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裏金疑惑で制御不能に…自民党の「最後のきらめき」が面白すぎる 適菜収「それでもバカとは戦え」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/333451
2023/12/15 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
安倍派、二階派だけでなく、麻生派も…?(自身の派閥「志公会」のパーティーであいさつする麻生太郎副総裁)/(C)日刊ゲンダイ
面白いと言っては不謹慎だが、自民党はすでに制御不能になっており、火に油を注ぐ人たちが内部から次々と登場。衆院議員の谷川弥一は、所属する安倍派から直近5年間で4000万円超の裏金のキックバック(還流)を受けた疑いがあるが、地元報道機関の質問に対し「頭悪いね。言ってるじゃないの。質問してもこれ以上はきょう言いませんと言ってるじゃない。分からない?」と逆切れ。このタイミングでわざわざ国民の反感を買うようなことを言うのも、面白過ぎる。星が消滅するときの最後のきらめきのようなものか。
河野太郎は「きちんと膿を出し切ることが大事だ」「(政治資金収支報告書に)記載していないのは法律に違反する。申し開きできない」と発言。自身が所属する麻生派の資金管理については「特に問題はないと聞いている」「国民の政治不信が高まる中、ルールに基づいて政治資金を取り扱うのは最低限のことだ」と説明した。
しかし、「しんぶん赤旗日曜版」(12月10日号)は、安倍派、二階派だけでなく、麻生派も所属議員へのキックバックを“裏金”でおこなっていた疑いが浮上と報道。関係者の証言によると「派閥の例会で、派閥幹部が現金が入った封筒を手渡していた」とのこと。
「報道特集」(TBS系)は安倍派に所属する国会議員の証言について報道。
「キックバックについては『派閥から政治資金収支報告書に書くなと言われた』と事務所の会計責任者が言っていた。修正しなければならないと思っている」
要するに、組織的な犯行だ。今回の裏金問題は、いかがわしい勢力による国家の私物化という問題の一環である。
つい先日も、石川県知事の馳浩が2013年に招致が決まった東京五輪をめぐり、国際オリンピック委員会の委員約100人に対し、内閣官房報償費(機密費)で贈答品を渡したという趣旨の発言をうっかりしてしまったが、その際、当時首相だった安倍晋三から「五輪招致は必ず勝ち取れ」「金はいくらでも出す」「官房機密費もあるから」と告げられたとした。広島の大規模買収事件などもそうだが、安倍周辺では不自然なカネの動きが多すぎた。自民党自体が膿なのだから、更迭や議員辞職程度で済む話ではない。下野あるいは解党が必要だ。
適菜収 作家
近著に「安倍晋三の正体」「ニッポンを蝕む全体主義」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も発行。本紙連載を書籍化した「それでもバカとは戦え」も好評発売中
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