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自民党総裁選と立憲民主党代表選で「刷新感劇場」を演出する偽者を見抜くべし 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/360423
2024/09/11 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
さあ、いよいよ本番である(C)共同通信社
国民から見て、自民党の総裁選と立憲民主党の代表選に共通するテーマは、2012年12月に発足して8年近く続いた第2次以降の安倍政権とその模倣的追随者でしかなかった菅義偉、岸田文雄の両政権をも合わせた合計11年9カ月を一連なりの政治プロセスと捉えた上で、その間に澱のようにたまった暴走や迷走、腐敗や癒着などの残骸を、誰が奇麗さっぱり片付けてくれるのか、ということに尽きる。
自民党の候補者の中にそういう人がいて、その役目を果たしてくれるなら、それもよし。もしそういう人がいなくて、同党が自ら再生を果たす力を持たないのであれば、野党第1党の新代表が野党を結集して政権交代を実現し、しばらくの間、自民党を「反省部屋」に押し込めておくしかないが、果たしてそれだけの力を備えた人が、立憲民主の代表候補の中にいるのかどうかが問題となる。
焦点の第1は、不正・腐敗の一掃、怪しい宗教団体や右翼組織との癒着の切断による政治の透明化。大切な税金の使い道を議論して法案化し予算化することが仕事である議員がその税金をくすねて裏金をため込むなど言語道断で、そういう者は追放しなければならない。お友達や親類縁者に利権やポストを配分する途上国丸出しの悪習も切開すべきだろう。
焦点の第2は、アベノミクスという壮大な誤謬にきちんと始末をつけること。一言でいうと、人口減少社会への突入による需要減を「デフレ」と誤認してお札をたくさん印刷すれば「成長」が戻ってくるという一部学者の妄言を、経済に疎い安倍が信じてしまったことの罪の償いである。
焦点の第3は、米国の言いなりに集団的自衛権の解禁に踏み込み、米国と一緒に中国や北朝鮮に戦争を仕掛ける態勢を整えようとする見当違いの国策方向を、2015年の安保法制強行採決のところまで戻って正さなければならない。
総裁選・代表選では、このような国民にとっての重大関心事についてどれだけ真剣な論争が交わされるかに注目したい。そこから逃げて、一般受けしやすい思いつきのような断片的な公約を振りまく人は本物ではない。ましてや、この機会を(某雑誌記事の秀逸な見出しを借りれば)「刷新感劇場」と心得て、仮面のかぶり直しだけで勝負しようとするような人がいれば、それは偽者だと見抜きたい。さあ、両劇場ともいよいよ本番である。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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