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のどかな島に自衛隊が拠点をつくり…島民たちが感じる「変化」と不安 沖縄・与那国島に次々「配備計画」(東京新聞)
http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/605.html
投稿者 蒲田の富士山 日時 2024 年 7 月 02 日 07:39:14: OoIP2Z8mrhxx6 ipeTY4LMlXiObY5S
 

2024年7月2日 06時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/336863

連載<平和国家の現在地>@

 南国らしい赤瓦とコンクリート造りの民家が立ち並ぶ日本最西端の島、与那国島(沖縄県)。岬付近では天然記念物の与那国馬が悠然と歩き、ダイビングに向かうウエットスーツ姿の観光客の笑い声が響く。のどかな島は今、「台湾有事」を想定した国の動きに揺さぶられている。
 自衛隊の南西シフト 鹿児島県南部から沖縄県の島々へ連なる南西諸島で、自衛隊の体制を強化する日本政府の方針。16年の与那国島(沖縄県)を皮切りに、19年の宮古島(同)と奄美大島(鹿児島県)、23年の石垣島(沖縄県)と駐屯地を次々と開設し、ミサイル部隊の新編などを進めている。

◆ミサイル部隊の追加配備が持ち上がり「国は詐欺師のよう」
 「自衛隊誘致には賛成しても、ミサイル部隊となると『話が違う』と言う人はたくさんいる」。与那国町議会議長の崎元俊男さん(59)は苦渋の表情で語る。
 台湾から111キロの島に100人規模のミサイル部隊の配備計画が持ち込まれたのは昨年5月。防衛省は住民説明会で「飛んできたミサイルを撃ち落とすためで、敵から攻撃を受けることはない」と繰り返した。
 崎元さんは、陸上自衛隊与那国駐屯地を新設した2016年と同じやり口だと直感した。「最初は沿岸監視部隊の配備だけという説明だった。島は翻弄(ほんろう)されている。国は詐欺師のようで不信感しかない」と憤る。

◆来島した自衛隊員とその家族は地域社会を支える
 島は9年前、駐屯地開設を巡って二分された。住民投票の結果は賛成632票、反対445票。団体職員の男性(64)は「あんな分断は二度と繰り返したくないから、自衛隊の話題はみんな避けている。何も言えない雰囲気になった」と打ち明ける。
 島西部の駐屯地開設後、徐々に変化が現れた。15年に約1480人だった人口が1割ほど増え、過疎化に歯止めがかかった。自衛隊員と家族は島内の3集落に分散して住み、祭事や学校のPTA活動など地域活動の担い手になった。駐屯地となった町有地の賃貸料約1500万円を元手に学校給食費は無償化。町民税の税収は5000万円増えた。
 電子戦部隊の追加配備もあり、24年3月時点で、隊員と家族は計350人に上り、島の人口の2割を占める。ミサイル部隊が来れば、島民の4人に1人が自衛隊関係者になる。
 島内で自衛隊の影響力がじわじわと広がる中、ミサイル部隊の配備を歓迎する声も聞かれる。22年8月の中国軍による台湾周辺の軍事演習では、弾道ミサイルが島の北北西80キロに着弾し、町漁協組合は漁の自粛を余儀なくされた。嵩西茂則組合長(62)は「中国を脅威に感じる漁師は多い。米軍との連携も含めて防衛はしっかりやってほしい」と注文を付ける。

◆「住民のあずかり知らないところで物事がどんどん進んでいく」
 誘致反対を訴えてきた田里千代基町議(66)は、なし崩し的に軍事力が増強される状況に危機感を隠さない。「(町長選や町議選で)自衛隊がキャスチングボートを握れば、住民の声が通らなくなる。今さら駐屯地をなくせない。でも、ミサイル部隊が来て危険なところになれば、島を出る住民はもっと増える」と島の将来を案じる。
 ミサイル部隊に加え、有事に自衛隊が利用する新港の建設計画も島南部に持ち上がっている。計画地近くに住む陶芸家の山口和昭さん(76)はため息をつきながらつぶやく。「住民のあずかり知らないところで物事がどんどん進んでいくことが怖い」(川田篤志)

   ◇  ◇

連載<平和国家の現在地>
 集団的自衛権の行使を容認する解釈改憲から10年。日米の軍事的一体化で専守防衛は形骸化し、防衛力強化を目的とした自衛隊施設の建設や防衛産業の育成などが進んでいる。「平和国家」を標榜するこの国で何が起きているのか。現場の動きと背景を伝える。

【関連記事】安倍政権の「集団的自衛権の行使」容認から10年で何が変わった? 敵基地攻撃能力、武器輸出拡大
【関連記事】「奄美で戦争できる国づくりが進んでいる」石垣、宮古でも…南西諸島の要塞化報告 全国で集会「緊迫感共有して」  

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コメント
1. 2024年7月02日 09:27:33 : aD39qGVdqU : Q3Q3LkplbkZkNTI=[987] 報告
■『のどかな島に自衛隊が拠点をつくり…

  島民たちが感じる「変化」と不安 

  沖縄・与那国島に次々「配備計画」(東京新聞)』

 
 1945年4月1日に米軍が沖縄本島に上陸し、約3カ月にわたる地上戦

 地上戦がなかった沖縄県内の島々にも度々、米軍やイギリス軍の攻撃が

 加えられた。沖縄本島から約510キロ離れた与那国島でも44年秋以降、

 集落や日本軍の「見張り所」が攻撃され、

 避難中にマラリアにかかって命を落とす人も出た。

 島は日本の国境に位置し、台湾や中国に近い。

 空襲で家を焼かれた ・・・・さん(87)は言う。

「戦争だけは繰り返さないで」・・・と

  
 ・・・1世紀も経たんのに この国はまた

 戦争に突き進む!

 今回は『見張り所』から『ミサイル基地』にグレ〜ドアップ!

 琉球民族は大和民族じゃ〜ない

 ・・・かまってられるか!(岸田 文雄)


2. ペンネーム新規登録[41] g3mDk4NsgVuDgJBWi0uTb5he 2024年7月02日 11:52:58 : dglT44jzDY : SWNQOXNobUEyTDI=[292] 報告
当の中国が旧敵国条項に一切言及しないのは興味深い。
3. 与那国議長ガンバレ[1] l16T342Ri2OSt4NLg5ODb4OM 2024年7月02日 13:11:50 : fUd4FFahvA : aDBPVGltY0xnSkU=[41] 報告
与那国町議会議長の崎元俊男さんは米大統領と米軍幹部に一言言ってほしい。

「米国による世界征服の野望は、地球の混乱につながる」

「米国の世界征服の野望のために、日本を焼け野原にしないでほしい」と。

日本の首相や天皇が米国に遠慮して言えないことを、与那国島議会議長さんが言うことで、オブラートに包むことができ、世界平和につながる。


4. HIMAZIN[4349] SElNQVpJTg 2024年7月02日 22:35:09 : hgTwPL8FQU : NEh1LjhjdnN0Q2s=[489] 報告
どう見ても東アジアで戦争煽ってるのは日本ですね。東のナチまっしぐらか。
5. 蒲田の富士山[2426] ipeTY4LMlXiObY5S 2024年7月03日 17:08:24 : qzxIr6HPas : UEkvdmtFSWUubWc=[9] 報告
<■75行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
今、どうして…B52爆撃機が横田基地に飛来した 冷戦期「アメリカの核」の象徴 「軍事一体化」は現実に(東京新聞)
2024年7月3日 06時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/337261?rct=politics

連載<平和国家の現在地>A

 米戦略爆撃機B52が4月2日夕、東京都多摩地区の5市1町にまたがる米軍横田基地に突如、姿を現した。横田へのB52の飛来は昨年7月の緊急着陸以来だが、その前は冷戦末期の1989年までさかのぼる。

◆通告なし、「核搭載」確認のすべもなし
 「大きい。遠目にもすぐ分かった。なぜ30年以上、来なかったものがまた来るようになったのか」。近くの住民が不安げに話す。幅60メートルの滑走路にぎりぎり収まる巨大な機体は、核ミサイルを含む大量の兵器を搭載でき、米国の核抑止力を象徴する存在。2日間滞在し、4日夜に飛び去った。
 日本側への飛来の通告はなく、B52が核兵器を搭載しているかどうか日本政府が確かめる権限はない。日本は核兵器を「持たず、つくらず、持ち込ませず」の非核三原則を宣言しているが、B52の飛来は「持ち込ませず」が守られているか、検証を困難にする。艦艇と異なり、B52は住民が抗議する間もなく飛来する。

◆「対北」想定の日米韓訓練に参加か
 昨年7月にB52が横田に着陸した際は「エンジン不調による緊急着陸」との通告があった。米軍は、準機関紙「星条旗新聞」の取材に対し、4月に飛来した事実だけは認めたが、なぜ今回は通告しなかったかや、核搭載の有無を含めた運用状況などを明かそうとしない。地元の福生市は6月の市議会で、米軍側から北関東防衛局を通じて「緊急着陸ではない」としか言われなかったと説明した。
 4月の飛来理由はなおも不明だが、日本周辺に来たのは日米韓の合同訓練に参加する目的だったとみられる。4月上旬には、日韓の防空識別圏が重なる韓国・済州島南の空域で日米韓の合同訓練が行われていた。韓国国防省によれば、訓練は核・ミサイル開発を進める北朝鮮への対応を想定し、日米韓の戦闘機が2機のB52を護衛して飛行した。

◆ハブ空港・横田へ「飛来は増える」
 NPO法人「ピースデポ」の梅林宏道特別顧問は「韓国は北朝鮮の核開発に危機感を強めており、米国に対して核抑止力の確実な提供を求めている。米国が韓国の要請に応じた結果として、東アジアへのB52の展開が増えている」と背景を説明する。さらに「今後も機体の不具合などで米軍のハブ(拠点)空港である横田への飛来は増えるだろう」と見通す。

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 横田基地 東京都多摩地域の5市1町にまたがる米軍基地。沖縄県以外の在日米軍基地では最も長い滑走路を持つ。第374米輸送航空団が置かれ、米軍のインド太平洋地域の輸送中継ハブ空港(兵たん基地)の役割を担う。在日米軍と在日米空軍の司令部が置かれ、国連軍の後方司令部もある。米軍は日米の軍事的一体化を進めるため、在日米軍司令部の機能を強化する方針。戦闘機部隊はないが、2018年から輸送機オスプレイが配備されている。12年には航空自衛隊の航空総隊司令部が移駐された。
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  ◇  ◇

◆日米韓首脳会談で「新たな高み」
 日米韓の軍事的一体化に向けて転機となったのは、昨年8月に米ワシントン近郊のキャンプデービッドで行われた日米韓首脳会談だ。「日米韓の安全保障協力を新たな高みへと引き上げる」と宣言した会談を受け、昨年秋から合同訓練が活発化した。4月の訓練は、同様の訓練としては3回目となった。
 あからさまな核抑止力の誇示に、北朝鮮は神経をとがらせている。昨年10月にB52が韓国に初着陸した際、北朝鮮の朝鮮中央通信は「核戦争の挑発」と論評した。B52の飛来は、米国と対立する中国にとっても刺激が強い。中国は警戒感をあらわにし、同月には南シナ海上空で中国軍機がB52に3メートルまで接近した。
 こうした情勢の緊迫化は、横田にも目に見える変化をもたらしている。

◆台湾有事で「中国から狙われる」?
 横田の監視を続ける地元の「羽村平和委員会」によると、活発に動くB52や沖縄などに配備された戦闘機の給油需要に対応するため、大型空中給油機の発着が増えている。地中の燃料タンクは近年、2基から4基に倍増され、さらに1基増やす計画がある。輸送機オスプレイ配備に伴う工事も行われており、基地にはダンプカーなど工事用車両が頻繁に出入りしているのが確認されている。
 米軍にとって、インド太平洋地域の補給拠点である横田の戦略上の重要性は高まっている。米シンクタンク「新アメリカ安全保障センター」は昨年4月、米下院中国特別委員会で、中国の台湾侵攻を想定した机上演習を行った。米中の攻防は最終的に「多くの民間人を含む壊滅的な人命の損失」を出すと予測し、沖縄の米軍基地と同じく横田も中国の大規模な攻撃を受ける事態となる。同センターのベッカ・ワッサー氏によると、台湾有事では補給経路の維持がカギを握るとして「中国は意図的に(横田などの)補給拠点を狙う」と分析する。
 「横田基地の撤去を求める西多摩の会」の寉田(つるた)一忠事務局長は強い危機感を示す。「有事のとき、基地周辺に住む地元住民の被害は米軍の目に入るのか。米国との同盟強化は、こうした地元の恐怖も強めている」(中沢穣)

6. 蒲田の富士山[2434] ipeTY4LMlXiObY5S 2024年7月05日 21:56:53 : qzxIr6HPas : UEkvdmtFSWUubWc=[17] 報告
<■74行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「岸田」特需に沸く防衛産業 手厚い政府支援に高い関心…やればやるほど「アメリカの下請け化」が加速する(東京新聞)
2024年7月4日 06時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/337533

連載<平和国家の現在地>B

 「これまで買いたたかれてきたのに、手のひらを返したかのようだ」
 護衛艦用の船舶機器を納品してきた大阪市の企業幹部は、政府の手厚い対応ぶりに驚きを隠さない。

◆企業支援の政府説明会、4〜7月だけで全国で10回超
 5月下旬、名古屋市の複合施設に入る会議室で、防衛装備庁が、防衛産業を支援する制度の説明会を開いていた。同庁の担当者が、中小企業関係者ら60人余りに向けて繰り返す。「必要な経費を国が直接支払う制度です。一社でも多く利用してもらいたい」。同様の説明会は4〜7月だけで全国で10回以上開かれる。
 この制度は昨年10月施行の防衛産業強化法に基づく。企業の事業撤退や原材料の調達困難などで防衛品などの生産が難しくなる事態を防ぐため、政府が企業に対し、工作機械の更新や原材料の国産化などに必要な費用を支払う。税金を直接使い、防衛産業を支える仕組みを整えた形だ。2023年度は36件、約99億円が認定され、2024年度はさらに増える見込みだ。

◆「かなりいい」「設備更新したい」
 冒頭の企業幹部は「防衛関係の仕事はやめようと思っていたけど、ホンマに(経費が)出るならかなりいいですね」と話す。大阪ではすでに同様の説明会が終わっていたため、この日は名古屋までわざわざ足を運んだという。
 船舶用エンジンの部品を製造する広島県の金属加工業者は「大きな発注があり、現在の設備ではとても対応できない。(防衛産業強化法に基づく)制度を利用してみようかと思う」と関心を示す。航空機の部品を製造する岐阜県の業者も「これまで低迷してきたが、今春から動きが活発になってオーバーフローになりそう。この制度を使って設備を更新し、省力化を進めたい」と語った。

◆撤退や事業譲渡、20年で100社以上…成長見込めず縮小
 手厚い支援の背景には、防衛産業の現状への危機感がある。コマツや横河電機などの大手を含め、防衛関連事業からの撤退や事業譲渡に踏み切った企業は約20年間で100社以上。長年、納入先が自衛隊に限られて成長が見込めず、利益率も低く抑えられてきたためだ。
 しかし岸田政権は「防衛産業は防衛力そのもの」と位置付け、防衛産業には追い風が吹く。2022年改定の安全保障関連3文書で、2023年度から5年間の防衛費を43兆円に大幅に増やした。さらに自衛隊が戦闘を継続する能力(継戦能力)を重視し、武器弾薬の補給態勢の確保を急いでいる。
 防衛産業は需要増に沸く。三菱重工業は2023年度決算で防衛・宇宙事業の受注高が前年度比で3倍以上の1兆8781億円となった。5月8日の記者会見で小沢寿人最高財務責任者(CFO)は「防衛力強化の方針のもと、複数の大型案件を受注した」と話した。受注したのは、敵の射程圏外から攻撃可能なスタンド・オフ防衛能力に関する案件を含む。防衛費増額が、好調な決算に反映された形だ。

◆防衛産業の強化、実はアメリカの意向
 こうした防衛産業の強化は、米国の戦略にも合致する。米国防総省は今年1月、初の「国家防衛産業戦略」をまとめた。ロシアの侵攻を受けるウクライナへの武器支援を巡って「防衛産業基盤の課題について多くの教訓があった」と言及した上で、同盟国との協力拡大が必要と訴えた。
 「米国のグローバルパートナー」(岸田文雄首相)と言い切る日本への期待は大きい。4月の日米首脳会談後の共同声明では、防衛関連の需要を満たすため「(日米)それぞれの産業基盤を活用する」と言及した。
 日本での米艦船整備やミサイル共同生産、供給網強化などが話し合いの対象となる。首脳会談の成果に基づき、6月にはさっそく「日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議(DICAS=ダイキャス)」の初会合が開かれた。日本と米国が共同で開発や生産を進める双方向の関係が強まりつつある。
 拓殖大の佐藤丙午(へいご)教授(安全保障論)は「米国の防衛産業は労働力不足が指摘されており、生産力不足を補完する役割を日本に求めている」と話す。防衛産業協力は、岸田政権が進める日米安保強化の一環でもある。佐藤教授は「米国の防衛産業と一体となれば、日本企業は利益を確保できるだろう。一方で米国の防衛生産システムの一部に組み込まれるという話であり、米国の防衛政策に大きく影響されることになる」と指摘する。(中沢穣)
 日本の防衛産業 市場規模は約3兆円で、日本の工業生産額全体の1%弱に相当する。「プライム企業」と呼ばれる三菱重工業や川崎重工業、三菱電機、IHIなど大手の下に、部品などを供給する多数の下請け企業が連なる。戦闘機で約1100社、戦車で約1300社、護衛艦は約8300社が関わっているとされる。

   ◇  ◇

連載<平和国家の現在地>
 集団的自衛権の行使を容認する解釈改憲から10年。日米の軍事的一体化で専守防衛は形骸化し、防衛力強化を目的とした自衛隊施設の建設や防衛産業の育成などが進んでいる。「平和国家」を標榜(ひょうぼう)するこの国で何が起きているのか。現場の動きと背景を伝える。

7. 蒲田の富士山[2435] ipeTY4LMlXiObY5S 2024年7月05日 22:03:15 : qzxIr6HPas : UEkvdmtFSWUubWc=[18] 報告
<■80行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
駐日アメリカ大使が「与那国島」を初訪問…そのしたたかな狙い 一方、日本も「有事」を想定した対応が進む(東京新聞)
2024年7月5日 06時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/337977

連載<平和国家の現在地>C

 台湾から111キロ東にある沖縄県・与那国島。5月17日早朝、信号機が二つしかない人口約1700人のこの島が、物々しい雰囲気に包まれた。
 与那国空港の到着口から、SP(警護官)とみられる黒いスーツ姿の男性15人が続々と出てくると、その2時間後、米軍機が到着。「軍隊はいらない」などと島民が抗議の横断幕を掲げる中、ラーム・エマニュエル駐日米大使が姿を見せた。
 空港にいた民宿の女性従業員(38)はおびえた様子で「何事なんですか」と滑走路に視線を向けた。観光で来た長野県松本市の不動産業男性(53)も「世界中で紛争が起きて、この島もいずれ観光できなくなるかもと思って訪れたのに、やっぱり物騒な島なんですね」とつぶやいた。

◆「米軍人がもっと来ることが日本を守ることにつながる」
 「なぜ米軍機で来る必要があるのか。この小さな島で、戦争の準備がどんどん進んでいる」。抗議活動に参加した与那国町の自営業狩野史江さん(64)は危機感を募らせる。狩野さんは最近、本土から来た観光客に「与那国は台湾に一番近いから、有事に備えて自衛隊基地が強化される方が安心でしょ」と言われたことが引っかかっている。「とんでもない。島が要塞(ようさい)化されて安心して住めるはずがない」
 そんな不安をよそに、米大使としてこの島を初めて公式訪問したエマニュエル氏は、島西端の灯台で糸数健一与那国町長に出迎えられ、台湾との位置関係などの説明を受けた。陸上自衛隊与那国駐屯地などを視察した後、同行記者団に、軍事的挑発をしているのは米国ではなく中国だと断った上で「戦略的に日本と米軍が整合性を持てば、抑止力はより強化できる」と指摘。「米国の軍人・軍属がもっと(与那国島に)来ることが日本を守ることにつながる」と強調した。

◆初めて与那国空港を使用…「有事の使用に向けた地ならしだ」
 米軍は近年、台湾有事を見据えて作戦構想「遠征前進基地作戦(EABO)」を掲げる。既存の基地に依存せず、小規模部隊を南西地域の複数の離島に展開し、攻撃や監視、補給を目的にした「臨時前線基地」を設営。目的を終えたら部隊はすぐに移動し、敵のミサイル攻撃をかわす戦略だ。
 米海兵隊のデービッド・バーガー前総司令官が昨年4月の米議会の公聴会で「われわれは敵の戦域に居続けなければならない。同盟国が『米国は逃げていない』と信じる必要があるからだ」と狙いを披歴している。
 沖縄国際大の野添文彬准教授(国際政治学)は、エマニュエル氏を乗せた米軍機が、民間の与那国空港を初めて使用した点に着目する。「EABOには離島の民間空港・港湾の使用が欠かせない」とし、今回の訪問は「米軍の平時と有事(戦時)の使用に向けた地ならしだ」と分析。「有事の際は空港、港湾が相手国に狙われ、住民が危険にさらされる」と懸念を示す。

◆日米の軍事的一体化は新たな段階に
 日米両政府は、台湾有事を想定した対応を着々と進めてきた。昨年1月の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)では、南西諸島における日米の施設の「共同使用の拡大」と、空港及び港湾の「柔軟な使用」の重要性を確認。日本は有事の使用も視野に、戦闘機や艦船が利用しやすいように重点整備する「特定利用空港・港湾」の候補地として、与那国空港など南西地域を中心に38カ所を選定済みだ。
 この戦略の強化に向け、今年4月の日米首脳会談の共同声明では、日米の部隊間の「作戦と能力のシームレスな統合」や、武器の共同開発・生産の拡大なども確認した。
 「日米同盟の強化」をうたい文句に、憲法解釈を変更し、他国を武力で守る集団的自衛権の行使を容認した安倍政権の閣議決定から10年。日米の軍事的一体化は新たな段階に入った。
 2015年に国会で審議中だった安全保障関連法案を違憲だと指摘した早稲田大の長谷部恭男教授(憲法学)は「他国への攻撃によって日本国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される状況など到底考えられない。『解釈変更』があっても、実際に集団的自衛権は行使できない状況は変わっていない」と政府の対応を問題視。「違憲で実際に行使できない集団的自衛権を前提に、台湾有事を議論することがそもそもおかしい」と語る。
 与那国島で畜産業を営む小嶺博泉さん(53)は、日米両政府の動きに疑問を投げかける。「島民じゃない人たちは『国境の島に住んでいるんだから、わがままを言わずに受け入れろ』と言うかもしれない。だけど米軍や自衛隊が島民の命を守ってくれる保証はないのに、われわれが今の流れはおかしいって声を上げるのはわがままなんですかね」(川田篤志)

―――――――――――――――
 日米同盟 日米安全保障条約を中核とする同盟関係。1951年署名の旧条約は米軍の日本防衛義務が明確でなく、60年の改定により対日防衛義務を規定する一方、日本に基地提供義務を課した。日本は2014年に憲法解釈を変更し、米国を念頭に集団的自衛権の行使を容認。15年成立の安保関連法により行使可能となった。
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連載<平和国家の現在地>
 集団的自衛権の行使を容認する解釈改憲から10年。日米の軍事的一体化で専守防衛は形骸化し、防衛力強化を目的とした自衛隊施設の建設や防衛産業の育成などが進んでいる。「平和国家」を標榜(ひょうぼう)するこの国で何が起きているのか。現場の動きと背景を伝える。

8. 蒲田の富士山[2437] ipeTY4LMlXiObY5S 2024年7月06日 07:52:26 : qzxIr6HPas : UEkvdmtFSWUubWc=[20] 報告
<■69行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
国民生活を崩壊させた第2次世界大戦時の軍事費膨張… 岸田政権の防衛費大幅増は「戦時財政」をなぞっていないか(東京新聞)
2024年7月6日 06時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/338230

連載<平和国家の現在地>D

 雨がそぼ降る初夏の東京・千鳥ケ淵戦没者墓苑。第2次世界大戦で亡くなった身元不明の戦没者を慰霊する政府主催の拝礼式に、57回目となる今年も、200人近い遺族の姿があった。

◆国の行く末を案じる戦没者遺族
 「いまだに父の遺骨は見つからない。遺族のもとに返すのが戦争を始めた国の責任ではないか」。硫黄島など各地で収容された遺骨が新たに納められる中、千葉県から参列した上田美毎(よしかつ)さん(82)がつぶやいた。
 父が出征したのは1941年の夏。生まれる数日前だった。満州(現中国東北部)を経て、1944年に西部ニューギニア(現インドネシア)で息絶えていたと戦後分かった。「現地は食糧もなく、飢えや病で悲惨な状況だったはず。あんな戦争は二度と繰り返してはいけない」
 上田さんは、戦後「平和国家」として歩んできた日本の行く末に不安を感じる。岸田文雄首相は安保政策を転換し、敵基地攻撃能力の保有に踏み切った。「敵の基地をたたけば、戦争を始めたとみなされるのではないか。なぜ話し合いで解決しようとしないのか」。
 政権は同盟国である米国の要請も背景に、防衛費の大幅増額も決めた。2023年度から5年間で総額43兆円。これまでの1.5倍の水準だ。歴代政権が1%を目安にしてきた国内総生産(GDP)比は、2027年度に2%へ引き上げる。戦後長く避けてきた建設国債の防衛費への充当も解禁し、艦船の建造費などを賄う。

◆「打ち出のこづち」だった軍事費特別会計
 「日本の安全を守るのに本当に必要な規模や装備の議論が乏しいまま、額ありきと言うしかない。公共事業のための建設国債を充てるのも拡大解釈だ」。中央大の関野満夫教授(財政学)は疑問を投げかける。念頭にあるのが国債の乱発や増税で国力以上に軍事費を膨らませ、破局へと突き進んだかつての戦時財政だ。
 1937年に日中戦争が始まると、政府は臨時軍事費特別会計を設置。終戦まで決算はなく、詳しい議会報告もいらない「打ち出の小づち」だ。一般会計と合わせた1944年度の歳出額は、開戦時の18倍となる約860億円に急拡大した。一般会計も臨軍会計への繰り入れなど軍事関係の歳出が約7割に上り、財政全体で戦争遂行を支えた。

◆戦費調達に好都合だった国債や借入金
 だが、財源の7割は公債や借入金だった。借金への依存度は5割程度の米国や英国に比べ、一段と高かった。関野教授は「国民所得の水準が低いため、増税による税収より国債発行の方が手っ取り早く戦費を調達するのに好都合だった」と指摘する。
 国民は国債購入の原資となる貯蓄を半ば強制された。戦後、その預貯金も超インフレで実質価値を喪失。財政危機を乗り切るため、戦時中以上の重い税負担も課された。「軍事費膨張が国民生活を崩壊させた事実を記憶しておくべきだ」

◆地域の緊張を高める「軍拡の罠」
 軍拡に伴う兵器開発や国家の同盟関係は、地域の緊張感を一層高める。いわゆる「軍拡の罠」だ。研究者は、戦前と現代の類似性を指摘する。
 明治大の山田朗教授(日本近現代史)は航続距離の長い零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の完成が、真珠湾攻撃という新戦略の採用につながったとみる。岸田政権が増額する防衛費で長射程ミサイルの取得や整備を強化する動きを戦前と重ね合わせ、「専守防衛という従来の枠を超え、抑止力以上の存在になりかねない」と懸念を示す。
 1940年に結ばれた日独伊三国同盟は日中戦争の打開や勢力圏の拡張を狙ったものの、米英を刺激し太平洋戦争に突入する引き金となった。「軍拡が軍事同盟と結び付くと、結果的に相手を追い込んだり結束させたりし、軍拡の連鎖に火を付けてしまう」と説く。

◆「軍縮カードを持ち、知恵を絞って」
 米中が対立し分断が深まる世界で、加速する日米の一体化に危うさを感じるのもそのためだ。山田教授は「戦前の『国体護持』のように、日米同盟の維持が絶対的な目的となっている。米国の戦略に振り回され、防衛力のあり方に国民の声が及んでいない」と指摘し、こう警鐘を鳴らす。「軍縮のカードを持ち、近隣諸国との付き合い方に知恵を絞らなければ、緊張を高めるばかりだ」
 来年で戦後80年。軍拡がたどった歴史の教訓は今も生きているのか。千鳥ケ淵に眠る37万柱もの遺骨が静かに問いかけている。(近藤統義)

   ◇  ◇

連載<平和国家の現在地>全5回

 集団的自衛権の行使を容認する解釈改憲から10年。日米の軍事的一体化で専守防衛は形骸化し、防衛力強化を目的とした自衛隊施設の建設や防衛産業の育成などが進んでいる。「平和国家」を標榜(ひょうぼう)するこの国で何が起きているのか。現場の動きと背景を伝えた。=終わり

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