http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/429.html
Tweet |
(回答先: アイヌ民族の特徴であるミトコンドリアDNA(mtDNA)ハプログループY(Y1)が北海道の「縄文人」にはない 投稿者 中川隆 日時 2025 年 4 月 24 日 08:57:20)

宇山卓栄さんは完全に誤解していますが、「アイヌは縄文人の遺伝子を70%近く保持する」というのは核DNAの話です。 Y-DNA やミトコンドリアDNAが情報量が少なすぎるので、先祖関係を調べるには核DNAで判断するしかないのですね。
縄文人の核ゲノムから歴史を読み解く 神澤秀明 国立科学博物館
現在の日本列島に住む人々は、形態や遺伝的性質から大きく3つの集団、アイヌ、本土日本人、琉球に分かれる。この3集団にはどのような成立ちがあるのだろう。数千年、土に埋もれていた縄文人のDNA配列解析から現代へとつながる歴史が見えてきた。
現代日本列島人の成立ちを説明する学説として、1991年に形態研究に基づいて提唱された「二重構造説」がある(図3)。これは、縄文人と渡来民が徐々に混血していくことで現代の日本列島人が形成されたという説で、列島の端に住むアイヌと琉球の集団は、縄文人の遺伝要素を多く残すとしている。近年、行なわれた日本列島人の大規模なDNA解析からも、基本的にはこの説を支持する結果が得られている(図4)。しかし、これはあくまで現代人のDNAからの推定である。
現在の日本列島人は本当に縄文人のDNAを受け継いでいるのか、そして、縄文人はいつ、どこから来たのかを直接知るために、1980年代から縄文人のミトコンドリアDNA解析が行なわれてきた。しかし、ミトコンドリアDNAは母系遺伝であり、ゲノムサイズも小さいので遺伝情報が限られている。私たちはより詳しい歴史を知りたいと考え、縄文人の核ゲノム解析に挑戦した。
近年、ゲノム研究ではヒトの遺伝学研究を促進するために様々な民族のゲノムを解読するプロジェクトが進んでおり、公共データベースに登録されている。これらのデータを用い、アフリカ、ヨーロッパの集団を含む世界中の人々と縄文人の核ゲノムを比較したところ、縄文人は東ユーラシアの集団と遺伝的に一番近いことがわかった(図6)。
次に、現代の日本列島人3集団と縄文人との関係を見たところ、アイヌ、琉球、本土日本人の順に縄文人の遺伝要素が強いことがわかった(図9)。二重構造説で指摘されていたことを、縄文人の核ゲノムを用いて直接的に証明した初めての成果である。
ところで最近、アイヌの集団の形成には南シベリアのオホーツク文化人(5〜13世紀)が関与していることが、ミトコンドリアDNAの解析などから提唱されている。私たちの結果もそれを示唆しており、日本列島人の成立ちは単純な二重構造ではないこともわかってきた(図10)。これについては、今後オホーツク文化人の核ゲノム解析による証明が必要である。
私たちはさらに縄文人核ゲノムの解析を進めており、最近では別の縄文人個体の核ゲノムの90%程度の解読に成功している。
https://www.brh.co.jp/publication/journal/087/research/1
核ゲノム解析の進歩に伴う篠田謙一の学説の変化
日本人の先祖は南満州 西遼河流域の黍(キビ)農耕民で、日本への渡来後、縄文人とは殆ど混血しなかった
篠田謙一
昔 「縄文人と弥生人は仲良く混血!」「虐殺はなかった!」
今 「こっち(韓国)に引っ張る 何かがあった・・・」
篠田著書(2007年出版)
「征服による融合では、基本的に(征服者側のオスの遺伝子である)Y染色体DNAの方が多く流入するのです。もし渡来人が縄文時代から続いた在来社会武力によって征服したのであれば、その時点でハプログループDは著しく頻度を減少させたでしょう。縄文・弥生移行期の状況が基本的には平和のうちに推移したと仮定しなければ説明がつきません。また日本のY染色体DNAは、日本の歴史のなかで、その頻度を大きく変えるような激しい戦争や虐殺行為がなかったことを示しているようにも見えます。」
弥生人のDNAで迫る日本人成立の謎(2018年放送)
篠田謙一「実はですね、現代日本人は、もう既に、この辺りだということが分かったんですね。つまり、弥生人って、混血していけば恐らく、混血する相手は、この縄文人になりますから、当然、現代日本人の位置っていうのは、こちらにずれてくるはずなんですよね。ところが、そうならなくてこっちに来てしまったということで、ちょっと考え方を変えなきゃならないというふうに思ったわけですね。つまり、こっち(韓国人)に引っ張る、何かがなければいけないということになるんですね・・・。」
シンポでは、これまで蓄積されてきた考察を根本から覆すことになるかもしれない発見も明らかにされた。
国立科学博物館の篠田謙一人類研究部長が示した韓国・釜山沖の加徳島で見つかった人骨のゲノム解析だ。
「この人たちが渡来したとするならば、(縄文人と)混血なしで今の日本人になる」と篠田さん。(2020年記事)
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ

すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。