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※2024年10月10日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大 文字お越し
※紙面抜粋
※2024年10月10日 日刊ゲンダイ2面
国民への約束を破った最速解散(C)共同通信社
そもそも裏金腐敗集団の選挙で選ばれた総裁に党改革、政治改革などできるわけないが、案の定の展開と国民愚弄の三百代言。
党内野党が聞いて呆れる豹変にマトモな国民の腹は固まったぞ。
◇ ◇ ◇
内閣発足から8日後の解散も、26日後の投開票も、いずれも戦後最短である。
あれほど総裁選の時、「予算委員会を開いて野党の方々と論戦を交わした上で国民に判断いただく」と強調していたのに、国民に判断材料を提供することもなく、9日、石破首相が「衆院解散」に踏み切った。総選挙は「15日公示、27日投開票」の日程で行われる。
短期決戦を仕掛けた自民党は「これで負けない」と計算しているという。約束を破った最速解散は、有権者から不信感を持たれるマイナスはあるが、選挙戦術だけを考えたら、野党共闘を阻止する大きなメリットがあるからだ。
立憲の小沢一郎・総合選対本部長代行も、野党共闘について「魔法使いでもない限り、難しいんじゃないか。解散してからなんてできっこない」と、ギブアップしている。実際、選挙区には立憲、維新、共産など、野党候補が乱立している状況だ。自民党を利するのは間違いない。
選挙の悪材料を減らすために、石破自民党は、解散直前に「裏金議員」を大慌てで切り捨てている。裏金議員12人を「公認しない」と決定し、公認する34人についても、比例代表との重複は認めないと決めた。石破は、わざわざ、9日の党首討論で「大変、つらい判断だった」と漏らしている。
しかし、あたかも一大決心かのように装っているが、12人の「非公認」は、猿芝居もいいところだ。なにしろ、あとから追加した「非公認」6人は、当選する可能性が低い面々ばかりだからだ。「どうせ当選する見込みは低い」と、非公認にしたに違いない。自民党は「非公認」を、2ケタにしたかったのだろう。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「そもそも、裏金議員は立候補すべきじゃないでしょう。公認しないのは当たり前です。彼らは、裏金をつくっていたのですよ。萩生田議員の裏金金額は2700万円です。石破首相は、公認した34人について『比例重複は認めない』と、まるで厳しい対応をしたかのような態度ですが、党が公認料を払い、選挙の支援もするのでしょう。どこが厳しいのか。自民党は、裏金事件を反省していないのだと思う。党首討論で石破首相は、非公認とした12人について、当選したら『追加公認』すると明言している。いまから12人の『追加公認』を宣言するなんて、いかに茶番なのかよくわかります」
自民党執行部は、当初は裏金議員も「原則公認」とする予定だった。あまりにも世論の批判が強いため、衆院解散の3日前、慌てて軌道修正したのが実態である。
裏金議員をかばう異常
追加公認される…(C)日刊ゲンダイ
総理就任から8日。よく分かったのが、石破茂という男が、とんでもないペテン野郎だった、ということだ。もはや「変節」というレベルを超えているのではないか。
一国のトップに就いた途端、信念を捨て、次々に前言を翻している。7日と8日に行われた衆参の代表質問を聞いた国民は呆れ返ったのではないか。
「選択的夫婦別姓」の導入について、総裁選を戦っている時は「姓が選べず、つらい思い、不利益を受けることは解消しないといけない」と前向きだったのに、いきなり「国民の間にさまざまな意見があり、政府としては更なる検討をする必要がある」と大きく後退。
「金融所得課税の強化」についても、「実行したい」と明言していたのに、「現時点で強化について具体的に検討することは考えていない」と、百八十度の手のひら返しである。
9日の党首討論では、立憲の野田代表が「裏金議員」「脱税」と口にした途端、「裏金は決めつけだ。不記載だ」とムキになって反論し、「誰がどんな脱税で立件されているのか」と裏金議員をかばってみせている。
もし、安倍首相が同じように裏金議員をかばったら、以前の石破ならば「多くの国民は裏金と思っているのではないか、脱税と思っているのではないか」と、「正論」を唱え、安倍をたしなめていたはずである。
なのに、「裏金と言うな!」「脱税と言うな!」とは、この変わり方は異常だ。
「要するに、立場によって発言を変える、ポジショントークなのだと思う。自分が権力からはずれている時は、国民の支持を得るために発言し、権力者になった時は、党内の支持を得るために発言している、ということでしょう。それもこれも、石破首相には確固たる信念がないからです。もし、『選択的夫婦別姓の導入』にしろ、『金融所得課税の強化』にしろ、強い思いがあったら、多少の反対があっても考えを貫いたはず。これまで石破首相は、その時その時、自分の立場に合わせて発言をしてきたのではないか。今回、裏金議員12人を非公認にしたのも、あるべき姿を真剣に考えたのではなく、どうすれば選挙に有利か、という低い次元での発想なのでしょう」(金子勝氏=前出)
「安倍派5人衆」の一員として、裏金集団のど真ん中にいた萩生田も、当選後は、追加公認されることになる。
しょせん、裏金腐敗集団の選挙で選ばれたトップには、党改革も、政治改革も期待できないということだ。
戦略的な投票が必要だ
もし、10.27総選挙で自民党が勝利したら、「有権者の信任を得た」「みそぎは済んだ」と、大手を振ってくるのは間違いない。「裏金事件」も「統一教会汚染」も、終わった話にされてしまうだろう。
選挙情勢は、現時点では、どっちに転んでもおかしくない状況だ。
「週刊文春」は自民、単独過半数割れの219議席、「週刊ポスト」は自民53議席減の202議席、「サンデー毎日」は自民、単独過半数維持の234議席と予測している。現有256議席から議席を減らす可能性は高い。
現職大臣のうち4人が落選してもおかしくない。
ただ、自民党に有利なのは、多くの選挙区で野党候補が乱立していることだ。たとえ有権者が裏金議員を落選させようとしても、自民批判票が分散すれば、各地で自民候補が次々に漁夫の利を得る、という最悪の事態になる可能性がある。
「自民党が最速解散を選択したのは、自分たちに有利だと判断したからでしょう。野党に選挙区調整をやらせる時間を与えずに済みますからね。だったら、有権者も戦略的な投票で臨むべきです。比例票は、自分が支持している政党に一票を投じればいいでしょう。でも、『裏金事件』や『統一教会問題』を終わった話にしたくないのなら、選挙区は、どの野党候補に一票を投じれば裏金議員に鉄槌を下せるか、死に票にならないか、賢く判断して投票すべきです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
前回の衆院選は3年前だった。この選挙を逃したら、有権者が一票を行使できるのは、また3年後かもしれない。絶対に無駄にしてはダメだ。
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