<■643行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> 川口クルド人問題を新聞・テレビはなぜ報じない 産経新聞コンテンツ統括・皆川豪志 正論10月号 2024/9/1 12:00 https://www.sankei.com/article/20240901-MCH2PHSPSVBG7OO4MC3A34TT44/?outputType=theme_monthly-seiron 川口クルド人問題を知らない人は、かなり少なくなってきたのではないでしょうか。 近年、トルコからクルド人が大勢、日本の埼玉県川口市に移住してきて、暴力的な行為や騒音などで、地域住民に不安や恐怖を感じさせている問題です。 地元住民やインターネットの一部ユーザーでは有名だったのですが、大手メディアではほとんど報じられてきませんでした。 しかし、産経新聞が2023年から、インターネットメディア「産経ニュース」や新聞紙面などで報じ始めた後、一般的にも大きな問題として認識されるようになってきました。 ただ、他の新聞やテレビなど大手メディアは相変わらず、これを無視しています。 「外国人との共生社会」 の理念に反するという理由なのでしょうか、ほとんど報道されないのです。 こうした報道姿勢は果たして正しいのでしょうか。 共生の理念を守るためとはいえ、現に存在する大きな社会問題が無視されていいのでしょうか。 ■意見書も暴動も無視 まずは、この問題について詳しくない人たちのためにも、川口クルド人問題を巡る産経新聞の報道姿勢について、説明する所から始めたいと思います。 産経新聞がこの問題を本格的に報じるようになったのは、2023年6月29日、川口市議会が 「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」 を求める意見書を可決したことと、その直後に 「川口市立医療センター」 周辺でクルド人約100人が関与したとみられている暴動事件が起きたことが大きなきっかけでした。 前者は川口市においてクルド人を巡るトラブル増加を受け、議長を除く市議41名のうち、34名の賛成多数で可決されたものです。 その中には、れいわ新選組所属の議員(後に離党)1人も含まれており、幅広い層の議員が賛成したことが窺えました。 この意見書は、 「一部外国人」 として、 「クルド人」 と名指ししたものではありませんでしたが、少なくともそのことが想定される内容で、全国の自治体でも例のないものでした。 後者はクルド人同士の痴話喧嘩がきっかけで、市内路上で相手を切りつけて暴れた上、搬送先の病院にまで押し掛けるというショッキングな事件でした。 殺人未遂や公務執行妨害容疑などで約10人の逮捕者を出した上、地域唯一の救急医療が一時ストップするなど地元住民にも多大な影響が出ました。 ところが、これらを大きく報じたメディアはほとんどありませんでした。 恥ずかしながら産経新聞もさいたま支局は県版で少し触れた程度でした。 事件の直後に産経新聞本社の編集局に着任した私は、これほどの問題に反応しない体たらくに驚き、記者たちを叱咤し、改めて取材を指示しました。 その結果、2024年7月31日付の産経新聞は1面トップで医療センターの事件を、3面でその背景となる意見書可決の記事を大きく掲載しました。 以降、他メディアがほとんど取り上げない川口市の地元住民とクルド人の軋轢を中心に、外国人労働者や難民認定申請者の増加に伴う問題全般について1年間で約80本の記事を出しました。 それにしても、なぜ新聞もテレビも、この事件や意見書決議をほぼ無視したのでしょうか。 意見書作成を主導した自民党所属の川口市議は市役所の記者クラブの記者に説明したそうですが、記者側からは 「そうなんですけどね」 「難しいですね」 といった言葉が返ってくるばかりで、煮え切らない態度だったそうです。 要するに、支局の一記者がややこしい問題に触れたくないということだったようなのです。 とにかく以後、産経新聞はこのテーマにきちんと取り組むようになりました。 「外国人に対するヘイト報道だ」 との批判を受けることもありますが、それでも、報道を続けることは重要だと思っています。 起こっている事実、少なくとも地元で少なからぬ住民が懸念を持っているような事実について、誰も報じなくて良いのかという強い問題意識があるからです。 実際、川口市内の一部地域では、隣に住むクルド人の騒音を注意した住民が、 「ばばあ出ていけ」 と怒鳴られたり、改造車で自宅の塀を壊されて逃げられたりというようなケースが散見されます。 解体業などに従事するクルド人が物凄い量の廃材をトラックに積んで住宅街を走り抜ける光景も目立ちます。 実際に 「犯罪」 として認知されていなくとも、住民の体感治安は非常に悪くなっているのではないでしょうか。 例えば、こんなことがありました。 川口市に住む30代の女性が、 「一部外国人の犯罪や迷惑行為は目に余るのに、テレビや新聞でほとんど報道されない」 「まるで自分たち地域住民は存在しないかのように感じた」 として、 「私たちの存在を、消さないで。Native Lives Matter」 という画像を作成し、これがネット上で拡散されたのです。 女性には小さな子供がおり、近所にある資材置き場を出入りするクルド人運転の過積載トラックに恐怖を感じたそうです。 「ヘイトスピーチだ」 などと批判されることを恐れて実名は出せませんでしたが、勇気を振り絞って訴えたといいます。 私たちはこのことについて、2024年の2月28日に報道しました。 ■事実は事実として それにしても、他のメディアはこうした地元住民の気持ちをなぜ汲み取ることができないのでしょうか。 2017年に英国で出版され、ベストセラーになった『西洋の自死』(ダグラス・マレー著)によると、英国の世論調査で国民の過半数は移民の受け入れに否定的だったのに対し、メディアの多くは賛成の論調だったそうです。 その後、英国をはじめ欧州が大量の移民を受け入れるにつれ、移民による犯罪が頻発するようになったそうですが、それでも欧州のメディアは 「人種差別主義者」 と呼ばれるのを恐れて、そうした事実を極力覆い隠そうとしたとのことです。 もしかしたら、これと同じことが日本でも起きているのかもしれない―。 産経新聞では、一連の川口市とクルド人に関する記事について、他紙がどれだけ報じたかについて調べて、一覧表(左)にして掲載したことがあります。 その表からは、他紙がこのテーマを報じる機会が相当少ないことが明らかになりました。 その理由を、私が他社を代弁することはできませんし、メディアによって様々なのかもしれません。 移民問題は報道が難しい問題だからなのか、多面的な見方がある微妙な問題だからなのか、 「ヘイト」 という批判を受けやすいからなのか、あるいは、日本人に我慢を強いても外国人の人権が大事と考えているのか。 私は、理由の1つに地上波テレビがほとんど取り上げていないことも関係していると考えています。 テレビの影響力は今も大きいので、テレビ報道があれば変わることがあるかもしれません。 いずれにしろ、移民に対する考え方はメディアによって様々であっても、事実を淡々と報じるということは、あっても良いはずです。 念のため申し上げますが、産経新聞は決して 「外国人の受け入れ」 全てに反対ではありません。 ただ単に、今後多くの外国人が日本社会に受け入れられていくだろうという現実を前提に、 「では、問題のない受け入れにはどうすれば良いか」 という問題提起をしているだけなのです。 少なくとも私たちは、事実を誇張して何らかの世論誘導をするつもりはありません。 私たちが声を大にして言いたいのは、事実を報じないのはおかしいということです。 日本に在留する外国人にしても、 「難民」 「不法滞在者」 「正規の外国人就労者」 をきちんと区別して考えるべきで、 「外国人差別は良くない」 「強制帰国させるのは可哀想」 などという情緒的な話ばかりでなく、事実をきちんと報じ、現実から出発して、物事を考えることが重要なのではないか。 そう思うのです。 ■マスコミへの不満 先ほど、このテーマについて産経新聞に 「ヘイトだ」 という声が寄せられるという話を書きましたが、実は読者からのこうした声は少数です。 少なくとも、弊社に寄せられる声の多くは 「産経、よく書いてくれた」 という趣旨のものがほとんどです。 この種の記事というのは非常に関心が高く、ネットなどでは1日のうちで最も読まれている記事になることもしばしばです。 特に、このテーマで連載や特集などをやると 「他紙はまた報道しない自由ですね」 などという反応が大半です。 重ねて申し上げますが、川口クルド人問題で、何か一定の世論を形成しようという 「上から目線」 のつもりは全くありません。 大事なのは、きちんと事実を報じ、どう考えてもらえるかということなのです。 はっきり言って、この問題について多くのメディアが何も報じようとしない現状はかなり危険です。 報じたとしても 「クルド人の絵画展が開かれました」 「地域との共生イベントが行われました」 といった生温いニュースばかり。 これをみて、実際に困っている住民は何を思うでしょうか。 「マスコミは事実を隠している」 と疑念を持つのではないでしょうか。 現実に、マスコミがこの話題についてあまりに報じないため、逆に 「なぜ報じないのだ」 という批判も広がりつつあるようです。 このまま 「共生が大事」 「多様性は素晴らしい」 みたいなことばかり言い続けていくと、逆に、日本の一般の人たちの心の中に、ルールを守らない外国人に対する憎悪のようなものを生み出す結果になる可能性があります。 マスコミが 「外国人との共生に日本人が協力すべき」 というような論調ばかりになると、却って一般の人の間には不満が溜まり、それがいつか爆発し、社会の分断に繋がることにならないだろうか。 私はこう危惧します。 ■「人手不足」という言い訳 川口のクルド人問題に象徴される移民問題、もしくは 「外国人受け入れ」 問題については、政治や言論で批判がタブーになっているとしばしば言われます。 私たちは現在の言論空間について、あまり窮屈だと感じたことはありませんが、ただ、このテーマについて 「何か面倒だ」 と思う人がいる気持ちも分かります。 新聞でもテレビでも、偏らずにこういう話もあるしこういう話もある、という報道があれば、それを元に様々な意見が交わされていくはずですが、実際にはそれとは程遠いというのが現実です。 例えば、 「外国人差別はいけない」 「人権は大事」 などと言われれば、誰も否定できません。 それに対して、 「いやいやこういう外国人の問題もある」 「入管のルールはこうなっていて」 などと一から説明する労力を考えれば、 「否定しません。以上」 で終わったほうが面倒くさくないですから。 下手をすれば 「ヘイト」 と責められかねないようなことを敢えて政治家やテレビのワイドショーなどが取り上げることはありません。 そこを説明したり議論したりすることは、やはり厄介だと思われているのではないでしょうか。 今、産経新聞では断続的に 「『移民』と日本人」 というタイトルで連載が行われていますが、移民という言葉には 「」 が付けられています。 一応、日本に移民はいないことになっているからです。 ただ、移民と言わないだけで 「外国人労働者」 はこれまでも積極的に受け入れられてきました。 これは、 「軍隊」 を 「自衛隊」 と言い換え、その本質に踏み込まない議論とよく似ているのではないでしょうか。 本質に踏み込めば、議論せざるを得なくなる。 議論すると色々と厄介な問題が見えてきてしまう。 日本人にとっての移民問題は今、そんな感じなのではないでしょうか。 その一方で、マスコミではしばしば 「人手不足」 の解消のため、外国人の受け入れを進めるべきという議論が展開されています。 日経新聞、読売新聞なども、社説などで 「人手不足」 のため外国人の受け入れを進め、外国人に 「選ばれる国に」などと主張しています。 しかし、これは移民推進論とどこが違うのでしょうか。 今さら言うまでもありませんが、移民推進については、経済的視点から、 「安価な労働力流入によって、自国民の所得を下げるだけで、企業努力を妨げる」 と批判されてきました。 経済界などは 「労働力不足」 を前面に訴えていますが、実際は 「安い労働力」 が欲しいだけなのではないかとも指摘されています。 外国人労働者を受け入れれば、目先の 「安い労働力」 という利益は得られるかもしれません。 しかし、労働力として受け入れられた外国人にも人生があり、そのことも受け入れた側の国は考えなければなりません。 簡単に家族帯同などと言いますが、その家族の社会保障はどうするのか、働けなくなったらその家族の面倒も日本社会が見るのでしょうか。 先進国で外国人労働者が従事するのは、自国民が 「やらない」 仕事ではなく、 「現状の賃金ではやりたくない」 仕事です。 こうした仕事については、仮に外国人という選択がなければ、自国民がやりたくなるまで賃金水準は上がり、企業はより一層の技術開発などで乗り切ろうとするでしょう。 日本の高度成長期などは、移民の力は一切借りず、賃金を上げて1億総中流という社会を築いたのですから。 労働力不足を理由に安易とも言える 「移民推進論」 を進めた欧米は、文化や宗教、言葉の違いから、取り戻せないほどの治安悪化に苦しみ、ようやく移民政策の転換を始めました。 欧米の失敗から学ぶべき事は多いのではないのでしょうか。 私たち日本人は、そうしたことを真面目に議論しなければならないと思います。 《この文章は、筆者が『国際人流』(公益財団法人・入管協会発行)2024年7月号に掲載されたインタビュー記事で発言した内容をもとに、書かれたものです》 (月刊「正論」10月号から)「ペンのチカラ信じたい」川口クルド問題、産経新聞が地元読者の声を全面特集 報道検証も 「移民」と日本人 2024/3/16 8:00 https://www.sankei.com/article/20240316-TFNS5ICNPJJ4NP6WXDR4SW36OM/ 埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、2024年3月16日付の産経新聞が1ページ全面を使って 「報じられない川口クルド問題」 の特集を組んだ。 「秩序なき『共生』 黙殺される地域の声」 との見出しで、川口の地元住民らから上がっている大手メディアの消極姿勢についての疑問の声を詳報。 朝日新聞、共同通信など5つの媒体についてのこの問題を巡る報道状況を検証している。 検証記事については、2024年3月16日午後、産経ニュースでも配信する。 川口クルド問題 朝日、共同などの報道状況を検証 事件報道わずか、イベントには好意的 「移民」と日本人 2024/3/16 13:00 https://www.sankei.com/article/20240316-4G6I7KUVAJO6BPNHSJYY 埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、地元住民などから大手メディアの消極姿勢に疑問の声が上がっている。 朝日新聞や共同通信など5つの媒体について報道状況を検証したところ、事件や不祥事については報道量が少なく、扱いも小さい一方、取り上げられる際は、同情的、好意的な報じ方が一般的となっている実態が浮かんだ。 ■20件中僅か2件 2023年6月から2024年3月にかけて、産経新聞や産経ニュースが取り上げたクルド人と地元との軋轢を巡るニュースや、クルド人の犯罪についての事案など20件について、朝日、毎日、読売の全国紙3紙と共同通信、地元紙の埼玉新聞の5媒体を対象に、商用データベースなどで報道状況を調べた。 その結果、産経を除き3媒体以上が報じたニュースは20件中、僅か2件しかなかった。 2媒体が報じたニュースは7件、1媒体しか報じなかったニュースが5件、全く掲載していないニュースが6件だった。 1媒体だけの場合は地元紙が多かった。 川口市議会は2023年6月末、国や県などに 「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」 を求める意見書を賛成多数で可決した。 この意見書は、具体的な民族名こそ挙げていないものの、クルド人を念頭に置いたもので、地方議会としては異例の出来事だった。 ■地元紙さえ報じず 産経新聞もこのニュースを報じたのは約1カ月後だったが、クルド人と住民との軋轢の実態や議決の背景、与野党議員の声などを大きく取り上げた。 一方で地元紙も含め、各紙は産経が報道するまで全く報じず、地元紙が2023年8月中旬の企画記事の中で、全国紙の1紙が2023年9月にクルド人問題を巡る政治家の動きを報じる中で触れたのみだった。 2024年3月7日、女子中学生に性的暴行をしたとして不同意性交容疑でクルド人の男が逮捕された性犯罪事件も、産経以外は2紙しか報じなかった。 報道した2紙も 「トルコ国籍」 との表記で、逮捕されたクルド人が事実上の 「移民2世」 であることなど詳しい背景は報じられなかった。 一方で、川口市内で開かれたクルド人の写真展などのイベントはほとんどの媒体が好意的に紹介していた。 クルド人の祭り 「ネウロズ」 の開催を巡り、埼玉県側が公園の使用を一時認めなかった問題も、ほぼ全媒体が報じていた。 ■事件報道は「トルコ国籍」 また、 「クルド人」 という民族名は、難民認定申請を繰り返す彼らが法的に不安定な立場に置かれているとして、同情的に報じるケースが目立った。 逆に、事件や不祥事などでは 「トルコ国籍」 とだけ報じて民族的な背景を報じなかったり、単に 「外国人」 とだけ表記したりするケースもあった。 2023年8月、川口市内の男子中学生が大型商業施設への威力業務妨害容疑で逮捕された際に報じた2紙も 「トルコ国籍」 「外国籍」 との表記だった。 また、2024年2月26日の衆院予算委で、川口市を地元とする議員が、外国人の治安問題について民族名の名指しを避けながら質問した際は、共同通信が記事を配信し全国紙1紙が掲載したが、その内容は 「ヘイトスピーチだ」 などとするジャーナリストの談話を掲載した批判的なものだった。 ■「実態が報道されない」 今回、地元住民らから寄せられたメールでも、 《日本人の女子中学生がクルド人にレイプされたのに、ほとんどのマスコミが重要視せず、川口の実態が報道されないことは異常としかいいようがない》 《「ヘイトスピーチだ」などとするジャーナリストの談話を掲載した通信社や、そのジャーナリストは本当に川口の実態を知って批判しているのでしょうか》 など、大手メディアへの不信感が渦巻いていた。 ■体験や意見をお寄せください 【あて先】digitalhodo@sankei.co.jp(都道府県、年齢、性別をお書きください) 今回、地元住民から寄せられたメールには、テレビや新聞への不信感が渦巻いていた。 初めて意見を投稿するという東京都の58歳女性は <大きな問題であるにもかかわらず、大手メディアで取り上げられることはほとんどない> <取り上げられたとしても過度に配慮した扱いに大きな不安を感じていた> <川口の問題は他人事ではなく明日は我が身の問題です> とし、こう続けた。 <国の形を変えるような問題が差別や目先の労働力確保に摩り替えられ、オープンな議論ができない状況で、影響力のある大手メディアが問題提起しない姿勢に疑問を感じていた> <今回の地元の女性の訴えは、そのような状況に一石を投じるものと感じます> ■川口のクルド人問題を巡る最近の経緯と報道状況 @産経新聞や産経ニュースが報じた事案 A朝日新聞、毎日新聞、読売新聞の全国紙3紙と共同通信、地元紙の埼玉新聞の計5媒体のうち ⇒〇3媒体以上、△2媒体、▲1媒体、×掲載なし ★令和5年 ・6月29日 @埼玉県川口市議会が、国や県などに「一部外国人による犯罪の取り締まり強化」を求める意見書を可決 A▲ ・7月4日 @川口でクルド人同士の殺人未遂事件。市立医療センター周辺でクルド人約100人が集まる騒ぎ、救急受け入れを5時間半停止 A〇 ・8月1日 @川口の大型商業施設に煙幕を出す花火を投げつけたとして14歳のクルド人の男子中学生が逮捕 A△ ・8月21日 @7月の殺人未遂事件で埼玉県警がこの日までに計7人を逮捕 A▲ ・9月1日 @川口市の奥ノ木信夫市長が、法相へ不法外国人の強制送還などを求める要望書 A△ ・9月4日 @東京都内でクルド人業者による解体工事を巡り住民から苦情が殺到、区が工事停止を指示 A▲ ・9月14日 @衆院外務委の黄川仁志委員長(当時)が駐日トルコ大使にクルド人問題で「懸念」伝達 A× ・9月25日 @7月の殺人未遂事件でさいたま地検が7人全員を不起訴処分 A△ ・9月26日 @川口署内でジャーナリストを「殺す」などと脅したクルド人を逮捕 A× ・10月24日 @ジャーナリスト脅迫事件でさいたま地検がクルド人を不起訴処分 A× ・11月4日 @川口のクルド人団体「日本クルド文化協会」が埼玉県警や地域住民らと合同パトロール A▲ ・11月24日 @公安調査庁が年報「国際テロリズム要覧」2023年版で、テロ組織のリストからトルコの非合法組織「クルド労働者党(PKK)」などを除外。 この日のインターネット上で公開され、内外で反発広がる A× ・11月29日 @トルコ政府が日本クルド文化協会と代表者らについて、PKKに資金提供している「テロ組織支援者」と認定、トルコ国内の資産凍結を公表 A▲ ★令和6年 ・1月22日 @不法滞在のクルド人男性が実質経営する解体会社が埼玉県に100万円を寄付、大野元裕知事が男性に感謝状を手渡す A× ・1月23日 @クルド人の祭り「ネウロズ」の埼玉県営公園での開催許可を巡り、県公園緑地協会が当初の対応の誤りを認めてクルド人支援団体に謝罪 A〇 ・2月25日 @2月18日にJR蕨駅周辺で行われたデモの際、日本クルド文化協会関係者が「日本人死ね」とも聞こえかねない発言をしたと指摘され同協会が釈明、謝罪 A△ ・2月26日 @衆院予算委で日本維新の会所属議員が川口のクルド人の治安問題を巡り国会で初めてとみられる関連質問 A△ ・2月26日 @川口在住の女性が「ネーティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)などと訴えるメッセージ画像をSNSに投稿、急拡大される A× ・3月5日 @ネウロズ開催を巡り県公園緑地協会が日本クルド文化協会に公園使用を許可 A△ ・3月7日 @川口のコンビニ駐車場で女子中学生に性的暴行をしたとしてクルド人を逮捕 A△ *他媒体の掲載状況は商用データベースの検索結果から。2カ月以上経ってからの掲載は除く 川口クルド問題、地元当事者の声続々「政治が動いてくれない」 社会の分断一層進む恐れも 「移民」と日本人 2024/3/9 10:00 https://www.sankei.com/article/20240309-VUIKPV7VPFOW5CLOCN2FG4HAZY/ 埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、産経ニュースがメールで募集した読者の声が止まらない。 全体の約4割が埼玉県民からで、うち約7割が川口市民だった。 「政府も自治体も何もしてくれない」 「このまま川口で暮らしていけるか不安」…。 クルド人とみられる集団の行為を具体的事例を上げて批判する人も多く、住民の喫緊の課題であることが窺えた。 「多様性」 で一括りにして政治がこの問題を放置すれば、社会の分断が却って進む恐れすらある。 ■「引っ越せばよいといわれても」 川口市に住んで20年になるという60代女性は 《いつのまにか周りにクルド人が増えた》 とし、道路に溢れるゴミの問題や公園の使い方、夜のコンビニでの体験などを淡々と綴った。 警察に連絡しても特に改善はなく、 《パトロールもしてくれない》 という。 《私には孫がいます。本当にここに暮らして大丈夫なのか? この年になって、そんな不安が出てくるなど思いもしなかった。引っ越せばよいといわれるが、年金生活でお金はありません。市長が出してくれますか》 《私たちはふつうに暮らしていただけです。どうか川口市民の声が大きな声になって市を、国を揺さぶれる力になりますように!》 ■「警察を何とも思っていない」 同市内の40歳男性は、クルド人とみられる若者グループによる一方通行での改造車の逆走などの目撃が後を絶たないという。 《彼らは「一部のクルド人」だと言いますが、もはや全体の問題と考えてもおかしくない。一刻も早く、安心して暮らせる社会になることを願う》 同市内の55歳男性は、元々外国人の多い川口は 《日本のどこの住民よりも外国人に慣れている》 とした上で、 《ただ、クルド人とほかの外国人が違うと思うのは、彼らが警察を何とも思っていない点です。法律も関係ない、警察も怖くない、集団で行動するクルド人をこのままにしておけば、この街は無法地帯になります。誰か助けてください》。 《まじめに仕事をしているクルド人もたくさんいるでしょう。日本人がやらない仕事をしてもらって、助かっている部分もあるでしょう。ですが、法律を守らないクルド人は日本から即刻出ていってもらいたい。これはヘイトでも差別でもなく、日本人として当たり前の感情だし、当たり前の前提だと思います》 ■「外国人と共生を」メディアが擁護 川口市で生まれ育ち、現在も市内で子育て中という50代女性は 《クルド人の行動や素行をとても恐怖に感じています。私たち川口市民は、この先も川口で生活していくことに不安を感じます。公平って何ですか。それを武器にしないでください》。 埼玉県内の67歳男性は 《すでに何千人も住んでいて民族衣装を着て民族楽器を鳴らしている。ここは日本? これからどうなっていくのか。しかも実態は不法滞在状態の人もいるといわれている》 とし、こう続けた。 《政府は「移民」を急速に増やそうとしている。そのことへの不安が広まり、クルド人問題を大きくしている面があるのではないか》 県内の56歳男性は 《「外国人と共生を」「外国人を差別するな」と政府やメディアが擁護しているが、この問題に対処しない政府には憤りしかありません》 と綴った。 ■体験や意見をお寄せください 【あて先】digitalhodo@sankei.co.jp(都道府県、年齢、性別をお書きください) 女子中学生に性暴行の容疑者、難民申請中のクルド人 トルコ生まれ川口育ちの「移民2世」 「移民」と日本人 2024/3/8 17:25 https://www.sankei.com/article/20240308-LUTLMINZTNOZNGADECZPNB3CGY/ 女子中学生に性的暴行をしたとして埼玉県警川口署に逮捕されたトルコ国籍で自称解体工の男(20)が、難民認定申請中で仮放免中だったことが2024年3月8日、同署の調べで分かった。 男はトルコ生まれ日本育ちの在日クルド人で、事実上の 「移民2世」 という。 調べによると、男は2024年1月13日午後10時半頃、川口市内のコンビニ駐車場に止めた乗用車内で、東京都内の10代の女子生徒に性的暴行をしたとして2024年3月7日、不同意性交などの容疑で逮捕された。 同署によると、男は先に来日していた父親を頼って幼少期に来日し、地元の小中学校に通っていた。 卒業後は家業の解体業を手伝っていたと供述している。 男は父親と共に難民認定申請中で、入管施設への収容を一時的に解かれた仮放免中だった。 自宅はさいたま市内だが、川口市北部の隣接地域だった。 男は自身の運転する車で、SNS(交流サイト)を通じて知り合った都内の女子中学生らや、日本人男性らとドライブに行くことになった。 女子生徒らは横浜方面に向かうと考えていたが、車は都内から川口市内へ直行。 女子生徒らは車内でスマホを使ってやり取りして逃げ出そうとしたが、犯行現場のコンビニ近くで降ろされ、被害にあった女子生徒だけが車に残されたという。 男は 「日本人女性と遊んだが暴行はしていません」 と容疑を否認。 同署はトルコ語の通訳を介しながら調べを進めている。 川口市内では近年、一部クルド人と地域住民との軋轢が表面化。 「2世」 とみられる若者らによる車の暴走行為や煽り運転も問題となっている。 クルド祭り「ネウロズ」埼玉県公園協会許可 楽器使用も一転認める「丁寧に対応する必要」 「移民」と日本人 2024/3/6 12:45 https://www.sankei.com/article/20240306-ZSFLUEWT4JJ27OWNRUFZHIKNIE/ 埼玉県川口市などに在留するトルコの少数民族クルド人の祭り 「ネウロズ」 の県営公園での開催を巡り、県公園緑地協会の対応にクルド人側が反発していた問題で、同協会が開催を許可したことが2024年3月6日、分かった。 許可は2024年3月5日付。 祭りは2024年3月下旬に県営秋ケ瀬公園(さいたま市桜区)で行われるという。 この問題は2024年1月、クルド人支援団体からの公園利用の相談に対し、協会側が 「楽器演奏の禁止」 を条件に許可する方針を示したところ、支援団体が 「音楽と踊りは一体だ」 などと反発。 同公園の管理事務所長が対応の誤りを認めて謝罪していた。 協会によると、別の県営公園で楽器を使用する際、 「音量を80デシベル以下にする」 などの条件で許可した例があったことから、今回も同じ条件で、楽器使用も含め許可したという。 協会は取材に対し 「公園の利用は地方自治法上、正当な理由がない限り許可を拒んではならないことになっている」 「今回は協会として速やかに丁寧な対応をする必要があり、他の県営公園の基準に準拠して許可した」 「今後、基準自体を見直す必要がある」 と話している。 協会によると、2023年7月にクルド人約100人が川口市内の市立病院周辺に殺到した騒ぎ以降、 「クルド人に県の施設を貸さないでほしい」 といった電話やメールが複数寄せられていた。 川口クルド問題で市民の声続々「事実報道しない」「過度に配慮」 大半がメディアに苦言 「移民」と日本人 2024/3/4 15:05 https://www.sankei.com/article/20240304-PWXWSDPU4RLCBF7W7ODSN76LJQ/ 埼玉県川口市に住む女性が制作したクルド人問題に関するメッセージ画像やメールによる訴えなどを産経ニュースで紹介したところ、多くの読者の声が届いた。 近年SNS(交流サイト)などで、個人の意見が 「拡散」 されることが増えているが、比較的短い感想や攻撃的な内容になることも多い。 今回、メールで募集したところ、いずれも長文で、自身の体験や意見を淡々と述べたものがほとんどだった。 「テレビは事実を報道しない」 「ヘイトと言われる日本は本当におかしい」 などと綴られ、全体の4分の1は埼玉県内からだった。 ■「正直怯えて子育てしている」 川口市で子供を育てているという40代女性は 《テレビのマスコミは何らかの恩恵や力が働くのかわかりませんが、ほとんど事実を報道しません。記事を読んで、勇気を出して文章にする方もいるんだなと感銘をうけました》。 女性は、以前は横浜市内に住んでおり、 《外国人が多い地域でいろいろな国の友人もいました。外国人に対する差別意識はありません》 とした上で、川口市について 《実際に子育てして住んでみると、治安の悪さに驚きました》。 これまでの自身の経験を綴り、 《正直おびえて子育てしている》 《日本の子供たちに与える影響が怖い》 としつつ、 《何かを発言すればヘイトだとか人種差別だと、圧力や嫌がらせがありそうで、怖くて発言できません》 《安心して子供を公園で遊ばせられる、安全な子育てができる埼玉県に戻ってほしいです》 と結んだ。 ■「どこがヘイトや差別なのか」 埼玉県内の33歳女性は 《迷惑行為を繰り返すクルド人の取り締まりを強化して、もともと住んでいた方が平穏に暮らせる生活を取り戻すことの、どこがヘイトや差別なのでしょうか? クルド人問題を提起しただけで「ヘイトだ!」と言われてしまう日本、本当におかしいです》 と訴えた。 こうした声が寄せられた背景には、2024年2月18日にJR蕨駅周辺で行われたデモの際、クルド人団体 「日本クルド文化協会」 の関係者が 「日本人死ね」 とも聞こえかねない発言をしたことや、2024年2月22日のインターネット番組でフリーアナウンサーの女性が 「外国人との共生が不可だとなると、日本人は引っ越しできるので人口が流出するだけ」 などと発言し、物議を呼んだことなどがあるとみられる。 ■「オープンな議論できない状況」 埼玉県外からも多くの声が寄せられ、 神奈川県の50代女性は 《この問題に対する貴社以外の一部メディアによる偏向報道や政治・行政の無為無策に憤り、悲しみを感じておりました。川口に無縁であっても、想像力さえあれば、苦しむ川口市民の気持ちは十分理解できます》。 茨城県の38歳男性は 《川口の状況を知らない日本人はたくさんいますし、メディアも政治家もスルーする状況の中、問題解決に向かう大きな一歩だと思いました》 と綴った。 初めて意見を投稿するという東京都の58歳女性は 《大きな問題であるにもかかわらず、大手メディアで取り上げられることがほとんどなく、取り上げられたとしても過度に配慮した扱いに大きな不安を感じていた。川口市の問題は他人事ではなく明日はわが身の問題です》 とし、こう続けた。 《国の形を変えるような問題が差別や目先の労働力確保といった問題に摩り替えられ、オープンな議論ができない状況で、影響力のある大手メディアが問題提起しない姿勢に疑問を感じていた。今回の地元女性の訴えはそのような状況に一石を投じるものと感じる》 ■体験や意見をお寄せください 【あて先】digitalhodo@sankei.co.jp(都道府県、年齢、性別をお書きください) 「行き場ない怒り、悲しみに光」川口クルド問題でメディアの役割とは 地元女性メール全文 「移民」と日本人 2024/3/1 12:28 https://www.sankei.com/article/20240301-H3IBW3M6KBPBRGDWTSL7MCQTLI/ 埼玉県川口市に住む30代の女性が制作したクルド人問題に関するメッセージ画像を産経ニュースで紹介したところ、女性から 「市民の抱える行き場のない怒り、悲しみに光を当てていただいた」 とするメールが届いた。 画像は、同市内などに在留するトルコの少数民族クルド人と地域住民の軋轢の中、 「苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?」 と訴える内容。 女性は 「市民の意見を聞こうともしないメディア」 に疑問を投げかけている。 移民受け入れに対する報道を巡っては、過去の欧州の経験でもその役割が問い直されている。 ■欧米メディアも「報道しない自由」 欧米では現在、不法移民を含む移民の増加による社会の混乱が、国家的な課題となっている。 その背景として、メディアが 「ヘイト」 「差別」 と批判されることを恐れるあまり、必要な報道をしてこなかったとの指摘が出ている。 2017年に英国で出版され、ベストセラーになった 「西洋の自死」(ダグラス・マレー著) によると、英国の世論調査で国民の過半数は移民の受け入れに否定的だったのに対し、メディアの多くは賛成の論調を張った。 その後、英国をはじめ欧州が大量の移民を受け入れるにつれ、移民による犯罪が頻発するようになったが、欧州のメディアは 「人種差別主義者」 と呼ばれるのを恐れて、そうした事実を極力覆い隠そうとしたという。 英国で2004〜2012年、パキスタン人らの集団が11〜15歳の少女らを性的に暴行し人身売買した事件では、国名や宗教名などはほとんど報じられず 「アジア系」 とだけ伝えられた。 ドイツの都市ケルンで2015年の大みそか、約1000人の外国人らが数百人の女性を集団で性的暴行し、金品を奪った事件は当初、大手メディアが報道せず、事件が明らかになったのは数日後のインターネットのブログを通じてだったという。 ■国会質問が「ヘイトスピーチ」 現在の我が国のクルド人を巡る報道はどうか。 その多くは、難民認定申請を繰り返す彼らが法的に不安定な立場に置かれているとして、同情的に扱っている。 クルド人そのものの報道も少なく、取り上げられる際は、好意的な報じ方が一般的となっている。 2023年6月から2024年3月にかけて本紙や産経ニュースが報じた川口市のクルド人を巡るニュース20件について朝日、毎日、読売の全国紙3紙と共同通信、地元紙の埼玉新聞の5媒体を対象に商用データベースなどで報道状況を検証した。 2024年2月26日の衆院予算委で、川口市が地元の議員が外国人の治安問題について、民族名の名指しを避けながら質問した際も、 「ヘイトスピーチだ」 などとするジャーナリストの談話を掲載した通信社の批判記事が配信された。 今回、メッセージ画像を制作した女性は子育て中で、一部のクルド人による危険行為に脅かされながら生活しているという。 画像には 「ネイティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)」 と書かれ、 《私たちの存在を、消さないで。》 《差別やヘイトは絶対ダメ!でも犯罪や迷惑行為に苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?》 と訴えている。 女性は産経新聞に寄せたメールで、我が国のほとんどのメディアについて 「もはや信用ができない状態」 などと綴った。 全文をほぼそのまま紹介する。 ■「ペンのチカラ信じたい」 自分のような市民の小さな声を拾い上げてくださり、本当に感謝しております。 川口の外国人問題については、貴社以外のメディアは、ほとんど市民の声を聞こうともせず、外国人が起こした事件・事故・迷惑行為を極小化し、 「体感治安が悪化しているのは、川口市民が外国人に対して偏見を持っているからだ」 「もっと川口市民が歩み寄り外国人を理解するべき」 といった、角度がつきすぎた論調に無理やり導こうとしているので、もはや信用ができない状態で、行き場のない怒りを抱いておりました。 この問題に悩んでいる多数の川口市民も同様の気持ちを抱いている状況です。 そのため、記事によって、この 「市民の抱える行き場のない怒り、悲しみ」 に光を当てていただき、本当に感謝しております。 私は貴社の報道とそのあり方を拝見し 「ペンのチカラ」 を、改めて信じたいと思っているところです。 お忙しい中かと思いますが、どうぞご自愛くださいませ。 ■体験や意見をお寄せください 【あて先】digitalhodo@sankei.co.jp(都道府県、年齢、性別をお書きください) 「地域住民の人権は無視ですか?」報道されない川口クルド問題、地元女性制作の画像急拡散 「移民」と日本人 2024/2/28 16:00 https://www.sankei.com/article/20240228-LGU5ZQA3YJFU5IXW6BNCV75DPQ/ 「私たちの存在を、消さないで。」―。 シルエットの女性がこう訴える画像がSNS(交流サイト)で拡散されている。 作成したのは、トルコの少数民族クルド人と地域住民の軋轢が表面化している埼玉県川口市に住む30代の女性。 「一部外国人の犯罪や迷惑行為は目に余るのに、テレビや新聞でほとんど報道されない」 「まるで自分たち地域住民は存在しないかのように感じた」。 女性は 「ヘイトスピーチだ」 などと批判されることを極度に恐れつつ、勇気を振り絞ってこの画像を作成したという。 ■まるで私たちは存在しないかのように 画像は、 「ネイティブ・ライブズ・マター(地域住民の命は大切)」 と書かれ、 《差別やヘイトは絶対ダメ! でも犯罪や迷惑行為に苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?》 とのメッセージが添えられている。 米国で黒人差別解消を訴える 「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切)」 運動に倣ったという。 川口市内では、解体資材置き場周辺や住宅密集地での過積載のトラックや改造車の暴走行為が問題化。 女性の自宅近くにも資材置き場があると言い、 「中学生くらいの外国人が携帯をいじりながらトラックを運転していたり、改造車が昼間から走り回り、タイヤを急回転させて白煙が上がっていたりするのを何度も目撃した」 という。 女性は 「暴走行為や迷惑行為などで怖い思いをしても、テレビや新聞でほとんど報道されない」 「地域住民は存在しないかのように扱われていると感じていた」 「その思いを画像に込めた」。 ここは私たちの地元です 女性には小さな子供がおり、通学路が心配で仕方ないという。 ただ、この問題をSNSなどで敢えて訴えると、 「ヘイトだ」 などとすぐに批判される。 女性の知り合いにも 「反ヘイト団体」 などからSNS上で罵られた人もおり、地元でも声を上げにくい雰囲気があるという。 デザインアプリで画像を作成、2024年2月26日に自身のX(旧ツイッター)に投稿したところ、多くの人が拡散した。 ネット上では 「川口にもとから住んでいる日本人に我慢を強いた上での外国人との共生に何の意味があるのでしょうか」 などのコメントがある一方、 「分断は不幸しか生みません」 「差別の扇動やめなさい」 といった投稿もあり、拡散を続けている。 女性は 「政治家や行政もなかなか動いてくれない」 「ふつうに生活しているだけなのに、安心して暮らせない」 「ネット上では『引っ越せばいい』などと言われるが、ここは私たちの地元です」 「やむにやまれない気持ちを知ってほしい」 と話している。 川口のクルド人めぐり国会で初の関連質問「現地見て」 岸田首相「ルール守るのが大前提」 「移民」と日本人 2024/2/26 17:44 https://www.sankei.com/article/20240226-QGYKPJRNAVD33GGEDALRDT4TDM/ 一部外国人と地域住民との軋轢が表面化している問題が2024年2月26日の衆院予算委員会で取り上げられ、岸田文雄首相は 「あくまでルールを守るのが大前提」 などと答弁した。 質問したのは埼玉県川口市が地元の日本維新の会、高橋英明氏。 高橋氏は、川口市という地名や同市に集住するトルコの少数民族クルド人の民族名は挙げなかったものの、2023年7月にクルド人約100人が同市内の市立病院周辺に殺到する騒ぎが起きた際の写真パネルを掲げ、 「ある一部の地域で酷い状態になっている」 と指摘。 「この写真にあるように、市立病院の前で何百人規模でいざこざがあった」 「こうしたことが起きると病院の機能も低下するし、近隣住民にとっては不安で仕方がない」 と訴えた。 この問題が起きた2023年7月以降、川口のクルド人問題が国会で取り上げられたのは初めてとみられる。 さらに、高橋氏は 「国会にいては危機感がない」 「(川口は)ここから1時間くらいのところだ」 「しっかり目で見て耳で聞いて肌で感じてほしい」 と述べ、警察や入管による一斉取り締まりの実施を求めた。 その上で、岸田首相が 「日本独自の外国人との共生社会」 を提唱していることに関し、 「ルールを守らない外国人とも共生するのか」 と質問。 岸田首相は 「外国人との共生の在り方は国によって様々だが、あくまでもルールを守って生活していくことが大前提だと認識している」 などと述べた。 高橋氏はまた、2023年6月に成立し、難民認定申請を原則2回までに制限する改正入管難民法の施行時期についても質問。 小泉龍司法相が 「極力早期の施行が実現できるよう努力する」 と答弁する中、早期実施を求めた。 自民・若林洋平氏、クルド人批判に投稿 「日本の文化・しきたり理解できない人はお帰りを」 2024/2/22 20:44 https://www.sankei.com/article/20240222-PEUMAQOSUBBT3E5OAVNXL33R2M/ 自民党の若林洋平参院議員(静岡選挙区)がX(旧ツイッター)で、在日クルド人についてのコメントや外国人らの参加するデモ動画についてのコメントを引用しながら 「日本人の国なので、日本の文化・しきたりを理解できない外国の方は母国にお帰りください」 などと書き込んだ。 この動画には、JR蕨駅前の路上に集団が集まり、 「日本人死ね」 と発言したような声が収録されている。 集団の周囲は多くの警察官が囲み、騒然とした様子も伝わってくる。 若林氏は2024年2月19日付の書き込みで 「我が物顔で日本人に迷惑をかけ、挙げ句日本人死ねというならどうぞお帰りください」 などと記した。 「外国人に対する生活保護などあり得ません」 「それでも日本にいたいなら日本のルールくらい守れ!」 とも書いた。
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