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どんな世界情勢であっても、五輪を開催するのか 西村カリン ニッポン見聞考
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/358853
2024/08/08 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
2024年パリ五輪開会式が始まり、来賓席で観覧するマクロン仏大統領(右)、IOCのバッハIOC会長やサマランチ元会長(C)ロイター
東京五輪から3年。今回はパリ五輪。先進国の大都市でオリンピックとパラリンピックを開催するのは意義があることなのか。
正直に言えば、個人的に疑問に思う。1964年の最初の東京オリンピックとは違う。当時、五輪の準備に伴って、急ピッチで多くの必要なインフラが整備されたので、国民にとって無駄ではなく、よかったと言える。
だが、2021年の時は、すでにインフラ設備で世界トップクラスの東京では、オリンピックは何もプラスにならなかった。
パリの場合は、一部の郊外で新しいインフラが整備されたが、オリンピックがなければ、そんなインフラもないということならおかしい。必要なインフラはオリンピックを開催しなくても建設すべきなのだ。
ウクライナ戦争やガザ地域での情勢悪化を背景に、そもそも平和の祭典であるオリンピックを開催することに違和感を覚える方が多いのではないか。しかし、今のフランスでそうした疑問を表明するのは難しい。「スポーツやスポーツ選手をバッシングするな」「数年にわたって精いっぱい準備した方々を尊重して」と言われる。
フランス人として、フランスのマスコミの報道もよく見たり、読んだり、聞いたりしている。普段はオリンピックに対して割と批判的な立場だったリベラル系新聞もパリ五輪が始まってから、批判もなく、選手たちの結果を1面のニュースにする。日本では日本人選手の結果しか報道しないという指摘があるが、フランスでもフランス人選手の結果ばかりだ。
政治家もオリンピックを利用しがちだ。2020年の東京五輪を2021年に延期すると決定された際に、当時の安倍首相はこう述べた。
「人類が新型コロナウイルス感染症に打ち勝った証しとして、完全な形で東京五輪・パラリンピックを開催する」
結局、無観客だった。
パリ五輪の前にフランスのマクロン大統領は、テロのリスクが最も高い水準であるにもかかわらず、「セーヌ川で開会式が実現できる、やる」と強調した。
開会式は無事に終わったが、安全性を確保するために、4万5000人の警察や軍隊を配置しなければならなかった。スポーツ大会のために、そこまで警備態勢が必要なら、異常だ。
西村カリン ジャーナリスト
仏の公共ラジオ「ラジオ・フランス」とリベラシオン紙の特派員。1970年、仏で生まれ、2004年末から20年までAFP通信東京支局特派員。近著に「Japon,la face cachée de la perfection(日本、完璧さの隠れた裏側)」、初の小説「L'affaire Midori(みどり事件)」。
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