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2023.12.18
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312210000/
ロシアのウラジミル・プーチン大統領は12月14日の記者会見で、ウクライナの非武装化と中立化を戦闘終結の条件として示し、ウクライナ南部は「常にロシアの領土」であり、オデッサはロシアの都市だと語った。
プーチンは昨年2月21日にドンバス(ドネツクやルガンスク)の独立を承認した際、ウクライナに対し、クリミアとセバストポリがロシア領だと認め、NATO加盟を断念し、非武装化(攻撃的な軍事施設や兵器を持たない)して中立を宣言、さらに「非ナチ化」も求めていた。それに加え、オデッサを含む南部のロシア文化圏をロシア領にすると宣言したわけだ。
西側ではウクライナの戦況を「膠着状態」だと宣伝しているが、本ブログでも繰り返し書いてきたように、ロシアは事実上、勝利している。
バラク・オバマ政権は2013年11月から14年2月にかけてネオ・ナチを使ったクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒したが、ヤヌコビッチの支持基盤であり、ロシア文化圏でもある東部や南部で住民がクーデター政権を拒否、クリミアはロシアの保護下に入り、ドンバス(ドネツクやルガンスク)では内戦が始まったのだ。
クーデター体制になると軍や治安機関のメンバー、約7割が離脱、一部は反クーデター軍に合流したと言われている。ドンバスを制圧する戦力がないと判断した西側は「ミンスク合意」という形で停戦という形を作るのだが、キエフ政権は合意を守らなかった。
それから8年かけてアメリカ/NATOはクーデター体制の戦力を増強するために武器を供給、兵士を訓練、さらにドンバスの周辺に要塞線を構築している。
この地域にはソ連時代から地下要塞が作られていた。ソレダルには岩塩の採掘場を利用した全長200キロメートルという地下要塞があり、アゾフ特殊作戦分遣隊(アゾフ大隊)が拠点にしていたマリウポリにも地下要塞が整備された。
ドンバスを攻撃する準備ができたという判断から2022年の初頭からウォロディミル・ゼレンスキー政権は動き始めるが、ドンバス周辺に集結していたウクライナ軍の部隊をロシア軍は昨年2月24日にミサイルで壊滅させ、航空基地、レーダー施設、あるいは生物兵器の研究開発施設を破壊し始める。これでロシア軍の勝利は確定的だった。
そこでイスラエルの首相だったナフタリ・ベネットを仲介役として停戦交渉を開始、双方とも妥協して停戦は実現しそうだった。ベネットは2022年3月5日にモスクワへ飛び、プーチンと数時間にわたって話し合い、ゼレンスキーを殺害しないという約束をとりつける。その足でベネットはドイツへ向かい、シュルツと会うのだが、その3月5日、ウクライナの治安機関SBUがキエフの路上でゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフを射殺している。現在のSBUはCIAの下部機関だ。
停戦交渉の進展でロシア軍はウクライナ政府との約束通りにキエフ周辺から撤退を開始、3月30日にはブチャから撤退を完了する。31日にはブチャのアナトリー・フェドルク市長がフェイスブックで喜びを伝えているが、虐殺の話は出ていない。
ロシア軍が撤退した後、ウクライナの親衛隊が現地に入るが、その後に西側の有力メディアはロシア軍が住民を虐殺したとする宣伝を始めて停戦交渉を壊した。
その間、4月9日にイギリスのボリス・ジョンソン首相がキエフへ乗り込んで停戦交渉の中止と戦争の継続を命令、4月21日にはウクライナ南部のミコライフ州のビタリー・キム知事が「ウクライナ24テレビ」の番組で「全ての裏切り者を処刑する」と国民を脅し、4月30日になるとナンシー・ペロシ米下院議長が下院議員団を率いてウクライナを訪問、ゼレンスキー大統領に対してウクライナへの「支援継続」を誓い、戦争の継続を求めた。この段階でウクライナでロシアと戦う相手はアメリカ/NATOへ切り替わっていく。
今年春、ウクライナ軍はアメリカ/NATOの圧力で「反転攻勢」を始めるものの、失敗。ベン・ウォレス前英国防相は10月1日、テレグラフ紙に寄稿した記事の中でウクライナ兵の平均年齢は40歳を超えていると指摘、もっと多くの若者を前線へ送り出せと要求している。
ウクライナのテレビ局「1+1」は先日、自国軍の戦死者と行方不明者の合計を112万6652人だと画面に表示、話題になった。局はすぐに間違いだと訂正したが、隠していた本当のデータを流してしまったと推測する人もいる。数カ月にわたる「反転攻勢」が失敗に終わったことは明白である。
そこで西側はへぼ将棋のように再び「待った」をかけようとしているが、ロシアは応じないだろう。14日にプーチンはそのように西側へ伝えたと言える。ロシアはドニエプル川の東側を支配、オデッサもロシア領にするつもりだと考えられている。そうなると、ウクライナは海へ出られなくなる。
しかし、ジョー・バイデンは大統領に就任した直後に「ルビコン」を渡った。勝たなければならない。少なくとも来年11月の選挙までロシアに負けたというイメージをアメリカの有権者が持たないように演出する必要がる。ここにきてアメリカ政府は中将クラスの軍人をキエフへ派遣、ウクライナ軍にアドバイスし始めたという。
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