<■878行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> 「力の空白」を見逃さない中国 ポスト岸田は「有事の宰相」になる覚悟を 湯浅博の世界読解 2024/9/20 11:00 https://www.sankei.com/article/20240920-VNSS7MYQI5K43PJSZ4CKBOPEWE/ 好戦的な中国軍は、米国の政府高官が 「緊張緩和」 で歩み寄りを見せると、存外、野蛮な方法でこれを歓迎する。 近年、彼らがジャブを放つ標的は必ずしも米国だけではない。 その同盟国である日本やフィリピンにも荒っぽく向けられる。 中国軍の情報収集機「Y9」が8月26日、長崎県の男女群島沖で領空侵犯したのは、米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)による北京訪問の前日であった。 5日後には、鹿児島県の屋久島周辺の領海に中国海軍の測量艦1隻が侵入した。 中国外務省は 「領空を侵犯する意図なし」 「国際海峡だった」 と、身勝手な解釈でシラを切る。 彼らの 「軍事目的」 は、自衛隊が反応する時の電子情報の収集か、日本政府や世論の反応を見定めるためなのかもしれない。 だが、 「政治目的」 としては、日米比などによる対中包囲網を拒否する不満と脅しのシグナルを送る狙いを持っている。 中国軍は2011年、ロバート・ゲーツ米国防長官が北京を訪問中にも、これ見よがしにステルス戦闘機J20(殲20)の試験飛行を敢行している。 ゲーツ氏が胡錦濤国家主席と会談する数時間前のことだった。 この時のゲーツ氏は、国防予算の大幅削減を発表したばかりで、中国との 「緊張緩和」 で関係改善が進めば、戦闘機や空母のコストを更に削減できると判断していた。 当時のオバマ政権は明らかに対中抑止力よりも外交を優先していた。 ■大接戦の大統領選 米国の関心は内政 今、政権末期のバイデン米大統領はウクライナと中東の2つの紛争に巻き込まれ、台湾海峡に 「第3の戦域」 が出来ることを恐れている。 サリバン氏が持ち込む 「緊張緩和」 は、習近平国家主席にとって中国に対抗する政治的決意が欠落していると映るだろう。 中国軍制服組トップの張又俠(ちょうゆうきょう)・中央軍事委員会副主席はサリバン氏との会談で、台湾が 「中国の核心的利益の核心」 であり、統一の推進が軍の 「使命であり義務」 であると、容赦のない言葉を浴びせた。 中国はインド太平洋における 「力の空白」 を見逃さない。 かつて、米中枢同時テロ「9・11」後の息子ブッシュ政権が、西太平洋の駐留米軍をアフガニスタンに振り向けると、江沢民国家主席は 「戦略的好機」 と表明して軍事力を増強した。 「中華民族の復興」 を掲げる習氏にとっても、米軍の注意が削がれるインド太平洋の南シナ海と東シナ海は、近隣国の領有権を侵害する十分な動機になる。 日本の領空、領海への侵入も、中国海軍によるフィリピンとの衝突も、そしてベトナムに対する挑発も、決して偶然ではない。 まして米国は民主、共和両党が国を分断する大統領選挙の真っただ中にある。 ハリス副大統領とトランプ前大統領の両者互角の選挙戦は、人々の関心が内政問題に集中しがちになり、中国の軍事活動に対する警戒心が薄れるのは否めない。 ■国の分断は抑止力を劣化 米国民主主義の混乱と指導力低下は、世界の不安定要因である。 過去にも、敵対国は機能不全に陥る米大統領選の前後に、その野心を剥き出しにしてきた。 リビアの独裁者カダフィ大佐は1988年12月、ブッシュ副大統領が大統領に就任するまでの間、スコットランドのロッカビー上空でパンナム航空103便を爆破した。 ロシアのプーチン大統領(当時は首相)は2008年8月、オバマ上院議員とマケイン上院議員が対決する大統領選の最中にグルジア(現ジョージア)に侵攻した。 今また、国際秩序を覆そうとする中国、ロシアの拡張主義は、戦争という時計の針をそれぞれ独自の方法で始動させている。 悪いことに、米紙ウォールストリート・ジャーナルは、トランプ第2期政権が発足した際の国防戦略を担う外交専門家らが、対中抑止力を削ぎかねない動きをしているとする論文 「トランプ勝利で台湾は米国を頼れるか」 を掲載した。 執筆した民主主義防衛財団の上級研究員、マーク・モンゴメリー氏らは、トランプ氏が再選した場合、国防総省の要職に就くとみられるエルブリッジ・コルビー元国防次官補が交流サイト(SNS)で、中国が台湾を攻撃した際に 「米国が台湾防衛に駆け付けない可能性を示唆するコメントを立て続けに発信している」 と批判した。 国務長官候補に名前が挙がる元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)のロバート・オブライエン氏も記者団に、台湾の防衛費は域内総生産(GDP)の2・5%から5%にするよう求める発言をしている。 2人は対中強硬派で知られる安全保障専門家である。 コルビー氏はこれまで、米軍を対中抑止強化のため、インド太平洋に集中すべきだとの持論を展開してきた。 オブライエン氏も 「米第一主義」 に傾斜するトランプ陣営の中で、強力な軍事力による対中対露抑止を第2期政権に持ち込むことを主張していた。 モンゴメリー氏らは2人がトランプ氏の考え方に同調してゴマすりの猟官工作をしていると批判し、台湾を脅すような発言は 「米国の抑止力を低下させ、中国による台湾侵攻の可能性を高める」 と戒めている。 ■力の空白を見逃さぬ中国 米大統領選候補による今月10日のテレビ討論会でも、インド太平洋地域に討論が向かわず、どうしても内政問題に集中してしまう。 対中抑止への関心が低下していると習氏が受け取れば、地域覇権をモノにする動きが勢いづくだろう。 ハリス新政権が誕生した場合は、米国の優位を脅かす中国との 「競争と抑止」 のバイデン氏の路線に沿うものとみられている。 ハリス政権誕生時には、副大統領の国家安全保障担当補佐官であるフィリップ・ゴードン氏と、副補佐官のレベッカ・リスナー氏らが要職に就くものとみられる。 ゴードン氏は 「米国の力はより狭い戦略的利益を守るために利用されるべきである」 とする国際主義的なリアリストであり、リスナー氏はバイデン政権の 「国家安全保障戦略」 の起草者である。 従って、バイデン政権の対中戦略を継承するものとみられている。 ハリス氏の対中戦略へのヒントは、2022年にタイで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、ハリス氏が習氏と会談した数日後、フィリピン沿岸警備隊の巡視船から演説を行い、中国を 「違法で無責任な行動」 と批判して怒りを買ったことだ。 2022年、ハリス氏は米軍横須賀基地に停泊中の米駆逐艦でも演説し、 「引き続き台湾を支援する」 と表明している。 いずれにしても、日本、フィリピン、台湾はじめ自由主義陣営は、習氏の敵対的なナショナリズムの暴走を、多国間で抑止する必要がある。 台湾有事は日本有事である以上、ポスト岸田文雄の新首相は、 「有事の宰相」 になる可能性を覚悟しなければならない。中国軍機の領空侵犯 産読は警戒体制強化訴え 意思疎通を求める朝毎東 社説検証 2024/9/4 9:00 https://www.sankei.com/article/20240904-PK26B3SONVNX3LYBGOPQLMKPVY/ 中国軍のY9情報収集機1機が8月26日、長崎県男女群島沖の日本領空を侵犯した。 航空自衛隊の戦闘機は緊急発進(スクランブル)し、領空に接近していると警告したが、中国軍機はこれを無視して旋回を始め、約2分間侵犯した。 中国軍機による領空侵犯を確認したのは戦後初めてだ。 各紙は一斉に中国を批判し、産経と読売は防衛力の強化や米国などと連携した対処能力の向上を求めた。 一方、朝日や毎日、東京は両国の意思疎通や対話の必要性を強調した。 産経は、中国軍の情報収集機が領空に誤って入るとは考えにくいとして、 「到底容認できない」 「中国政府と軍は日本に謝罪すべきだ」 と非難した。 その上で 「次に中国軍機が日本の空を侵す場合には、警告射撃や強制着陸の措置を躊躇ってはならない」 と注文した。 「防衛力強化を急ぐべき時だ」 とも訴えた。 岸田文雄首相は自民党総裁選への不出馬を表明し、日本は 「政治空白」 のような状態にある。 国民やメディアの関心は総裁選に向いている。 産経は 「これらが自衛隊の防衛態勢に影響を及ぼしているのかどうかを探り、主権侵害という挑発への日本政府や与野党、世論の反応をみる狙いもあって中国軍機は領空侵犯をしたのだろう」 と分析した。 読売も 「日本の主権を侵害する行為は容認できない」 と批判し、 「領空侵犯に至った経緯について説明を求め、その内容に応じて厳正な措置を取り、再発防止を強く促さねばならない」 と主張した。 同時に中国機に対する警戒監視の体制強化を求めた。 南シナ海でフィリピンの船が中国海警局の船に衝突されるなどの被害に遭っていることも挙げ、東シナ海でも中国が無謀な振る舞いを強める可能性はあると指摘。 「日米比などで協力し、対処能力を高めていくことが重要だ」 と提言した。 朝日は 「偶発的な衝突に繋がりかねない危険な行為だ」 と記し、再発防止を強く求める一方で、 「地域の緊張を高めぬための両国間の意思疎通も、極めて重要である」 と訴えた。 中国の東・南シナ海での海洋進出や台湾への威圧に対し、日米比などが抑止力を強化していることなどに言及し、 「『力対力』の構図だけでは、却って地域を不安定化させる恐れもある」 と懸念を示した。 「互いの意図を正確に把握し、誤解に基づくエスカレーションを避けるためには、様々なレベルにおける緊密な対話が求められる」 とし、日中防衛当局間のパイプを最大限に活用するよう呼び掛けた。 毎日も 「意図的に日本の領空に入ったのであれば挑発的な行動であり、断じて許されない」 と論難し、緊張を高める行動の自制を求めた。 そして 「事態が更に悪化しないよう双方が冷静に対話を続けるべきである」 と結んだ。 日経は日中防衛当局間の 「海空連絡メカニズム」 などの枠組みが機能するためには、日中間に一定の信頼関係が必要だが、現状は心許ないとの見解を示し、 「今こそ政治の役割に期待したい」 と主張した。 こうした中、日中友好議員連盟会長の二階俊博自民元幹事長ら超党派議員が8月27日に訪中した。 東京は 「対話をより重層的に行い、衝突回避と緊張緩和に向けた道筋を探るべきである」 と説いたが、 産経は 「中国軍機が領空侵犯した翌日によくも訪中したものだ」 「抗議のため、中止か延期すべきだった」 と喝破した。 産経はまた、政府対応についても疑問が残るとした。 岡野正敬外務次官が中国の施泳臨時代理大使を外務省に呼び厳重抗議したが、 「なぜ上川陽子外相が直接抗議しなかったのか」 「岸田首相も26日中にメディアの前で中国を論難し、国防の決意を表明すべきだった」 と断じた。 中国軍機による初めての領空侵犯から僅か5日後、中国海軍測量艦による領海侵入が確認された。 首相や関係閣僚は中国に厳正な姿勢で臨むと共に、抑止力を一層高めねばならない。 自民党総裁選では候補者の対中観も問われている。 活発な議論が行われることを期待する。 ◇ 中国軍機の領空侵犯 【産経】 ・「政治空白」を窺う挑発だ(8月28日付) 【朝日】 ・再発防止へ意思疎通を(同) 【毎日】 ・緊張高める行動の自制を(同) 【読売】 ・中国は危険な挑発をやめよ(同) ・「意図はない」では済まされぬ(31日付) 【日経】 ・偶発衝突もありうる中国軍機の領空侵犯(29日付) 【東京】 ・不測の事態招かぬよう(28日付) <主張>中国軍機が初侵犯 「政治空白」を窺う挑発だ 社説 2024/8/28 5:00 オピニオン https://www.sankei.com/article/20240828-EK6URUOLPRKARNS4ENJLD33TZA/ 中国軍のY9情報収集機1機が26日、長崎県男女群島沖の日本の領空を侵犯した。 緊急発進(スクランブル)した航空自衛隊の戦闘機が領空に接近していると警告した。 中国軍機はそれを無視して旋回をはじめ、領空を約2分間侵犯した後、大陸方向へ飛び去った。 中国軍機による領空侵犯の確認は戦後初めてである。 軍の情報収集機が領空に誤って入るとは考えにくい。 このような軍事挑発は到底容認できない。 中国政府と軍は日本に謝罪すべきだ。 木原稔防衛相が27日の会見で 「主権の重大な侵害であるだけでなく、安全を脅かすもので全く受け入れられない」 と中国を非難したのは当然だ。 次に中国軍機が日本の空を侵す場合には、警告射撃や強制着陸の措置を躊躇ってはならない。 中国は2022年、日本の排他的経済水域(EEZ)に弾道ミサイルを撃ち込んでもいる。 防衛力強化を急ぐべき時だ。 岸田文雄首相は自民党総裁選への不出馬を表明し、退陣が決まっている。 日本は今、 「政治空白」 のような状態にある。 国会は閉会中で、国民やメディアの関心は次期首相選びとなる自民総裁選に向いている。 これらが自衛隊の防衛態勢に影響を及ぼしているのかどうかを探り、主権侵害という挑発への日本政府や与野党、世論の反応をみる狙いもあって中国軍機は領空侵犯をしたのだろう。 直後の政府の対応には疑問が残る。 岡野正敬外務次官が中国の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、厳重抗議した。 なぜ上川陽子外相が直接抗議しなかったのか。 岸田首相も26日中にメディアの前で中国を論難し、国防の決意を表明すべきだった。 27日には超党派の日中友好議員連盟の二階俊博自民党元幹事長、森山裕総務会長らが訪中した。 中国軍機が領空侵犯した翌日によくも訪中したものだ。 抗議のため、中止か延期すべきだった。 北京で中国高官に抗議するつもりかもしれないが、重大な主権侵害の翌日にやってくるような者は侮られ、その言葉など響くまい。 担当閣僚でなくても小林鷹之前経済安保担当相はSNSで、高市早苗経済安保担当相は会見で、領空侵犯を主権侵害だと問題視した。 全ての自民総裁選候補は声を上げるべきである。 領空侵犯 中国は危険な挑発をやめよ 2024/8/28 5:00 https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240828-OYT1T50005/ 中国は、海だけでなく空からも日本を威嚇するつもりなのか。 日本の主権を侵害する行為は容認できない。 政府は領土・領海を守る体制を固め直す必要がある。 中国軍の情報収集機「Y9」が長崎県・男女群島沖の領空を侵犯した。 緊急発進した航空自衛隊の戦闘機が、領空に接近し過ぎている、と繰り返し呼び掛けたが、警告を無視して侵入したという。 過去には、中国政府の航空機と小型無人機がいずれも尖閣諸島周辺の領空に侵入したことはあるが、軍用機の領空侵犯は初めてだ。 しかも今回は本土周辺である。 中国は挑発の度合いを一段高めた、と言えるのではないか。 政府が中国に抗議したのは当然だ。 領空侵犯に至った経緯について説明を求め、その内容に応じて厳正な措置を取り、再発防止を強く促さねばならない。 中国軍機が領空を侵犯したのは2分間だった。 だが、この空域で2時間以上旋回を続け、自衛隊機から警告を受けていた。 誤って領空に侵入したとは考えにくい。 空自の戦闘機や警戒管制レーダーの能力を試そうとしたといった見方や、岸田首相の退陣表明で 「政治空白」 が生じている中での日本の防衛体制を見極めようとした、といった指摘も出ている。 いずれにしても、危険な挑発であることに変わりはない。 一般に、空は海に比べて軍事衝突に繋がり易いとされる。 領海では、他国の船舶にも無害通航権が認められている。 他方、領空にそうした国際法上の規定はなく、航空機が領空に入った場合、直ちに主権を侵害したことになるため、危険度は格段に増す。 尖閣周辺で中国公船は年々、接続水域での航行を増やし、今では中国海警局の船が頻繁に領海にも侵入するようになった。 一方的に自国の権益を主張し、既成事実を積み重ねて実効支配を図ろうとするのは、中国の常套手段だ。 自衛隊は、遠方の飛行物体も探知できる空中警戒管制機(AWACS)などを南西諸島周辺で重点的に運用し、中国機に対する警戒監視の体制を強化すべきだ。 南シナ海では、フィリピンの船が中国海警局の船に繰り返し衝突され、船体に穴が開くなどの被害に遭っている。 だが、中国政府は 「比側が故意に衝突した」 と主張し、非難の応酬が続いている。 中国が、東シナ海でも無謀な振る舞いを強める可能性はある。 日米比などで協力し、対処能力を高めていくことが重要だ。 中国軍機領空侵犯≠ナ「目に見えない日本侵略」開始か 習政権、総裁候補の反応見極める絶好のチャンス 次はインフラが危ない 2024.8/31 10:00 https://www.zakzak.co.jp/article/20240831-X7S7SRWPTRKSPEP5OM4CB55HNE/ 中国軍機による 「重大な主権侵害」 である日本領空の侵犯について、習近平国家主席率いる中国が居直っている。 日本政府の抗議や、訪中した超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)の遺憾の意の表明に対し、 「如何なる国の領空にも侵入するつもりはない」(中国外務省) と繰り返しているのだ。 中国軍機は領空近くで旋回を続けた後、日本領空に侵入しており、 「確信犯=意図的」 の可能性が高い。 ジャーナリストの長谷川幸洋氏は、自民党総裁選(9月12日告示、同27日投開票)を見据えて、中国が 「総裁候補を値踏みしてきた」 「目に見えない日本侵略が始まった」 と分析し、新たな挑発の危険性を警告した。 中国軍機が26日、日本の領空を侵犯した。 ところが、日本は外務省の岡野正敬次官が中国の施泳駐日臨時代理大使を同省に呼んで抗議した程度で、総じて反応は鈍い。 日本の主権は大丈夫か。 中国軍のY9情報収集機は同日午前11時29分から約2分間、長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯した。 自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して追い返したが、軍用機による領空侵犯は初めての事態だ。 岡野次官は同日、中国の施臨時代理大使に対し、 「厳重に抗議すると共に、再発防止を求めた」。 ■「靖国」「NHK」も延長線上に 事件は単発の出来事ではない。 私は6月から立て続けに起きた中国人による靖国神社での放尿・落書き事件や、先日のNHKラジオ国際放送での電波ジャックという一連の事件の 「延長線上にある」 とみている。 少しずつ挑発のレベルを上げてきた周到さ、タイミングからみて、 「関係がない」 とみる方が不自然だ。 これまでは、少なくとも表面的には民間人の行為だったが、今回は中国軍そのものが登場した。 遥かに深刻な事態だ。 なぜ、このタイミングだったのか。 それは、自民党総裁選と関連がある。 岸田文雄政権の中国に対する腰砕けぶりは、2年前の 「非公式警察署」 問題を見ても、今更言うまでもない。 自民党参院議員の関与が疑われる事態だったのに、首相が積極的に動いた形跡はない。 中国にとって、今回は 「ポスト岸田」 候補が、どう反応するかを見極める絶好のチャンスだった。 中国とすれば、激しく反発されたところで、岸田政権はレームダック(死に体)状態なので、どうせ大事にはならない。 逆に、反応が乏しければ、この先も挑発を続けていく上で、新政権の出方を事前に推し量る貴重な情報が得られるのだ。 候補者たちの反応は、全く鈍かった。 事件発生当日は完全に黙殺し、翌27日になってから、 「主張すべきは主張し、冷静かつ毅然と対応する」(上川陽子外相)、 「極めて厳重な抗議と再発防止を強く要求した」(林芳正官房長官) などとコメントした。 有力候補の1人、小泉進次郎元環境相の発信は未だに見当たらない。 高市早苗経済安保相は27日の記者会見で、 「我が国の主権の重大な侵害であるということだけでなく、安全を脅かすもので、全く受け入れられない」 「首相や防衛相を中心に警戒監視に万全を期していく」 と強調した。 ■次はインフラが危ない 候補者たちの鈍さは、マスコミの責任でもある。 事件発生を1面トップで報じたのは、産経新聞と読売新聞で、あとは雑報扱いだった。 総裁候補の動向を追いかけている記者たちは 「オレたちは総裁選担当」 「領空侵犯は外務省と防衛省担当の仕事」 くらいに思っているのではないか。 中国は政治家やマスコミの反応の鈍さを確認して、作戦の目的を達しただろう。 「この調子なら、もっと激しく挑発しても大丈夫だ」 と自信を持ったはずだ。 これまでの岸田政権と自民党の甘さが招いた事態である。 靖国神社とNHK、それに領空侵犯と続いたからには、次は電力やガス、水道、新幹線や航空路の交通網などのインフラが危ない。 自衛隊と警察もターゲットになる。 中国は 「如何なる国の領空も侵犯する意図はない」 とシラを切っているが、中国は 「目に見えない日本侵略を開始した」 と認識すべきだ。 中国軍機領空侵犯$^の狙い 自衛隊機は「警告射撃」の検討をすべきだった 中国のSNSで「報復だ」エスカレートに警戒を 2024.8/31 15:00 https://www.zakzak.co.jp/article/20240831-VAOXSBYPSZOHND52CHZNQWPVF4/ 中国人民解放軍のY9情報収集機が26日午前、東シナ海上空の日本の防空識別圏に侵入したのを自衛隊が確認した。 航空自衛隊・新田原基地(宮崎県)のF15戦闘機と、同・築城基地(福岡県)のF2戦闘機が緊急発進(スクランブル)して、日本の領空に近づかないように警告したが、情報収集機は長崎県五島市の男女群島沖の南東側で旋回をしていた。 そして、午前11時29分ごろから2分間、男女群島沖約22キロの領空を侵犯した。 その後も、同諸島の南東沖上空を旋回し、午後1時15分に中国の方向に戻ったという。 中国軍機が日本の領空を侵犯したのは初めてのことだ。 これについて、中国外務省報道官は翌27日の会見で、 「中国は如何なる国の領空も犯す意図はない」 と釈明した。 だが、情報収集機の航路や速度からみて、故意に領空侵犯した可能性が高いと筆者は分析している。 情報収集機の速度は戦闘機よりも遅く、中国軍機の航行には中国独自の衛星測位システム 「北斗」 が使われており、航路を外す可能性は低いからだ。 では、中国側の真の狙いは何だろうか。 筆者は2つの目的があったと推察する。 1つは、日本側の対応能力を探る狙いだ。 長崎県をはじめ九州には、中国が 「台湾併合」 に向けた軍事行動をとった場合、自衛隊と米軍の重要な拠点がある。 長崎県の佐世保基地には米海軍の強襲揚陸艦が配備されているほか、今回スクランブル発進した新田原、築城両基地は戦闘機の出撃拠点となる。 意図的に領空侵犯をしたうえで、日本側の反応や対処を見極める狙いがあったのだろう。 岸田文雄首相が9月の自民党総裁選への不出馬を表明して、 「レームダック(死に体)」 の状態となっている。 こうした政権移行期を中国側は 「権力の空白」 と過大評価して、相手国を挑発する傾向がある。 総裁選レースに世論の関心が向いている日本の間隙を突いた可能性があるとみている。 もう1つが、海上自衛隊の護衛艦が中国領海を航行したことへの 「意趣返し」 の可能性だ。 中国東部浙江省の沖合を航行していた海自護衛艦「すずつき」が7月4日午前、一時、中国の領海内に入った。 防衛省関係者によると、護衛艦は中国軍の訓練監視をしていたところ、誤って進入したという。 今回の領空侵犯について、中国のSNS上で 「報復だ」 などと評価する書き込みが相次いでいる。 ただ、各国の艦艇は沿岸国の秩序や安全を害さなければ領海を通過できる 「無害通航権」 が国際法で認められており、自衛隊艦が領海を通過したことは何の問題もない。 一方、外国の航空機が許可なく他国の領空に侵入することは 「重大な主権侵害」 であり、国際法上では撃墜することも認められている。 つまり、領空侵犯を既成事実化できた中国側の方が得たものは大きかったといえよう。 今回の日本政府の対応は生ぬるかったと筆者は考える。 せめて自衛隊機による警告射撃の検討をすべきだったのではないか。 1987年、沖縄周辺の領空を侵犯したソ連の偵察機に対し、自衛隊機は警告射撃をしており前例があるからだ。 今回の件を受けて、中国側は日本に対し、より強硬な軍事行動をとる可能性がある。 日本としてどのような対策をとるべきか。 自民党総裁選の候補を含めて徹底的な議論をすることが急務だろう。 中国海軍の測量艦 鹿児島県沖 日本の領海内に一時侵入 防衛省 2024年8月31日 15時11分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240831/k10014567191000.html 防衛省は中国軍の測量艦1隻が31日朝、鹿児島県沖の日本の領海内に一時、侵入したと発表しました。 中国軍をめぐっては、今月26日にも情報収集機が長崎県沖上空で日本の領空に侵入していて、防衛省が外交ルートを通じて中国に抗議するとともに、警戒と監視を続けています。 防衛省によりますと31日午前5時前、中国海軍の測量艦1隻が、鹿児島県の口永良部島西方の日本の接続水域を東に向かって航行しているのを、海上自衛隊が確認しました。 その後、測量艦は午前6時ごろ口永良部島の南西の日本の領海内に侵入し、およそ1時間50分後の午前7時53分ごろ、領海を出て南に向かったということです。 中国海軍の測量艦が日本の領海内を航行したのは2023年9月以来、10回目で、潜水艦や情報収集艦も含めると今回で13回目です。 各国の軍の艦艇は一般の船舶と同じように、沿岸国の秩序や安全を害さなければ領海を通過できる 「無害通航権」 が国際法で認められています。 測量艦は海底の地形や水深、海水温などを調べることができ、防衛省関係者によりますと、中国軍は潜水艦の運用に役立てるため、こうした情報を収集している可能性もあるということです。 中国軍をめぐっては今月26日にも、情報収集機1機が長崎県五島市の男女群島沖上空で日本の領空内を飛行し、中国軍機による領空侵犯が初めて確認されています。 防衛省は 「領空侵犯した中国軍機との関連性を含め、意図や目的について確たることを言うのは難しいが、中国は近年、わが国周辺における軍事活動を活発化させており、一連の領海内の航行についてもその一環とみられる」 「こうした活動について強い懸念を持って注視している」 としています。 防衛省は外交ルートを通じて中国政府に抗議するとともに、警戒と監視を続けています。 ■外務省 中国に抗議 外務省の鯰アジア大洋州局長は中国大使館の施泳公使に対し、今月26日の中国軍機による領空侵犯に続いて、今回の事案が起きたことに強い懸念を伝え、抗議しました。 これに対し、施泳公使は中国側の立場を説明したということです。 中国海軍の測量艦、鹿児島沖で領海侵入 防衛省が領空侵犯も踏まえ抗議 2024/8/31 14:32 https://www.sankei.com/article/20240831-IVNRJYGX2JOY3JLB4EGHGC76FY/ 防衛省は31日、中国海軍の測量艦1隻が同日朝、鹿児島県沖の日本領海に侵入したと発表した。 外交ルートを通じ、26日にあった中国軍機による領空侵犯も踏まえ、強い懸念を伝え、抗議したとしている。 防衛省によると、鹿児島沖での中国海軍測量艦の領海侵入は昨年9月以来。 2021年11月以降、相次いでおり今回で10回目の確認となる。 訪米の沖縄・与那国町長、南西防衛強化で対中抑止を訴え 「台湾有事避けねばならない」 2024/8/31 8:28 https://www.sankei.com/article/20240831-7TIHDRG2GJO5ZKHSANMR25BHUM/ 台湾から約110キロの離島・沖縄県与那国町の糸数健一町長は30日、訪問先のワシントンで、南西諸島の防衛強化を通じて抑止力を高め、中国に台湾侵攻をためらわせる必要があると強調した。 「台湾有事は何としても避けなければならない」 と訴えた。 日本企業の駐在員との会合で語った。 台湾への関与に消極姿勢を示す米共和党のトランプ前大統領に関して 「米議会は国益の毀損を許さないだろう」 と述べ、大統領に返り咲いた場合でも対中政策では台湾重視の超党派対応が期待できるとした。 中国軍機による26日の初の日本領空侵犯は 「明らかに計画的だ」 とし、日本の対応能力を確認する狙いだと指摘した。 「日本の反応が弱ければ、エスカレートすると危惧している」 と述べた。 糸数氏は米国笹川平和財団の招きで訪米。 米政府関係者らとも会い、南西諸島防衛について意見交換した。(共同) 米補佐官、中国外相に日本領空侵犯の問題提起 日本政府と足並みそろえる 2024/8/30 7:08 https://www.sankei.com/article/20240830-Q45IJ7XUQFKMHIKKTCZWUVVPZI/ ロイター通信は29日、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が27〜28日に北京で実施した中国の王毅外相との戦略対話で、26日に初めて確認された中国軍機による日本領空侵犯の問題を提起したと報じた。 「重大な主権侵害」 だとして厳重抗議した日本政府と足並みを揃え、再発防止を求めたとみられる。 サリバン氏は29日、北京で記者会見し、習近平国家主席らとの一連の会談で、日本や韓国などインド太平洋地域の同盟国防衛に対する米国の決意を表明したと語った。 中国空軍のY9情報収集機は26日、長崎県の男女群島沖で約2分間に渡り日本の領空を侵犯した。 中国共産党に関する米下院特別委員会のモーレナー委員長は29日、東京でロイターのインタビューに応じ、領空侵犯は中国の攻撃的姿勢を表し、日本政府に 「警鐘を鳴らした」 と述べた。(共同) <産経抄>問われる総裁選候補者の資質、中国軍機の領空侵犯 2024/8/30 5:00 https://www.sankei.com/article/20240830-LHI3NK4RVVPBVP3A5LRI7JZXDY/ 「顧みて他(た)を言う」 と諺にある。 作家の吉行淳之介は長らく、解釈を誤っていたという。 自身に対する反省の上に立ち、他人の行いに文句を言う…。 「顧みて」 の語感からして、そんな意味だろう、と(『やややのはなし』)。 ▼正しい語釈を知って驚いたそうである。 「答えに窮し、本題とは別のことを言ってごまかす」。 孟子に詰問された斉国の王が、左右の者を見回し話をそらせた―との故事が由来とされる。 「顧みる」 は反省でなく、 「左右をきょろきょろ」 らしい。 ▼我が国に対する中国軍機の領空侵犯と、それを受けた中国側の応対は、先の故事を思い起こさせる。 いや。 日本側の非難に対し返答に窮するどころか、言を左右にして自身の非を認めようとしない点で悪質極まりない。 中国共産党の序列3位、趙楽際氏の答えはその典型である。 ▼「(日中の当局間に)適切な意思疎通がなされることを期待する」。 訪中した日中友好議連の二階俊博会長に、趙氏は述べた。 そうじゃないだろう、と呆れた人も多いのではないか。 軍事挑発を猛省の上、謝罪の言葉があって然るべきだろう。 ▼小林鷹之、高市早苗の2氏に加え、担当閣僚の林芳正、上川陽子の両氏がまず非難の声を上げている。 自民党総裁選の全ての候補者には、横紙破りを指弾してもらわねばならない。 中には政治とカネの問題に固執して、国際情勢の厳しさを直視できていない人もいるようである。 ▼「ルールを守る政治、ルールを守る党」 という声も聞いた。 発言の主を責めているのではない。 国の大事を担う最大与党が、そこから再スタートしなければなりませんか。 そんな違和感を拭えないのだ。 右見て、左見て…。 子供の交通教室でもあるまいし。 顧(かえり)みて他(た)を言(い)う の解説 《「孟子」梁恵王下から》答えに窮して、あたりを見回して本題とは別のことを言ってごまかす。 「深読みしないように」 中国国防省報道官、領空侵犯に言及も具体的な説明避ける 2024/8/29 21:40 https://www.sankei.com/article/20240829-7EEJCWMOWNMWRJDJNEIFV6QV7U/ 中国メディアによると、中国国防省の呉謙(ご・けん)報道官は29日の記者会見で、26日に初確認された中国軍機による日本の領空侵犯について、 「中日双方は外交ルートを通じて意思疎通を保っているところだ」 と述べた。 領空侵犯に関する具体的な説明は避けた。 呉氏は 「中国側は平素から各国の主権を尊重している」 「この件について深読みをしないよう望む」 と強調した。 日本側が中国軍機の領空侵犯について、何らかの意図を持ったものだった可能性があるとみて分析を進めていることを念頭に置いた発言とみられる。 中国共産党序列3位の趙楽際(ちょう・らくさい)・全国人民代表大会(全人代)常務委員長も28日、超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)らと北京で会談した際、 「侵犯の意図はない」 と説明した。 中国側は領空侵犯が意図的だったかどうかについて説明していない。 自民、中国軍機の領空侵犯「紛争につながる危険行為」 政府に厳正対処を要求 2024/8/29 19:27 https://www.sankei.com/article/20240829-ZN3S62E3JJOHHG65VT7G4DRU24/ 自民党は29日、国防部会と安全保障調査会などの合同会議を党本部で開き、中国軍機による領空侵犯に関する経緯を防衛省から聴取した。 小野寺五典安保調査会長は 「一つ間違えば紛争につながる大変危険な行為だ」 として厳正に対処するよう政府に求めた。 出席者によると、日中の偶発的衝突を回避する防衛当局間のホットライン(専用回線)を活用したかと質問が出たが、明確な回答はなかったという。 中国軍のY9情報収集機は26日、長崎県の男女群島沖で約2分間にわたり領空侵犯した。 小野寺氏は 「明らかに不自然な飛び方だ。意図的で、日本の対応状況を見るための行動ではないか」 と指摘。 他の出席者からも 「由々しき事態だ」 などの意見が相次いだ。 防衛省制服組トップ、中国軍機の領空侵犯に警戒感示す「活動を拡大し活発化している」 2024/8/29 15:11 https://www.sankei.com/article/20240829-E4NNI7QWORLZLFSSSSNOPQOK5Y/ 中国軍機による領空侵犯が初めて確認された問題を巡り、防衛省制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長は29日の記者会見で 「中国の軍事活動が、地域を拡大し活発化している一環として、今回の位置で行われているのではないかと認識している」 「大変注視している」 と述べた。 中国軍のY9情報収集機は長崎県の男女群島沖で26日、約2分間に渡り領空侵犯した。 吉田氏は、2012年に沖縄県の尖閣諸島周辺で中国国家海洋局の航空機による領空侵犯があったことに言及。 今回の侵犯について 「更に九州本土に近い所で、起きているということに注目している」 と警戒感を示した。 「意図、目的について確たることは言えない」 と話した。 中国軍機の領空侵犯に再発防止求める 訪中の二階氏が共産党序列3位と会談 2024/8/28 22:04 https://www.sankei.com/article/20240828-HVZ2UEZQARN27IYOCOXAAVVSZE/ 超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)らは28日、中国共産党序列3位の趙楽際(ちょう・らくさい)全国人民代表大会(全人代)常務委員長と北京の人民大会堂で会談した。 二階氏は会談で、26日に初めて確認された中国軍機による日本の領空侵犯に対し 「遺憾の意」 を表明し、中国側に再発防止を強く求めた。 会談後、二階氏が記者団に明らかにした。 趙氏は 「侵犯の意図はない」 と説明し、日中の当局間で 「適切な意思疎通がなされることを期待する」 と表明したという。 二階氏は、新型コロナウイルス禍で停止された日本人に対する短期滞在時の査証(ビザ)免除措置の早期再開も求めた。 趙氏は 「日本の各界の要望については留意し、重視している」 と発言した。 また、水産物や牛肉といった日本産食品の輸入規制問題についても取り上げた。 二階氏は会談後、記者団に 「有意義な意見交換ができた」 と評価した。 在中日系企業などが要望している日本人へのビザ免除再開について趙氏から 「前向きな発言」 があったと手応えを語り、今後、中国側に対して 「アプローチをしていかなければならない」 と表明した。 日本産食品の禁輸に関しては 「(趙氏は)日本国民の声を代表する我々国会議員の率直な意見を真剣に聞いていた」 と語った。 28日には王毅(おう・き)共産党政治局員兼外相とも会談した。 議連の訪中は2019年以来。 29日までの滞在予定で、二階氏のほか、自民党の小渕優子選対委員長や森山裕総務会長、立憲民主党の岡田克也幹事長らが参加している。 中国、軍用機の領空侵犯で「意図ない」繰り返す 日本との情報交換維持を強調 2024/8/28 17:33 https://www.sankei.com/article/20240828-LWKLWHOL2JNT5B4DULAZYZQ4M4/ 中国外務省の林剣報道官は28日の記者会見で、中国軍機の領空侵犯に関し「中国軍機はいかなる国の領空にも侵入するつもりはない」と述べ、27日の記者会見の説明を繰り返した。 林氏は「中日双方はこれについてコミュニケーションを維持している」とし、日本と情報交換を続けていることを強調した。(共同) 二階俊博氏、中国軍機の領空侵犯で日本の立場を伝達 中国共産党幹部に 2024/8/28 0:03 https://www.sankei.com/article/20240828-EZHOG6CGK5IWBDWJLXVFOGGAOM/ 超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)らは27日夜、中国・北京で中国共産党の対外交流部門、中央対外連絡部(中連部)の劉建超部長と会談した。 二階氏は中国軍機による初の日本領空侵犯について日本の立場を伝達した。 劉氏は対話が重要だとの認識を示した。 29日までの滞在中に王毅外相らとの面会も調整している。(共同) 中国軍機の領空侵犯は意図的か 2分間で数十キロ飛行 防衛相「主権の重大な侵害」と非難 2024/8/27 22:14 https://www.sankei.com/article/20240827-QHKAUFKWVJLN3NEFKINUTEVLOA/ 中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認された問題で、日本政府は領空侵犯が約2分にも及んでいたことなどから、何らかの意図を持ったものだった可能性があるとみて分析を進めている。 木原稔防衛相は27日の記者会見で 「主権の重大な侵害」 と非難し、厳重抗議と再発防止を要求したと強調した。 防衛省によると、領空侵犯したのは、中国軍のY9情報収集機1機。 26日午前11時29分から同31分にかけて、長崎県の男女群島沖の日本領空を飛行した。 領空侵犯は約2分に及び、防衛省関係者は 「十数キロは飛行した可能性がある」 「2分は長い」 として、何らかの意図的なものとの見方を強めている。 海洋進出を進める中国は、小さな動きを積み重ねて圧力を強める 「サラミ戦術」 を取っているとされる。 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺では中国海警局の船舶が領海侵入を繰り返し、九州西方でも中国の艦船や無人機などの活動がたびたび確認されている。 今回の領空侵犯は、こうした東シナ海での活動強化の一環だった可能性もある。 中国側の目的に関し、木原氏は 「事柄の性質上、確たることを答えることは困難だ」 と言及を避ける一方、 「警戒監視および対領空侵犯措置に万全を期していく」 と強調した。 事前通告なしに船舶が通航できる無害通航権が認められる領海への侵入と異なり、領空侵犯は国際法上、重大な主権侵害とみなされる。 航空自衛隊トップの内倉浩昭航空幕僚長は記者会見で 「領空には国際法上、排他的な主権があり、他国は尊重する必要がある」 「国際ルールを破る国がそもそも間違っており、正してもらいたい」 と述べた。 ただ、相手を撃墜するための武器使用は自衛隊の場合、自衛隊法で正当防衛か緊急避難に該当する場合に限られる。 内倉航空幕僚長は 「空中では侵攻を妨げる物理的手段は武器しかない」 「総合的に判断し的確に対応する必要がある」 と難しさを明かした。 中国軍機の領空侵犯 政府が中国側に厳重抗議 閣僚の発言相次ぐ 2024年8月27日 16時48分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240827/k10014560281000.html 26日、中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認され、政府は中国側に極めて厳重に抗議し、再発防止を求めました。 閣僚や与党からも 「主権の重大な侵害だ」 と、抗議する発言が相次いでいます。 目次 木原防衛相「警戒・監視 対応に万全を期す」 ■上川外相「日本の領土 領海 領空 断固として守る」 長崎県五島市の男女群島の南東沖上空では26日、中国軍のY9情報収集機1機が日本の領空内を飛行し、中国の軍用機による領空侵犯が初めて確認されました。 外務省の岡野事務次官は中国大使館の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、極めて厳重に抗議するとともに再発防止を強く求めました。 また、鯰アジア大洋州局長も、東京都内で会談した中国外務省の劉勁松アジア局長に抗議しました。 ■木原防衛相「警戒・監視 対応に万全を期す」 木原防衛大臣は記者会見で 「近年、中国によるわが国周辺での軍事活動が、ますます拡大・活発化している傾向がある」 「中国軍機の行動の意図や目的は分析しなければならないが、現時点で、確たることを答えるのは困難だ」 「防衛省・自衛隊による警戒・監視を含め、対応に万全を期していく」 と述べました。 ■上川外相「日本の領土 領海 領空 断固として守る」 上川外務大臣は、記者会見で 「主権の重大な侵害であるだけでなく、安全を脅かすものであり、まったく受け入れることはできない」 と述べました。 その上で 「わが国としては、日本の領土、領海、領空を断固として守るという決意のもと、主張すべきは主張しつつ、今後も冷静かつきぜんと対応していきたい」 と述べました。 ■林官房長官「主権の重大な侵害 極めて厳重に抗議する」 林官房長官は27日の記者会見で 「主権の重大な侵害であるだけでなく安全を脅かすもので、全く受け入れられない」 「極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めた」 と強調しました。 その上で 「中国軍機の行動や意図、目的などについて確たることを答えるのは控えるが、わが国周辺での軍事活動は拡大、活発化の傾向にある」 「強い関心を持って注視し、警戒・監視と対領空侵犯措置に万全を期す」 と述べました。 また日中関係への影響については、具体的な言及を避けつつも 「建設的かつ安定的な日中関係の構築を双方の努力で進めていくのが岸田政権の一貫した方針で、様々なレベルで意思疎通を行う」 と述べました。 一方、2023年に運用を開始した日中両国の防衛当局間のホットラインが活用されたかについては 「事柄の性質上、答えを控えたい」 と述べるにとどめました。 ■内倉空幕長「厳格厳正 慎重に総合的に判断して的確に対応する」 航空自衛隊トップの内倉浩昭航空幕僚長は記者会見で 「領空は国際法上、排他的な主権を持つものであり、他国は尊重する必要がある」 「領空侵犯は主権の重大な侵害であるだけでなく安全を脅かすものであり、全く受け入れることができない」 と述べました。 その上で 「中国軍の空における活動の拡大、活発化というのは総じてあると思う」 「関連する法律や規則に基づいて、厳格厳正、慎重に総合的に判断して的確に対応する」 と述べました。 今回の領空侵犯が意図的なものだったかどうかについては 「相手方の意図は測りかねるので、答えは差し控えたい」 と述べました。 ■自民 渡海政調会長「日中両国の緊張を高める」 自民党の渡海政務調査会長は党の会合で 「日中両国の緊張を高めるもので誠に遺憾だ」 「厳重に抗議したい」 「政府には引き続き毅然とした対応と国民の安全確保に万全を期すことを求めたい」 「政務調査会としても政府と緊密に連携し、事態を注視したい」 と述べました。 ■中国外務省報道官「いかなる国の領空にも侵入する意図なし」 中国外務省の林剣報道官は27日の記者会見で 「中国の関係部門が現在、状況を確認しているところだ」 とだけ述べ、具体的には言及しませんでした。 そのうえで 「強調したいのは中国側はいかなる国の領空にも侵入する意図はないということだ」 と述べました。 また、外務省の岡野事務次官が中国大使館の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、極めて厳重に抗議するとともに再発防止を強く求めたことについては 「双方は既存のチャンネルを通じて意思疎通を続けている」 と述べました。 領空侵犯した中国軍機のルートなど分析急ぐ 政府「主権の重大な侵害」と厳重抗議 2024/8/27 17:36 https://www.sankei.com/article/20240827-2VNV7M3UPZN4LC3AFBTOCBWW5I/ 中国軍の情報収集機が長崎県の男女群島沖を飛行し、軍用機として初めてとなる日本領空の侵犯が確認された問題に関し、日本政府は27日、約2分間にわたる侵犯の前後の詳しい行動ルートなどの分析を進めた。 中国側の意図や目的を慎重に見極め、両国関係への影響を判断する方針だ。 林芳正官房長官や木原稔防衛相は記者会見で 「主権の重大な侵害」 との認識を表明し、厳重抗議と再発防止を要求したと述べた。 航空自衛隊トップの内倉浩昭航空幕僚長は27日午後の記者会見で 「領空には国際法上、排他的な主権があり、他国は尊重する必要がある」 「国際ルールを破る国がそもそも間違っており、正してもらいたい」 と述べ、中国軍の日本周辺での活発な動向に警戒感を示した。 防衛省によると、中国軍のY9情報収集機1機は26日午前に領空侵犯した。 当初は男女群島の南東側で旋回。 侵犯を経て、領空の外で複数回の旋回の後、中国大陸方面に飛行した。 航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対応した。 高市経済安保担当相、中国軍機による領空侵犯に「全く受け入れられない」と強調 2024/8/27 15:16 https://www.sankei.com/article/20240827-J3UJOP37MJJB5OAE3G3RHHCFP4/ 高市早苗経済安全保障担当相は27日の記者会見で、中国軍の情報収集機1機が長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯したことについて 「わが国の主権の重大な侵害であるということだけでなく、安全を脅かすもので、全く受け入れられない」 と強調した。 その上で 「今後、岸田文雄首相や木原稔防衛相を中心に警戒監視、対領空侵犯措置に万全を期していかれるものだと考えている」 と述べた。 中国軍機の領空侵犯 政府 中国側のねらいの分析進める 2024年8月27日 5時11分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240827/k10014560281000.html 26日、中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認されました。 政府は中国側の狙いについて分析を進めると共に、警戒・監視に万全を期すことにしています。 防衛省によりますと、26日午前、中国軍のY9情報収集機1機が、長崎県五島市の男女群島の南東沖上空でおよそ2分間、日本の領空内を飛行したということです。 中国の軍用機による領空侵犯が確認されたのは初めてです。 外務省の岡野事務次官は中国大使館の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、極めて厳重に抗議すると共に再発防止を強く求めました。 また、鯰アジア大洋州局長も、東京都内で会談した中国外務省の劉勁松アジア局長に抗議しました。 今回の領空侵犯について、防衛省幹部の1人は 「中国の海軍や海警局が日本の領海に侵入したことが相次いで確認されている中、空と海の双方で、日本の権益を侵そうとしているのではないか」 という見方を示しています。 一方で、政府内には、今回の領空侵犯が意図的だったかどうかがわからず慎重に見極める必要があるという意見も出ています。 政府は、中国側の狙いについて分析を進めると共に、再び同様の事態が起きないよう警戒と監視に万全を期すことにしています。 中国軍機が領空侵犯「極めて重大」 活動エスカレート、NATO牽制の意図も 2024/8/26 23:47 https://www.sankei.com/article/20240826-BOE754MDHNM6DPUM2UZDYDM4A4/ 防衛省は26日、中国軍機による領空侵犯を初めて確認した。 近年、中国の艦艇や航空機による日本領海・領空周辺での活動は常態化している。 同省は今回の領空侵犯を 「極めて重大に受け止めている」 とし、飛行の意図を分析すると共に、引き続き警戒監視に万全を期す構えだ。 同省統合幕僚監部によると、領空侵犯の恐れがある外国機に対する航空自衛隊戦闘機による緊急発進(スクランブル)の回数は令和5年度、669回で、そのうち中国が479回。全体の約72%に上った。 中国機の活動範囲は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の他、最近は九州西方沖で無人機の飛行が目立つようになっている。 今回、長崎沖の領空にまで有人の中国軍機が侵入してきたことで 「中国が更に活動をエスカレートさせた可能性がある」(自衛隊幹部)。 今回の領空侵犯は、インド太平洋地域で日米両国に同調する北大西洋条約機構(NATO)加盟国などの軍の動きが活発化しているのを牽制した可能性もある。 6月以降、米海軍が主催する環太平洋合同演習「リムパック」に合わせ複数のNATO加盟国が軍艦を太平洋に派遣。 今月22日には、F35B戦闘機を搭載するイタリア海軍の空母「カブール」が初めて日本に寄港した。 日中間では平成30年に、自衛隊と中国軍の偶発的衝突の回避を目的とする相互通報体制「海空連絡メカニズム」の運用が始まった。 2023年5月には防衛当局幹部間を直結するホットラインも開設した。 ただ、中国軍による活動のエスカレートは偶発的な衝突に発展しかねない。 日本としては対中抑止力を高めると共に、不測の事態回避に向け、日中防衛当局間の意思疎通をより一層強化する考えだ。 日中が原発処理水と日本産食品輸入規制で協議 邦人拘束、東シナ海情勢では立場伝える 2024/8/26 23:19 https://www.sankei.com/article/20240826-5NGEICO275M5VMFAQ7HKJNKT3A/ 外務省の鯰博行アジア大洋州局長は26日、中国外務省の劉勁松アジア局長と東京都内で協議した。 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出と中国による日本産食品の輸入規制を巡り意見交換。邦人拘束や東シナ海情勢、台湾に関する日本の立場を伝えた。 併せて、中国軍機による初の領空侵犯に厳重抗議し、再発防止を強く求めた。両氏は緊密な意思疎通を継続することで一致した。 中国SNS、領空侵犯に「報復」「よくやった」 海自の領海一時航行と関連付ける 2024/8/26 20:52 https://www.sankei.com/article/20240826-X63SDG2BHRL7FNVPXFKDJXBP6A/ 中国の短文投稿サイト微博(ウェイボ)には26日、中国軍情報収集機による日本領空侵犯を伝える日本や香港のメディア報道が転載された。 海上自衛隊護衛艦が7月に中国領海を一時航行したことに触れ、領空侵犯は 「報復だ」 「よくやった」 などと肯定的に捉える投稿が相次いだ。 中国外務省は海自艦の領海航行を巡り日本に抗議し、再発防止を要求。 日本側が 「技術的なミス」 と説明したと明らかにしている。(共同) 政府、中国の意図分析急ぐ 初の領空侵犯で 自衛隊は警戒、監視継続 2024/8/26 20:22 https://www.sankei.com/article/20240826-UJ3YKZE2OJKKHCUHCQPNRQX6QM/ 日本政府は、26日の中国軍機による初の領空侵犯を巡り、中国に強く抗議すると共に意図の分析を急ぐ構えだ。 自衛隊は警戒、監視を続ける。外務省関係者は 「意図や狙いは現時点では分からない」 と説明。 官邸筋は 「冷静に対処していく」 と語った。 防衛省幹部も 「故意なのかどうか分析が必要だ」 と強調。 「毅然と対応するが、中国側も事態をエスカレートさせようという局面ではないはずだ」 「過剰に反応しない方がいい」 と述べた。 別の防衛省関係者は 「日本側の反応を見ている可能性がある」 との見方を示した。 政府関係者は 「領空をかすめた程度だ」 「訓練の関係でルートを誤ったのではないか」 と話した。 中国軍機、領空侵犯を初確認 長崎沖、政府が厳重抗議 空自戦闘機が緊急発進 2024/8/26 19:24 https://www.sankei.com/article/20240826-4BVOEJHXNFORFHRWK6LPATEOPM/ 防衛省統合幕僚監部は26日、同日午前11時29分から同31分にかけ、中国軍のY9情報収集機1機が長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯したと発表した。 同省によると、中国軍機による領空侵犯を確認したのは初めて。 航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させ、警告などの対応をした。 領空侵犯を受け、外務省は同日、岡野正敬事務次官が中国の施泳駐日臨時代理大使を同省に呼び、 「極めて厳重に抗議すると共に、再発防止を強く求めた」 と発表した。 中国側は 「本国に報告する」 と応じた。 防衛省によると、中国軍機は同日午前10時40分頃から男女群島付近で旋回を始め、約2分間、領空侵犯を行った。 午後1時15分頃に同群島付近での旋回を終え、大陸方面に飛行した。 航空自衛隊はF15戦闘機とF2戦闘機を緊急発進(スクランブル)させ、直ちに領空から退去するよう警告した。 武器使用はなかった。 中国の航空機による領空侵犯は過去2例、確認されている。 平成24年12月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で、中国国家海洋局の固定翼機1機が領空を侵犯。 平成29年5月には、尖閣諸島周辺の日本領海に侵入した中国海警局の巡視船を離艦した小型無人機1機が領空侵犯するのを自衛隊が確認した。 これまでに防衛省が発表した領空侵犯の事例は計46件ある。 ほとんどがロシアによるもので、直近では令和5年10月に、ロシア所属とみられるヘリコプターが北海道根室半島沖で領空侵犯した。 中国軍機が日本領空を一時侵犯 中国軍機の侵犯確認は初 防衛省 2024年8月26日 21時19分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240826/k10014559931000.html 26日午前、中国軍の情報収集機が長崎県沖の日本の領空に一時侵入し、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進して対応しました。 中国軍機による日本の領空侵犯が確認されたのは初めてで、防衛省が飛行の目的を分析すると共に、警戒と監視を続けています。 防衛省によりますと26日午前、中国軍のY9情報収集機1機が、東シナ海上空の日本の防空識別圏に入り、九州の方向に向けて飛行しているのを確認しました。 航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進し、日本の領空に接近しないよう無線で通告しましたが、情報収集機は午前10時40分頃から長崎県五島市の男女群島の南東沖上空で旋回を始めたということです。 そして午前11時29分頃、男女群島の沖合およそ22キロの日本の領空に東側から侵入したということです。 領空侵犯はおよそ2分間に渡り、午前11時31分頃男女群島の南東側から領空の外に出ましたが、その後も周辺で旋回を続け、午後1時15分頃中国大陸に向けて飛行したということです。 この間、中国機から応答があったかどうかについて、防衛省は答えられないとしています。 自衛隊機による警告を目的とした信号弾の射撃など、武器の使用は行っていないということです。 防衛省によりますと、中国の軍用機による日本の領空侵犯が確認されたのは初めてで、飛行の目的を分析するとともに警戒と監視を続けています。 防衛省は 「今回の領空侵犯は極めて遺憾で中国政府に対し、外交ルートを通じて極めて厳重に抗議すると共に再発防止を強く求めた」 としています。 ■軍用機以外の領空侵犯は2回 防衛省によりますと、中国の軍用機による日本の領空への侵入は今回が初めてですが、軍用機以外ではこれまでに2回確認されています。 このうち2012年12月には当時、中国の国家海洋局に所属していたプロペラ機が沖縄県尖閣諸島の魚釣島の沖合上空で、数分間に渡って領空を侵犯しました。 また、2017年5月には、中国海警局の船4隻が尖閣諸島の沖合の日本の領海に侵入し、このうち1隻の周辺で小型無人機が飛行し、領空侵犯したのが確認されました。 中国機が尖閣諸島周辺以外の日本の領空を侵犯したのは今回が初めてです。 ■外務省 事務次官 中国に極めて厳重に抗議 外務省の岡野事務次官は、26日午後5時過ぎ、中国大使館の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、極めて厳重に抗議すると共に再発防止を強く求めました。 これに対し、施泳臨時代理大使は 「本国に報告する」 と述べたということです。 ■専門家の解説 中国軍機による日本への領空侵犯が初めて確認されたことについて、航空自衛隊で戦闘機のパイロットを務めた元空将の荒木淳一さんは 「Y9情報収集機は、通信や電波情報を日頃から収集して細部を分析することで、有事の際に通信や電波を妨害したり、その内容を傍受したりすることに使う目的がある」 「中国は昔に比べると徐々に日本に接近してより詳しい情報を取ろうとしていると思われ、今回の領空侵犯は日本周辺での情報収集活動が一層活発化していることの表れだ」 と分析しています。 その上で、 「日本にしろ中国にしろ、対象国の傍で何らかの情報収集は一般的な活動としてやっているが、不用意に相手を刺激する活動は避けるというのが一般的な常識なので、今回はその配慮が欠けている」 「中国の政治指導部の対外的な発言などの強硬姿勢が軍に非常に強い影響を与えていて、慎重さにやや欠ける面が出てくる可能性は十分あると思う」 と指摘しています。 今後の対応については 「中国当局などから情報が出てくる時に、SNSを含めて色々な誤情報などこちらを刺激する情報が出てくる可能性がある」 「それらの情報が正しいのか、意図してエスカレーションさせるような情報を含んでいるのかということを慎重に見極めながら冷静に対応していくことが重要だ」 と話しています。 中国軍機が領空侵犯、空自戦闘機が緊急発進し警告 中国軍機の領空侵犯確認は初 2024/8/26 18:14 https://www.sankei.com/article/20240826-4BVOEJHXNFORFHRWK6LPATEOPM/ 防衛省統合幕僚監部によると、26日午前11時29分から31分にかけ、中国軍のY9情報収集機1機が長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯した。 同省は、領空侵犯した中国軍機に対し航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させ、警告などの対応をしたという。 同省によると、中国軍機による領空侵犯を確認したのは初めて。 中国軍機が日本領空を一時侵犯 中国軍機の侵犯確認は初 防衛省 2024年8月26日 18時37分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240826/k10014559931000.html 防衛省によりますと26日午前、中国軍のY9情報収集機1機が長崎県五島市の男女群島沖の日本の領空に一時、侵入したということです。 航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進するなどして対応し、情報収集機は、既に領空の外に出ているということです。 中国軍機による日本の領空侵犯が確認されたのは初めてで、防衛省が飛行の目的を分析すると共に警戒と監視を続けています。 ■防衛省関係者「警戒・監視に万全を期していく」 中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認されたことについて、防衛省関係者はNHKの取材に対し 「中国軍は、東シナ海をはじめ、海洋での軍事活動を活発化させている」 「今回の意図は、今の段階でははっきりしないが、警戒・監視に万全を期していく」 としています。
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