疑惑が記されていた。 作成したのは元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)で、斎藤氏はいずれも否定している。 県議会の調査特別委員会(百条委員会)が審議している。 審議の対象となる告発文書は4ページに渡り、 (1)法人副理事長解任、 (2)令和3年の知事選で知人に投票依頼、 (3)商工会議所に投票依頼、 (4)県内企業から高級コーヒーメーカー受領、 (5)政治資金パーティー券の購入を強要、 (6)補助金のキックバック、 (7)県職員へのパワハラ という7項目の疑惑が列挙されていた(表参照)。 パワハラについては、出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で公用車を降りて歩かなければならなかった際、斎藤氏が 「出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らし、その後は一言も口を利かなかった」 と記載していた。 また、商品の受領について告発文書は 「斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」 と指摘。 斎藤氏が昨年8月、家電・調理器具メーカー「千石」(同県加西市)を訪問した際、同行した原田剛治・産業労働部長に対し、同社が贈与を申し出た高級コーヒーメーカーを秘書課に送らせるよう指示したとし、 「皆が見ている場所で受け取れるはずないやろ」 「ちゃんと秘書課に送るように言っておけ」 などと原田氏に発言した生々しいやりとりが記されていた。 公益通報って何? 通報者の解雇、降格、減給は禁止 2024/9/2 13:08 https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/ 公益通報を巡る兵庫県の対応の主な問題点 https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/photo/RURWRVHQ3ZJHFKAPAA53URNNJA/ 公益通報者保護法では、労働者らが所属する組織の不正行為について、不正の目的ではなく、内部通報したり、外部に通報したりすることを 「公益通報」 と定めている。 同法では、公益通報を理由に公益通報者が不利益な取り扱いを受けないよう保護している。 通報を理由に解雇した場合は無効となり、降格、減給することも禁止している。 同法では、通報体制の整備も求めている。 従業員が300人超の事業者は通報窓口の設置が義務で、300人以下の場合は努力義務となっている。 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題では、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)を同法の保護対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性も問題となっている。 斎藤知事と部下たちの隔たりにみるパワハラ疑惑の現在地 「合理的な指導」と「理不尽な叱責」 2024/8/31 7:00 https://www.sankei.com/article/20240831-T7RL4BYYVNMNPGGWXLTI2KJW3U/ 職務に関する疑惑を文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委員会)で初めて証人尋問に臨み、職員に対する一連のパワハラ疑惑について、業務上の指導の範疇との認識を改めて示し、正当性を主張した。 一方、この日の百条委に斎藤氏に先立って出頭した部下らは 「理不尽な叱責を受けた」 と証言。 自身の言動を巡る知事の認識と職員の受け止めとの乖離を、強く印象づける結果となった。 「頭の中が真っ白になった」 「指導の範囲内とは思えないような言い方だった」 昨年11月、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから建物入り口まで約20メートル歩かされ、職員を怒鳴ったとされる件。 告発文書に記載されたこのパワハラ疑惑について、現場で斎藤氏を案内した県幹部は30日の百条委でこう証言した。 一方の斎藤氏は 「歩かされたことで怒ったわけではない」 と説明。 重要な会議のスタートが迫っていたのに、職員が知事の動線を確保していなかったため、 「対応が不十分」 と感じ、 「大きな声でその旨を伝えた」。 そもそも現場は車の進入が禁止されたエリアだったが、その点も聞かされていなかったため、当時の指導としては 「合理的だった」 と、パワハラに当たらないとの認識を重ねて述べた。 斎藤氏は自らを 「厳しい上司」 と認め、部下への言葉遣いやコミュニケーション面で反省すべきところがあったと釈明しつつ、総務官僚だった自身の経験を踏まえ、行政マンに求めるレベルに言及。 知事への報告より前に新聞報道が出ると、度々担当者を呼びつけて叱責したとされる点について、自らの官僚時代は 「新聞の1面に出た時は、すぐに想定問答を作って大臣室に入れておく」 のが当たり前だったとし、県職員にも自分の現役当時と同じような対応を求めたところが 「正直ある」 と語った。 職員アンケートでは約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答しており、百条委の委員からは 「人望がなかったのではないか」 と率直な質問も飛んだ。 斎藤氏は 「職員に好かれたり、人望があるのは大事だ」 としつつ、 「必要な指導は県民のためにする」 と、職員ではなく 「県民ファースト」 の対応だったとの認識を強調した。 この日の尋問終了後、会見した百条委のメンバーの一人は 「証人の受け止めと知事の認識に差がある印象だ」 と感想を述べた。 百条委の奥谷謙一委員長は、これまでの県職員に対する尋問で、斎藤氏の言動について 「県庁生活で初めてこういった叱責を受けたという人もいた」 と明かし、この日も 「頭が真っ白になった」 との証言が出たことから 「パワハラに極めて近いと思う」 と指摘した。 ■年内に報告書 告発文書には、斎藤元彦知事による職員へのパワハラ疑惑のほかに、県内企業からの贈答品受領や、信用金庫の補助金を増額しプロ野球の阪神・オリックス優勝パレードの募金としてキックバックさせた―など、斎藤氏や元副知事の片山安孝氏ら側近による7項目の疑惑が記されていた。 その真偽を調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)は、県の全職員約9700人を対象に7項目の疑惑についてアンケートを実施。 今月23日に公表した中間報告(4568件分)によると、パワハラ疑惑は38・3%(1750件)、贈答品疑惑は20・7%(946件)が見聞きした、と答えた。 百条委ではまずパワハラ疑惑を調査。 斎藤氏が初めて出頭した30日の証人尋問もパワハラ関連の質問に限定している。 次回9月5日と翌6日の期日では、贈答品受領疑惑と、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月7日に死亡=を保護の対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性を調べる。 公益通報を巡る県の対応は一連の問題の焦点ともいえ、6日には斎藤氏を再び尋問するほか、片山氏ら側近にも出頭の上で証言を求める。 10月下旬に優勝パレードやその他の疑惑に関する尋問を行い、11〜12月に百条委として事実を認定した上で報告書をまとめる方針。 ■事実積み重ねて判断を ハラスメント問題に詳しい東北大の増沢隆太特任教授に聞いた。 ハラスメントの中でもパワハラは、定義を厚生労働省が明確に定めており、 @優越的な関係を背景とした言動で A業務上必要な範囲を超え B労働者の就業環境が害されている という3要件全てを満たす必要があるとされる。 知事という立場を考えれば、舌打ちやため息でも民間人とはインパクトが違うと捉えるべきで、日頃からそのような言動を繰り返していたとすれば、職員への威圧に当たるとも考えられる。 現代では 「本人のために怒鳴る」 は成立しない。 冷静で合理的な指摘であれば問題ないが、物を叩いたり、投げたりといった感情的な行為は悪質なコミュニケーションで不適切だ。 斎藤氏の証人尋問での受け答えはこれまでと同様だったが、偽証ができない中で、文具を投げたり、深夜にチャット連絡をしたりといった事実関係は認めた。 パワハラを 「指導」 と正当化するのは、よくあるパターンでもある。 今後の百条委員会では事実を積み重ねて、パワハラの有無の判断につなげてもらいたい。 兵庫県議会各派は百条委をどうみたのか「きちっと答えていた」「丁寧に説明」とする声も 2024/8/30 21:57 https://www.sankei.com/article/20240830-LIBEKGLP5JLARAAAASQGFZCDBY/ 兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を告発された問題を巡り、斎藤氏への証人尋問が初めて行われた30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)。 斎藤氏はパワハラの認識を一貫して認めず、不信任案の提出が現実味を帯びてきた。 この日の説明について各会派の評価は分かれており、議会側の動きにも注目が集まる。 最大会派 「自民党議員団」 の北野実幹事長は 「きちっと答えていた」 と評価する一方、 「自分のことだけを考えているように感じられる発言もあった」 と振り返った。 会派として対応を協議する考えを示し 「県政を何とかしたい」 と語った。 前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会は共同代表の吉村洋文大阪府知事が、不信任案の可能性を示唆。 維新幹部が近く県議団との協議を予定する中、維新の会の門隆志幹事長は 「誤魔化すことなく話し、丁寧に説明していた」 「(不信任案の提出は)それなりの理由が必要になる」 と慎重な姿勢を示した。 「(斎藤氏の説明は)従来の主張を繰り返している」 「県民は納得しない」 と指摘するのは公明党議員団。 「今までの会見に比べれば個別事案に関しては説明していた」 と評価する部分もあったが、パワハラについて明確に肯定も否定もしない斎藤氏の姿勢に疑問を呈した。 一方、第4会派のひょうご県民連合は来月にも不信任案を提出する方針を固めた。 会派幹部は 「記者会見と発言が変わらず、県政の正常化には知事が辞職するしかない」 「議会として民意を突き付ける必要がある」 と話している。 <独自>兵庫県議会会派が9月議会で斎藤知事の不信任案提出方針 他会派と協議へ 2024/8/30 21:32 https://www.sankei.com/article/20240830-ZHVXEKVHMBNIHLFHZEPHRFJM2Q/ 兵庫県議会第4会派の 「ひょうご県民連合」 が、斎藤元彦知事に対する不信任決議案を提出する方針を固めたことが30日、関係者への取材で分かった。 9月19日開会の県議会9月定例会での提出を想定し、他会派と協議していく。 不信任案可決には4分の3以上の賛成が必要で、各会派の対応が注目される。 不信任案を巡っては、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で提出する可能性を示唆。 党幹部が31日に県議団と対応を協議する予定となっている。 不信任案は議長を含め全議員の3分の2以上が出席し、出席議員の4分の3以上の賛成で可決する。 可決した場合、首長は失職か議会の解散かを選択する。 同県議会(86議席)で全員が出席した場合、可決には65人の賛成が必要。 県議会の勢力は最大会派の自民が37人で、維新21人▽公明13人▽立憲民主党議員らでつくるひょうご県民連合が9人−などと続く。 同県議会で不信任案提出には8人が必要で、県民連合は単独で満たしている。 「パワハラ認めるべき」「言い訳が多い」「不誠実」斎藤知事の発言に傍聴者から批判の声 2024/8/30 20:06 https://www.sankei.com/article/20240830-SIHNLVRUIFODTJV5NVU43FMFX4/ 部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏に対する初めての証人尋問が行われた。 パワハラだとされる自身の言動について 「記憶にない」 などと述べた斎藤氏に対し、傍聴した県民からは 「不誠実」 「言い訳が多い」 と批判の声が上がった。 「質問に正面から答えず、言い訳めいた回答が多かった」 「潔くパワハラを認めるべきだ」。 同県尼崎市の女性(51)は語気を強めてこう語った。 斎藤氏は就任間もない頃、机を叩いて県幹部を叱責した事案について 「就任直後だったので」 と釈明。 机を叩く行為をパワハラと認めるか否かを問われたが、回答を控えた。 この点について、女性は 「パワハラかどうかを聞かれているのに『就任直後だから』とか背景の話ばかり」 「ここまで答えないとは思わなかった」 と不満げな様子だった。 「『記憶にない』という答弁は不適切で不誠実」 と指摘したのは、同県川西市の男子高校生。 部下に対して 「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」 と叱責したとの疑惑について斎藤氏は 「記憶にない」 と述べたが、 「普通にパワハラだと感じた」 と呆れ気味に語った。 「斎藤知事、説明責任果たしてない」と百条委員会委員長 2024/8/30 19:41 https://www.sankei.com/article/20240830-KAJLTPG47VMCRDEF6OYTER4ZYY/ 兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への初めての証人尋問が終了後、奥谷謙一委員長らが会見を開いた。 奥谷氏は斎藤氏の尋問については 「印象としては記者会見の内容とあまり変わらない」 「説明責任が果たされたとは考えられない」 との認識を示した。 一方、斎藤氏の行為について 「パワハラに当たるかどうかは別として(告発文書に)記載している事実が浮かび上がったことが重要だ」 と述べた。 会見に出席した委員の一人は、証人として出頭した職員と、斎藤氏の証言を踏まえ、 「パワハラを受けた職員と、知事の認識に差があった」 「事実が明らかになったので議論を深めたい」 などと印象を語った。 百条委を終えた斎藤氏「私が知事として仕事する」と知事職に強いこだわり 改めて辞職否定 2024/8/30 19:12 https://www.sankei.com/article/20240830-OPSEGVWOAFMRXK4CNALXBHS4R4/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)終了後、斎藤氏は報道陣の取材に応じ、 「私が知事として仕事をさせていただく」 と述べ、改めて辞職を否定。 知事職に対する強いこだわりをのぞかせた。 この日は、斎藤氏のほか県幹部ら4人への証人尋問が行われた。 県幹部らは斎藤氏からの叱責を 「怒鳴られた。理不尽な叱責だと思った」 などと証言。 一方、斎藤氏は 「職員に不快な思いをさせたとしたら申し訳ない」 と反省の弁を述べる一方、パワハラの認定は自身がすべきではないとして明言を避けた。 終了後、報道陣から進退を問われた斎藤氏は 「知事としての仕事を果たすのが私の責任」 として続投の意思を改めて表明。 「職員からの人望や信頼感が1ミリもないということはないと思っている」 とし、 「信頼関係を再構築する」 という従来の主張を繰り返した。 辞職を否定し続ける斎藤氏。 だが、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事は27日、維新として不信任決議案を提出する可能性があると言及している。 このことについて報道陣に問われた斎藤氏は 「仮定の話には答えられない」 とだけ語った。 斎藤知事、初めての証人尋問でも正当性主張 議会では不信任決議案提出の動きあり 2024/8/30 18:57 https://www.sankei.com/article/20240830-EGNLL2PXVNO47NJHMY3FTP52LY/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、パワハラ疑惑に関して斎藤氏本人に初めて証人尋問を実施した。 斎藤氏は文書で職員を叱責したとされた事例について、 「合理的な指摘だった」 と正当性を強調。 告発者の処分も適切だったとの認識を改めて示した。 県議会では、斎藤氏の辞職につながる不信任決議案提出の動きがあり今後、各会派の対応が焦点となる。 県西播磨県民局長だった男性(60)が作成した文書には、 「出張先で公用車を降り、20メートルほど歩かされただけで職員を怒鳴り散らした」 などと記載。 この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、この場に居合わせた県幹部が 「理不尽な叱責を受けた」 と証言した。 これについて斎藤氏は 「大きな声で強い指摘をした」 としつつ、 「当時としては合理的な指摘だった」 と主張。 一方で、強い口調で職員を叱責したことに関し 「職員に不快な思いをさせたことは反省したい。謝りたい」 と述べる場面もあった。 斎藤氏を巡っては、前回知事選で推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で不信任決議案を出す可能性を示唆。 他会派でも不信任案提出を検討する動きが出ている。 9月5、6日の百条委では企業からの贈答品受領疑惑と、文書を公益通報として扱わなかった対応について検証し、斎藤氏も証人出頭する予定。 「パワハラと認めるか」と問われた斎藤知事 明言避け「百条委が判断すると思う」 2024/8/30 18:08 https://www.sankei.com/article/20240830-22HPSH7BAZOKFKPVONSNJ7G3FM/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は 「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」 「謝りたい」 と述べた。 一方、パワハラの認識については 「百条委や第三者委員会が判断する」 と答え、明言を避けた。 この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、県幹部の尋問を公開で実施。 昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に斎藤氏が出席する際、車止めが置かれている車両進入禁止区間を歩かされた斎藤氏が、 「車止めをどけておくべきだった」 として県幹部らを叱責したことが明らかになった。 この県幹部は 「理不尽な叱責」 と証言した。 百条委の尋問で斎藤氏は 「理不尽な叱責」 という県幹部の証言に対する受け止めを問われ、 「言い方について、もしご本人が不快に思われているならお詫びしたい」 と釈明。 一方、委員から 「パワハラと認め、お詫びするのではないのか」 と重ねて問われると 「パワハラかどうかは私が判定するより、百条委や第三者委員会が判断すると思う」 と述べるにとどめた。 兵庫・斎藤知事「仕事のミスには短気」 百条委の委員から「人権感覚ずれている」と批判も 2024/8/30 17:35 https://www.sankei.com/article/20240830-NFMOZIRQFJK6PLQPWK2RXLYLFM/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は自身の性格を問われ 「仕事については厳しいところが正直ある」 「ミスがあった場合、短気な面もある」 と述べた。 部下を怒鳴ったり机を叩いたりした行為について、委員からは 「人権感覚が相当ずれている」 と批判された。 百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では回答者の約4割がパワハラ行為を見聞きしたと回答。 職員から、斎藤氏の性格についてすぐに激高する 「瞬間湯沸かし器」 との指摘もあった。 委員を務める県議は説明済みの事業や自身が知らない事柄が報道された時などに斎藤氏が 「聞いていない」 と部下を叱責した点は短気な性格が原因と主張。 「パワハラ体質についていけない」 と苦言を呈した。 「(告発者で死亡した元)県民局長は行政経験も人生経験も豊かな人」 「普通の人権感覚があれば怒鳴りつけない」 「ここが一番知事の問題ではないか」 との指摘もあった。 斎藤氏は 「過去は取り戻せないので、直接お詫びし、申し訳ないと言いたい」 「これからはもっといい知事としてやっていきたい」 と述べた。 斎藤知事「職員に謝りたい」 説明済みの事業を「聞いていない」と強く叱責、百条委で証言 2024/8/30 16:51 https://www.sankei.com/article/20240830-QZUTVS7GWBJWTHZHPIIQACEJGM/ 部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる一連の疑惑を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、証人として出頭した斎藤氏は、自身が強い口調で職員を叱責したケースについて 「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」 「謝りたい」 と述べた。 百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では、説明済みの事業について斎藤氏から 「聞いていない」 と叱責されたという声が複数寄せられた。 この日、こうした複数の事例について問われた斎藤氏は 「私も完璧な人間ではない」 「一回聞いたことをすべて覚えているかというと、そこまで全能ではない」 と釈明した。 これに対し百条委の委員は、斎藤氏の鋭い叱責で事業の説明ができなくなり、施策が進められず停滞した事例に言及し、 「『資料に書いているから知っていると思うな』という発言は適切か」 と指摘。 斎藤氏は 「言い方が厳しかったり、強くなったりしたことは謝りたい」 と陳謝した。 「記憶にない」と繰り返す百条委の斎藤知事「全て覚えているほど全能ではない」 2024/8/30 16:37 https://www.sankei.com/article/20240830-6OJXJ6MVGRJYNN4BUCOOTRSOVQ/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。 県職員による斎藤氏への事業説明で、自身が把握していない事業が話題になった際、職員を叱責したとされる件について 「記憶にない」 との答弁を繰り返した。 百条委の委員は、空飛ぶクルマ関連の事業が新聞で報じられた後に知事室を訪れた担当者を 「何これ、聞いてない」 「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」 と叱責したとの疑惑を追及した。 叱責したかとの質問に斎藤氏は 「記憶にない」 と否定。 「いろんなレク(説明)を受けていて、一つ一つ覚えていない」 「『聞いていない』ということから、私は合理性があると思う」 と答えた。 一方で 「私も完璧な人間ではない」 「一回聞いたことを全て覚えているほど全能ではない」 「大量の資料の内容は失念することがあり、聞いていないと言ってしまうことはある」 「そこは注意しないといけない」 とも主張。 委員は 「知事に完璧な人間を求めているのではない」 と指摘し、やり取りが噛み合わない場面もみられた。 空飛ぶクルマ事業を巡る叱責については、斎藤氏の尋問に先立ち、30日午前に県職員の証人尋問が行われ、職員は当時を振り返り、 「これほどきつい言葉を上司からかけられたことは、県職員になってからなかった」 と証言している。 淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」 2024/8/30 16:29 https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。 斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて 「適切だった」 との認識を示した。 男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。 斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。 男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。 百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。 斎藤氏は 「今も思ってはいません」 「適切だったと思います」 「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」 と強調した。 男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに 「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」 と進言したことが明らかになっている。 斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて 「調査結果を待たずに処分できないか」 と人事当局に打診。 人事当局が弁護士に相談したところ 「法的には可能」 との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。 淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」 2024/8/30 16:29 https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。 斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて 「適切だった」 との認識を示した。 男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。 斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。 男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。 百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。 斎藤氏は 「今も思ってはいません」 「適切だったと思います」 「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」 と強調した。 男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに 「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」 と進言したことが明らかになっている。 斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて 「調査結果を待たずに処分できないか」 と人事当局に打診。 人事当局が弁護士に相談したところ 「法的には可能」 との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。 <独自>空飛ぶクルマの協定「聞いてない」「勝手にやるな」と斎藤知事が激しく叱責 県職員証言 2024/8/30 16:03 https://www.sankei.com/article/20240830-MND24RLPFNJFJIAH2H7J6NB7FU/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)で30日、非公開形式の証人尋問に出頭した県職員が、昨年1月に斎藤氏から 「何これ」 「勝手にやるな」 などと激しく叱責され、説明を諦めて退室したことがあったと証言したことが分かった。 関係者への取材で判明した。県職員は 「これほどきつい言葉をかけられたことは、県職員になってからなかった」 と述べた。 県職員は昨年1月16日午前、翌週に予定されていた 「空飛ぶクルマ」 の開発メーカーとの協定締結式について斎藤氏に説明しようとした。 担当者とともに知事室に入ったところで、斎藤氏から大声で 「何これ」 と一喝されたという。 続けて斎藤氏は 「聞いてない」 「そらくる(空飛ぶクルマ)は知事直轄なんだから勝手にやるな」 と激しく叱責した。 その後、職員は締結式についての説明をしようと試みたが、説明の途中で斎藤氏に 「やり直し」 と遮られるなどしたため、説明は不可能と判断し、途中で退室したという。 さらに、百条委の委員から斎藤氏の対応が適切だったかなどと問われると、斎藤氏が 「聞いてない」 と述べた点について、事前に幹部から説明があったはずだとした上で 「理不尽だと感じた」 と述べた。 説明を諦めて退室せざるを得なかった点については、斎藤氏らに対し 「かなり腹が立った」 と明かした。 百条委証人尋問始まる 兵庫知事「強く指摘した」 大声での注意認めるも、パワハラ否定 2024/8/30 15:39 https://www.sankei.com/article/20240830-7RGDCB5IBBJ2LG7XSICQAKMITA/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏への証人尋問が始まった。 出張先で公用車を降りて20メートル歩かされ、職員を怒ったとされる問題について、斎藤氏は 「車の動線を確保できていなかったのではないかという強い思いがあった」 「それなりに強く指摘した」 と述べ、大きな声で注意したことは認めた。 一方、当時は進入禁止との認識がなく、自身の対応は適切だったとの認識を改めて示した。 元県西播磨県民局長が作成した告発文書では 「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」 と指摘されていた。 斎藤氏の尋問に先立って行われた県幹部の公開尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれる会合に出席。 その際、告発文書にあるように入り口付近は車止めが置かれた進入禁止区間のため、手前で公用車を降りて歩いたという。 その際 「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」 と叱責し、職員は車止めをどけざるをえなくなったという。 出頭した県幹部は斎藤氏の叱責が 「必要な範囲内」 と感じるかを問われ 「思いません」 と否定した。 一方、斎藤氏は 「歩かされたことを怒ったのではなく、円滑な動線を確保していなかった」 ことについて叱責したとしている。 「理不尽な叱責を受けた」20メートル歩かされ激怒した斎藤兵庫知事 県幹部が百条委で証言 2024/8/30 14:55 https://www.sankei.com/article/20240830-LG7G2CQE2BMJJNY3VOGVUWJRQE/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、県幹部らへの証人尋問が始まった。 斎藤氏が出張先で入り口の手前20メートルで公用車から降りて歩かされたことに対し、職員を怒鳴り散らしたとされる問題について、県東播磨県民局長は 「怒鳴られた」 と証言し、 「理不尽な叱責を受けた」 と述べた。 元県西播磨県民局長が作成した告発文書には 「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」 と記されていた。 この日、公開で行われた百条委での証人尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に出席。 その際、告発文書に書かれていたように入り口付近には車止めが置かれ、進入禁止区間となっており、斎藤氏はその手前で公用車を降りて歩いたという。斎藤氏は 「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」 と東播磨県民局長を叱責したため、会合の間に車止めを別の場所に移動。 帰りは公用車が入り口付近で待機し、斎藤氏は歩かずに公用車に乗り込んだという。 斎藤氏は6月20日の会見で 「円滑な動線の確保を図るべきだったのではないかという趣旨だった」 「あくまで業務上必要な指導」 とし、パワハラではなかったとの認識を示した。 一方、百条委で証言した東播磨県民局長は、斎藤氏の叱責が 「必要な範囲内と感じるか」 と問われ、 「思いません」 「理不尽な叱責を受けた」 と述べた。 斎藤氏本人の証人尋問は午後3時から始まり、県議会のホームページでライブ中継される。 「エレベーター閉まり激高」…一連のパワハラ疑惑に兵庫知事は何語る 30日に初尋問 2024/8/29 19:58 https://www.sankei.com/article/20240829-QNTPAKC475PABCHCZLC2A7GYJY/ 兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、斎藤氏本人の出頭を求め、職員への一連のパワハラ疑惑について初めて尋問を実施する。 記者会見や取材対応ではパワハラを否定しつつ、これまで具体的な言及は避けてきた斎藤氏。 百条委では事実関係や本人の認識だけでなく、県政トップの説明責任の果たし方も問われることになる。 ■「百条委でしっかり」 「この場で詳細を答えるのは控えたほうがいいかな、と思う」 兵庫県庁で27日に行われた知事定例会見。 斎藤氏は疑惑に関する度重なる質問をいずれもかわし 「百条委でしっかりやりたい」 と繰り返した。 全職員(約9700人)を対象としたアンケートのうち4568件を取りまとめた中間報告では、パワハラを見聞きしたとの回答が約4割にあたる1750件に上っていた。 ■繰り返す「適切な指導」 アンケートの記述などによると、斎藤氏の地方視察時に目の前でエレベーターが閉まった際、そばにいた職員に 「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」 と激高。 また告発文書では、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから20メートル歩かされただけで怒ったとされ、職員に対する百条委の尋問でも、同様の証言が得られたことが明らかになっている。 こうした一連のパワハラ疑惑について、斎藤氏は 「指導の範囲内で適切」 と一貫して正当性を主張。一方で個別のエピソードの真偽や事実関係の説明は避けてきた。 職員アンケートの中間報告の結果についても、 「コミュニケーション不足」 や 「受け取り方のずれ」 を挙げつつ、 「私としては県政をより良くするために必要とされる指導や、こうしてほしいということを自分なりに伝えた」 と、パワハラには当たらないとの見解を示すにとどまっている。 30日の尋問では、パワハラ疑惑の個別の事実関係について委員から質問があるとみられ、斎藤氏の証言の具体性や信用性が注目される。 ■元局長への対応も追及 問題の発端となった告発文書は3月中旬、元県西播磨県民局長の男性(60)が一部の報道機関などに配布。 県は同27日に男性を解任し、目前に迫った退職を保留。 同日の会見で斎藤氏は法的措置を示唆し 「噓八百」 「公務員として失格」 などと非難した。 県は5月、内部調査をもとに男性を停職3カ月の懲戒処分とした。 男性は百条委に出頭し証言する予定だったが 「死をもって抗議する」 とのメッセージを残し、7月7日に死亡、自殺とみられている。 斎藤氏の贈答品受領疑惑や、男性の告発を公益通報と扱わずに処分した県の対応については9月5、6日の百条委で証人尋問を行って調べる。 斎藤氏は6日に出頭する予定。 <独自>告発した元局長の私的情報漏洩か 兵庫知事側近の前総務部長ら 県が調査検討 2024/8/29 5:00 https://www.sankei.com/article/20240829-I7672IG3YZOJ3NY6WKUDVAY2UM/ 兵庫県の斎藤元彦知事らのパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)の私的な情報を漏洩した疑いがあるとして、県が前総務部長の井ノ本知明氏らの調査を検討していることが28日、関係者への取材で分かった。 男性は7月に死亡し、直前にプライバシーへの配慮を周囲に訴えていた。 内部調査ではなく、弁護士に調査を依頼する方針。 県は元副知事の片山安孝氏や前理事の小橋浩一氏、産業労働部長の原田剛治氏の調査も検討。 井ノ本氏を含め、いずれも文書で名前が出た知事の側近で、男性の懲戒処分にも関与したとされる。 男性が3月に匿名で文書を報道機関などに配布した後、斎藤氏の指示で作成者を調べていた片山氏らが男性の公用パソコンを調査。 告発文書のデータを確認したことがこれまでに判明している。 関係者によると、井ノ本氏らは4月頃から、パソコンに保存されていた告発内容とは無関係な男性の私的情報を県議らに開示していた疑いがあるという。 県の懲戒処分の指針では、職務上知り得た秘密を故意に漏らした職員を処分の対象としている。 県は井ノ本氏らがこれに抵触する可能性があると判断。 外部の弁護士に調査を委託する方向で調整を進めているという。 男性は7月19日の県議会調査特別委員会(百条委員会)に証人として出頭を予定。 しかし、一部の委員が告発とは無関係な情報も提出するよう求めているとして、代理人を通じプライバシーを保護するよう百条委に要請するなど、私的情報が流布されていることに不安を抱えていたという。 男性は同月7日に死亡。 自殺とみられ、証言はしなかったが、陳述書などを準備していた。 8月23日に非公開で行われた百条委の証人尋問では、職員が私的情報の持ち出しについて 「調査の必要があると認識しており、弁護士会に相談している」 と証言した。 「調査待たずにできないか」 告発者早期処分、斎藤知事の指示か 「批判風向き変わる」証言も 2024/8/28 7:00 https://www.sankei.com/article/20240828-RANCNENEK5OCBCCP3PZ6WVJ5BU/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、告発者を停職3カ月とした県の懲戒処分の詳しい経緯が、県議会調査特別委員会(百条委員会)での県職員の証言などで明らかになってきている。 告発者が県の窓口に公益通報したことから、少なくとも4人の職員が早期処分に否定的な意見を表明。 しかし、斎藤氏や側近の県幹部らは受け入れずに処分に踏み切った。 背景には斎藤氏の意向が色濃く浮かび、今後の百条委では斎藤氏や側近らの説明が焦点となる。 「百条委なら調査権があるのでそこで説明する方が、しっかりと我々も説明できる」 27日の定例会見で斎藤氏は早期処分の指示に関しての明言を避け、百条委が出頭要請する方針の側近3人については 「それぞれの立場で調査に対して答えていただくといい」 とした。 これまでの百条委での証言や関係者への取材などで明らかになった処分に至る経緯はこうだ。 県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が文書を作成し、一部の報道機関などに配布したのは3月中旬。 斎藤氏は同月20日に文書の存在を把握し、翌21日に片山安孝副知事(当時)らに調査を指示した。 同22日には、人事課が男性を含む複数の職員のメールの調査を始めた。 文書の作成者として男性が浮上し、25日に片山氏らが男性を聴取。 男性が使用していた公用パソコンも調べ、告発文書のデータを確認した。 同27日、県は男性を解任し、4日後に控えていた退職も保留すると発表。 斎藤氏は会見で文書を 「噓八百」 と評し、 「公務員失格」 と男性を非難した。 こうした対応に不信感を抱いた男性は4月4日、県の公益通報窓口に告発文書と同様の内容を通報した。 これを受け、人事当局の幹部が小橋浩一理事(当時)や井ノ本知明総務部長(同)に 「公益通報の調査結果が出るまで処分は待った方がいい」 と進言。 斎藤氏にも伝わり、一度は了承された。 ところが同月中旬、斎藤氏は井ノ本氏を通じ 「調査結果を待たずに処分できないか」 と人事当局に打診。当局が弁護士に相談したところ、 「法的には可能」 との見解を得たため、小橋氏や井ノ本氏は処分を優先するよう指示したという。 処分案を審議する県の綱紀委員会が開かれたのは、大型連休の谷間にあたる5月2日。 この場でも委員である別の県幹部3人が、 「公益通報の調査結果を待って処分すべきではないか」 などと懸念を示した。 文書で名前が挙がっている井ノ本氏が、同委員会の委員長を務めている点を疑問視する意見もあったが、これも受け入れられず、県は連休明けすぐの7日、懲戒処分に踏み切った。 斎藤氏が文書を把握してから1カ月半。 この間、告発された当事者である斎藤氏や側近幹部が告発者を特定し、異論を押し切って処分に突き進んだ形だ。 百条委では、斎藤氏が処分を急いだ理由について 「『懲戒処分をすれば(自身への批判の)風向きが変わるのでは』と知事が言っていると聞いた」 との証言もあった。 百条委委員からは 「一連の対応は処分ありきだ」 との指摘が上がっており、9月5、6日に予定されている斎藤氏や側近らの証人尋問で追及する構えだ。 兵庫知事パワハラ疑惑 維新代表発言に知事「自分なりにしっかり対応」 側近3人も尋問へ 2024/8/27 12:00 https://www.sankei.com/article/20240827-OCFST3CLMBNNBBI4BI7EQR2FZU/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、日本維新の会の馬場伸幸代表が30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の斎藤氏の証人尋問を踏まえ党の対応を協議すると発言したことを受け、斎藤氏は27日午前、報道陣の取材に 「30日の百条委では自分なりにしっかり対応していく」 と述べた。 斎藤氏は、馬場氏の発言について内容の詳細は承知していないとしたうえで 「維新の会にはこれまでしっかり支援していただいたことは感謝申し上げる」 と述べた。 30日の百条委では、斎藤氏のほか、4人の県職員らが証人として出頭する予定。 馬場氏は26日の党常任役員会後、斎藤氏の尋問を踏まえ幹部らで党の対応を協議すると明らかにしていた。 また、百条委は9月上旬に実施する証人尋問に向け、斎藤氏のほか、辞職した片山安孝元副知事を含む側近3人に出頭を要請する方針を固めた。 告発文書を公益通報として扱わなかった県の対応について追及する。 関係者によると、23日の理事会で、9月5日に井ノ本知明元総務部長と原田剛治産業労働部長、6日に斎藤氏と片山氏の出頭を求める案がまとまったという。 <産経抄>兵庫県庁の「すまじきものは宮仕え」 2024/8/27 5:00 https://www.sankei.com/article/20240827-O4YJD2A3WFLZVN6H53RREMHIFA/ 歴史学者、磯田道史さんの『殿様の通信簿』により、元禄時代に書かれた『土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)』という本の存在を知った。 当時幕府の隠密が諸大名の内情を探索しており、それをまとめたものらしい。 ▼たとえば「忠臣蔵」で有名になった浅野内匠頭については「女色を好むこと切なり」とある。 政治は大石内蔵助ら家老に任せきりだったようだ。 「土芥寇讎」という言葉は『孟子』がその出典である。 「殿様が家来をゴミのように扱えば、家来は殿様を親の仇のようにみる」 という意味だという。 ▼さて令和の時代に至っても、殿様気分の知事が少なくないとの指摘もある。 兵庫県の斎藤元彦知事は果たして県職員をゴミのように扱ったのか。 いわゆるパワハラがあったのか。 隠密ならぬ県議会調査特別委員会(百条委員会)による調査が続いている。 30日には斎藤氏に対する証人尋問も行われる予定だ。 ▼斎藤氏のパワハラ疑惑を文書で告発した男性職員は証人として出席するはずだったが、先月死亡しているのが見つかった。 自殺とみられる。 23日に公開された県職員アンケートによれば、回答した4568人のうち38・3%の1750人がパワハラ疑惑を、20・7%の946人が、視察先で贈答品を受領したとの疑惑を見聞きしたと回答していた。 ▼百条委員会では事実を確認した上で、年内にも報告書をまとめる方針である。 ただ既に県政の停滞は目に余るものがある。 県職員の士気は低下するばかりだろう。 2024年度の兵庫県の職員採用試験では、一般事務職(大卒程度)の筆記試験の辞退者が4割にものぼった。 むべなるかなである。 ▼歌舞伎の名セリフのひとつが口をついて出てくる。 「せ(す)まじきものは宮仕えじゃなあ」 「逃げたな」「腹立たしい」 パワハラ否定、説明変遷の斎藤知事に職員から批判の声 2024/8/24 20:09 https://www.sankei.com/article/20240824-GWDMSU63TFPG5CCWXRQMVVK5TY/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、23日に行われた県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問では出席した県職員から、斎藤氏の対応について 「腹立たしい」 「看過できない」 といった批判の声が上がった。 百条委委員らによると、ある職員は、職員アンケートで新たなパワハラ疑惑が多数指摘されたことが判明した後の会見で、斎藤氏が 「仕事なので厳しく指導することもある」 などとパワハラを否定したことに 「正直、腹立たしい。『なんでそういうことを言うの』という思いだ」 と証言。 疑惑についての説明が変遷しているとして 「逃げたなと思った」 とも打ち明けたという。 6人が証言したが、明確にパワハラを受けたとの認識を示した職員はいなかった。 ただ、 「人生で初めてこういうことをされた」 「自分は精神的にタフなのでダメージは少なかったが、(同じことを)他の人にされているなら看過できない」 と訴える職員もいたという。 斎藤知事 “パワハラ疑いを見聞き”約4割 アンケート中間報告 2024年8月23日 17時02分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240823/k10014557221000.html 兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、すべての県庁職員を対象に行われたアンケートの中間報告が23日に公表されました。 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、事実関係の調査を進めている県議会の百条委員会は、先月末からすべての県庁職員を対象にアンケートを行いました。 今月5日までに全体の半数近くにあたる4500人余りの職員から回答が寄せられていて、23日、その集計結果が中間報告として百条委員会に示されたあと、公表されました。 それによりますと、斎藤知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあると回答した人は、およそ4割にあたる1750人(38.3%)でした。 自由記述欄には 「公用車内で知事が激怒し、前部座席を蹴った」、 「机をたたいて怒り出す」、 「知事が出席するイベントや行事にマスコミが来ないと怒る」 などの内容がありました。 また、知事が贈答品を受け取っている疑いを見聞きしたことがあると回答した人は946人(20.7%)で、自由記述欄には 「40万円相当の革ジャンを試着し、『これはいい。もらえないか』と知事がおねだり」、 「両手で抱えきれない量のかきを全部1人で持って帰った」、 「受け取りを拒否した職員分のカニも知事が持ち帰ったと聞いた」、 「『その靴ほしいです。白い靴がほしいです』と発言した面談記録を読んだ」 などの内容がありました。 ただ、回答は人づてに聞いたことをもとに書かれているものも多いということで、百条委員会は知事や職員の証人尋問で事実関係を尋ねるなど、調査の参考資料として取り扱うことにしています。 「恣意的」「卑怯」 噂話°沛qだけを公表する斎藤兵庫県知事に識者から批判 告発問題 2024/8/21 7:00 https://www.sankei.com/article/20240821-TQWI6H3VTZKHNE3JXCJDXX4LQA/ 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が告発された問題をめぐり、斎藤氏は20日の定例会見で、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)に対する聴取内容について、県の情報公開条例を理由に開示しないと説明した。 しかし、これまでに 「噂話を集めて作成した」 との文言だけは男性の供述内容として公表。 自身の判断の正当性を示す根拠としており、 「恣意的な運用だ」 「一部の発言を小出しにした卑怯なやり方」 との批判の声が上がっている。 「情報公開条例で人事管理に関する事務は非公開とされているので、公表することはできない」 会見で斎藤氏は、県側と男性とのやり取りを開示しない理由をこう説明。 自身が公表したくないわけではなく、あくまで条例に基づいた対応だと強調した。 同条例は、公にすることで事業などの適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある情報は非公開とすると規定。 懲戒処分に向けた聴取内容もこれに該当するという。 ただ、今月7日の会見で斎藤氏は、男性が告発文書について 「噂話を集めて1人で作成した」 と認めたと説明。 このため、告発文書には 「信ずるに足る相当な理由(真実相当性)」 がなく、公益通報の対象外として男性を処分した対応は適切だったと主張した。 なぜ、非公開であるはずの聴取内容のうち 「噂話」 供述だけは公表できるのか。 斎藤氏は 「(文書に)真実相当性がないことを示すため、必要最小限の説明をした」 と述べたが、男性はすでに死亡しており、反論ができない中、供述の信用性を担保することは重要だ。 どのようなやり取りで文言が出てきたのか。 聴取を記録した音声データや、男性が署名した供述調書のような客観的な資料はあるのか。 斎藤氏は 「裏付けとなる調査記録は存在する」 としたが具体的な説明は避け、 「噂話」 供述を事実として繰り返した。 内部告発に詳しい上智大の奥山俊宏教授は、こうした対応について、 「録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している」 と指摘。 「こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ」 と批判する。 その上で、 「文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない」 と強調した。 兵庫県知事が否定のパワハラ「見聞き」と回答1750件 職員アンケート中間報告、百条委 2024/8/19 21:27 https://www.sankei.com/article/20240819-LWQGSEQEVNJGLDTKIDNI7IN5WM/ 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が実施した職員アンケートの中間報告がまとまり、斎藤氏のパワハラを目撃したり、人から聞いたりしたとの回答が合わせて4割近くに上ったことが19日、関係者への取材で分かった。 斎藤氏はこれまで、 「業務上必要な指導だった」 などとパワハラを否定しているが、改めて説明が求められそうだ。 アンケートは、職員約9700人を対象に7月31日〜今月14日まで実施。 告発文書に記された7項目の疑惑について 「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」 「知事が贈答品を受け取っていることを見聞きしたことがあるか」どと質問した。 百条委は5日までに集まった4568件の回答を中間報告として取りまとめた。 23日の委員会での協議後に具体的な内容を公表する予定。 関係者によると、斎藤氏のパワハラについて、 「目撃などで実際に知っている」との回答が59件、 「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」との回答が466件、 「人づてに聞いた」が1225件だった。 「知らない」としたのは2818件だった。 問題を巡っては、斎藤氏が元県西播磨県民局長の男性(60)が作成した文書を 「噓八百」 などと非難し、5月に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。 調査の中立性を疑問視した県議会が6月、百条委を設置し、文書内容などについて調査を進めている。 百条委では今月23日から、斎藤氏のパワハラに関して職員らの証人尋問が始まり、30日には斎藤氏が証人として出頭する予定となっている。 <主張>兵庫県知事の疑惑 公益通報の対応検証せよ 社説 2024/8/17 5:00 https://www.sankei.com/article/20240817-6QDCCYD3HZJ6TMMK3PDOF4WR7M/ 兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑などを内部告発された問題で、公益通報に対する県の対応への批判が強まっている。 平成18年に施行された公益通報者保護法は、不正の内部告発者を守るとともに、組織の不正を断ち切り、健全な発展につなげる狙いがある。 その趣旨を、県が歪めたとしたら容認できない。 2024年8月下旬から県議会の調査特別委員会(百条委)で、斎藤知事を含む職員らの証人尋問が始まる。 告発内容の真相解明だけでなく、県の一連の対応についても徹底的に検証すべきだ。 斎藤知事は2024年8月7日の定例会見で、時系列で対応を説明した。 元県西播磨県民局長の男性が2024年3月12日に報道機関などに送った告発文書を、斎藤知事が知人を通じて把握したのは同月20日だ。 翌日に副知事らと対応を協議し、作成者の特定などの内部調査を指示した。 副知事が男性から事情を聴くと、文書の作成、配布を認めたという。 公益通報者保護法は、報道機関に向けた通報も 「不正があると信ずるに足りる相当の理由」 などがあれば告発者を保護するよう定め、指針で告発者捜しを禁じている。 斎藤知事は文書に 「真実相当性はない」 とし、公益通報に当たらないと判断したと説明したが、告発された側が判断する事案ではあるまい。 男性は2024年4月、県の公益通報窓口にも通報した。 しかし県は2024年5月に男性を懲戒処分し、男性は 「死をもって抗議する」 とのメッセージを残して2024年7月に死亡した。 斎藤知事は、男性が県側の聞き取りに 「噂話を集めて作成した」 と話した―と主張している。 だが、生前に報道機関に配布された文書には、情報の入手経路などの聴取はなかったと記されていた。 男性は、斎藤知事による職員へのパワハラなど7項目の疑惑を告発していた。 斎藤知事は2024年3月の定例会見で 「噓八百」 などと切り捨てたが、その後、一部が事実と判明した。 批判を受けて斎藤知事は、職員とのコミュニケーションの改善に取り組むと表明した。 それは当然としても、告発者捜しを含む内部調査の指示などに問題はなかったのか。 疑惑解明にあたる百条委は対応を検証し、将来の通報者を萎縮させないような再発防止策につなげなければならない。 兵庫 斎藤知事 辞職要求“重く受け止め”も応じない考え 2024年9月9日 11時57分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240908/k10014576581000.html 兵庫県の斎藤知事がパワハラの疑いなどで告発された問題をめぐり、日本維新の会は県政運営に支障が生じ始めているなどとして、斎藤知事に辞職を要求した上で、いわゆる 「出直し選挙」 で民意を問い直すべきとする内容の申し入れを9日に行うことになりました。 斎藤知事は 「重く受け止め、反省すべきところは反省する」 と述べる一方、辞職の要求には応じない考えを示しました。 この問題をめぐり、兵庫県議会では最大会派の自民党が行う方針の知事の辞職を求める申し入れにほかの3つの会派も加わる方向で、対応が未定の維新の会も方針を検討してきました。 3年前の知事選挙で斎藤知事を推薦した日本維新の会は、執行部と県議団などが協議した結果、斎藤知事に辞職を要求した上で、いわゆる 「出直し選挙」 で民意を問い直すべきとする内容の申し入れを9日に行うことになりました。 関係者によりますと、客観的な事実解明を行うべきだとの立場は維持しつつも、県政運営に支障が生じ始めていて、来年度予算案の編成作業を控え、県政を着実に進める必要があると判断したということです。 9日にも党本部の藤田幹事長が記者会見して、こうした内容を説明した上で速やかに知事側に文書を提出することにしています。 ■兵庫県知事 辞職要求には応じない考え 兵庫県議会では最大会派の自民党なども、今週中に申し入れを行う方針で、県議会の全ての会派が斎藤知事に辞職を求める見通しです。 これについて斎藤知事は、今日午前、県庁で記者団に対し 「私に対する批判や指摘はしっかり重く受け止め、反省すべきところは反省しなければならない」 と述べました。 一方で、 「進めるべき予算や事業など必要なことはしっかりやらせてもらいたい」 「これからも百条委員会や第三者機関の調査にしっかり対応していく」 と述べ辞職の要求には応じない考えを示しました。 兵庫 斎藤知事への自民の辞職申し入れに3会派加わる方向で調整 2024年9月8日 5時09分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240908/k10014575961000.html 兵庫県の斎藤知事がパワハラの疑いなどで告発された問題をめぐり、県議会の最大会派、自民党が行う方針の知事の辞職を求める申し入れに、他の3会派も加わる方向で調整していることがわかりました。 県議会の5つの会派のうち、対応が未定の維新の会も近く方針を決めることにしています。 この問題をめぐり、兵庫県議会の百条委員会は6日、斎藤知事に対する2回目の証人尋問を行い、知事はパワハラの疑いなどを告発する文書を作成した元局長を公益通報の保護対象とせず、懲戒処分にしたことは問題ないという認識を改めて示しました。 これに対し、県議会の最大会派、自民党は、県政を混乱させた責任を見過ごすことはできないとして、今週12日に、斎藤知事の辞職を求めて申し入れを行うことを決めました。 この申し入れに公明党の他、立憲民主党などで作る会派と共産党も加わる方向で調整していることが分かりました。 対応が未定の維新の会も、近く方針を決めることにしています。 知事が受け入れない場合は、複数の会派が今月19日から開かれる定例議会に不信任決議案を提出することも検討しています。 県議会の定員は86人で、4会派に加え無所属の議員も賛同した場合、維新の会を除いても不信任決議案が可決される4分の3の規模となります。 兵庫県議会 百条委「知事ら公益通報者保護法に違反」専門家 2024年9月5日 14時41分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240905/k10014572991000.html 兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐり、県議会の百条委員会で証人尋問が行われました。 文書を作成した元局長を公益通報の保護対象としなかった県の対応について、専門家は 「公益通報者を保護する法律に違反する」 などと指摘しました。 兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐり、県議会の百条委員会は、5日午前10時ごろから証人尋問を行っています。 午前中は、公益通報制度に詳しい上智大学の奥山俊宏教授が参考人として出席し、県が告発文書を作成した元局長を公益通報の保護対象とせず、懲戒処分にした対応について質疑が行われました。 この中で、奥山氏は 「告発文書の一部を取って全体的な印象を『真実相当性なし』、『公益通報に該当せず』と判断するのではなく、丁寧な判断が必要だった」 「公益通報に当たらないと判断したのは拙速過ぎた」 と述べました。 その上で 「結果的に文書には、法的に保護されるべき公益通報が含まれていることが明らかになっていると思われ、知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反すると考える」 と指摘しました。 また、斎藤知事が記者会見で元局長を「公務員失格」と述べたことについて「感情にかられて、県の行政府のトップである権力者が公の場で部下個人に対して、いわば公開パワーハラスメントに及ぶことは許されない」と述べました。 午後からは、▽告発文書の内部調査に協力した弁護士や▽県の産業労働部長などが出席し、公益通報制度のほか、知事が贈答品を受け取っていた疑いなどについて証人尋問が行われます。 一方、5日は一連の問題の対応にあたり、体調不良を理由に業務を休んでいる元総務部長にも出席を求めていましたが、安全面への懸念や心身の不調などを理由に欠席しました。 ■公益通報とは 公益通報とは、公務員を含む労働者などが組織の不正行為を、内部の通報窓口や、権限がある行政機関、それに報道機関などに通報することです。 不正による国民への被害を防止するための通報は、正当な行為として保護されるべきだとして、公益通報をした人の不利益な扱いは法律で禁止されています。 兵庫県では、これまで内部通報窓口しかありませんでしたが、新たに弁護士が受け付ける外部窓口を年内をめどに設置することになり、準備を進めています。 兵庫県知事 パワハラ疑惑で「ハラスメント研修受ける機会も」 2024年9月4日 21時05分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240904/k10014571611000.html 兵庫県の斎藤知事がパワハラの疑いなどで告発された問題をめぐり、県庁職員を対象に行われたアンケートで新たにおよそ2000人分の集計がまとまりました。 この中の自由記述欄には知事がホテルでの夕食を断られた際に県職員に対し 「俺は知事だぞ」 と発言をしたという記載もありました。 兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを調査する県議会の百条委員会は、すべての県庁職員を対象にアンケートを実施し、8月に公表された中間報告では、およそ4割が知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあるなどと回答していました。 こうした中、新たにおよそ2000人分の集計がまとまり、その内容が明らかになりました。 それによりますと、斎藤知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあると回答した人は、およそ5割に当たる1052人でこのうち 「目撃などにより実際に知っている」 と回答したのは71人でした。 自由記述欄には ▽「会議が開かれたホテルで急きょ夕食をとりたいと言われ、断られたことを伝えると『俺は知事だぞ』と激怒した」 ▽「職員があいさつしても、返すどころか目すら見ない」などという記載もありました。 また、知事が贈答品を受け取っている疑いを見聞きしたことがあると回答した人は、およそ3割に当たる599人で、自由記述では ▽「あらゆる出張先でお土産を求めていると聞いた」、 ▽「かに、かき、イチゴ、ノリなどを持って帰っていると聞いた」などの記載がありました。 一方で、回答は人づてに聞いたことをもとに書かれているものも多く、百条委員会は調査の参考資料として取り扱うことにしています。 集計結果は、9月中にも公表される見通しです。 ■知事「ハラスメント研修受ける機会も」 斎藤知事は4日、定例の記者会見で、自身がパワハラの疑いなどで告発された問題をめぐり 「不適切だった行為があったことも事実だと思う」 「ハラスメントかどうかはこれから調査が進んでいくが、不快や負担に思った方に対しては、直接おわびもしたい」 と述べました。 その上で 「しっかり反省して自分の言動を省みていき、ハラスメント研修を改めて受ける機会もつくっていくことになると思う」 「そうしたことで自分の責任を果たしていきたい」 と述べました。 一方、県議会の会派の中に今月開会する定例議会で不信任決議案を提出する動きがあることについて 「不信任決議案は大変重い制度だ」 「議会側の動きなのでコメントは難しいが、文書問題の調査を進めていくことは議会側が決定したことなので、しっかり対応していく」 と述べました。 ■知事「職員が不快に思ったことは反省 おわびしたい」 また斎藤知事は 「職員がいろいろな思いで回答したと思うので、しっかり受けとめたい」 「職員が不快に思ったことは反省しており、おわびしたい」 「自分のことばづかいや行動が思っている以上にプレッシャーになっている点などについては反省して改めていく」 と述べました。 アンケートの自由記述で 「会議が開かれたホテルで急きょ夕食をとりたいと言われ、断られたことを伝えると『俺は知事だぞ』と激怒した」 などと書かれていたことについて 「『俺は知事だぞ』と激怒した認識や記憶はなく、予約が取れないかお願いしたと思う」 「無理な調整をさせてしまったとすればおわびしたい」 と述べました。 ■維新 藤田幹事長 来週中に党の対応を決める考え 日本維新の会の藤田幹事長は記者会見で 「われわれは一貫して、しっかりと事実究明するべきという問題意識に変わりはなく『斎藤知事を擁護している』と言われるのは心外だ」 「ただ『維新の会が推薦した知事が騒動を起こしているから維新の会がダメなのではないか』という指摘を受けるのは当然だ」 と述べました。 その上で、6日県議会の百条委員会で行われる知事の2回目の証人尋問などを踏まえ、来週中に党の対応を決める考えを示しました。 兵庫斎藤知事への対応 来週の百条委など踏まえ判断 維新幹事長 2024年8月31日 19時23分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240831/k10014567461000.html 兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐり、日本維新の会の藤田幹事長は31日党の県組織などと対応を協議し、来週、県議会の百条委員会で行われる知事の2回目の証人尋問などを踏まえ、不信任決議案を提出するかどうかなど対応を判断したいという考えを示しました。 兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、30日県議会の百条委員会で証人尋問が行われ、斎藤知事はパワハラ疑惑を重ねて否定し、 「不快に思った人がいればおわびしたい」 などと述べました。 これを受けて、3年前の選挙で、自民党とともに斎藤知事を推薦した日本維新の会の藤田幹事長は31日、神戸市で党の県組織や県議団の幹部と今後の対応を協議しました。 このあと、藤田幹事長は記者会見で 「証人尋問で本人も認めていたが、机をたたいたり、大きな声で指導したりするようなマネージメントは、個人的には、これからのリーダーにはあまり似つかわしくないと思う」 と述べました。 そのうえで、9月6日に百条委員会で知事の2回目の証人尋問が予定されていることを踏まえ、 「答弁などを見たうえで、われわれも何らかのアクションを考えたい」 と述べ、不信任決議案を提出するかどうかなど来週にも対応を判断したいという考えを示しました。 兵庫県議会では、立憲民主党などでつくる会派が、9月開かれる県議会で、不信任決議案を提出する方針を決めています。 兵庫 斎藤知事 立民などでつくる会派が不信任決議案提出へ 2024年8月31日 7時14分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240831/k10014566661000.html 兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、県議会の百条委員会で証人尋問が行われ、斎藤知事はパワハラ疑惑を重ねて否定し 「不快に思った人がいればおわびしたい」 などと述べました。 一方、立憲民主党などでつくる県議会の会派は 「斎藤知事のもとで県政を前に進めるのは困難だ」 として、来月開かれる県議会で不信任決議案を提出する方針を決めました。 証人尋問で斎藤知事は、委員から 「出張先で玄関の20メートルほど手前で公用車を降りて歩かされ、職員らをどなり散らした」 という記載が事実か問われたのに対し 「歩かされたことを怒ったのではなく、円滑な車の進入経路を確保していなかったことを大きい声で注意した」 などと説明しました。 また、職員からの評価をどう考えるか問われ 「厳しい上司だと思われていると思う」 「必要な指導だと思っていたが不快に思った人がいれば、心からおわびしたい」 と述べました。 その上で 「パワハラかどうかは私が判定するというより、百条委員会などが判定するものだ」 と述べました。 一方、立憲民主党などでつくる県議会の会派は 「斎藤知事のもとで県政を前に進めるのは困難だ」 として、来月19日に開会する県議会で不信任決議案を提出する方針を決めました。 今後、自民党などにも賛同を求めることにしています。 また、3年前の県知事選挙で斎藤知事を推薦した日本維新の会の吉村共同代表は、辞職を求めるかどうかは1、2週間程度で判断したいという認識を示し 「これ以上県政が進められないと判断すれば、辞職勧告や不信任決議案も選択肢に入ってくる」 と述べました。 兵庫 斎藤知事 百条委で証人尋問 “必要な指導”繰り返す 2024年8月30日 21時16分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240830/k10014564601000.html 兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、30日、県議会の百条委員会で知事への証人尋問が行われ、斎藤知事は告発文書などで指摘された言動について、必要な指導だったという認識を重ねて示した上で、 「不快に思った人がいれば心からおわびしたい」 などと述べました。 目次 【斎藤知事の発言】 ■「襟をただしていきたい」 尋問は、2時間半にわたって、告発文書や県庁職員へのアンケートなどに記載されていた知事のパワハラの疑いを中心に質疑が行われました。 この中で斎藤知事は、委員から 「出張先で玄関の20メートルほど手前で公用車を降りて歩かされ、出迎えた職員らをどなり散らした」 という記載が事実か問われたのに対し、 「歩かされたことを怒ったのではなく、円滑な車の進入経路を確保していなかったことを注意した」 などと説明しました。 また、 「夜間、休日など時間おかまいなしの指示が矢のようにやってくる」 という記載については 「案件によっては遅い時間や休日に連絡したことはある」 「知事として報告、連絡、相談をしっかりしてほしいという思いが強かった」 と述べました。 その上で、 「必要な指導だと思っていたが、不快に思った人がいれば、心からおわびしたい」 「パワハラかどうかは私が判定するというより、百条委員会などが判定するものだ」 と述べました。 さらに、告発文書を作成した元局長を懲戒処分としたことについては、 「事実ではないことが多く含まれ、ひぼう中傷性の高い文書だと県として認識したので、調査をして処分した」 として、適切だったという認識を重ねて示しました。 一方、30日は知事の尋問に先立って県職員ら4人の証人尋問も行われ、この中では、 「知事から非常に強い調子で叱責された」 「社会通念上必要な指導の範囲とは思わない」 などといった証言が出されました。 委員会では、来週6日にも知事に出席を求めて証人尋問を行い、出張先で贈答品を受け取った疑いになどについて質疑を行うことにしています。 【斎藤知事の発言】 ■「襟をただしていきたい」 斎藤知事は県庁職員へのアンケートで指摘されたみずからの言動について 「想定以上に、ぽろっと言ったことがどんどん伝わっていくところがすごくあると思った」 「言いすぎたという面があったと思うので、ちゃんと反省して、これから襟をただしていきたい」 と述べました。 ■「仕事は厳しくするのが私のスタイル」 斎藤知事は職員からどのような評価をされていると考えるか問われたのに対し、 「厳しい上司だと思われていると思う」 「仕事は厳しくするというのが私のこれまでのスタイルなので職員にどう思われているかは、いろいろあると思う」 と述べました。 ■「元局長の処分は適切」 斎藤知事は告発文書を作成し、公益通報した元局長を懲戒処分としたことについて、 「処分は適切だったと思う」 「事実ではないことが多く含まれ、ひぼう中傷性の高い文書だと県として認識したので、調査をして処分した」 と述べました。 ■「遅い時間や休日に連絡したことはある」 斎藤知事は 「夜間、休日など時間おかまいなしの指示が矢のようにやってくる」 などという告発文書の記載が事実か問われたのに対し、 「案件によっては遅い時間や休日に連絡したことはある。主に、私への報告漏れや相談がなかったものについての指摘が多かったと思う」 「知事として報告、連絡、相談をしっかりしてほしいという思いが強かった」 「ただ、休日や深夜に連絡をしたのは適切ではなかった面もあるかもしれない」 と述べました。 ■「記憶にない 1つひとつ覚えていないこともある 」 斎藤知事は 「自分が知らないことがテレビで取り上げられ、評判になったら『聞いていない』と担当者を呼んで執ように責めたてる」 という告発文書の記載が事実か問われたのに対し、 「記憶にない。なんらかの指摘をしたとしても、いろいろなレクを受けているので、1つひとつ覚えていないこともある」 と述べました。 ■「当時の判断は適切」 斎藤知事は 「出張先で玄関の20メートルほど手前で公用車を降りて歩かされ、出迎えた職員らをどなり散らした」 という告発文書の記載が事実か問われたのに対し、 「歩かされたことを怒ったのではなく、円滑な車の進入経路を確保していなかったことについて注意した」 「当時は車の進入禁止のエリアだと認識しておらず、当時の判断としては適切だったと思っている」 と答えました。 ■証人尋問を終えて 証人尋問のあと、斎藤知事は記者団に対し 「自分なりに1つ1つの質問に懸命に答えた」 「自分の行為がハラスメントにあたるかどうかは、これから百条委員会や第三者機関で作業していく」 「改めて私の行為や言動を不快に思った職員には率直におわびし、県民にもおわびしたい」 と述べました。 また、進退については 「改めるべきところを受け止め、日々の仕事から変えていくことが大事で、県政を前に進めていきたい」 と述べ、辞職しない考えを重ねて示しました。 ■維新の対応は 3年前の選挙で、斎藤知事を推薦した日本維新の会は、31日、藤田幹事長が神戸市で、党の兵庫県の地方組織や県議団の幹部と会談し、30日の斎藤知事の発言を受けた今後の対応を協議することにしています。 ■維新の会 佐藤県議「断定するためにはもう少し調べたい」 百条委員会の委員を務める維新の会の佐藤良憲 県議会議員は、証人尋問のあとNHKの取材に対し、 「いろいろと事実は出てきていて核心に迫っている気はするが、断定するためにはもう少し調べたい」 「維新としては、もともと是々非々でやってきているので、まずは事実を解明していきたい」 「県議団としての対応はこれからの協議になると思う」 と話しました。 ■百条委 奥谷委員長「説明責任が果たされたとは考えられない」 百条委員会の奥谷謙一委員長は証人尋問のあと記者会見で、 「尋問を聞いていて知事が記者会見で話している内容とそれほど変わらないという印象を受けた」 「説明責任が果たされたとは現時点では考えられない」 と述べました。 その上で、 「私の認識としては、告発文書に書かれていることはおおむね事実として認定できるのではないか」 「いろいろな意見があると思うが、極めてパワハラに近いと評価して差し支えないと思う」 「文書を作成した元局長に対する処分の手続きが適正だったのかどうかが非常に大きな論点だと思うので、来週の証人尋問は極めて重要になる」 「しっかり準備したい」 と述べました。 斎藤知事“パワハラ疑い”告発文書 百条委員会 証人尋問始まる 2024年8月23日 22時16分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240823/k10014557221000.html 兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、県議会の百条委員会では23日、初めての証人尋問が行われ、県の職員6人が出席しました。 目次 証人尋問 県職員6人が出席 職員アンケート 中間報告を公表 ■証人尋問 県職員6人が出席 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、県議会は、地方自治法にもとづく百条委員会を設置して事実関係の調査を進めています。 23日は初めての証人尋問が行われ、県の職員6人が出席しました。 百条委員会は、原則、公開することになっていますが、23日の尋問は、証言する職員の心理的負担などを考慮し、非公開で行われました。 委員会のあと、奥谷謙一委員長らが記者会見し、証人尋問の内容を説明しました。 それによりますと、斎藤知事のパワハラの疑いをめぐっては、出席者から 「パワハラを受けた」 という明確な証言はありませんでしたが、 「叱責や舌打ちがあった」 「最高幹部が文具を投げられた」 という証言があったということです。 また 「告発文書を作成した元県民局長がパソコンを押収されたときの音声データがある」 という証言もあり、百条委員会としてデータの提出を県に求めたということです。 さらに、来週30日の斎藤知事の証人尋問はインターネット中継を含めて全面公開で行うことや、来月5日と6日にも職員の証人尋問を行うことを明らかにしました。 ■職員アンケート 中間報告を公表 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、事実関係の調査を進めている県議会の百条委員会は、先月末からすべての県庁職員を対象にアンケートを行いました。 今月5日までに全体の半数近くにあたる4500人余りの職員から回答が寄せられていて、23日、その集計結果が中間報告として百条委員会に示されたあと、公表されました。 それによりますと、斎藤知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあると回答した人は、およそ4割にあたる1750人(38.3%)でした。 自由記述欄には 「公用車内で知事が激怒し、前部座席を蹴った」、 「机をたたいて怒り出す」、 「知事が出席するイベントや行事にマスコミが来ないと怒る」 などの内容がありました。 また、知事が贈答品を受け取っている疑いを見聞きしたことがあると回答した人は946人(20.7%)で、自由記述欄には 「40万円相当の革ジャンを試着し、『これはいい。もらえないか』と知事がおねだり」、 「両手で抱えきれない量のかきを全部1人で持って帰った」 などの内容がありました。 このほか 「受け取りを拒否した職員分のカニも知事が持ち帰ったと聞いた」、 「『その靴ほしいです。白い靴がほしいです』と発言した面談記録を読んだ」 などといった内容もありました。 ただ、回答は人づてに聞いたことをもとに書かれているものも多いということで、百条委員会は知事や職員の証人尋問で事実関係を尋ねるなど、調査の参考資料として取り扱うことにしています。 ■斎藤知事「多くの職員が回答 大変残念な思い」 アンケートの中間報告が公表されたことを受けて、兵庫県の斎藤知事は記者団に対し 「個々の事案の内容は詳細に承知していないが、特にパワハラについては『人づてに聞いた』などの回答がおよそ4割にのぼっている」 「『県政をよりよくしていく』と3年間、必死でやり、必要な指示や指導をしたが、これだけ多くの職員が回答している事実に接し、大変残念な思いだ」 と述べました。 その上で 「職員の受け取り方とずれが生じたことで、不快な思いや負担をかけたことは重く受け止めなければならないし、真摯(しんし)に反省して改めていくことが大事だ。日々の業務の中では、職員への感謝の気持ちやねぎらいを積極的に伝えている」 と述べました。 ■県市長会が要望書「県政が混乱し 大きく停滞」 兵庫県の元局長が作成した斎藤知事にパワハラの疑いがあるなどと告発する文書をめぐって県市長会は県庁を訪れ、斎藤知事に要望書を手渡しました。 要望書では一連の県の対応について 「県政が混乱し、大きく停滞していることは危機的とも評される」 としています。 その上で 「告発文書を公益通報者保護の対象とせず、十分な調査も尽くさず元局長を懲戒処分にしたことは多くの市長から不適切だと指摘があった」 として、県政の混乱を収束させるため最善の努力をするよう求めています。 斎藤知事は要望書を受け取り、 「心配をいただいていることに改めておわびを申し上げたい」 と述べました。 このあと、斎藤知事は記者団に対し 「指摘は真摯(しんし)に受け止めるが、県としては適切に対応してきたと考えている」 と述べました。 県市長会の会長を務める丹波篠山市の酒井隆明市長は記者会見で 「知事が自分の対応に追われて、県政を引っ張っていくリーダーシップを発揮できない状況にあることを大変、懸念している」 「百条委員会の調査ができるだけ早期に適切になされることを期待する」 と述べました。 ■県民「事実をつまびらかにして」 斎藤知事に関する疑いをめぐって県内では、事実関係を明らかにしてほしいという声が多く聞かれました。 このうち20代の大学生は 「疑惑になっているようなことをしていないなら、解明したほうがいいし、事実なら潔く認めたほうがいいと思う」 と話していました。 40代の会社員の男性は 「まわりがついてこないような状況では、政策を進めるにしても影響が大きいのではないか」 「まっとうな政治をしてほしい」 と話していました。 60代の女性は 「県政が止まっているように見えるので、県民が納得するような形で事実をつまびらかにしてほしい」 「人の命はすごく大事だし、公務員は一生懸命働いているので、みんなが幸せになれたらと思っている」 と話していました。
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