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※2023年12月29日 日刊ゲンダイ2面 紙面クリック拡大
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自民党の裏金疑獄 東京地検特捜部はどこまで切り込むのか? 年明けの政局「Xデー」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/334168
2024/01/01 日刊ゲンダイ
9月の総裁選まで持たない(岸田首相)/(C)JMPA
年の瀬は自民党の裏金疑獄が政界を揺るがした。この混乱の先には何が待ち受けているのか。
臨時国会の閉幕を受け、東京地検特捜部は捜査を本格化。12月19日には安倍派(清和政策研究会)と二階派(志帥会)の派閥事務所を政治資金規正法違反の疑いで同時に家宅捜索した。派閥の政治資金パーティー収入をめぐる裏金づくりが組織的かつ継続的に行われていた可能性が高いとみているのだ。
特捜部は全国から応援検事を呼び、事務官も合わせて100人体制で捜査にあたっているという。ガサ入れで押収した資料の分析と同時に、安倍派の「5人衆」と呼ばれる幹部や事務総長経験者の事情聴取にも着手。年末年始の休み返上で、組織ぐるみの裏金づくりについて証拠固めを進めるとされるが、特捜部はどこまで本気で切り込むつもりなのか。
私腹を肥やした政治家に罰が下らなければ世論は納得しない
「第2次安倍政権からの10年間で国民経済がガタガタになる中、せっせと裏金をつくって私腹を肥やしていた政治家に罰が下らなければ世論は納得しません。その怒りは検察に向かうでしょう。安倍派については、改選を控えた参院議員に対してはパーティー券のノルマ分も含めた全額をキックバックしていたというから、裏金が選挙に使われた可能性が高い。民主主義の根幹が歪められていたわけで、絶対に許されないことです。金額の多寡の問題ではありません」(政治評論家・本澤二郎氏)
年明けの通常国会は1月下旬に召集される見込みだ。それまでに逮捕者、もしくは議員辞職が続出すれば、20%前後まで落ち込んでいる岸田内閣の支持率がますます下がることは間違いない。24年9月の自民党総裁選までとても持たないだろう。
1988年のリクルート事件でも、大臣や派閥領袖クラスの関与が次々と発覚し、当時の竹下登内閣は89年度の予算成立後に総辞職することを表明。その後の自民党は分裂や下野を経験した。
「通常国会では自民党の『政治とカネ』が大きなテーマになる。今後の捜査と国民世論の高まり次第で、岸田内閣も来年度予算案の成立と引き換えに、3月末に退陣表明せざるを得なくなるのではないか。自民党は党首をスゲ替えることで延命をはかるでしょうが、この問題には政権タライ回しでは対応できない。政界再編が必要です」(本澤二郎氏)
岸田首相が退陣しても、自民党に政権を任せているかぎり、根本的な政治改革なんてできっこない。金権選挙と金権政治が続くだけだ。
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