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石破首相の「応援効果なし」が35選挙区も…逆に9候補が衆院選終盤に失速し情勢悪化
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/362544
2024/10/26 日刊ゲンダイ
【別表】無名候補の猛追を受け…(石破首相と坂本竜太郎氏=右)/(C)日刊ゲンダイ
27日投開票を迎える衆院選は各党とも接戦区の応援に幹部を投入し、ラストスパート。石破首相も25日午前の閣議後に羽田空港からチャーター機で青森へ飛び、3区、1区と立て続けに街頭演説をこなすと、青森空港から再びチャーター機で秋田入り。3区と1区でマイクを握り、分刻みのスケジュールで駆け回った。
15日の公示以降、石破首相は25日までに公認候補61人の応援に駆けつけ、北海道から鹿児島まで21道府県を移動。票の上積みを図ってきたが、効果には疑問符がつく。応援に入った選挙区の情勢を分析すると、終盤にかけて失速し、序盤の優勢から接戦、あるいは接戦から野党候補にリードを許すなど情勢が悪化した選挙区が目立つのだ。
もはや、ありがた迷惑?
象徴的なのは、石破首相が第一声の場所に選んだ福島4区(いわき市など)だ。前職の吉野元復興相が解散直前に引退を表明。自民は元県議の坂本竜太郎氏(44)を擁立した。父は区割り変更前にかの地を含む旧5区で当選を重ねた故・剛二氏。親の七光もあって序盤は有利に選挙戦を進めたが、立憲民主党の新人・斎藤裕喜氏(45)の猛追を受け、横一線に並ばれた。
斎藤氏は9月に出馬を表明したばかり。立憲の泉前代表の秘書を2年務めただけという真っサラな新人で、知名度はゼロに近い。それでも世襲候補に肉薄するとは、東北でも吹き荒れる石破自民への逆風の強さを物語る。
石破首相の応援もむなしく、序盤の劣勢をはね返せない候補も含めると「効果なし」は【画像の別表】の35選挙区に上る。逆に応援入り後に優位な情勢に転じたのは、山口俊一元消費者相の徳島2区だけ。劣勢から接戦に持ち込んだのも、立憲の重徳政調会長と争う青山周平元文科副大臣の愛知12区のみだ。
いくら大半が接戦区や劣勢を強いられている選挙区とはいえ、これでは石破首相の応援は「逆効果」と言われかねない。最近は応援演説で「悪夢の民主党政権」と口にするなど、かつて批判した“アベ政治化”も目立つ。
すっかり独自色がはげ落ちた変節漢。26日は東京19、22、27、10、1、7、15の7選挙区を順に回る予定だが、応援に来られる候補者はもはや、ありがた迷惑と感じているかもしれない。
◇ ◇ ◇
自民への逆風は党3役や大臣経験者ら大物の選挙区でも吹き荒れている。関連記事【一覧画像】は現状、野党候補と接戦、あるいは劣勢に立つ大物リストだ。
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