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学歴詐称疑惑の吟味不可欠
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2024年4月22日 植草一秀の『知られざる真実』
2024政治決戦。
第1弾は4月21日投開票の目黒区長選。
小池百合子氏の都民ファーストが支援する候補者が落選した。
小池百合子氏の学歴詐称疑惑が響いている。
小池氏が学歴詐称疑惑を否定したいならカイロ大学から正式の卒業証明書を取り寄せて公表すればよい。
それができないとなると学歴詐称疑惑は払拭されない。
学歴詐称は公選法違反。
当選が取り消される重みがある重大な犯罪である。
『女帝 小池百合子』(文藝春秋社)によって学歴詐称疑惑が告発された。
前回知事選では告示直前の2020年6月9日午後にエジプト大使館フェイスブックに小池百合子氏がカイロ大学を卒業したとするカイロ大学声明が掲載され、小池氏はこれを錦の御旗にして都知事再選を勝ち取った。
2020年6月9日、弁護士の郷原信郎氏、作家の黒木亮氏による外国特派員協会での記者会見が予定されていた。
この記者会見を無効化するタイミングでエジプト大使館フェイスブックにカイロ大学声明が掲載された。
しかし、カイロ大学のメッセージがなぜ在日本エジプト大使館フェイスブックに掲載されたのか。
素朴な疑問は残された。
この経緯について、かつて小池百合子氏の側近だった小島敏郎氏が文藝春秋誌に告発インタビュー記事を掲載した。
6月9日の3日前にあたる6月6日に小池氏に呼び出されて、学歴詐称疑惑についてどう対処すればよいのか相談を受けた。
小島氏はカイロ大学に声明を出してもらうのがいいのではないかとの考えを話した。
翌6月7日午前に小池氏から具体的にどうすればよいのかのアイデアを求めるメールが送られたが小島氏は回答を保留した。
そのなかで、6月9日午後にエジプト大使館フェイスブックにカイロ大学声明が掲載されたことを知り、小島氏はあまりにも素早い対応に驚いたとのこと。
その後、6月9日に掲載されたカイロ大学声明が小池氏サイドで創作されたものであったとの事実を知ることになった。
現在、千代田区長に就任している樋口高顕氏が当時、小池氏の側近の一人であり、樋口氏が動き、ジャーナリストA氏に声明文作成の依頼が来たとのこと。
小島氏はA氏からそのことを聞いた。
当時のやり取りを示すメールなどによって6月9日午後にエジプト大使館フェイスブックにカイロ大学声明が掲載されるまでの詳細な経緯を知った。
この内容を含めて小島氏は文藝春秋誌に告発文を掲載したということ。
小島氏は小池百合子氏が実際にはカイロ大学を卒業していないとの認識を有している。
小池氏に示した自分の提案によって、自分が学歴詐称に加担してしまった可能性があることを心配している。
2020年6月8日午後9時20分に、小池百合子氏からジャーナリストA氏に送信されたメールには、
〈明日の4時から 郷原と黒木亮が外国記者クラブで記者会見とのこと。その前に全部済ませます〉
と記されていたとのことだ。
「郷原と黒木亮が」と郷原氏と黒木氏は呼び捨てで表記された。
両氏による記者会見に照準を合わせてエジプト大使館フェイスブック掲載声明が準備されたものと推察される。
もちろん、メールに記されたものがすべて事実そのものであるのかについては、慎重な吟味が必要である。
偽造したメール文書のコピーを作成することは容易であるから、事実関係の確認には慎重を期す必要がある。
しかし、文藝春秋に寄稿した小島敏郎氏は環境庁高官を経て青山学院大学教授を歴任した人物。
法曹資格を有し、現在は弁護士として活動している。
事実関係の確認を十分に行って告発文書を掲載したと思われる。
本年7月7日に投開票日を迎える東京都知事選に小池百合子氏が立候補する場合、小池氏がカイロ大学卒業の経歴を公表するなら、小島氏は刑事告発も辞さない考えを有しているとのことだ。
追い詰められているのは小池百合子氏の側。
4月28日には東京15区の衆院補選が投開票日を迎える。
小池氏の都民ファーストが支援する乙武洋匡氏が落選すれば小池氏の神通力は完全に消滅する。
このことが日本政治激変の契機になる可能性がある。
東京15区の有権者は小池百合子氏学歴詐称疑惑を十分に吟味した上で投票に臨む必要がある。
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