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橋本聖子元五輪相が自民裏金事件の検察立件“本命”か…金額、中抜き、参院特例を危ぶむ声
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/333782
2023/12/23 日刊ゲンダイ
裏金疑惑の指標となる「悪質性」の条件が次々重なり…(橋本聖子元五輪相)/(C)日刊ゲンダイ
本格捜査が続く自民党派閥パーティー裏金事件の大きな焦点は、個々の議員側の立件の有無だ。その指標は「裏金の額」と「悪質性」とされるが、永田町で「大丈夫か」とささやかれるターゲットの1人に、元五輪相の橋本聖子参院議員の名前が浮上しているという。
安倍派議員には裏金額1000万円超が10人以上いるとみられるが、橋本氏はその1人。4000万円超、5000万円超と橋本氏を上回る裏金を受領した議員は複数いるが、あくまでパー券販売のノルマを超えたキックバック分に限った話だ。
裏金づくりの別の手口として、ノルマ超過分を派閥に収めない「中抜き」が判明。複数の議員がパー券購入の送金先を議員側の口座に指定して手元に残して裏金化していたとされる。自発的な手口で、より悪質性は高い。
17日に読売新聞が興味深い記事を載せていた。「政治資金収支報告書に、購入者として記載がなく驚いた」と、都内にある橋本氏の支援企業の社長のコメントから始まる記事内容を要約すると──。
社長は2019年以降の3年間、橋本氏の秘書に「販売ノルマがさばけなくて大変」と泣きつかれ、1枚2万円のパー券を年20枚(40万円)購入。政治資金規正法では収支報告書に1回20万円超の購入者名を記載する義務があるが、社長の会社の記載はなかった。
安倍派の政治団体「清和政策研究会」は例年、収支報告書に20万円超のパー券を購入した企業・団体名を少なからず記載。収支報告書に支援企業の記載がない以上、橋本氏側の「中抜き」の可能性だって捨てきれないだろう。
捜査指揮役との因縁
2020年安倍派「清和政策研究会との懇親の集い」での橋本聖子元五輪相(中央)。右は森元首相、左は萩生田光一前政調会長(C)日刊ゲンダイ
さらに、参院議員の特例措置が新たに浮上。改選の年に限り、ノルマを問わずパー券の売り上げ全額が裏金としてキックバックされた疑いだ。直近5年間で19年に改選を迎えた参院議員らは裏金の額が膨らんだというが、橋本氏もこの年に参院比例区で5選を果たした。
指標となる「悪質性」の条件が次々と重なるのは偶然なのか。
「事実上、裏金捜査を取り仕切る最高検の森本宏刑事部長は、東京地検次席検事だった22年に東京五輪汚職事件の陣頭指揮にあたった人物。当時は“バッジ”を取れず忸怩たる思いがあったはず。森元首相の後任として、五輪組織委員会の会長を務めた橋本さんは、いわば因縁の相手。検察捜査は下から上に突きあげていくのが常道で、彼女を足がかりに、より大物を狙っているとの声まである。真っ先に顔が浮かぶのは、橋本さんを寵愛したアノ人です」(政界関係者)
危ぶむ声は杞憂に終わるのだろうか。
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