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https://www.tokyo-np.co.jp/article/303451?rct=national
能登半島地震により暴かれた「原子力災害対策指針」の嘘、完全に機能不全に陥っていることが露呈した「原子力規制委員会」の情けない姿。
原発の重大事故の発生を想定したとき、住民の避難が不可能であることを実証して見せた、今回の能登半島地震。
避難が不可能であることが分かった今、残る選択肢は「原発の廃炉」しかない。
国民の安全を重視すれば、それが当然の帰結だ。
そのことを世に訴える、「東京新聞」渾身の「告発」記事。
私のコメントは邪魔になるだけなので、遠慮させていただく。
以下記事の全文を転載する。
原子力規制委員会は17日の定例会合で、能登半島地震を受けて原発の立地自治体から事故時の屋内退避のあり方について意見があったとして、原子力災害対策指針を見直す方針を決めた。現行の指針では示されていない屋内退避の解除の時期などを明記する見通し。
(原子力災害対策指針)
東電福島第1原発事故後、重大な原発事故が起きた場合に備え、原子力規制委員会が策定した。重大な事故時は原発の5キロ圏内は避難し、5〜30キロ圏内は屋内退避することなど、住民避難や被ばく防護措置が定められている。
◆家屋倒壊、道路寸断見ても「現在の指針対応できる」
指針は原発の立地自治体が地域防災計画をつくる際に参考とする。今回の地震では北陸電力志賀原発(石川県)で事故が起きた場合、家屋倒壊などで屋内退避そのものができない状況となった。しかし、踏み込んだ見直しにはならない可能性が高い。
定例会合で、山中伸介委員長が見直しに向けた議論を提起。地震津波の審査を担当する石渡明委員は、自然災害によって避難に支障が出る事態について「現在の指針は少し足りない」と述べた。山中委員長が議論の論点を提示するよう事務局に指示した。
一方で、山中委員長は定例会合後の記者会見で、現在の指針について「能登半島地震への対応に問題はない」と述べ、大幅な見直しにはならない考えを示した。多数の家屋倒壊や道路寸断が発生したことを踏まえた見直しの必要性を問われても、「現在の指針や自治体が策定する地域防災計画で対応できる」と述べるだけだった。
見直しを提起した理由については、13日に東北電力女川原発(宮城県)の立地自治体と意見交換した際、出席者から屋内退避の解除時期を巡る質問が相次いだと説明。「(解除時期を)より明確に示したい」と述べ、見直しにかかる期間については「難しい議論になるため、数カ月はかかる」との見通しを示した。(渡辺聖子)
◆リスクを軽視する規制委 福島第1原発事故を忘れたのか
<解説> 原発事故時の避難行動のベースとなる原子力災害対策指針の見直しを限定的な範囲にとどめようとする原子力規制委の姿勢は、原子力災害のリスクの大きさから目を背けるもので、規制当局としての役割を果たしていない。
能登半島地震では、多くの家屋が倒壊し、指針が定める屋内退避が現実的に不可能であることが明白になった。避難の判断に使う放射線量の実測値も、北陸電力志賀原発(石川県)の30キロ圏で最大18カ所のモニタリングポストが測定できなくなった。避難に使う道路も寸断され、船での避難も断層活動による隆起で一部の港が使えなくなるなど、指針の前提はことごとく崩れた。
2011年3月の東京電力福島第1原発事故の教訓は、原発に100%の安全はなく、常にリスクと向き合い対策を改めていくことにある。指針が機能しない現実が明らかになった以上、問題点を詳しく洗い出し、抜本的な見直しに臨むことが規制当局としてのあるべき姿だ。規制委は、福島事故で今も2万人を超える福島県民が避難を続けている現状を忘れてはならない。(小野沢健太)
記事の転載はここまで。
次はどこの社が「告発」記事を出すだろうか。
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