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シリア全土でHTS戦闘員による虐殺が行われていると報告され始めた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202412110001/
2024.12.11 櫻井ジャーナル
ハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)に制圧されたダマスカスは落ち着いているように見えたが、バシャール・アル・アサド政権の軍人、役人、クルド人などをHTSの戦闘員が殺害、その様子を撮影した映像がインターネットを通じて伝えられている。そのダマスカスでは核微生物や化学の学者が殺されているが、イスラエルによる暗殺だと見られている。
港湾都市ラタキアでは虐殺の後、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)の旗を掲げたジハード傭兵の車列が走行。これまでアサド政権に守られていたキリスト教徒も彼らのターゲットになることが予想されているが、キリスト教徒の中にはイスラムへ改宗する動きも見られる。
アレッポではHTSの司令部がキリスト教コミュニティの指導者と会談したと伝えられ、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はPKK(クルディスタン労働者党)とダーイッシュを撲滅するように呼びかけているが、現実は違うようだ。
2011年3月にバラク・オバマ政権はアル・カイダ系武装集団を使ってシリアへの軍事侵攻を開始、経済システムが破壊され、しかも西側諸国の経済封鎖で社会生活は成り立たなくなり、稼ぐためには傭兵になるしかないとも言われていた。しかもシリアの収入源だった東部の油田地帯はアメリカを後ろ盾とするクルドが支配、石油が盗まれてきたが、その一方、1000万人とも言われるシリア人が国外へ脱出。アサド政権が崩壊したベースにはこうした状況があった。アメリカの支配層はロシアに対して同じことを目論んだが、失敗している。
アサド政権が倒れる直前からイスラエルはシリアに対する激しい空爆を実行しているが、イスラエル軍によると、政権崩壊後に約350機の戦闘機を投入してシリア全土の320か所を標的にし、同時にゴラン高原などではイスラエル陸軍が軍事侵攻、ダマスカスの南西25キロまでイスラエル軍が迫っているとする情報もある。イスラエル政府はHTSを反イラン陣営に引き込みたいようだが、そのHTSの戦闘員はイスラエルと対決する準備ができていると叫んでいる。
それに対し、イラン政府のモフセン・レザイはHTSがイラク攻撃を準備していると警告、シリア北部にあるアメリカ軍基地でダーイッシュの戦闘員1万1000人が訓練を受けているとしている。
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