http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/674.html
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https://jp.reuters.com/world/japan/P6MZAKU53VIEZAJEJGSX7CNGAA-2024-03-15/
近い将来、戦死した自衛官を軍神として祀るためなのか。
元海将の大塚海夫氏が、あの靖国神社の新たな宮司に就任するそうだ。
記事によれば、自衛官出身者が同神社宮司に就任するのは、松平永芳氏以来、2例目となる。
その松平永芳氏は、1978年に第2次世界大戦のA級戦犯を合祀(ごうし)した、その時の宮司だそうだ。
神職の経験のない自衛隊出身者が、唐突に靖国神社の宮司に就くということは、それなりの狙いがあるからに他ならない。
今回の人事は、誰の差し金で、何を企んだものなのか・・・。
戦死した自衛官を軍神として祀るための「地ならし」なのだろうか。
だとすれば、「戦争をする国」に向かって疾走する政府の動きと無関係ではないのだろう。
「東京招魂社」への先祖返りを見るようで、なんとも怖ろしい世の中になったものだ。
そんな怪しげな人事を報じる記事は、「ロイター」が詳しい。
ジャーナリストの感性が、危険な臭いを嗅ぎ取ってのことだろう。
以下に記事の全文を転載する。
東京 15日 ロイター] - 靖国神社(東京都千代田区)は15日、新たな宮司に元海将の大塚海夫前ジブチ大使が4月1日付で就任すると正式発表した。山口建史現宮司の退任に伴う人事で、自衛官出身者が同神社宮司に就任するのは、1978年に第2次世界大戦のA級戦犯を合祀(ごうし)した松平永芳氏以来。3月14日の総代会で了承された。
靖国神社を巡っては、極東国際軍事裁判で裁かれたA級戦犯を合祀していることから政治家らによる参拝が政治問題化することが多く、歴代首相の参拝には中国や韓国が反発してきた。2013年12月に当時の安倍晋三首相が参拝した際は、米オバマ政権も「失望」を表明した。
宮司に就任することが決まった大塚氏はロイターに対し、「43年にわたり防衛と外交の世界で平和を追求してきたが、次の人生で、国のために尊い命を捧げた人々の霊が祭られるこの『平和の神社』に奉仕できることを誇りに思う」と述べた。
大塚氏は防衛大卒。1983年に海上自衛隊に入隊後、自衛隊司令部幕僚長や防衛省の情報本部長を歴任した。2020年に自衛官出身者として初めて大使に任命され、アフリカ東部ジブチの特命全権大使に就任した。
大塚氏は2月発行の靖国神社の社報で「国防という点で英霊の御心を最も理解できるはずの我々こそが、英霊の思いに感謝すると同時に、その思いを受け継ぎ、日本の平和のために尽力すべきとの信念が湧いた」と寄稿、多数の駐日大使や軍高官を靖国神社に伴って同神社を訪問したと記載していた。
大塚氏が正式に靖国神社宮司に就任すれば、14代宮司となる。歴代宮司の多くは華族出身や神社勤務経験者だが、第6代の松平永芳氏は海軍少佐から戦後に陸上自衛隊へ転じた。
天皇の同神社参拝は1975年を最後に途絶えている。12代宮司の小堀邦夫氏は内部会議で天皇陛下を批判する発言をしたと一部週刊誌に報じられ、退任した。
靖国神社は戊辰戦争で死亡した兵士らの慰霊のため1869年に建てられた東京招魂社が前身。終戦までは軍直轄の神社で国家神道の精神的支柱と位置付けられた。戦後に宗教法人化され、太平洋戦争で戦死した日本軍の軍人や軍属ら約250万人も祭っている。
記事の転載はここまで。
大塚氏は、ロイターの取材に、答えている。
「・・・国のために尊い命を捧げた人々の霊が祭られるこの『平和の神社』に奉仕できることを誇りに思う・・・」
と。
靖国神社を『平和の神社』と表現することだけを見ても、その軍国思想が隠しようも無く露呈してしまっている。
しかも、「・・・国のために尊い命を捧げた人々の霊が祭られる・・・」という言葉には、事実を隠して靖国神社を美化する悪意すら感じる。
靖国神社に祀られているとされている人達は、所謂「天皇の軍隊」に所属していた人たちだ。
今の日本には、臣に君臨する「天皇」はいないし、「軍隊」も無い。
従って、新たに靖国神社に祀られる人は、普通に考えればあり得ない。
その事を知ってか知らずか、「国のために尊い命を捧げた人」と一般化し、そして美化する。
靖国神社、そこに祀られている人達のその中に、「国のために尊い命を捧げた人」がどれほどいるというのか。
祀り方も、遺骨が納められているわけでもなく、単に戦没者名簿に記帳されるといった、遺族にとっては杜撰極まりないものだ。
しかも、同じように「国のために尊い命を捧げた人」であっても、名も無き戦没者は、千鳥ケ淵戦没者墓苑のほうだ。
この自己矛盾をどう考えているのか。
とはいうものの、この人、大塚氏とて「戦争を知らない世代」であることには違いない。
中山 恭子氏が会長を務める國神社崇敬奉賛会。
挨拶分の中に次のようなくだりかある。
「・・・お国のために尊い生命を捧げられた方々を国家としてお祀りする國神社の持つ役割は大層重要であると考えます。・・・」
自分勝手とはこのことだろう。
「・・・国家としてお祀りする國神社の持つ役割・・・」
靖国神社は、今では国家とは無関係の一宗教法人に過ぎない。・・・表向きは。
そこには、「政治が宗教を利用する」という典型例が国民の前に晒されている。
ここでもまた、「憲法違反」が放置されていることになる。
本件については、早速中国が反応している。
新華社の記事を転載しておく。
中国外交部「日本は実際の行動で軍国主義と決別を」
(https://jp.news.cn/20240320/cd192b9f56e144989c46fabd3ef661ea/c.html)
【新華社北京3月20日】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は19日の記者会見で「報道によると、靖国神社は元海上自衛隊海将の大塚海夫氏が4月1日付で第14代宮司に就任すると発表した。自衛隊の将官経験者が靖国神社のトップに就任するのは初めてとなる。中国はどう考えるか」との質問を受け、次のように述べた。
靖国神社は日本軍国主義による対外侵略戦争の精神的道具と象徴であり、侵略戦争に歴史的責任を負う14人のA級戦犯をまつっている。日本の防衛部門の複数の現職高官が最近、靖国神社を参拝し、退役将官が間もなく靖国神社の宮司に初めて就任する。一連の後ろ向きの動きは、侵略の歴史に対する日本の誤った態度を再び反映したものである。中国は日本が侵略の歴史を確実に直視し、反省して、実際の行動によって軍国主義と徹底的に決別し、アジアの隣国と国際社会の信用をさらに失わないよう促す。
記事の転載はここまで。
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