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※紙面抜粋
※2024年4月3日 日刊ゲンダイ2面
※文字起こし
何も解明せず幕引きだけを急ぐ自民(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ
これまで国会質疑やテレビ番組などで声高に繰り返してきた「愛国心」や「道徳教育の重要性」とやらは一体何だったのか。みっともないとしか言いようがない今の姿が、自分たちがエラソーに唱えてきた保守のあり方なのか。勇ましいことを言う輩ほど、結局はヘタレ。それが派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件で明らかになった自民党議員の本性だろう。
昨年11月の問題発覚時から5カ月経つにもかかわらず、いまだに裏金事件は真相解明どころか、何も分からないまま。
裏金議員らの説明は「適正に処置」から「派閥から政策活動費なので収支報告書に書かなくていいと言われた」などと二転三転し、政治資金規正法違反で逮捕者が出た後は一斉にダンマリを決め込んだかと思えば、検察の捜査終結が報じられた途端、そろって「不明」訂正だらけのふざけた収支報告書を提出。
それでも世論批判が収まらないと分かると、「キックバックされた全額を能登半島地震で被害を受けた被災地に寄付」などと的外れなことを言い始め、政治倫理審査会(政倫審)に出席せざるを得ない状況に追い込まれると、出席者が異口同音に「知らなかった」「秘書に任せていた」を連発するありさまだ。
市民団体などから脱税を指摘されても知らぬ存ぜぬ。誰一人として納税する気配すらなく、ひたすら、ほとぼりが冷めるのを待つだけ。これぞ国民愚弄の極みと言っていい。
「即時退場」を突きつけられている堕落政党
自民党には自浄能力が欠落しているのは明らか。JNNが3月30〜31日に行った世論調査で、次期衆院選で「政権交代をのぞむ」との回答が42%にも達し、「自公政権の継続をのぞむ」(32%)を大幅に上回ったのも当然ではないか。
許せないのは、国民から「即時退場」「NO」を突きつけられている堕落政党が、新聞報道で先行する世にもふざけた党内処分でこれまたゴマカそうとしていることだ。
自民党の茂木幹事長は1日、安倍、二階両派の裏金議員らの処分について党紀委員会に審査を要請したと公表。対象は収支報告書の不記載などが5年で計500万円以上の39人で、4日の党紀委で何らかの処分方針が決まるとみられている。
自民党の処分は重い順に「除名」「離党勧告」「党員資格の停止」「選挙の非公認」など8段階あり、総裁の岸田首相は、安倍派の塩谷元総務会長と世耕前参院幹事長を「離党勧告」とすることや、下村元政調会長、西村前経産相は「党員資格の停止」、高木前国対委員長、松野前官房長官、萩生田前政調会長は「党の役職停止」か「非公認」を検討している、などと報じられている。
岸田や茂木のアドバルーン発言を受け、一部メディアでは「幹部には厳しい」処分--などと報じられているのだが、冗談ではない。なぜ、処分対象者の不記載額が500万円以上なのか、なぜ、岸田や二階元幹事長は対象とならないのか。全くワケが分からない。
政治評論家の小林吉弥氏がこう言う。
「処分と言っているが、何が処分なのか。対象者の線引きも分からないし、インチキというより他に言葉が浮かびません。お手盛り以前の問題でしょう。しかし、今の岸田自民はそうした国民感情をてんで理解していない。高をくくっているのです。これで政権支持率が上がると思っているのであれば大間違いです」
驕れるものは久しからず。自民議員は震えて眠ることになる
有権者の鉄槌しかない(C)日刊ゲンダイ
脱税疑惑もウヤムヤ決着、これで幕引きとなれば、国民の怒りがさらに爆発するのは間違いない。
自民が裏金事件の幕引きを急げば急ぐほど墓穴を掘ることになるだけだ。
そもそも、信頼回復のために「火の玉」になると豪語していた岸田自身がこの期に及んでも全くヤル気なし。1日の参院決算委員会でも、立憲民主党の田名部議員が裏金議員に対する追加調査について、「いつ終わるのか」「今分かったことはあるのか」「中身は公表するのか」などと当たり前の内容を問うたのだが、岸田は「我々もこの刑事責任と政治責任について、党として判断しなければならない」「事実の解明、まっ、これは法律や国会のルール、規則に従って行われるべきであると考えます」などとグダグダ。
質疑が噛み合わないというよりも、意図的に答弁をはぐらかしている様子がアリアリだった。
どんなに厳しかろうが、しょせんは党内処分。内輪の調査でハイオシマイになるはずがない。法治国家の国会議員が違法、脱法行為に手を染めていたのだから、法とルールに従って調査、責任を問われるのがスジ。つまり、嘘をついたら偽証罪が問われる証人喚問しかないのだが、裏金議員は「証人喚問はのめない」などと拒否するデタラメぶり。「嘘がつけないから嫌です」と言っているに等しく、さらに言えば「今まで嘘ばかりでした」と“犯罪者”が白状しているようなものではないか。
ズルをした人たちは退場、一掃させるのが一番
かくなるうえは破廉恥議員に対して有権者の鉄槌を下す以外にない。
キーワードは、立憲などが自民裏金議員の選挙区に入り、「金権腐敗政治の打破」などの政治改革を訴えつつ始めた「落選運動」だ。すでに泉代表は下村と萩生田の地元である衆院の「東京11区」「同24区」で、「ズルをした人たちは退場、一掃させるのが一番ではないか」「皆さんに処分する権利がある。投票して政治を変える」と強調。岡田幹事長も松野の地元「衆院千葉3区」で同様の動きを展開したという。
公職選挙法の「選挙運動」は「特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として、投票を得または得させるために、直接または間接に必要かつ有利な行為」と規定しているものの、「落選運動」自体の禁止規定はない。もちろん、運動に際して事実に反する内容は論外だが、今回、裏金議員の面々がため込んできたキックバックの金額も分かっている上、何よりもいまだに誰も納税していないのだ。つまり、脱税の疑いという明確な事実があるわけで、有権者は気兼ねすることなく、どんどん「落選運動」を展開すればいい。
今から、有権者をなめ切った自民を政権の座から引きずり降ろそうと腕ぶす国民の鼻息が聞こえるようではないか。
脱税の疑いで裏金議員を刑事告発した「自民党のウラガネ・脱税を許さない会」の藤田高景代表はこう言う。
「政倫審でも嘘ばかりついていた自民党議員の姿は怒りを通り越して呆れました。私たちは今後も、裏金議員に対する告発を続けますが、その中で落選運動が具体的になってくれば、それが国民運動となるよう大いに協力したいと思います」
驕れるものは久しからず。自民議員は震えて眠ることになるのだ。
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