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政治報道は永田町の日記に過ぎないの? 西村カリン ニッポン見聞考
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/360150
2024/09/05 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
アドベントカレンダーだ(C)共同通信社
毎朝テレビニュースを見ると驚く。毎日ほぼ同じ。自民党の総裁選のニュースは、なんと「アドベントカレンダー」みたいなものだ。「アドベントカレンダー」はクリスマスのおよそ3週間前からのカウントダウンで、毎日1つずつ、カレンダーの小窓を開ける。窓の中には何かが入っている。
今回は総裁選の告示の日までカウントダウンだ。ある日に「石破茂氏が出馬を表明した」、別の日に「河野太郎デジタル相が立候補を表明した」、その後「林芳正官房長官が記者会見を開いて出馬を表明」など。毎日の新しいニュースに加えて、すでに選挙に出ることを発表した人とまだ発表していないけれどその予定がある人の動向(地元の祭りに参加したことなど)や、どうでもいい発言のまとめが政治ニュースだ。
「ポスト岸田」には誰がふさわしいか、調査が実施され、結果が発表されているけれど、一体、答えた人々は何に基づいて判断したのか、謎だ。それぞれの候補者は国会議員20人の推薦人が必要だが、彼らもどう決断するのか。
国民は、いつの段階から具体的な政策についての報道を期待できるのか。政治ニュースは政治家の行動の報告書や永田町の日記になりがちだ。それは記者や一部の人にとっては面白いかもしれないけれど、今回の選挙は自民党内だけでなく、国民一人一人の生活に影響を及ぼす選択だ。マスコミが候補者らの動きや一方的な言葉しか報道しなければ、国民が関心を持つニュースにならない。
自民党の総裁選に当選すれば首相になる。首相の責任と責務は自民党の議員と党員を満足させることではない。国と国民の利益を優先し政策をリードすることだ。少なくとも、出馬表明と同時に、政策や考え方をはっきり説明しないといけない。
また、マスコミがそれぞれの候補者の政策の内容を聞くべきだし、過去の実績、失敗、不祥事などについて調査しながら本人を追及すべきだ。候補者間で何が違うのかを国民も理解できるように生放送の番組に呼んで、候補者に対し厳しいインタビューをしないといけない。茶番劇の候補者の共同記者会見ではなく、本当の議論がある討論会の機会も設けないといけない。
ジャーナリズムの質は選挙時に現れる。
西村カリン ジャーナリスト
仏の公共ラジオ「ラジオ・フランス」とリベラシオン紙の特派員。1970年、仏で生まれ、2004年末から20年までAFP通信東京支局特派員。近著に「Japon,la face cachée de la perfection(日本、完璧さの隠れた裏側)」、初の小説「L'affaire Midori(みどり事件)」。
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