http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/473.html
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/352963?rct=politics
テーマは、消費税減税。
こういう議論は、代表選くらいでしか聞くことは出来ない。
有権者にとっては、この上なくいい機会になっていると言えるのではないか。
それにしても、消費税に対する認識は4者4様とは。
この違いは、政治家としての立ち位置の違いを色濃く反映していて面白い。
場合によっては、その政治家の仮面に隠された素顔を知ることができる。
消費税に関しては、個人的には吉田氏に一票。
「生活現場の声」は重たく響く。
以下に記事(共同通信配信)の全文を転載する。
立憲民主党は8日、代表選討論会を福岡市で開いた。消費税減税がテーマとなり、野田佳彦元首相(67)と枝野幸男前代表(60)はいずれも否定的な見解を示した上で、所得に応じて給付や控除を実施する「給付付き税額控除」の導入を主張した。泉健太代表(50)と吉田晴美衆院議員(52)は物価高対策の一環として、食料品の税率引き下げに言及。4氏の間で立場に相違があった。
財務相経験者でもある野田氏は「消費税を基幹税と位置付けることで、日本社会は成り立っている。安易に減税はできない」と強調した。
枝野氏も「財政の健全性を無視して物事を進めれば、国民生活に多大な迷惑をかける」と指摘。逆進性対策としては、減税より給付の方が効率的だと語った。
泉氏は、給付付き税額控除とともに「食料品の税率引き下げはかなり効果がある」と説明し、二つの方法を中心に検討を進めたいとの考えを示した。
吉田氏は、毎日買い物をする中で、負担を感じるのが食料品の消費税だとした上で「生活現場の声として、非課税にする必要がある」と主張した。
記事の転載はここまで。
そもそも「消費税」とは何ぞや。EU各国で実施されている「付加価値税(VAT)」とはどう違うのか。
そして、EU各国と同様に、食料品は非課税、或いは日用品も医薬品も非課税、といったことがどうして出来ないのか。
どうしてやらないのか。
「消費税」とは何ぞや。
国税庁の説明によれば、
(https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/01_3.htm)
「商品などの価格に上乗せされた消費税と地方消費税分は、最終的に消費者が負担し、納税義務者である事業者が納めます。」
要するに、「消費」にかかる税であり、事業者は納税義務者であるだけであって、消費税の負担は1円もしていないと。
(但し、商取引の関係の中で、立場の弱い零細事業者が正当に消費税分を商品の価格に上乗せ出来ているとの前提に立てばの話ではあるのだけれども・・・)
そして、財務省によれば、
「消費税は、他の税とは異なり、世代や就労の状況に関わらず、広く国民の皆さまに負担をお願いするものです。」
と説明している。
消費税を負担しているのは、「世代や就労の状況に関わらず、幼稚園児から、食事を切り詰めながら細々と生きている老人に至るまで、全ての国民」ということになる。
そうなのだ。
そうであるからこそ、所得の少ない人ほど重税感がより大きくなっていく、「逆進性の問題」が無視されてはならない・・・のだ。
消費税減税に反対の立場をとる野田氏は、「消費税を基幹税と位置付けることで、日本社会は成り立っている。・・・と、基幹税であることを反対の理由にしている。」
それはおかしい。
基幹税とは、税収に占める割合が高い税目。国税では所得税・法人税・消費税の 三つ で、基幹三税といわれている。
野田氏の論理では、基幹三税の減税、すなわち所得税も法人税も減税などは出来ないことになる。
実際には、所得税減税、法人税減税は行われている。
野田氏の言う、
「消費税を基幹税と位置付けることで、日本社会は成り立っている。安易に減税はできない」
という言葉は、その場の出まかせの類いでしかない。
消費税減税が出来ない理由とはなり得ない。
野田氏の意識は、消費税をEU等の付加価値税と同じと考えているのだろうか。
付加価値税といえば、事業者の生みだした付加価値にかかる税である以上、担税者は付加価値を生み出した事業者ということになる。
そして、事業者が、付加価値税分を価格転嫁した場合に、消費者にその負担が転嫁され、のしかかることになる。
消費税と付加価値税の決定的な違いは、「輸出戻し税」に表れてくる。
消費税の「事業者負担は無い」という考え方では「輸出戻し税」は制度として必須になる。
付加価値税の「担税者は事業者」との考え方からは、「輸出戻し税」は存在する理由が無い。
「消費税」が、輸出大企業のための税制と言われる所以だ。
日本の一般会計の税収はどのようになっているのか。
財務省の資料によれば、
2024年(予算)で見れば、消費税23.8兆円、所得税17.9兆円、法人税17兆円となっている。
1989年は、消費税3.3兆円、所得税21.4兆円、法人税19.0兆円。
2010年は、消費税10.0兆円、所得税13.0兆円、法人税9.0兆円。
1989年から2010年の20年を見れば、消費税が7兆円増加し、法人税は10兆円減少している。
消費税導入当初の1989年から2024年の35年間で見ても、法人税、所得税は、減少し、消費税のみが20兆円も増加していることがわかる。
このことは何を意味しているのか。
幼稚園児にまで税負担を強いて、大企業優遇、富裕層優遇をしているということだ。
しかも、「付加価値税」とぜず、「消費税」とすることで、輸出大企業への「輸出戻し税」という「補助金」を正当化しているということだ。
そんな消費税を基幹税などと言う。
「逆進性の問題」を解消してからにしてもらいたい。
同時に所得税、法人税の累進性の強化も頼むわ。
枝野氏曰く、
「財政の健全性を無視して物事を進めれば、国民生活に多大な迷惑をかける」
と。
消費税減税を否定する理由として、「財政の健全性」を人質にする。
消費税の過大な負担は、国民生活に多大な迷惑をかけていることに、無神経すぎる。
そんな意識が、彼をして、消費税減税は「焼け石に水」と言わせるのだろう。
枝野氏によれば、年間1億円を消費する富裕層から1000万円の消費税を集めて、貧困層に再配分するのだとか・・・。
日本の富裕層とは、どのくらいの比率なのかご存じなのだろうか。
国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」を基にした資料によれば、年収1000万円以上の人の割合は5.4%、年収2000万円以上の人の割合は0.6%だそうだ。
ちなみにこの調査時の給与所得者数は5078万人。
私には、「年収」ではなくて、年間1億円を「消費する人」がいることなど想像ができない。
ましてや、そんな人の数など・・・。
典型的な「机上の空論」ではないのか。
このことも、野田氏と同様、財務真理教と揶揄されるほどの財務省の代弁者振り。
まるで、財務省に重大な秘密を握られているかのような従順さではないか。
国会議員が代弁すべきは、「国民の声」。
そのことを忘れてはいまいか。
そんな中、吉田氏の発言が「国民の声」、「生活現場の声」を代弁している。
今の狂乱物価の最中、EUの付加価値意税を研究すれば、食料品の非課税は当然の帰結として、俎上に上がる。
野田氏の「・・・日本社会は成り立っている。」発言も、枝野氏の「財政の健全性を無視して・・・」発言にしても、そう言うことが「天下・国家」を論じていると錯覚してはいまいか。
それとも、自身を「大物」に見せるための・・・なんと言えばいいか、ほら・・・。
おお、その「法螺」よ。
2人の発言からは国民に対して「寄り添う姿勢」、「慈愛」といったものは感じられない。
泉氏の食料品の税率引き下げ発言は評価するが、今問題になっているインボイス制度、その必要性が複数税率の存在が理由の一つになっていることを勘案すれば、吉田氏の言うように、「非課税」が妥当ではないのか。
その時は、是非とも「生活必需品」も非課税にしてもらいたいものだ。
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