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ウクライナ軍部隊によるロシア領内への越境攻撃を米英が支援したと西側も報道
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202408310000/
2024.08.31 櫻井ジャーナル
1万人から3万人ほどの兵力でウクライナ軍がロシアのクルスクへ軍事侵攻したのは8月6日のことだった。侵攻軍にはウクライナ兵だけでなくアメリカ、イギリス、フランス、ポーランドの特殊部隊、そして各国から集められた傭兵が参加、作戦を立案したのはイギリス軍だとする話も伝わっている。ニューヨーク・タイムズ紙は、軍事侵攻から数日のうちにアメリカとイギリスがウクライナに対し、クルスク地域に関する衛星画像やその他の情報を提供したと伝えている。
NHKが取材したウクライナ兵はニューヨーク・タイムズ紙の報道を確認している。クルスクへ軍事侵攻したウクライナ軍へ「西側のパートナー」は衛星で探り出した詳細な情報データを提供していたと語っているのだ。ニューヨーク・タイムズ紙の報道があったのでNHKも伝えたのかもしれない。
もっとも、2022年の夏以降ウクライナでの戦闘はロシア対NATOという様相を強めているわけで、こうしたことは公然の秘密。有人や無人の偵察機からもロシア軍に関する情報は得ているはず。こうしたことをアメリカ政府は白々しく否定しているが、このクルスクへ軍事侵攻は事実上、アメリカやイギリスによるロシアへの軍事侵攻である。
軍事侵攻の際、ロシア側には国境警備隊がいるだけで正規軍は配置されていなかった。そこで戦闘らしい戦闘がないまま侵攻できたのだが、すぐに航空兵力などでの反撃が始まり、予備兵力も投入され、ウクライナ軍を押し返している。その戦闘でウクライナ軍は貴重な戦闘車両を失い、多数の死傷者がでていると報告されている。
ウクライナ軍はドンバスから兵力を割いてクルスクへの軍事侵攻に投入しているが、ロシア軍はドンバスから兵力を割いていない。そこでドンバスでロシア軍の進撃スピードが速くなっている。
クルスクへの攻撃は軍事的に見ると無意味であり無謀だと言う人が少なくない。意味があるとするならば、ハリウッド風の「ウクライナ軍は勝っている」という脚本を書くための材料を提供したことくらいだ。限られた空間と時間で勝っているように見えれば目的は達成できる。それによって多くの犠牲者が出ても脚本家は気にしないのだろう。
西側はウクライナへ6機のF-16戦闘機を供給、これでウクライナ軍の反撃が始まるかのように言う人もいたが、この戦闘機は旧式であり、ロシア軍の戦闘機や防空システムの敵ではない。唯一、ロシア軍が警戒しているのはF-16が核ミサイルを搭載できることだろう。
そのF-16が破壊され、パイロットは死亡した。8月26日のロシア軍による攻撃で格納庫にあった戦闘機が破壊されたのか、ロシアのミサイルに撃墜されたのか、ロシアのミサイルを撃墜している時にウクライナ側の防空ミサイルに撃ち落とされたのか、実際のところは不明だ。ともかくウクライナ軍はF-16戦闘機1機を失った。
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