<■4374行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> <主張>ロシアの核威嚇 プーチン氏の暴走許せぬ 社説 2024/11/27 5:00 https://www.sankei.com/article/20241127-CMOTF3R47BMJNOIIBMBVBZ7AXU/ ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領が核兵器使用の脅しを強めている。 露軍が2024年11月21日のウクライナ攻撃に用いたミサイルについて、プーチン氏は開発中の中距離弾道ミサイル 「オレシュニク」 と明かした。 露領内の発射地から約900キロ飛び、最大速度はマッハ11で6つの弾頭を搭載していた。 非核弾頭による攻撃だったが、核弾頭を搭載できる。 「オレシュニク」 による攻撃は、日本を含む世界に向けた核威嚇でもある。 如何なる意味でも容認できない。 プーチン氏は 「実験は成功した」 と述べ、ウクライナが米供与の地対地ミサイル 「ATACMS」 などで露領内を攻撃したことへの報復とした。 だが、米政府がこれまで認めなかったATACMSの露領攻撃への使用を許したのは、ロシアによる北朝鮮兵の参戦受け入れという暴挙があったことが大きい。 戦闘激化の責任はひとえにロシア側にある。 「オレシュニク」 は、ソ連が1970年代半ばから配備した中距離弾道ミサイル 「SS20」 の脅威を想起させる。 ソ連は、自国領から欧州は射程内となるが米国には届かない核ミサイルを配備し、同盟関係にある米欧の分断を狙った。 欧州諸国は、米国の核の傘が効かなくなると深刻な懸念を持った。 SS20は極東ソ連にも配備された。 「オレシュニク」 による威嚇は米欧への露骨な脅しだが、その矛先は日本や中国にも向かい得る。 リャプコフ露外務次官は2024年11月25日、米露の中距離核戦力(INF)全廃条約が失効しているため 「オレシュニク」 の配備に 「何の制限もない」 と語った。 中・短距離ミサイルのアジア太平洋地域への配備の可能性を排除しないと強調した。 これに先立ち、プーチン氏は2024年11月19日、核兵器の使用指針を改定する大統領令に署名した。 これまでも通常兵器による対露攻撃に核兵器で反撃する場合があるとしていたが、今回の改定で無人機(ドローン)や巡航ミサイルなどが大規模に発射される場合も使用があり得るとした。 また、核保有国の支援を受ける非核保有国へも核兵器を使用できることにした。 なりふり構わぬ核威嚇だが窮地にあるロシアが展望を描けないでいる証左でもある。 ウクライナ支援は引き続き重要だ。G7外相会合、ウクライナへの「力強い支援」約束 中露軍事協力に懸念共有 2024/11/26 23:20 https://www.sankei.com/article/20241126-TLR2F25IGBL4ZHHOQB6X6KBGDU/ 先進7カ国(G7)外相会合が2024年11月25、26の両日、イタリア中部フィウッジとアナーニを会場に開催された。 2024年11月26日はロシアによる侵略が続くウクライナへの支援策が討議され、議長国イタリアの発表によると、G7はウクライナに対する 「力強い支援」 を約束し、永続的な平和に向けて努力する立場を確認した。 討議では、ロシアの北朝鮮との軍事協力や新型中距離弾道ミサイルの使用に対する懸念を共有するとみられる。 ウクライナのシビハ外相も出席した。 2024年11月26日にはインド太平洋地域の安定も議題となり、韓国の外相も参加する。 2024年11月25日には中東情勢が話し合われ、サウジアラビアやエジプト、ヨルダンなどアラブ諸国の閣僚が加わった。 ロイター通信によると、イスラエルのネタニヤフ首相に対する国際刑事裁判所(ICC)の逮捕状発行を巡り、イタリアのタヤーニ外相は 「この問題では結束せねばならない」 と発言。 G7共通の立場を打ち出すべきだと訴えた。 日本の岩屋毅外相は、パレスチナ自治区ガザやレバノンの人道状況に懸念を示し、G7とアラブ諸国による連携の重要性を強調した。 英、長射程巡航ミサイルを追加供与か ロシア領内攻撃の容認前に 米ブルームバーグ報道 2024/11/26 20:19 https://www.sankei.com/article/20241126-H7EM3CJRFNNBRAOBCXV7DUELRI/ 米ブルームバーグ通信は2024年11月25日、英国がウクライナに英国製の長射程巡航ミサイル 「ストームシャドー」 数十発を数週間前に追加供与していたと報じた。 英米が長射程兵器でのロシア領内攻撃を容認する前だったとしている。 ウクライナ軍は2024年11月19日に米国製の地対地ミサイル 「ATACMS(エイタクムス)」、 2024年11月20日に 「ストームシャドー」 でロシア領内を攻撃したとされ、今後もストームシャドーでの攻撃を継続する可能性がある。 ブルームバーグによると、北朝鮮がロシアに派兵したことから、英米が長射程兵器でのロシア領内攻撃を容認した。 また、トランプ次期米政権下で停戦協議が始まることも見据え、ウクライナの戦力を増強し、立場を強める狙いもあったと分析している。(共同) ロシア、北朝鮮からミサイル100発以上受け取る ウクライナ発表 民間人に死傷者も 2024/11/26 17:55 https://www.sankei.com/article/20241126-AZFWEUR3MBKQ7B7KWKHONREGBA/ ウクライナ国防省情報総局は2024年11月25日、ウクライナに侵攻するロシアがこれまでに北朝鮮から100発以上の弾道ミサイルを受け取ったと発表した。 ウクライナ当局によると、ロシアは今年2024年10月までに、ウクライナに向けて北朝鮮の短距離弾道ミサイル 「KN23」 を60発以上使っており、前線近くの集落だけでなく都市部でも民間人の死傷者が出ている。 情報総局の発表によると、ロシアは2023年末、北朝鮮のミサイルを初めてウクライナに向けて発射した。 北朝鮮は軍事専門家をロシアに派遣し、ミサイル発射機の維持や修理に当たっているという。 北朝鮮の弾道ミサイルには、西側諸国の企業の電子部品などが使われていることが知られている。 情報総局の発表によると、中国、米国、日本、英国、スイスの企業の部品が使われていた。 英国企業の名前が記された変圧器は2023年2月に製造されていた。 2022年2月の侵攻開始以降に製造された部品が使用されていたことになる。(共同) 仏英、ウクライナへの部隊派遣を検討か トランプ米政権視野に浮上 仏紙報道 2024/11/26 10:39 https://www.sankei.com/article/20241126-BDYXUPPDGZKHZA3AZCJVQ2VF4I/ 2024年11月26日付フランス紙ルモンドは、フランスと英国がウクライナへの部隊派遣について検討に入ったと報じた。 ウクライナの即時停戦を求めるトランプ米次期政権の発足を視野に、浮上したとしている。 ウクライナへの部隊派遣は今年2024年2月、マクロン仏大統領が 「排除しない」 と述べて欧州に論議を促したが、ドイツなどが強く反発し立ち消えになっていた。 ルモンド紙によると、今月2024年11月11日、第一次大戦の休戦記念日にあわせてスターマー英首相が訪仏したのを機に論議が復活した。 国軍の他、民間防衛企業から人員をウクライナに送る案が浮上している。 英軍事筋は、英仏間で防衛協力の協議が進行中だと認めた上で、 「ウクライナと欧州の安全保障に焦点を当て、同盟国の強固な核を築くことを目指している」 と述べたという。 フランスのバロ外相は2024年11月23日、英BBC放送でウクライナ支援を巡り、 「レッドライン(越えてはならない一線)を設定したり、表明したりすべきではない」 と強調していた。 ルモンド紙によると、フランスでは退役軍人が多い国防省関連企業を通じて、軍事訓練の要員を派遣する計画が検討されてきた。 EU報道官、ロシア派兵の北朝鮮兵に「独裁政権から逃れ、脱走の好機が開かれた」 2024/11/26 7:54 https://www.sankei.com/article/20241126-CPRF7ZO5AFKJ5C6MQ6D76L7C4M/ 欧州連合(EU)のスタノ首席報道官(外務・安全保障政策担当)は2024年11月25日、ブリュッセルで記者団に対し、ロシアに派遣された北朝鮮兵を巡り 「1万人の兵士が独裁政権から逃れ、ウクライナ側へ脱走する好機が突然開かれた」 と述べた。 ウクライナは安全な場所で医療や食事を提供すると訴え投降を呼び掛けている。 スタノ氏は北朝鮮兵が 「初めて文明化された地を踏んだ」 「皮肉だが、誘惑されるかもしれない」 と指摘。 北朝鮮の派兵がウクライナ情勢を 「更に不安定化させた」 と非難し、近くロシアに対する15回目の制裁に踏み切る見通しを示した。 北朝鮮と関係が深い中国に影響力の行使を求めた。 ウクライナ支援に消極的なトランプ次期米政権が発足した後も、ウクライナへの支援を継続する方針を強調。 日EUが2024年11月1日に締結した 「安全保障・防衛パートナーシップ」 については 「より効果的に協働する制度的枠組みが得られることを期待する」 と述べた。(共同) フランスと英国がウクライナへの派兵を議論か、仏紙報道 米の支援停止を警戒 2024/11/26 7:07 https://www.sankei.com/article/20241126-XOAKFYZTTRPLNFKVUKLXADA4QY/ フランスのルモンド紙は2024年11月25日、フランスと英国が欧州各国からのウクライナへの派兵を議論していると報じた。 フランスのマクロン大統領が今月2024年11月11日、パリでスターマー英首相と会談したことを機に議論が始まったとしている。 フランスは自国の軍事企業の従業員をウクライナに派遣することも検討しているという。 英仏は、トランプ次期米政権がロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援を停止することを警戒し、欧州の支援強化を課題に挙げている。 同紙は欧州各国が派兵した場合の具体的な任務に触れていないが、停戦後に緩衝地帯が設けられた場合、平和維持活動に当たる可能性があるとみている。 フランスの軍事企業の従業員派遣を巡っては、自国やポーランドで実施しているようなウクライナ兵の訓練に加え、フランスが供与した武器のメンテナンスなどをすると分析した。(共同) ロシアの最新式弾道ミサイルの残骸をウクライナが公開 マッハ11で飛行し着弾か 2024/11/25 19:28 https://www.sankei.com/article/20241125-65272Y6XVZJHJJ5PMTGVV7EJO4/ ウクライナ当局は2024年11月24日、ロシア軍が2024年11月21日の攻撃に使用した最新式中距離弾道ミサイル 「オレシニク」 の残骸を米メディアなどに公開した。 当局が回収した残骸は自動車のタイヤほどの焼け焦げた破片やワイヤなどで、今後詳細な分析を進める。 ゼレンスキー大統領は2024年11月24日、新たな防空システムの必要性を訴えた。 オレシニクはロシア南部アストラハン州から発射され、約15分間飛行。 約800キロ離れたウクライナ東部ドニプロに着弾した。 最高速度はマッハ11(音速の11倍)を超えたとされる。 当局は6つの弾頭にそれぞれ6つの子爆弾を搭載していたと分析。 一方で、核弾頭は当然ながら通常弾頭も積まれておらず被害は大きくなかったとみる意見もある。 英BBC放送は、ロシアのプーチン大統領がオレシニク発射後の声明で迎撃が難しい飛行速度を強調したとして、ウクライナの防空に 「深刻な課題」 をもたらすと伝えている。(共同) 露西部クルスク州のウクライナ軍占領地域、4割縮小 「露軍が反撃」 ロイター報道 2024/11/25 8:39 https://www.sankei.com/article/20241125-2RLV4BC74NNEBC6CKDRSO4HUQQ/ ロシアによるウクライナ侵略で、ロイター通信は2024年11月24日、ウクライナ軍が2024年8月に着手した露西部クルスク州への越境攻撃により一時は州内の1376平方キロを占領下に置いたものの、現時点で約4割減となる800平方キロにまで縮小していると報じた。 ウクライナ軍参謀本部筋の話だとした。 ロイターによると、同筋は露軍がクルスク州に5万9千人の兵力を投入し、反撃を強めていると指摘。 「ウクライナは軍事的に適切である限り、占領地域を保持する」 と述べた。 同筋はまた、ロシアがクルスク州に配置したとされる1万1千人規模の北朝鮮兵について 「大半が(実戦投入に向けた)最終訓練をしている」 と説明した。 ウクライナ軍は2024年8月、最激戦地の東部ドネツク州から露軍を引き離すことなどを狙い、クルスク州への越境攻撃に着手。 しかし、露軍は主力をドネツク州に維持して攻勢を維持する一方、クルスク州には北朝鮮兵を援軍として投入し、占領地域の奪還を進める構えだ。 プーチン露大統領はこれまで、クルスク州を完全奪還する意思を繰り返し表明。 2024年9月には、ウクライナ軍の精鋭部隊が投入された越境攻撃が失敗に終わった後、ウクライナは戦力が枯渇し、ロシアとの和平交渉に応じざるを得なくなるとの考えも示していた。 メルケル前独首相が回想録 トランプ氏は「不動産業者の目ですべて判断」 26日発売 2024/11/25 8:31 https://www.sankei.com/article/20241125-UVKV6QECCBJ6VECSXDBP7NTIPY/ ドイツでメルケル前首相(70)の回想録が2024年11月26日、出版される。 「自由 記憶1954−2021」 が題名。 独週刊紙ツァイトなどが報じた引用によると、メルケル氏は2017年に米国で就任した当時のトランプ大統領との出会いを振り返り、 「全てを不動産業者の目で判断する人」 だと評した。 トランプ氏との会談は2017年3月にホワイトハウスで行われ、回想録では 「トランプ氏は全ての国は競争関係にあり、誰かが勝てば誰かが負けると信じている」 「彼の考えでは、協力による共存繁栄はあり得ない」 と印象を記した。 プーチン露大統領については、 「酷い扱いを受けないよう警戒し、犬を使ったり他人を待たせたりして相手を罰しようと常に構えている人物」 だと評価した。 2007年の首脳会談で、メルケル氏が苦手な犬を席上に連れてきたことを踏まえた記述とみられる。 回想録では、2008年、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でウクライナの 「将来の加盟」 に合意しながら、手続きを決めなかったことにも言及した。 「私はウクライナに加盟行動計画(MAP)参加の地位を与えることで、プーチン氏の侵略から守れると考えるのは幻想だと思った」 とした。 NATO入りしたウクライナが侵略された場合、ドイツ連邦議会で独軍派遣の承認を得るのは現実的ではなかったとも記した。 首脳会議では、ドイツとフランスがウクライナ加盟に反対したとされる。 メルケル氏は2021年まで16年間、ドイツ首相を務めた。 回想録は日本を含めて約30カ国で出版される予定。 ウクライナの戦闘、早期終結へ検討加速 トランプ米政権の発足待たず 次期補佐官 2024/11/25 7:57 https://www.sankei.com/article/20241125-MCXRMVAOVRMXVIZDM3U3LLJPJM/ トランプ次期米政権で国家安全保障問題担当の大統領補佐官となるウォルツ下院議員は2024年11月24日放送のFOXテレビのインタビューで、来年2025年1月の次期政権発足を待たずにウクライナの戦闘終結に向けた検討を加速させると表明した。 トランプ氏はロシアによるウクライナ侵攻に関し、交渉による早期の戦争終結を唱えてきた。 ウォルツ氏は現政権のサリバン大統領補佐官とも連絡を取り合っていると述べ、交渉を急ぐ姿勢を改めて鮮明にした。 ただ拙速な動きにウクライナ側は警戒感を強めており、思惑通りに進むかどうかは不確かだ。 ウォルツ氏はトランプ氏が戦地での犠牲拡大に 「深い懸念」 を示していると強調。 戦闘終結について 「(ロシアとウクライナの双方が合意の)テーブルに着くにはどうすべきか、合意の枠組みはどうなるのか議論する必要がある」 と指摘した。(共同) 仏、長射程兵器の使用容認 ロ領攻撃は「自衛の論理」 2024/11/24 10:14 https://www.sankei.com/article/20241124-M27KB6ABFNI6LI3ZWE45GWRQDM/ フランスのバロ外相は英BBC放送のインタビューで、ウクライナはフランスが供与した長射程兵器でロシア領を攻撃できるとの認識を示した。 ロ領への攻撃は 「自衛の論理」 とし、長射程兵器による攻撃容認を初めて公言した。 既に使用されたかどうかは明言しなかった。 BBCが2024年11月23日に報じた。 ウクライナによる米英供与の長射程兵器での攻撃を巡っては、ロシアが最新式のミサイルで報復攻撃するなど緊張が激化。 フランスが供与した長距離巡航ミサイル 「スカルプ」(射程250キロ) も使われれば、ロシアが更に激しい報復に踏み切る可能性がある。 バロ氏はインタビューで、ウクライナへの支援に 「越えてはならない一線はない」 と強調。 フランスのマクロン大統領が2024年2月に 「ウクライナへの地上部隊派遣を排除しない」 と発言したことを巡り 「如何なる選択肢も捨てていない」 と語った。(共同) ウクライナ侵攻参加で借金帳消しに ロシア、兵員確保の一環 2024/11/24 9:02 https://www.sankei.com/article/20241124-RI74EMTE35MT7LORTUYBPBNLRU/ ロシアのプーチン大統領は2024年11月23日、ウクライナ侵攻に加わる兵士らが抱える借金を1千万ルーブル(約1480万円)を限度に返済免除とする法律に署名した。 2024年12月1日に発効する。 志願による契約で兵員を確保する施策の一環とみられる。 法律によると、2024年12月1日以降に1年以上の契約を国防省と結ぶ兵士やその配偶者らに適用され、帳消しとなるのは2024年12月1日までに負った借金。 ロシア通信によると、ペスコフ大統領報道官は新たな動員に関する計画はないと改めて強調した。(共同) 露、ウクライナに発射の中距離弾道ミサイルを「量産化」 プーチン氏、迎撃は不可能と強調 2024/11/23 20:02 https://www.sankei.com/article/20241123-6CKRDQ5XCJNTVNDZR2LJHKFJPI/ ロシアのプーチン大統領は2024年11月22日、ウクライナに向けて2024年11月21日に発射した新型中距離弾道ミサイル 「オレシュニク」 について、 「量産化する決定がなされた」 と述べた。 実戦使用を含む実験を続けるという。 プーチン氏はまた、このミサイルの効果や威力は 「戦略兵器に匹敵する」 とし、迎撃は不可能だと強調した。 国防省高官や軍需企業幹部との会合で発言した。 プーチン氏は、米英からウクライナに供与された長射程兵器が露国内への攻撃に使われたことに強く反発し、恫喝の度合いを強めている。 2024年11月19日には、核兵器使用に関する国家文書を改訂し、通常兵器で攻撃された際の核使用条件を引き下げた。 ウクライナ国防省情報総局は2024年11月22日の声明で、オレシュニクが露南西部アストラハン州から発射され、15分後にウクライナ東部ドニプロに着弾したと明らかにした。 6つの弾頭を搭載しており、軌道の最終段階での速度はマッハ11(音速の11倍)超だったとしている。 中距離弾道ミサイルの射程は3千〜5500キロと定義され、露西部からだと欧州の全域が射程に入る。 米露間には中距離核戦力(INF)全廃条約があったが、2019年に失効している。 ウクライナのゼレンスキー大統領は、新たな脅威に対応する防空システムについて、パートナー諸国との協議を始めたと明らかにした。 ロシア、北朝鮮に石油を大量供給か 国連制裁違反の疑い 英BBCの衛星画像分析で判明 2024/11/23 16:29 https://www.sankei.com/article/20241123-FC42X2Z7FRLHDMTQJWS3FIQ3FE/ ウクライナ侵攻を続けるロシアが2024年3月以降、北朝鮮に少なくとも100万バレルの石油を供給した可能性があることが2024年11月22日、英BBC放送の衛星画像分析で判明した。 ロシア極東と北朝鮮の港を往来する船を追跡した。 ロシアに対する武器供与や兵士派遣の見返りとみられ、事実なら、北朝鮮への石油精製品供給の年間上限を50万バレルと定めた国連安全保障理事会の制裁決議に違反する。 100万バレルは統計上、昨年2023年ロシアが北朝鮮に輸出した石油の10倍に当たる。 韓国の専門家は 「北朝鮮にとっては相当な量で、軍事協力の対価として無料で入手している可能性もある」 と指摘。 英国のラミー外相は両国の関係強化が欧州やインド太平洋地域の安全保障に直接影響していると述べ、懸念を示した。 BBCによると、北朝鮮が年間で消費する石油は約900万バレル。 2017年に制裁決議が採択されて以降は、海上で積み荷を移し替える 「瀬取り」 などの手段で不足を補ってきたもようだ。(共同) トランプ氏、戦闘終結に向けウクライナ特使新設か グレネル元国家情報長官代行の起用検討 2024/11/23 11:17 https://www.sankei.com/article/20241123-AUYDVWQY7VOS3HSYVKXZ7KEQ5Q/?537969 ロイター通信は2024年11月22日、トランプ次期米大統領がロシアのウクライナ侵略を巡る問題に対応する特使を新たに設け、グレネル元国家情報長官代行の起用を検討していると報じた。 実際に就任すれば、早期の戦闘終結を模索するトランプ氏の下で重要な役割を担うことになる。 グレネル氏は、トランプ氏とウクライナのゼレンスキー大統領が2024年9月にニューヨークで会談した際に同席した。 ロシア軍が支配するウクライナ領に 「自治区」 を設ける和平案を主張した他、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への早期加盟に反対の考えを示している。 グレネル氏は欧州に精通していることで知られ、トランプ第1次政権で駐ドイツ大使やセルビアとコソボの和平交渉に関する大統領特使を務めた。 第2次政権で国務長官候補として取り沙汰されたが、トランプ氏はルビオ上院議員を指名すると発表した。(共同) 北朝鮮兵が近く本格参戦か、米国防長官が見解 1万人以上がロシア軍で訓練 2024/11/23 9:47 https://www.sankei.com/article/20241123-KNDXA4ZQ2NLGRJ6V4KSP6XXHVU/ オースティン米国防長官はロシア西部クルスク州に派兵された北朝鮮兵が近くウクライナとの戦闘に本格的に参加するとの見方を示した。 現在は1万人以上の兵士がロシア軍の一部に配属され、訓練を受けていると説明した。 訪問先のフィジーで現地時間2024年11月23日、記者団に語った。 ウクライナ軍によるクルスク州への攻撃で北朝鮮軍高官が負傷したと報じられたことについては 「報道は把握している」 と述べるにとどめ、確認は避けた。 また、オースティン氏はフィジーのランブカ首相との共同記者会見で、米軍をフィジーに巡回配備するための地位協定交渉を開始すると発表した。 米軍を常駐させる考えはないとしている。 米国防長官がフィジーを訪問したのは初めて。(共同) 露が北朝鮮に石油100万バレルを密輸出、侵略支援の見返り 英民間機関の画像分析で判明 2024/11/23 8:57 https://www.sankei.com/article/20241123-7EDOT2Y5MVI45BCDAVSILSDSZM/ 英非営利調査機関 「オープンソース・センター」 は2024年11月22日、ロシアが北朝鮮に対し、ウクライナ侵略への支援の見返りとして過去8カ月間に100万バレルを超える石油を供給していたことが衛星画像の分析で明らかになったと発表した。 北朝鮮への石油輸出は国連安全保障理事会決議で実質的に禁止されており、ロシアがウクライナ戦争を継続させるため北朝鮮への依存を一層強めている実態が浮き彫りとなった。 同センターによると、今年2024年3月7日から2024年11月5日にかけて、北朝鮮の石油タンカー十数隻がロシア極東ボストチヌイの貯油施設に計43回寄港していることが衛星画像で確認された。 また、問題のタンカーを洋上で撮影した画像では、ロシアに向かっている時よりも北朝鮮に戻っている時の方が船体が深く沈んでおり、石油をほぼ満載した状態で出港していると推定されるとした。 タンカーは航行中、他の船舶に位置を知らせるトランスポンダー(自動応答装置)を切って居場所を分からなくしていたという。 同センターによると、引き渡された石油は北朝鮮からロシアへの兵器の供給や軍部隊の派遣に対する見返りだったとみられる。 北朝鮮が年間に輸入できる石油精製品の上限は国連安保理決議で50万バレルに制限されている。 北朝鮮の石油消費量は年間900万バレルとされ、北朝鮮は需要を賄うため、洋上で船から船へ石油を積み替える 「瀬取り」 などの違法な手段で原油の密輸入を展開してきた。 ロシアから北朝鮮への石油供給は、北朝鮮の支援ががロシアの戦争継続に不可欠になったのと同時に、北朝鮮もロシアから提供される石油を自国の生命線とし、両国が持ちつ持たれつの関係になっている実情を示すものでもある。 ロシア、新弾道ミサイルを「10発程度保有」の可能性 ウクライナ国防省高官が見解 2024/11/23 8:03 https://www.sankei.com/article/20241123-UKZBFXSDMNNY7LYEIFQSITJYIQ/ ロシアが2024年11月21日にウクライナ東部に発射した最新の弾道ミサイルについて、ウクライナ国防省情報総局のスキビツキー副局長は2024年11月22日、ロシアが10発程度を保有している可能性があるとの見方を示した。 地元メディアが報じた。 国防省情報総局は通信アプリに、ミサイルはロシア南部アストラハン州から約800キロ先のウクライナ東部ドニプロまで飛行し、最高速度はマッハ11(音速の11倍)を超えたと投稿。 発射から着弾までは15分だった。 6つの弾頭にそれぞれ6つの子爆弾を搭載していたと分析している。 ロシアは2024年11月21日、ウクライナが米欧製の長射程兵器でロシア領を攻撃したことへの報復として、最新式中距離弾道ミサイル 「オレシニク」 を発射したと発表していた。 スキビツキー氏は、オレシニクについて、大陸間弾道ミサイル(ICBM) 「ヤルス」 の後継として開発中だったミサイルシステムを基盤とし、射程を中距離に調整した可能性を指摘した。(共同) ロシア、最新中距離弾を発射 長射程攻撃に報復と主張 ICBMでないと米国が確認 2024/11/22 20:25 https://www.sankei.com/article/20241122-F4TRRUN63BOIXG27LOKDWRAE6Y/ ロシアのプーチン大統領は2024年11月21日、ウクライナ東部ドニプロのミサイル製造施設を極超音速の最新式中距離弾道ミサイルで攻撃したと発表した。 ウクライナが米欧製の長射程兵器でロシア領を攻撃したことへの報復だと主張した。 ウクライナ空軍は大陸間弾道ミサイル(ICBM)と発表していたが、米国も中距離弾道ミサイルと確認した。 発射したのはミサイル防衛システムで探知が難しいマッハ10(音速の10倍)で飛行する極超音速ミサイル 「オレシニク」。 プーチン氏はウクライナ侵攻下で 「発射実験は成功した」 と誇示した。 欧米による長射程攻撃容認で 「地域紛争はグローバルな性格を帯びることになった」 と主張。 中短距離ミサイル配備を計画する米国や、ロシアに敵対的行動を取る北大西洋条約機構(NATO)への対抗措置でもあるとし 「今後の中短距離ミサイル配備は敵の行動次第で決める」 と警告した。(共同) 米、ガスプロム銀に制裁 対ロシア、サハリン2は対象外 トランプ政権見据え圧力強化か 2024/11/22 15:39 https://www.sankei.com/article/20241122-545WYHNTJBK73JFUQOS5AL4DOU/ 米財務省は2024年11月21日、ウクライナに侵攻するロシアへの追加制裁として、ガス大手ガスプロム系列のガスプロムバンクを含む複数の金融機関の取引を制限すると発表した。 日本企業が参画するロシア極東サハリンでの石油・天然ガス開発事業 「サハリン2」 に関する取引は適用除外となった。 ロシア寄りのトランプ次期大統領への政権移行を見据え、ロシアへの圧力を強める狙いとみられる。 ガスプロムバンクへの制裁はこれまで、欧州などのエネルギー調達への影響が大きいとして慎重だった。 追加制裁は、50行以上の銀行と40社以上の証券会社などが対象となった。 財務省はガスプロムバンクが 「ウクライナに対する戦争のための物資を購入する窓口になっている」 と指摘。 香港やスイスなどに置く子会社6社も制裁対象とした。(共同) トランプ人事、対中国シフト鮮明に 露の苦境テコにウクライナ戦争早期収拾へ 世界を解く−E・ルトワック 2024/11/22 13:00 https://www.sankei.com/article/20241122-XUT63YM4IBJ27E352Q7CC5RULY/ 2024年11月5日の米大統領選と連邦議会選では、共和党のトランプ前大統領の返り咲きに加え、同党が上下両院で過半数を制する勝利を果たした。 来年2025年1月の次期政権発足に向けたトランプ氏の人事は、1期目で犯した失敗を繰り返さないよう細心の注意を払っているのが良く分かる。 当時のマティス国防長官やティラーソン国務長官といった1期目の重要閣僚はトランプ氏が周囲の党有力者の助言に従って起用したものだ。 マティス氏は基本的に民主党びいきだったし、実業家のティラーソン氏も国務省の言いなりで教条的な外交政策を進めた。 必然的にトランプ氏との関係は悪化し、やがて解任された。 ■1期目人事を反省 これらへの反省からトランプ氏は今回、自身が知る忠誠心の高そうな人物を集中的に起用している。 国防・安全保障分野では加えて、力強い人物を重視している。 トランプ氏は国防長官にテレビ司会者のピート・ヘグセス氏を指名すると発表した。 これに疑問符を付ける人もいるが、彼は陸軍州兵としてイラクとアフガニスタンに派遣されたことがあり、国防総省や米軍の上層部の体質にも疑問を抱いている。 私も知る人物だが、人選としては決して的外れではない。 国務長官に指名されるマルコ・ルビオ上院議員は、かつてトランプ氏と共和党の大統領候補指名を争ったが、外交政策に長年取り組んできたとして評価された。 国家安全保障問題担当の大統領補佐官に起用されるマイケル・ウォルツ下院議員も陸軍特殊部隊のグリーンベレー出身だ。 ■プーチン氏への果実 これら3人に共通するのは、いずれも筋金入りの対中国強硬派であることだ。 彼らはウクライナを侵略したロシアが本質的には弱体であることを見抜いており、トランプ氏と同様にウクライナ戦争を外交交渉を通じて終結させ、最大の懸案である中国への対抗に注力したいと考えていることで共通している。 トランプ氏はロシアのプーチン大統領に何らかの果実を与える形でウクライナでの戦いの幕引きを図るだろう。 例えばウクライナ領クリミア半島をロシアに割譲する。 同時に東部のドネツク、ルガンスク両州で国際管理の下で住民投票を実施し、両州の帰属を決めることを提案するのだ。 ■停戦不成立、バイデン氏が原因 ウクライナ戦争でこれまで停戦が成立しなかったのは、バイデン米大統領がプーチン氏を公然と非難してきたことが原因で、プーチン氏が如何なる形であれバイデン氏に譲歩したと受け取られるような行動は政治的に困難になっていたためだ。 その点、トランプ氏は公の場でプーチン氏を非難したことがなく、プーチン氏としても取引に応じる余地が生まれる。 ロシアはウクライナ戦争で 「目に見えない損失」 に苦しめられている。 それはロシアの人材と技術、資金の流出で、国への被害は甚大だ。 ハイテクなどに長じた才能溢れる若者や富裕層は西欧諸国やイスラエル、ドバイなどに退避した。 富裕層が海外の資産でロシアに投資することもなくなった。 ウクライナ戦争が終わらない限り、彼らがロシアに戻ることはない。 ロシアの側にも戦争を終結させたいという強い動機があるのだ。 トランプ氏は来年2025年1月に大統領に就任し次第、出来るだけ早期にウクライナ戦争の収拾に着手するに違いない。 ■ボーイング分割の可能性 経済・産業分野では、 「米国の再生」 の実現に向けて、規制緩和の大波が訪れる。 バイデン政権下で課された各種の規制を撤廃し、大胆な規制緩和が実行されるのは必至と言える。 最初に手を付けるのは石油・天然ガス事業の規制緩和だ。 天然ガスの採掘やパイプラインの整備に関する許認可手続きを迅速化して生産量を増やし、エネルギーのコスト低減に取り組んでいくはずだ。 次期政権で新設される政府効率化省(DOGE)を率いる見通しの実業家、イーロン・マスク氏が規制緩和を真剣に追求していけば、その範囲は産業界全体に広がっていく。 経営不振に苦しむ航空宇宙大手ボーイングの分割に踏み切る可能性もあるだろう。 ◇ エドワード・ルトワック 米歴史学者。 米国家安全保障会議(NSC)などでコンサルタントを務め、現在は政策研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)上級顧問。 安倍晋三元首相に戦略に関して提言していた。 1942年生まれ。 ロシア、弾道弾発射で米側に事前通知 米国はウクライナに対人地雷供与へ 2024/11/22 9:20 https://www.sankei.com/article/20241122-XDBNV77WYNIZPOBX22BYCXCIXI/ 米国防総省のシン副報道官は2024年11月21日の記者会見で、ロシア軍によるウクライナ東部ドニプロを標的にしたミサイル攻撃に関し、中距離弾道ミサイル(IRBM)が使われたと述べた。 ロシア側から中距離弾道ミサイル発射について、当局間の枠組みを通して事前通知があったと説明した。 シン氏は、中距離弾道ミサイルについてロシアの大陸間弾道ミサイル(ICBM)の 「RS―26ルベジ」 を基にした兵器で、 「戦場で使用が確認されるのは初めて」 と説明した。 核弾頭の搭載が可能との分析も示した。 ロシア軍が 「新たなタイプの殺傷兵器」 を戦場で使用したとして懸念を表明。 また、ロシアが北朝鮮兵を投入し戦争をエスカレートさせていると非難した。 ロシア軍がICBMを発射したとウクライナが発表したことに関しては、初期段階の分析との見方を示した。 IRBMとICBMは 「似たような飛行経路で、高い軌道を描くことができる」 などと説明した。 一方、オースティン米国防長官は2024年11月20日、ウクライナ軍事支援を巡り、安全性の高い対人地雷を供与し 「ロシア軍の動きを遅らせる」 考えを示した。 訪問先のラオスで記者団に述べた。 来年2025年1月に任期満了を迎えるバイデン政権は、ウクライナが米国製の長射程兵器でロシア領内を攻撃することを容認するなど支援強化を急いでいる。 プーチン氏「新型の中距離弾道ミサイルを発射」 露国内攻撃への「報復」と主張 2024/11/22 7:06 https://www.sankei.com/article/20241122-YT3LBBLM3RNNNGHZMS2RXPZ4UY/ ロシアのプーチン大統領は2024年11月21日夜、声明を発表し、ウクライナ東部ドニプロに露軍が同日発射したミサイルは、ロシアが開発中の最新の中距離弾道ミサイル 「オレシュニク」 だったと明らかにした。 また、オレシュニクの発射は、米英両国がウクライナに供与した長射程ミサイルによる露国内攻撃を容認し、実際に攻撃が行われたことに対する 「報復」 だったと主張。 今後も露国内への攻撃が続けば同様の報復を行うと警告した。 これに先立ち、ウクライナ空軍は2024年11月21日、露軍がドニプロの企業などを標的に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したとの見方を示していた。 プーチン氏は声明で、非核弾頭を搭載したオレシュニクによる攻撃でドニプロの軍需工場に損傷を与えたと主張。 オレシュニクなど露軍の弾道ミサイルは音速の10倍で飛行し、米国製の防空システムで迎撃することは不可能だと強調した。 ウクライナによる長射程ミサイルの発射に、供与した米英の専門家が関与しているとの見方も示した。 タス通信によると、ペスコフ露大統領報道官は2024年11月21日、オレシュニクの発射情報が米露間のシステムを通じ、発射30分前に米国側に自動通知されていたと説明した。 ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月21日、オレシュニクの発射を 「明確な戦争の激化だ」 と非難した。 ロシアのICBM使用、事実なら史上初の事例 米英のテコ入れへの焦りの裏返し 2024/11/21 21:56 https://www.sankei.com/article/20241121-3RDVUXMPO5NVXN66EZXHEFA3EQ/ ロシアがウクライナ東部ドニプロの標的に対して大陸間弾道ミサイル(ICBM)による攻撃を実施したのが事実とすれば、ICBMが武力紛争で使用された史上初の事例となる。 プーチン露政権によるICBMの使用は、露政権が2024年11月19日に核兵器の使用基準を引き下げ、ロシア領土に対する通常兵器による攻撃に核兵器で報復できると定めたのに続くものだ。 英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)によると、使用されたICBMはRS26(射程約5800キロ、弾頭搭載量約800キロ)とみられる。 国連軍縮研究所(UNIDIR)の研究員はX(旧ツイッター)への投稿で 「通常弾頭を搭載したICBM攻撃は低精度かつ高コストで無意味だ」 と指摘した。 今回の攻撃は、露政権が今後、ウクライナの攻撃に対して核による反撃を辞さないという脅しをほぼ唯一の目的としていたのは明白だ。 一方で攻撃は、ウクライナに対して米英が自国製の長距離攻撃兵器を露領内に使用するのを容認し、ウクライナでの戦況巻き返しに向けたテコ入れを強めたのに対抗するものでもある。 米英製の長距離攻撃がウクライナの勝利に向けて決定的な役割を果たす公算は小さいものの、ウクライナ東部や、同国軍が一部を制圧した露西部クルスク州での露軍の攻勢を押し戻す効果が期待されるため、ICBMの使用は露政権の焦りの裏返しとも言えそうだ。 ICBMは射程5500キロ以上の弾道ミサイル。 米議会調査局によるとロシアは今年2024年9月末現在、326発のICBMを配備しているとされる。 ロシアが初のICBM攻撃 ウクライナ発表、国内攻撃に核反撃を警告か 2024/11/21 17:45 https://www.sankei.com/article/20241121-PTNOJYM4RNMZLFSSTYDR7ZDLEY/ ウクライナ空軍は2024年11月21日、東部ドニエプロペトロフスク州の州都ドニプロの企業や重要インフラを標的として、ロシア軍が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を含む複数のミサイルによる攻撃を実施したと発表した。 2022年2月のウクライナ侵略の開始後、露軍によるICBMの使用が確認されたのは初とみられる。 ウクライナ空軍は犠牲者や重大な被害に関する情報は入っていないとしている。 ウクライナ空軍は露軍が発射したICBMの種類に言及していない。 ただ、ICBMは核弾頭の搭載を前提として設計されている。 ウクライナが米国や英国から供与された長射程ミサイルによる露国内攻撃に踏み切ったと伝えられる中、ロシアは核兵器による反撃を警告するためにICBMを発射した可能性がある。 プーチン露大統領はこれに先立つ今月2024年11月19日、ロシアの核兵器の使用基準を定める国家文書を改訂。 ドローン(無人機)や巡航ミサイルなど多数の通常兵器がロシアに発射された場合、ロシアは核兵器で反撃できるなどと規定していた。 ウクライナ空軍によると、2024年11月21日の攻撃で露軍はICBMの他、航空機発射型の極超音速ミサイル 「キンジャル」 なども発射した。 ロシアのペスコフ大統領報道官は、ロシアがICBMを発射したとのウクライナ空軍発表について 「話すことは何もない」 と述べた。 「ロシア南部からICBM発射」とウクライナ空軍 露側は発表せず 2024/11/21 17:45 https://www.sankei.com/article/20241121-PTNOJYM4RNMZLFSSTYDR7ZDLEY/ ウクライナ空軍は2024年11月21日、ロシア軍が同日朝、ロシア南部アストラハン州から大陸間弾道ミサイル(ICBM)をウクライナに発射したと通信アプリで発表した。 ウクライナ当局が被害を調べている。 ロシア側は発表しておらず、信憑性は不明。(共同) ウクライナ、英製巡航ミサイルストームシャドーを露領内へ初使用 米に続き英も使用容認か 2024/11/21 8:28 https://www.sankei.com/article/20241121-7O2APAVAO5P27IISBDJ2BCLDOA/ ロシアに侵略されたウクライナは2024年11月20日、英国から供与された巡航ミサイル 「ストームシャドー」(射程250キロ以上) でロシア領内の標的に対して初めて攻撃を実施した。 英メディアが一斉に報じた。 バイデン米政権がウクライナに対して米国製の地対地ミサイル 「ATACMS(エイタクムス)」 の露領内への使用制限を解除したのに続き、スターマー英政権も使用容認に転じたとみられる。 英メディアによると、ストームシャドーは露西部クルスク州の標的に対して使用された。 ロシア系メディアなどの情報を総合すると12〜14発が同州に着弾したとみられる。 英国はウクライナに数百発のストームシャドーを供与し、このうち一部がロシアに一方的に併合されたクリミア半島の露軍施設に対して使用されてきた。 英国はウクライナに供与した兵器のうち、戦車や対戦車ミサイルを露領内で使用するのを容認済みで、ウクライナからストームシャドーについても使用制限の解除を求められていた。 ラミー英外相は2024年9月、ウクライナがストームシャドーを露領内の攻撃に使用するのを早期に容認する姿勢を示したが、戦闘のエスカレートを懸念するバイデン政権は、ストームシャドーによる露領内への攻撃に必要な軍事目標の位置データなどの提供に応じなかったことから、ウクライナが使用できずにいた。 ロシアは、8月にウクライナが制圧したクルスク州の一部やウクライナ東部地域に対する攻勢を強めている。米英による長距離攻撃兵器の露領内への使用容認で戦局が一気にウクライナ優勢に傾く公算は小さいものの、ウクライナがクルスク州の制圧地域や東部の戦線を維持するのに効果を発揮するとみられている。 米、地雷容認の意義強調 オースティン米国防長官「ロシアの攻勢遅らせる」 2024/11/21 7:55 https://www.sankei.com/article/20241121-S5G6VSW52BISBMFKI2FIQILLIE/ オースティン米国防長官は20日、米政府がウクライナに対人地雷を供与し、侵攻を続けるロシアに対して使うことを容認すると述べた。 ロシア軍が歩兵を主力にする戦術に切り替えて攻勢を強めており、地雷が 「ロシア軍の動きを遅らせるのに役立つ」 と意義を強調した。 訪問先のラオスで記者団に語った。 バイデン大統領にとって、米供与の長射程兵器によるロシア領攻撃を容認したことに続く措置。 来年2025年1月の退任を控え、駆け込みでウクライナ支援を強化している。 ウクライナは対人地雷禁止条約(オタワ条約)に加盟。 地雷の使用は条約違反に当たるため、人権団体から批判の声が上がっている。 米国は加盟していない。 オースティン氏は、米国が供与する対人地雷は非永続型だと説明。 一定期間が経過した後に電池が切れて作動しなくなるため、残存しても民間人への被害に繋がりにくいとされる。 米政府は2024年11月20日、ウクライナに対し2億7500万ドル(約427億円)の追加軍事支援を発表した。(共同) ウクライナが英国製巡航ミサイルで露領内を攻撃 米報道 2024/11/21 1:23 https://www.sankei.com/article/20241121-YPI6KTEPUNPXTI3H3ZYIXHFPFY/ 米ブルームバーグ通信は2024年11月20日、ウクライナ軍が英国製巡航ミサイル 「ストームシャドー」 をロシア領内の軍事目標に向けて初めて発射したと報じた。 西側当局者の話としている。 英首相府報道官は 「コメントしない」 と述べるにとどめた。 スターマー英政権は、ウクライナがストームシャドーを露領内の攻撃に使用するのを容認する姿勢を数カ月前から示してきたが、バイデン米政権が攻撃に必要な目標の位置データなどを英国に提供しなかったことから、ウクライナが使用できないままでいた。 米主要メディアは2024年11月17日、米政権がウクライナに対して米国製の地対地ミサイル 「ATACMS(エイタクムス)」 で露領内を攻撃する際の制限を全面解除したと伝えられており、ストームシャドーの使用についても容認に転じた可能性がある。 北朝鮮兵をロシア空挺旅団や海兵隊に配置し戦闘投入 韓国情報機関が報告、自走砲供与も 2024/11/20 16:13 https://www.sankei.com/article/20241120-O6JJWBNJH5NK3IOS2NAGG54AHA/ 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年11月20日、ロシアのウクライナ侵略を支援するため派兵された北朝鮮兵がロシア軍の空挺旅団や海兵隊に配属され、一部が戦闘に参加しているとの情報を国会に報告した。 報告を受けた国会議員が記者団に明らかにした。 空挺旅団などは、ときにパラシュートなどで敵地深くに入り込むことを任務とする部隊。 ウクライナが占拠する露西部クルスク州の奪還に向けて北朝鮮兵の前線投入が本格化しているもようだ。 報告によると、北朝鮮兵約1万1000人は露北東部での適応訓練を終え、2024年10月下旬頃にクルスクに送られた。 朝鮮人民軍の特殊部隊 「第11軍団」 が中心となった兵力は、露空挺旅団などに配属され、無人機攻撃への対応訓練などを受けると共に一部は戦闘に投じられている。 国情院は、北朝鮮兵に死傷者が発生しているとの見方を示した。 第11軍団は韓国に浸透して工作活動を担い、インフラ破壊などを任務とする。 今回の配置は北朝鮮兵を重要戦力として前線に投じようとする露側の意図がありそうだ。 国情院は、北朝鮮が170ミリ自走砲や240ミリ放射砲(多連装ロケット砲)をロシアに輸出している状況も確認した。 ロシアでは一般に用いない兵器で、これら兵器を運用するための北朝鮮の要員も派遣された可能性が高いと分析している。 独国防相「破壊工作」の見方 バルト海通信網の2カ所損壊で 欧州6国がロシア警戒で声明 2024/11/20 12:23 https://www.sankei.com/article/20241120-OBNNEAJXSBJU3GPMEV24LHP7DM/ バルト海で2024年11月17日から18日にかけて、沿岸の欧州諸国を結ぶ海底ケーブルの損壊が2カ所で相次いだ。 ドイツのピストリウス国防相は2024年11月19日、 「破壊工作」 の可能性が強いという見方を示した。 損壊は2024年11月18日朝、ドイツ北部ロストックとフィンランドの首都ヘルシンキを結ぶ全長約1100キロのケーブルで見つかった。 フィンランドの運営会社が通信障害が起きたと発表した。 リトアニアとスウェーデンのゴットランド島間のケーブルも損壊したことが分かった。 リトアニア公共放送によると、2024年11月17日に切られたとみられている。 周囲のインターネットに不調が出たという。 ピストリウス氏は2024年11月19日、ブリュッセルで欧州連合(EU)閣僚会議の直前、記者団を前にケーブル損壊に言及し、 「ケーブルが偶然に切れるとは考えられない」 「航行船のいかりのせいで壊れた可能性も考えにくい」 と述べた。 「誰の仕業かは分からないが、破壊工作であることを想定すべきだ」 と警戒を強めた。 欧州では、ウクライナ攻勢を強めるロシアの揺さぶり工作への警戒が高まっており、2024年11月19日には独仏英、イタリア、スペイン、ポーランドの6カ国が共同声明を発表。 「EUや北大西洋条約機構(NATO)に対するロシアのハイブリッド行為(攻撃)はかつてない規模に高まっており、安全保障の重大なリスクを招いている」 として、防衛協力の強化を打ち出した。 一方、スウェーデン公共放送は、破損したケーブルの付近を中国船が通過したことが分かり、捜査当局が関連を調べていると報じた。 バルト海では近年、海底インフラの損壊事件が相次ぐ。 昨年2023年秋にはスウェーデン−エストニア間の通信ケーブル破損が発覚。 2022年にはドイツ−ロシア間のガスパイプラインが爆破され、周辺各国が捜査を行った。 ショルツ独首相、習近平氏に影響力発揮を要求 北朝鮮派兵で情勢激化警告 2024/11/20 8:42 https://www.sankei.com/article/20241120-ST4I5GJNBNIQRERKXYGL7C2LWU/ ドイツのショルツ首相は2024年11月19日、ブラジル・リオデジャネイロで中国の習近平国家主席と会談し、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの北朝鮮の派兵は情勢をエスカレートさせると警告した上で、習氏に緊張緩和に向けて影響力を発揮するよう求めた。 DPA通信がドイツ政府報道官の話として報じた。 北朝鮮兵の戦闘参加を受け、ロシアや北朝鮮と関係が深い中国に、両国への影響力を求める声が高まっている。 会談でショルツ氏は世界平和のため共に努力するよう習氏に呼び掛け 「誰も隣人を恐れてはならない」 「これは世界平和の中心的な原則であり、私たちは懸命に取り組んでいる」 と発言した。 ショルツ氏はこのコメントの際に具体的な地域に言及しなかったが、DPAはロシアによるウクライナ侵攻や中国と台湾の緊張を意味している可能性があると指摘した。(共同) ウクライナ、米供与ミサイル「ATACMS」で露国内を初攻撃か 現地メディア報道 動画 2024/11/19 19:22 https://www.sankei.com/article/20241119-MEH4BP4B2BJN5KNDCWZG6FCFRE/ ウクライナメディア「RBKウクライナ」は2024年11月19日、同国国防筋の話として、ウクライナ軍が米国から供与された射程300キロの地対地ミサイル 「ATACMS(エイタクムス)」 を使って初めてロシア領内の目標を攻撃したと報じた。 攻撃はウクライナに接する露西部ブリャンスク州カラチェフの目標に対して行われ、成功したという。 バイデン米政権は従来、ロシアとの直接衝突に発展する懸念から、供与した長射程兵器による露国内への攻撃をごく限定的な範囲で認めてきた。 ただ、米メディアは2024年11月17日、北朝鮮によるウクライナ侵略への参戦を受け、バイデン政権がウクライナに供与した長射程兵器による露国内攻撃を容認したと報じていた。 ロシアの軍事教育代表団が訪朝 交流加速か 2024/11/19 9:03 https://www.sankei.com/article/20241119-SQERXX5LYVOWVLIGPB42RPVLNI/ 北朝鮮メディアは2024年11月19日、ロシア軍参謀本部の軍事アカデミーの代表団が2024年11月18日に平壌に到着したと報じた。 訪朝目的には言及していないが、軍事交流を加速させる狙いだとみられる。 金日成軍事総合大学の幹部らが出迎えた。 ウクライナ侵攻を支援するためロシアに北朝鮮の兵を派遣する動きが確認されているが、関連は不明だ。 北朝鮮メディアによると、金正恩朝鮮労働党総書記は2024年11月18日に貿易や経済、科学技術協力の会議に出席するため訪朝しているロシアのコズロフ天然資源環境相と党中央委員会本部庁舎で会談した。 軍事分野以外でもロ朝の関係が深まっている。(共同) ウクライナ正念場、戦線崩壊の危機 支援国に高まる停戦論 侵略1000日 2024/11/19 8:58 https://www.sankei.com/article/20241119-3XRAPWYFWRK57KAQUQWADK7ULM/ ロシアによるウクライナ侵略は2024年11月19日、2022年2月24日の開始から1000日の節目を迎えた。 主戦場のウクライナ東部では露軍の攻勢が続き、ウクライナ軍の防衛線は崩壊の危機に瀕している。 支援国内には戦場でのウクライナの勝利は困難だとの見方が強まり、全面敗北を避けるために停戦を促そうとする動きが徐々に広がりつつあるもようだ。 ウクライナは正念場を迎えている。 ■米の長距離兵器攻撃容認遅く ウクライナ軍は昨年2023年6月に大規模反攻に着手したものの、目立った戦果を出せずに損耗した。 昨年2023年秋からは米議会で予算協議が紛糾し、米国の軍事支援が約半年間にわたり停止。 ウクライナは武器・弾薬不足に陥った。 露軍はこの隙を突く形で昨年2023年冬〜今年2024年春、全域の掌握を狙う東部ドネツク州でウクライナ軍の拠点を相次いで制圧。 現在もポクロフスクやトレツク、チャソフヤル方面などで攻勢を続けている。 これらの方面は同州の主要都市クラマトルスクやスラビャンスクを守るウクライナ軍の防衛線を構成している。 ウクライナ軍も抗戦しているが、劣勢を強いられている。 ウクライナ軍は2024年8月、露西部クルスク州への越境攻撃に着手し、露軍をドネツク州から引き離そうとした。 だが、露軍は主力をドネツク州に残す一方、北朝鮮の朝鮮人民軍部隊をクルスク州に投入し、反撃を進める構えだ。 今月2024年11月17日にはバイデン米政権がウクライナに供与した長射程兵器による露国内攻撃を認めたと報じられた。 事実であれば、ウクライナは自国製兵器に頼ってきた露国内攻撃を強化できる。 ただ、欧米側の専門家は 「決定が遅い」 「ウクライナが不利な戦況を覆せるか疑問だ」 と指摘した。 ■「領土割譲でも独立維持なら露の勝利阻止」 ウクライナ軍の劣勢が顕著化する中、支援国の立場にも変化が生じているもようだ。 ドイツのショルツ首相が2024年11月15日、プーチン露大統領と約2年ぶりに電話会談したこともそのことを示唆した。 米紙ウォールストリート・ジャーナルは2024年11月17日、米大統領選でウクライナ支援に否定的なトランプ次期大統領が勝利したことを受け、欧州各国は米国抜きでの支援継続の可能性を検討し始めたものの、 「停戦は不可避だ」 との意見が強まっていると報じた。 欧州の複数の外交官が 「ウクライナは仮に領土の一部を割譲したとしても、独立を維持できればロシアの勝利を阻止したと言える」 「それには早期停戦が最善だ」 と話したとも伝えた。 ウクライナで化学兵器の暴動鎮圧剤 OPCWが確認 戦争で使用禁止 2024/11/19 7:37 https://www.sankei.com/article/20241119-SOBNH45CDBNUPETZ7VQR6OO46E/ 化学兵器禁止機関(OPCW、本部オランダ)は2024年11月18日、ロシアのウクライナ侵攻に絡む化学兵器使用疑惑を巡り、ウクライナ側から提供された手りゅう弾と土壌のサンプルに化学兵器の暴動鎮圧剤が含まれていることを確認したと発表した。 化学兵器禁止条約では、戦争の手段としての暴動鎮圧剤の使用は禁止されている。 OPCWはロシアとウクライナのどちらが使用したのかを明らかにしていない。 ロイター通信によると、米国とウクライナはロシアが使ったと主張している。 OPCWによると、ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州で今年2024年9月に有毒な化学物質が使われた疑いがあるとしてウクライナ政府が支援を要請し、OPCWが専門家チームを派遣。 ロシアとの前線近くにあるウクライナ側の塹壕から採取したとするサンプルの提供を受け、OPCW指定の研究所が分析した。 OPCWは2024年5月の声明で、ロシアとウクライナから互いの化学兵器使用疑惑の報告を受けたが 「十分に立証されていない」 としていた。(共同) ウクライナの長射程容認でEU一致せず 外相理事会「結論出ず」 2024/11/19 7:32 https://www.sankei.com/article/20241119-SD75HPV3LFMZFFA76TGR4FYB74/ 欧州連合(EU)外相理事会は2024年11月18日、ウクライナの米国製長射程兵器によるロシア領攻撃をバイデン米政権が容認したことを受け、EUとしての対応を協議したが、容認で一致することはできなかった。 EUの外相に当たるボレル外交安全保障上級代表が理事会後の記者会見で 「今日は結論が出なかった」と述べた。 ボレル氏は 「それぞれの加盟国が決めることだ」 と指摘。 ウクライナがEU加盟国が提供した兵器をロシアからの攻撃を防ぐためだけでなく、ロシア国内の標的の攻撃に使うことも認めるべきだと改めて強調した。 EUが中国新疆ウイグル自治区でロシア軍のための軍用無人機が生産されている決定的証拠を得たとの香港紙の報道については、 「情報の信頼性は不明だ」 と確認を避けた。 一方で 「ロシアへの軍事転用可能な製品の供給は事実だ」 と中国を批判した。(共同) 中国、露向けドローン生産か 香港紙「EUが決定的証拠入手」 当局は「供与ない」否定 2024/11/18 20:26 https://www.sankei.com/article/20241118-Z4G264KDWRIM7DN3Y6J47K7AYM/ 香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは2024年11月18日までに、欧州連合(EU)が中国新疆ウイグル自治区でロシア軍のための軍用ドローン(無人機)が生産されている決定的な証拠を得たと報じた。 複数の外交筋の証言としており、EUは中国に確認を求めている。 中国政府の承認を得たものかどうかは不明。 ただ外交筋は中国で政府の許可なしに軍用品や兵器の生産は難しいとみている。 同紙によると、EU当局者の一人は、中国の工場で生産されたドローンがロシアに送られ、ウクライナで使われたと語った。 EU当局者は事実確認を更に進める必要性を強調すると共に、中国当局がどの程度認識しているかも確認する必要があるとの考えを示した。 中国外務省の林剣報道官は2024年11月18日、 「(ロシアとウクライナの双方に)殺傷力の高い武器を供与したことはない」 とし、軍用や軍民両用のドローンは厳格に管理していると強調した。(共同) 「深刻な結果招く」と批判 ロシア下院委員長 米、ウクライナの長射程兵器攻撃を容認報道で 2024/11/18 9:01 https://www.sankei.com/article/20241118-3F2QRKG7SVJ2TPCHCONZE6XLEM/ ロシア下院のスルツキー国際問題委員長は2024年11月17日、バイデン米政権が米国製の長射程兵器によるウクライナ軍のロシア領攻撃を容認したとの米報道を受け、 「深刻な結果を招くエスカレーションに繋がるのは不可避だ」 と述べ批判した。 タス通信が報じた。 スルツキー氏は 「バイデン(大統領)は『血塗られたジョー』として大統領任期を終え、歴史に名を残すことを決断したようだ」 と非難。 報道が正しければ 「ウクライナ紛争への米国の直接参加を意味し、ロシアの厳しい反応は必至だ」 とも語り、プーチン大統領が9月に発言したのと同様の見解を示した。(共同) 米、ウクライナに長射程兵器の使用を容認 対ロシア攻撃巡り方針転換 2024/11/18 8:16 https://www.sankei.com/article/20241118-CCJUJSKCPFMIJHJKNPM66LISTM/ 米主要メディアは2024年11月17日、バイデン米大統領がウクライナに対して米供与の長射程兵器を使ったロシア領内への攻撃を容認し、従来の方針を転換したと報じた。 これまでウクライナのゼレンスキー大統領が求めていたが、米側はロシアを過度に刺激することを懸念して認めていなかった。 ニューヨーク・タイムズ紙によると、ウクライナが越境攻撃して一部を制圧したロシア西部クルスク州の戦線に北朝鮮兵が投入されたことを受け、バイデン氏が立場を改めたという。 米高官はウクライナはまずクルスク州のロシア軍や北朝鮮兵を狙う可能性があると説明した。 交渉で戦争を終結させると公言するトランプ次期米大統領の来年2025年1月の就任を前に、バイデン氏は可能な限りウクライナを優位な立場に置くことを考えているとみられる。(共同) ロシア反体制派が大規模デモ 国外で初めて、ドイツの首都ベルリン 2024/11/18 7:47 https://www.sankei.com/article/20241118-PIS5KXQ3VJNDRDFLCZRE7VJUEE/ ロシアから出国や亡命した反体制派や市民ら約1500人が2024年11月17日、ドイツの首都ベルリンで、プーチン大統領やウクライナ侵攻に抗議するデモを実施した。 英BBC放送によると、国外にいる反政権派が初めて合同で実施した大規模デモとなった。 主催者によると、国外での反体制派の結束が目的。 2月に獄中死した反政府活動家、ナワリヌイ氏の妻、ユリアさんらが先頭に立ち、反プーチン政権活動を続けるよう訴えた。 デモ参加者は 「戦争をやめろ」 「プーチンに法の裁きを」 「ロシアに自由を」 と叫びながら、ロシア大使館までデモ行進した。 ユリアさんの他、ロシアと米国などによる2024年8月の身柄交換でロシアの刑務所から釈放された反政権活動家のカラムルザ氏、野党指導者だったヤシン氏が主導した。 ドイツにはロシアからの亡命者やウクライナからの避難民が多く暮らす。 ロシア出身のアンドレイ・サドチコフさん(29)は 「プーチン政権を倒し、ロシアを変えるには国際社会の力が必要だ」 と訴えた。(共同) 北朝鮮、ロシアに派遣する部隊は延べ10万人も ローテーションと報道 2024/11/18 7:36 https://www.sankei.com/article/20241118-NF2EMJ45XJIA5HFSR6UE4VGDSY/ 米ブルームバーグ通信は17日、北朝鮮がロシアに派遣する部隊について、一度にではなくローテーション配置によって最大で延べ10万人規模に達する可能性があると報じた。20カ国・地域(G20)の一部の国による分析という。 今週ブラジルで開かれるG20首脳会議に合わせ、ドイツのショルツ首相が中国の習近平国家主席と会談する際に取り上げ、北朝鮮に対する影響力を行使して事態の激化を避けるよう求める見通しだとも伝えた。 ウクライナ侵攻を続けるロシアへの北朝鮮派兵については、16日にペルーで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)でも欧州とインド太平洋地域にとって「大変危険な動きだ」とバイデン米大統領が非難した。 ウクライナ政府高官によると、北朝鮮は1万人以上の兵士をロシア西部クルスク州に派遣し、ロシア兵と合わせて約5万人がウクライナ軍と交戦中だ。(共同) 北朝鮮がロシアに自走砲やロケットシステムを供与か 英報道、クルスクに移送 2024/11/17 7:55 https://www.sankei.com/article/20241117-IHIYWBF3WJNBPEIWK2EPL2YYJY/ 英紙フィナンシャル・タイムズ電子版は2024年11月16日、北朝鮮が、ここ数週間でロシアに自走砲約50両と多連装ロケットシステム約20基を供与した可能性があると報じた。 ウクライナの情報機関は、一部がウクライナが越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州に移送されたとみている。 ウクライナ政府高官によると、北朝鮮は1万人以上の兵士を同州に派遣し、ロシア兵と合わせて約5万人がウクライナ軍と交戦中。 北朝鮮には、兵士に実戦経験を積ませると共に、自国製兵器の性能を確認する狙いがありそうだ。 ウクライナは2024年8月にクルスク越境攻撃を始めたが、ロシアの反攻で制圧した地域の約半分を奪還された。 米紙ワシントン・ポストは2024年11月16日、米大統領選でトランプ前大統領が勝利した後に、ロシアがクルスク州で攻勢を強めたと伝えた。 プーチン政権は、トランプ氏との本格的な交渉に入る前に、同州全域の奪還を目指しているとみられる。(共同) 日ウクライナ、安保対話へ 岩屋外相が訪問、ゼレンスキー氏と面会 2024/11/16 22:36 https://www.sankei.com/article/20241116-PAWC5YXOHJMIXKI2CF7JOYLSJE/ 岩屋毅外相は2024年11月16日(日本時間同)、ウクライナの首都キーウを訪れ、シビハ外相と会談した。 ロシアによる侵攻の長期化を踏まえ、支援を続ける姿勢を強調。 会談後の共同記者発表で、安全保障分野の情報共有に向け、両国の外交・防衛当局者によるハイレベル安保政策対話を開催すると表明した。 ゼレンスキー大統領とも面会した。 岩屋氏は面会後、日ウクライナ間で機密情報の交換を可能にする 「情報保護協定」 の締結方針を記者団に明らかにした。 シュミハリ首相への表敬訪問も調整している。 2024年10月の石破政権発足後、閣僚がウクライナを訪問したのは初めて。 トランプ次期米大統領がウクライナ支援に消極的で、交渉で戦争を終結させると公言する中、支援を継続する日本の立場を明確にした。 岩屋氏はシビハ氏との会談で、大型変圧器や小型発電機など厳しい冬に備えたエネルギー分野の支援を説明。 北朝鮮によるロシア派兵といった露朝の軍事協力について議論した。(共同) G7、ウクライナ支援確認 ロシア侵攻1000日を前に首脳声明発表 2024/11/16 21:34 https://www.sankei.com/article/20241116-WB7M3PEUNFNTTEXI44MSGUQAZY/ 日米欧の先進7カ国(G7)首脳は2024年11月16日、ロシアによるウクライナ侵攻開始から2024年11月19日で1000日となるのを前に声明を発表し、ウクライナへの 「揺るぎない支援」 を再確認した。 ロシアについては 「公正で恒久的な和平を達成するための唯一の障害だ」 と非難した。 声明では、約1000日間に渡り自国を守り抜いたウクライナの人々を称賛。 制裁や輸出規制などを通じて、ロシアに 「厳しい代償を負わせる」 との決意を表明した。(共同) 現状でのロシアとの交渉否定 ウクライナ・ゼレンスキー大統領「得ること何もない」 2024/11/16 20:08 https://www.sankei.com/article/20241116-WPYDCECLKBKZTMHMCUT4UPCIUY/ ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月16日放送の同国公共放送ススピリネのインタビューで 「ウクライナが弱い立場では、(ロシアとの)交渉で得ることは何もない」 「ただ敗北するだけだ」 と述べ、現時点でのロシアとの交渉入りを否定した。 ゼレンスキー氏は、交渉入りには、戦場や外交面でウクライナが強化される必要があるとの見解を示し、欧米による支援の重要性を訴えた。 現状でロシアのプーチン大統領と協議すれば、国際社会から孤立するロシアに資するとして、西側諸国に対しても自制を求めた。 トランプ次期米大統領については、ウクライナを支援する立場だと指摘。 同氏の政策により 「戦争はより早く終わるだろう」 との考えを示したが、その根拠については語らなかった。(共同) ロシア極東で北朝鮮の理念学習 学校に主体思想のクラブ創設 2024/11/16 16:05 https://www.sankei.com/article/20241116-5U7ERSUILNIHZCLJPG3CH7WY6A/ ロシア極東ハバロフスクの11年制の 「第80学校」 で、北朝鮮の故金日成(キム・イルソン)主席が掲げた指導理念 「主体(チュチェ)思想」 を学ぶ課外クラブが創設された。 ロシアがウクライナ侵攻後に北朝鮮と急接近するのを象徴する動きだ。 ソ連時代を含め、放課後に北朝鮮指導者の思想を学ぶ場が設けられるのは珍しいという。 クラブは学校の歴史教師ウラジスラフ・クシニレンコさん(28)が、ハバロフスクにある北朝鮮公館幹部の提案も受けて9月に設立した。 ウクライナ侵攻を背景にロシアが米欧と対立する中で 「真のパートナーはどこか」 と考えた際、答えを出した数カ国のうちの1つが北朝鮮だった。 学生時代から北朝鮮の勉強を続けてきた。 クラブは生徒10人で発足し、現在5〜10年生(日本の中高生に相当)の計15人が所属。 放課後に週2回、主体思想を学び、ロシアに生かせる内容などを話し合っている。(共同) ロシアの戦死者、7万8千人超を確認 昨年同時期の1.5倍に、BBC調査 2024/11/16 10:23 https://www.sankei.com/article/20241116-JUYVGC7EUBOBPPUPGBC7ISS2PM/ 英BBC放送とロシア独立系メディア「メディアゾーナ」は2024年11月15日、独自調査を基に、ウクライナ侵略開始後に確認できたロシア兵の死者数が7万8千人を超えたと報じた。 今年2024年9月以降は昨年2023年の同時期に比べ約1.5倍と増加傾向にある。 ウクライナ東部ドネツク州で、ロシア軍が人的損失を厭わない猛攻を続けたことが影響した可能性がある。 新しく設けられた軍人墓地から戦死者の名前を確認した他、公式情報や報道、SNSも活用して集計。 実際の戦死者数は更に多いとみられ、ロシアが占領するドネツク、ルガンスク両州の民兵の死者数も合わせると、14万〜20万人に上ると推計した。(共同) EUが兵器調達の支援開始 対ロ抑止、ウクライナ支援 2024/11/15 7:29 https://www.sankei.com/article/20241115-EUHXJEAR55NHFFXIRWIJAH3ZK4/ 欧州連合(EU)欧州委員会は2024年11月14日、ロシアの侵攻を受けるウクライナの支援や対ロ抑止力向上を目的に、加盟国による兵器の共同調達5件を支援するため計3億ユーロ(約494億円)を拠出すると発表した。 共同調達の総額は110億ユーロに上る見通し。 欧州委が2024年3月にまとめた防衛産業強化策の柱となっている共同調達事業が始まった。 短距離地対空ミサイル「ミストラル」や防空システム「IRIS―T」、最新鋭装甲車、155ミリ砲弾を共同調達する。 欧州委のベステアー上級副委員長は 「EU予算で防衛装備の共同調達を支援するのは今回が初めてだ」 「欧州が脅威に立ち向かう態勢が整う」 と強調した。 防衛産業強化策は、欧州委と加盟国が連携して2030年までに少なくとも装備の40%を共同調達し、50%をEU域内で購入することが目標。 大規模契約により将来展望を明確にすることで防衛企業の生産能力を拡大すると共に、装備の共通化を進めて加盟国の軍隊の相互運用性を向上させるのが狙いとしている。(共同) 東部ハリコフ州の要衝でロシア軍撃退 ウクライナ軍が表明 2024/11/15 7:06 https://www.sankei.com/article/20241115-LKI35UROMFPWNP5O5LLZFU5WUQ/ ウクライナ軍参謀本部は、東部ハリコフ州の要衝クピャンスクで2024年11月13日にロシア軍の攻勢を受け、撃退したと表明した。 国営通信社ウクルインフォルムが2024年11月14日、報道官の話として伝えた。 ロシア軍は戦車や装甲車両で攻撃を繰り返したが、ゼレンスキー大統領は声明で 「兵士が効果的に戦っている」 と説明した。 一方、ロシア軍に独自の情報源を持つ複数の軍事ブロガーらは、ロシア軍の装甲車両がクピャンスクへの突破に成功し、郊外に拠点を築いたと発信。 ロシア通信によると、ハリコフ州のロシア側制圧地域トップのガンチェフ氏は2024年11月14日、ロシア軍が複数の方向からクピャンスクに向けて前進を続けていると主張した。 クピャンスクを巡っては、ロシアのプーチン大統領が7日、ロシア軍が周辺を包囲していると言及するなど戦況が注視されている。 州都ハリコフや要衝イジュムにつながる幹線道路が集まり、ウクライナは2022年9月に奪還した。 再び占領されれば痛手となる。(共同) ポーランドに米軍のイージス・アショア基地が開設 露は「封じ込め」と反発 2024/11/14 9:58 https://www.sankei.com/article/20241114-4UNTOKAKV5PZRKFTGARI66TQ4A/ 米軍は2024年11月13日、ロシアの飛び地カリーニングラードから約250キロ離れたポーランドのレディコボに地上配備型迎撃ミサイルシステム 「イージス・アショア」 の基地を開設した。 ロシアのペスコフ大統領報道官は同日2024年11月13日、 「ロシアを軍事的に封じ込める意図がある」 と反発し、対抗措置の実施を表明するなど、ウクライナ戦争をめぐり対立を深める米欧とロシアの間で緊張が一層高まるのは必至だ。 ポーランドの基地は同国で初の米軍の常設基地で短距離〜中距離弾道ミサイルの迎撃が可能になる。 北大西洋条約機構(NATO)による域内のミサイル防衛の強化構想の一環に位置付けられ、息子ブッシュ米政権下の2000年代から計画が進められてきた。 欧州ではトランプ次期大統領がロシアを睨んだ欧州防衛への関与を低下させることへの懸念が広がっているが、ポーランドのシコルスキ外相はX(旧ツイッター)での投稿で 「(基地開設は)米国の地政学的決意の表れだ」 「米国で誰が大統領であるかに関係なく、ポーランドと米国の関係は強固だ」 と歓迎した。 NATOのミサイル防衛を巡っては、2016年からルーマニア南部でイージス・アショアの運用が始まっている他、米海軍がスペインのロタ港に弾道ミサイル迎撃能力を持つ駆逐艦を前方配備中だ。 トルコのクレチクには早期警戒システムが設置されている。 ただ、ポーランドの基地はイランから飛来する弾道ミサイルの防衛を主目的とし、ロシアから飛来するミサイルに対応できるようにするにはシステムの改修が必要とされる。 ポーランドのコシニャクカミシュ国防相は、同国の基地がより広範な脅威に対応可能になるよう米国と協議を進める考えを明らかにした。 首都キーウのミサイル攻撃で負傷者 ウクライナ、防空強化訴え ドイツから新たに支援 2024/11/14 8:09 https://www.sankei.com/article/20241114-WATV23Y7V5IZBMBZK3QUXUWCXI/ ロシア軍が2024年11月12日から13日にかけてウクライナの首都キーウ(キエフ)と周辺をミサイルや無人機で攻撃し、キーウ州当局は2024年11月13日、迎撃した際に破片が落下した影響で男性(48)が頭部を負傷したと発表した。 ゼレンスキー大統領は声明で、ドイツから新たに防空システムの支援を受けると表明。 防衛力強化の必要性を訴えた。 キーウには防空システムを突破した無人機が連日侵入し、死傷者が出ている。 ロシア軍は2024年11月12日夜から13日朝にかけて、約70日ぶりに巡航ミサイルや弾道ミサイルを無人機と組み合わせて攻撃。 市民の不安が更に高まった。 激しい攻防が続くウクライナ東部ドネツク州を巡っては、ロシア国防省が2024年11月13日、リブノピリという村を制圧したと発表した。 村はザポロジエ州との境界近くに位置する。(共同) 北朝鮮の人権改善勧告を採択 294項目、国連作業部会 88項目「留意する」 2024/11/14 7:18 https://www.sankei.com/article/20241114-T4O5Z7AUIFPBJJ6UJL4MTXDQPQ/ 北朝鮮の人権状況を審査する国連人権理事会の作業部会は2024年11月13日、294項目の改善勧告を盛り込んだ報告書を採択した。 日本が要求した拉致問題の早期解決や、ウクライナに侵攻するロシアへの支援停止に関する88項目について、北朝鮮は 「留意する」 とした。 北朝鮮のチョ・チョルス駐ジュネーブ国際機関政府代表部大使は、来年2025年2月に始まる人権理の通常会期までに 「最終的な立場を示す」 と述べた。 北朝鮮は2019年の前回審査で 「留意する」 とした勧告について受け入れを拒んでおり、今回も拒否するとみられる。 人権理は 「普遍的審査」 制度に基づき、国連加盟国の人権状況を数年ごとに検証している。(共同) 映画撮影用の戦車を軍に提供 ロシアの国営会社 T55戦車、PT76戦車など 2024/11/14 7:16 https://www.sankei.com/article/20241114-Y3RTAQXEJBNLRCBEQYMAESPBRU/ ロシア国営映画会社モスフィルムのシャフナザロフ社長は2024年11月13日、モスクワのクレムリンでプーチン大統領と会談し、同社が保管していたソ連時代製造の30両以上の戦車などを昨年2023年、ロシア軍に提供したと表明した。 プーチン氏は 「モスフィルムは誇りだ」 と話した。 大統領府が発表した。 シャフナザロフ氏は軍に戦車などの需要があると知って国防省に連絡。 映画撮影用に保管していた28両のT55戦車、8両のPT76戦車の他、歩兵戦闘車6両、牽引車8両を提供したと語った。 ウクライナ侵攻で使われたかどうかは不明。 モスフィルムの公式ホームページによると、同社には装甲車や装甲兵員輸送車、自走砲など190両以上の他、自動車やバイクなど100台が保管され 「全ての軍関連の小道具は整備された状態にあり、同時に複数の撮影に対応する準備ができている」 としている。(共同) ゼレンスキー氏のオルバン氏への怒り 「子供が死に、家が壊されること分かっているか」 パリの窓 2024/11/14 7:00 https://www.sankei.com/article/20241114-FUCJZABZOVILLMVV43NPHZJ53I/ ハンガリーのブダペストで会議取材を抜け出し、 「レトロ博物館」 に行った。 東西冷戦中の生活が再現されている。 共産主義礼賛の教科書やレーニン像を見ながら、前日の記者会見を思い出した。 オルバン首相とウクライナのゼレンスキー大統領の応酬だ。 オルバン氏は会議のホスト役。 仲の良いトランプ前米大統領の復活に勢いを得て、 「ウクライナはすぐ停戦すべきだ」 「西側でも停戦支持が広がっている」 と訴えた。 続いて、疲れた顔のゼレンスキー氏が登壇し、 「停戦を求めるのは、我が国を北大西洋条約機構(NATO)に入れたくない指導者だ」 と反論した。 一方でNATO加盟も領土奪回も実現できず、停戦圧力を掛けられるかもしれないと覚悟している。 「停戦後、どうなるか分かるか」 「あなた方は子供が死に、家が壊されることが分かっているのか」 と心情を吐露した。 オルバン氏はゼレンスキー氏より15歳上。 若い頃は民主化の闘士だった。 ソ連のくびきの重さを身に染みて知る世代だ。 救いを求める隣国の手をなぜ振り払うのか。 ゼレンスキー氏は悔しかったに違いない。 博物館で、赤旗を振ってソ連を讃える行進の画像が流れた。 地元の観光客は 「懐かしい」 と無邪気にはしゃいでいた。 戦火のウクライナ人の目にはどう映るだろう。 北朝鮮の露派兵、現代戦ノウハウ・経済・露技術…一石三鳥目論むが大きなリスクも 2024/11/13 20:02 https://www.sankei.com/article/20241113-2RSI33GBF5NTXL2QPHSGK4DXEQ/ ロシアに派遣された北朝鮮の朝鮮人民軍兵がウクライナ軍との戦闘を開始したと米政府が確認した。 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は派兵の見返りに朝鮮半島有事でロシアの支援が期待できる他、将兵の練度向上や経済的な対価などメリットが大きいと判断した模様だ。 ただ、戦況次第では、体制にとっての不安要因となるリスクもはらむ。 ■対外宣伝サイトで作戦計画公開も 韓国側に一斉攻撃を仕掛け、ソウルなどに住む米国人15万人を人質として拉致する−。 北朝鮮は2013年に対外宣伝サイトを通じてこうした作戦計画を公開したことがある。 その主体とされたのが、今回のロシア派兵部隊の主軸とされる 「第11軍団」 だった。 ウクライナが北朝鮮の派兵部隊を率いる将軍として国連に報告した3人には、リ・チャンホ副総参謀長が含まれた。 対韓国工作やサイバー戦を統括する偵察総局長を兼ねる人物だ。 対韓特殊作戦に備え、ウクライナ軍との実戦データを生かそうとの狙いが読み取れる。 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2024年11月7日の記者会見で、交戦当初は現代戦に慣れない北朝鮮兵に多くの被害が出る可能性があるものの、時間と共に経験を積めば、 「韓国の安全保障への致命的な脅威」 になると危機感を示した。 ■北は自国製無人機開発急ぐ ウクライナのゼレンスキー大統領は韓国メディアとのインタビューで、北朝鮮労働者がロシアの無人機工場に派遣され、 「働いて経験を積むことになる」 と予測した。 金正恩氏は韓国から北朝鮮への無人機侵入に神経を尖らせる一方、自国製の無人機開発を急いでいる。 北朝鮮が無人機が多用される戦場での戦闘方法と、無人機製造のノウハウを同時に習得する機会になる可能性がある。 韓国の金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防相は北朝鮮からロシアへ 「1000万発に近い数百万発の砲弾とミサイル約1000発」 が渡ったとの推計を示した。 韓国当局は、北朝鮮に推計約200カ所ある軍需工場のうち稼働できるものはフル稼働してロシアに供給する砲弾などを製造しており、その経済波及効果は小さくないと見ている。 派兵された兵士1人当たり2000ドル(約31万円)の対価を得るとも推算する。 ■派兵で技術支援の狙いも 北朝鮮には派兵でロシア側の信頼を取り付けることで、軍需物資の生産で得られる利潤や、ロシアからの軍事技術支援を確実にする狙いもありそうだ。 日米韓当局は、ロシアから核・ミサイルや原子力潜水艦を開発するための技術支援が行われることを警戒している。 一方で、米韓やウクライナ当局は、現代戦の経験がない北朝鮮将兵に多数の死傷者が出ることは避けられないと予想。 戦線離脱者が相次ぐ可能性も否定できない。 こうした事態が生じ、北朝鮮本国の住民に情報が広まれば、体制を揺るがす不安定要素になりかねない。 ブリンケン米国務長官、北朝鮮のウクライナ戦線派兵で「強力な対抗措置の実行」を表明 2024/11/13 19:23 https://www.sankei.com/article/20241113-7YBFQWGVWRM2LDSS5TMYCIKKKI/ ブリンケン米国務長官は2024年11月13日、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部でルッテNATO事務総長と会談し、ロシアに侵略されたウクライナに対する軍事支援の強化策などについて話し合った。 ブリンケン氏は会談後の記者会見で、北朝鮮がロシアに加勢するためウクライナとの戦闘地域に軍部隊を展開させた問題で、北朝鮮軍による交戦を確認したとし 「強力な対抗措置が必要であり、実行に移される」 と述べ、軍事支援の強化による反撃行動や露朝への制裁の強化を示唆した。 ブリンケン氏はまた、欧州・大西洋地域とインド太平洋地域、中東の安全保障は 「不可分になっている」 と訴え、インド太平洋のパートナー諸国との連携の強化に引き続き取り組んでいくと強調した。 会談では、ウクライナ支援に懐疑的なトランプ次期大統領が来年2025年1月に就任するのを睨み、ウクライナが当面の対露防衛態勢を確保できるよう、向こう数カ月間で支援を拡大させていくことで一致した。 加盟各国が今後も国防費の増額や国防産業の基盤強化に取り組んでいく方針も確認した。 ブリンケン氏は同日2024年11月13日、欧州連合(EU)本部も訪問し、ウクライナ支援などに関し協議した。 北朝鮮軍の戦闘参加で戦局への影響見通せず ウクライナ軍に「脅威」も練度と連携に問題か 2024/11/13 16:41 https://www.sankei.com/article/20241113-FRKEOY26OZKRXE663MLY77Y3ZY/ 米国務省が2024年11月12日、ロシアに派遣された北朝鮮軍部隊が前線での戦闘に参加したことを明らかにした。 1万人以上とされる北朝鮮軍の参戦は、兵力損耗が進むウクライナ軍の 「脅威」 になるとの見方が軍事専門家の間では強い。 ただ、北朝鮮軍の練度を疑う声や、現場での露軍との連携の乱れを示唆する情報も出ており、現時点で北朝鮮軍の参戦が戦局にどの程度の影響を及ぼすかは不透明だ。 ■露は契約兵確保も困難に プーチン露政権は軍の死傷者増加を受け、2022年9月に予備役を招集する 「部分的動員」 を発動した。 しかし、国内に混乱と動揺が広がり、以降は高額報酬を約束した契約兵で兵力を補充してきた。 ただ、最近は契約兵の確保も困難になりつつあるとの観測が強い。こうした中、ロシアは手っ取り早く兵力を増強するため、北朝鮮に派兵を要請したとみられる。 ウクライナの軍事専門家クザン氏は地元テレビで、露軍はウクライナ軍に一部を占領されている露西部クルスク州に北朝鮮軍を投入することで、同州奪還作戦に従事させてきた露軍部隊の一部を主戦場のウクライナ東部に転戦させることができると指摘した。 東部で露軍の兵力が増強された場合、兵力で劣るウクライナ軍の劣勢が更に加速する公算が大きい。 クルスク州では、2024年9月に奪還作戦に着手した露軍とウクライナ軍による戦局の膠着状態が続いてきた。 ウクライナの軍事専門家セレズニョフ氏は 「北朝鮮軍はクルスク州の戦況を根本的に変える可能性がある」 と危惧した。 ■露軍現場部隊は上層部方針に不満か ただ、こうしたシナリオは、北朝鮮の派遣部隊が露軍部隊と協調して作戦を遂行できる精鋭であるとの想定に基づくものだ。 北朝鮮軍部隊の 「質」 を巡っては疑いも生じている。 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は2024年10月下旬、映像や当局者情報に基づく分析として、ロシアに派兵された北朝鮮軍部隊は10〜20代とみられる若者が多い上、体格も貧弱で、 「精鋭部隊ではない可能性がある」 と指摘した。 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)も、北朝鮮軍は無人機(ドローン)などが使用される現代戦への理解が乏しいと説明。 韓国の金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防相は、戦場で北朝鮮軍部隊が 「弾除け」 程度の役割しか果たせないとの見方を示した。 露朝軍の連携がスムーズに運ぶかも不明だ。 露朝軍は北大西洋条約機構(NATO)などと違い、定期的な合同演習を実施してこなかった。 言語や使用兵器、戦術思想も異なっている。 実際、ウクライナ国防省情報総局は最近、クルスク州の露軍現場部隊の通信を傍受したとする音声データを公開。 それによると、露軍現場部隊は、貴重な装甲車両を北朝鮮部隊に提供せよとする命令が来たことに憤慨していた。 北朝鮮部隊30人ごとに通訳1人と露軍人員3人を付属させるとする軍上層部の方針にも不満を吐露。 「朝鮮人を殺した後、あいつ(上官か)も殺したい」 とする発言も記録されていた。 浮かび上がるトランプ次期政権外交 対中シフトで同盟負担増「米第一主義」鮮明に 2024/11/13 9:59 https://www.sankei.com/article/20241113-G2BBFCXPFBIFTBWNNFGA4X4YVU/ トランプ次期米政権の主要閣僚らの選考本格化に伴い、トランプ2・0外交の骨格が浮かび上がる。 米国の安全と利益の防護を最優先する 「米国第一主義外交」 を原則に据え、ロシアのウクライナ侵略の早期停戦と対中抑止力強化、同盟諸国への負担増要求−などを推進。 これらをトランプ氏への忠誠を重視した人選が支えていく構図だ。 トランプ氏は2024年11月9日、次期国防長官の候補と目されたポンペオ元国務長官、トランプ氏と最後まで予備選を争ったヘイリー元国連大使の起用を否定する声明を投稿し、波紋を広げた。 米紙ウォールストリート・ジャーナルは社説で 「ウクライナ、北大西洋条約機構(NATO)、太平洋の同盟を含めた世界における米国の強い指導力を信じる」 両氏の排除は、トランプ外交の方向性を占うと指摘した。 トランプ氏は2024年11月12日、大統領補佐官(国家安全保障問題担当)にウォルツ下院議員を指名すると発表。 国務長官にルビオ上院議員を起用するとも報じられた。 両氏ともトランプ氏お膝元のフロリダ州選出だ。 陸軍特殊部隊「グリーンベレー」出身初の連邦議員ウォルツ氏は 「バイデン政権下で米国の抑止力は減退した」 との批判を続けてきた。 トランプ陣営に近いシンクタンク 「米国第一政策研究所」 が2024年5月に公表した対外政策提言では、最重要目標に資源を有効活用する原則の下で 「中国の脅威の抑止に軍事力を集中すべきだ」 と訴えた。 2016年大統領選でトランプ氏と共和党候補指名を争ったルビオ氏の外交観は、同盟関係を重視し敵対勢力に強硬姿勢をとる共和党伝統のタカ派路線と目されてきた。 ルビオ氏はしかし、ウクライナ支援を支持する姿勢を修正し、2024年4月には同国向けに約600億ドル(約9兆2900億円)の支援を盛り込んだ緊急予算案の採決で反対した。 最近も 「膠着した戦争」 への支援継続に否定的な発言をした。 ウォルツ氏らの起用は、出口の見えないウクライナ支援を停戦実現で早期に脱却し、生産基盤が限界にある兵器を中国の台湾侵攻抑止にシフトするという次期外交路線を明瞭に映し出す。 親イスラエル、対イラン強硬派のステファニク下院議員の国連大使起用も、米国の利益と対立する国際協調には厳格な態度を取る方針の表れと言える。 1期目は経済通商政策の原則という色彩が濃かった米国第一主義は外交・安保の大黒柱となる可能性が高い。 一方、主要ポストの有力候補の1人ハガティ上院議員は2024年11月10日、CBSのインタビューで、防衛費を国内総生産(GDP)比で2%に倍増する日本を例に 「同盟国は可能な限り(自らを)強化できるし、そうすべきだ」 と主張。 欧州やインド太平洋の同盟・友好国に安全保障上のコスト負担を一段と強く要求するのは必至とみられる。 ドイツ総選挙「トランプ復活」の風圧で再度前倒し、2月実施へ 保守野党が優勢 2024/11/13 8:59 https://www.sankei.com/article/20241113-VI7NYVUBIJIKZP3XRING2R4C64/ ドイツでショルツ連立政権の崩壊を受け、前倒し総選挙が来年2025年2月23日に行われる見通しとなった。 2024年11月12日、大統領府が発表した。 来年2025年1月のトランプ次期米政権の発足を視野に、総選挙で政権出直しを急ぐよう圧力が強まった。 世論調査では中道右派野党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が首位に立ち、政権交代の公算が大きい。 連立政権は今月2024年11月6日に予算案を巡る対立で崩壊した。 ショルツ首相は当初、来年2025年3月に前倒し総選挙を行う日程を描いた。 だが、CDUのメルツ党首は 「国際的な政治状況や悪化する経済状況を考えれば、早く新政権を樹立すべきだ」 として、早期実施を要求した。 大統領報道官の発表によると、ショルツ氏の中道左派、社会民主党(SPD)やCDUなどの与野党代表が2024年12月16日、連邦議会で首相の信任投票を行うことで合意した。 不信任となった場合、大統領は速やかに連邦議会を解散する構えで、総選挙の2025年2月23日実施が 「現実的」 だとした。 ショルツ政権は連立崩壊で少数内閣となっており、不信任の成立は確実だ。 ドイツではトランプ政権が発足すれば、安全保障や経済で逆風に晒されるとの見方が広がる。 連立崩壊による政局混迷は長期化させるべきではないとの声が強く、世論調査では65%が 「できるだけ早期に総選挙を実施すべきだ」 と答えた。 バイデン米大統領はドイツを 「我が国と最も緊密で重要な同盟国」 と呼び、ロシアのウクライナ侵略後、欧州安全保障でドイツの役割を重視した。 これに対し、トランプ氏については2017年の最初の就任後、 「ドイツは防衛費をケチる」 とやり玉にあげ、ドイツ駐留米軍の一方的削減を打ち出すなど、米独関係が冷え込んだ記憶が残る。 通商でもトランプ氏が国内産業保護策として、公約通り関税を引き上げれば、貿易大国ドイツには打撃が避けられなくなる。 低迷する経済が、更に冷え込むことになりかねない。 ショルツ政権は2021年、SPD、緑の党、経済界に近い自由民主党(FDP)の3党連立で発足した。 任期満了に伴う総選挙は来年2025年9月に計画されていた。 先週の支持率調査ではCDU・CSUが34%で首位に立ち、移民排斥を掲げる右派「ドイツのための選択肢(AfD)」が18%、SPDが16%と続いた。 ドイツで国会解散の権限は首相ではなく、大統領にある。 北朝鮮兵、ロシア西部で「戦闘作戦を開始」 米政府が初めて公に確認 2024/11/13 7:30 https://www.sankei.com/article/20241113-R6CDJBDCKFN6PHMSXIC2MGKKL4/ 米国務省のパテル副報道官は2024年11月12日の記者会見で、北朝鮮兵がロシア西部クルスク州で 「ロシア軍との戦闘作戦を開始している」 と述べた。 米政府が公に北朝鮮兵の戦闘参加を確認したのは初めて。 ウクライナ軍は越境攻撃したクルスク州の一部を制圧しており、ロシアが奪還を目指して近く大規模攻勢に出るとの見方がある。 パテル氏は、1万人以上の北朝鮮兵がロシア入りし、大半がクルスク州に移動したと説明。 ロシア軍から無人機の扱い方や基本的な歩兵作戦などの訓練を受けたとした。 両国軍の間には言葉の壁や指揮統制などの課題があるとも指摘した。 米側は北朝鮮兵が戦場に入れば、ウクライナ軍の 「正当な軍事標的」 になると警告している。 一方、英紙テレグラフは2024年11月11日、ロシアのプーチン大統領が来年2025年1月20日のトランプ次期米大統領就任前にクルスク州全域の奪還を目指していると報じた。 トランプ氏は交渉で戦争終結を目指すと公言しており、プーチン氏は交渉で優位に立つ狙いとみられる。 ロシア軍は北朝鮮兵を含めて約5万人をクルスク州に展開しているとされ、ウクライナ軍と交戦している。(共同) 米国務長官、EU、NATOとウクライナ支援協議へ トランプ氏就任前に重要性確認か 2024/11/12 23:26 https://www.sankei.com/article/20241112-GMYBVNOOINMKFMY27TK7SOJDT4/ 米国務省は2024年11月12日、ブリンケン国務長官が2024年11月12〜13日の日程でブリュッセルを訪れ、北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)の指導部とウクライナ支援を協議すると発表した。 ロシアの侵攻を受けるウクライナを巡っては、トランプ次期大統領が支援継続に消極的。 トランプ氏就任前に、支援の重要性を欧州と確認する狙いがあるとみられる。 ブリンケン氏はその後、ペルーでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に参加するバイデン大統領に合流し、APEC閣僚会議に出席。 ブラジルでの20カ国・地域(G20)首脳会議にも同行する。(共同) 「米国は中国よりロシアの心配を」 EU次期外交代表、ウクライナ侵略を念頭に 2024/11/12 23:03 https://www.sankei.com/article/20241112-GROMFB4RZZLQJKS2R25ZLDKFGU/ 欧州連合(EU)の次期外交安全保障上級代表に指名されたエストニアのカラス前首相は2024年11月12日、米国が東・南シナ海で海洋進出を強める中国への懸念を強めていることについて 「米国は中国の心配をする前にロシアを気にすべきだ」 「(ロシアのウクライナ侵略は)世界の安全保障に影響する」 と訴えた。 欧州議会の公聴会で議員の質問に答えた。 欧州ではトランプ次期米大統領がロシアよりも中国への対応に軸足を移すのではないかとの懸念が強まっており、カラス氏はトランプ氏に対しウクライナを見捨てないよう釘を刺した格好だ。 カラス氏は中国について、ロシアを支援しているとして 「中国が支援しなければ、ロシアはこれほど強力に戦争を継続することはできない」 「より高い代償を実感させる必要がある」 と発言。 中国を含む第三国に対する制裁の強化が念頭にあるとみられる。(共同) トランプ氏、早期のウクライナ和平に「極めて真剣」と発言 フィンランド大統領との電話で 2024/11/12 22:16 https://www.sankei.com/article/20241112-XC5YAZNIJNO4FKWQW5GKXC3VCA/ 米ブルームバーグ通信によると、フィンランドのストゥブ大統領は2024年11月12日のインタビューで、トランプ次期米大統領と2024年11月11日に電話会談し、ロシアのウクライナ侵略について協議したと明らかにした。 ストゥブ氏はトランプ氏について 「早期に和平合意を結ぶことに極めて真剣だ」 として 「我々はそれを理解する必要がある」 と述べた。 ストゥブ氏は、トランプ氏が大統領に就任する来年2025年1月20日までに 「(和平合意に向けた)交渉の機会がある」 との考えを示した。(共同) 「ウクライナ侵略に起因」岩屋外相、プーチン氏に反論 日露交渉停滞の原因巡り 2024/11/12 17:05 https://www.sankei.com/article/20241112-3ZJIRT3SZBMWPJEU6OA75O2NXI/ 岩屋毅外相は2024年11月12日の記者会見で、ロシアのプーチン大統領が日露平和条約締結交渉が進まないのは日本の対露制裁が原因だとした発言に反論した。 「ロシアのウクライナ侵略という国際法違反に起因している」 と述べた。 プーチン氏は2024年11月7日、南部ソチでの会議で、平和条約締結交渉に関し 「何ができるか考えていたが、日本側が突然、我々に制裁を科した」 と語った。 今後、対日関係構築の用意があるとも表明した。 北朝鮮兵、クルスク州の町奪還戦参加か 露軍関係者明かす 前線周辺での行動判明は異例 2024/11/12 16:57 https://www.sankei.com/article/20241112-WWGVQZ7UHJLVNCDZQDN4V4E5QM/ ウクライナ軍が2024年8月から越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州への北朝鮮兵派遣で、ウクライナが制圧した同州の町スジャの奪還を狙うロシア側の作戦に北朝鮮兵士が加わる可能性があることが2024年11月12日分かった。 ロシア軍関係者が共同通信に明らかにした。 スジャはウクライナとの国境に近く、ウクライナ軍が司令部を置く。 北朝鮮兵の前線近くでの動きが明らかになるのは異例。 関係者の所属部隊はスジャ近郊の前線から数キロの位置に展開し、上官の師団司令官と面会した際に 「北朝鮮兵士が支援に来る」 「次の指示まで休んで備えるように」 と命じられたと2024年11月11日に通信アプリを通じて証言した。 関係者は 「絶え間ないウクライナ軍の無人機攻撃に晒されている」 「120ミリ以上の迫撃砲の射程内で、常に死と隣り合わせだ」 と述べた。 北朝鮮兵が多数だった場合、身を隠す遮蔽物が乏しいと指摘した。 「まだ前線で北朝鮮兵は目にしていない」 とも語った。(共同) ゼレンスキー氏「露軍が西部クルスク州に兵力5万人投入」 東部戦線で苦境続く 2024/11/12 9:07 https://www.sankei.com/article/20241112-GIVMR2GUONKQDPBJGACVEOVEPI/ ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月11日のビデオ声明で、越境攻撃により一部を占領下に置くロシア西部クルスク州に 「露軍が5万人の兵力を投入している」 との報告をシルスキー軍総司令官から受けたと発表した。 その上で、ウクライナ軍は露軍をクルスク州に引き付けることで、露軍が最激戦地のウクライナ東部ドネツク州などに戦力を集中させられないようにしていると表明した。 ゼレンスキー氏は5万人とした露軍戦力に、クルスク州に投入されたとされる北朝鮮兵が含まれているかどうかには言及しなかった。 クルスク州を巡ってはプーチン露大統領が2024年11月4日、 「今こそ敵を掃討する時だ」 と奪還を加速させる考えを示していた。ロシアは米国でトランプ次期大統領が就任して停戦仲介に乗り出す前に、クルスク州を完全奪還する思惑だとする見方も出ている。 一方、ウクライナメディアは2024年11月11日、 「ウクライナ軍はクルスク州に精鋭部隊を投入した結果、ドネツク州で(自軍の)防衛線を崩壊させている」 との見方をスペインメディアが示したと伝えた。 実際、露国防省は最近、ドネツク州の集落の制圧を立て続けに発表。 ウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」も2024年11月11日、同州のウクライナ軍の重要拠点の1つである小都市クラホボが露軍の攻勢により陥落の危機にあると報告した。 北朝鮮もロシアとの「戦略条約」批准、ウクライナ軍との戦闘本格化か 2024/11/12 7:33 https://www.sankei.com/article/20241112-WOGAQTW37BJDVEV32XZL7YBVYA/ 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記とロシアのプーチン大統領が2024年6月に署名した 「包括的戦略パートナーシップ条約」 に関し、北朝鮮が批准手続きを終えた。 北朝鮮メディアが2024年11月12日、国家首班である金氏が2024年11月11日に批准に関する 「国務委員長政令」 に署名したと伝えた。 条約は有事の際の軍事的相互支援を定め、事実上の軍事同盟とされる。 条約について、ロシア側も批准法の上下院採択を経てプーチン氏が2024年11月9日に署名し、批准済み。 両国による批准書の交換をもって発効する。 ロシアから侵略を受けるウクライナは、北朝鮮がロシアに派兵した朝鮮人民軍の将兵約1万1千人が露西部の激戦地、クルスク州に配置されたとしている。北朝鮮兵とウクライナ軍との小規模な戦闘は確認されているが、条約発効を受け、朝鮮人民軍部隊の戦闘参加が本格化し、追加派兵も行われる可能性がある。 クルスク州には、ロシア側の兵力約5万人が投入され、露側が近く大規模攻勢に出る可能性が指摘されている。 北朝鮮の将兵も一部加わっているとみられる。 北朝鮮の憲法上、条約の批准は国会に当たる最高人民会議が担うが、 「重要条約」 については国務委員長を務める金氏の権限で批准できる。 条約発効を受け、ロシアから北朝鮮への核・ミサイル分野での軍事技術の提供が加速する事態も懸念される。 ウクライナへの支援継続を再確認 パリで英仏首脳が会談 2024/11/11 23:09 https://www.sankei.com/article/20241111-UWAFD2JD2FPX5JCSKIKCPRNCK4/ フランスのマクロン大統領とスターマー英首相は2024年11月11日、パリのエリゼ宮(フランス大統領府)で会談し、ロシアの侵略を受けたウクライナへの支援継続の決意を再確認した。フランスメディアが伝えた。 米大統領選でウクライナ支援に消極的とされるトランプ前大統領が勝利し、継続支援に暗雲が垂れ込めている中、欧州の主要国である英仏が結束を新たにした。 英首相報道官によると、両首脳はパレスチナ自治区ガザとレバノンの情勢に深い懸念を強調した。 スターマー氏は第1次大戦休戦記念日の式典に出席するためパリを訪れた。(共同) トランプ氏、プーチン大統領に初電話 ウクライナで忠告「戦争を拡大しないよう」 米報道 2024/11/11 7:51 https://www.sankei.com/article/20241111-47PQYEWH2FL7ZNWDOQWNOHC2BM/?outputType=theme_uspe 米紙ワシントン・ポスト電子版は2024年11月10日、トランプ次期大統領がロシアのプーチン大統領と電話会談し、ウクライナでの戦争を拡大しないよう忠告したと報じた。 2024年11月7日に実施されたという。 トランプ氏の大統領選での勝利確定後、プーチン氏と話すのは初めてとしている。 同紙は関係者の話として、トランプ氏がプーチン氏に対し、欧州には多数の米軍が駐留していると念押ししたと伝えた。 両氏は欧州の平和について話し合い、トランプ氏は 「ウクライナ戦争の早期解決」 に関して、今後も協議を続ける意向を示したという。 トランプ氏は大統領選期間中、プーチン氏との関係が良好だとして 「戦争を24時間で終わらせる」 と主張してきたが、具体的な方法は示していない。 同紙によると、ロシアが占領した一部の領土を維持する形での取引を支持する考えを示しており、プーチン氏にも簡単に提起したという。 ウクライナ側は電話会談実施について通知されたが、異議は唱えなかった。(共同) 北朝鮮兵とロシア軍部隊「5万人」が大規模攻勢か クルスク州「数日内に可能性」米紙報道 2024/11/11 1:01 https://www.sankei.com/article/20241111-3QQPIZOR6ZNETMY4HLXPIZFKIU/ 米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は2024年11月10日、ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州に派遣された北朝鮮兵とロシア軍部隊の計約5万人が、数日内に大規模攻勢に出る可能性があると報じた。 米国とウクライナの当局者の話としている。 クルスク州では既に北朝鮮兵の戦闘参加が確認されているが、より規模の大きい交戦に発展する恐れが出てきた。 同紙は、ロシア軍がクルスク州でウクライナに制圧された領土の半分を既に奪還したと分析。 北朝鮮兵も加わる今回の大規模攻勢で、ウクライナ軍を一層後退させる狙いがあるとみられる。 同紙などによると、クルスク州には1万人以上の北朝鮮兵が配置され、攻撃部隊と後方支援部隊に分かれている。 ロシア軍から迫撃砲や突撃銃、暗視装置を供与され砲撃や塹壕攻撃の訓練を受けた。 米当局者は、多くの北朝鮮兵が装甲車を伴わず歩兵として戦うと指摘。 ウクライナ軍の砲撃や無人機攻撃により甚大な損失が出るとの見方を示した。(共同) トランプ氏の元顧問、ウクライナのクリミア奪還「非現実的」 ゼレンスキー氏は批判 2024/11/10 7:10 https://www.sankei.com/article/20241110-ZCZZR7JO6JPSTA6KRPR67JPMTQ/ 米大統領選で勝利したトランプ次期大統領の元顧問ブライアン・ランザ氏は、ロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア半島について、ウクライナが奪還するのは非現実的で 「米国の目標ではない」 と述べた。 英BBC放送が2024年11月9日報じた。 ウクライナは領土奪還より和平実現に重点を置くべきだとも訴えた。 領土の一体性回復を主張するウクライナの立場と相容れず、ゼレンスキー大統領の顧問はランザ氏の発言を批判した。 BBCによるとトランプ氏側の広報担当者は、ランザ氏について 「トランプ氏のために働いているわけでなく(意見を)代弁しているわけでもない」 と指摘。 ランザ氏は選挙後に顧問を辞め、次期政権で政策立案に関わることはないとされる。 ランザ氏は 「ゼレンスキー氏はクリミア奪還後に平和が訪れると述べているが、クリミアはもう消滅したと伝えたい」 と持論を展開した。 戦争を終わらせるためにも、ウクライナは現実的な和平案を検討する必要があるとも述べた。(共同) ブリンケン米国務長官、支援継続を確認 英独外相と電話会談、ウクライナ協議 2024/11/9 12:41 https://www.sankei.com/article/20241109-I6SYLC2JXFNIDCTWER5Q5W6SMM/ ブリンケン米国務長官は2024年11月8日、英国のラミー外相、ドイツのベーアボック外相と相次いで電話会談した。 トランプ次期大統領の来年2025年1月の就任を前に、ロシアが侵攻するウクライナへの軍事支援を続ける重要性を確認した。 北朝鮮のロシア派兵による影響についても意見交換した。 アラブ首長国連邦(UAE)のアブドラ外相、サウジアラビアのファイサル外相ともそれぞれ電話会談した。 イスラエルが攻撃を続けるパレスチナ自治区ガザやレバノンでの停戦に向け、努力を続ける姿勢を強調した。(共同) ゼレンスキー大統領、東部ドネツク州の戦況が「最も困難」 露が攻勢強める 2024/11/9 9:56 国際 https://www.sankei.com/article/20241109-E53XXQQCPFKGDGJP3CD7MV3SOU/ ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月8日の動画声明で、ロシアの侵攻で東部ドネツク州の要衝ポクロウシクとクラホベの両方面の戦況が 「最も困難だ」 と表明した。 ロシアは同州で攻勢を強めており、集落を次々と制圧。 ウクライナは守勢に回っている。 ポクロウシクは前線に兵員や武器を送り込む兵たん拠点。 ロシア軍は早期制圧を目指しており、ドネツク州全域掌握の足掛かりにしたい考えだ。 一方、首都キーウ(キエフ)では無人機攻撃が頻発している。 2024年11月7日には、エストニアの駐ウクライナ大使公邸が入る高層ビルを直撃し、火災が発生した。 大使に怪我はなく 「被害は建物の外観のみで、幸いなことに負傷者はいなかった」 と述べた。 ウクライナメディアが2024年11月8日に報じた。(共同) 露朝の軍事協力拡大を非難 NATO意思決定機関「インド太平洋地域にも影響」 2024/11/9 9:54 https://www.sankei.com/article/20241109-I5LASUZCKVIKPJRKSN3R45XVEU/ 北大西洋条約機構(NATO)の意思決定機関である北大西洋理事会は2024年11月8日、ウクライナを侵略したロシアが北朝鮮と軍事協力を拡大し、戦火を広げているとして 「強く非難する」 との声明を発表した。 声明には日韓とオーストラリア、ニュージーランドも賛同していると明記した。 声明は 「露朝による軍事協力の深化は欧州・大西洋地域の安全保障に深刻な打撃となる他、インド太平洋地域にも影響を及ぼす」 と訴え、北朝鮮との兵器の取引などを禁じた国連安全保障理事会決議を順守するようロシアに要求した。 また、ラブロフ露外相が2024年9月26日、 「北朝鮮の非核化という概念は意味を失った」 「ロシアにとって問題は存在しない」 との見解を発表したことに対し、世界的な核不拡散体制を損ね、地域の緊張を一層増大させるもので 「容認できない」 と強調した。 声明はその上で、全ての国々に対し、ロシアの侵略行為への一切の支援を断つよう要請した。 米、ウクライナ国内で戦闘機や防空システムなど兵器を修繕 軍事企業の活動禁止を解除 2024/11/9 7:42 https://www.sankei.com/article/20241109-GWDMYBOFWNO2FNICZMM3XRBOTE/ 米CNNテレビは2024年11月8日、ロシアが侵攻するウクライナでの米軍事企業の活動を事実上禁じてきたバイデン政権が、今月2024年11月初めに禁止措置を解除したと報じた。 米国製F16戦闘機や防空システム「パトリオット」を含め、米国などが提供してきた兵器の維持や修繕が、ウクライナ国内で可能になる。 国防総省当局者は、米企業が兵器を補修して素早く戦闘地域に戻せるようになると期待した。 企業の活動拠点は前線から離れた場所になると説明した。(共同) 米国産LNGの輸入検討 EU、トランプ氏意識 ロシアからの切り替え可能か 2024/11/9 7:26 https://www.sankei.com/article/20241109-FUMAER7T65KIFDT7NF7NERP4J4/ 欧州連合(EU)行政執行機関トップのフォンデアライエン欧州委員長は2024年11月8日、ウクライナに侵攻するロシアからの液化天然ガス(LNG)の輸入を米国産に切り替えることが可能かどうか検討する意向を示した。 トランプ次期米大統領を意識し、交渉カードとして利用する考えとみられる。 ハンガリーの首都ブダペストで行われたEU非公式首脳会議後の記者会見で述べた。 加盟国の首脳らは非公式首脳会議でトランプ次期政権への対応を協議し、安全保障や貿易面の関係強化を目指す方針で一致した。 フォンデアライエン氏は 「我々は、未だにロシアから多くのLNGを輸入している」 「なぜそれを米国産に置き換えないのか」 と問題提起。 「米国産はより安価で、エネルギー価格を引き下げることに繋がる」 とロシア産からの切り替えの利点を強調した。 露と北朝鮮の軍事協力拡大を非難 NATO意思決定機関「インド太平洋地域にも影響」 2024/11/9 6:44 https://www.sankei.com/article/20241109-26KHSSSV3JOZ7L7LHLZB5KNM7I/ 北大西洋条約機構(NATO)の意思決定機関、北大西洋理事会は2024年11月8日の声明で、ロシアと北朝鮮の軍事協力拡大を 「インド太平洋地域にも影響を及ぼす」 と非難した。 ウクライナや日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドも声明に賛同していると明記した。 北朝鮮が 「弾道ミサイルや数百万発の弾薬を提供してロシアを支援している」 「戦闘部隊の展開は、ロシアのウクライナに対する違法な侵略への支援を危険なまでに拡大させる」 と指摘。 「ロ朝の協力拡大は国連安全保障理事会決議に違反する」 「ロシアが安保理常任理事国であることを考えれば悪質だ」 と批判した。(共同) トランプ氏、プーチン露大統領との会談に意欲 「話すことになる」とNBCインタビューで 2024/11/8 21:59 https://www.sankei.com/article/20241108-4DT35QB2GRI3TFAGWWE4763OK4/?outputType=theme_uspe 米大統領選で勝利したトランプ次期大統領は2024年11月7日、NBCテレビのインタビューで、ロシアのプーチン大統領と 「話すことになると思う」 と述べ、会談に意欲を示した。 トランプ氏は選挙戦で、ロシアのウクライナ侵略に関して 「戦争を終わらせる」 と何度も表明し、プーチン氏らと交渉する方針を示してきた。 トランプ氏は2024年9月、訪米したウクライナのゼレンスキー大統領とニューヨークで会談し、 「プーチン氏とも良い関係にある」 と強調。 「大統領に就任するよりも前に良い結果をもたらすことができる」 と語り、和平実現への自信を示した。 トランプ氏はこれまで、ウクライナとロシアが歩み寄ることで 「暴力を終わらせ、繁栄への道を切り開く交渉ができる」 と訴えてきた。 ただ、交渉についての具体的内容は示していない。 トランプ氏は、ウクライナの戦争が続けば 「第三次世界大戦に突入する」 として戦争終結を優先する立場だ。 プーチン氏、対日関係構築「用意がある」 露撤退の日系企業に「どうぞ戻ってきて」 2024/11/8 18:54 https://www.sankei.com/article/20241108-MLRMYNBMRRJGZAPYAIKDNOCQPI/ ロシアのプーチン大統領は2024年11月7日、日本との平和条約締結交渉に関し、ロシア側は色丹・歯舞の2島引き渡しを明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎に 「何ができるか考えていたが、日本側が突然、我々に制裁を科した」 と述べた。 今後、対日関係構築の用意があるとも表明した。 ロシア南部ソチで開催された有識者らが参集した 「ワルダイ会議」 で笹川平和財団の畔蒜泰助上席研究員の質問に答えた。 プーチン氏は 「我々が日本にどんな悪いことをしたというのか」 と主張し、日本の対露制裁は 「米国の命令を受けたからだ」 と強調した。 プーチン氏はまた隣国日本との関係は 「歴史的に悲劇的な時期もあったが、誇らしい時期もあった」 と指摘。 ウクライナ侵攻後にロシア市場を去った日本企業を念頭に 「どうぞ戻ってきてください」 と訴えた。(共同) 露軍がウクライナ南部を誘導爆弾で攻撃 4人死亡、乳児や1歳児ら40人負傷 病院も破壊 2024/11/8 11:19 https://www.sankei.com/article/20241108-ZIDMKB46YZPDLLGEZUL4XD2KHI/ ウクライナ南部ザポロジエ州で2024年11月7日、ロシア軍の誘導爆弾による攻撃があり、4人が死亡、生後4カ月の女児や1歳男児らを含む約40人が負傷した。 地元当局が明らかにした。 住宅や病院が破壊された。 ゼレンスキー大統領は通信アプリで 「ロシアは人々の死に喜びを感じている」 と非難。 ザポロジエ州では2024年11月5日に6人が死亡するミサイル攻撃があったばかりだった。(共同) ゼレンスキー氏、北朝鮮軍「損害受けている」と発言 ロシア西部クルスク州での戦闘で 2024/11/8 9:50 https://www.sankei.com/article/20241108-KXWNTKIJ2JIWFIAI2VHEZBXSQA/ ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、ウクライナ軍が越境攻撃により一部を占領下に置いている露西部クルスク州で、露軍側で参戦した北朝鮮軍が 「既に損害を受けている」 と述べた。 訪問先のハンガリーで開いた記者会見での発言をウクライナメディアが伝えた。 ゼレンスキー氏はクルスク州に1万1千人の北朝鮮軍が駐留し、一部がウクライナ軍との戦闘に参加していると指摘。 北朝鮮軍に損害が出ているのは 「事実だ」 とした。 これに先立ち、ウクライナのウメロフ国防相は韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、ウクライナ軍と北朝鮮軍の交戦があったと公表。 米メディアも米当局者の話として、交戦により北朝鮮軍に 「相当数」 の戦死者が出たと報じていた。 ウクライナの有力軍事メディア 「ディープステート」 は2024年11月7日、露軍がクルスク州で攻勢を強めていると伝えた。 タス通信によると、プーチン露大統領は2024年11月4日、 「今こそクルスク州の敵を掃討する時だ」 と述べ、領土奪還を加速させる考えを示していた。 ウクライナ大統領、トランプ氏を「停戦は危険」とけん制 ロシアの北朝鮮兵死傷も明かす 2024/11/8 8:27 https://www.sankei.com/article/20241108-V2Q64PJKOZM3XJVZDUOCP7W5ZE/ ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、ブダペストで記者会見し、米大統領選で勝利したトランプ前大統領がロシアとの戦いに停戦圧力をかけることを警戒し、 「ウクライナの安全を保証せずに、停戦を急ぐのは危険だ」 と述べた。 ゼレンスキー氏の発言は、欧州連合(EU)と近隣諸国による 「欧州政治共同体(EPC)」 首脳会合後の記者会見でのもの。 会合でホスト役であるハンガリーのオルバン首相が、トランプ氏の勝利に勢いを得て停戦を急ぐよう訴え、 「西側で停戦を望む国は、米大統領選前より増えた」 と主張したのに反論した。 ゼレンスキー氏は、2024年11月6日にトランプ氏と電話会談したことに触れた上で、 「トランプ氏は早急に戦争を終結させたがるだろうが、実現するとは限らない」 「ロシアは非常に複雑な敵だ」 と述べた。 更に、 「戦後の事を考えずに停戦を主張するのは無責任」 「停戦を提案するのは、北大西洋条約機構(NATO)へのウクライナ加盟に反対する指導者だ」 と口調を荒らげた。 オルバン氏を念頭に置いた発言だ。 ゼレンスキー氏はまた、ロシアに派遣された北朝鮮兵にも言及した。 1万1千人が露西部クルスク州で戦闘に加わり、損失が出ていると指摘。 「政治的圧力を加えなければ、北朝鮮は派兵の数を増やすだろう」 と予測した。 プーチン大統領、トランプ氏とウクライナ情勢協議に意欲 北朝鮮との軍事演習排除せず 2024/11/8 8:20 https://www.sankei.com/article/20241108-3GS4WVS6V5M6RHZMAWCQVAZBFI/ ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ前大統領からウクライナ紛争の終結に向けた計画を聞く用意があるとし、協議に意欲を示した。 トランプ氏の勝利も祝福した。 露南部ソチで国内外のロシア専門家らを集めて開いた国際会議「バルダイ」の全体会合で発言した。 プーチン氏はトランプ氏と話し合う用意があるかと尋ねた司会者に 「ある」 と返答。 「ウクライナ紛争を終わらせられる」 とするトランプ氏の発言について 「関心を払うに値する」 と述べた。 ウクライナ紛争終結に向けたトランプ氏の計画の詳細は不明。 ただ、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は2024年11月6日、トランプ氏に近い消息筋3人の話として、 ▽ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)加盟を20年間凍結する ▽米国はロシアの再侵略を防ぐために大量の兵器をウクライナに供給する ▽現在の前線を停戦ラインとして非武装地帯を設ける 案が出ていると報じた。 だが、この案は、停戦条件に露軍の撤退を掲げるウクライナと、ウクライナのNATO非加盟や 「非軍事化」 を求めるロシアの立場に合致しておらず、仮にトランプ氏が提示しても両国が受け入れる保証はない。 プーチン氏は日露関係にも言及した。 ウクライナ侵略に伴い日本が対露制裁を発動したことについて 「ロシアは日本に害を与えていない」 「(制裁は)驚きだ」と発言。 日本が対露関係を改善する意欲を示せば、ロシアは拒否しないとも述べた。 プーチン氏は、ロシアが北朝鮮と事実上の軍事同盟条約を結んだことに関し、旧ソ連時代の両国関係に戻っただけだと説明。 合同軍事演習を行う可能性を排除しなかった。 また、台湾情勢を巡る緊張の責任は中国ではなくNATO側にあるとし、米国は中露封じ込めではなく米中露の協力を模索すべきだとした。 バイデン政権、任期中にウクライナ軍事支援実行へ全力 トランプ氏が大統領就任後は中止も 2024/11/8 8:15 https://www.sankei.com/article/20241108-53DQ2T5AAFPIPMIODNNSLAINEE/ 米国務省のミラー報道官は2024年11月7日、来年2025年1月までのバイデン政権の任期中に、これまでに議会で可決されたウクライナへの軍事支援のうち、まだ実行されていない分を迅速に届けるため全力を尽くすと強調した。 米メディアによると、60億ドル(約9117億円)以上に相当する支援が残っている。 トランプ次期大統領は、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援継続に消極的な姿勢を見せている。 支援発表から実際にウクライナに兵器や装備が届くには時間がかかるケースもあるため、トランプ氏が来年2025年1月の就任後に兵器などの発送を中止する可能性がある。 ミラー氏によると、ブリンケン国務長官はトランプ氏の就任前に、ウクライナがロシアに対して 「可能な限り優位な立場」 を確保することが重要だと強調したという。(共同) ロシアのプーチン大統領、トランプ氏と対話の用意 ウクライナを巡り 2024/11/8 7:34 https://www.sankei.com/article/20241108-2MG4Y3GIGRPOVKL5EBOG36HZVQ/ ロシアのプーチン大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ次期大統領がロシアとの関係を修復し、ウクライナ危機の終結に寄与する意向を示していることは 「少なくとも注目に値する」 と語り、トランプ氏と対話の用意があると述べた。 ロシア南部ソチで開催された国内外の有識者が集まる討論フォーラム「ワルダイ会議」で述べた。 プーチン氏はトランプ氏の勝利に祝意を示した。(共同) 北朝鮮兵、ロシア西部での戦闘参加で死傷 ウクライナのゼレンスキー大統領が初確認 2024/11/8 7:25 https://www.sankei.com/article/20241108-XETDATPT4JLEZPIMC3ZRZQZTGY/ ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵がウクライナ軍との戦闘に参加し、死傷者を出したと述べた。 人数は明らかにしなかった。 訪問先のハンガリーの首都ブダペストで記者会見した。 ゼレンスキー氏が、クルスク州の戦闘で北朝鮮兵が死傷したと確認したのは初めて。 ゼレンスキー氏は会見で、クルスク州には1万1千人の北朝鮮兵が配置されており 「その一部が戦闘に加わった」 と指摘した。 米紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、米当局者の話として、クルスク州でウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦し 「かなりの数」 の北朝鮮兵が死亡したと報じていた。 ウクライナ外務省のチーヒー報道官は2024年11月7日、首都キーウ(キエフ)で記者会見し、北朝鮮兵の戦闘参加について 「ロシアが戦争を激化させている」 と批判し 「強力で断固たる対抗措置が必要だ」 と訴えた。 欧米供与の長射程兵器によるロシア領内への攻撃を容認するよう改めて要求した。(共同) ゼレンスキー氏、トランプ氏と電話会談 緊密な対話の維持で一致 2024/11/7 10:27 https://www.sankei.com/article/20241107-T5HCMSY7QNJIJBAPYQGQMHL3EE/?outputType=theme_uspe ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ前大統領と電話会談したとX(旧ツイッター)に投稿した。 ゼレンスキー氏はトランプ氏の勝利を 「歴史的だ」 と祝福。 「印象深い選挙戦」 によってこの勝利が可能になったとし、トランプ氏の家族と陣営の仕事ぶりを称賛したとした。 その上で 「我々は緊密な対話を維持し、協力を発展させることで合意した」 と指摘。 「強く揺るぎない米国のリーダーシップこそが世界と公平な平和のために死活的に重要だ」 とも述べた。 ロシアによるウクライナ侵略の解決に向けて米国に関与の継続を求めた形だ。 一方、ペスコフ露大統領報道官は2024年11月6日、プーチン大統領がトランプ氏を祝福する計画はないと明らかにした。 ただ、プーチン氏は米国との対話に前向きだとも説明した。 北朝鮮兵、ロシア西部クルスクで4日に戦闘参加 ロイターが報じる 2024/11/7 7:27 https://www.sankei.com/article/20241107-ANWRHCR3T5JVLBLWG4GIEZSYP4/ ロイター通信は2024年11月6日、ウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で今月2024年11月4日、北朝鮮兵が戦闘に参加したと報じた。 米当局者の話として伝えた。 死傷者が出たかどうかは不明だという。 ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長によると、ウクライナ軍はクルスク州で今月2024年11月2日か3日に、北朝鮮兵が配置された拠点を砲撃した。 米紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、ウクライナ軍との交戦で 「かなりの数」 の北朝鮮兵が死亡したと報じていた。 今後、戦闘が本格化する恐れがある。 複数のウクライナメディアによると、同国当局が2024年11月6日、カスピ海に面したロシア南部ダゲスタン共和国のカスピースクの軍拠点を無人機で攻撃し、複数の艦船を損傷させた。 カスピースクにはロシア海軍のカスピ小艦隊の拠点がある。(共同) <正論>金正恩政権の打倒を目標にせよ 龍谷大学教授・李相哲 2024/11/7 8:00 https://www.sankei.com/article/20241107-LDZW3EUR2NOM5FU5WSOB3QZSHA/ 北朝鮮の金正恩総書記のなりふり構わぬ振る舞いが目に余る。 これまでナイフを手に村の端っこでうろついていたチンピラ(悪童)が、今や手下にピストルを持たせ、村(地球)全体をひっかき回そうとしている。 中東やアフリカの薄暗い危険地域に潜り込み武器を売り捌き、紛争を煽って利益を得ていた北朝鮮が、堂々とロシアに武器と傭兵を供給するに至った。 韓国の金龍顕(キムヨンヒョン)国防相によれば、北朝鮮は 「ロシアに砲弾1000万発、ミサイル1000基を供給」 「軍人を傭兵として売り渡している」 という。 ■派兵は国益のためではない 金総書記が国際社会の目を盗み、人民に噓をついてまでロシアへ武器を供与、 「傭兵」 を送り込む目的は破綻状態の国内経済を立て直すためでも、飢えに苦しむ人民を救うためでもない。 その見返りに政権を支える武力向上に必要な資金を得ること、一族と周辺の贅沢三昧の生活を保障し、ロシアを味方につけ米国や韓国、ひいては国際社会の政権への圧力を跳ね返し金王朝を永続させるためだ。 このように大胆になったのには国際社会の無策の責任が大きい。 政権維持のため住民を奴隷状態のまま国家という名の監獄に監禁、外国の映像を見ただけで公開処刑を命じるなど組織的かつ継続的に反人道的罪を犯しているが、国際社会はそれを阻止できずにいる。 ロシアに送られる若い兵士たちは命の保証もないまま、家族と別れを告げる自由すら奪われ、派兵事実を知ろうとする家族は当局によって強制的に社会から隔離されている。 国際社会はこれまで、国連人権理事会を通して4年半周期に加盟国の人権状況を系統的に点検することにし、5年前に、深刻かつ組織的な人権侵害が行われている北朝鮮に対し262の勧告事項を伝達した。 公開処刑の中断など 「生命権の保障や食糧および基本的人権の改善」 を勧告するもので、今年2024年11月7日までに過去5年間の勧告事項履行状況を報告することになっていた。 北朝鮮がこのような生温い勧告に耳を傾けるはずがないのは火を見るよりも明らかだ。 韓国メディアによれば近年、北朝鮮では国連の人権改善の要求に反し、むしろ公開処刑を増やし、生命権保障など、人間の基本的権利を恣意的に侵害している。 ■核放棄だけではダメだ 国際社会が金氏に寛大だったのも事実だ。 国連は核の放棄は迫っていても、他の不道徳な振る舞いには目を瞑り許してきた。 住民を飢え死にさせながら、高級車を乗り回し、最高級ワインを楽しみ、豪華ヨットで夏の休暇を楽しんでも、金氏が不利益を被るような厳しい措置は取れていない。 贅沢品の輸入に制裁を加えることにはしているものの最近、ソウルで会った北朝鮮の元銀行幹部は 「国連制裁で金氏自身が困ることはなかった」 「国家は破綻状態だが、彼は人民の面倒を見る必要がなくなったから個人の金庫が枯渇することはまずない」 と話した。 父の金正日氏は武器、偽ドル、麻薬、たばこ密輸で国際制裁をかいくぐり、正恩氏は金塊の密貿易、暗号通貨の奪取でカネを調達している。 北朝鮮は最早国家ではなく犯罪集団に変質したと言える。 では、我々はどうすればよいか。 これまで以上に制裁を強化する方法もあるだろう。 しかし北朝鮮という国家を疲弊させることには成功しているが、金氏の生活を疲弊させることには失敗した。 金氏を対話の場に引きずり出す方法もあるだろう。 しかし、北朝鮮にとって話し合いは、あくまで敵を油断させ、時間を稼ぐ戦術に過ぎないということは数十年の経験から学んだはずだ。 他に金氏を国際刑事裁判所に提訴する方法などもあり得る。 しかしそのような方法全てが今や虚しく思えるだけだ。 逆に国際社会が北朝鮮問題の扱いを巡りモタモタしているうちに金氏は核を手にし、ロシアと同盟を結ぶなどして怪物に変貌しつつある。 放置すれば近い将来、ロシアを東アジアに連れ込み、日本や韓国を脅迫するだろう。 金氏は最近、新型弾道ミサイル 「最終完結版」 と称する火星19の発射実験後、 「敵に我々の意思を知らせた」 と力を誇示した。 韓国情報当局によれば金氏は最近、課長級以上の幹部に 「韓国を占領する大事変を迎える準備をしろ」 という命令を下したという。 ■必要なのは能力でなく意志 韓国の国防相は最近、国会の国政監査場で 「我々は北朝鮮に勝てるのか」 という野党議員の質問に、 「我々が勝つに決まってる」 「北には最高尊厳はただ1人、韓国には5000万もの尊厳がいる」 と答えた。 この発言は北朝鮮という組織体に頭は1つで、その金氏を排除すれば組織も細胞も死ぬという意味だ。 事実上、労働党の末端組織を北朝鮮では 「細胞組織」 という。 拉致問題もそうだが、北朝鮮問題を根本的に解決するには金政権を打倒するしかない。 今なら日米韓にはそれを実行する充分な能力がある。 残るは意志の問題ではないか。 トランプ氏復帰、世界中が注視 ウクライナへの軍事支援に変化も 中国「不確実性増す」 2024/11/6 21:30 https://www.sankei.com/article/20241106-YY2Q7QAJBZPXVJTOEJXXEK6S5E/?outputType=theme_uspe 米共和党のトランプ前大統領と、民主党のハリス副大統領が対決した2024年11月5日の米大統領選を世界各国は強い関心を持って注視した。 ロシアのウクライナ侵略を巡り、ウクライナへの支援から撤退する可能性のあるトランプ氏が勝利したことを欧州は警戒。 ロシアは歓迎しているとみられる。 トランプ氏の勝利で中国は 「不確実性」 が増すと予測。 混沌とする中東情勢は同氏の復帰で新たな局面を迎えそうだ。 ■欧州、NATO結束で不安 米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利したことで、欧州では米国がウクライナ支援から撤退し、欧州安全保障に危機をもたらすとの警戒感が出ている。 フランスのマクロン大統領は2024年11月6日にX(旧ツイッター)でトランプ氏の勝利を祝福した上で、 「ドイツのショルツ首相とも話し合った」 「新たな環境の中で、我々は欧州をより強く、結束させるために働く」 と投稿。 独仏で欧州連合(EU)を牽引し、新政権のもとで新たな米欧関係の構築を目指す構えを示した。 トランプ氏はこれまで、欧州加盟国が防衛費の負担を増やさなければ、ロシアが将来、欧州を攻撃しても防衛しないと述べている。 北大西洋条約機構(NATO)の結束に不安が広がる中、ルッテNATO事務総長は2024年11月6日、 「強さによる平和を推進するため、再び協力できることを楽しみにしている」 とXに投稿した。 先月の欧州世論調査では、ドイツで64%、フランスでは61%が 「安全保障のためにはハリス副大統領の勝利が望ましい」 と回答していた。 トランプ氏は国内産業保護のため輸入品に高関税をかけると公言しており、米EU間の貿易摩擦は不可避となる見通しが強い。 EUの貿易大国ドイツで特に警戒が強まっている。 トランプ氏は2024年10月末、EUについて 「彼らは我々の車や農作物を買わずに、膨大な量の車を売っている」 「代償を払わせる」 と発言した。 ■露、ウクライナ降伏への圧力期待 ウクライナ侵略を巡って同国の 「降伏」 による早期の戦闘終結を実現させたいロシアは米大統領選で、ウクライナに停戦圧力を加えたり、軍事支援を停止したりする可能性がある米共和党のトランプ前大統領が勝利したことを歓迎しているとみられる。 ペスコフ露大統領報道官は2024年11月6日、 「プーチン大統領は一貫して対話に前向きだ」 とトランプ氏との電話会談を排除しなかった。 ウクライナでの停戦に向けて米国が動くかどうかをロシアは注視するとも述べた。 プーチン氏は2024年10月下旬、トランプ氏が停戦の実現に尽力する意向を示しているとし、 「(停戦に関する)そうした発言は誰からのものであろうと歓迎する」 と表明。 また、 「(戦争の)帰結はロシアに有利なものであるべきだ」 「(停戦の内容は)戦場の現実に立脚すべきだという点に関してロシアは譲歩しない」 と述べた一方、ロシアには 「合理的な妥協」 を行う用意があるとも主張した。 プーチン氏は従来、停戦に応じる条件として、ウクライナが南部クリミア半島と東・南部4州全域をロシアに割譲することや、NATO加盟を否定することを提示。 ただ、露軍も疲弊しており、4州全域を軍事的に掌握するのは困難だとの見方が露国内でも出ている。 トランプ氏が今後、ロシアとウクライナ双方に硬軟織り交ぜて停戦を促した場合、プーチン氏が4州全域の割譲要求を取り下げ、現在の前線を停戦ラインとすることを認めるなど一定の 「妥協」 に応じる可能性はゼロではない。 ■韓国、対北で安保体制の維持強調 北朝鮮がウクライナを侵略するロシアへ派兵するなど、安全保障情勢が厳しさを増す中、韓国では、米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことを受け、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がバイデン米大統領、岸田文雄前首相と築いた日米韓の対北安保協力体制が揺らぎかねないとの不安感が高まっている。 トランプ氏は在任中、 「裕福な国」 である韓国が米国の軍事力に 「ただ乗りしている」 と主張し、在韓米軍の駐留経費を巡り、韓国に大幅な負担増を迫った経緯がある。 このため、韓国は2024年10月、トランプ氏の返り咲きに備え、2026年以降の駐留経費負担を決める協定に早々に合意。 選挙直前の今月2024年11月4日、駆け込むように署名を済ませた。 尹氏は2024年11月6日、Xでトランプ氏への祝意を示した上で、トランプ氏が 「これまで見せてきた強いリーダーシップ」 を評価。 米韓が今後、緊密に協力していくことに期待を表明した。 韓国大統領府高官は同日、ロシア派兵で北朝鮮の脅威が増している点を指摘。 「韓国政府は安保が一寸も揺るがないよう米国の新政権と完璧な安保体制を築き上げていく」 と述べ、米新政権下でも安保協力を維持していく方針を強調した。 ■中国、関税引き上げ警戒 米大統領選で共和党のトランプ前大統領、民主党のハリス副大統領のどちらが勝利しても、中国では米国の対中圧力は緩和されないとの見方が支配的だった。 浙江外国語学院米国研究センター主任の王冲氏は 「誰が大統領になろうとも中米関係で小春日和が実現するのは難しく、劇的な好転を実現するのは更に難しい」 との見解を選挙前に中国メディアに寄せた。 王氏は、バイデン大統領の対中路線を継続すると見込まれたハリス氏に対し、トランプ氏の路線では 「不確実性と予見不可能性が増す」 と警戒する。 中国側は、トランプ氏が大統領1期目で見せた 「不確実性」 に神経を尖らせる。 トランプ氏は既に中国製品に60%の関税を課す方針を表明しており、実現すれば、景気低迷下にある中国経済には逆風だ。 中国が 「核心的利益」 と位置付ける台湾問題でも、トランプ氏は中国が台湾に侵攻すれば 「150〜200%」 の関税を課すと発言している。 一方で、中国は米政権の圧力継続を見越し、ここ1年ほどは米国を念頭に置いた外交を展開してきた。 まずは米国の同盟国などの切り崩しだ。 日米豪印の枠組み「クアッド」の一角をなすインド、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」とクアッド双方に入るオーストラリアとは、それぞれ悪化していた関係の改善に動いた。 次にグローバルサウス(南半球を中心とする新興・途上国)の取り込みにも力を入れ、中国やロシアなど主要新興国でつくる「BRICs」の枠組み拡大などを進めた。 日中外交筋は 「中国はこの1年間の取り組みを通じ、誰が米大統領になっても対応可能だと自信を持っているのではないか」 と指摘する。 ■台湾、有事の防衛で懸念残る 台湾当局は、米大統領選の結果が台湾海峡の平和と安定に影響を与えるとみて注視している。 「米国の台湾支持は超党派の共通認識」(米当局者) とはいえ、バイデン米大統領が繰り返し台湾防衛を明言してきたのに対して共和党のトランプ候補の姿勢は曖昧さが増しており、台湾側には懸念も残る。 トランプ氏は 「台湾は(米国に)防衛費を支払うべきだ」 と主張し、域内総生産(GDP)比10%の防衛費支出を台湾に要求。 これは歳出の8割超にあたる非現実的な数字だ。 更に台湾が 「半導体ビジネスを米国から奪った」 とし、台湾製半導体への高関税も示唆した。 世界的な供給網の中核として、中国による台湾侵攻を抑止する役割への期待から 「シリコンの盾」 と呼ばれる台湾の半導体産業に、トランプ氏の存在は大きな影を落とす。 ただトランプ氏に対しては悲観論だけではない。 当局系シンクタンクの安全保障研究者は、大規模な兵器購入を台湾に求める同氏の勝利で 「(最新鋭ステルス戦闘機の)F35などの高度な兵器を買うチャンスでもある」 と指摘する。 また与党、民主進歩党系の政治研究者も 「民進党は前回の米大統領選で、台湾との関係が良好だったトランプ氏の再選を望んでおり、バイデン氏の当選に焦りもあった」 「今回はどちらでも構わない」 と話す。 一方、中国に融和的な最大野党の中国国民党は、米中間の緊張を高める可能性が大きいとみられるトランプ氏をより警戒する。 「米国が中国に対抗するためのコマとして台湾を利用する」(国民党系の政治学者) との懸念を持つためだ。 ■対イラン政策、一変の公算 パレスチナ自治区ガザやレバノンで戦闘を続けるイスラエルと、その宿敵イランに米国がどう対処するのか注目されるだけに、中東諸国は強い関心を持って米大統領選の行方を見つめた。 イスラエルで2024年10月末に公表された世論調査結果で、次期米大統領はトランプ氏が好ましいとの回答が全体の66%を占め、ハリス氏との回答は17%だった。 それも当然の結果と言える。 2017年から4年間の大統領任期中、トランプ氏はそれまでの米外交政策を変更してエルサレムをイスラエルの首都と認定するなど、同国寄りの政策を貫いた。 特に戦闘が続く現在では、激しい攻撃で高まる国際的批判をかわす上でも最大の後ろ盾になるとの期待が大きい。 イスラエルのネタニヤフ首相は2024年11月6日、トランプ氏が勝利したことを受け、 「歴史的に最も偉大な(大統領への)復帰だ」 「米国の新たな始まりとなる」 と祝意を示した。 一方、イランはトランプ氏復帰に警戒を強めている。 イランが2024年10月初めにミサイル約180発でイスラエルを攻撃した際、トランプ氏は 「(イスラエルは)イランの核施設を攻撃すべきだ」 と述べた。 今後、中国などとの原油のヤミ取引の監視を強化するなど、イランに対する 「最大限の圧力」 政策が復活する公算が大きい。 イラン政府のモハジェラニ報道官は2024年11月6日、 「米国の選挙はイラン人の暮らしに影響しない」 と述べた。 ロイター通信がイランの通信社の報道として伝えた。 ウクライナの汚職対策で会合 G7各国専門家らタスクフォースで都内集結 2024/11/6 10:42 https://www.sankei.com/article/20241106-SGLSUSBPTFIPLCRFYHB2BMMG7A/ ウクライナで問題化している汚職の追放のため、先進7カ国(G7)が設置した 「汚職対策タスクフォース」 の第3回会合が2024年11月6日、東京都内で開かれた。 初の対面形式で、G7各国やウクライナ検察当局、国連開発計画(UNDP)などの専門家ら約40人が参加。 2日間に渡る協議で支援の課題を洗い出す。 過去2回はオンラインで開かれ、それぞれの活動状況を共有した。 今回は、効果的な支援のため、各国や各機関の取り組み内容に重複がないかどうかを確認。 ウクライナが抱える課題を改めて議論し、それぞれの活動に生かす。 ウクライナでは汚職が深刻で、喫緊の政治課題となっている。 昨年2023年7月に東京で開かれたG7司法相会合でタスクフォース設置が決まり、日本の法務省が事務局を担っている。 今年2024年8月には小泉龍司法相(当時)が、首都キーウ(キエフ)を訪れ、ウクライナとの間で法務・司法分野での協力に関する覚書に署名した。 交戦で北朝鮮兵死亡と米紙 当局者「かなりの数」 露軍と戦闘参加、日時不明 2024/11/6 10:40 https://www.sankei.com/article/20241106-M6HOWVK65ZMTZN6T7PNLGG56DQ/ 米有力紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、ウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、ウクライナ軍と北朝鮮兵が初めて交戦し、 「かなりの数」 の北朝鮮兵が死亡したと報じた。 匿名の米当局者の話としている。 ゼレンスキー大統領は2024年11月5日の声明で、北朝鮮兵との戦闘は 「世界の不安定化の新たなページを開く」 と述べ、戦争の局面が変わるとの考えを示した。 同紙によると、交戦は限定的で、北朝鮮兵はロシア軍部隊と共に戦闘に参加した。 交戦の日時は不明という。 ゼレンスキー氏は声明で 「戦争を拡大しようとするロシアの動きを失敗させなければならない」 と強調し、各国に支援を呼び掛けた。 ウクライナのウメロフ国防相は、韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮兵との間で限定的な交戦が初めて起きたと述べた。 ウメロフ氏も戦闘の日時や場所などは説明しなかった。(共同) ロシア派遣の北朝鮮兵と戦闘は「新局面」 ゼレンスキー氏が声明 各国に支援呼びかけ 2024/11/6 7:04 https://www.sankei.com/article/20241106-JKLPJCK43VOCPOVFBFQB7W2GWE/ ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月5日の声明で、ロシアに派遣された北朝鮮兵との戦闘は 「世界の不安定化の新たなページを開く」 と述べ、戦争の局面が変わるとの考えを示した。 戦闘の詳細は明らかにしなかった。 「戦争を拡大しようとするロシアの動きを失敗させなければならない」 と強調し、各国に支援を呼びかけた。 ウクライナのウメロフ国防相は、韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮兵との間で限定的な交戦が初めて起きたと述べた。 ウメロフ氏も戦闘の日時や場所などは説明しなかった。 ゼレンスキー氏は 「テロは十分な対抗措置がないと、ウイルスのように広がる」 「措置は十分で、強力でなければならない」 と訴えた。 今月2024年11月1日には米英独の3カ国を名指しして 「傍観しているだけだ」 と語り、対応の遅れを批判していた。(共同) ウクライナ国防相「北朝鮮軍と初交戦」明かす ロシア兵に偽装、1万5千人配置か 2024/11/5 13:59 https://www.sankei.com/article/20241105-YTVSUIZBOVOLLNMJKXDI5SAKCI/ ウクライナのウメロフ国防相は、韓国KBSテレビが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮からロシアへ派兵された朝鮮人民軍の部隊との初の交戦があったことを明らかにした。 ただ、 「小規模な交戦」 で、全ての兵力が動員された体系的なレベルではなかったとし、限定的な戦闘だった点を説明した。 いつどこでの交戦なのかは不明。 ウメロフ氏は、北朝鮮の将兵はロシア兵に偽装しており、死傷者や捕虜の有無を確かめるには身元確認が必要だとの認識も示した。 また、約3000人ずつの北朝鮮の部隊が5つ、計約1万5000人が前線の北東部や東部、南東部に分かれて配置されるとの予測にも言及。 数週間以内には配置を完了するとの見通しを示した。 韓国のソウル新聞は2024年11月5日までに、政府関係者の話として、北朝鮮兵約40人がウクライナとの戦線で死亡したと報じたが、韓国国防省報道官は2024年11月5日、 「確認できる内容がない」 と述べた。 金正恩が露朝同盟に縋る「斬首」回避 斎藤勉の眼 2024/11/5 10:00 https://www.sankei.com/article/20241105-PL2F5JZKEBNKZHMJ775I4FYV54/ 人命・人権に冷淡な独裁者同士の軍事同盟には大抵の場合、残忍な 「密約」 が隠されている。 その代表格がソ連のスターリンとナチス・ドイツのヒトラーが1939年8月に締結した独ソ不可侵条約だ。 2人の独裁者は条約の裏で交わした 「秘密議定書」 に基づき、翌1939年9月、ポーランドに東西から侵攻、第二次大戦が始まった。 ポーランドを消滅させたこの密約こそ、ヒトラーのユダヤ人大虐殺(ホロコースト)やスターリンのポーランド将兵大殺戮「カチンの森事件」(1940年)の悲劇を招く元凶となった。 独ソの野合から85年たった今年2024年6月、2人の暴君が軍事同盟へと突き進んだ。 ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記による 「包括的戦略パートナーシップ条約」 だ。 核心は 「一方が戦争状態になれば、遅滞なく軍事的その他の援助を提供する」 とする第4条だが、発表された全23条に 「秘密協定」 は付記されていない。 しかし、元露情報機関将校は条約締結後、米紙ウォールストリート・ジャーナルに 「条約は、ロシアがどう戦っているか、北朝鮮軍兵士が直接学ぶため、ウクライナに第1波の約千人を派遣する許可を与える―との秘密条項を含んでいる」 と明かした。 密約の存在は締結から4カ月後の2024年10月に裏付けられた。 「暴風軍団」 の異名を持つ精鋭特殊部隊 「第11軍団」 がウクライナ軍の越境攻撃が続く露西南部・クルスク州などに配備された。 朝鮮半島情勢に詳しい李相哲・龍谷大教授は 「2024年10月末の段階で1万1000人の北朝鮮兵がクルスクなどに集結した」 「露軍指揮下で占領地奪還の戦闘に投入されるとみるべきだ」 「中には20代前半の新米兵士も多い」 「彼らは軍事経験が乏しく、クルスクは隠れ場のない大平原だけに、ドローン攻撃などで大量の戦死者が出る可能性がある」 と指摘する。 北朝鮮が派兵の見返りに要求するのは当然、半島有事の際の露軍の介入だ。 李教授は、金総書記が有事の緊迫状態の中で最も恐れる自分に対する米韓などの 「斬首(暗殺)作戦」 を出来なくする手助けをロシアに縋(すが)ろうとする―とみる。 既に北朝鮮は大量の砲弾や弾道ミサイルをロシアに送っているが、喉から手が出るほどロシアから欲しいのは、日米韓に重大脅威となる原子力潜水艦や偵察衛星などの高度な技術だ。 李教授は 「これらの軍事技術は派遣された兵士の死傷者数に応じて供与されるのでは」 との見方を示す。 露朝密約の裏では北朝鮮兵の夥しい死傷者の発生が予想されるが、プーチン氏にとっては日々1200人超とされる自国の戦死者数を減らせ得るあり難い 「弾除(よ)け」 だ。 金氏にとっては 「兵士手当1人当たり年間450万円、戦死保険1千万円の契約を露側と交わしており、年間ざっと1千億円分もの外貨がそっくり、自分1人の懐に入る」(李教授)。 派遣兵は 「金づる」 だ。 兵士がたまたま生還すれば、ドローン戦など近代戦の実体験は半島有事に利用できるメリットもある。 哀れなことに、派兵家族には一銭も支払われないどころか、情報漏れ封じのため、家族ごと 「隔離」 「移住」 を強制されている。 ウクライナ側も千載一遇の 「脱北」 機会を得た兵士に多額の金銭で 「投降」 や 「韓国亡命」 を呼び掛ける心理作戦に着手する。 今日2024年11月5日に投票される米大統領選の結果を見据え、戦局をロシア有利に強引に転換させたい露朝連合軍の暴虐を世界は断じて許してはならない。 (論説委員) 北朝鮮兵1万人がロシア西部に到達、ウクライナ前線近くに配置か 米国が増派の動き監視 2024/11/5 7:18 https://www.sankei.com/article/20241105-5RHWER2F7ZNJZKJKI23NRCDGGQ/ 米国務省のミラー報道官は2024年11月4日の記者会見で、北朝鮮兵約1万人がロシア西部クルスク州に到達したと分析していると述べた。 同州ではウクライナが越境攻撃を続けており、当初ロシア入りした北朝鮮兵のほぼ全てが前線近くに配置されたとみられる。 国防総省のライダー報道官は、ロシアに派遣される北朝鮮兵が総勢1万1000〜1万2000人になるとの見解を示した上で、北朝鮮が更に増派するかどうかを 「注意深く監視する」 と話した。 ブリンケン国務長官は2024年10月31日、ロシア入りした北朝鮮兵は約1万人で、うち最大8000人がクルスク州入りしたと説明。 前線に投入するため、ロシアが基礎的な歩兵訓練を施しているとしていた。(共同) ウクライナ軍、北朝鮮が配置された拠点に砲撃か 北朝鮮兵の死傷者は不明 2024/11/4 23:00 https://www.sankei.com/article/20241104-N6SI67CRQ5OX5D5FZTS32MPHG4/ ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長は2024年11月4日、ウクライナが越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵が配置された拠点に対してウクライナ軍が砲撃したと述べた。 共同通信のオンラインインタビューに答えた。 北朝鮮兵の死傷者がいるかどうかは不明だとした。 北朝鮮兵に対するウクライナ軍の攻撃は初めてだとしている。 ゼレンスキー大統領や米国を含む関係国当局は攻撃を確認していない。 コバレンコ氏によると、ウクライナ軍は、クルスク州スジャ西方の拠点に対して砲撃した。 砲撃は2024年11月2日か3日に行われたと説明した。 現地情報などに基づいて、この拠点には攻撃時、北朝鮮兵が配置されていたことが確認されたと主張した。 コバレンコ氏はまた、2024年11月4日朝の時点で、ウクライナ軍に対する北朝鮮兵の攻撃は確認されていないと説明した。 「北朝鮮兵は近いうちにクルスク州での戦闘に投入されるとみている」 と分析した。(共同) ウクライナ軍、北朝鮮が配置された拠点に砲撃か 北朝鮮兵の死傷者は不明 2024/11/4 23:00 https://www.sankei.com/article/20241104-N6SI67CRQ5OX5D5FZTS32MPHG4/ ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長は2024年11月4日、ウクライナが越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵が配置された拠点に対してウクライナ軍が砲撃したと述べた。 共同通信のオンラインインタビューに答えた。 北朝鮮兵の死傷者がいるかどうかは不明だとした。 北朝鮮兵に対するウクライナ軍の攻撃は初めてだとしている。 ゼレンスキー大統領や米国を含む関係国当局は攻撃を確認していない。 コバレンコ氏によると、ウクライナ軍は、クルスク州スジャ西方の拠点に対して砲撃した。 砲撃は2024年11月2日か3日に行われたと説明した。 現地情報などに基づいて、この拠点には攻撃時、北朝鮮兵が配置されていたことが確認されたと主張した。 コバレンコ氏はまた、2024年11月4日朝の時点で、ウクライナ軍に対する北朝鮮兵の攻撃は確認されていないと説明した。 「北朝鮮兵は近いうちにクルスク州での戦闘に投入されるとみている」 と分析した。(共同) 国連、北朝鮮の派兵に懸念 「紛争の国際化回避を」 2024/11/4 10:14 https://www.sankei.com/article/20241104-N6OFIOB6NFIIZINKFONZGBZX3U/ 国連のグテレス事務総長は2024年11月3日、北朝鮮がウクライナに侵攻するロシアに派兵したと伝えられていることに対して 「懸念」 を表明した。 「紛争の国際化を避けるため、あらゆる手段が取られなければならない」 と加盟国に求めた。 グテレス氏は報道官を通じた声明で、北朝鮮の派兵が事実で、戦闘に加わるとすれば 「危険な緊張激化だ」 と指摘。 国連憲章や国際法に基づいたウクライナ和平の実現を訴えた。(共同) ロシア軍、ウクライナ東部要衝まで3キロに迫る ハリコフ州クピャンスク 2024/11/4 7:16 https://www.sankei.com/article/20241104-TFO6TD77CZP65PVKLWQY3BUJLE/ 英紙ガーディアンは2024年11月3日、ロシア軍がウクライナ東部ハリコフ州の要衝クピャンスクまで約3キロ未満に迫ったと報じた。 ロシアは東部で攻勢を強めており、市長は2024年10月初旬から状況が劇的に悪化したと指摘。 高齢者を中心に約1400人が避難せずに市内にとどまっていると明かした。 クピャンスクは州都ハリコフやイジュムにつながる幹線道路が集まる。 ウクライナが2022年9月に奪還したが、再び制圧される恐れがある。 ロシア国防省は2024年11月3日、ウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシクの南東約15キロにある集落を制圧したと発表した。 またロシア内務省の報道官は2024年11月3日、ウクライナへの特別軍事作戦に参加する外国人3344人が今年2024年に入ってロシア国籍を取得したと発表した。 プーチン大統領は今年2024年11月1月、国防省と志願兵契約を結んだ外国人は、簡素な手続きでロシア国籍を取得できるとする大統領令に署名していた。(共同) 米戦争研究所、北朝鮮のウクライナ派兵で報告書 実戦経験を将来の紛争に応用 対中依存脱却の狙いも 2024/11/3 9:27 https://www.sankei.com/article/20241103-ZCNBYNGSOJMTNIDYJMGYJ4BPEA/ 米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は2024年11月2日までに、北朝鮮がウクライナへの侵略を続けるロシアを支援するため部隊を派兵した戦略的狙いについて報告書を発表した。 朝鮮戦争以来となる通常戦争で得る最新の戦闘経験を、対韓国など将来の紛争に応用する目的があると分析。 北朝鮮の対露連携強化は中国への依存を弱めることになり、朝鮮半島を含むアジア太平洋地域の長期的安定を脅かすと警告した。 報告書は2024年11月1日付。 北朝鮮は、 「将来の戦争の性質を変える」 とされるウクライナ戦争への参戦が 「自国軍の重大な学習機会となる」 と認識したと分析。 背景として、北朝鮮軍は1953年の朝鮮戦争休戦以来、大規模な通常戦闘の経験がなく、 「韓国のような高度な敵国との近代戦に準備されていない」 と指摘した。 その上で報告書は、北朝鮮の部隊が西側の兵器供給を受けるウクライナ軍を相手に自らの兵器システムを試し、指揮統制、無人機操縦、電子戦の経験を積むことで 「朝鮮半島を含む将来の紛争で優位に立つ」 狙いがあると分析した。 報告書は、実際に北朝鮮軍が戦場で得る教訓を将来に生かせるかは、露軍司令部が北朝鮮の兵力をどのように利用するかで決まると指摘。 露軍が北朝鮮兵を 「大砲の餌食(弾除け)」 として使えば犠牲が膨らむのは確実で、北朝鮮政府が望むような教訓は十分に得られないとの見方も示した。 更にに報告書は、北朝鮮がロシアとの連携を強化することで 「中国への依存度を下げる」 思惑があるとも指摘。 中国政府の影響力が弱まれば、北朝鮮の攻撃性を制御できず、朝鮮半島を不安定化し、より広いアジア太平洋地域を危険にさらす可能性があると分析した。 一方、北朝鮮にとりロシアからの見返りには、核開発計画の進展に加え、 「朝鮮半島で紛争が起きた際にロシアの軍事的関与を確かにしたい」 思惑もあるとしている。 ウクライナの首都キーウに無人機攻撃、高層の集合住宅が損傷 ロシア機が連日飛来 2024/11/2 19:59 https://www.sankei.com/article/20241102-3SOA7FQXEFOG3G4BU37RTSV3YE/ ウクライナの首都キーウ(キエフ)で2024年11月2日朝、ロシア軍の無人機攻撃があった。 ウクライナメディアによると、高層の集合住宅で火災が発生して一部が損傷、少なくとも1人が負傷した。 キーウには最近、連日のようにロシア無人機が飛来している。 第2の都市、東部ハリコフでは2024年11月1日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、地元当局によると、警察官1人が死亡し、警察官や民間人を含む40人以上が負傷した。 一方、ロシア国防省は2024年11月2日、ウクライナ東部のハリコフ州とドネツク州で、それぞれ1集落を制圧したと発表した。(共同) 日本提出の核廃絶決議を国連委採択 「扇動的威嚇の自制」要請、ノーベル賞の被団協に言及 2024/11/2 18:12 https://www.sankei.com/article/20241102-7BNKELD7RFL4BJ6SCDWOJMWFPM/ 国連総会(193カ国)の第1委員会(軍縮)は2024年11月1日、日本が提出した核兵器廃絶決議案を賛成多数で採択した。 ロシアのウクライナ侵略や中東危機を巡り、核使用の恐れが強まる中、核保有国に対して 「核の不使用」 と 「扇動的な威嚇の自制」 を要請した。同種の決議採択は31年連続。 核保有国の米国を含む51カ国が共同提案国となり、英国など145カ国が賛成した。 反対はロシアと中国、北朝鮮、イランなど6カ国。 イスラエルやインド、パキスタン、フランスなど29カ国が棄権した。 決議は、今年2024年のノーベル平和賞受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(被団協)について 「被爆の実相」 を長年伝えてきたと言及。 軍縮・不拡散教育に取り組むよう各国に求めた。 決議はまた、各国に対して、高濃縮ウランやプルトニウムなどの兵器用核分裂性物質(FM)の生産状況の透明性を高める措置を要請した。 北朝鮮の核・ミサイル計画の 「完全で検証可能かつ不可逆的な廃棄」 に向けて取り組むと再確認した。 ラブロフ露外相と崔善姫・北朝鮮外相会談で条約完全履行を確認 両国関係「新たなレベル」 2024/11/2 18:17 https://www.sankei.com/article/20241102-VHHSJU7CPFPMXOY3D2SECHLFHQ/ ロシア外務省は2024年11月2日、2024年11月1日に行われたラブロフ外相と北朝鮮の崔善姫外相の会談結果を発表した。 両外相は、2024年6月にロ朝首脳が署名した包括的戦略パートナーシップ条約の条項を完全に履行すると確認。 条約は伝統的に友好な両国関係を 「新たなレベル」 に引き上げたと指摘した。 北朝鮮の朝鮮中央通信も2024年11月2日、両外相の会談結果を報道。首脳間の合意事項の実務問題を中心に協議したという。 ただロシアのウクライナ侵攻の支援など詳しい中身について言及はなかった。 朝鮮中央通信によると両外相は、米国を軸にした勢力による 「挑発行為」 が朝鮮半島や北東アジア、その他地域の緊張を高めているという認識で一致。 ロシア側は、金正恩朝鮮労働党総書記ら北朝鮮の指導部が取っている対応を 「全面的に支持する」 と表明した。 両政府間で対話を続け、関係強化を進める点でも合意した。(共同) 主張>北の派兵 侵略への加担は許されぬ 社説 2024/11/2 5:00 https://www.sankei.com/article/20241102-RG3F5CIODJMOTBLPHAJQRSG6PE/ ロシア入りした北朝鮮軍がロシア製の装備を受け取る様子を撮影したとする動画の一部=ウクライナ政府機関「戦略コミュニケーションセンター」のSNSから https://www.sankei.com/article/20241102-RG3F5CIODJMOTBLPHAJQRSG6PE/photo/JXWBFHHEENJPHKAXSBBL73634U/ ウクライナ侵略を続けるロシアと、これを支持してきた北朝鮮の軍事協力が一段と進んでいる。 米国のブリンケン国務長官は、ロシアに派遣された北朝鮮軍の将兵について 「数日以内にウクライナ軍との戦闘に投入される」 との見通しを示した。 最大8000人の北朝鮮軍が、ウクライナが一部を占領する露西部のクルスク州に展開しているという。 北朝鮮軍の部隊がウクライナ領に侵入してくることも懸念されている。 これは北朝鮮が第2の侵略国になることを意味するもので断じて容認できない。 北朝鮮は直ちに派兵と武器弾薬の対露輸出を停止すべきだ。 国際社会は危機感をもち、一層の圧力を掛ける必要がある。 日本の山崎和之国連大使が国連安全保障理事会の緊急会合で 「北朝鮮がロシアによる侵略の共犯者になることはウクライナ情勢を更に悪化させる」 と非難したのは当然だ。 北朝鮮は2024年10月31日、新型と称する大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本海に向けて発射した。 日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下させた。 通常よりも高角度のロフテッド軌道を取り、飛翔時間も高度も過去最高だった。 技術向上の裏にはロシアの協力があったとみられている。 露朝両国は2024年6月、有事の際の相互軍事援助を盛り込んだ 「包括的戦略パートナーシップ条約」 を結んだ。 軍事同盟下の提携は急速に進み、北朝鮮はロシアに砲弾や弾道ミサイルを供給した。 60万人超とされるロシア兵の死傷者を補うため、軍の派遣にも踏み切った。 ロシアからの見返りが北朝鮮が切望していた高度な核・ミサイル技術の提供なのだろう。 北朝鮮の金正恩総書記は、朝鮮半島有事の際に、ロシア軍の加勢も望んでいると思われる。 露朝軍事協力の脅威は、日米韓とウクライナを含む欧州に及ぶことになる。 日本にとっては、台湾有事など南西方面での有事に直面する場合でも、北朝鮮に加え北方におけるロシアの脅威にも備える必要が高まった。 石破茂政権はこの厳しい現実を国民に説明すべきだ。 北朝鮮が通算7回目の核実験に踏み切るとの観測もある。 一層の警戒が欠かせない。 ロシア派兵で白日の下にさらされる北朝鮮の特殊部隊「暴風軍団」 久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ 2024/11/2 1:00 https://www.sankei.com/article/20241102-ITXVTDZHNFOL5CQKMFLEH6RTXI/ 10月18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同) https://www.sankei.com/article/20241102-ITXVTDZHNFOL5CQKMFLEH6RTXI/photo/WJS4SVY6UNKUNIR5I5FWTEAO5I/ 北朝鮮がロシアに派兵した部隊が露西部クルスク州で活動を始めた。 北朝鮮の参戦でウクライナ侵略は多国間紛争に拡大し、新たな局面に入った。 これに神経を尖らせているのが韓国だ。 北大西洋条約機構(NATO)や米国と緊密に協議してウクライナに専門家のモニタリング団を派遣し、ウクライナへの軍事支援も段階的に強化する方針だ。 1万人を超す北朝鮮兵は今後、捕虜や脱走者が見込まれ、韓国はこの機会に北特殊部隊の実態把握を試みる。 韓国軍が北朝鮮兵を尋問する可能性もある。 ■北朝鮮兵の脱走誘導作戦も ブリンケン米国務長官は2024年10月31日、 「数日中に北朝鮮軍が戦闘に加わる」 との見通しを示した。 ウクライナのゼレンスキー大統領と2024年10月29日に電話会談した韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は 「韓国とウクライナは露朝軍事密着の直接的な利害当事者」 だとして、緊密な協力を約束した。 韓国は 「北朝鮮が実戦で得た経験を100万人を超す北朝鮮軍に習得させた場合の脅威」(尹氏) に危機感を持っている。 韓国はブリュッセルのNATO本部で2024年10月28日に行われたNATOの意思決定機関、北大西洋理事会に代表団を送り、 「北派兵問題」 の協議に参加した。 代表団は情報機関、国家情報院(国情院)の高官が団長を務め、韓国軍の情報部長らも加わった。 韓国とNATOの情報共有や作戦の検討など、協力関係は既に始まっている。 こうした韓国側の対応について、朝鮮半島の安全保障問題に詳しい道下徳成政策研究大学院大学教授は 「韓国にとっては、またとないチャンスだ」 「北朝鮮の特殊部隊が実戦の場に出てきており、その実態に迫ることが出来る」 「捕虜も脱走兵も出る可能性が高い」 「韓国は彼らの尋問をしたいはずで、情報の宝の山だ」 と指摘する。 戦線を離脱した北朝鮮兵は原則的には 「戦争捕虜」 だが、独裁国家への帰還を拒否して韓国行きを希望する可能性もある。 北朝鮮が派兵した部隊は 「暴風軍団」 との異名を持つ最精鋭の特殊部隊 「第11軍団」 とされる。 有事に敵地に浸透する特殊任務を担うとされ、暴風軍団の実態把握は韓国軍にとって垂涎の的なのだ。 韓国が検討している 「モニタリング団」 は軍人・軍属の専門家で構成される予定で、尋問要員の他に対北心理戦要員も含まれるという。 南北分断以来、北朝鮮との心理戦を戦ってきた韓国には、北朝鮮兵を部隊から離脱させる誘導作戦の専門家がいる。 脱走誘導に関してはウクライナ国防省情報総局も 「北朝鮮兵が戦闘に投入されれば前線で朝鮮語のビラをまく」(同局報道官) と明言している。 一方、韓国政府は北朝鮮の対露協力の動向を見定めながらウクライナ支援を変更し、 「推移に応じて段階的な対応措置を取る」(韓国大統領府の金泰孝=キム・テヒョ=国家安保室第1次長) との方針に転換した。 これまでは 「戦闘地域に武器を提供しない」 との原則を順守し、支援は人道レベルの軍需物資にとどめていた。 だが、今後は段階に応じ、防空システムや地雷散布装置などの防御的兵器から、最終的には戦闘機を迎撃する地対空ミサイル 「天弓(チョングン)1」 「天弓2」 などの供与も検討されている。 ■韓国情報機関の心理戦 北朝鮮の派兵問題は2024年10月17日、ゼレンスキー氏が 「北朝鮮が1万人の派兵を準備している」 と述べて注目された。 しかし、遡れば昨年2023年夏、ロシアのショイグ国防相(当時)が北朝鮮の朝鮮戦争 「戦勝記念日」 に露国防相として初めて訪朝して以来、 「プーチン大統領が金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記に派兵を要請か」 と取り沙汰されてきた。 そしてこの動きを警戒してきたのが韓国の国情院だった。 国情院は現在、 「北派兵」 に関する情報を異例の頻度で内外に公表している。 公表はゼレンスキー氏発言の翌日からで、 「北朝鮮特殊部隊が既に派兵された」 として、具体的に 「露太平洋艦隊の揚陸艦4隻と護衛艦3隻が2024年10月8日から13日にかけ、北朝鮮の清津(チョンジン)、咸興(ハムフン)、舞水端(ムスダン)近郊地域から特殊部隊1500人をロシアのウラジオストクに第1次移送した」 と発表し、人工衛星による写真も提供した。 その後も人的情報や衛星情報、通信傍受などを含む機密レベルの情報も意図的に出している。 国情院はまた、人的動向の分析も盛んに行っている。 派兵部隊の総括指揮のためロシア入りが取り沙汰されている軍要人で金氏の側近でもある朝鮮人民軍のキム・ヨンボク副総参謀長の動向について、 「キム副総参謀長を含む先発隊が戦線に移動中という情報があり確認中」 と2024年10月29日に国会に報告、2024年10月28日から訪露してラブロフ外相と会談する崔善姫(チェ・ソンヒ)外相についても 「金氏の訪露や追加派兵とその見返りを協議する可能性がある」 との情報を出した。 こうした国情院の動き自体も実は 「対北作戦」 の一環とみられている。 米国がロシアのウクライナ全面侵攻の前後に露軍の情報を積極的に公表した 「戦略的機密解除」 と呼ばれる心理戦と同じで、敵に 「我々はここまで知っている」 と開示して相手に不安を与え、同時に同盟国の結束を図る目的とされる。 一方、北朝鮮にとり、派兵はどんな意味を持つのか。 道下氏は 「北朝鮮に大きなリスクをもたらす」 と分析する。 北朝鮮の特殊部隊の規模は10万人から20万人とされるものの、ほとんどは軽歩兵で精鋭部隊は約1万人と推定されており、その中核部隊がどれほどの能力を発揮出来るかが国際社会に一目瞭然となるからだ。 また、一連の動きは 「南北の情勢を更に不安定にさせるだろう」 と道下氏は指摘する。 派遣された北朝鮮兵は10〜20代の若者で 「弾除(よ)けに過ぎない」 との指摘や、北朝鮮当局が動揺を警戒してか派兵軍人の家族を隔離、管理し始めたとの国情院情報もある。 派遣部隊が実戦に投入されれば、その実態は早晩、明らかになる。 「軍事同盟」条約を「既に履行」 露朝外相、会談で結束強調 北朝鮮軍参戦には言及せず 2024/11/1 21:02 https://www.sankei.com/article/20241101-HM3VMPLQZNLANOYD325GXK7H6Y/ ロシアのラブロフ外相は2024年11月1日、訪露中の北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相とモスクワで会談した。 ラブロフ氏は会談冒頭で 「露朝間には軍同士の緊密な交流が確立されている」 「これは両国民の安全に関わる重要な問題の解決を可能にする」 と指摘。 露朝が2024年6月に締結した事実上の軍事同盟条約 「包括的戦略パートナーシップ条約」 が 「既に履行され始めている」 とも述べ、両国の結束を強調した。 タス通信が伝えた。 崔氏は、ロシアによる対ウクライナ軍事作戦の開始当初から、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が露軍と露国民を全面的に支援するよう命じてきたと指摘。 北朝鮮はロシアの 「戦勝」 を疑わず、 「最後までロシアの朋友の隣に立ち続ける」 と表明した。 両外相の発言は、直接的な言及こそ避けたものの、ウクライナ侵略を続けるロシア側での北朝鮮軍の参戦を念頭に置いたものである可能性がある。 また、崔氏は 「北朝鮮は核戦力の増強を続ける」 とも述べ、ロシア側に理解を求めた。 一方、ペスコフ露大統領報道官は2024年11月1日、北朝鮮軍が近くウクライナ軍との戦闘に参加するとの観測が出ていることについてコメントを拒否した。 米国務長官「数日内に」北朝鮮兵とウクライナ軍が戦闘 「軍事目標になる」と警告 2024/11/1 20:50 https://www.sankei.com/article/20241101-YJBRZG6ODZMCTDSKKYHSDHK6QI/ ブリンケン米国務長官は2024年10月31日、ウクライナ侵略を続けるロシアに派遣された北朝鮮兵が 「数日以内に」 ウクライナ軍との戦闘に投入されるとの見方を示した。 ワシントンで開いた米韓外務・防衛閣僚協議(2プラス2)後の共同記者会見で述べた。 ウクライナのゼレンスキー大統領も北朝鮮兵とウクライナ軍との交戦が 「数日内に起きる」 との認識を示しており、ロシアのウクライナ侵略は新たな局面に入る。 ブリンケン氏は、ロシアに北朝鮮兵約1万人が派遣され、うち8000人がウクライナと国境を接する西部クルスクにいると説明。 ロシアが砲撃や無人機の運用など基本的な歩兵訓練を北朝鮮兵士に実施しており、近く前線に投入される可能性を指摘した。 投入されれば北朝鮮兵は 「軍事目標になる」 と警告した。 ゼレンスキー氏は2024年10月31日放送の韓国KBSテレビのインタビューで、北朝鮮兵は 「戦闘参加の準備をしている」 と語った。 戦闘では北朝鮮兵が 「ロシア兵よりも前面に押し出される」 可能性を指摘し、多数の犠牲者が出るとの見方も示した。 米国は北朝鮮の派兵などを巡り中国と高官協議を実施。 ブリンケン氏は会見で、北朝鮮の動きを抑えるため中国に影響力を行使するよう伝えたことを明らかにした。 またブリンケン氏は、北朝鮮が派兵の見返りとしてロシアから技術供与などの軍事支援を受けることへの懸念を表明。 北朝鮮の軍事力強化は 「地域を大きく不安定化させるもので、中国にとっても懸念になる」 とし、中国に対応を促した。 北朝鮮「露勝利まで共に」 外相会談で両国の緊密な関係をアピール 2024/11/1 20:13 https://www.sankei.com/article/20241101-RK5GUL6URZK65MI2FDDZ74YH6A/ ロシアのラブロフ外相と北朝鮮の崔善姫外相が2024年11月1日、モスクワで会談した。 ウクライナに侵攻するロシアへの北朝鮮兵の派遣情報に米欧や韓国が警戒を高める中、崔氏は会談冒頭 「ロシアが勝利するまで我々は断固としてロシアの同志と共にある」 と述べた。 ラブロフ氏は 「軍や治安機関の間で非常に緊密な接触が行われている」 とし、両国の重要な安全保障問題の解決に寄与していると表明。 露朝関係は 「過去に前例のない高いレベルに到達した」 と評価した。 公開された会談冒頭では兵士派遣について言及はなかった。 会談では2024年6月に露朝の首脳が署名した包括的戦略パートナーシップ条約の具体的な履行方法や、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の今後の訪問予定などが話し合われたとみられる。 金正恩氏を巡っては早期のロシア訪問の観測が浮上している。(共同) 露朝同盟で東アジア同時危機も 北のウクライナ派兵、核・ミサイル関連の移転阻止が急務 2024/11/1 19:00 https://www.sankei.com/article/20241101-I6HFZRCC5BKATJB5DOK4AFJEQQ/ 北朝鮮がウクライナ侵略戦争に軍部隊を派遣したことが確認された。 ロシアと北朝鮮の同盟関係が深まっていることを意味し、東アジアの安全保障に与える影響は大きい。 今後、朝鮮半島で武力衝突が起きた場合にはロシアが北朝鮮側で参戦することが理論的にあり得る。 露朝が台湾有事の際に中国を利する行動を取る可能性もある。 最悪のシナリオは、東アジアの危機が同時に発生する複合的な事態だ。 ■北朝鮮は露の見返りを期待 ブリンケン米国務長官は2024年10月31日、約1万人の北朝鮮兵がロシアに派遣され、うち最大で8000人はウクライナの越境作戦が続く露西部クルスク州にいると明らかにした。 露朝は2024年6月に 「包括的戦略パートナーシップ条約」 を締結した。 条約には侵攻を受けた場合の軍事援助が盛り込まれており、今回の派兵はこれを具現化する動きだ。 北朝鮮は昨年2023年以降、大量のミサイルや砲弾をロシアに供与しており、ロシアが戦線で使用している砲弾の半数は北朝鮮製だと推定されている。 兵員までも送り込むことで、ロシアからの見返りを確かなものとする狙いが北朝鮮にはある。 最近の露軍には1日平均で1200人以上の死傷者が出ており、ロシア側には兵員の補充が難航している実情がある。 「北朝鮮兵はロシアの武器や現代戦に習熟しておらず、派兵がウクライナ戦況に与える影響は限定的だろう」。 露観測筋はこう指摘しつつ 「ロシアが見返りとして北朝鮮に核関連技術を渡すことが危惧される」 と話す。 ■露朝への制裁強化が急務 対北制裁に関する国連専門家パネルで委員を務めた古川勝久氏は 「北朝鮮が最も期待しているのは、朝鮮半島有事の際にロシアが軍事介入する可能性を高めることだ」 とみる。 そうすれば米国が半島有事に軍事介入するのを躊躇わせることが出来る。 古川氏によれば、ロシアから北朝鮮に渡ることが危惧される核・ミサイル関連の技術は多岐に渡る。 高濃縮ウランの増産や原子力潜水艦の建造、大気圏再突入が可能なミサイル弾頭や固体燃料の製造、ミサイルの姿勢制御や誘導システムの改善−などで北朝鮮は様々な技術や資機材を必要としているという。 露朝に対する国際制裁の拡大・強化が急務だ。 「一連の露朝の行動は明白に国連安保理決議違反であり、両国への制裁は今や全国連加盟国の義務だ」 「グローバルサウスにも説明し、1カ国でも多く西側主導の制裁に加わるよう日本も率先しなければならない」。 古川氏はこう述べ、 「露朝国内の制裁対象と取引関係を持つ第3国の個人や企業にも、安保理決議に従って取引禁止や出入国禁止などの『二次制裁』措置を厳しく課すべきだ」 と指摘する。 「北朝鮮への軍需物資や金の流れはある程度、把握されている」 「北朝鮮の軍事力を削ぐために、大量の外国製欠陥品を密輸ルートに流し込む『積極的妨害工作』を展開すべきだ」 「露朝が決済に使う暗号通貨の交換所や中国の中小金融機関にも手を打たねばならない」。 古川氏はこうしたことも提言している。 露朝「同盟化」でウクライナ戦争と東アジア情勢がリンク 兵頭慎治・防衛研究所研究幹事 2024/11/1 17:44 https://www.sankei.com/article/20241101-FRT7VL34Z5IC5F4FVLZ2YSVMQA/ ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮兵が派遣され、米国やウクライナ当局は数日以内にウクライナ軍との戦闘に投入されるとの見方を示した。 防衛研究所の兵頭慎治・研究幹事は、 「欧州のウクライナ戦争と東アジアの朝鮮半島情勢がリンクした」 と指摘。 露朝 「同盟化」 により、東アジアの安全保障環境が更に複雑化すると警鐘を鳴らす。 ◇ 露朝が砲弾やミサイルの供与から兵士の派遣へと軍事協力の水準を引き上げた狙いは、実利的な相互協力と戦略的な対米牽制の強化だろう。 北朝鮮は派兵の見返りに、 「国防5カ年計画」 で掲げたミサイルや原子力潜水艦、あわよくば核兵器の関連技術などをロシアから引き出す狙いがあるとみられる。 ウクライナで得られる実戦経験と兵器改良が、今後の軍事力向上に結び付くことも期待しているだろう。 露朝両国は2024年6月に 「包括的戦略パートナーシップ条約」 を締結したが、プーチン露大統領が 「同盟」 という表現を用いないなど温度差がみられた。 北朝鮮は今回の派兵で、有事の軍事支援を定めた条約の実効性を高めながら、米韓に対してロシアが軍事的後ろ盾だと印象付けようとしている。 ロシアとしても、将来的な北朝鮮への軍事技術支援や朝鮮半島有事への関与を示唆することで、米国のウクライナ支援を牽制できる。 警戒すべきは、中国を交えた3カ国の連携に発展することだ。 そうなれば、東アジアで有事が同時・連鎖的に起きる 「複合事態」 が現実味を帯びる。 中露両軍は日本周辺の空や海で共同活動を活発化させており、2024年9月に露軍が実施した大規模な海軍演習に北朝鮮はオブザーバー参加した。 露朝接近と距離を置く中国に対して、ロシアは露中朝3カ国による合同海軍演習を提案していると韓国側は指摘する。 露朝 「同盟化」 により、欧州のウクライナ戦争と東アジアの朝鮮半島情勢がリンクしてしまった。 東アジアの安全保障環境が更に複雑化することが懸念され、日本も新たな対応を検討する必要に迫られるのではないか。 北朝鮮兵との交戦「数日内」ゼレンスキー氏、犠牲多数と指摘 米国務長官も「標的」と警告 2024/11/1 7:34 https://www.sankei.com/article/20241101-RWLEDGE2FJK3DHEQGKSUNHWP64/ ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月31日放送の韓国KBSテレビのインタビューで、ロシアに派遣された北朝鮮兵とウクライナ軍との交戦が 「数日内に起きる」 との見方を明らかにした。 ブリンケン米国務長官も同様の認識を示し、北朝鮮兵が戦場に入れば、ウクライナ軍の 「正当な軍事標的」 になると警告した。 ゼレンスキー氏はウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州に北朝鮮兵の一部が入っているとして 「戦闘参加の準備をしている」 と述べた。 「北朝鮮兵はロシア兵よりも前面に押し出される」 とし、多数の北朝鮮兵が犠牲になるだろうと指摘。 今後はウクライナ国内にも北朝鮮兵が投入されるとの見通しを語った。 ブリンケン氏はワシントンで開いた米韓外務・防衛閣僚協議(2プラス2)後の共同記者会見で、既に約1万人の北朝鮮兵がロシア入りしていると説明。 このうち最大8000人がクルスク州にいるとした。(共同) ウクライナ、北朝鮮派遣軍の3人の将軍名を国連に報告 士官500人もロシア入り 2024/10/31 21:00 https://www.sankei.com/article/20241031-76WY3DKLMRKI7GTQDND7NBQMVY/ ウクライナのキスリツァ国連大使は2024年10月31日までに、ロシアに派遣された北朝鮮軍を率いる将軍3人について国連に報告した。 朝鮮人民軍総参謀部のキム・ヨンボク副総参謀長、リ・チャンホ副総参謀長兼偵察総局長(同局は情報機関に相当)、シン・グムチョル少将という。 国営通信社ウクルインフォルムなどが伝えた。 ウクライナ軍筋によると、キム氏が派遣軍の統括役を担う。 ウクライナ国防省情報総局によると、ロシアに派遣された北朝鮮兵は約1万2000人。 将軍3人に加え、士官約500人が含まれているとしている。 キスリツァ氏は2024年10月30日の国連安全保障理事会の緊急会合で、北朝鮮兵は露軍の少数民族出身者で構成される部隊に組み込まれ、2024年11月にもウクライナ軍と戦う作戦に参加する可能性があるとして危機感を示した。(共同) ウクライナ第2の都市ハリコフで子供1人死亡、30人以上負傷 ロシアが滑空爆弾攻撃か 2024/10/31 16:21 https://www.sankei.com/article/20241031-QXYCR3VYXVOPDK4EY6CBL2GXJI/ ウクライナ第2の都市、東部ハリコフで2024年10月30日夜、ロシア軍の攻撃があり、地元当局によると、子供1人が死亡し、30人以上が負傷した。 威力の強い滑空爆弾が使われたとみられ、9階建ての建物の下部が大きく損傷した。 ロシア国防省は2024年10月30日、ウクライナ東部ハリコフ州を南北に流れるオスコル川東岸の集落クルフリャキウカを制圧したと発表した。 ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月30日までに、ロシア西部クルスク州に北朝鮮兵が派遣されたことについて 「戦争の新たなページが開かれた」 として新局面に入ったとの考えを示した。 「プーチン大統領は我々を試している」 「強力に対抗する必要がある」 と述べた。 ウクライナ大統領府が2024年10月30日、北欧メディア各社とのインタビューの動画を公表した。(共同) 国連安保理、北朝鮮大使がウクライナ参戦を示唆 米「北の兵士は『遺体袋』に入って戻る」 2024/10/31 10:50 https://www.sankei.com/article/20241031-6XYKIFWS3FN5XJ3GEGCCEGILNU/ 国連安全保障理事会は2024年10月30日、北朝鮮のロシア派兵を巡る緊急会合を開いた。 北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使がウクライナへの参戦を示唆し、米国のウッド国連次席大使が 「北朝鮮兵は『遺体袋』に入って戻る」 と強い言葉で応酬するなど緊迫した。 金氏は会合で、 「ロシアの主権と安全保障上の利益が、米国や西側諸国の危険な試みに脅かされれば、必要な決断を下す」 と対決姿勢を鮮明にした。 ウッド氏は、ロシアを支援するためウクライナに侵入した北朝鮮兵は 「必ず遺体袋に入って戻ることになる」 と応じ、北朝鮮の金正恩(ジョンウン)朝鮮労働党総書記を名指しし、 「無謀で危険な行動はよく考えるように」 と忠告した。 ウッド氏は、ロシアが、西部クルスク州を越境攻撃するウクライナ軍との戦闘に北朝鮮兵を加えることを懸念し、ロシアに自制を促した。 北朝鮮の支援を受けたロシアのウクライナでの勝利は 「たとえ部分的であっても、世界の安定を危うくさせる」 と強調。 「何が何でもウクライナを守る」 と固い決意を示し、ロシアに完全撤退を強く迫った。 日本の山崎和之国連大使は、北朝鮮は 「ロシアの侵略の共犯」 になっていると非難。 英国のウッドワード国連大使は 「北朝鮮が派兵や軍事支援の見返りにロシアから高い対価を引き出すのは確実だ」 と語り、その結果として 「朝鮮半島の緊張が高まり、インド太平洋地域の安全保障が損なわれる」 と危機感を示した。 会合では、北朝鮮の派兵や軍事支援は安保理決議や国際法に反するとの批判が相次いだ。 ロシアのネベンジャ国連大使は、北朝鮮との軍事分野などでの協力は 「国際法に沿っており、違法ではない」 と主張した。 米国防長官が韓国国防相と会談、北朝鮮軍のウクライナ参戦「紛争の長期化・拡大の可能性」 2024/10/31 9:39 https://www.sankei.com/article/20241031-TREM3FPUCFO4HHWXFV464UX3B4/ オースティン米国防長官と韓国の金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防相は2024年10月30日、米国防総省で会談し、ウクライナに侵略を続けるロシアを支援するため北朝鮮が派兵した問題を協議した。 記者会見でオースティン氏は、北朝鮮兵が露軍の制服と装備を支給されたとし、戦闘に参加すれば 「紛争を長期化・拡大させる可能性がある」 と述べ、即時撤収を求めた。 オースティン氏は、約1万人の北朝鮮部隊が既に露東部に派遣されたと指摘。 一部はウクライナ国境に近い露西部クルスク州での戦闘に参加する可能性が高いとし、米国や同盟諸国が供給した武器を使うウクライナ軍に殺害される可能性にも言及した。 オースティン氏はまた、北朝鮮軍の参戦が 「他国に行動を起こすよう促す可能性もある」 「多くの事が起こり得る」 と述べ、他国の参入を招いて侵略が一段と複雑化する危険性を指摘。 欧州とインド太平洋地域の安全保障に重大な悪影響を及ぼすと訴えた。 一方、金氏は、北朝鮮が派兵の見返りにロシアから戦術核兵器や大陸間弾道ミサイル(ICBM)、弾道ミサイル搭載原子力潜水艦などの技術提供を求める可能性があるとし、朝鮮半島の軍事的脅威が一段と高まると訴えた。 金氏は、北朝鮮兵の展開に関する情報を収集し分析するために、韓国の軍事監視チームをウクライナに派遣することも検討していると述べた。 ドネツク州ポクロフスクを「封鎖」 市当局が発表 ロシア軍接近で防衛準備 2024/10/31 8:48 https://www.sankei.com/article/20241031-XTGH75V4JFIMHOZQD5OYRW7UEY/ ロシアによるウクライナ侵略で、最激戦地である東部ドネツク州の都市ポクロフスクのドブリャク市長は30日、露軍が同市まで約7キロの距離に迫っているとし、防衛の準備に向けて同市を「封鎖」すると発表した。ウクライナメディアが伝えた。ドブリャク氏は2024年10月、ドネツク州のウクライナ軍の重要防衛線の一角であるポクロフスクを巡る攻防戦が近く始まるとの認識を示した形だ。 ドブリャク氏によると、防御拠点を構築中の地区への住民の出入りを禁止する他、住民避難を進める。 市内には現在、子供55人を含む住民約1万2000人が残っているという。 ポクロフスク方面を巡っては、露国防省が2024年10月29日、近郊の小都市セリドボを制圧したと主張。 露軍が近く本格的なポクロフスク制圧に乗り出すとの観測が出ている。 ドネツク州全域の掌握を狙う露軍は現在、ポクロフスクの他、チャソフヤルやリマンなど複数の方面で攻勢を継続。 ウクライナ軍の防衛線を突破し、同州の主要都市クラマトルスク方面への進軍ルートを確保する思惑だとみられている。 一方、露国防省は2024年10月30日、ウクライナ東部ハリコフ州クピャンスク方面の集落クルグリャコフカを制圧したと主張した。 同集落を巡ってはウクライナ国防省が2024年10月中旬、露軍を集落内から駆逐したと発表していた。 北朝鮮のロシア参戦「極めて可能性高い」 米韓国防相が撤収を要求、他国への影響を懸念 2024/10/31 7:21 https://www.sankei.com/article/20241031-4CVDB37TN5MI3J3LN5H2VIGXBQ/ オースティン米国防長官と韓国の金龍顕国防相は2024年10月30日、ワシントン近郊で会談し、共同記者会見を開いた。 オースティン氏は、北朝鮮兵がウクライナに侵攻するロシアを支援するため、戦闘に加わる可能性が 「極めて高い」 と分析し、強い懸念を示した。 両氏は北朝鮮兵に即時撤収を求めた。 オースティン氏は、約1万人の北朝鮮兵が既にロシア東部に派遣され、ロシアの軍服を着てロシアの装備品を使っていると指摘。 北朝鮮兵が戦闘でロシアを支援すれば 「米国や同盟国が提供した武器を使うウクライナ軍の標的にされ、何人かは戦場で死ぬことになる」 と警告した。 北朝鮮の参戦が 「紛争を長引かせたり、拡大させたりする可能性がある」 とし、 「他の国が行動を起こすことを促す可能性もある」 「起こり得る事はいくつもある」 と述べた。(共同) 北朝鮮外相がモスクワ入り、ラブロフ氏と会談へ パートナーシップ条約に基づく協力協議か 2024/10/30 23:27 https://www.sankei.com/article/20241030-WDJVWBGCFZJXNHWFM45VIBBYDY/ 北朝鮮の崔善姫外相が2024年10月30日、ロシア公式訪問のためモスクワ入りした。 ラブロフ外相と会談予定。 2024年6月に露朝首脳が署名した包括的戦略パートナーシップ条約の批准手続きがロシア国内で2024年11月中に終了する見込みで、条約に基づく協力を協議する可能性がある。 米国や韓国などは北朝鮮兵がロシア西部に入ったと主張し、露朝の接近に警戒を強めている。 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記による早期ロシア訪問の観測が浮上しており、話し合われる可能性もある。 ロシア大統領府によると、崔氏はプーチン大統領との会談予定はない。 崔氏は2024年9月にもロシアを訪問し、ラブロフ氏と条約に沿った両国関係の発展について意見交換した。(共同) 「北朝鮮軍、25日にウクライナ部隊と交戦…一人を除いて全員戦死」 ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.10.30 08:340 글자 작게 https://japanese.joins.com/JArticle/325574 ロシアに派兵された北朝鮮軍がウクライナ軍と初めて交戦し、1人を除いて全員戦死したという主張が提起された。 リトアニア非政府組織(NGO)「ブルー・イエロー」の代表を務めるジョナス・オマーン氏は2024年10月28日(現地時間)、現地メディアLRTインタビューで消息筋の話として 「2024年10月25日、ウクライナ軍が占領中のロシア西部クルスク地域で既に北朝鮮軍と初めての戦闘が起きた」 と主張した。 ブルー・イエローは2014年からウクライナ軍を支援してきた団体で、ウクライナの意思決定権者だけでなく最前線情報にもアクセスすることできるという。 オマーン代表は 「私が知っている限り、ウクライナ部隊と北朝鮮軍の初交戦で北朝鮮軍のうち1人を除いて全員死亡した」 とし 「生存した1人はブリヤート人という書類(身分証)を持っていた」 と話した。 ブリヤート人は、モンゴル北部のロシア・ブリヤート共和国に居住するモンゴル系原住民だ。 ロシアが北朝鮮軍将兵に同地域の身分証を発給し、自国民に偽装するのではないかという観測が出たことがある。 オマーン代表は今回の北朝鮮軍派兵と関連して 「派兵人材が8万8000人まで増える可能性があるという話を聞いた」 とし 「北朝鮮軍を船舶や航空機で運ぶ基地が4カ所ある」 と主張した。 一方、ウクライナ情報当局は自国軍が2024年8月6日に侵攻し、一部地域を占領中のロシア本土クルスクで2024年10月23日に北朝鮮軍が目撃されたと明らかにした。 ただ、北朝鮮軍と交戦したとか、戦場で肉眼で確認したという公式証言は出ていない。 ウクライナ、米国にトマホーク要求か 米NYT紙報道 射程はATACMSの7倍超 2024/10/30 10:05 https://www.sankei.com/article/20241030-KG5J4TU33FMSHEKMH625HIDRFE/ 米紙ニューヨーク・タイムズは2024年10月29日、ウクライナのゼレンスキー大統領が対ロシア戦争の 「戦勝計画」 を米国側に示した際、長射程の米国製巡航ミサイル 「トマホーク」 の供与を求めたと報じた。 米当局者の話としている。 同紙によると、トマホークの射程は約2400キロ。 米国がウクライナに供与した射程300キロの地対地ミサイル 「ATACMS」 の7倍以上で、ウクライナ領内から発射すると、モスクワやロシア中部の都市も射程に入る。 米当局者は、全く実現不可能な要求だとして、勝利計画に憤りを示したという。 計画には、勝利に必要な兵器の数量や種類に関するリストが盛り込まれているが、詳細は公表されていない。(共同) 北朝鮮兵がウクライナ入りか CNN報道 バイデン大統領「反撃すべき」 2024/10/30 7:23 https://www.sankei.com/article/20241030-Q6EAWEFEDJLA7GUSP7YWV6U2TA/ 米CNNテレビは2024年10月29日、少数の北朝鮮兵がウクライナ国内に入ったと報じた。 西側当局者2人の話としている。 ロシアに派遣された北朝鮮兵の一部の可能性がある。 ウクライナのどこに入ったのかは不明。 当局者の1人は 「相当数が活動を開始しているようだ」 と語った。 活動の詳細には言及していない。 CNNによると、米当局者は北朝鮮兵のウクライナ入りを確認していないと述べた。 バイデン大統領は2024年10月29日、北朝鮮兵がウクライナに入ったなら、ウクライナは反撃すべきだと記者団に述べた。 ロシアに派遣された北朝鮮兵は極東で訓練を受けた後、ウクライナが越境攻撃しているロシア西部クルスク州に向かったとされる。 ゼレンスキー大統領は2024年10月29日、韓国の尹錫悦大統領との電話会談で、北朝鮮兵3000人が既にウクライナ国境近くに配置され、今後約1万2000人に達する見込みだと伝えていた。(共同) ロシアが戦略核演習実施、プーチン氏「臨戦態勢が重要」 ウクライナと欧米を威圧 2024/10/29 23:01 https://www.sankei.com/article/20241029-PPA2GGVROZODFKWFYHWTOEPZZI/ ロシアのプーチン大統領は2024年10月29日、戦略核兵器の発射を想定した露軍の演習にリモート形式で参加した。 プーチン氏は訓示で、核兵器の使用は最終手段であるとする 「ロシアの原則的立場」 を確認した一方、 「地政学的緊張や新たな外部からの脅威を考慮すれば、現代的で常に臨戦態勢にある戦略軍を保持することが重要だ」 と表明した。 ウクライナ侵略を続けるロシアは核兵器を使用する可能性を排除しないことで、ウクライナや同国を支援する欧米諸国を威圧し、抗戦を断念させたい思惑だとみられる。 プーチン氏によると、演習は核弾頭を搭載する弾頭ミサイルや巡航ミサイルの発射手続きに携わる人員の習熟を目的として実施された。 露国防省は2024年10月29日、演習の一環として、北西部プレセツク宇宙基地から極東カムチャツカ半島の標的に大陸間弾道ミサイル(ICBM) 「ヤルス」 を発射したと発表。 バレンツ海とオホーツク海でも戦略原潜が弾道ミサイルを発射した他、戦略爆撃機による巡航ミサイルの発射も行われたとした。 ロシアは2024年5月以降、戦術核兵器の発射や使用の習熟に向けた演習を実施。 更にプーチン氏は2024年9月、核兵器の使用指針を定める国家文書 「核抑止力分野における国家政策の基礎」 を改訂し、事実上、核使用のハードルを引き下げる方針を示していた。 北朝鮮兵力3000人が戦闘地近くに展開 韓国大統領、ウクライナに攻撃兵器供与も示唆 2024/10/29 20:23 https://www.sankei.com/article/20241029-2ICLZID7ZZNSRKR7C3P4YMMZOM/ ウクライナのゼレンスキー大統領と韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2024年10月29日、電話会談し、北朝鮮のロシア派兵を巡る対応策を協議した。 ゼレンスキー氏は、戦闘地域近くのロシアの訓練拠点に北朝鮮の兵力約3000人が配置されたとの情報を伝え、駐屯規模は約1万2000人まで増えるとの見通しを示した。 尹氏は北朝鮮の部隊が戦場に投じられるなどした場合、 「実効的、段階的な対応措置を取っていく」 と述べ、今後の攻撃用兵器供与の可能性も示唆した。 現代戦の経験が乏しい北朝鮮が 「実戦で得た経験を朝鮮人民軍全体に習得させれば、韓国の安全保障に大きな脅威となる」 とも強調した。 両首脳は、具体的な協力策を協議するため、近く相互に代表団を派遣することで一致した。 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月29日、朝鮮人民軍の高級将校を含む一部の兵力が前線に移動している可能性があるとの見方を示した。 報告を受けた国会議員が記者団に明らかにした。 露メディアによると、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相は2024年10月29日、ロシア公式訪問のため、極東ウラジオストクに到着。 2024年10月30日にモスクワで露外務省高官と会談する。 国情院は、崔氏がロシアとの協議で追加派兵や見返りなどに関して協議するとの見方を報告した。 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の訪露が議題になる可能性がある。 ロシア軍が歴史的建築「デルジプロム」の一部破壊 ウクライナ東部ハリコフを攻撃 2024/10/29 18:56 https://www.sankei.com/article/20241029-4HOXJB2IVFJ4HN2OP4PT7YV33M/ ロシア軍は2024年10月28日、ウクライナ東部ハリコフ市中心部を誘導爆弾で攻撃し、1920年代に完成した歴史的建造物 「デルジプロム」 の一部を破壊した。 旧ソ連で最初の高層建築とされ、第2次大戦中のナチス・ドイツの占領下にあっても大きく破壊されなかったことで知られる。 ハリコフは1934年まで旧ソ連ウクライナ共和国の首都。 当時、デルジプロムに多くの行政機関が置かれた。 2017年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産への暫定リストに記載された。 ウクライナ当局によると、2024年10月28日夜から29日未明にかけてのハリコフ市への攻撃で、4人が死亡し複数の負傷者が出た。 また、ロシア軍が2024年10月に制圧した面積は約478平方キロに達し、月間としては侵攻開始直後の2022年3月以降、最大となった。 フランスメディアが米戦争研究所のデータを基に分析した。 東部ドネツク州ポクロウシクやハリコフ州クピャンスク周辺でロシアが前進したことが影響した。(共同) 北朝鮮軍将校ら一部兵力前線入りか 韓国分析「予想より早い」 北の外相は訪露 2024/10/29 17:46 https://www.sankei.com/article/20241029-24S5URBTJNMBZEQ554D55GPBKA/ 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月29日、ウクライナを侵略するロシアへの北朝鮮の朝鮮人民軍の派兵に関し、高級将校を含む一部の兵力が既に戦闘の前線に移った可能性があるとの見方を示した。 報告を受けた国会議員が記者団に明らかにした。 北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月28日、北朝鮮の軍部隊がロシア西部の激戦地、クルスク地域に展開したことを確認したと発表していた。 ウクライナ当局は北朝鮮の兵力約1万2000人が既にロシアに入ったと分析。 国情院は当初、北朝鮮の兵力の戦線投入は2024年12月初め頃までかかるとの見方を示していたが、派兵の動きを韓国などに公表されたことを受け、露朝が移動のペースを引き上げたとみている。 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2024年10月28日、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長との電話会談で 「北朝鮮の軍の戦線投入が予想より早く行われる可能性があり、厳しい状況だ」 と説明した。 露朝両国のメディアによると、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相は2024年10月29日に露極東ウラジオストクに到着。 2024年10月30日にモスクワを公式訪問する。 国情院はロシア側と追加の派兵や派兵に対する見返りなどに関し協議する可能性があると報告した。 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の訪露が議題になるとの観測も出ている。 北朝鮮軍、ロシアのクルスク地域に展開 NATO事務総長が確認 韓国代表団の説明受け 動画 2024/10/28 22:02 https://www.sankei.com/article/20241028-LE6ICP654NODLEGXYQHDBDIQ5A/ 北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月28日、ロシアによるウクライナ侵略に関し、ロシアに派遣された北朝鮮の軍部隊が露南部クルスク地域に展開したことを確認したと明らかにした。 ウクライナが越境攻撃を行う同地域では、ロシアとの間で激しい戦闘が続いている。 ブリュッセルのNATO本部での臨時会合で、韓国情報機関の国家情報院(国情院)や同国国防省の高官から派兵の実態について説明を受けた後に声明を発表した。 ルッテ氏は、北朝鮮の派兵は 「ロシアの不法な戦争を大きくエスカレートさせるものだ」 とし、露朝に対して一連の行動を即時停止するよう要求した。 北朝鮮による派兵は、露朝の軍事協力が強化されることで朝鮮半島の平和を損ねると共に、ウクライナ戦争を激化させる意味で 「インド太平洋地域と欧州・大西洋地域の両方への脅威だ」 とも指摘した。 ルッテ氏はまた、ウクライナ戦争で露軍兵士の死傷者数は60万人以上に上ったとし、北朝鮮への派兵要請は 「プーチン露大統領が外国の支援なしには戦争を継続できない、切羽詰まった状態に陥っていることを示すものだ」 と強調した。 ルッテ氏は、NATOが事態の対応に向けてウクライナやインド太平洋地域の友好国と引き続き緊密に連携していくと表明した。 会合には日韓とオーストラリア、ニュージーランドの大使も参加した。 ゼレンスキー氏「北朝鮮との戦い強いられる」 支援国に「強い決断不足」と不満訴え 2024/10/27 7:33 https://www.sankei.com/article/20241027-EXGHKOI3DZIETP63TBQA6YGPK4/ ウクライナのゼレンスキー大統領は26日の声明で 「欧州で北朝鮮との戦いを強いられる」 と危機感を示し、ウクライナ支援国の 「力強い決断の不足」 がロシアを増強させていると訴えた。 ロシア領への長距離攻撃の容認が米欧から得られない現状への不満があるとみられ、 「言葉だけではない具体的な行動」 を支援国に求めた。 声明でロシアによる市民への攻撃も批判。 ウクライナメディアによると、東部ドニエプロペトロフスク州ドニプロで25日、ミサイル攻撃で子供を含む5人が死亡した。 キーウ(キエフ)でも25日、複数の無人機による攻撃があり、高層マンションの上層で火災が発生。 10代の少女が死亡した。(共同) 金正恩氏側近が部隊統括 キム副参謀長、ロシア入り 数千人の北朝鮮派遣軍が到着か 2024/10/26 22:33 https://www.sankei.com/article/20241026-QE6JLAVXARPSTIKXG7ZCYV6RZQ/ ロシアに派遣された北朝鮮軍部隊の統括役として、朝鮮人民軍総参謀部のキム・ヨンボク副総参謀長がロシアに入国したことが26日、ウクライナ軍筋の話で分かった。 キム氏は 「暴風軍団」 の異名を取る特殊部隊の第11軍団のトップなどを歴任し、金正恩朝鮮労働党総書記の軍側近の1人。 同筋によるとウクライナ当局はロシア軍が作成した北朝鮮派遣部隊の幹部リストを入手、キム氏は最上位に位置付けられていた。 金正恩氏は派遣部隊のトップに軍の側近を据えて、ロシアの侵攻に関与する姿勢を明確に示し、両国の軍事的連携を加速させる狙いとみられる。 ウクライナ国防省情報総局によると、ロシアに送られた北朝鮮兵は推計約1万2000人。 米紙ニューヨーク・タイムズは米当局者複数の話として、26日までに数千人がウクライナが越境攻撃するロシア西部クルスク州に到着したと伝えた。 (共同) <主張>BRICS会議 露の政治宣伝への加担だ 社説 2024/10/27 5:00 https://www.sankei.com/article/20241027-GLIRK45OUVL6RJ7STUVA25JYWE/ 中国やロシアなど主要新興国で作る 「BRICS」 の首脳会議が、ロシア中部カザンで開かれた。 議長国ロシアにとって、2022年のウクライナ侵略開始後に主催する最大の国際会議である。 プーチン露大統領に、国際的孤立のイメージ払拭に利用する思惑があったのは疑いない。 国連憲章を踏みにじって侵略を続けるロシアに、30カ国以上もの代表が集まったことは異様かつ残念なことだった。 経済関係を深めたいという実利的な思惑を優先したのだろう。 だが、会議出席自体がロシアの政治宣伝への加担と言える。 非難は免れない。 出席した国々は、自国が侵略され、侵略してきた国での国際会議に各国が集う場面を想像したらどうか。 平和と目先の経済利益を交換してはならない。 BRICSのメンバー国は今年2024年、9カ国へ拡大した。 中露、南アフリカ、ブラジル、インドの5カ国に、イランやエジプトなど4カ国が加わった。 首脳会議が採択したカザン宣言は 「パートナー国」 資格の新設を支持し、13カ国が候補国となっている。 宣言は、ロシアへの制裁などを念頭に 「違法な制裁を含む一方的強制措置の破壊的影響を懸念する」 とした。 ウクライナ問題の平和的解決を目指す提案を評価するとも記したが、露軍撤兵には言及していない。 このような宣言は容認できない。 ロシアは直ちに侵略をやめなければならない。 プーチン大統領は、新興・途上国 「グローバルサウス」 の国々をBRICSに加え、先進7カ国(G7)への対抗軸にしたい意向だ。 首脳会議は 「公平な世界発展と安全のための多国間協力の強化」 を掲げ、中東やウクライナ情勢、米ドル決済に対抗する各国通貨決済の拡大などをテーマに話し合った。 だが、各国は同床異夢の状態である。 例えば、インドやブラジル、南アフリカは加盟国の拡大に慎重だ。 そのため、パートナー国新設が妥協策となった。 ロシアや中国が、BRICSを米欧との対抗軸として更に利用しようとすれば軋轢が高まる可能性がある。 日本などG7各国は、BRICSに惹かれる国々に、ウクライナ侵略を後押しする行動を控えるよう働き掛けるべきだ。 G7が7.6兆円のウクライナ支援で合意 年内に融資開始、ロシアの凍結資産を活用 2024/10/26 16:19 https://www.sankei.com/article/20241026-VSKIGKP2I5NGXMH3PTOGJVUIBQ/ 日米欧の先進7カ国(G7)は2024年10月25日、ロシアの凍結資産を活用したウクライナ支援について最終合意した。 2024年年内に融資による約500億ドル(約7兆6000億円)の支援を開始する。 G7首脳は共同声明を発表し 「ロシアは違法な侵略戦争を終わらせ、ウクライナの損害を賠償しなければならない」 と強調した。 G7が改めて対ロシアで結束する姿勢を示した一方、ロシアは中国など主要新興国で構成するBRICSの枠組みを巻き込み、非欧米陣営で対抗する構えを見せている。 G7は各国が個別に融資契約を締結し、ウクライナの資金需要に応じて2024年12月1日から2027年末までの間に分割で融資する。 融資はロシアの凍結資産から生じる利益で返済し、ウクライナに返済義務は生じない。 支援の詳細は近く公表する。 G7などが凍結したロシアの資産は約2800億ドルに上る。 G7は2024年6月の首脳会議で支援を決め、融資条件や返済方法など詳細を協議していた。(共同) 北朝鮮「労働新聞」、ロシアへの派兵を伝えず 国外向けの朝鮮中央通信は報道 2024/10/26 13:51 https://www.sankei.com/article/20241026-WRTZCPVEMFOGHBIZGK37AOLHLA/ ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同) https://www.sankei.com/article/20241026-WRTZCPVEMFOGHBIZGK37AOLHLA/photo/N24OXH6ZGFK67EXHVMP752D4SY/ 北朝鮮の国内向けメディアである朝鮮労働党機関紙、労働新聞は2024年10月26日、同国外務省のロシア担当次官がロシアのウクライナ侵略を支援するための派兵を否定しなかったとの見解を報じなかった。 国外向けの朝鮮中央通信は2024年10月25日夜に伝えていた。 北朝鮮の住民には派兵の問題を知らせていないことになる。 担当次官は、北朝鮮から派兵があったとすれば 「国際法規に則した行動だ」 と主張。 ただ明確な事実確認は避けた。 2024年10月26日の労働新聞は1面トップに、朝鮮戦争に中国人民義勇軍が参戦したとされる日から74年となる2024年10月25日に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が平壌市内の記念碑に花輪を送ったとの記事を掲載。 他に崔善姫(チェ・ソンヒ)外相が2024年10月25日、訪朝したベトナム外務次官率いる代表団と会談したことや、外務省の対外政策室長が米韓の軍事訓練を談話で批判したことを伝えた。(共同) 北朝鮮のロシア派兵にEUでも懸念「欧州安保に直接影響」 外交官呼び出して抗議も 2024/10/26 9:55 https://www.sankei.com/article/20241026-GZM5L4DP6RLLDHRAAPQ52AYM7E/ ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮が兵士を送ったことで、欧州にも危機感が広がった。 2024年10月25日にはドイツ、フランス両国がそれぞれ 「紛争をエスカレートさせる」 と懸念を表明。 欧州連合(EU)では北朝鮮と国交を持つ国が多く、北朝鮮外交官を呼び出し、直接抗議する動きも出ている。 ドイツ公共放送ARDによると、ショルツ独首相は2024年10月25日、訪問先のインドで、北朝鮮兵のロシア派遣を 「過小評価すべきではない」 と述べた。 「紛争をエスカレートさせる動きである一方、プーチン露大統領が苦境に立っていることの表れでもある」 との見方を示した。 フランス外務省は2024年10月25日の声明で、 「欧州の安全保障に直接影響をもたらす敵対的行為だ」 として北朝鮮を非難した。 ロシア軍に北朝鮮兵が加わることで紛争が国際化し、更なる激化に向けた新段階になり得ると警告した。 ドイツとオーストリア両国の外務省は2024年10月23日、それぞれの国内に駐在する北朝鮮外交官を呼び出した。 オーストリアは 「北朝鮮大使に我々の深刻な懸念を伝えた」 と発表した。 ドイツは旧東独時代から北朝鮮との国交を維持しており、中立国オーストリアも大使を交換している。 EUは2024年10月24日の声明で、北朝鮮に 「違法戦争への支援をやめよ」 と要求した。 ロシアについては 「交渉の意欲があると言いながら、永続的な和平構築には関心がないことを露呈した」 と批判した。 EUはまた、北朝鮮とロシアの関係緊密化で、欧州とインド太平洋の安全保障は緊密に結び付いていることが示されたとし、パートナー国との連携の重要性を訴えた。 北朝鮮のロシア派兵は「戦争の影響をインド太平洋に拡大」と非難 日米韓高官協議 2024/10/26 9:02 https://www.sankei.com/article/20241026-XONYOYCYHRN5LPMCGYRHE75SIU/ 日米韓3カ国は2024年10月25日、安全保障を担当する高官協議を米ワシントンで開き、ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮が派兵したことへの 「重大な懸念」 を表明し、 「ロシアの違法な戦争の影響をインド太平洋に拡大させるだけだ」 と非難した。 日米韓協力の促進に向け3カ国首脳会談の早期開催を目指すことを確認した。 協議にはサリバン米大統領補佐官、日本の秋葉剛男国家安全保障局長、韓国の申源G(シン・ウォンシク)国家安保室長が参加した。 国連安全保障理事会の決議に違反する北朝鮮のロシアに対する弾道ミサイルや武器の支援も批判し、露朝に軍事協力をやめるよう求めた。 北朝鮮の完全な非核化に向けた 「緊密な連携の重要性」 を確認。秋葉氏は日本人拉致問題への協力を求め、米韓から支持を得た。 日米韓で昨年2023年12月に始動した北朝鮮の弾道ミサイル情報を即時共有するシステムや、共同訓練などの防衛協力が進んでいることを歓迎した。 また、東・南シナ海で軍事圧力を強める中国を念頭に 「力や威圧による一方的な現状変更への試みに強い反対」 を表明。 「台湾海峡の平和と安定の維持の重要性」 を確認し、中国を牽制した。 2024年11月5日の米大統領選を受けて来年2025年1月に新政権が発足することを踏まえ、安保分野の日米韓連携を今後も進めていくことも確認した。 サリバン氏は秋葉氏と個別に会談。 秋葉氏は石破茂政権の外交・安保政策の最優先事項として 「日米同盟の強化」 を掲げていることを説明した。 サリバン氏は申氏とも個別会談した。 <産経抄>北朝鮮のロシア派兵 兵士大量脱走の可能性も 2024/10/26 5:00 無料会員記事 https://www.sankei.com/article/20241026-TH6SQ75HINJGTPMTBVI3V5PQSE/ 18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同) https://www.sankei.com/article/20241026-TH6SQ75HINJGTPMTBVI3V5PQSE/photo/N24OXH6ZGFK67EXHVMP752D4SY/ 「ウクライナ侵略に加担する可能性も含め、深刻な懸念を持って注視している」。 林芳正官房長官、岩屋毅外相、中谷元(げん)防衛相は2024年10月25日の記者会見で、北朝鮮によるロシアへの派兵について異口同音に述べた。 どうやら政府内で、質問にはこう答えると打ち合わせ済みだったのだろう。 ▼韓国の情報機関、国家情報院は既に 「北特殊部隊の暴風軍団を含む4個旅団1万2000人以上の兵力がロシアに派遣される」 と正式に発表している。 極東情勢にも重大な影響を及ぼしかねない事態であり、閣僚らが慎重な物言いになるのも当然かもしれない。 ▼ただ、北では1990年代後半の大飢饉後、食料などの配給制が崩れ、それ以降に育った世代は「金王朝」から恩恵を受けていない。 従って元々忠誠心は薄い上に、韓国ドラマなどを通して韓国の豊かさも広まってきた。 遠い異国の地で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記のために命懸けで戦えといわれても、士気は上がるだろうか。 ▼ウクライナの報道機関は、脱走した北兵士18人が、ロシア当局に拘禁されたと伝えている。 数日間食糧を与えられなかったため、陣地を離れたとのことだが、確かに腹が減っては戦ができない。 これから寒い冬を迎えるとあっては、尚更だろう。 ▼韓国紙、朝鮮日報によるとウクライナ軍は北兵士に対して 「投降せよ! ウクライナは休息できる空間、食事、暖かさを提供する」 と投降や亡命を呼び掛け始めた。 本国でもロシアでも飢えに苦しむ北兵士にとってかなり魅力的な提案なのではないか。 ▼北がロシアが求める派兵をこれまで渋ってきたのは、兵士の脱走を恐れたためだとの説もある。 もしそれが現実のものとなれば、金総書記にとって大打撃となろう。 北朝鮮、ロシア派兵否定せず 外務省次官が「確認する必要を感じない」と見解 2024/10/25 22:20 https://www.sankei.com/article/20241025-BREZ3DSU25MUNC2SEYTWIB3NE4/ 北朝鮮の朝鮮中央通信は2024年10月25日夜、外務省のキム・ジョンギュ・ロシア担当次官が、ロシアのウクライナ侵攻を支援するための派兵に関し 「確認する必要を感じない」 との見解を示したと伝えた。 派兵があったとすれば 「国際法規に則した行動だろう」 とも述べた。 派兵を否定しなかった。 キム氏は同通信の質問に答える形で、各国のメディアが派兵について報じていることに注意していると説明。 所管は国防省であり、外務省は直接的に関与していないとした。 更に、派兵が違法行為であるように伝えたい勢力が 「間違いなく存在するだろう」 とも主張した。(共同) 「プーチン氏が停戦模索」とトルコ大統領 首脳会談でウクライナ産穀物輸出など話し合い 2024/10/25 21:56 https://www.sankei.com/article/20241025-ZXMGISQYT5JI7BQAQPCW6Y3TZY/ トルコのエルドアン大統領は、ロシアのプーチン大統領と2024年10月23日に行った会談を巡り、同氏が 「恒久停戦実現を模索していると感じた」 と述べた。 トルコメディアが2024年10月25日伝えた。 ウクライナ情勢を協議し、黒海を通じたウクライナ産穀物輸出や機雷撤去、捕虜交換などについて話し合ったという。 ロシア中部カザンで開かれたBRICS首脳会議後の機中で記者団に語った。 トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国だが、ロシアと友好関係を続け、BRICS加盟を希望しているとされる。 エルドアン氏はBRICSとの協力を強化し 「双方に利益をもたらす」 と訴えた。 中国の習近平国家主席のトルコ訪問にも期待を示した。 黒海経由の穀物輸出について、ロシア、ウクライナ双方は2022年、トルコと国連の仲介により輸出再開で合意したが、ロシアは2023年に離脱した。 エルドアン氏は度々プーチン氏に合意復帰を働き掛けている。(共同) 親露派「ハクティビスト」が日本を標的に攻撃呼びかけ 衆院選投開票日にも注意 2024/10/25 18:57 https://www.sankei.com/article/20241025-4JVJMMXADNIMLPVWE3X4NV5VYI/?outputType=theme_election2024 ウクライナ支援国に対するサイバー攻撃を行う親ロシア派の 「ハクティビスト」 が、日本への攻撃も活発化させている。 衆院選公示日2024年10月15日に、自民党公式ホームページ(HP)が閲覧できなくなり、グループが攻撃したとの声明を出した。 ハクティビスト同士が連携して攻撃を繰り返す傾向もあり、27日の衆院選投開票日の攻撃も懸念されている。 ■自民党にDDoS攻撃、犯行声明 自民党のHPが狙われたのは公示日の2024年10月15日午後4時半頃だった。 大量のデータ送信でシステム障害を引き起こす 「DDoS(ディードス)攻撃」 が仕掛けられたとみられ、衆院選の特設サイトにも繋がるトップページが表示されない状態に陥った。 復旧までには、約5時間を要したという。 その後、ハクティビストグループ 「NoName(ノーネーム)057(16)」 が交流サイト(SNS)上で犯行声明を出した。 ハクティビストは、オンライン上でコンピューターに攻撃を加えるハッカーと、活動家を意味する「アクティビスト」を掛け合わせた造語。 ロシアによるウクライナ侵略が始まって以降、親ロシア派のハクティビストがウクライナや支持国へのサイバー攻撃を活発化させている。 ■日商、日弁連、造船企業や銀行も標的 トレンドマイクロの調査によると、このNoName057(16)は近年、活発な活動がみられる。 DDoS攻撃を中心にし、攻撃を仕掛けることができるソフトなどのツールを支援者にも配布し、支持者に攻撃を協力させている。 日本への攻撃は2024年9月18日以降、断続的に行っているとみられる。 これまでに自らの攻撃だと報告しているのは、自民の他、日本商工会議所や日本弁護士連合会、北海道に関連する造船企業や青森の銀行などがある。 ■日米合同軍事演習への抗議も トレンドマイクロによると、今月2024年10月下旬に自衛隊と米軍がロシア国境付近の北海道などで実施予定の合同軍事演習についての抗議のために日本を標的にしているという。 また、別のハクティビストグループも日本への攻撃を表明。 ただこのグループは、攻撃表明した企業が実際は被害を受けていないケースも確認されるなど、声明の信憑性は高くない。 トレンドマイクロは、衆院選の投開票日も狙われる可能性もあるとして、注意を呼び掛けている。 ◇ 情報セキュリティー会社、トレンドマイクロの岡本勝之氏の話 ハクティビストは自分たちの主張を広めることが目的だ。 実際に攻撃しているか信用できない部分もあり、投稿を拡散しない方がよい。 万が一、標的とされた場合でも被害を低減させるための対策が必要だ。 サービスを提供していない国のIPアドレスからのアクセスを制限したり、サーバーを分散して攻撃を緩和したりするなど、事前に対策を講じておくことが重要となる。 ロシア入りした北朝鮮兵は「弾除けの傭兵にすぎない」 派兵を秘匿…精鋭部隊の特異な実態 2024/10/25 18:40 https://www.sankei.com/article/20241025-BAYY3ILPHBPTVHBMOUYQ7LKCME/ 北朝鮮がウクライナを侵略するロシアに派遣したのは、朝鮮人民軍の精鋭特殊部隊とされる。 だが、韓国当局の分析からは、北朝鮮内で派兵について固く秘匿されるなど、特異な対応が取られている実態も浮かび上がってきた。 ■露軍統制下で作戦権限なし 「弾除けの傭兵に過ぎない」。 韓国の金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防相は2024年10月24日、国会で北朝鮮の派兵部隊をこう表現し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が 「軍隊を違法な侵略戦争に売り渡した」 「自身の独裁体制を強固にするためだ」 と非難した。 派兵は本来、派遣国の指揮体系を維持し、その国の軍服や国旗を明示する。 だが、北朝鮮の部隊はロシア軍の軍服を着て露軍将兵に偽装し、 「露軍の統制下で何の作戦権限もなく言われるまま動いている」。 金国防相はこのため、 「傭兵」 と表現したのだという。 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は、北朝鮮が派兵の対価として1人当たり2000ドル(約30万円)相当を得るとの見方を示し、見返りに経済難の打開や朝鮮半島有事でのロシアの介入を期待していると北朝鮮の思惑を分析した。 ■現代戦の理解不足、死傷者多発か 露朝首脳は6月、両国の一方が戦争状態となった際の軍事援助を盛り込んだ 「包括的戦略パートナーシップ条約」 に署名したが、露下院が条約批准を可決したのは今月2024年10月24日だ。 露朝は条約の発効を待たずに、いわば密約≠フ形で派兵準備を進めてきたことになる。 派兵されたのは 「暴風軍団」 とも呼ばれる精鋭部隊とされる。 ただ、韓国当局では、北朝鮮が主に10〜20代の新米兵を派兵したとの見方も出ている。 国会では、ウクライナ側が公開した北朝鮮兵とされる映像を見た議員から 「体格は小さく、あどけない」 との指摘があった。 国情院は、北朝鮮が派兵の噂が国内で拡散しないよう厳しい情報統制を敷いていると報告した。 だが、派兵部隊に選抜された兵士の家族が 「嗚咽(おえつ)して顔がやつれた」 との話が出回り、兵士らの家族を集団移住させ、隔離しようとする動きがあるとも説明した。 国情院は、兵士らは体力があり士気は高いものの、無人機からの攻撃など現代戦への理解が不足しており、戦線に出れば死傷者が多数発生するとのロシア側の予想も明らかにした。 派兵部隊に実際に多数の死傷者が出て北朝鮮内にその情報が伝われば、金正恩体制にとっての不安定要素となる可能性も否定できない。 北朝鮮によるロシアへの派兵「信じるに足る情報を確認」 岩屋毅外相 2024/10/25 12:00 https://www.sankei.com/article/20241025-TRJGENQ3B5K47LJUNGALBMOOBY/ 岩屋毅外相は2024年10月25日の記者会見で、北朝鮮の兵士がロシアに派遣されているとの情報について 「米国、韓国とも協力して関連情報の収集、分析を進めた結果、北朝鮮が兵士をロシア東部に派遣し、軍事訓練に関与していると信じるに足る情報が確認された」 と述べた。 その上で岩屋氏は 「最近の露朝軍事協力の進展の動きはウクライナ情勢の更なる悪化を招くのみならず、我が国を取り巻く地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に憂慮すべきものだ」 と指摘し、引き続き関連情報の収集、分析を進める考えを示した。 中谷防衛相「北朝鮮がロシア東部へ派兵」 政府分析、ウクライナ侵略に加担懸念 2024/10/25 11:35 https://www.sankei.com/article/20241025-RMP7GMNFYVIALNRJOGHLOMOAMQ/ 中谷元防衛相は2024年10月25日の記者会見で、ウクライナ侵略を続けるロシアへの北朝鮮による派兵に関し、米国などと協力して情報の収集、分析を進めた結果、 「北朝鮮の兵士がロシア東部へ派遣され、訓練を行っているものと考えている」 との認識を示した。 その上で 「ウクライナ侵略に加担する可能性を含め、深刻な懸念を持って注視している」 と述べた。 中谷氏は、ロシアと北朝鮮による軍事協力の進展が、ウクライナ情勢の更なる悪化を招くだけでなく、日本周辺の安全保障環境にも影響を与えると指摘し、 「深刻に憂慮すべきだ」 と強調した。 林官房長官、ロシアへの北朝鮮の派兵「深刻な懸念、憂慮すべきもの」 2024/10/25 11:33 https://www.sankei.com/article/20241025-BUSKMSTUGFKEFBP2TAFDU7P6NU/ 林芳正官房長官は2024年10月25日の記者会見で、ウクライナ侵略を続けるロシアへの北朝鮮による派兵について 「ウクライナ侵略に加担する可能性も含め、深刻な懸念を持って注視している」 と述べた。 「最近の露朝軍事協力の進展の動きはウクライナ情勢の更なる悪化を招くのみならず、我が国を取り巻く地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に憂慮すべきものだ」 とも語った。 「北朝鮮軍が戦闘地域入り」ロシア西部クルスク州 ウクライナ発表 極東で訓練終え 2024/10/25 11:28 https://www.sankei.com/article/20241025-4GV5AE2ZCFP65IRBTRTC2EEQ4U/ ロシアによるウクライナ侵略への北朝鮮軍の参戦を巡り、ウクライナ国防省情報総局は2024年10月24日、露極東での軍事訓練を終えた北朝鮮軍部隊の第1陣が戦闘地域に派遣されたことが確認されたと発表した。 場所はウクライナ軍が越境攻撃で一部を占領下に置いている露西部クルスク州で、2024年10月23日に確認されたとした。 情報総局は、ロシアに入国した北朝鮮軍の規模が 「約1万2000人」 だと推計されていると指摘。 その中には3人の将官と500人の士官も含まれているとした。 また、ロシアが北朝鮮軍兵士に弾薬や寝具、冬着、靴、トイレットペーパー、石鹸など衛生用品を配給しているとも報告した。 ロシアへの北朝鮮軍の入国はこれまでにウクライナや米国、韓国が確認。 一方、ロシアは虚偽だと主張している。 プーチン露大統領「われわれの問題」 北朝鮮軍の露入国を否定せず BRICSの拡大も 2024/10/25 9:50 https://www.sankei.com/article/20241025-ROYHNQYRU5M65A6R3YGBAHRV7Y/ ロシアのプーチン大統領は2024年10月24日、中国やロシアなど主要新興国でつくる「BRICS」の首脳会議が同日、露中部カザンで閉幕したことに合わせ、記者会見を開いた。 北朝鮮軍がロシアに入国し、ロシア側でウクライナ侵略に参戦する可能性があるとする情報の真偽に関する質問に対し、 「私たち(露朝)が何をどうするかは私たちの問題だ」 と述べ、明確に否定しなかった。 「北朝鮮軍の露入国が衛星写真で確認されている」 「紛争の激化ではないか」 とする米メディアの質問に答えた。 プーチン氏は、ロシアが対ウクライナ軍事作戦を始める以前から、北大西洋条約機構(NATO)諸国がウクライナを 「武装化」 してきたと指摘。 現在の戦場でもNATOの軍人がウクライナに供与した兵器の運用に携わるなど 「(紛争に)直接参加している」 とし、 「紛争を激化させてきたのは欧米側だ」 と主張した。 その上で、露朝が事実上の軍事同盟条約となる 「包括的戦略パートナーシップ条約」 を結んだことに言及。 条約に基づき露朝は連絡を取り合い、行動していくとした。 会見でプーチン氏は、BRICSの拡大を視野に 「パートナー国」 資格の新設を支持したことにも言及。 パートナー国候補のリストは合意済みだとし、今後、各国に招待状を送り、同意を得た上で公表するとした。 ロシア側はパートナー国候補を 「13カ国」 だと説明。 一部メディアは、 トルコ▽インドネシア▽アルジェリア▽ベラルーシ▽キューバ▽ボリビア▽マレーシア▽ウズベキスタン▽カザフスタン▽タイ▽ベトナム▽ナイジェリア▽ウガンダ だと報じている。 訓練終えた北朝鮮部隊がロシア西部クルスク州に到着 プーチン氏、派兵否定せず 2024/10/25 6:44 https://www.sankei.com/article/20241025-FNEQQCKYSZPHLNIM736AMAB5IY/ ウクライナ国防省情報総局は2024年10月24日、ロシア東部で訓練を終えた北朝鮮軍部隊が、ウクライナが越境攻撃しているロシア西部クルスク州に到着したと発表した。 人数は不明。 プーチン大統領はロシア中部カザンでの記者会見で、北朝鮮の派兵について問われ、否定しなかった。 プーチン氏は会見で、衛星画像などを根拠に韓国や米国が北朝鮮兵士がロシアに派遣されたと主張していることに関して 「画像というのは重要なものだ」 「何かを反映している」 と述べた。 ロ朝両首脳は2024年6月、有事の軍事援助を定めた包括的戦略パートナーシップ条約に署名。 プーチン氏は、条約に基づき 「北朝鮮指導部が真剣に対応していることを疑ったことがない」 と強調した。 武力侵攻を受け戦争状態になった場合の軍事援助を明記した条約第4条に言及し 「この条文の枠内で何をどのようにするかは我々の問題だ」 と指摘した。 北朝鮮部隊がロシア西部クルクス州に到着、ウクライナ国防省が発表 人数は不明 2024/10/25 1:24 https://www.sankei.com/article/20241025-5WIUQXNGC5IWJDG7TI2KD5BYBA/ ウクライナ国防省情報総局は2024年10月24日、北朝鮮の軍部隊が同日までにロシア西部クルスク州に到着したと発表した。 人数は不明。 一方、米政府は2024年10月23日、2024年10月上旬〜中旬にロシアに渡航した北朝鮮兵少なくとも3000人が、ロシア東部の複数の軍事施設で訓練を受けていると発表した。 ウクライナ軍筋によると、西部に向かった約2000人はクルスク州か、同じくウクライナ国境に接するロストフ州に向かっている可能性がある。 ロシア国内で訓練を終えた北朝鮮軍の具体的な動きが判明したのは初めて。 先遣隊は士官ら約10人で構成。 クルスク州では、北朝鮮兵を受け入れる拠点の確保や通信網の整備の他、周辺の安全確認などを行っているとみられる。 2000人の到着は確認されていない。(共同) 北朝鮮派兵に懐疑的 ロシア同盟国のベラルーシ大統領「プーチン氏の性格知っている」 2024/10/24 21:25 https://www.sankei.com/article/20241024-FBDJDU75E5IMFLFCYVGGUAOB2U/ 英BBC放送は2024年10月24日までに、ロシアの同盟国ベラルーシのルカシェンコ大統領のインタビューを伝えた。 北朝鮮の兵士がウクライナ侵攻を続けるロシアに派遣されたとの情報について 「プーチン大統領の性格を知っているが、彼は如何なる国の軍隊にも特別軍事作戦に引きこむような説得を決してしない」 と述べ、懐疑的な見方を示した。 2024年10月23日に滞在先のロシア中部カザンで答えた。 一方で北朝鮮兵が実際にロシアに派遣されていれば 「それはエスカレーションへの一歩だ」 と指摘した。 ルカシェンコ氏はベラルーシに対しては、プーチン氏だけでなくショイグ前国防相もベロウソフ国防相も、侵攻支援のためにベラルーシ軍を派遣するように要請したことはないと語った。(共同) ウクライナ、露派兵の北朝鮮兵に動画で投降呼びかけ 「意味なく死んではいけない」 2024/10/24 21:17 https://www.sankei.com/article/20241024-TC2LFFARWBJJ3BJLOXXI5CLEYU/ ウクライナ当局は2024年10月23日、ロシアのウクライナ侵攻を支援するために派兵されたとされる北朝鮮兵士に向け、早くも朝鮮語で投降を呼びかける動画を公開した。 「外国の地で意味もなく死んではいけない」 と強調。 ベッドや食事を盛り付ける様子が写り、投降すれば 「安全な場所で食事と医療が提供される」 と訴えている。 動画を公開したのはウクライナ当局がロシア兵の投降推進を目的に運営する 「私は生きたい」 プロジェクト。 投降希望者を対象に24時間態勢の電話相談窓口を設置し、捕虜の人道的扱いを定めたジュネーブ条約に基づく対応を約束してきた。 北朝鮮兵にも対象を拡大し、準備を進める。 ウクライナ軍筋によると、ロシア東部の演習場で訓練を終了した北朝鮮兵約2000人が、ウクライナ国境に近いロシア西部に向けて列車などで移動。 米政府も少なくとも3000人の北朝鮮兵が、ロシアで訓練を受けていると発表している。(共同) 北朝鮮兵2000人がロシア西部へ 先遣隊準備とウクライナ軍 東部で訓練、米国が確認 2024/10/24 19:56 https://www.sankei.com/article/20241024-DLZLPODWYBPHBH5OETPSGBXILA/ ロシア東部の演習場で訓練を終了した北朝鮮兵約2000人が、ウクライナ国境に近いロシア西部に向けて列車などで移動していることが2024年10月24日、分かった。 ウクライナ軍筋が共同通信に明らかにした。 ウクライナが越境攻撃を行っているロシア西部クルスク州には2024年10月初め頃、北朝鮮軍の士官らが先遣隊として入り、受け入れ準備を進めていることも判明した。 ロシア国内で訓練を終えた北朝鮮軍の具体的な動きが判明したのは初めて。 約2000人はクルスク州かロシア南部ロストフ州に向かっている可能性がある。 米政府は2024年10月23日、2024年10月上旬〜中旬にロシアに渡航した北朝鮮兵少なくとも3000人が、ロシア東部の複数の軍事施設で訓練を受けていると発表した。 ウクライナ軍筋によると、先遣隊は士官ら約10人で構成されている。 クルスク州では、北朝鮮兵を受け入れる拠点の確保や通信網の整備の他、周辺の安全確認などを行っているとみられる。(共同) 米、北朝鮮の約3000人派兵確認 ロシア東部基地で訓練後参戦へ 「インド太平洋情勢に影響」懸念 2024/10/24 8:18 https://www.sankei.com/article/20241024-JBJ67JKKNVK7VIM3YZ3YIDKNFE/ バイデン米政権は2024年10月23日、北朝鮮がロシアのウクライナ侵略を支援するためロシアに約3000人の部隊を派兵したとの調査結果を明らかにした。 部隊は露東部の基地で訓練を受けているとし、兵力の消耗が激しい露軍の補充として戦線に投入されるとみている。 インド太平洋地域の安全保障に影響が生じる可能性もあるとみて、同盟諸国と監視を強化する構えだ。 ウクライナの最大支援国の米国は北大西洋条約機構(NATO)加盟国や韓国などと、北朝鮮参戦の実態把握を続ける。 韓国情報機関の国家情報院も2024年10月23日、朝鮮人民軍3000人規模が派兵されたと明らかにした。 カービー米大統領補佐官は2024年10月23日の記者会見で、北朝鮮の部隊約3000人が2024年10月中旬に北朝鮮の元山から露極東ウラジオストクに船で輸送され、戦闘訓練を受けていると指摘。 訓練が終了すれば露西部に移動しウクライナ軍との戦闘に参戦する可能性があると述べた。 カービー氏はまた、北朝鮮の派兵は2022年2月にロシアが開始したウクライナ侵略の 「劇的な変化だ」 と指摘。 同盟諸国と対応を協議し、今後更なる情報開示を行うと共に、制裁を含む対抗措置を明らかにすると述べた。 カービー氏は更に、北朝鮮の参戦は、戦場における露軍の激しい兵力損失と、それに伴う北朝鮮との軍事協力の進展を明示していると指摘。 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が実際に流血の伴う兵力提供に応じたことで、ロシアから軍事上の見返りを得る可能性があるとし、ウクライナ情勢に加え 「インド太平洋地域に安全保障上の影響が生じる」 との懸念を示した。 ロシアの北朝鮮兵に投降呼びかけ ウクライナ、朝鮮語で動画 2024/10/24 7:04 https://www.sankei.com/article/20241024-2RKSKSE6OBJPLK4S22GXV57GME/ ウクライナ当局は2024年10月23日、ロシアのウクライナ侵攻を支援するために派兵されたとされる北朝鮮兵士に向け、朝鮮語で投降を呼びかける動画を公開した。 「外国の地で意味も無く死んではいけない」 と強調。 ベッドや食事を盛り付ける様子が映り、投降すれば 「安全な場所で食事と医療が提供される」 と訴えている。 動画を公開したのはウクライナ当局がロシア兵の投降推進を目的に運営する 「私は生きたい」 プロジェクト。 投降希望者を対象に24時間態勢の電話相談窓口を設置し、捕虜の人道的扱いを定めたジュネーブ条約に基づく対応を約束してきた。 北朝鮮の派兵を巡っては、ウクライナや韓国、米国がロシアへの移動を確認。 カービー米大統領補佐官は2024年10月23日の記者会見で、今月2024年10月上〜中旬にロシアに渡航した北朝鮮兵少なくとも3000人がロシアの複数の軍事施設で訓練を受けているとの分析を表明した。 訓練後、戦地に向かう可能性がある。(共同) 北朝鮮のロシア派兵、米国も確認 国防長官「証拠ある」 実態把握急ぐ 2024/10/23 21:48 https://www.sankei.com/article/20241023-SW4E4LOS7BLCHMGFGDQZRTOFDY/ オースティン米国防長官は2024年10月23日、北朝鮮がロシアによるウクライナへの侵略を支援するためロシアへ地上部隊を派兵した 「証拠がある」 と述べた。 バイデン政権は同盟諸国と共に、北朝鮮軍の派兵の事実関係を調査しており、米政府として北朝鮮の参戦を認めたのは初めて。 ロイター通信によると、オースティン氏は訪問先のイタリア・ローマで記者団に対し 「北朝鮮の部隊がロシアにいる証拠がある」 と述べ、派兵の具体的な目的や行動について情報を精査する必要性を強調した。 米政府は、ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)加盟国、韓国の情報機関などと協議し、北朝鮮の派兵の実態の把握を急いでいる。 カービー大統領補佐官は2024年10月21日、 「事実であれば極めて憂慮すべき事態」 として、近日中に調査内容を明らかにする計画があると述べた。 ロシア入りした北朝鮮兵力3千人に 韓国情報機関分析「戦線投入時は多数の死傷者」 2024/10/23 19:34 https://www.sankei.com/article/20241023-AXQFOWRIZJKLPDR5HR3IAF3RQA/ 2024年10月18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同) https://www.sankei.com/article/20241023-AXQFOWRIZJKLPDR5HR3IAF3RQA/photo/N24OXH6ZGFK67EXHVMP752D4SY/ 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月23日、ウクライナへの侵略戦争に参戦するため、ロシア入りした北朝鮮の朝鮮人民軍の兵力が計3000人余りになったとの情報を明らかにした。 趙太庸(チョ・テヨン)国情院長から報告を受けた与野党議員が記者団に発表した。 国情院は、2024年12月頃には北朝鮮からの派兵総数が1万余りに達するとの見通しを示した。 国情院は2024年10月18日、特殊部隊の将兵ら約1500人が2024年10月8〜13日に露海軍の艦艇で露極東地域に移ったと発表していた。 新たに約1500人のロシア入りが確認された。 将兵らはロシア内の複数の施設に分かれて適応訓練を受けており、現段階ではまだ戦線に投入されていないと国情院はみている。 北朝鮮の兵士らは士気が高く、体力に長じているが、無人機攻撃など現代戦に対する理解が不足し、戦線投入時には死傷者が多数出るとの露側教官の見方も報告した。 北朝鮮国内では今回の派兵に関して厳しい情報統制を敷いているが、噂も広がり始めているという。 派兵部隊に選抜された兵士らの家族を通じて情報が拡散しないよう、家族らを隔離する動きもあるという。 露朝は2024年6月に有事の際の軍事援助を盛り込んだ 「包括的戦略パートナーシップ条約」 に両国首脳が署名した後、派兵を巡る具体的協議に入ったと国情院は分析している。 北朝鮮兵のロシア支援、訓練情報把握 ゼレンスキー氏 2024/10/23 8:26 https://www.sankei.com/article/20241023-KWLERGCYQRJBDI5UNK5YFAYDTA/ 2024年10月18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。 ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同) https://www.sankei.com/article/20241023-KWLERGCYQRJBDI5UNK5YFAYDTA/photo/JBT5PMCH6NNBLJOECUZ7E65XRM/ ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月22日の声明で、北朝鮮によるロシア支援の派兵を巡り、大規模な訓練が既に始まっているとの情報をウクライナ側が持っていると明らかにした。 声明で、各国が北朝鮮を非難していることに謝意を示し 「言葉だけではない具体的な対応」 も求めた。 「北朝鮮が欧州の戦争に介入できるのであれば、北朝鮮に対する圧力は不十分だ」 と訴えた。(共同) 北の露派兵 同盟諸国と事実関係を協議 露軍犠牲1日1200人超との概算も 米補佐官 2024/10/22 11:48 https://www.sankei.com/article/20241022-ACC7VAVO2JPRJFDUXHSMWE3RK4/ カービー米大統領補佐官は2024年10月21日の記者会見で、北朝鮮がウクライナへの侵略を続けるロシアに地上部隊を派兵したとされる問題で、事実関係を調査するため同盟諸国と協議していると明らかにした。 近日中にも調査内容を公表する計画があるとも述べた。 北朝鮮のロシア派兵は欧米メディアが相次ぎ報道し、ウクライナのゼレンスキー大統領が議会演説で北朝鮮が侵略に 「参戦している」 と明言。 韓国の情報機関、国家情報院も、特殊部隊がロシアに派兵されたとの情報を明らかにした。 カービー補佐官は協議中の国名に触れなかったが、ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)加盟国に加え、北朝鮮の軍動向を監視する韓国とも情報を精査している可能性がある。 派兵規模は最終的に数千人から1万人超に上るとの見方がある。 カービー氏は 「侵略への参戦を目的とした北朝鮮のロシア派兵が事実であれば、危険かつ極めて憂慮すべき事態だ」 とし、同盟諸国と実態把握に務めていると述べた。 カービー氏はまた、ウクライナでの露軍の死傷者数が 「1日当たり1200人超」 に上るとの概算を示し、 「歴史的な数だ」 と指摘。 ロシアが国際社会で孤立し、戦場での犠牲も増加していることが、北朝鮮やイランなどとの軍事協力を急速に強める背景との見解を示した。 ロシアに対しイランは大量の無人機を、北朝鮮は弾道ミサイルや砲弾をそれぞれ供与している。 北朝鮮派兵に懸念相次ぐ 安保理、ロシア「恐怖をあおるデマだ」と否定 2024/10/22 8:31 https://www.sankei.com/article/20241022-ZLLQUCW3JFPFVMMRS5RTZUHTQQ/ 国連安全保障理事会は21日、ロシアによるウクライナ侵攻を協議する緊急会合を開いた。 韓国やウクライナは北朝鮮がロシアへの派兵を始めたと指摘し、米国や日本などは派兵情報への懸念を表明。 ロシアは 「恐怖を煽るデマだ」 と否定した。 韓国の黄浚局国連大使は、ロシアに派兵した北朝鮮は 「積極的な交戦国」 だと非難。 ウクライナのキスリツァ国連大使は 「ロシア東部で約1万1千人の北朝鮮兵が訓練を受けている」 とし、2024年11月1日までに実戦投入される見通しだと主張した。 ロシアのネベンジャ国連大使は、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟は絶対に受け入れられないと強調。 劣勢のウクライナが 「ロシアとNATOの直接対決を引き起こそうとしている」 と訴えた。(共同) NATOと韓国が北朝鮮の露派兵で連携へ 韓国は露大使呼び抗議 2024/10/21 20:10 https://www.sankei.com/article/20241021-6E2WNCGOJJMODOCRUOB5WJ4CNU/ 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月21日、電話で会談し、ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮が部隊を派兵したとされる問題を巡り意見交換した。 ルッテ氏は、派兵は国際法と国連安全保障理事会決議に反するとして、深刻な懸念を表明した。 韓国大統領府が発表した。 尹氏は、北朝鮮が派兵した特殊部隊約1500人がロシアで適応訓練を受けているといった詳細情報を説明。 露朝の軍事協力は 「国際秩序を根本的に揺るがし、朝鮮半島や世界の平和をも脅かしており、決して座視しない」 と強調した。 両氏は詳細な情報を共有するため、韓国がNATOに代表団を派遣するなど連携を強化することで合意した。 韓国政府は2024年10月18日に情報機関を通じて派兵について発表したが、直後にルッテ氏は 「証拠は確認できない」 と述べていた。 尹氏の説明を受け、派兵に関して確信を強めたとみられる。 一方、韓国外務省は2024年10月21日、ロシアのジノビエフ駐韓大使を呼び、北朝鮮の派兵を厳しく非難し、朝鮮人民軍の即時撤退と軍事協力の中止を強く求めた。 露大使館によると、ジノビエフ氏は 「露朝間の協力は国際法の枠内で行われ、韓国の安保の利益に反するものではない」 と反論した。 韓国政府が露朝への対応策を検討する中、これまで控えてきたウクライナへの殺傷兵器の提供に踏み切るのか注目されている。 北朝鮮兵映像「本物と確認した」 ウクライナ、ロシア軍人が撮影と説明 2024/10/21 18:05 https://www.sankei.com/article/20241021-FXFX3RKAZZMOHHYATLPFKHN2KM/ 北朝鮮兵の姿がロシア軍施設で確認されたとの映像を公開したウクライナ文化情報省傘下機関トップのイゴル・ソロベイ氏は2024年12月20日、映像について 「現場にいたロシア軍兵士が撮影した」 「信頼できる情報源から入手した」 と述べた。 北朝鮮がウクライナ侵攻に 「参戦」 した証拠になるとの見方を示し 「公開情報オシントを活用して本物と確認した」 と主張した。 共同通信のオンラインインタビューに答えた。 ソロベイ氏は文化情報省の戦略コミュニケーション・情報セキュリティーセンターの所長。 ゼレンスキー政権や韓国の情報機関、国家情報院は北朝鮮がロシアへの派兵を始めたと分析している。 ただ、オースティン米国防長官は2024年10月19日の記者会見で 「現時点で確認できていない」 「調査を続ける」 「事実なら深刻だ」 と述べるにとどめた。 同センターは2024年10月18日、ロシア極東の軍事施設で北朝鮮兵士が装備品を受け取る様子だとする映像を公開した。(共同) ロシア国境付近で北朝鮮兵士18人集団脱走 派遣兵か 韓国紙報道 毎日新聞 2024/10/16 13:28(最終更新 10/16 18:20) https://mainichi.jp/articles/20241016/k00/00m/030/058000c 韓国紙の朝鮮日報は2024年10月16日、ウクライナ軍高官の話として、ロシア西部ブリャンスク、クルスク両州のウクライナとの国境付近で、北朝鮮軍兵士18人が集団脱走したと報じた。 ウクライナ軍は、脱走したのは北朝鮮が対露軍事協力の一環で派遣した兵士らで、まだ拘束されていないとみているという。 露朝両国は2024年6月の首脳会談で、有事の際の軍事援助を規定した包括的戦略パートナーシップ条約を締結。 軍事協力を進展させる可能性が指摘されていた。 韓国の金龍顕(キムヨンヒョン)国防相は2024年10月8日、 「(北朝鮮が対露協力のため)正規軍をウクライナに派遣する可能性が高い」 との見方を示した。 北朝鮮の派兵を巡っては、露政府は否定しているが、ウクライナ側からの情報発信が相次いでいる。 米紙ワシントン・ポストは2024年10月11日、ウクライナ軍関係者の証言として 「数千人規模の北朝鮮の歩兵部隊が露国内で訓練を受けている」 と伝えた。 2024年年末までに前線に配置される可能性があるという。 また、ウクライナメディアは2024年10月上旬、東部ドネツク州の露側占領地域で、北朝鮮軍の将校6人がウクライナのミサイル攻撃で死亡したと報じた。 米CNNは、北朝鮮がロシアに兵器を供給していることから、これらの兵器に関する工学的な支援や情報交換のために兵士が派遣されたとの情報を伝えている。【ソウル日下部元美】 北朝鮮のロシア派兵に「明確な証拠」ゼレンスキー大統領 米は「調査を継続」 2024/10/21 7:08 https://www.sankei.com/article/20241021-HLVLS35425OXTKCTRMZPIFCSR4/ ウクライナのゼレンスキー大統領は20日の声明で、北朝鮮がロシアに兵士を派遣している「明確な証拠」があるとして、北朝鮮がウクライナ侵攻に「参戦」していると改めて主張した。衛星情報やロシアからの映像が証拠だとしており、各国に対抗措置を取るよう訴えた。 ゼレンスキー政権や韓国の情報機関、国家情報院は北朝鮮が派兵を始めたと分析している。ただ米国のオースティン国防長官は19日の記者会見で「現時点で確認できていない。調査を継続する。事実だとすれば深刻だ」と述べるにとどめた。 ゼレンスキー氏は声明で「北朝鮮が現代の戦争の特徴を学び始めれば、脅威が大きく増すだろう」と指摘。「世界が沈黙を続け、われわれが北朝鮮兵士と前線で対峙することになれば、世界の誰の得にもならないし、戦争が長期化するだけだ」と主張した。 ウクライナ文化情報省の戦略コミュニケーション・情報セキュリティーセンターは18日、ロシア極東の軍事関連施設で北朝鮮の兵士らが装備品を受け取る様子だとする映像を公開した。20日には、ロシア軍が軍服や靴などのサイズを質問する朝鮮語の調査票を用意していたと明らかにした。(共同) ウクライナ、東部の集落奪還と発表 北朝鮮軍は越境攻撃下の露西部クルスク州に投入か 2024/10/19 8:54 https://www.sankei.com/article/20241019-FS6BVMUHLNIQLAVF2Z4KHHBB3E/ ロシアによるウクライナ侵略で、ウクライナ国防省情報総局は2024年10月18日、同国軍が東部ハリコフ州の集落クルグリャコフカを露軍から奪還したと発表した。 ウクライナメディアが伝えた。 クルグリャコフカは露軍が制圧を狙う同州の都市クピャンスク方面に位置している。 東部では戦力に勝る露軍が徐々に前進しているが、ウクライナも反撃を試みているもようだ。 一方、ロシア側での参戦を決めた北朝鮮が軍の人員をロシアに派遣したとされる問題で、ウクライナメディアは2024年10月18日、同国軍情報当局筋の話として、北朝鮮軍がハバロフスクやウラジオストクなど露極東の4都市で実戦投入に向けた訓練を受けていると報じた。 米軍事メディア「ウォーゾーン」によると、ウクライナ国防省情報総局のブダノフ局長は、ロシアに派遣された北朝鮮軍の規模を 「1万1000人」 だと指摘。 ブダノフ氏はまた、北朝鮮軍が2024年11月1日までに訓練を完了し、うち2600人がウクライナ軍の越境攻撃を受ける露西部クルスク州に投入される見通しだと明らかにした。 プーチン氏、G20首脳会議の欠席表明 ICC逮捕状巡る「混乱回避」理由に 2024/10/19 8:44 https://www.sankei.com/article/20241019-4D6CGK3STRK2BNVZD7LVNPUVUQ/ ロシアのプーチン大統領は2024年10月18日、2024年11月にブラジルで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に欠席すると表明した。 理由に関し、ウクライナ侵略を巡る戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)が自身に逮捕状を出していることに言及。 「私が行けば、G20の議論はそれ(逮捕問題)ばかりになってしまう」 とし、自身の出席により首脳会議が混乱する事態を防ぐための決定だと主張した。 今月2024年10月22〜24日に露中部カザンで開かれる主要新興国の枠組み「BRICS」の首脳会議に先立つBRICS諸国の報道機関との会見で発言した。 ICC加盟国のブラジルには、プーチン氏が入国した場合、逮捕する義務が生じる。 一方でプーチン氏は 「逮捕を回避することは簡単だ」 「(逮捕しないという)政府間合意を結ぶだけだ」 とも指摘。 逮捕を懸念した欠席ではないと強調した。 プーチン氏はウクライナ情勢にも言及。 将来的な停戦について 「1年間や2年間の停戦であるべきではない」 「その間に北大西洋条約機構(NATO)が兵器を蓄え、(ウクライナに)移転するためだ」 と述べた。 その上で 「長期的で持続可能な平和」 の実現に向けて 「ロシアは戦い続け、勝利する」 と主張した。 プーチン氏はウクライナの 「中立化」 「非軍事化」 といった目標を達成するまで軍事作戦を継続する意思を改めて示した形だ。 「現段階で確認できない」NATO事務総長、ウクライナへの北朝鮮派兵報道で 2024/10/18 22:56 https://www.sankei.com/article/20241018-OZTEJIQNSRIOTGHKQN5MCDZD3M/ 北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月18日 「北朝鮮人が兵士としてウクライナでの戦争に参加しているという報道について現段階では確認できていない」 と述べた。 ブリュッセルで記者団に語った。 ルッテ氏は、NATOが韓国などと緊密に連絡を取り合っており 「この見解は変わる可能性がある」 と指摘し、動向を注視する考えを示した。(共同) 北朝鮮がウクライナ侵攻「参戦」 軍特殊部隊1500人露極東入り 韓国情報機関 2024/10/18 22:29 https://www.sankei.com/article/20241018-TSZJ7GK24NIBZE7OJV4PBVC3A4/ 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月18日、北朝鮮がウクライナ侵略を続けるロシアを支援するため、朝鮮人民軍の大規模派兵を決め、既に第1陣約1500人が露極東地域に入ったとの情報を明らかにした。 韓国当局は、北朝鮮が参戦を始めたと判断した。 聯合ニュースが伝えた。 北朝鮮による地上軍の大規模な海外派兵は初めてとされ、ウクライナの戦局にも影響を与える可能性がある。 派兵されたのは、軍特殊作戦部隊である 「第11軍団」 所属の将兵で、近く第2陣の兵員輸送も行われる見通し。 第11軍団は 「暴風軍団」 との異名を持つ最精鋭部隊。 最終的に4個旅団計約1万2000人規模の兵力がウクライナの戦場に投入されると予想されている。 北朝鮮が日米韓への敵対姿勢を強める中、軍の特殊部隊が戦場で実戦経験を積むことになれば、日韓の安全保障情勢にも影響を及ぼしかねない。 国情院によると、第1陣は今月2024年10月8日〜13日に北朝鮮北東部の清津(チョンジン)や東部、咸興(ハムフン)付近の地域から露太平洋艦隊の揚陸艦4隻と護衛艦3隻に乗船し、露極東ウラジオストクに移った。 ウラジオストクの他、ウスリスクやハバロフスクなど極東地域の複数の拠点に駐留。 訓練を終え次第、戦地に送られる模様だ。 北朝鮮の兵士らはロシア人兵士を装うため、ロシアの軍服やロシア製武器、シベリア地域の住民を装う偽身分証も受け取ったとされる。 来年日本で地雷国際会議 ウクライナの除去支援 2024/10/18 19:53 https://www.sankei.com/article/20241018-OZWVQFXBP5ONXEFBSXUIO4AOLY/ スイス西部ローザンヌで2024年10月17日、ウクライナの地雷除去に関する国際会議が開かれ、日本から参加した柘植芳文外務副大臣は来年に日本で同会議を開催すると発表した。 会議には60以上の国・国際機関が参加した。 ウクライナのシュミハリ首相は、国土のおよそ4分の1に地雷や不発弾が埋まっている可能性がある状況に触れ 「地雷除去の分野で支援を強めてほしい」 と訴えた。 柘植氏はスイスやウクライナとの共同記者会見で 「人道支援の効果を最大化させる」 と話し、地雷探知機の供与や専門家育成での協力を強化する考えを示した。(共同) 北朝鮮が特殊部隊など1万2千人派兵決定、移動開始 韓国情報機関 2024/10/18 19:26 https://www.sankei.com/article/20241018-I4KDNLXG6NJSFBPACPPKTFGGDU/ 韓国の情報機関、国家情報院は2024年10月18日、北朝鮮が最近、ロシアを支援するため、朝鮮人民軍の特殊部隊など4個旅団計約1万2000人規模の兵力をウクライナの戦場へ派兵することを決定したとの情報を明らかにした。 複数の韓国メディアが伝えた。 既に兵力の移動を開始しているとしている。 北朝鮮とロシアは2024年6月に実質的な軍事同盟となる 「包括的戦略パートナーシップ条約」 を締結し、軍事的協力を急速に深めている。 フランス新型自爆ドローン開発 ウクライナへ「数週間内」に供与 2024/10/18 16:54 https://www.sankei.com/article/20241018-FZR2MHE7JZJSTATRUWAXLCFRXE/ フランス政府が、新開発の自爆ドローン(無人機)をウクライナに近く供与すると発表した。 ルコルニュ国防相が2024年10月16日にX(旧ツイッター)で、 「弾薬を乗せて遠隔操縦できる『カミカゼ・ドローン』第1号の試験に成功した」 と書き込み、 「今後、数週間以内」 に仏軍とウクライナに納入されると明かした。 仏紙フィガロによると、この自爆ドローンは45分間自律飛行でき、5キロ先の標的を攻撃できる。 1機当たりの価格は2万ユーロ(約325万円)以下という。 仏国防省は今年2024年3月、自爆ドローン2000機を発注し、このうち100機をウクライナに供与すると表明していた。 ノルウェー、近くF16戦闘機6機をウクライナに供与 欧米、「戦勝計画」に慎重姿勢 2024/10/18 11:26 https://www.sankei.com/article/20241018-PC7XFHL6KRPOVMJEANBJPE4NFA/ ロシアの侵略を受けるウクライナのウメロフ国防相は2024年10月17日、ベルギー・ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相会合でノルウェーのグラム国防相と会談した。 会談後、ウメロフ氏はSNSを通じ、ノルウェーから 「近い将来」 に6機の米国製戦闘機F16がウクライナに供与されると発表した。 ウクライナへのF16供与はこれで、ベルギー、オランダ、デンマーク、ノルウェーの4カ国が表明。 既に少なくとも6機が供与されたとされるが、ウクライナは2024年8月、1機が任務中に墜落したと公表した。 ノルウェーからのF16供与が実現すれば、ウクライナの防空力の向上が見込まれる。 ウクライナメディアによると、F16は2028年までに約80機が同国に供与される予定。 供与は段階的に行われ、2024年今年中に24機、25年末までに40〜50機程度となる見通しだとしている。 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は同日、ブリュッセルで欧州連合(EU)首脳会議とNATO国防相会合に出席し、ロシアに対する 「戦勝計画」 を説明した。 計画は、NATOがウクライナの加盟に向けた手続きを即座に開始することや、欧米製の長距離ミサイルによる露国内攻撃の解禁などを含んでいる。 ただ、ロイター通信によると、EUとNATOはウクライナ支援の継続を約束する一方、即座のNATO加盟手続きの開始には慎重姿勢を維持した。 ゼレンスキー氏は 「仮に計画への支持が得られなくとも、ウクライナはロシアの侵略と戦い続ける」 と表明した。 戦勝計画について、ペスコフ露大統領報道官は同日、 「狙いはNATOを紛争に公式に引き込むことであり、ロシアとNATOの直接衝突を招く」 と警告した。 「ウクライナは負ける」とトランプ氏 ゼレンスキー氏は「最も偉大なセールスマン」 2024/10/18 11:24 https://www.sankei.com/article/20241018-TLAV2B7UW5JTDITXSV3CT33IB4/ 米大統領選の共和党候補、トランプ前大統領は17日放送のポッドキャスト番組のインタビューで、ロシアが侵略するウクライナのゼレンスキー大統領について 「戦争を始めるべきではなかった」 「負け戦だ」 と批判した。 ロシアが侵略を始めたことを否定する発言とも受け取れ、民主党候補のハリス副大統領陣営が反発を強めるとみられる。 トランプ氏はロシアのプーチン大統領を指導者として高く評価しており、2021年の離任後にも対話したと報じられている。 侵略を正当化するプーチン氏寄りの姿勢が顕著で、ウクライナを支援する欧州の米同盟国に動揺が広がりそうだ。 ウクライナへの軍事支援に消極的なトランプ氏はゼレンスキー氏について 「最も偉大なセールスマンだ」 「米国に来る度、我々が1000億ドル(約15兆円)を与えている」 と誇張して皮肉る一方 「ウクライナ人を気の毒に思う」 「彼を助けたくないと言っているわけではない」 とも述べた。(共同) 中露を念頭、現状変更に反対 中谷防衛相、NATO会合で連携強化を呼びかけ 2024/10/18 10:04 https://www.sankei.com/article/20241018-FUE3PW4CSZPQ3OS5AGCXDFJ7IQ/ 中谷元・防衛相は17日(日本時間同)、北大西洋条約機構(NATO)とインド太平洋地域のパートナー国との国防相会合に初めて出席した。 中国やロシアを念頭に、力による現状変更の試みに反対し、対抗するための連携強化を呼び掛けた。 「厳しい国際情勢だからこそ、基本的価値と戦略的利益を共有する日本とNATOの協力が重要だ」 と述べた。 ロシアのウクライナ侵略を 「国連憲章の原則が踏みにじられた暴挙だ」 と非難。 日本は引き続きウクライナ支援を続けるとして、自衛隊車両を追加提供する考えを示した。 ウクライナのウメロフ国防相との会談でもこうした方針を伝えた。 会合では 「インド太平洋地域でも力や威圧による一方的な現状変更の試みが強化されている」 と述べ、中国軍が2024年10月14日に台湾を包囲する形で実施した軍事演習に言及した。(共同) NATO国防相会合、ウクライナの加盟で温度差 ゼレンスキー氏の戦勝計画、多難な前途 2024/10/18 9:59 https://www.sankei.com/article/20241018-RVHP6SP63VJIPLKL7CSR6QGYKU/ ブリュッセルで2024年10月18日まで開かれている北大西洋条約機構(NATO)国防相会合は、ロシアに侵略されたウクライナへの 「揺るぎない支援」 が改めて打ち出されたのとは裏腹に、ウクライナのゼレンスキー大統領が2024年10月16日公表の対露戦争計画で求めた 「NATOへの即時無条件加盟への招待」 を巡る加盟国間の温度差が目立ち、前途の多難さを印象付けた。 2024年10月1日に事務総長に就任し、今回初めてNATO会合を主催するルッテ氏は2024年10月17日、 「ウクライナをこれまで以上にNATOに近づける」 と述べるとともに、加盟が実現するまでは、ウクライナの勝利を確実にするため 「あらゆる手立てを講じ続ける」 と強調した。 会合では、初参加のオーストラリアが退役を控えた豪陸軍のM1エーブラムス戦車49両をウクライナに供与すると表明した。 また、加盟国が年間400億ユーロ(6兆5100億円)規模の対ウクライナ軍事支援を続けていくとの目標について、達成されるとの見通しが示された。 一方、ウクライナのNATO加盟を巡っては、エストニアのペブクル国防相やラトビアのスプルーズ国防相が、ゼレンスキー氏の戦勝計画を支持する立場からウクライナのNATO加盟実現を早急に具体化させるべきだと表明した。 ゼレンスキー氏は2024年10月17日、NATO会合に先立ちブリュッセルの欧州連合(EU)首脳会議で演説し、ウクライナのNATO加盟も含めて戦勝計画を今から実行に移せば 「戦争は遅くとも2025年までに終結する」 と主張した。 NATOは2024年7月に米ワシントンで開いた首脳会議で 「ウクライナのNATO加盟は不可逆的だ」 とし、将来のNATO加盟を確約している。 ただし、加盟に向けた実質的な動きは出ていない。 加盟国の間では、NATOの中心国である米国で2024年11月に実施される大統領選の行方を見極めたいとの思惑が強い。 加えて米国とドイツは、現時点でウクライナを加盟させればロシアが反発し、核兵器使用の恐れも含めて戦火が拡大しかねないとの懸念から 「ウクライナの加盟は戦争終結後であるべきだ」 と他の加盟国を説得しているという。 ウクライナが加盟するにしても、他国からの攻撃をNATO全体への攻撃と見なすNATO条約第5条の適用範囲を明確化させるため、ウクライナとロシアとの国境または境界線が明確に確定されていることが加盟の前提となるなど、加盟実現へのハードルは尚高いのが実情だ。 米、攻撃用無人機生産で中国企業に制裁 ウクライナ侵略でロシアが使用 2024/10/18 8:52 https://www.sankei.com/article/20241018-KEX2TZTNYNO5JM5PLNDBZN6L3U/ 米財務省は2024年10月17日、ロシアがウクライナ侵略で使用する長距離の攻撃用無人機の生産に関与したとして、中国などに拠点を置く3企業と1個人に制裁を科した。 米国内の資産が凍結される。 ロシアに武器を直接供給する中国企業が制裁対象となるのは初めてとしている。 ミラー国務省報道官は声明で、ロシア企業の協力の下、中国で生産された無人機がウクライナで重要インフラの破壊や多数の負傷者を生み出していると指摘。 「ロシアに対する軍事的支援には引き続き代償を負わせる」 と警告した。 財務省によると、今回制裁対象となった企業は無人機のエンジン生産に加え、今年2024年初めから無人機の部品となる電子機器の輸出にも関わっていた。 米政権高官らは、中国最高指導部がロシアへの軍事産業支援を進めていると非難している。(共同) 北朝鮮部隊1万人派遣準備 ゼレンスキー氏、露との連携に懸念 NATO国防相会合閉幕へ 2024/10/18 7:56 https://www.sankei.com/article/20241018-AKLNYDTKORI65D3SZWD7XFDSI4/ ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相会合は2024年10月18日、ロシアに侵略されたウクライナに対する軍事支援の強化と、ウクライナの将来的なNATO加盟を確認して閉幕する。 2024年10月17日のウクライナ関連会合に出席した同国のゼレンスキー大統領は記者会見で、ウクライナ領内に北朝鮮軍の要員が送り込まれていると指摘し、ウクライナ戦争でのロシアと北朝鮮の連携に強い懸念を示した。 ゼレンスキー氏はウクライナの情報機関が入手した情報として 「北朝鮮がウクライナ領内の露支配地域に戦術要員と将校を送り込んだ」 と述べた。 また、北朝鮮が総勢1万人規模の部隊をロシアとウクライナの露占領地域に派遣する準備を進めているとした。 記者会見に同席したNATOのルッテ事務総長は 「北朝鮮の兵士が(ウクライナでの)戦闘に関与している証拠はない」 と述べる一方で、北朝鮮がロシアにミサイルなどの兵器や機器の供与といった多様な支援を展開しており 「非常に懸念している」 と語った。 ルッテ氏はまた 「中国はロシアの対ウクライナ戦争の決定的な支援者と化した」 と批判。 2024年10月17日の会合に中谷元・防衛相ら日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相が出席したのを踏まえ、NATO加盟国とインド太平洋地域のパートナー諸国が対中国を含めた幅広い分野で連携を深めていくべきだと強調した。 ルッテ氏は4カ国を交えた会合は 「意義深かった」 とし、防衛産業の生産能力強化、偽情報工作を駆使したハイブリッド戦争への対応、サイバー攻撃対策で協力強化を図るとした。 ゼレンスキー氏は日本からの支援に関し 「日本は本当に力強い相棒だ」 「日本がいなければ生き残れなかった」 と謝意を表明した。 <主張>ウクライナへ派兵 北の脅威をもっと論じよ 社説 2024/10/18 5:00 https://www.sankei.com/article/20241018-7IRDVZ74WBLD7KQSOTUO4KCUJA/ ウクライナのゼレンスキー大統領が2024年10月16日、最高会議(国会)の演説で 「ロシアによる侵略に北朝鮮が参戦している」 と明言した。 2024年10月13日の声明でも 「(北朝鮮からロシアへ)もはや武器だけでなく人が派遣されている」 と指摘していた。 複数のウクライナメディアは、ロシア軍が北朝鮮人で作る3000人規模の部隊を編成し、国境地帯に配備したと報じた。 北朝鮮兵1万人がロシアに派遣されたとの報道もある。 北朝鮮は弾道ミサイルや数百万発の砲弾をロシアに輸出し、ウクライナの戦場で使用されている。 ロシアは否定するが、実際に北朝鮮が派兵までしたのであれば、侵略への加担どころか侵略者になったことになる。 事実なら明白な国連憲章違反であり許されない。 北朝鮮は直ちに将兵を自国に戻し、武器弾薬の輸出も停止すべきだ。 北朝鮮軍の派遣について、カービー米大統領補佐官は 「露軍は毎日1000人超が死傷するなど大きな困難に直面している」 「その中で出てきた」 との見方を示し、露朝の軍事協力に懸念を表明した。 懸念されるのはウクライナへの侵略激化だけではない。 2024年6月に露朝が結んだ 「包括的戦略パートナーシップ条約」 には 「一方が戦争状態になれば、遅滞なく軍事的、またはその他の援助を提供する」 とある。 朝鮮半島有事になれば、ロシア軍の参戦の可能性があるということだ。 北朝鮮は韓国との対決姿勢を強めているが、南北の衝突がロシアを含む日本有事へ拡大することもあり得る。 日本にとって他人事ではない。 青木一彦官房副長官は記者会見でウクライナを巡る露朝軍事協力進展について、ウクライナだけでなく日本周辺の安全保障環境に与える影響の観点から 「深刻に憂慮すべきものだ」 と語った。 だが、石破茂首相や与野党からは危機感の表明や露朝両国への批判はほとんどない。 一体どうしたことか。 どの党も候補者も、日本を守る、国民を守る―と連呼する衆院選の最中であるにもかかわらず、この鈍さは理解に苦しむ。 石破首相は外務、防衛両省に北の派兵の詳細をウクライナ政府に確認するよう指示すべきだ。 その上で関係各国に露朝両国への制裁を呼び掛け、日本自身も急ぎ発動すべきである。 ウクライナ軍前総司令官、早期終戦に否定的 欧米が武器供給せず「勝利の機会失った」 2024/10/17 21:49 https://www.sankei.com/article/20241017-NWWI25AG4NPKZMFMBAT4R2NSEQ/ ウクライナ軍前総司令官のザルジニー駐英大使が2024年10月17日、ロンドンで講演し 「ロシアとの長期戦から抜け出すのは、ほぼ不可能に思える」 と述べ、早期の戦闘終結に否定的な見解を示した。 欧米が2023年、ウクライナに必要な武器を供給しなかったため、勝利の機会を失ったとも指摘した。 ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月17日の欧州連合(EU)首脳会議で、対ロシア戦の 「勝利計画」 について演説し、計画に今すぐ着手すれば、2025年中に戦闘終結が可能だと主張した。 ザルジニー氏は軍総司令官だった2023年11月に英誌エコノミストが報じたインタビューで、戦闘が 「膠着状態」 にあると発言。 ゼレンスキー氏が 「膠着ではない」 と否定し、両者間の亀裂が指摘された。 ゼレンスキー氏は2024年2月、ザルジニー氏を解任した。(共同) 米、ウクライナのF16要員養成で若手重視に転換 欧米式訓練に柔軟対応も訓練長期化か 2024/10/17 17:02 https://www.sankei.com/article/20241017-NOBKFZHIQJKIXEQNVC6NXHXDKM/ 米紙ウォールストリート・ジャーナルは17日、ウクライナ空軍に供与された米国製F16戦闘機の操縦士養成に関し、米国が若手に重点を置く方針に転換したと伝えた。 訓練のためにウクライナを離れることが可能で必要な英語能力がある経験豊富な操縦士の不足が理由。 若手の場合、訓練に時間がかかり、F16による防空態勢の強化が遅れる可能性もある。 ウクライナでは2024年8月下旬にF16が墜落し、ベテラン操縦士が死亡した。 この操縦士は通常数年かかる訓練を6カ月で終えて前線に投入されたばかりだったことから、米国などは訓練の在り方を協議していた。 同紙によると、若手の方が欧米式の訓練に柔軟に対応できるとの意見もあるが、F16の訓練課程に進む前に英国とフランスの施設で1年間の基礎的な飛行訓練を終える必要がある。 方針転換前から、ウクライナ空軍が20機のF16と操縦士40人で構成する飛行隊を配備するには、早くとも来年2025年春までかかる見通しだったという。(共同) 米ウクライナ首脳、対露戦勝計画を協議 米は長射程攻撃で慎重維持、「北派兵」懸念共有か 2024/10/17 8:19 https://www.sankei.com/article/20241017-JYTHWXWJ5NIEVM42XJ6VJ2FSXU/ バイデン米大統領は2024年10月16日、ロシアの侵略が続くウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、4億2500万ドル(約636億円)の追加軍事支援を表明した。 ゼレンスキー氏は同日、最高会議(議会)演説で公表した対露戦勝計画を巡る最新状況を説明。 同氏が計画の柱とする米国製長射程兵器による露領内攻撃容認について、米側は慎重姿勢を維持したとみられる。 ウクライナ情勢を巡っては、ロシアに弾道ミサイルなどを供給する北朝鮮が部隊をロシアに派遣したと複数の欧米メディアが報道 ゼレンスキー氏は議会演説で北朝鮮が侵略に 「参戦している」 と表明しており、バイデン氏にも懸念を伝えた可能性がある。 米国家安全保障会議(NSC)のサベット報道官は 「ロシアの代わりに戦う北朝鮮兵士に関する報道に憂慮している」 「事実なら、両国の軍事関係の著しい増強を示すことになる」 と述べた。 また、ホワイトハウスは、バイデン氏が2024年10月17〜18日の日程でドイツを訪問、ショルツ首相らとウクライナや中東情勢などを協議すると発表。 2024年11月にはバイデン氏がウクライナ支援国によるオンラインの首脳級会合を主宰するとも明らかにした。 同月2024年11月の米大統領選に向け、現政権のウクライナ支援姿勢を継承する民主党候補ハリス副大統領と、対露交渉による早期停戦を唱える共和党候補トランプ前大統領との接戦が続いている。 一方でイランや北朝鮮、中国がロシアと軍事的連携を強めており、バイデン氏は支援国の首脳らとの協議を通じ、選挙結果にかかわらず、対露戦勝利に必要な支援をウクライナが確保できるよう、危機意識の共有を図るものとみられる。 NATO国防相会議が開幕へ 日韓など4カ国が初参加 ウクライナの「戦勝計画」など協議 2024/10/17 8:18 https://www.sankei.com/article/20241017-4WFOTPTSMRPXHBJIG7FUA4FQRM/ 北大西洋条約機構(NATO)の国防相会合が2024年10月17日、ブリュッセルのNATO本部で2日間の日程で始まる。 2024年10月19日からイタリア南部のナポリで開かれる初の先進7カ国(G7)国防相会合と合わせ、ロシアに侵略されたウクライナへの軍事支援の推進を確認する。 2024年10月17日の会合にはウクライナのゼレンスキー大統領も出席する。 NATO会合には中谷元防衛相を含め日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相が初参加する。 NATOのルッテ事務総長は2024年10月16日の記者会見で、日本など4カ国の国防相との協議では防衛産業分野での協力に関して話し合うとしており、増産が急務となっているウクライナ向けの弾薬の供給拡大に向けた連携や、先端技術協力などが議題に上るとみられる。 ルッテ氏は4カ国との協力について 「次の段階として何をするかを描き出すことが重要だ」 と指摘。 日本との関係では 「日本はウクライナとの強い連帯を打ち出している」 「中国の軍備増強についても共通の懸念を抱いている」 と述べた。 ウクライナを巡る討議では、ゼレンスキー氏が2024年10月16日に初公表したロシアに対する 「戦勝計画」 への対応などが主要議題となる。 ルッテ氏は戦勝計画に関し 「ウクライナのNATOへの即時無条件の招待」 などが盛り込まれていることを念頭に 「計画を全面的に支持するとは言えない」 と語り、慎重姿勢を示した。 ウクライナの対ロシア「勝利計画」に慎重姿勢 NATO事務総長 国防相理事会で議題に 2024/10/17 7:37 https://www.sankei.com/article/20241017-FWBDEPL4BZIMJEDZUK32CECGOE/ 北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月16日、ウクライナのゼレンスキー大統領が公表した対ロシア戦争の 「勝利計画」 について 「私は計画全体を支持しているとは言えない」 と述べ、慎重な姿勢を示した。 ブリュッセルで記者会見した。 勝利計画は、ウクライナのNATO加盟交渉に同国を招待することも要求している。 ルッテ氏は 「深く掘り下げ、その背景を理解しなければならない項目が数多くある」 と指摘。 2024年10月17〜18日に開くNATO国防相理事会で 「間違いなく議題に上る」 と述べた。 加盟国が表明したウクライナ軍事支援が今年前半だけで209億ユーロ(約3兆4千億円)に上るとして、来年も400億ユーロ規模の支援を継続するという目標を達成できるとの見通しを示した。(共同) 防衛産業協力を協議へ NATO、日韓豪NZの国防相と 実務的な関係深める狙い 2024/10/17 7:14 https://www.sankei.com/article/20241017-6NXEMG2KVNIK5I75KRYMQRSMJ4/ 北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月16日、ブリュッセルで2024年10月17〜18日に開催する国防相理事会に招待した日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相と 「工業生産や技術革新の協力の在り方について協議する」 と明らかにした。 防衛産業分野の協力を進める。 理事会を前に記者会見した。 NATOは2022年から3年連続で4カ国の首脳を招待しているが、国防相理事会に4カ国の国防相を招くのは初めて。 ロシアのウクライナ侵攻を支援する中国に対する懸念を共有するだけでなく、実務的な協力関係を深める狙いがある。 欧州のNATO加盟国はウクライナに対する弾薬などの軍事支援に注力しているが、防衛企業による生産が追い付かず、供給能力不足の克服が課題となっている。(共同) 米、ロシア領長射程攻撃で慎重姿勢を維持 ウクライナ支援の継続を約束 2024/10/17 7:02 https://www.sankei.com/article/20241017-MQKMTR4H5VNN3LEQGWJOG5C544/ ジャンピエール米大統領報道官は2024年10月16日の記者会見で、ウクライナに米国製長射程兵器によるロシア領攻撃を認めるかどうかについて慎重な姿勢を維持した。 バイデン大統領はゼレンスキー大統領と電話会談し、4億2500万ドル(約636億円)の追加軍事支援を表明。 来年2025年1月の任期切れまで支援を続けると約束した。 米政府はバイデン氏が2024年10月17〜18日にドイツを訪れ、ショルツ首相とウクライナや中東の情勢を協議すると正式に発表した。 2024年10月11月にウクライナ防衛支援に関する首脳級会合をオンラインで主催するとも明らかにした。 ゼレンスキー氏は電話会談に先立ち、対ロシア戦争の 「勝利計画」 を初めて公表し、長射程兵器によるロシア領内への攻撃容認も強く求めた。 ジャンピエール氏は 「米国の方針は変わっていないし、今後も変わらない」 と述べた。 米国は使用容認が戦況を好転させるとの見方に否定的で、ロシアを過度に刺激しかねないと懸念している。(共同) ゼレンスキー氏、対ロシア戦勝計画を初公表 実現なら「来年中にも終戦」と見通し 2024/10/16 23:28 小野田 雄一の写真 https://www.sankei.com/article/20241016-BQW7TIMJYBL67IRQERZPGMOSGE/ ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月16日、同国最高会議(議会)で演説し、ロシアに対する 「戦勝計画」 を公表した。 これまで計画の一部に言及していたが、全体像を明らかにしたのは初めて。 ゼレンスキー氏は、計画を実現して 「ウクライナが今、強くならなければ、ロシアは更に強大化し、外交(による停戦)を永久に放棄するだろう」 と指摘。 一方、計画が実現されれば2025年来年中にも戦争は終結するとの見通しを示した。 ゼレンスキー氏によると、戦勝計画ではウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への即時かつ無条件の招待を求めた。 その他、 ▽露西部クルスク州の占領地域の維持 ▽再侵略を予防するための欧米諸国と協力した戦略的措置 ▽経済力強化 ▽欧米が供与した長距離ミサイルによるロシア国内への攻撃の解禁 などが盛り込まれている。 NATOへの招待とは、将来的な加盟の確約を事実上求めたものとみられる。 NATO諸国などとの連携を強化することでロシアに侵略継続を断念させ、停戦交渉の場にロシアを引き出したいウクライナの思惑を示した。 戦勝計画の策定は2024年8月下旬にゼレンスキー氏が発表。 これまでに米国や英国、フランス、ドイツ、イタリアに提示し、関与を求めてきた。 ゼレンスキー氏は今月2024年10月17〜18日にベルギー・ブリュッセルで開かれる欧州連合(EU)首脳会議でも計画を説明する。 ただ、ロシアは、停戦にはウクライナがNATO加盟を断念して 「中立化」 することや、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部4州の領有権を放棄することが不可欠だと主張。 戦勝計画が実現する前にウクライナを降伏に追い込む思惑だとみられる。 NATO諸国の間でもウクライナのNATO加盟には慎重論が根強く、戦勝計画の実現可能性は不透明だ。 独ショルツ首相、ロシアのプーチン大統領と協議も 戦争終結へ「あらゆること模索」 2024/10/16 23:20 https://www.sankei.com/article/20241016-7TV3NHHSMFL7XE7AZ4YB4NJNIA/ ドイツのショルツ首相は16日、連邦議会での演説で、ロシアとウクライナの戦争終結に向け、ロシアのプーチン大統領との話し合いに前向きな姿勢を示した。 一方で 「ウクライナの頭越しや同盟国の合意なしに決定が下されることは決してない」 とも強調した。 ショルツ氏は、ウクライナへの支持は明確だとした上で 「戦争がいつまでも続かないようにするために、あらゆることを模索しなければならない時が来た」 と述べた。 ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月11日、ベルリンでショルツ氏に対ロシア戦争の 「勝利計画」 を説明。 欧米の支援を得て軍事的優位を固めてロシアを交渉の席に着かせ、ウクライナ主導で和平を受け入れさせることが狙いだとされる。(共同) G7初の国防相会合、伊ナポリで19日開催 ウクライナなど紛争多く安全保障面で連携強化 2024/10/16 18:36 https://www.sankei.com/article/20241016-INA6WJQGFRNJHJMJYIWMUMXWOM/ 日米欧の先進7カ国(G7)は19日、初の国防相会合をイタリア南部ナポリで開催する。 議長国イタリアによると、ロシアによるウクライナ侵略などの紛争が相次ぐ中、安全保障面での連携強化が目的。 ウクライナの防衛支援や緊張が高まる中東情勢が主要議題となる。 イタリア政府関係者は 「会合を通じて、防衛分野でのG7の結束を示す」 と強調。 ウクライナ支援で防衛産業の生産能力が不足した経験を踏まえ、産業基盤の強化もテーマになる。 ウクライナは砲弾など物量で優位に立つロシア軍に対して劣勢を強いられている。 ゼレンスキー大統領が2024年10月今月、英独仏伊の4カ国を訪問した際、各国はウクライナの防空や防衛産業などへの支援を表明。 今回の会合でも支援継続のメッセージを発信するとみられる。 中東情勢を巡っては、イスラエル軍がレバノン南部に地上侵攻し、駐留する国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の施設が攻撃を受けた。 G7として対応を議論する。(共同) ロシア、北朝鮮人部隊を編成か 3000〜1万人規模 ウクライナ複数メディア報道 2024/10/16 8:26 https://www.sankei.com/article/20241016-GRWSIK5GKJKE3AFD2BYQYFH72I/ ロシアの侵略を受けるウクライナの複数メディアは15日、露軍が北朝鮮人で構成する部隊を編成し、ウクライナとの国境地帯に配備していると報じた。 ウクライナ軍の情報当局筋の話だとしている。 事実であれば、露軍の損耗拡大を背景とした動きの可能性がある。 部隊に配属された北朝鮮人18人が逃亡し、露軍が捜索しているとの情報があるとも報じている。 現地紙ウクラインスカヤ・プラウダによると、北朝鮮人で構成された部隊の名称は 「特別ブリヤート大隊」。 推定3000人規模だとした。 部隊名はロシアのアジア系少数民族、ブリヤート人に由来するとみられる。 ウクライナの英字紙キーウ・インディペンデントは15日、北朝鮮からロシアに 「兵士1万人」 が派遣されたと欧米側外交筋が話したと伝えた。 ウクライナのゼレンスキー大統領は最近、北朝鮮がロシアに兵器を供給するだけでなく、実際の戦闘に人員を関与させていると指摘。 複数の欧米メディアも、北朝鮮がロシアに供給した短距離弾道ミサイルの運用に携わる人員を露軍に派遣している他、 「数千人」 の北朝鮮人が露国内で訓練を受けており、年内にも前線に配備される可能性があると伝えていた。 露朝は今年6月、事実上の軍事同盟となる 「包括的戦略パートナーシップ条約」 に署名するなど、安全保障協力を拡大している。 ウクライナ関係「強力に」 ジェトロ、首都キーウで事務所開所式 2024/10/11 10:57 https://www.sankei.com/article/20241011-DCN75SPATZNWDA4OEZSRY2RW3Y/ 日本貿易振興機構(ジェトロ)は10日、ロシアの侵攻が続くウクライナの首都キーウに事務所を設け、中心部のホテルで開所式を実施した。 日本とウクライナの企業関係者ら約280人が出席。 柴田哲男所長は 「両国のより強力な結び付きの始まりとなる」 と挨拶した。 ウクライナ進出を検討中の日系企業10社も参加。 新しい有機肥料の開発に取り組むスタートアップ企業WAKU(岡山県高梁市)の代表取締役CEO姫野亮佑さんは、ウクライナの農業生産法人と実証実験を進めたい考え。 戦闘が続く中でも 「他の企業が入ってくる前に、できるだけ早く進出したい」 と意気込みを語った。 ウクライナの電力会社の男性社員は 「経済は全ての土台」 「発展するほど勝利に近づける」 と日本の支援に謝意を示した。(共同) 露軍、ウクライナ港湾インフラに3カ月で60回攻撃 副首相「食料危機を引き起こす」と非難 2024/10/11 10:50 https://www.sankei.com/article/20241011-VHYYJBTN6ZKYRC7IKTYSPVSSGM/ ウクライナのクレバ副首相は10日、ロシア軍が直近の3カ月で、ウクライナの港湾インフラを約60回攻撃したと明らかにした。 農業大国ウクライナは黒海を通じた穀物輸出を継続しており、クレバ氏は 「ウクライナの輸出能力を破壊するのが狙いだ」 「食料危機を引き起こす挑発だ」 と非難した。 一連の攻撃で約300の港湾施設、車両177台、船舶22隻が破壊されたという。 港湾作業員や船員ら79人が負傷した。 クレバ氏によると、ウクライナは現在40カ国以上に穀物を輸出している。 輸出先には中国、インドネシア、ベトナムといったアジア諸国のほか、エジプト、リビア、チュニジア、アルジェリア、トルコ、オランダ、スペインが含まれる。(共同) ロシアでアフリカ女性ら200人が無人機製造か 虚偽広告で渡航 監視下で従事 2024/10/11 10:30 https://www.sankei.com/article/20241011-HOOZHSP2HJKR5ACPO74MYM3SNI/ AP通信は10日、無料航空券や接客業などの仕事を約束するソーシャルメディアの広告を見てロシアに渡航したアフリカ出身の女性ら約200人が、ウクライナ侵攻で多用される無人機の製造に従事させられていると、当事者の話を引用して報じた。 APによると、女性はウガンダやルワンダ、ケニアなどアフリカ諸国やスリランカの出身で年齢は18〜22歳。 ロシア中部タタルスタン共和国アラブガの経済特区にある工場で、イラン製の無人機 「シャヘド」 の組み立てに1日12時間従事させられているとした。 ロシア人や中央アジア諸国の学生も働いているという。 女性らは職場や寮で常に監視下に置かれ、約束された賃金も支払われていないと訴えている。 国際人権団体 「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」 によると、ロシアは侵攻継続のため、仕事の内容を十分に説明せず、アフリカやインドから労働者を募集している。(共同) ゼレンスキー氏が英仏首脳と会談 トランプ氏当選を視野に「勝利計画」への支持取り付けへ 2024/10/11 8:58 https://www.sankei.com/article/20241011-DMYT6OAAQ5JKDDYURBLTJ5ES4Q/ ロシアに侵略されたウクライナのゼレンスキー大統領は10日、欧州歴訪を開始し、英国とフランスでスターマー英首相、マクロン仏大統領とそれぞれ会談した。 ゼレンスキー氏は歴訪を通じ、各国から軍事支援強化の確約と、戦争終結に向けてウクライナが策定した 「勝利計画」 への支持を取り付けたい考えだ。 英メディアなどによると、ゼレンスキー氏はスターマー氏との会談で、戦勝計画の説明に加え、英国がウクライナに供与した巡航ミサイル 「ストームシャドー」 などの長距離攻撃兵器について露領内に対する使用制限を撤廃するよう改めて要請した。 1日に就任した北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長も会談に同席した。 ルッテ氏が就任後、NATO加盟国を訪れるのは初めて。 ルッテ氏は会談後、記者団に 「ウクライナを支援することは、NATO加盟各国にとって死活的に重要だ」 と訴えた。 戦況については、ロシア軍がウクライナ東部で徐々に前進しており、情勢は 「厳しい」 との認識を示した。 ウクライナによるロシアへの越境攻撃は 「合法的行動だ」 と明言しつつ、長距離兵器の使用制限の緩和の判断は 「供与国次第だ」 と述べるにとどめた。 ゼレンスキー氏は英仏に続いてイタリアとドイツも訪問。 11日のショルツ独首相との会談ではドイツが主導する弾薬の増産などが議題となる見通しだ。 ゼレンスキー氏としては投開票まで1カ月を切った米大統領選でウクライナ支援に懐疑的な共和党のトランプ前大統領が当選した場合を想定し、米欧の主要国との間でウクライナ支援の継続と、ロシアに侵略の利得を与えない形での戦争の終結に向けた合意を固めておきたい思惑がある。 トランプ氏は先月27日にニューヨークでゼレンスキー氏と会談した際、 「戦争は終わらせるべきだ」 「私なら直ちに終結させられる」 と戦いの幕引きに前のめりな姿勢を鮮明にしていた。 これに危機感を強めたゼレンスキー氏が今回の歴訪で改めて支持固めに走ったとみられる。 ただ、バイデン米大統領も含め12日にドイツで予定された米英独仏首脳とゼレンスキー氏との会談は、バイデン氏が米南部を襲ったハリケーンの対応のため出席できないとして見送られ、ゼレンスキー氏としては目算が外れた恰好だ。 「領土放棄してNATO加盟」形式の停戦案報道、ゼレンスキー氏が否定 2024/10/11 8:34 https://www.sankei.com/article/20241011-NMFXYW6N3ZMV3KM6YGTNFODFHM/ ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は10日、被占領地域の実効支配をロシアに認めるのと引き換えにウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟して安全を確保するという形での停戦案が検討されているという一部メディアの報道について、 「停戦に関する如何なる議論も行われていない」 と否定した。 パリで同日行われたフランスのマクロン大統領との会談後の記者会見での発言としてウクライナメディアが伝えた。 欧州歴訪中のゼレンスキー氏は 「私が停戦を協議するために支援国を訪問していると一部メディアが報じているが、事実ではない」 とも述べた。 ゼレンスキー氏はマクロン氏との会談で、ロシアに対する 「戦勝計画」 を説明し、支援を改めて要請した。 ゼレンスキー氏は同日、訪仏に先立ち英国も訪問。スターマー英首相に戦勝計画を説明した他、NATO加盟を望むウクライナの立場を改めて伝達した。 英紙フィナンシャル・タイムズなど一部メディアは最近、ウクライナや欧米当局者の間で、ウクライナが被占領地域を事実上放棄するのと引き換えに、NATOがウクライナの安全を保証するという形での停戦案が浮上していると報じていた。 ただ、ウクライナは報道を否定。 ロシアも停戦にはウクライナの 「中立化」 が必要だとし、NATO加盟は容認できないとの立場を示している。 一方、ウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」は10日、露軍がウクライナ東部ドネツク州の集落3カ所とルガンスク州の集落1カ所を新たに制圧したと伝えた。 ウクライナ最高会議、戦費調達の増税法案可決 財源確保が課題 2024/10/10 21:06 https://www.sankei.com/article/20241010-D2GLGNSM7BMVJEZ4ZWW4CVUHLA/ ウクライナ最高会議(議会)は10日、戦費調達のための増税法案を賛成多数で可決した。 発効にはゼレンスキー大統領の署名が必要となる。 ウクライナメディアなどが伝えた。 ロシアが2022年2月にウクライナに全面侵攻を始めて以降、ウクライナの国防予算は急増し、ゼレンスキー政権は財源の確保を迫られている。(共同) 露南部にドローン攻撃 ウクライナ、「燃料施設を破壊」と発表 2024/10/10 19:50 https://www.sankei.com/article/20241010-M54NUCMUPBOH7EWAKUTWJ3PT5A/ ロシア南部アディゲ共和国のクムピロフ首長は10日、同共和国の都市マイコープ郊外にドローン(無人機)攻撃があり、住民の避難を実施しているとSNSで発表した。 死傷者はないとした。 ウクライナ軍高官のコバレンコ氏は同日、マイコープ近郊の軍用飛行場の燃料貯蔵施設を破壊したとSNSで発表。 飛行場で爆発が起きた様子を撮影したとする動画も投稿した。 ウクライナ軍は最近、露軍の燃料貯蔵施設や弾薬庫への攻撃を激化。露軍の継戦能力を低下させるための作戦だとしている。 プーチン露大統領、「露朝戦略条約」法案を国会提出 北朝鮮と事実上の同盟締結へ 2024/10/15 8:23 https://www.sankei.com/article/20241015-HTQPRFXU7VNN3LOMIIC3BP4KUM/ ロシアのプーチン大統領は14日、北朝鮮と安全保障協力の拡大などを定める 「包括的戦略パートナーシップ条約」 を批准する法案を露下院に提出した。 条約は、どちらか一方の国が武力攻撃を受ける恐れが生じた場合に即座に協議を行うことや、実際に武力攻撃を受けた場合に相互が軍事支援を行うことなどを規定。 一方が他方に不利益を与える協定などを第三国と結ばないことも定めている。 ロシアは北朝鮮と事実上の軍事同盟を結ぶ形。 ウクライナ侵略で欧米諸国と決定的に対立したロシアは、核兵器開発や人権問題などを巡って同じく欧米と敵対する北朝鮮と関係を深め、欧米に対抗する思惑を改めて鮮明にした。 露朝の関係強化は、両国の軍事的威圧と対峙する日本にとっても脅威となる。 法案は今後、露下院と上院で可決された後、プーチン氏の署名により成立する見通し。 米国やウクライナによると、ロシアは北朝鮮から調達した弾道ミサイルや砲弾をウクライナの戦場で使用。 ロシアは見返りにロケットエンジン技術などを北朝鮮に提供していると観測されている。 露朝間の包括的戦略パートナーシップ条約は、6月に24年ぶりに訪朝したプーチン氏が、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記とともに署名していた。
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