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自民・甘利明候補は“忘れ去られた元幹事長”…比例復活ナシで崖っぷちも演説に覇気なし
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/362295
2024/10/22 日刊ゲンダイ
落選すれば引退危機(C)日刊ゲンダイ
【神奈川20区】
甘利 明 75 自(前)
大塚小百合 44 立新
金子 洋一 62 維新
かつて大物として名をはせた候補が、ひっそりと選挙活動を行っている。
自民党の甘利明元幹事長は前回の衆院選で神奈川13区で出馬したが、「口利きワイロ疑惑」を払拭できず小選挙区で敗れ、比例復活。わずか1カ月で幹事長を辞任した。今回は新設された神奈川20区で挑むが、各種情勢調査で立憲民主党の新人に先行されるなど、劣勢が報じられている。
今月18日、神奈川県海老名市の相鉄線さがみ野駅前で行われた演説に、集まった聴衆は50人ほど。「成長に向かって邁進する日本をつくっていきたい」と経済の活性化を訴えたが、甘利候補のテンションは終始低めだった。前回の衆院選で「私がいなければ日本は立ち行かない。経済界は全員わかっている」と絶叫したことを思えば、かつての勢いは陰りを見せている。
「本当の甘利明を知ってもらいたい」
終了後、厳しい情勢について日刊ゲンダイが甘利候補を直撃すると、こう話した。
「新しい選挙区で直接私のことを知っている人は少ないですし、テレビでしか見たことがない人もいらっしゃる。イメージと実物のギャップがあるようです。ですから、本物はこういう感じということをしっかりお知らせして、本当の甘利明を知ってもらいたいなと」
20日は小田急線相模大野駅前で演説。小泉進次郎選対委員長が応援に駆け付けた。
集まった聴衆はおよそ300人。進次郎候補の到着前、甘利候補が「小泉進次郎さんを見に来られた方が多く、私目当ては3分の1程度かと思いますが」と話すと、通行人の男性から「そんなにいないぞ!」とヤジが飛ぶ。ここでも甘利候補のテンションはやや低めで、盛り上がりはイマイチだった。
しかし、進次郎候補が到着しマイクを持った瞬間、聴衆が一斉にスマホを取り出し、カメラを向けた。素通りが多かった通行人も大勢が足を止め、駅前は騒然となった。甘利候補の存在感は薄まるばかりだった。
もっとも、甘利候補本人も必死のようだ。演説が終わってもその場に残り、列が途切れるまで約20分間にわたり、聴衆と写真撮影に応じ握手を交わしていた。
甘利候補を取材している地元記者はこう見ている。
「やはり“ワイロ疑惑”が尾を引き、甘利さんの印象を悪くしています。自民党の幹事長まで務めた大物に違いないのですが、さすがに今回も苦しいのではないでしょうか」
75歳の甘利候補は自民の「73歳定年制」に引っかかり比例重複していない。負ければ即、落選。引退は必至か。
◇ ◇ ◇
裏金議員はそろって苦境が伝えられているが、そんな中、「救世主」のごとく応援行脚に立ち上がった故・安倍晋三元首相の妻、昭恵氏。「今日は主人の魂と一緒に来ている」などスピリチュアル的な言動で、SNS上で話題を集めているが……。●関連記事【もっと読む】『安倍昭恵氏が裏金候補の“救世主”に…アピる「夫の魂」に《裏金こんにゃく寄付疑惑を説明して》の当然』で詳報している 。
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