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消費税、「引き上げ分は社会保障の安定化のために使います」という「嘘」。
「・・・2019年1月28日の衆議院本会議で、当時の安倍晋三首相は消費税率を5%から8%に引き上げた分の使い道として「増税分の5分の4を借金返しに充てていた」と答弁しました。・・・」
あの「嘘つき宰相」も嘘を吐けなかった、本当の「嘘」。
結局、消費税は「つまり、社会保障にはほとんど回していませんでした。」というお粗末。
税収の帳尻を見れば、消費税に相当する額が企業減税され、本来の目的通り社会保障の充実に回すべき税金が、企業減税するための原資にされているという図式が見えてくる。
そして、その金は世のために「生きた金」として働くことも無く、ただ大企業の内部留保金に積み上がり、まさに「死に金」となっている。
経済は、回転率よく「金が回る」ことで発展していく。
内部留保金の積み上がり具合が、日本経済の停滞を如実に表していると言えよう。
日銀が市場に金をまわそうとして、あるいは金利を下げようとして国債を高値で買い上げても、その金は結局は日銀の当座預金に戻ってきてしまう。
つまるところ、今の日本は金余り状態と言うことだ。
それが、アベノミクスの欺瞞を糊塗した異次元の金融緩和に起因していることは言うまでもないろう。
日本の金融緩和などは、結果として、内部留保金を貯め、自社株買いにより株価を押し上げることにしか役に立っていない。
ましてや、日銀が株価維持の先棒を担ぐまで堕落するに至っては・・・
いまさら、何をか言わんや。
以下、記事の抜粋。
・・・JNNが11月上旬に発表した世論調査によると、デフレに後戻りしないための一時的措置として「消費税の減税」(41%)が最多だった。多くの国民が消費税減税を求めるなか、・・・「減税なんてもってのほか。むしろ欧州諸国並みに税率を引き上げるべき」という声が飛び出す。・・・
とはいえ、消費税率は右肩上がりを続けているが、日本が高福祉社会に向かっている実感はなく、むしろ社会保障は年々脆弱になっていないか。結局のところ消費税率はどうすればいいのか。・・・れいわ新選組に所属するたがや亮衆議院議員に、日本の消費税の現状など話しを聞いた。
■日本の消費税は欧州並みの負担になっている
――大前提として欧州諸国と比較して日本の消費税率は低いのですか?
たがや:いいえ、低くありません。例えば、イギリスでは日本の消費税にあたる“付加価値税”の税率は20%です。ここだけ見ると日本のほうが税率は低いですが、食料品や医薬品など生活必需品に対する税率は0%(ゼロ税率)。両国の消費税負担率を計算すると、どちらも6.6%になります。
―― すでに日本の消費税は欧州並みに高い、そう言っても差支えなさそうですね。
たがや:オーストラリアも財貨サービス税(消費税)は10%で日本と同じですが、イギリス同様に食料品などの税率が0%のため負担率は3.1%と半分以下です。仮に欧州並みの20%に消費税率を上げた場合、ゼロ税率の項目を設けなければ、ますます国民の生活は圧迫されます。
――ただ、高福祉を目指すために消費税アップはやむを得ないという意見もあります。
たがや:消費税を引き上げるたび、与党は「引き上げ分は社会保障の安定化のために使います」と訴えていましたが、これらは全くの嘘です。実際、2019年1月28日の衆議院本会議で、当時の安倍晋三首相は消費税率を5%から8%に引き上げた分の使い道として「増税分の5分の4を借金返しに充てていた」と答弁しました。つまり、社会保障にはほとんど回していませんでした。
――どうりで社会保障が安定しているとは思えなかったのですね……。
たがや:・・・国民に全く還元しません。2020年の税金や社会保険料などの負担割合を指す“国民負担率”はイギリス(46.0%)、オーストラリア(37.6%)。日本の2022年の国民負担率は48.1%と日本と大差ないか、むしろ高いです。
しかし、国民一人当たりの政府支出を見比べると、イギリスは248万円、オーストラリアは250万円、そして日本は194万円でした。負担を強いるわりには還元しようとしません。
■日本の財政破綻がありえない理由
――日本政府の借金返済のため、時にはケチることも必要なのでは?
(以下、財政破綻しない論は省略。)
――世界の流れと逆行している政策ばかりですね……。
たがや:消費税で言うと、まさしく真逆です。コロナ禍はもちろん、物価上昇によって困窮している国民が多いのは日本だけではありません。海外では消費税減税は当たり前のように行われており、与党は今なお誤りを続けています。即刻、消費税減税すべきです。
■消費税の廃止・減税を主張してきた「れいわ新選組」
――日本の消費税率は欧州と比較して低くなく、加えて日本政府の借金返済のために消費増税しなくてもいい、ということがわかりました。国会議員として消費税減税のためにどういった活動をしていきたいですか?
たがや:もちろん、消費税の廃止・減税という声を上げ続けていきます。本来は野党で一枚岩となって与党と戦っていかなければいけないのですが、野党第一党である立憲民主党さんは消費税減税には後ろ向きです。
――11月26日の『日曜討論』(NHK系)に出演した立憲民主党の岡田克也幹事長は「物価高対策として消費税の減税は考えられない」と発言していましたね。
たがや:・・・消費税減税の実現は急務なのですが、野党の足並みが揃っていない現状があります。
――消費税減税に関しては立憲民主党に期待できないかもしれません。その一方で、消費税の廃止・減税を主張してきた「れいわ新選組」という政党は客観的にはどう見ていますか?
たがや:これまで消費税の廃止・減税を一貫して訴えてきたのですが、以前は「何をバカなことを言っているのか」という指摘が多かった。しかし、ここ最近は批判が少なくなり、耳を傾けてくれる国民が徐々に増えている印象です。・・・
――言われてみると、これだけ消費税減税を国民が求める状況は過去に例がないような気がします。
たがや:それほど物価上昇などによって、生活が困窮している人が少なくないと言えます。また「消費税増税をすれば豊かになる」というウソに気づく国民が増えているのではないでしょうか。・・・
(取材:望月悠木)
記事の抜粋はここまで。
そもそも、消費税とは何ぞや。
間接消費税とは:
最終的な消費行為よりも前の段階で課税が行われ、税負担が物品等のコストに含められて最終的に消費者に転嫁することが予定されている租税。
と解説されている。
その為に、
弱い立場の中小企業は、価格転嫁できずに苦しめられ、
最終消費者は、「税負担者」として税金分が含まれるその分高い価格での物品購入を強いられる。
日本の場合は、税率は10%、軽減税率が適用されている食料品でも8%と高い。
付加価値税を適用している国では、生活必需品の税率は0%として、経済弱者に対して最大限の配慮をする姿勢を見せている。
記事にあるように、
「・・・立憲民主党の岡田克也幹事長は「物価高対策として消費税の減税は考えられない」と発言していましたね。・・・」
岡田幹事長については、国民の困窮している状況が見えていない人と言うしかないのだろうか。
物価が高騰し、買うべきものも買えない状況になっている経済困窮者は、既に税金分が転嫁された10%、8%分の物価上昇分の負担にも苦しんでいるということを理解していない。
経済的に困窮し、所得税はおろか、市民税すら免除されている人も、税金を納める義務のない子供たちも、生きるために買うアンパンに、勉強するためにどの子も買う鉛筆、ノートでも「税負担」を強いる。
こんなのは「悪税の極み」だろう。
各国は、消費税、付加価値税といった税制が、国民の最低限の生活を脅かすことが無いよう、生活必需品等の税率は0%としているのだろう。
極めて賢明な対応ではないか。
各国が消費税の減税を行うのは、物価上昇対策ではなく、「経済弱者の最低限の生活を維持するため」というのがその目的としているところだと思うのだが・・・。。
立憲民主党の中で、消費税の減税、或いは廃止に否定的な人たちには、そういう国民を思いやるという感性が失われているのではないかとの疑念すら抱かざるを得ない。
「消費税増税をすれば豊かになる」というのは、国民ではなく、一部の大企業のことだろう。
そもそも、国家は、国民の生存権を保障するために社会契約され、組織されたものだとの考えに立てば、
その国家の運営のために徴収される税金が、国民の生存権を脅かすことになるとすれば、「本末転倒」と言うしかない。
憲法前文に記されている。
「・・・ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。・・・」
日本においては、主権は国民に存するのであって、決して大企業に在らず。
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