<■531行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> <産経抄>居座る石破首相、言行一致の身の処し方を 2024/10/31 5:00 https://www.sankei.com/article/20241031-R6DMQT64N5MG7N6B3LUJYMNMZU/ 辞書に載る言葉には、業界用語を出自としたものが多い。 「暗転」 はその1つである。 <物事が悪い方に転じること> は後から加わった意味で、本来は <舞台を暗くして、幕を下ろさずに場面を変えること>。 つまり芝居用語だ。 ▼対義語を 「明転(あかてん)」 という。 <舞台が明るいままで場面を変えること>。 次の場面がすでに出来上がっており、回り舞台ではよく使われる手法である。 ただし <物事がいい方に転じること> の意味はなく、採録しない辞書も多いと聞く。 ▼先日の総選挙を下敷きにした舞台『国民の審判』は、過半数割れした 「自公の大敗」 編から 「少数与党の悲境」 編へと場面転換しそうだ。 脇を固めた若手選対委員長の降板をよそに、自身は主役に居座り、場面の明転を待つつもりらしい。 続投の意思を示した石破茂首相である。 ▼「国民の批判に適切に応え」 ながら職務に当たるという。 与党過半数を勝敗ラインと明言したのは他ならぬ首相で、続投は現政権を否定した選挙結果への答えになっていない。 「国政の停滞は許されない」 との説明も、責任逃れの方便に聞こえる。 ▼石破氏と言えば 「ねじれ国会」 を招いた第1次安倍晋三政権時に、安倍氏を舌鋒鋭く責めた姿が忘れ難い。 麻生太郎政権では閣内から事実上の退陣を迫りもした。 過去のご自分を鏡とし、言動にいささかのぶれもない身の処し方を、信を置ける政治家の作法を見せてもらいたい。 ▼安全保障、国民生活、災害対応。 どれ1つとして置き去りにできぬ課題で、国政が停滞すれば国民は甚だ迷惑する。 次の場面に移る前に、一案としてこんなト書きを台本に入れてみる。 <ト ここで暗転、主役交代>。 総裁選を行う気力くらい、なければ困る。<主張>野田氏の支持要請 現実路線なしでは空論だ 社説 2024/10/31 5:00 https://www.sankei.com/article/20241031-L4VASTN36ZJOBF4YXY6QB5RHE4/ 立憲民主党の野田佳彦代表は、日本維新の会の馬場伸幸代表と会談し、特別国会の首相指名選挙で自身に投票するよう要請した。 議席を大幅に伸ばした野党第一党として、他の野党に協力を呼び掛けること自体は否定しない。 だが、基本的な政策を見ると、立民は政権担当能力を欠いている。 衆院選公約などで掲げた政策では日本の独立と繁栄、国民の命・暮らしを守れまい。 衆院選で勢いづいているとはいえ、野田氏が本気で政権を担うつもりなら、反省と基本政策の現実路線への転換が必要だ。 立民は衆院選で外交・安全保障政策について 「日米同盟が基軸」 とした一方で、集団的自衛権の限定行使は憲法違反という立場を変えなかった。 反撃能力の保有にも消極的だ。 これでは抑止力が損なわれ、日米同盟は旧民主党政権時のような危機に陥るだろう。 エネルギー政策では 「原発の新増設は認めない」 と宣言し、党綱領では 「原発ゼロ」 の実現を謳う。 脱炭素化や電力の安定供給に逆行している。 国の根幹をなす憲法改正にも後ろ向きだ。 自民党の自衛隊明記案に反対し、国会議員任期延長を含む緊急事態条項の創設も 「必要ない」 としている。 安定的な皇位継承策では、野田氏は 「女性宮家」 の非皇族男子の夫と子の皇族化に拘っている。 これは日本の皇統を断絶させる 「女系天皇」 に繋がる恐ろしい議論だ。 馬場氏は野田氏の要請を持ち帰り、 「大義や具体的な政治改革案がなければ、与することは出来ない」 「やはり政治とカネの問題だ」 と語った。 政治とカネの問題を主軸に交渉するつもりなら、首相指名選挙を履き違えることになる。 政権の舵取り役を決める選挙なのだから、皇室や外交安保、エネルギーなどの基本政策を重視すべきだ。 普通の国会共闘とは次元が違う。 馬場氏は2024年10月27日、立民について 「外交安保やエネルギー、憲法など基本的な政策で党内がまとまっていない」 と批判していたはずだ。 野田氏は共産党の田村智子委員長にも首相指名選挙での協力を求めた。 党綱領に日米安全保障条約の廃棄を記すなど、基本政策が立民以上に非現実的な共産にまで要請したことは間違っている。 首相、衆院選惨敗を党の責任にすり替え 政策を争点としなかった戦略ミスの反省みられず 阿比留瑠比の極言御免 2024/10/31 1:00 https://www.sankei.com/article/20241031-C5A4Z42JZRJN7KN44VVPHMJ76Y/ 私事で恐縮だが、筆者が社会部から異動となり、政治部へと着任したのは26年前の平成10年7月12日、参院選の投開票日だった。 その日の深夜か翌未明に、当時の橋本龍太郎首相(自民党総裁)が次のように述べて、敗戦の責任を取って辞任を表明した。 「全てをひっくるめて私自身の責任だ」 「力不足」 「それ以上に言うことはない」 参院選で自民は16議席減らしたが、44議席を獲得した。 しかも参院選は、政権選択選挙と言われる衆院選とは位置付けが異なる。 にもかかわらずの橋本氏の引責辞任に、政治家、なかんずくリーダーの身の処し方、潔さというものを考えさせられたのだった。 一方、安倍晋三元首相は平成19年7月の参院選で大敗しても辞めなかった。 既に各種世論調査で自民劣勢が明らかだった平成19年7月29日の投開票日の数日前、安倍氏は筆者にこう話した。 「小泉さん(純一郎前首相)からも電話がかかってきて 『負けても絶対に辞めるな。参院選に負けても政権が変わるわけではない。いちいち一喜一憂せずにやればいい』 と言われた」 ■続投の安倍首相を攻撃 参院選は政権選択選挙ではないのだから、時の首相によってそれぞれの考え方や判断があるのだろう。 ただ、続投を表明した安倍氏に対し、こう激しく攻撃したのが石破茂首相だったことは踏まえておきたい。 「安倍首相は 『私か小沢一郎民主党代表かの選択だ』 と訴えたのに、どう説明するのか」(党総務会) 「安倍首相は 『反省すべきは反省する』 と言っているが、何を反省し、どう改めるのかはっきりしてほしい」(党代議士会) 石破首相は政権選択選挙である衆院選で惨敗し、与党での過半数も失ったことをどう受け止めるのか。 首相に 「ノー」 を突き付けた民意を無視して続投を決め込み、2024年10月28日の記者会見では次のように党の問題へと摩り替えた。 「自民党は反省が足りないとご叱責を賜った」 「党内の論理、党内の理屈は一切排除し、政治とカネについて抜本的な改革を行っていく」 「党内融和よりも国民のご理解ということの方を私は優先していかねばならないし、党内論理を優先したことが厳しい結果に繋がったのではないかという反省を、私自身は思っているところだ」 せっかく党総裁選で政策論争に注目が集まっていたのに、衆院選では明確な基準も示さないまま党所属議員を非公認や重複立候補禁止処分とし、自ら政治とカネの問題を争点とした自分自身の戦略ミスや判断の誤りへの反省はない。 あくまで悪いのは他者であると強調し、党内融和には目を向けない。 こんな延々と魔女狩りや内ゲバを続けるような姿勢が、有権者の嫌悪感を誘うことには気づかないのだろう。 ろくに党内もまとめられずに、国民の願いや要望に応えることはできるのか。 ■「一瞬は人を動かす」 安倍氏は首相時代の令和2年6月17日、自身の次の首相候補とされた岸田文雄前首相と石破首相とを比較して、筆者に語っていた。 「政治は人を動かすかなりの要素、情熱が大事だ」 「岸田さんは最後は人を動かす所を見せないといけない」 「石破さんは本物ではないけど、一瞬は人を騙して動かす能力がある」 「彼こそ本当の『言うだけ番長』なのだけど」 その言葉通り、総裁選で石破首相は一瞬、所属議員を動かし首相の座に就いた。 石破首相に1票を投じた議員らは、自民の転落をどうみているのか。 (論説委員兼政治部編集委員) どうなる首相指名選挙 石破首相選出の流れも自民内造反の可能性に懸念 2024/10/30 21:03 https://www.sankei.com/article/20241030-EJ6PX23YLBNK7MYACULWRJYDPM/ 来月2024年11月11日に召集予定の特別国会で行われる首相指名選挙は、キャスチングボートを握る国民民主党が立憲民主党の野田佳彦代表に投票しない方向となり、自民党総裁の石破茂首相が選出される流れが強まった。 衆院本会議での1回目の投票では、ほとんどの議員が所属政党の党首に投じるとみられ、誰も投票総数の過半数を獲得できない見通し。 石破首相と野田氏の2人による決選投票が行われる公算が大きい。 衆院の過半数は233議席。決選投票は自民、公明両党(計215議席)が支持する石破首相、共産党も投票を前向きに検討している立民の野田氏(立民と共産で計156議席)の2人が他党票の取り込みを狙う。 ただ、 「票田」と なる日本維新の会(38議席)の馬場伸幸代表は2024年10月29日のBSフジ番組で 「どちらかに軍配を上げることはできない」 と語った。 国民民主(28議席)の玉木雄一郎代表も2024年10月30日の党会合で、決選投票でも玉木氏自身に投票する方針を説明した。 両党とも来年2025年夏に参院選を控える中、 「野合」 批判を避け、独自性をアピールする必要がある。 首相対野田氏の決選投票で投票用紙に 「馬場」 「玉木」 と書けば無効票となり、自公勢力が立共勢力を上回り、首相の勝利が有力だ。 ただ、馬場氏は2024年10月30日、記者団に、立民と政治改革に関する協議を行うと述べた上で、野田氏に投票する可能性について 「これからの協議の中身(次第)だ」 と完全に排除はしなかった。 また、自民内の一部には、衆院選で与党過半数割れとなった責任を首相が取って退陣すべきだとの声もある。 首相周辺は、首相指名選挙の投票を棄権する自民議員が出る事態を警戒している。 このため、現時点で可能性は低いものの、野党の大連合が成立したり、自民内の造反によって野田政権が誕生したりする可能性もゼロとは言えない。 石破首相「辞任必要ない」65・7% 内閣支持率は32・1%に急落 共同調査 世論調査 2024/10/29 18:30 https://www.sankei.com/article/20241029-A5DPYG3NWBMV3CYK7CDXWCWATE/ 衆院選の結果を受けて共同通信社は2024年10月28、29の両日、全国緊急電話世論調査を実施した。 石破内閣の支持率は32・1%で、内閣発足に伴う2024年10月1、2両日調査の50・7%から18・6ポイント下落した。 不支持率は52・2%。 与党過半数割れとなった自民、公明両党の連立政権継続を望むとしたのは38・4%で、望まないが53・0%だった。 自民の派閥パーティー収入不記載事件に関与し、当選した議員を要職に起用することに79・2%が反対し、賛成は16・3%だった。 望ましい政権の枠組みは 「政界再編による新たな枠組み」 が31・5%と最多で、自公の少数与党政権は18・1%。 一方、石破茂首相が過半数割れの責任を取り辞任すべきだとの回答は28・6%にとどまり、辞任は必要ないが65・7%だった。 自民の議席減に不記載の影響があったと思うとの答えは91・4%。 選挙結果で 「政治とカネ」 問題が根絶に向かうとの見方は23・9%で、向かわないが72・5%を占めた。 少数与党希望は自民支持層の4割 今後の政権枠組み、無党派層は「政界再編」が最多 世論調査 2024/10/29 18:53 https://www.sankei.com/article/20241029-5BJVP5UYLZLVTLY4M4STSCXYYA/ 衆院選の結果を受けて共同通信社が2024年10月28、29の両日に行った全国緊急電話世論調査で、今後の望ましい政権枠組みを政党支持層別に見ると、自民党支持層では 「自民、公明両党による少数与党政権」 が最多の39・8%だったものの過半数に届かなかった。 次いで多いのが 「自公に日本維新の会などを加えた政権」 の28・2%で、一部野党と連携してでも政権の安定化を望む意向がにじんだ。 公明支持層では、自公の少数与党政権が50・9%と過半数に上った。 立憲民主党支持層と共産党支持層は 「立民を中心とした多くの野党による政権」 が最も多く、それぞれ61・7%と59・1%。 維新支持層は 「自公と維新など」 が最多の40・5%だった。 「支持する政党はない」 とした無党派層は 「政界再編による新たな枠組みの政権」 が最多で42・4%。 国民民主党支持層の48・2%、れいわ新選組支持層の55・3%も政界再編を希望した。 自民内から「石破おろし」の声相次ぐ 首相、国民民主と連携に活路 立民も多数派工作 2024/10/28 21:20 https://www.sankei.com/article/20241028-FHBW6MW5XNNW7EZEDBSSZMWDAQ/?outputType=theme_election2024 自民、公明両党で過半数割れの大敗を喫した衆院選の翌2024年10月28日、自民内では石破茂首相(自民総裁)の責任論が相次いだ。 それでも続投を表明した首相は、躍進した国民民主党との連携強化で打開を図る。 だが、国民民主は連立入りを否定。 首相は同党の政策を取り入れて協力関係を築きたい考えだが、予算案や法案ごとに賛成を求めることになれば政権運営が不安定化するのは必至だ。 ■目に見える変化が肝要 首相は2024年10月28日の記者会見で 「『自民党は目に見えて変わったね』と実感して頂くことが肝要だ」 と述べ、政策活動費の廃止などを表明した。 自身が辞任するのではなく、衆院選の敗因は自民の改革姿勢の甘さにあると定義し、踏み込んだ改革案を打ち出すことで敗北の責任を取る−という筋書きと言える。 ただ、そんな思惑とは裏腹に、党内では 「石破降ろし」 が始まった。 「自民党石破政権への信を問うてこの結果、ということを軽視しすぎではないのか」。 小野田紀美参院議員は2024年10月28日、自身のSNSで、小泉進次郎選対委員長の辞任だけでは不十分との認識を示した。 山田宏参院議員もSNSに 「選対委員長の辞任で済む話ではない」 と投稿した。 小林鷹之元経済安全保障担当相も党幹部の責任論に言及する。 3氏とも、党内の 「反石破」 勢力から旗頭として期待される高市早苗前経済安保担当相に近い。 ■党内論理より国民理解を 党内の反発について、首相は 「等閑視するつもりは全くない」 と語る一方、 「党内融和よりも国民の理解を優先していかねばならない」 「党内論理を優先したことが厳しい結果に繋がった」 と持論を述べた。 首相の念頭にあるのが、勢力を4倍に増やした国民民主との連携だ。 「議席を大きく伸ばした党がある」 「どのような主張に国民が共感、共鳴したのか」 「取り入れるべきは取り入れることに躊躇があってはならない」。 首相が記者会見でこう語ると、同席した森山裕幹事長は何度も頷いた。 森山氏は他党との交渉の中心的役割を担うだけに、政権継続のためには 「辞めさせられない」(別の党幹部)。 ただ、国民民主の玉木雄一郎代表は2024年10月28日、支援組織・連合の芳野友子会長に、自公連立政権に参画しない考えを伝えた。 国民民主は、自民に43議席差まで迫った立憲民主党からも触手を伸ばされている。 立民は同日2024年10月28日の執行役員会で、特別国会の首相指名選挙で、野田佳彦代表に投票するよう野党各党に協力を求める方針を確認した。 ■政権への協力は十分ある 野田氏は記者団に、一部野党が石破政権に協力する可能性は 「十分ある」 と指摘。 「注意深く見ながら、こちら(野党側)のチームをどう作っていくかに心を砕きたい」 と述べ、過半数割れした自公による野党勢力の切り崩しを警戒した。 焦りの裏返しか、他党との交渉に関し 「誠意のある対話」 というフレーズを何度も口にした。 もっとも国民民主は、野田氏への投票要請も受け入れない考えだ。 首相指名選挙は1回目の投票で過半数を得た候補がいない場合、上位2人の決選投票を行う。 首相と野田氏の一騎打ちになる公算が大きいが、玉木氏は2024年10月28日の民放番組で 「無効となっても玉木と書く」 と述べた。 榛葉賀津也幹事長も同日、連合傘下の産業別労働組合(産別)に、こうした方針を伝えており、立民の多数派工作も最初から躓きそうだ。 <主張>国民の審判 首相の居座りは許されぬ 直ちに辞職し新総裁選出を 社説 2024/10/29 5:00 https://www.sankei.com/article/20241029-CEB23AAJIJPI7NMIRKWA2U4OUQ/ 衆院選で大敗を喫した石破茂首相(自民党総裁)が2024年10月28日の記者会見で、引き続き政権を担う意欲を示した。 自身が設定した与党過半数という勝敗ラインを割り込む大敗の責任を取らずに、石破首相が政権に居座ろうとするのは信じ難いことだ。 責任を取って潔く辞職すべきである。 自民は比較第1党に踏みとどまった。 友党の公明党と共に政権構築を目指すのは分かるが、それは国民の信を失った石破総裁の下ではあり得ない。 自民は速やかに総裁選を実施し、新総裁と新執行部が他党と交渉するのが望ましい。 ■本当に反省しているか 石破首相は会見で、衆院選の審判を 「真摯に厳粛に受け止める」 と語った。 だがその言葉とは裏腹に、 「国政の停滞は許されない」 と繰り返し、 「安全保障、国民生活、災害対応に万事遺漏なきを期すことも私どもが負うべき責任だ」 と述べた。 そこには反省が感じられない。 国民は衆院選で石破首相に国政運営を託したくないという判断を示した。 それが何故分からないのか。 有権者の審判を無視するトップが政権の座に留まろうとして国民の支持を得られると思うなら甘過ぎるし、民主主義から外れている。 全ての自民国会議員は、石破首相の続投こそが、国政の停滞を招くと知るべきである。 自民の小泉進次郎選対委員長は2024年10月28日、 「選挙の結果責任は選対委員長が引き受ける」 として辞任した。 小泉氏は自身の進退について 「目標を達成出来なかったのに責任を取らない自民党では、不信感の方が大きいと思う」 と語った。 これは石破首相、森山裕幹事長にこそ言えることである。 自民千葉県連会長の桜田義孝元五輪相は 「議席をあれだけ減らした」 「責任はある」 と述べ、首相や執行部の早期退陣を促した。 これが国民感覚に沿った判断だろう。 石破首相は、第1次安倍晋三政権時の参院選で自民が大敗し 「ねじれ国会」 となった際に、続投を表明した安倍首相を攻撃した。 党総務会で 「(安倍)首相は『私か小沢一郎民主党代表かの選択だ』と訴えたのに、どう説明するのか」 と非難した。 代議士会では 「首相は『反省すべきは反省する』と言っているが、何を反省し、どう改めるのかはっきりしてほしい」 と責め立てた。 同じ事を石破首相に問いたい。 2024年10月28日の会見で 「自民党は心底から反省し、生まれ変わらなければならない」 と語ったが、トップである自身がまず責任を取るべきだろう。 麻生太郎政権時に農林水産相だった石破首相は、事実上の退陣を迫ったこともある。 過去の言動との整合性がなければ、石破首相への信頼は集まらない。 首相の言葉は限りなく軽いものとしてしか受け取られまい。 ■森山幹事長も責任重い 他人に厳しく自分に甘い、主権者である国民の審判を軽んじる。 そこに謙虚さは見当たらない。 このような有り様で与党は特別国会の首相指名選挙に確実に勝てるのか。 よしんば勝ったとしても、自民党内からは辞任論が出て、石破首相の求心力は低下している。 安定した政権運営が出来るのか。 森山幹事長の責任も重い。 選挙戦最終盤には、自民が非公認にした候補が代表を務める政党支部に活動費2000万円を支給したことが報じられ、 「政治とカネ」 を巡る批判に拍車を掛けた。 石破首相は 「選挙に使うことはない」 と述べたが説得力に乏しかった。 支給を主導したのは森山氏だったとされる。 石破首相の就任後に、臨時国会で予算委員会を開かず早期に解散するよう進言したのも森山氏である。 首相と森山氏は衆院選を有利に展開しようと党利党略に走ったが、思惑外れに終わった。 政府与党は首相指名選挙を行う特別国会を2024年11月11日に召集する方向で調整している。 だが、憲法第54条は衆院選投票日から30日以内の召集を定めている。 殊更引き延ばすことはあってはならないが、国会議員中心の自民総裁選を実施するくらいの日程的余裕はある。 自民は新総裁を選び、出直しを図らねば信頼回復は遠く、来年2025年の参院選でも有権者から厳しい審判を受けるだろう。 石破首相が今、日本と国民、党のために出来ることは速やかに辞任することしかない。 政治空白、許されぬ…政治部長・小川聡 2024/10/28 5:00 https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20241028-OYT1T50036/ 長期政権のぬるま湯に浸かり、有権者の意識とかけ離れた 「党の論理」 を捨て切れない自民党に、厳しい審判が下った。 これまでの自民党政治家と違う感覚で政権を運営するのではとの石破首相への期待は、瞬く間に失望に変わった。 予算委員会なしでの衆院解散や、政治資金問題に関わった前議員らの公認問題と2000万円の活動費支給を巡る対応などで、総裁選で掲げた 「国民の納得と共感」 よりも自民党の事情と都合を優先する姿勢が露呈し、国民の怒りの火に油を注いだ。 立憲民主党は、3年前2021年の衆院選を教訓に、自民党にお灸を据えようと考える中道保守層の投票の受け皿になった。 野田代表が、 「原発ゼロ」 をはじめとした非現実的な安全保障・エネルギー政策を封印し、共産党との連携に距離を置いたことが奏功したと言えよう。 立民は選挙戦で、 「政治とカネ」 問題への批判に注力し、景気対策や社会保障などの具体策を論じる機会は少なかった。 「敵失」 で議席を伸ばした面が大きく、自らの政策・主張が全面的に支持を集めたという過信は禁物だ。 日本を取り巻く環境は国内外で厳しさを増しており、一刻の猶予も許されない。 経済停滞や社会保障・財政の不安、自然災害への対応などを急がなくてはならない。 北朝鮮や中国による軍事的威圧や威嚇、一方的な現状変更や侵略の脅威に直面し、日本の主権や平和、繁栄を維持できるかどうかの岐路にある。 与党の過半数割れにより、当面、政権が弱体化することは避けられまい。 各党は、政局を優先して分断を加速させるのではなく、 真摯な議論を通じて現実的に答えを出していくことが不可欠だ。 内外の有事を前に、政治空白を作ってはならない。 衆院選、全議席が確定 自民191、立民148、維新38、国民28、公明24、れいわ9 2024/10/28 4:05 https://www.sankei.com/article/20241028-PRREEDNFJRJSFA344HTTAVVAPQ/?outputType=theme_election2024 2024年10月27日投開票の衆院選は2024年10月28日未明、比例代表東北ブロックで立憲民主党が最終議席を確保し、全465議席が確定した。 各党の獲得議席は、自民191、立民148、維新38、公明24、共産8、国民28、れいわ9、社民1、参政3、政治団体の日本保守党3、無所属12で確定した。 <主張>与党「過半数割れ」 審判を重く受け止めよ 安定した政権の構築を求める 社説 2024/10/28 5:00 https://www.sankei.com/article/20241028-FCCUJHFOJVJ47OD67N322RXKGY/ 第50回衆院選の投開票が行われた。 政権の信を問うと臨んだ石破茂首相は勝敗ラインに自民党、公明党の与党過半数を設定していたが、届かなかった。 立憲民主党は躍進し、国民民主党も議席を伸ばした。 自民にとって野党に転落した平成21年の衆院選以来となる歴史的敗北だ。 首相は選挙結果を重く受け止めねばならない。 今後自民は非公認当選者の追加公認を図る見通しだ。 国際情勢は厳しく、混迷の度合いを増している。 今後、特別国会で首相指名選挙が行われるが、各政党は安定政権を作るべく努力してもらいたい。 国政を停滞させてはならない。 ■言い訳選挙では勝てぬ 今回の大敗は、石破首相と自民執行部が 「言い訳選挙」 にしてしまったことが大きい。 言い訳選挙で優勢に戦うことなど望むべくもない。 自民の旧安倍派などの派閥パーティー収入不記載事件への有権者の怒りはくすぶっていた。 それにうまく対応できなかったのが首相だった。 就任後、不記載の前議員の非公認を増やし、比例代表との重複立候補を認めなかった。 しかも一気に事を決めず騒動を続けた。 世間の関心が 「政治とカネ」 一色になったのはそのせいでもある。 選挙戦最終盤には自民が、非公認にした候補が代表を務める政党支部に活動費2000万円を支給したことが報じられ、首相は党勢拡大のためで 「選挙に使うことはない」 と釈明した。 これも有権者の投票行動を左右した可能性がある。 有権者や他党からどう見られるかを考えなかった石破首相や森山裕幹事長には、自民内から疑問の声が上がった。 石破首相は高市早苗前経済安全保障担当相との協力関係構築にも失敗し、閣僚人事で挙党体制を作らなかった。 自民の岩盤支持層の離反を招き、票が日本保守党や参政党などへ流れた。 国会論戦も十分に行わず早期解散に走った。 これで勝てると思っていたのなら信じ難い。 衆院選で政治とカネの問題への有権者の憤りが改めて示された。 各党は政治改革の具体策で合意し、速やかに実行に移すべきだ。 それを怠れば政治不信に拍車がかかる。 言い訳選挙になったのは、もう1つ理由がある。 それは、石破首相が政治とカネの問題を上回る、または匹敵するような政策上の大きな争点を国民に示せなかったことだ。 衆院選は常に日本の独立と繁栄、国民の生活と暮らしがかかった、日本の針路を決める政権選択選挙なのである。 にもかかわらず日本の針路を巡る本格的な論戦は展開されなかった。 とりわけ日本を守る安全保障が重視されなかったのは残念だ。 ■立民は国を守れるのか 台湾有事の懸念が高まっている。 公示の前日には、中国軍が台湾を包囲する形で大規模な演習も行った。 今回の衆院選で選ばれた議員が台湾有事に直面する可能性がある。 北朝鮮の軍はウクライナ侵略に加担する見通しだ。 朝鮮半島有事がロシアを含む日本有事へ拡大することもあり得る。 その危機が十分には語られず、抑止力のための防衛力の抜本的強化、国民保護などの具体策の議論が深まらなかったのは問題だ。 立民の影響力は増大する。 野田佳彦代表は外交・安保政策の継続性を重視する考えを示す一方で、集団的自衛権の限定行使は憲法違反という党の立場を変えていない。 反撃能力の保有にも積極的ではない。 これで国民を守れるのか。 この政策では日米同盟を危機に陥れた旧民主党政権の二の舞いになる恐れがある。 政策上の欠陥を抱えたままの立民に政権担当能力があるのか疑問だ。 経済を巡っては、各党がこぞって消費税減税や給付金支給などの物価高対策を示した。 だが財源を含む具体化の道筋には曖昧なものが多く、バラマキ色が目立った。 物価高に負けない賃上げを果たし、デフレからの完全脱却を確実にするには、生産性を向上させて企業の収益力を高める取り組みが欠かせない。 そうした積年の課題を解決しなければならない。 憲法改正の動きを後退させてはならない。 自民の大敗に加え、改憲に前向きな日本維新の会が振るわなかった影響は大きい。 自衛隊明記や緊急事態条項の創設は急務で、国会は改憲原案の条文化を進めるべきだ。 衆院選自公惨敗 長期政権の驕りが不信招いた 2024/10/28 5:00 https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20241028-OYT1T50056/ ◆国政の停滞は避けねばならない◆ 自民、公明の与党が衆院選で惨敗し、過半数を割り込んだ。 今後、一部の野党の協力を得て、引き続き自公が政権を担い続けられるのか。 あるいは、立憲民主党を中心とした野党勢力が政権交代を起こせるのか。 政局は一気に流動化する情勢となった。 また、 「自公で過半数」 を勝敗ラインに設定していた石破首相の進退も焦点となる。 ■政局の流動化は確実 第50回衆院選が開票された。 自公は、2012年の政権復帰以降、経験したことのない逆風に晒された。 大幅な議席減は、政治とカネの問題に象徴される、長期政権の驕りや緩みに対する国民の不信感を反映した結果と言えるのではないか。 一方、多くの野党は議席を増やしたが、理念や基本政策の異なる各党で協力できるかは見通せない。 自公、立民それぞれが過半数確保に向け、多数派工作を繰り広げることになりそうだ。 与野党の勢力が伯仲することで、予算案や法案を巡る攻防が激化して政策遂行が遅れる事態が懸念される。 実際、2007〜2008年の福田内閣当時は、野党が国会運営を主導し、国政が停滞した。 今後、政権の枠組みを巡って与野党が駆け引きを繰り広げ、混乱が長引く可能性もある。 山積する内外の難題に適切に対応できるのか。 与野党共に大きな責任を負うことになった。 今回の衆院選は異例ずくめだった。 石破政権が内閣発足直後の 「ご祝儀相場」 を当て込み、戦後最短での衆院解散に踏み切った。 だが、自民党は、政治資金問題を抱えた前議員らの処遇を巡り、原則として全員を公認する方針が批判されると、非公認を次々と増やし、定見のなさを露呈した。 選挙戦の終盤には、非公認となった候補が代表を務める党支部に対し、党本部が公認候補向けと同額の2000万円を支給していたことも発覚し、混乱を広げた。 執行部の失態と言う他ない。 自民が苦戦した背景には、 「岩盤」 と呼ばれた保守層の支持が離れたこともあるのではないか。 岸田前首相が昨年2023年、性的少数者(LGBT)理解増進法の成立に急に舵を切ったことや、総裁選での選択的夫婦別姓の議論に反発する支持者は多かった。 こうした政策に反対してきた参政党や、政治団体・日本保守党が一定の支持を集めたのは、自民に不満を持つ保守層を引き付けることに成功したからだろう。 既成政党に対する不信感が、新興勢力を勢い付けている側面もある。 ■現実的な主張が奏功か 先月2024年9月、15年ぶりに党首が交代した公明も厳しい選挙戦となった。 小選挙区選に初めて挑戦した石井新代表が落選したのは、支持母体の創価学会員の高齢化が影響しているとされる。 一方、立民の伸長は、自民の 「金権体質」 を争点化する手法が奏功したことが一因だ。 また、野田代表は、仮に政権交代が実現したとしても、現在の安全保障政策を 概 ね継承する考えを示した他、原子力発電を含むエネルギー政策について、党の綱領で定めた 「原発ゼロ」 に拘らない方針を強調した。 こうした現実的な主張が有権者に安心感を与えたようだ。 国民民主党も躍進した。 玉木代表が 「手取りを増やす」 と主張して、 「生活重視」 の姿勢を取ったことが、特に若い世代の支持拡大に繋がったのだろう。 日本維新の会が伸び悩んだのは、大阪・関西万博の会場建設費が想定以上に膨らんだことや、推薦した前兵庫県知事のパワハラ疑惑が影響したとみられる。 他方、選挙戦で政策論争が深まらなかったのは残念だ。 ■課題を蔑ろにするな 物価高を上回る賃上げをどうやって定着させていくかは喫緊の課題である。 社会保障制度を持続可能な仕組みとしていくにはどうすればよいか。 急速に進む人口減少への対策も待ったなしだ。 ウクライナ戦争や中東の紛争が長期化し、国際情勢は激変している。 先進7か国(G7)の一角を占める日本は外交力を発揮し、国際社会の安定に貢献すべきだ。 日本周辺の安全保障環境はかつてないほど悪化している。 防衛力の強化はもとより、日米同盟を深化させると共に、友好国を増やしていく必要がある。 野党の選挙戦術もあって、政治とカネの問題が焦点となったのはやむを得ないとしても、国政の課題を蔑ろにするような事態は避けなければならない。 [社説]自民不信を突きつけた厳しい審判 衆議院選挙2024 社説 2024年10月28日 2:00 https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK271700X21C24A0000000/ 政治とカネの問題で自民党に厳しい審判が下った。 第50回衆院選は2024年10月27日投開票され、自民、公明両党は過半数を大きく下回り敗北した。 自公は政権に復帰した2012年以来の岐路に立った。 石破茂首相らの責任論は避けられない。 自公は野党に協力を求めて政権を継続する方針だ。 立憲民主党は躍進し、多数派の形成に向けて野党各党と協議に入る。 政局は流動化し、政権の枠組みが見えない不透明な状況になった。 ■世界の潮流が波及 自民は公示前の247議席から大きく減らし、下野した2009年以来の敗北となる。 接戦だった多くの小選挙区で競り負け、閣僚経験者や政治資金の不記載で非公認となった無所属前職ら有力議員の落選が相次いだ。 公明も石井啓一代表が落選したのをはじめ、牙城である関西で苦戦するなど、公示前の32議席を下回った。 立民は公示前の98議席から大幅に議席を伸ばした。 保守系の野田佳彦元首相を代表に据えたことで、自民支持から離反した保守層の受け皿になったとみられる。 自民との議席差を一気に縮める結果は、政権交代への足掛かりを築いたと言ってよいだろう。 自民の敗因が政治資金問題にあるのは明らかだ。 私たちは当初から 「政治とカネの問題は、扱いを誤れば政権の命取りになる」 と指摘してきた。 だが自民は生温い対応に終始し、有権者の不信感を拭うことはできなかった。 与党の敗北は世界的な潮流でもある。 選挙イヤーの今年2024年、各国で相次いだ現職や与党に逆風が吹く流れが日本にも及んできたと言えよう。 物価高や賃金、雇用など身近な課題に既存の政治が十分対応できず、有権者がノーを突き付ける構図だ。 政治資金の杜撰な管理が物価高に耐える国民の不満を増幅したと見るべきだろう。 選挙戦の争点が政治とカネの問題に集中し、政策論争が深まらなかったのは残念だ。 物価上昇を上回る所得向上への道筋や社会保障の給付と負担の見直し、人口減少に伴う地方創生の在り方などは、どんな政権であっても重要課題として取り組まざるを得ない。 日本の政治の安定が損なわれることになれば、対外的に大きなマイナスだ。 米大統領選の行方が見通せない中、日米同盟や日韓関係の不安定要因にならないよう注意する必要がある。 日米韓の連携が動揺し、中国や北朝鮮、ロシアに対日政策の軽視や周辺地域での過激な行動を誘発する事態は避けなければならない。 政治の安定は海外から日本にヒト、モノ、カネを呼び込む誘因の1つでもある。 政局が混迷すれば、日本への投資を控える動きにつながる懸念がある。 ようやく成長軌道に乗りつつある経済に水を差すことがあってはならない。 そのためには出来るだけ早く安定した政権基盤を取り戻す他ない。 自公は過半数を割っても一部の野党と連携することで政権を継続したい考えだ。 連立政権の枠組みへの野党勢力の参加も視野に入れるが、現時点で野党側に自公連立に加わる動きはない。 ■熟議を取り戻す契機に 一方、立民は非自民勢力の結集に向けて野党各党と協議する意向だ。 ただ、どのような枠組みで政権を目指すのか、具体的な政権構想はこれからで、成否はまだ見通せない。 自民と立民の議席差が大幅に縮まったことで、衆院選後に開かれる特別国会での首相指名選挙に向け、両陣営の攻防が激しくなる。 国民民主党や日本維新の会などとの連携を巡る綱引きも予想される。 政権の枠組みが見えてくるには時間がかかりそうだ。 与野党の伯仲は政治の在り方として悪い事ではない。 政権交代を目指す立民の伸長は国会審議に緊張感を与える。 中道保守の第1党と第2党が熟議を通じ、重要課題を解決するのは政治の1つの知恵である。 立民にとっては政権担当能力を磨く場となり、政権への近道になるはずだ。 対外的にも日本の政治の安定と成熟を示すことになろう。 ウクライナ戦争や中東情勢は緊迫の度を増している。 与野党とも内向きの政争に陥るのではなく、国内外の情勢に目を向け、国際社会で求められる日本の役割を自覚して安定した政治を取り戻すことを急ぐべきである。
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