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食器泥棒から税金泥棒へ 小池百合子の「血も涙もない」人生【適菜収】
https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/2996051/
2024.07.12 適菜 収 だから何度も言ったのに 第67回 写真:アフロ BEST TiMES
小池百合子が圧倒的な勝利で都知事3選を決めた。2位に入ったのは蓮舫ではなく石丸伸二。この人物の正体も実に興味深いが、やはり目が離せないのは小池だ。「令和の妖怪」と呼ばれる日も近い。嘘とデマでのしあがり、刑事訴訟を3件も抱えている小池だが、この先、どこまで東京を壊すのだろうか。『おい、小池! 女ファシストの正体』(KKベストセラーズ)の著者適菜収氏の「だから何度も言ったのに」第67回。
小池百合子
■ああ無情
過去最多の56人が立候補した東京都知事選挙は、現職の小池百合子が、3回目の当選を果たした。291万8015票。創価学会などの組織票、反日カルトとつながる自民党の支援、さらには大手メディアの掌握……。圧勝は予測通りだった。
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一方で、小池に対する不満を爆発させている人も多かった。私は投票日前日に行われた池袋の街頭演説を見に行ったが、「やめろ」「カネ返せ」「嘘つき」「泥棒」と怒号の嵐だった。天候も荒れに荒れ、小池の演説は30分延期。SNSでは天もお怒りのようだとの書き込みもあった。そもそも小池は都知事選に出馬していいような人物ではない。
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昔、ホテルのビュッフェでパンをバッグに詰め込むおばあさんを見かけたことがある。京都の料理屋で猫の形の箸置きを盗み、店主に見つかると「別にいいじゃない」と逆切れしたおばさんもいた。しかし、ヒルトンから銀食器などを盗み続けたという小池のエピソードは尋常ではない。
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最近も文春がネット記事で報道していたが、小池がカイロにいたときの同居人が証言している。これは『女帝 小池百合子』(石井妙子)に書いてある小池がエジプトのカイロに留学していた時代のエピソード。父親の小池勇二郎はしばしば日本からカイロにやってきた。彼はいつもナイル・ヒルトンホテルに宿泊し、小池は父親に会いに行っていた。そこでルームサービスを取り、食器をテーブルクロスごと包んで、持ち帰っていたという。コーヒーカップ、皿、ナイフ、フォーク、シュガーポット……。小池は普通の人間ではない。小池は以前、「私はAI」と言ったが、たしかに人間らしい心がない。嘘をついても、良心の呵責を覚えない。「血も涙もない」という言葉があるが、小池にはモラルや常識が介在する余地はない。
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SNSでは、ヴィクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル』と重ね合わせて、主人公ジャン・バルジャンが、銀の食器と銀のスプーンを盗んだ話を持ち出す人もいた。しかし、ジャン・バルジャンは改心している。小池の暴走は止まらない。
私は中勘助の『銀の匙』を思い出した。銀の匙をきっかけに過去のエピソードが蘇ってくる。SNSでは。「小池が窃盗を行っていたのは昔の話だ。もう時効なんだから蒸し返すな」という趣旨の小池を擁護(?)する輩も現れたが、その窃盗癖が、今の小池の立ち居振る舞いに如実に現れているのだ。自分の利益のためなら、社会に迷惑をかけても、なにも感じない。
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前々回のこの連載でも述べたが、小池の人格を示す有名なエピソードがある。拉致被害者家族連絡会元事務局長の蓮池透氏のツイートである。
《2002年9月17日、涙の記者会見をしている横田さんご夫妻の真後ろに立っていたのは小池百合子氏。終了後、一度出て行った小池氏、戻って来て一言。「あったあ!バッグ」「私のバッグ、拉致されたかと思った」
あれ以来彼女のことは信用していない》
嘘とデマでのしあがり、刑事訴訟を3件も抱えているような人物が、都庁を牛耳っていること自体が異常。食器泥棒が税金泥棒になったというオチ。窃盗癖があるので、自分のバッグも「盗まれた」と思ってしまうのだろう。
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自民党では元泥棒が国会対策委員長にまで出世したが、社会のルールを守れない人は政治家になるべきではない。
小池百合子
■大手メディアの腐敗
自民党の派閥のパーティー券をめぐり、政治資金規正法違反の疑いで刑事告発されていた議員などですでに起訴された人を除く42人について、東京地検特捜部は不起訴処分とした。これが日本の現状。そもそも不記載額が4000万円を超えたら逮捕で、4000万円を満たない議員は立件しないって、意味不明にも程がある。裏金のキックバック自体が犯罪である。要するにすでに日本は法治国家ではない。いつの日になるかわからないが、日本もきちんと悪い人が逮捕されるような国になればいいですね。その前に滅びる可能性のほうが高そうだが。
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石破茂が名古屋市で開かれた党愛知県連大会であいさつし、党の現状について「われわれは(民主党政権時代の)3年3カ月の間、何が間違っていたのか、日々反省会だった。あの野党の時の反省をどこかに忘れてしまったのではないか」と危機感を示した。
石破さんの言っていることはもっとも。自民党はもう一度、下野して、最低でも3年3カ月は反省したほうがいい。それでもまともな政党に戻る保証はどこにもないが。
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日本衰退の流れに棹をさしてきたのが大手メディアである。今回の都知事選でもそれが明らかになった。小池の出馬表明後の囲み取材では、記者の質問を、こともあろうに幹事社であるテレビ朝日の記者が「いつも勝負服のカラーで緑色の服を着られていますけど、本日はそういう服を着られていませんが」と関係のない話を始めて妨害。投開票日当日にはTBSが選挙妨害のデマを流した。
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「アッコにおまかせ!」(TBS系)という番組ではアナウンサーが「(候補者の)名前を間違えると、無効になってしまいます。正しく、立候補した名前で書いてください。ひらがなで立候補している人はひらがなで、漢字で立候補している人は漢字で書くようにしてください」と発言。もちろんデマである。漢字で立候補している人をカタカナやひらがなで記入しても有効になる。
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その後、番組内で訂正・謝罪はあったが、アナウンサーが発言したときに、間違いを指摘する番組の出演者はいなかった。
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TBSは死んだ。
文:適菜収
適菜 収 てきな おさむ
1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171
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