<■624行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> <主張>米ウ首脳が口論 頭を冷やして協議に戻れ 社説 2025/3/2 5:00 https://www.sankei.com/article/20250302-ABZYQH7TEFIBVNEZZF5QOT5LWM/ 4年目に突入したロシアの侵略終結を目指す停戦交渉を巡り、トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との会談が口論の末、決裂した。 笑いが止まらないのはプーチン露大統領であろう。 だが、侵略者をこれ以上利するような状況に陥らせてはならない。 トランプ氏とゼレンスキー氏は頭を冷やして協議の席に戻ってもらいたい。 報道陣に公開された会談の冒頭で、ゼレンスキー氏は停戦後の安全が保証されない和平は受け入れられないと説いた。 力による現状変更を図るロシアの侵略に対し、多大な犠牲を払って抵抗を続けるウクライナの主張は、何ら間違っていない。 だが、ウクライナに譲歩を強いても戦闘を停止させたいトランプ氏との立場の違いは、鮮明となるばかりだった。 口論になったのはバンス副大統領が割り込み 「外交による和平」 を説いた直後だ。 プーチン氏に擦り寄る態度と映ったか、ゼレンスキー氏は、ロシアがクリミア半島を併合した2014年以降、停戦合意を破り続けた事実を指摘し、 「あなたが話す外交とは何か」 と質した。 バンス氏は米国とトランプ氏への礼を欠いた発言だと反発した。 トランプ氏も 「あなたたちは勝てない」 「第三次世界大戦が起きる危険な賭けをしている」 と怒りを募らせた。 会談は行われたが、鉱物資源の開発を巡る協定署名や共同記者会見は見送られた。 露高官は 「今後のシナリオは非常に楽観的だ」 と語った。 トランプ氏が和平への関与から手を引けばウクライナの属国化を狙うプーチン氏の思う壺となる。 領土と主権を守ろうと戦う同志国を愚弄するかのようなトランプ氏に同盟国は危機感を強めたはずだ。 欧州首脳はこれまで以上に強い言葉で、ウクライナへの連帯と支援を表明した。 米国は1994年、ウクライナが保有する核兵器を放棄する代わりに、同国の 「領土保全」 と 「安全の保証」 を英露と共に約束した 「ブダペスト覚書」 を結んだ。 米国にはウクライナの安全を保証する責務があることを忘れてはならない。 トランプ氏は、ウクライナに対する軍事支援を続ける必要がある。 その上で、 「公正で持続的な平和」 を希求するウクライナと真摯に話し合うべきだ。日米首脳会談の「違和感」 前駐中国大使・垂秀夫 2025/3/2 12:00 https://www.sankei.com/article/20250302-EXKWEGJUGNJMNJOX66HVNRWKJY/ 2025年2月7日の日米首脳会談および共同記者会見の様子を注意深く観察し、私は違和感を覚えていた。 日本では首脳会談の結果について 「満額回答」 との評価もあったが、そこまで手放しで讃えてよいものだろうか。 会談後に発表された共同声明は、短いながらも日本が欲する安全保障に関する重要事項を全て盛り込んでいた。 日本政府事務方の努力は高く評価されるべきだろう。 違和感はトランプ米大統領の対応にあった。 発言するメッセージと敢えて語らないメッセージがある。 つまり、トランプ氏が共同声明を自らの考えとしているように思えなかったのだ。 例を挙げよう。 会談後の共同記者会見での両首脳の冒頭発言だ。 「自由で開かれた」 と一緒に使われることが多い 「インド太平洋」 という用語は、石破茂首相が7回繰り返したのに対し、トランプ氏は僅かに1回言及しただけだった。 中国を巡っては、首相が 「私から、(中略)力や威圧による一方的な現状変更を許さない、東シナ海、南シナ海における、そのような如何なる試みにも反対する決意を確認した」 と会談での発言を紹介した。 だが、トランプ氏は経済のテーマとして中国に触れただけだった。 要するに、両首脳の冒頭発言は噛み合っていなかったのだ。 ウクライナ問題を巡り、トランプ氏が停戦を急ぐのは、中国への対応にリソースを集中させるためだとの見方があるが、トランプ氏にそうした戦略があるようには見えない。 もしあるのなら、それが滲み出る発言があって然るべきだが、20分以上に及んだ首脳会談冒頭の公開部分でも、トランプ氏は中国に関してほとんど言及しなかった。 中国について語らなかったというメッセージを、中国は感じ取っているだろう。 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は 「注目すべきは、日本の主導の下、今回の米日首脳会談が中国封じ込めの方向を継続させたことだ」 とする中国外務省出身の専門家の論評を掲載した。 中国は日本の思惑を見透かしており、トランプ氏とはディール(取引)の余地があると認識しているということだ。 米中露の新三国志演義が始まった今、日本はあらゆる事態に備える必要がある。 ウクライナからの露軍の即時撤退を求めた国連決議に、米露が反対する時代が来ることを誰が予測できたであろうか。 米国ファーストのためにはウクライナを切り捨て、プーチン露大統領に接近するのを厭わないトランプ氏が、習近平国家主席とも何らかのディールを追求しない保証はない。 もしそうなれば、今回の日米共同声明はただの紙切れになるであろう。 行き当たりばったりの戦略なき外交を、ゆめゆめ展開してはならない。 ◇ 垂秀夫 たるみ・ひでお 昭和36年生まれ。 令和2年9月から5年12月まで駐中国大使。 トランプ氏は「マフィア」 米有力紙、社説で批判「ドン・コルレオーネのよう」 2025/3/2 9:32 https://www.sankei.com/article/20250302-XRMZMWVQCFMZVPDVOLVI3KFVSE/ 2025年2月28日の米ウクライナ首脳会談が口論になって決裂したことについて、2025年3月1日付の有力紙ワシントン・ポストは社説で、トランプ大統領のゼレンスキー大統領に対する振る舞いは、映画 「ゴッドファーザー」 の主人公でマフィアのボスである 「ドン・コルレオーネのようだった」 と批判した。 トランプ氏のウクライナ軽視は、ロシアの脅威に対する 「甘さの表れだ」 と指摘。 ロシアのプーチン大統領には、お世辞を言うのではなく、 「ゼレンスキー氏に取ったような無礼な態度で接してみるべきだ」 と苦言を呈した。 「トランプ政権はウクライナに対するロシアの行動を『侵略』と表現することに抵抗している」 とし 「第2次大戦の教訓に耳を傾けるべきだ」 「独裁者を宥めるのは上手くいかない」 と訴えた。(共同) 欧州首脳、ウクライナを支え続ける決意表明へ 英国で会合 ゼレンスキー氏は英首相と会談 2025/3/2 9:28 https://www.sankei.com/article/20250302-PO4M3DLZFRM2JC5EYCGS4CWYMU/ ロシアに侵略されたウクライナの和平の方策などについて話し合う欧州首脳らによる会合が2025年2月2日、英ロンドンで開かれる。 会合にはウクライナのゼレンスキー大統領も参加。戦争終結に向けた米露の交渉を巡るゼレンスキー氏とトランプ米大統領との2025年2月28日の会談が決裂したのを受け、各国首脳らは欧州の総意としてウクライナを支え続ける決意を表明する。 ゼレンスキー氏は会合に先立つ2025年3月1日、ロンドンの英首相官邸でスターマー首相と会談した。 英首相府によると、スターマー氏はウクライナに対する 「揺るぎない支持」 を表明し、 「公正で永続的な平和」 への決意を打ち出した。 英政府は同日、ウクライナに22億6000万ポンド(約4280億円)を貸し付けると発表した。 ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)への投稿で、貸付金を兵器生産能力の向上に使うとし、 「英国の絶大な支援に感謝する」 と強調した。 同氏は2025年3月2日、チャールズ英国王とも面会する。 英政府などによると、2025年3月2日の会合はスターマー氏が主催し、仏独伊やオランダ、デンマーク、ポーランド、トルコなど計16カ国の首脳・閣僚級や北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長らが参加。ウクライナが将来の和平交渉に強い立場で臨めるよう、継続的な軍事支援や対露経済的圧力の強化に関し話し合う。 会合ではまた、ウクライナに対する強力な安全の保証の確保策を探る他、恒久的な平和をもたらす合意を実現させ、ウクライナが将来的なロシアの再侵略を抑止・撃退できる能力を確保することを確認する。 スターマー氏は会合で、欧州各国が国防費の増額などを通じて防衛力の強化に取り組み、欧州の集団安全保障体制の底上げに繋げるよう訴える見通しだ。 一方、同氏は2025年2月28日、ゼレンスキー氏とトランプ氏との会談が物別れに終わった後、両氏と個別に電話会談した。 スターマー氏は双方の言い分を聞き、英国が両者の関係修復に関与する糸口を探ったとみられる。 マクロン大統領、欧州独自抑止力に仏核兵器利用「議論する用意」 米欧同盟の転機で再提起 2025/3/2 8:42 https://www.sankei.com/article/20250302-J4I4YVUPWZME7IM2REO4KC3VKM/ フランスのマクロン大統領は、欧州独自の核抑止力について 「議論する用意がある」 と述べた。 2025年3月1日、自身のSNSに発言の動画を掲載した。 米欧同盟が転機を迎える中、フランスが保有する核兵器を欧州防衛に役立てることに意欲を見せた。 この動画は2025年2月28日、マクロン氏が訪問先のポルトガルで行った現地テレビとのインタビューの録画。 マクロン氏は、欧州は米国に依存しない安全保障の構築が必要だと訴えた上で、 「もし(欧州の)仲間がより独自性を強め、抑止力を持とうとするならば、我々は論議をオープンにせねばならない」 と述べた。 フランスの核ドクトリンでは、常に欧州が考慮されてきたとも主張した。 マクロン氏は欧州の独自安保構築が持論で、かねてからフランスの核抑止力の活用を提案してきた。 2025年3月2日にロンドンで行われる欧州主要国の首脳会合を前に、問題提起を狙ったとみられる。 動画は、米ホワイトハウスでトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領による会談が決裂した後に投稿された。 米との会談決裂でウクライナに動揺広がる 「核兵器募金」に1日で8300万円 2025/3/2 8:06 https://www.sankei.com/article/20250302-BQRFNRMPGZKJXAHOHBFCTJG32E/ ロシアの侵略を受けるウクライナでは2025年3月1日、前日のゼレンスキー大統領とトランプ米大統領の会談が決裂したことに動揺が広がった。 米国の軍事支援停止が現実味を帯びたことを受け、地元実業家が 「核(兵器開発)のため」 との名目で募金を始めたところ、1日で2300万フリブナ(約8300万円)が集まったという。 一方、ウクライナの識者らは、希望を失うのはまだ早いなどとする見方を示している。 会談決裂についてウクライナメディアは 「大スキャンダル」 と報道。 「ウクライナは厳しい状況に置かれた」 とする欧米メディアの報道も引用するなどし、米国との関係断絶や米露連携への危機感を隠さなかった。 英BBC放送ウクライナ語版によると、地元著名実業家のゴロホフスキー氏は会談決裂後、 「核のため」 として募金を開始。 金額は1日夕時点で2300万フリブナに上った。 ウクライナ国内からが最多で、2位は米国だったという。 同氏は後に 「核のため」 としたのは 「冗談だった」 と謝罪し、募金はドローン(無人機)や人道支援物資の購入費として寄付すると表明した。 この出来事は 「もはや米国に頼れない」 というウクライナ国民の悲壮感を浮き彫りにした。 ただ、地元紙ウクラインスカヤ・プラウダの創設者シドレンコ氏は、ゼレンスキー氏がウクライナの 「譲れない一線」 を守ったことで、欧州諸国の強い支持を引き出したと評価。 この結果、将来的にウクライナと米国の首脳会談が再設定される可能性も排除できないとの観測を示した。 地元政治アナリストのゴロブツキー氏も2025年3月1日、今回の会談について 「トランプ氏がロシアの主張を代弁するだけで終わる可能性もあった」 とし、そうした事態を避けられたのは良かったとする考えを示唆した。 「吐き気する」と痛烈批判 身内の米共和議員、トランプ政権に ゼレンスキー氏と言い争い 2025/3/2 8:00 https://www.sankei.com/article/20250302-DTQMFHEC7FOAVKNDOEXWVGO2JQ/ 米共和党穏健派のマカウスキ上院議員は2025年3月1日、トランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の首脳会談が言い争いの末に物別れに終わったことを受けて 「政権は友好国から離れ、ロシアのプーチン大統領を受け入れようとしているようだ」 「吐き気がする」 と痛烈に批判した。 X(旧ツイッター)に投稿した。 ニュースサイトのポリティコは、トランプ氏のウクライナに対する攻撃的な姿勢に関し、身内の共和党議員から反対の声が出るのは珍しいと報じた。 マカウスキ氏はプーチン氏について 「民主主義と米国の価値観に対する脅威だ」 と述べた。(共同) 英ウクライナ首脳が会談 スターマー首相、連帯に「揺るぎない決意」 2025/3/2 6:02 https://www.sankei.com/article/20250302-VVWJS2KSABOKDBMAEZVM3LC4JE/ ウクライナのゼレンスキー大統領は2025年3月1日、ロンドンでスターマー英首相と会談した。 ロシアとの戦争終結に向けた交渉を巡るゼレンスキー氏とトランプ米大統領との2025年2月28日の会談が決裂し、先行きの不透明感が増している。 スターマー氏はウクライナとの連帯に 「揺るぎない決意」 を表明し、支援を続ける考えを強調した。 会談冒頭、スターマー氏は 「主権に基づく恒久的な平和はウクライナにとっても、欧州や英国にとっても重要だ」 と述べた。 ゼレンスキー氏は、ロシアによる2022年2月の侵攻開始以降、英国から受けてきた支援に謝意を示した。 ゼレンスキー氏は2025年3月2日、チャールズ国王と面会し、欧州諸国の首脳らとの会議に出席する。(共同) 「プーチン氏止められなかった」「あなたは感謝していない」米ウクライナ首脳公開口論詳報 2025/3/1 15:19 https://www.sankei.com/article/20250301-V2PZLQU56JOOVPKMFVU44A2EHI/ トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が2025年2月28日に米ホワイトハウスで行った首脳会談は、記者団の前で激しい口論となった。 当初は笑い声も漏れたが、バンス米副大統領がバイデン前米大統領を批判し、これにゼレンスキー氏が反論した辺りから険悪な雰囲気に。 激しくなったやり取りの要旨は以下の通り。 ◇ ■「停戦合意破った」 バンス氏 「米国では4年の間、記者会見でプーチン露大統領について激しい言葉遣いで語る大統領(バイデン氏)がいた」 「そしてプーチン氏はウクライナに侵攻し、国の大部分を破壊した」 「平和や繁栄への道のりは外交にある」 「(バイデン氏は)米国の大統領の言葉が行動よりも重要であるかのように装った」 「米国を良い国にするためには、外交を行う必要がある」 「トランプ大統領はそれを実践している」 ゼレンスキー氏 「プーチン氏は東部の一部とクリミアを2014年に占領した」 「私はバイデン大統領のことだけを言っているのではない」 「オバマ大統領、トランプ大統領、バイデン大統領、そして現在のトランプ大統領」 「トランプ大統領はプーチン氏を止めるであろう」 「しかし、2014年は誰もプーチン氏を止められなかった」 「プーチン氏は占領し、奪ったのだ」 「人々を殺したのだ」 トランプ氏「2015年」 ゼレンスキー氏「2014年だ」 バンス氏「2014年から2015年だ」 トランプ氏「2014年か。私はここ(ホワイトハウス)にいなかった」 ゼレンスキー氏 「しかし、2014年から2022年の間、誰もプーチン氏を止められなかった」 「彼とは2国間で多くの話し合いを行い、(停戦合意に)署名した」 「2019年には私とプーチン氏、マクロン仏大統領、メルケル独首相との間で停戦合意に署名した」 「全員が私に対し、プーチン氏はもう攻撃しないと言った」 「ガス供給についても契約に署名した」 「しかし、プーチン氏は停戦合意を破った」 「私たちの仲間を殺し、捕虜の交換もしなかった」 「ロシアとの間で捕虜交換に署名したが、プーチン氏は履行しなかった」 「バンス氏は外交と言うが、あなたの言う外交とは何なのか」 バンス氏 「あなたの国の破壊を止める外交だ」 「(ゼレンスキー)大統領、米国の大統領執務室で、米メディアの前で訴えを起こそうとするのは失礼だと思う」 「あなた方は人員に問題を抱え、必死で徴兵している」 「この紛争に終止符を打とうとしている(トランプ)大統領に感謝すべきだ」 ゼレンスキー氏 「あなたはウクライナに来たことがあるのか?」 「あなたが言っている『問題』とは何なのか」 バンス氏「私は…」 ゼレンスキー氏「一度ウクライナに来てほしい」 バンス氏 「私はニュースで見てきたし、何が起きているか知っている」 「あなたは(各国首脳を)プロパガンダツアーに連れ歩いている」 「人員の問題があるということに同意できないのか」 ゼレンスキー氏「問題はある」 バンス氏 「米国の大統領執務室で、あなたの国の破壊を防ごうとしている政権を攻撃することが敬意ある態度だと思うのか」 ゼレンスキー氏「質問が多い。最初から始めよう」 バンス氏「いいだろう」 ゼレンスキー氏 「まず最初に、戦争中は誰もが問題を抱えている」 「でも、あなたには(戦場と米国を隔てる大西洋という)素晴らしい海がある」 「今は(問題を)感じていないが、将来、感じることになる」 ■「押し付けるな」 トランプ氏「(私たちの気持ちについて)あなたは知らない」 ゼレンスキー氏「神のご加護があれば戦争は起きないであろう」 トランプ氏 「私たちがどのように感じるべきかを押し付けるな」 「私たちは問題を解決しようとしている」 「私たちがどのように感じるべきかを押し付けるな」 ゼレンスキー氏「そうは言ってない」 トランプ氏 「あなたは指示する立場にはいない」 「覚えておいてほしい」 「あなたは私たちが何を感じるかを決める立場にはない」 「私たちはとてもいい気分だ」 ゼレンスキー氏 「あなたは影響を感じるであろう。それを言っている」 トランプ氏 「私たちは、とても気分よく、とても力強く感じるだろう」 ゼレンスキー氏「あなたは影響を感じるであろう」 トランプ氏 「あなたは、あまり良い立場にはいない」 「非常に悪い立場にある」 「あなたは今、(交渉の)カードを持っていない」 「米国と一緒ならカードを持つことができる」 ゼレンスキー氏 「私はカードゲームをしているわけではない」 「大統領、私は真剣なのだ」 「私は戦時大統領だ」 ■「第三次世界大戦でギャンブル」 トランプ氏 「あなたはカードゲームをしている」 「何百万人もの命と第三次世界大戦を賭けてギャンブルをしている」 「あなたが言ったことは、米国に対して非常に失礼だ」 バンス氏 「この場で一度でも『ありがとう』と言ったか」 「あなたは昨年2024年10月にペンシルベニアに行き、野党(民主党)のために選挙運動をした」 「ウクライナを救おうとしている米国と大統領に感謝の言葉を述べるべきだ」 ゼレンスキー氏「あなたが戦争について大声で話すとすれば…」 トランプ氏 「バンス氏は大声で話していない」 「あなたの国は大きな問題を抱えている」 「ちょっと待て」 ゼレンスキー氏「答えていいか?」 トランプ氏 「だめだ。あなたはたくさん話した。あなたの国は大きな問題を抱えている」 ゼレンスキー氏「分かっている」 トランプ氏 「あなたは勝っていないが、私たちのおかげで状況が良くなる可能性が高い」 ■「私たちは孤立」 ゼレンスキー氏 「大統領、私たちはウクライナにとどまり、強くあり続けている」 「戦争が始まった当初から、私たちは孤立していた」 「感謝している」 トランプ氏 「あなたは孤立していなかった」 「米国は愚かな大統領(バイデン氏)の下で3500億ドルを供与した」 「武器も与えた」 「そしてウクライナ兵は勇敢だ」 「しかし、ウクライナ軍は米国の軍隊(の武器)を使わなければならなかった」 「もし武器がなかったら…」 ゼレンスキー氏「あなたは私を招待してくれた」 トランプ氏「私たちの武器がなければ、戦争は2週間で終わっていた」 ゼレンスキー氏 「3日間だ」 「プーチン氏もそう言っていた」 「3日間で終わっていた」 トランプ氏「おそらくそれより短いだろう」 ゼレンスキー氏「もちろんそうです」 トランプ氏「これはとても難しい話だ」 バンス氏「ただ『ありがとう』と言うべきだ」 ゼレンスキー氏「何度も言っているが、米国国民に感謝している」 バンス氏 「意見の相違があることを受け入れろ」 「米メディアの前で争うのではなく、裁判で争おうじゃないか」 「あなたが間違っていることは分かっている」 トランプ氏 「何が起きているか米国国民が知ることはいいことだ」 「とても重要なことだ」 「だからこんなに(メディアの前でのゼレンスキー氏との協議を)長く続けた」 「感謝しなければならない」 ゼレンスキー氏「私は感謝している」 トランプ氏 「あなたはカードを持っていない」 「ウクライナ国民は死にかけている」 「兵士が不足している」 ゼレンスキー氏「やめてください、大統領」 トランプ氏 「いいか。兵士が不足しているのはいいことだ」 「あなたは『停戦を望んでいない、戦争を続ける』と言うが、もし今すぐ停戦できるのなら、銃弾が飛び交うこともないし、兵士が殺されることもなくなるのだ」 ゼレンスキー氏「もちろん、私たちは戦争を止めたい」 トランプ氏「しかし、あなたは停戦を望んでいないと言っている」 ゼレンスキー氏「私が言ったのは、保証付きの停戦だ」 トランプ氏 「私は停戦を望んでいる」 「なぜなら(安全の保証の?)合意よりも停戦の方が早いからだ」 ゼレンスキー氏 「ウクライナ国民に停戦について聞いてくれ。彼らが考えているのは…」 トランプ氏 「それはバイデンという名の頭の良くない男の話だ」 「オバマ氏と一緒だった」 ゼレンスキー氏「米国の大統領だった」 トランプ氏 「ちょっと待て」 「それはあなた方にシーツ(毛布を中心とした非殺傷兵器)をウクライナに供与したオバマ氏の話だ」 「私は(対戦車ミサイルの)ジャベリンをウクライナに渡した」 ゼレンスキー氏「そうです」 トランプ氏 「私は戦車を破壊するためジャベリンを供与した」 「オバマ氏はシーツを供与した」 「あなたはもっと感謝しなければならない」 「私たちが一緒であればカードはある」 「しかし、私たちが一緒でなければカードはない」 「これは厳しい交渉になるだろう」 「なぜなら態度を変えなければならないからだ」 「プーチン氏とロシアは利用された」 記者「ロシアが停戦合意を破棄したらどうするのか?」 トランプ氏「何を言っているんだ?」 バンス氏「ロシアが停戦を破ったらどうするのかと聞いています」 トランプ氏 「もし何かあったらだと?」 「もし今、頭に爆弾が落ちたらだと?」 「もしロシアが停戦合意を破ったら?」 「知るか」 「ロシアはバイデン氏もオバマ氏も尊敬していなかったが、私を尊敬している」 「プーチン氏は私のように酷い経験をした」 「インチキな魔女狩りに遭い、プーチン氏とロシアは利用された」 トランプ氏 「私が言えるのはこれだけだ」 「プーチン氏はオバマ氏やブッシュ氏との取引を破ったかもしれないし、バイデン氏との取引も破ったかもしれない」 「何があったのかは知らない」 「しかし、プーチン氏は私との取引は破らなかった」 「彼は私と取引したがっているが、取引できるかどうかはわからない」 「問題は、私はあなたが強くなれるよう力を与えたということだ」 「そして、米国抜きであなたは強くなれないということだ」 「ウクライナ国民はとても勇敢だ」 ゼレンスキー氏「ありがとう」 ■「感謝していない」 トランプ氏 「取引をするか、しないかだ」 「私たちが席を立てば、あなたたちは戦い抜くことになる」 「良い結果になるとは思わないが、戦い抜くことになる」 「あなたはカードを持っていない」 「合意に署名してしまえば、あなたの立場はずっと良くなる」 「だが、あなたは全く感謝していない」 「よくないことだ」 「正直に言おう」 「よくないことだ」 「よし、もう十分だろう」 「どう思う?」 「最高のテレビ番組になりそうだな」 「よし、まとめよう」 「ありがとう」 「餌に食いつくな」米議員の事前忠告奏功せずヒートアップ 米ウクライナ会談の舞台裏 2025/3/1 11:32 https://www.sankei.com/article/20250301-OZQB53GJ7NM2RBN4NNUBYLHZPI/ トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談は、報道陣の前で言い争う異例の展開となった。 両首脳は約1週間前まで互いに批判を応酬させ、ようやく会談開催にこぎつけた。 希少鉱物を巡る合意内容で溝を残し、火種を抱えたまま会った両首脳は、対立を浮き彫りにしただけでなく、自由主義陣営の亀裂も露呈した。 ホワイトハウスに着いたゼレンスキー氏をトランプ氏は笑顔で迎え、会談は静かに始まった。 だが両首脳の会話にバンス米副大統領が割り込み、 「米国への感謝を述べたことがあるか?」 などとゼレンスキー氏に問い質すと、空気は一変。 同席したウクライナ側の出席者は頭を抱えるような姿勢で、激しい舌戦を聴くしかなかった。 報道陣の質疑に応じるトランプ氏との首脳会談のスタイルは恒例だが、厳しい質問などに挑発されることがないようにとの警告が事前に発せられていたようだ。 会談前、ゼレンスキー氏と面会した米共和党重鎮のグラム上院議員は、 「餌に食いつくな」 と警告。 会談で、米国との関係改善に向けた前向きなメッセージの発信に集中するよう伝えていたが、忠告は役立たなかった。 トランプ政権は2025年2月中旬、ベセント財務長官をウクライナに送り、レアアース(希土類)を米国に供与する合意を求めた。 だが、これと引き換えに安全保障に関する米国側の言質を求めるウクライナが、合意を拒否。 その後は、トランプ氏がゼレンスキー氏を 「独裁者」 と呼ぶなど、双方の不和が顕在化した。 ウクライナ側は首脳会談での合意を目指した協議の中で、米国側から十分な安保への関与が得られるか不信感を抱いていたとみられる。 一部米メディアは、会談時の最終段階まで溝が残ったと伝えている。 トランプ氏は会談後、ホワイトハウスを離れる際、報道陣に 「(ゼレンスキー氏は)戦い続けようとしている」 と述べ、不信を露わにした。 「お前たちは勝てない」とトランプ氏 米ウクライナ首脳会談が決裂 記者団を前に口論も 2025/3/1 11:14 https://www.sankei.com/article/20250301-A3V6XXRWMVMW3NOEK35YS3D4KE/ トランプ米大統領は2025年2月28日、ロシアに侵略されたウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談した。 両首脳は会談の冒頭、記者団の前で険悪なやり取りを展開。その後、トランプ氏はソーシャルメディアに 「ゼレンスキー氏は米国が関与した和平への用意ができていない」 と投稿し、会談が決裂したことを明らかにした。 ウクライナ和平への展望が一気に瓦解し、後ろ盾である米国との関係が極度に悪化したウクライナが更なる苦境に立たされるのは不可避な情勢となった。 両首脳は会談でウクライナの鉱物資源の開発を巡る合意文書に署名する予定だった。 だが、トランプ氏は部下を通じてゼレンスキー氏の退去を指示し、同氏は署名を行うことなく、不快な表情で早々にホワイトハウスを後にした。 トランプ氏はソーシャルメディアに投稿した声明で、ゼレンスキー氏は 「米国が交渉に関与することで優位に立てると感じているようだ」 と指摘して不満を露わにし、同氏が 「米国に対して礼を失した」 と主張。 「和平の用意ができたら戻ってきて構わない」 とも付け加えた。 会談は、記者団による会談の冒頭取材の場で、両首脳に加えて同席していたバンス副大統領の間で言い合いが起きたことで突然険悪化。 トランプ氏はゼレンスキー氏を 「感謝が足りない」 などと非難して 「鉱物資源の合意に署名しなければ(ウクライナ問題から)手を引く」 と通告する事態となった。 第2次トランプ政権が2025年1月に発足後、両首脳が対面で会談したのは初めて。 ゼレンスキー氏は今回の会談で米国に自国の鉱物資源の開発を認めるのと引き換えに、戦争終結後のウクライナへの 「安全の保証」 の確約を得ることを目指した。 会談の冒頭には鉱物資源の取引を提示したトランプ氏への謝意を示し、ロシアのプーチン政権によるウクライナの再侵略を阻止するために米国の防空支援などを要請していた。 しかしトランプ氏は 「まずは合意が先決だ」 とし、 「如何なる合意にも妥協が付き物だ」 と主張。 途中でバンス氏が割って入り、ロシアによるウクライナ侵略は同国にも責任があるとの趣旨の発言をしたことにゼレンスキー氏が反発を示したことが契機となり、感情的な応酬に発展した。 トランプ氏はゼレンスキー氏に 「お前たちは勝てない」 「俺たちのおかげで現状から脱出できる機会を得たのだ」 とし、ロシアに抵抗するゼレンスキー氏を 「第三次世界大戦を起こす危険を招いている」 などと罵倒した。 一方、ゼレンスキー氏は会談後、FOXニュースの番組で、口論は 「双方にとりよくなかった」 とし、トランプ氏との関係修復も 「可能だ」 と述べた。 「ウクライナ疑惑」「独裁者」批判…トランプ氏とゼレンスキー氏、関係難しく 2025/3/1 10:54 https://www.sankei.com/article/20250301-76F6QU56L5LIXEMCXSADEV2QDM/ 2025年2月28日に行われたトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談は、取材陣の前で両者が口論を交わす異例の展開となった。 決して良好とは言えない両者の関係の起点は、トランプ氏が1期目在任中だった2019年7月の電話会談に遡る。 トランプ氏はこの時、就任間もないゼレンスキー氏に、2020年大統領選で自身の対抗馬となる可能性があった民主党のバイデン前副大統領(当時)やその次男ハンター氏を巡る調査への協力を要請。 これがその後、トランプ氏が米国からの軍事支援と引き換えにウクライナに圧力をかけて権力を乱用したとされる 「ウクライナ疑惑」 での弾劾訴追につながった。 トランプ氏は、ロシアによるウクライナへの全面侵攻が始まった2022年2月以降、プーチン露大統領寄りの発言を繰り返し、当時のバイデン政権によるウクライナ支援を批判。 一方で、米大統領選を間近に控えた2024年9月には東部ニューヨークのトランプ・タワーで、当選後の同年2024年12月には訪問先のパリでゼレンスキー氏と面会している。 2期目就任後はロシアとウクライナの早期停戦に向けた仲介を本格化。 ウクライナと鉱物資源権益を巡る交渉を進める中で、ゼレンスキー氏を 「選挙をしない独裁者」 などと批判していた。 ゼレンスキー氏を擁護する欧州 「侵略者と被害者混同するな」米欧の溝さらに深化 2025/3/1 10:49 https://www.sankei.com/article/20250301-MG5W7TYCGZOHTHPQIWNS3G4DPA/ ウクライナのゼレンスキー大統領とトランプ米大統領の会談が決裂したのを受け、欧州では2025年2月28日、ウクライナを擁護し、名指しを避けながら米国への不満を示す声が相次いだ。 だが、一方的に停戦合意を進めようとする米国に対抗策がないのが現状だ。 フランスのマクロン大統領は2025年2月28日、訪問先のポルトガルで記者団に 「侵略者はロシアだ」 と述べ、ゼレンスキー氏への支持を鮮明にした。 「ウクライナを支援し、ロシアを制裁するのは当然だ」 「3年前から行っており、これからも続けるべきだ」 と主張した。 仏メディアによると、マクロン氏はゼレンスキー氏と電話で会談した。 ドイツで2025年2月23日の総選挙で勝利し、次期首相候補となった保守系野党、キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首は 「この悲惨な戦争で、侵略者と被害者を混同してはいけない」 と交流サイト(SNS)で発信。 欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表は 「自由世界に新たな指導者が必要だということが明らかになった」 と書き込み、米国への失望感を露わにした。 欧州からは2025年2月末、マクロン氏、スターマー英首相が相次いで訪米し、ウクライナへの平和維持部隊構想で米国の支援を取り付けようとして不発に終わったばかり。 構想は欧州主体の部隊を編成し、米欧連携で停戦を進めようとする狙いがあったが、ゼレンスキー氏とトランプ氏の会談が決裂したことで実現の道は更に険しくなった。 EUや欧州首脳は2025年3月2日、ロンドンでウクライナ情勢を巡って会合を開く予定。 イタリアのメローニ首相は2025年2月28日に声明を出し、 「西側の分裂は、全員の弱体化に繋がる」 として米国と欧州による首脳会合の開催を提案した。 一方、ハンガリーのオルバン首相は 「トランプ氏は平和のために果敢に立ち上がった」 とSNSに投稿し、米国への支持を表明した。 「ウクライナは感謝しろ」声荒らげるトランプ氏、会談は険悪 「力による平和」に危うさ 動画 2025/3/1 10:06 https://www.sankei.com/article/20250301-VLDRUETXIFJBXNV42NI4PZVFRY/ 2025年2月28日に行われたトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談は、同席したバンス米副大統領の一言で険悪なものに急転した。 ロシアがウクライナ南部クリミア半島を一方的に併合した2014年以降の経緯から 「安全の保証」 の必要性を説明しようとするゼレンスキー氏を、 「ここでそんな話は無礼だ」 「(トランプ)大統領に感謝の言葉はないのか」 となじった。 ゼレンスキー氏は会談冒頭で複数回、トランプ氏への感謝の意を表明している。 「1度ウクライナに来てほしい」。 こう訴えるゼレンスキー氏にバンス氏は 「あなたは(同国を訪問する者を)プロパガンダ(政治宣伝)ツアーに連れ歩いている」 とも主張した。 ゼレンスキー氏がロシアの脅威や再侵略のリスクを説明しようとすると、今度はトランプ氏が 「我々(米国が)どのように感じるべきかを押し付けるな」 「ウクライナは感謝しろ」 と声を荒らげた。 ゼレンスキー氏のことを 「停戦を拒否している」 と決め付け、 「兵士の命や第三次世界大戦(の危険性)でギャンブルをしている」 と非難。 ロシアが停戦を破った場合はどう対処するのかとの記者団の質問には 「知るか」 と答え、プーチン氏との良好な関係を強調することに終始した。 ◇ トランプ氏は自身の外交方針に 「力による平和」 を掲げる。 旧ソ連との冷戦を終結に導いたレーガン元大統領をはじめとした歴代政権が、米主導の国際秩序を形容するのに用いてきたスローガンだ。 だが、この日の 「公開口論」 で露呈したのは、一方的な現状変更を認めないとの基本原則や、そのために同盟・友好国を重視する姿勢などではなく、十分な事前調整もなしに強引にディール(取引)を迫る姿だった。 今回決裂したウクライナの鉱物資源を巡る協議は元々、ゼレンスキー氏が昨年2024年9月にトランプ氏と面会し提示した案とされる。 露軍の侵攻を受けるウクライナ東部に多い資源の開発を材料に、米国とより長期的な信頼関係を築く狙いがある。 これに対しトランプ氏は、足元を見るように 「ゼレンスキー氏には交渉カードがない」 とし、ウクライナや欧州が求める 「安全の保証」 への関与に消極的な態度を崩さなかった。 安全保障の専門家らの間では、米国がロシアに宥和的な姿勢を見せることは、中国などの現状変更勢力を喜ばせることに繋がるとの見方が強い。 ブッシュ(息子)元政権で大統領次席補佐官を務めたカール・ローブ氏は2025年2月28日、FOXニュースのインタビューで、両首脳の口論での 「唯一の勝者はプーチン氏だ」 と嘆いた。 英首相が仲裁試みか 米ウクライナ首脳会談決裂後、両大統領と会話 2025/3/1 10:03 https://www.sankei.com/article/20250301-6RJFC4CMXRJSTEAHOHS2CXZD4M/ 英PA通信は2025年2月28日、米国のトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が首脳会談で口論となった後、スターマー英首相が両氏と会話したと報じた。仲裁を試みたとみられるという。 PA通信によると、英首相官邸が明らかにした。 報道官が 「首相は主権と安全保障を土台としたウクライナの永続的な平和への道を探すため、できること全てをしている」 と話したという。 英国では2日に欧州各国首脳の会合が開かれ、ゼレンスキー氏も出席する。 ロシアとウクライナの和平実現後の平和維持活動について議論される見通しだったが、不透明な状況となった。(共同) ウクライナと欧州に重大な試練 ゼレンスキー氏「公正で持続的な平和」あくまで希求 2025/3/1 9:59 https://www.sankei.com/article/20250301-5WIUG5QAPFPIJDIVME4L6N5TJU/ 米ワシントンで2025年2月28日に行われたトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との会談が決裂し、ロシアに侵略されたウクライナの前途は一気に暗雲に包まれた。 自らが主導してきた和平交渉のプロセスを停止させたトランプ氏が今後、ウクライナへの軍事支援の停止に踏み切る恐れも否定できず、ロシアの脅威を睨んでウクライナを支える欧州諸国も試練に晒されるのは確実だ。 ゼレンスキー氏は会談終了後、X(旧ツイッター)に 「米国の支援に感謝します。今回の訪問に感謝します。米大統領、議会と米国民に感謝します」 と投稿した。 会談の冒頭、記者団の前でバンス副大統領がゼレンスキー氏に対し 「トランプ氏に感謝の言葉がない」 などと難癖を付けたことに対する皮肉とみられる。 ゼレンスキー氏は 「ウクライナには公正で持続的な平和が必要であり、私たちは正にそのために尽力している」 と指摘し、ロシアを利してウクライナの国益を損ねるような和平には応じられないとの立場を打ち出した。 ゼレンスキー氏は今回の会談で、同氏を 「選挙をしない独裁者」 呼ばわりしたトランプ氏との関係修復を国際社会に示し、米国から和平実現後のウクライナの安全の保証を取り付けるための取り組みを続ける道筋を描いていた。 だが会談は決裂し、同氏との間に修復困難な遺恨を残した。 ただ、ウクライナ国内ではソーシャルメディアなどで市民や政府当局者からゼレンスキー氏を支持する声が相次ぎ、同氏を取り巻く国内の結束は強まった。 一方、欧州委員会のフォンデアライエン委員長はXへの投稿でゼレンスキー氏に対し 「強く勇敢で、不敵であってください。あなたは孤独ではありません」 と呼び掛けた。 ドイツのショルツ首相が 「欧州を頼りにしてください」 とした他、フランスのマクロン大統領やチェコのパベル大統領、エストニアのツアフクナ外相らも 「欧州は今こそ立ち上がるべきだ」 などと支援や連帯を相次ぎ訴えた。 欧州各国は、ロシアのプーチン政権がウクライナで如何なる形であれ侵略の成果を手にすることになれば、今度は旧ソ連時代の影響圏の回復に向けて次なる侵略行動に踏み切るとの懸念を強めている。 トランプ氏がウクライナ和平から手を引いたり、ロシアの意向に沿う形で強引に和平合意をまとめようとしたりする事態は、今回の会談で一気に現実味を増した。 欧州諸国は、米国の欧州関与の維持に手を尽くしつつ、ウクライナ和平の行方が欧州全体を不安定化させる事態を想定し、国防費の増額などを通じた欧州独自の対露防衛とウクライナの支援の強化に向けた態勢構築をこれまで以上に急ぐことになる。 ゼレンスキー氏「対米和解」アピールの算段狂う ロシアは敵失に付け込む構え 2025/3/1 8:21 https://www.sankei.com/article/20250301-VGGGUFV2DZNZJF3WKMTKZN7O5I/ ウクライナのゼレンスキー大統領にとって2025年2月28日のトランプ米大統領との直接会談は、ロシアの侵略を巡る米・ウクライナ間の対立の解消をアピールし、米露接近に楔を打ち込む機会となるはずだった。 「敵失」 に付け込み、自身が勝者となる形での戦争終結に向けて米国への働き掛けを強める見通しだ。 ゼレンスキー氏は今回の会談で、以前から求めてきた 「プーチン露大統領に先立つ自身との対面会談」 をトランプ氏に認めさせた事実や、米国との鉱物資源協定の締結を通じ、米国との結束を国内外に示す算段だった。 ウクライナは最近、ロシア寄りの立場を示し、支援の対価として米国に有利な鉱物資源協定への署名も迫ったトランプ政権の圧力に晒されててきた。 それでもゼレンスキー氏は圧力に屈することなく、米との対立の激化も辞さない姿勢を堅持。 米国内で高まったウクライナへの同情論なども背景に、鉱物資源協定に一定のウクライナ側の意向を反映させることに成功した。 トランプ氏もゼレンスキー氏を 「独裁者」 とした発言を事実上取り消すなど、両国間には歩み寄りの気配が出ていた。 しかし、和解の象徴となるべき今回の会談は、対露観や米国の支援への評価を巡って決裂。 ゼレンスキー氏は会談後、X(旧ツイッター)への投稿で、米国の支援に対する感謝を述べつつ、 「ウクライナに必要なのは公正で永続的な平和だ」 と強調し、現時点でトランプ政権とは共に歩めないとする立場を示した。 一方のロシアは、今回の会談の結果、自身にとって非常に有利な状況が生まれたとみている。 露外務省高官のミロシニク氏は 「今後のシナリオは(ロシアにとって)非常に楽観的だ」 「会談はウクライナに深刻な結果をもたらす」 とタス通信にコメント。 露下院のスルツキー国際問題委員長も 「トランプ氏も『ゼレンスキー氏が平和を望んでいない』というロシアの主張を理解した」 「戦場と外交、両面でのロシアの勝利が平和を実現する!」 などと交流サイト(SNS)に投稿した。 プーチン氏は先月2025年2月、ウクライナ国内の露占領地域に埋蔵されている鉱物資源を米国と共同開発したい意向を示した。 ロシアは今後、米国とウクライナの断絶を更に深める外交戦術を進め、ウクライナを降伏せざるを得ない状況に追い込もうとしていく公算が大きい。
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