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岸田派から消えた「裏金558万円」…それでも首相は“お咎めナシ”でいいのか?
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/338064
2024/03/28 日刊ゲンダイ
岸田派にもキックバック疑惑が浮上(2023年都内で開催された宏池会と語る会)/(C)日刊ゲンダイ
自民党執行部は、来週にも裏金を受け取っていた安倍派と二階派の議員、約80人に処分を下す予定だ。安倍派の幹部は、最低でも「次の選挙は公認しない」という処分になると予想されている。
ところが、派閥のパーティーを利用して裏金をつくり、事務方が立件されたのは岸田派も同じなのに、派閥会長だった岸田首相は“お咎めナシ”になりそうだという。岸田本人も処分を受ける気はサラサラないようだ。
25日の参院予算委員会。自身の処分について聞かれた岸田は「自民党の歴史のなかで現職の総裁が処分された例はない」と説明。「(岸田派は)支出については何ら問題はないとされている。議員への移転も生じていない」と開き直ってみせた。
要するに、派閥として裏金はつくったが、議員にキックバックしていないから「処分は不要」という理屈らしい。
しかし、この理屈に国民が納得するのかどうか。さらに「議員への移転も生じていない」という説明そのものに疑問が生じはじめている。「週刊ポスト」最新号が、<岸田首相が“宏池会のドン”に『裏金558万円』キックバック疑惑>と報じ、国会でも26日、この問題を野党議員が取り上げたのだ。
岸田派は、派閥パーティーの収入「3059万円」を収支報告書に記載していなかったとして、会計責任者が略式起訴され、有罪が確定している。
裏金が発覚した岸田派は、その後、収支報告書を訂正したが、なぜか訂正額を「3059万円」ではなく、「2501万円」としているのだ。差額の「558万円」が宙に浮いた形になっている。
差額の「558万円」はどこに消えたのか。偶然なのか、岸田派が収支報告書を訂正した6日後の1月24日、宏池会(現岸田派)の前会長だった古賀誠・元幹事長が代表を務める政治団体「古賀誠筑後誠山会」が、過去3年分遡って、収入総額が「558万円」多かったと収支報告書を訂正しているのだ。
ここまで金額がピタリと一致するものだろうか。政治ジャーナリストの角谷浩一氏が言う。
「もし、岸田派の裏金3059万円から、古賀誠サイドに558万円が渡っていたとしたら、これまで岸田首相がしてきた説明と大きく食い違ってきます。なぜ、収支報告書の訂正額が3059万円でないのかも含めて、岸田首相は国会で説明すべきです」
疑問をウヤムヤにしたままの幕引きは許されない。
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