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レームダック政権がやりたい放題 本当に必要なのか、列島要塞化と巨額軍事費(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/502.html
投稿者 赤かぶ 日時 2023 年 11 月 29 日 01:55:30: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


※2023年11月28日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大


※紙面抜粋


※2023年11月28日 日刊ゲンダイ2面

※文字起こし


本質は軍事費倍増で北朝鮮を利用(「全拉致被害者即時一括帰国を求める国民大集会」であいさつをする岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ

 各社の世論調査で内閣支持率が政権発足以降、過去最低を更新し続けている岸田政権。「増税メガネ」のあだ名を気にして、岸田首相が柄にもない減税を言い出して以来、支持率下落は加速度を増し、調査のたびにガクッと下がる。岸田は完全に国民の信頼を失っているのだ。

 この政権の本質が防衛費倍増と、そのための増税路線だということを国民は感覚的に理解している。だから、唐突に減税を言い出してもしらじらしく、違和感が拭えない。詐欺的な話だと感じる。それが支持率急落に表れている。

 27日の参院予算委員会でも、立憲民主党の辻元清美議員から「総理は『増税メガネ』の上に『減税メガネ』をかけて国民の望むことが見えなくなっているんじゃないですか」と突っ込まれていた。

 1回こっきりの所得税減税の後には、防衛費倍増のための大増税が待っていることをみんな知っている。国民をバカにするなという話だ。

 辻元は、防衛費を今後5年間で43兆円に増やす方針について、為替レートの影響を質問していたが、木原防衛相によると計画策定時は1ドル=108円で、今年度予算では1ドル=137円で計算しているという。それが今では1ドル=150円前後まで円安が進んでいる。当初の計画に影響が出ることは間違いない。

 ところが岸田は、「必要な防衛力を用意するために積み上げて閣議決定した数字だから、43兆円の範囲内で防衛力を強化する方針は変わらない」と言っていた。おかしな話だ。

昨年末の「安保3文書」で決まった

 必要な装備品を積み上げた結果が当初計画の43兆円ならば、現在の円安基調ではもっと多くの予算が必要になるはずだ。辻元も「装備品を減らすか大増税か、どちらかしかない」と指摘していたが、当初計画の通りに装備品を調達するのであれば、さらなる増税は避けられない。

 岸田が43兆円の枠を堅持と答弁したのは語るに落ちるというやつで、要するに5年間で43兆円という金額だけを先に決めたということなのだろう。国防を真剣に考えて、必要なものを積み上げた数字ではない。こんな曖昧な防衛力強化のために増税する方針を決めて、国民の理解を得られると思っているのだろうか。

 防衛費を43兆円に増額することは、岸田政権が昨年末に閣議決定した「安保3文書」で定まった。この時に敵基地攻撃能力の保有も明記された。国会に諮ることも、事前に国民に説明することもないまま、平和主義にのっとった「専守防衛」という戦後日本の安保政策を閣議決定だけで大転換させたのだ。

 3文書には、米国の米軍の民間施設活用に向けた調整や「空港・港湾の平素からの利活用に関するルール作り」も盛り込まれたが、これも具体化し始めている。27日の朝日新聞が「38空港・港 防衛力強化」と1面トップで報じた。

 有事の際の部隊の展開などを目的に、戦闘機や大型の護衛艦が利用できるように沖縄・九州を中心に全国の14空港と24港湾の整備を政府が進める計画で、関連費用を来年度予算に盛り込むという。国民が知らないうちに、いつの間にか列島の要塞化が進み、この国は戦時体制に移行しつつあるのか。

空港や港湾の軍事利用は米国の対中戦略の一環

 朝日の記事によれば、<政府は、空港と港湾を整備すれば、有事には作戦の幅が広がることで敵国の侵攻に対応しやすくなるというメリットがあるとする。海上保安庁の大型船などが接岸できるようになれば、一度に多くの人を避難させることができるとみる>
<空港の滑走路の延伸や駐機場の拡充で航空需要に対応でき、港湾整備で大型クルーズ船の受け入れも可能となる。観光客の増加につながるメリットがあるという>

 現状では自衛隊が空港や港湾を優先的に使えるのは有事の際だけだが、政府は「軍民両用(デュアルユース)」を前提として、訓練など日常的な利用も求めるという。

 軍事評論家の前田哲男氏が言う。

「防衛費倍増も、民間の空港・港湾利用も、米国の対中戦略の一環です。決して日本を守るためではない。対日要求をまとめた2018年の『アーミテージ・ナイ・リポート』に、米軍と自衛隊の一体化を進める日米統合部隊の創設や、自衛隊基地を米軍の作戦に使えるよう基準を緩和することなどが書かれていました。それが民間施設まで拡大されるということです。日本を砦にして中国とにらみあう米国の方針に、日本政府は唯々諾々と従っている。有事の際に自衛隊の基地が攻撃を受けて使えなくなったことを想定して、今年初めて大分県や鹿児島県の空港で戦闘機の離着陸訓練が行われるなど、実質的に民間空港の軍事利用も進んでいます。南西諸島は急速にミサイル基地化され、万が一の台湾有事の際には、米中戦争の最前線に日本が立たされる。岸田政権は国民を守るためではなく、米国のための防衛力強化を進めているのです」

 26日も米韓海軍と日本の海上自衛隊が、韓国の済州島南東の公海上で、合同の海上訓練を実施。米原子力空母カール・ビンソンも参加した。軍事偵察衛星を打ち上げた北朝鮮に対抗し、日米韓3カ国による抑止力を強化するための訓練だという。

 こうやって北朝鮮の脅威を“利用”して軍備増強をはかるのが日本政府の手口だが、さすがに国民も「何かおかしい」と気づいているのではないか。

深夜のJアラートに意味があったか

 21日の深夜に北朝鮮が打ち上げた軍事偵察衛星を「弾道ミサイルの可能性がある」としてJアラートを発出し、30分以上にわたって警報が鳴り続けた。後になって、発射から10分後には日本列島を飛び越えて衛星の軌道に入っていたことが確認されたが、飛翔体の軌道を捕捉できず、ミサイルか衛星かも判別できないのが日本の国防力ということだ。

 それで、どうやってミサイルを迎撃するつもりなのか。住民に地下に避難しろというのもむちゃぶりで、沖縄や地方都市は東京のように地下街が発展していない。どこへ逃げろというのか。あるいは、衛星と分かっていながら、あえてミサイルと喧伝したのであれば、より悪質だ。

「21日夜に北朝鮮が打ち上げた衛星は、沖縄本島と宮古島の間を通過した時の高度は地上から約500キロメートルで、落ちてくる心配はほとんどなかった。いたずらに不安を煽っただけで、対策は何もない。実際はミサイルではなかったし、偵察衛星が軌道に乗ったと日本政府が認めたのも2日後と遅かった。こういう政府が、国防を理由に進める空港・港湾整備が信用できるでしょうか。港を整備すれば豪華クルーズ船が寄港して経済効果も見込めるなどと、甘言を弄していますが、そんなのは絵空事でしかない。国が整備する代わりに、平時から訓練などで使用することを求めるアメとムチです。軍民共用の空港や港湾は、攻撃対象になるリスクがある。整備対象の自治体トップは、国の予算で整備してもらえればありがたいと安易に飛びつくことなく、周辺住民を危険にさらすことになりかねないということを肝に銘じてほしいと思います」(防衛ジャーナリスト・半田滋氏)

 国民の信を失いレームダック化した政権が、まだやりたい放題を続けられる不思議。定見なき岸田が進める米国のための防衛費倍増や列島要塞化は本当に必要なのか。そのための増税を国民は許容するのだろうか。
 

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コメント
1. 赤かぶ[204803] kNSCqYLU 2023年11月29日 01:56:36 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10942] 報告


 
 ※2023年11月27日 朝日新聞1面トップ

2. 赤かぶ[204804] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:06:28 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10943] 報告


※2023年11月27日 朝日新聞2面 時時刻刻 紙面クリック拡大

3. 赤かぶ[204805] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:13:21 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10944] 報告


※2023年11月27日 朝日新聞2面 時時刻刻 紙面クリック拡大


4. 赤かぶ[204806] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:16:10 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10945] 報告

5. 赤かぶ[204807] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:17:27 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10946] 報告

6. 赤かぶ[204808] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:18:35 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10947] 報告

7. 赤かぶ[204809] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:24:11 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10948] 報告
https://twitter.com/hayakawa2600/status/1728980759615361054

早川タダノリ
@hayakawa2600

「また、ジュネーブ条約上、自衛隊と民間会社が共用する空港や港湾を敵国が攻撃しても、敵国は条約違反に問われない。攻撃される対象となり、民間人を「人の盾」にしたとして、日本側の戦争犯罪が問われる恐れがあるという」

8. 赤かぶ[204810] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:25:24 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10949] 報告

9. 赤かぶ[204811] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:26:30 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10950] 報告

10. 赤かぶ[204812] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:28:39 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10951] 報告

11. 赤かぶ[204813] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:30:19 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10952] 報告

12. 赤かぶ[204814] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:37:16 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10953] 報告

13. 赤かぶ[204815] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:39:28 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10954] 報告

14. 赤かぶ[204816] kNSCqYLU 2023年11月29日 02:40:25 : 4N0585LJoM : NVJuNy91a3N6ZVE=[10955] 報告

15. 楽老[4562] inmYVg 2023年11月29日 10:53:01 : xog7icnz6E : b1lvbDZmay44ZW8=[590] 報告
鹿児島県鹿屋市の米軍無人偵察機部隊の沖縄移駐も決まりました。

すべて弱いところへのしわ寄せです。

>>12:タケシ

公金チュウチュウの典型です。

   

16. 社民再生会[4] jtCWr43EkLaJ7w 2023年11月29日 11:41:44 : vrndQLd3oQ : amlVMDlienYxeFU=[34] 報告
かつては保守リベラルとか称されていた宏池会だが今は軍事強化一辺倒。いまや宏池会の片鱗もない。
17. 天元[3] k1aMsw 2023年11月29日 13:19:57 : ZVfystqlsM : ZUY2UVpNd2t4eHc=[426] 報告
これで投稿可能ですか
18. 天元[4] k1aMsw 2023年11月29日 14:08:45 : ZVfystqlsM : ZUY2UVpNd2t4eHc=[427] 報告
防衛構想の大転換といわれ国民の覚悟を問うと言った岸田総理。

しかし、その中身、予算の算定も国会を通しての国民に詳しい説明もなく事実が積み上げられている。

最終的な判断には国民の民意を問うべき政策。

政府は,その民意を問うべき選挙を行うべきでしょう。

19. フーミン[5] g3SBW4N@g5M 2023年11月29日 15:10:55 : xutrAnH8Uc : RTEwU1BmR3dDMEU=[4413] 報告
18さんに同意。
20. 弱っ屁(腐)っプランド豚[16] juOCwZubKJWFKYLBg3aDiYOTg2iT2A 2023年11月29日 16:40:21 : AEN0a2aMms : ZVZxYW1GTzluR1E=[68] 報告
なにダックだろうと関係ない
偽民主主義劇場はご主人様の指示通り上演される

仮に偽共産党政権や偽新選組政権だろうと今の既死堕と同じ事が出来なければ
暗殺、冤罪、官僚の反乱等を行うだけ

民意は選挙では無く革命と不服従の後に支配層の粛清と断絶を以って示される
それは歴史の必然

邪っ屁(腐)っプランドの屁異倭だとか偽民主主義はご主人様の敵に対してのイキり
内の非支配層に対しては革命と不服従の嘲笑として働いている


[12初期非表示理由]:管理人:アラシ認定のため全部処理

21. カミー[4] g0qDfoFb 2023年11月29日 19:56:49 : VD4ii5VLrc : LkNtNWhSVENTRS4=[729] 報告
>>20
ハエさん、もう出てこないと思ったらまた出て来た(笑)。
22. transimpex[-2094] gpSCkoKBgo6Ck4KJgo2CkIKFgpg 2023年11月29日 21:27:14 : MFXZprgkvM : a3lVZnFhWEJFcVk=[1823] 報告
transimpex_ochd(スコットランド・ケール語で8です)で投稿しています。

創価の朝鮮人達、、成りすましの低レベル投稿ばかり。

消費税廃止と皇室制度廃止、、不要な物は全て解体、、半島との国交断交と帰国。

塾も派遣も必要ない。

まともな教育をすれば、、後は自分で頑張る。

朝鮮人では、、こうなるのは見えていた。

額の歴ばかり、、本当の学問は、、一生。

自分で頑張るしかない。

朝鮮人が民主主義など 解かる訳がない、、何せ彼等は、、自分達が上になって

他国で好き放題するのが、、夢なのだから。

こういう腐った根性の連中があの民族という事。

ユダヤ・ユダ系・ユダ菌との共通点、、狂っているという事。

異常性を嫌がられて嫌われ民族と認識された、、昔も今も変わりなく。

という事で、、宗教解体と帰国・半島との国交断交と皇室制度廃止。

まともな日本人の国へと再生。

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数のため全部処理

23. T80BVM[7] VIJXgk9CVk0 2023年11月30日 00:53:10 : QTy75eSItI : TEZXRXB5MWJaR1U=[44] 報告
次から次へと、よくもまあ問題起こすよな、反日・売国クソメガネ一味はよ
コイツラ、多動性のガイジじゃないのか?www

そゆこと

24. 弱っ屁(腐)っプランド豚[18] juOCwZubKJWFKYLBg3aDiYOTg2iT2A 2023年11月30日 04:28:37 : w0J6ou8fbw : Q1FLOGxtYi51cDY=[1] 報告
違うなぁー障碍者差別大好きで生き甲斐の邪っ屁(腐)っプランド豚>>23

現在の邪っ屁(腐)っプランドの支配体制では総理大臣とされ政権を運営すると
誰でもゲリゾー化やクソメガネ化する

お前の好きそうな野党役者共も全く同じ事だ
反邪っ屁(腐)っプランドは人間を目指す者には当然

邪っ屁(腐)っプランドが非人間的なに人間養豚場なのが問題なんだよ

[12初期非表示理由]:管理人:アラシ認定のため全部処理

25. transimpex[-2097] gpSCkoKBgo6Ck4KJgo2CkIKFgpg 2023年11月30日 07:41:30 : MFXZprgkvM : a3lVZnFhWEJFcVk=[1826] 報告
transimpex_ochd(スコットランド・ケール語で8です)で投稿しています。

No.24 創価の朝鮮人、、交代での投稿は、、自国でしろ。

〇作死亡広告で、(漸く出て来たけれど、、去年も同じ事が出たので呆れてます)

火病と本性が出ている状態?

精神衛生上、、自国で過ごすのが一番。

宗教解体と帰国、、半島との国交断交。

創価の偽者天皇・皇室制度廃止。

本当の日本人の為の日本再生。

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数のため全部処理

26. 秘密のアッコちゃん[6] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年11月30日 07:51:39 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[119] 報告
<■490行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
ライドシェア、どんだけ危険か
人手不足に賃下げ、おまけに外国企業参入・・・良い事なんて1つもない
WiLL2024年1月号 京都大学大学院教授 藤井聡
■天下の愚策
俄かには信じられないような政策が次々と実施されようとしており、驚きを通り越して憤りさえ覚えます。
岸田文雄首相は2023年10月30日の衆院予算委員会で、一般ドライバーが自家用車を使い有料で顧客を送迎する
「ライドシェア」
の導入について自治体の首長から意見を聞く考えを示し、
「(ドライバーの)担い手不足や移動の足の不足という深刻な社会課題に直面しているのが、全国の自治体だ」
「地方、都市部、観光地で関心やニーズは様々である」
と指摘しました。
規制改革を担当する河野太郎デジタル担当大臣は、既に複数の自治体から意見を聞いたことを明らかにした上で、2023年11月6日に開かれた規制改革推進会議のワーキンググループに自治体の長を招く考えを示し、
「日本にあった制度を早急に検討してもらいたい」
と述べました。
揃いも揃って政府はライドシェアの導入に乗り気です。
私は交通計画の研究室の出身で、中心的な研究の1つとして運輸・交通の研究を続け、
『交通シミュレーション・交通行動変容・社会的都市交通施策研究』
等についての様々な論文を出してきました。
そうした運輸・交通の専門家としてタクシーやライドシェアの問題には何十年も関わってきましたが、岸田総理はライドシェアがどういったものなのか、全く理解出来ていないと言わざるを得ません。
岸田総理は、ライドシェアという聞き慣れないカタカナの新鮮さに踊らされているだけです。
ライドシェアの本質とは、
「タクシー事業の規制を緩和する」
というだけの話なのです。
つまり、
「お金を貰って他者(乗客)を輸送する」
車(いわゆる、広義の「タクシー」)についてのルールを緩めて誰でもタクシーが出来るようにするという話です。
つまり、タクシー運転手として働くためには、2種免許の取得や一部地域では地理試験などが必要ですが、ライドシェアが導入されれば、そうした資格を緩めるというわけです。
一見すると、岸田総理が所信表明で宣言された
「担い手不足」(つまり、ドライバー不足)
の解消が、ライドシェアの導入により可能になると感じてしまいます。
しかし、それはタクシーの特殊なマーケット状況を知らないズブの素人の考え。
岸田総理の
「ライドシェア導入宣言」
は、全く持って愚かしい
「不合理」
なものであることが明らかです。
ライドシェアを単なるウーバーイーツの配達員(登録すれば誰でもなれるフードデリバリーの配達員)の延長線上にあると思われるかもしれませんが、所詮、それで運んでいるのは食べ物。
でも、ライドシェアで運ぶのは乗客、つまり”人間の命”なのです。
そもそも、タクシー運転手への2種免許取得の義務やタクシー会社に課せられた様々な規制は
「乗客の安全」
を守るために導入されたものです。
ライドシェアの導入で、この
「安全性の確保」
というものが確立されていないことが第1の問題です。
乗客の安全を守るため、タクシー会社は運行管理を行います。
具体的には、過剰運転(例えば、何十時間も連続で運転する等)や、飲酒運転のチェック、ドライバーの健康管理などです。
ライドシェアが解禁されれば、ドライバーが過剰運転をしているのか、また飲酒していないか、などのチェックが事実上出来なくなります。
加えて、現在のタクシー運転手は会社の看板を背負って運行しているため、極めて透明性が高いと言えます。
もし、タクシー運転手が失礼な行為や危険な運転(スピード違反や信号無視等)、まして犯罪行為を行った場合、タクシー会社という乗客側がクレームを言える先が存在します。
だからタクシー運転手はそうした
「監視」
を常に意識し、それが犯罪行為等への巨大な抑止となっています。
ライドシェアの場合でも、利用したドライバーをアプリで評価するシステムがあれば、信頼できるドライバーは確保できると考えるかもしれませんが、それは無理。
初期時点ではそんな評価がなく、全く抑止にはなりません。
あるいはわざと最初は親切なドライバーを装い評価を高めた上で、乗客を裏切ること等(窃盗や暴力、レイプなどの犯罪行為)も可能。
つまり、タクシー業界に備わっているディテクション・アンド・サンクショニングシステム(監視と処罰)がライドシェアには全く無いのです。
これは極めて危ない。
個人タクシーでも同様です。
個人タクシー協会などが完備されており、秩序を守る上で極めて重要な役割を担っています。
ライドシェアの解禁によって、
「乗客の安心・安全」

「交通事故」
の2つの危険に我々が晒されることは明らかなのです。
■”賃上げ”に逆行
岸田総理は2023年9月の再改造内閣の発足後の記者会見で、
「物価高に負けない構造的な賃上げと投資拡大の流れを強化する」
との考えを強調。
「物価高上昇プラス数%」
の継続的な賃上げを目指す姿勢も掲げています。
2023年10月に行われた、臨時国会の所信表明演説でも、今後3年程度を
「変革期間」
と位置付け、持続的な賃上げや設備投資の拡大を実現するための支援を集中すると述べています。
賃上げが岸田総理にとって1丁目1地番地の最重要課題だとしているにもかかわらず、ライドシェアの導入は、明らかにタクシー運転手の”賃下げ”に繋がるものであり、岸田総理の行いたい政策に逆行しているのです。
そもそもライドシェアが導入されれば、その導入時点ではタクシー台数が一時的に増えますが、それが1台当たりの売り上げを減らし、結果、タクシー運転手の賃下げは確実に生じます。
しかもタクシー会社は、安心・安全な運行管理(ドライバーの健康状態の把握や勤務時間の管理等)や車両の整備等を行うために、それなりのコストをかけて運営しています。
そのコストが運賃に加わるため、我々もそれ相応の金額を支払っているわけです。
つまり安心・安全料を支払ってタクシーに乗っているわけです。
しかし、ライドシェアはそんな安心・安全の仕組みがないため、必然的に運賃が安い。
だから、ライドシェアの導入はタクシー市場に強烈な価格引き下げ圧力をかけるのです。
結果、必然的にタクシー運転手の収入が減り、賃金が下落するのです。
つまり岸田総理のライドシェア導入宣言は意図的に賃下げ状況を作りましょうと宣言している等しいのです。
更に言うなら、岸田総理は所信表明で
「担い手不足(タクシー運転手不足)」
の解消を目指すため、ライドシェアを導入すると言っているわけですが、ライドシェアはタクシー運転手の賃金を下落させますから、若い人を中心にタクシーの担い手(運転手)になりたいと思う人を益々減らすことになります。
つまりライドシェアは、岸田総理がやろうとしている
「賃上げ」

「人手不足解消」
を改善するどころか、それらを正反対に悪化させるのです。
言わば彼が
「薬」
と思って国民に飲ませようとしているものが、実は単なる
「毒」
なわけで、その愚かしさには辟易する他ありません。
ライドシェア導入の問題点はまだあります。
仮に、ライドシェアを導入したとすれば、タクシー市場の担い手がタクシー会社からライドシェアに転換していくことになります。
つまり、ライドシェアが増えていくと同時に、タクシー会社が全国で潰れていくことになります。
マーケット環境が変わるのですからそうなるのは必然であり、その流れは避けられません。
結果、タクシーの空白地域は確実に全国に広がることになるのです。
そもそも全国のタクシー会社は、地域住民の足として、自分たちの地域で生き残り、頑張ってタクシーサービスを提供しようとしています。
どんな田舎に行ってもタクシーが存在するのは、それぞれの地域のタクシー会社が、その地域で公共交通機関としての役割を果たす意識、言わば
「使命感」
があるからです。
しかしライドシェアにはそんな使命感はありません。
ただ、金儲けの手段としてライドシェアをやっているだけですから、人口が少ない地域では儲からず、ライドシェアをやろうとする人が当然いなくなってしまいます。
その結果、タクシー空白地域がライドシェアで一気に拡大することになるわけです。
言わば地域におけるモビリティ(人や物を空間的に移動させる能力)を守るためにも、ライドシェアの導入回避は強く求められているのです。
その他にも、メディア等では、しばしば京都駅のタクシー乗り場に長蛇の列ができていると紹介され
「タクシー不足が深刻だ」
と報道され、これがライドシェア導入論の根拠とされていますが、こうした論調はフェイクの類です。
何故ならこういった現象はごく一部に限られるからです。
もちろん京都駅に長蛇の列があることは事実ですが、それは大量の外国人観光客が押し寄せているからというだけの話。
別にタクシー乗り場だけでなく、あらゆるサービスが激しく混雑し
「観光公害」
状況が生じているのです。
しかも、何より京都駅等の一部を除けばタクシーがいくらでも
「余っている」
状況で、京都の人たちはタクシー不足で悩んでなどいないのです。
だから、いつ突然来なくなるかもしれないような大量の外国人観光客のために、京都の人たちが望んでもいないライドシェアを入れましょうなどという話は、筋違いも甚だしいのです。
もちろん、最近、賃下げに伴って運転手のなり手が減少し、全国的に、タクシー営業台数が減ってきていることもまた事実です。
ですが、それは
タクシー
「運賃」、
ひいては、
運転手の
「賃金」
を引き上げるチャンスでもあったのです。
というかそもそも、規制緩和でタクシー台数が増えてしまった過去数十年間、タクシー業界の最大の懸案は(サービスレベルを維持しながら)
「賃上げ」
を図るための
「減車」(タクシー台数を減らすこと)
だったのであり、それが最近の人手不足で皮肉にも実現しつつあったのです。
従って、賃上げを目指す岸田総理は、この状況を継続させれば良かったのです。
にもかかわらず、ライドシェア導入論をぶち上げるなど、このタクシーにおける賃上げの
「好機」
をぶち壊す行為なのです。
いずれにしても、岸田総理はこうした
「タクシー」
の現場で何が起こってきたのかご存じないのでしょう。
全くもって愚かとしか言いようがありません。
■外国企業に駆逐される
更に問題となっているのが、中国人観光客による
「白タク」
問題です。
中国から日本に来た観光客が、日本のタクシーを利用せず、日本にいる無許可の中国人ドライバーの運転する自家用車を利用しているのです。
(特別の自由を除けば)「白タク」
はもちろん違法です。
道路運送法は自家用車が有償で客を乗せる
「白タク」
を禁じており、運転手は
「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」
などが科せられます。
タクシー事業の営業認可と共に、運転手は2種免許の取得が義務付けられています。
利用を申し込む中国語の大手配車アプリには、日本国内の運転手数千人が登録され、顔写真や利用客の評価といった情報が掲載されています。
訪日客向けの白タクは、アプリなどで
「(運転手は)母国語が堪能で、日本国内での長年の運転経験もある」
「現地のタクシーを使うよりも安い」
などと宣伝しているといいます。
アプリ内での決済のため、日本国内では支払いが行われず、利用客のクレジットカード情報などを調べない限り証拠もない。
金銭のやり取りがなく、
「知人を無償で送っているだけ」
と説明されればそれまでで、捜査の難しさも問題となっています。
当然ですが、タクシーを利用するはずの客が白タクに流れれば、売り上げが減少します。
中国客は大抵自国で予約決済を済ませるので、日本にお金が流れない。
これは日本のマーケットが外資に取られている状況。
たとえ、中国人観光客(利用客)と中国人ドライバー(サービス提供者)の閉じられた関係であったとしても、日本に来た中国人のタクシー需要は、日本国内の需要であるにもかかわらず、それを中国人に取られているわけです。
つまり、マネーの流出を意味しますから、経済政策として極めてまずい。
こうした中国人による白タク問題に根本的な対処が出来ないまま、ライドシェアを徒に導入すれば、海外の巨大マーケットで凄まじいノウハウを蓄積したアメリカや中国の企業が日本に参入することとなり、日本1国で頑張る小さなライドシェアの会社なんて太刀打ちが出来ません。
つまり経験値やこれまで集めたデータから得られるノウハウ、資本力の点でも劣る日本のライドシェア企業は、外資企業に駆逐されるわけです。
そもそも資本家は常に外国のマーケットを狙っていますから、結局、ライドシェアを導入すれば、外国の大資本にマーケットを侵略されることは必至。
ライドシェアは外資の日本経済侵略の窓口になるのです。
タクシー需要というのは、国民にとって必要不可欠かつ安定的な需要ですから、通常どの国もタクシー産業を多かれ少なかれ保護しているのですが、岸田総理はそんな常識を全く持ち合わせていないようです。
ライドシェアに外国企業が参入すれば、徹底的なコストカットの下で、利益の出ない地方ではビジネス展開をしない、という傾向が益々加速するでしょう。
純然たる日本資本で、日本企業が日本人のために提供していたタクシーサービスが、多くの地域であらかた消えることになる。
それで得をするのは、外国企業だけであり、日本人が被るのは大きな不利益だけとなるのです。
■志なき総理の”あだ名”
ライドシェア1つ取っても、如何に岸田総理が国民のために考えていないかが、お分かりだと思います。
では、岸田総理の行動原理はどういったものなのかー。
岸田総理のこれまでの、そして、これからの言動や政策は、経済学などで多用される
「ゲーム理論」
で100%完璧に証明することが出来ます。
ゲーム理論とは、
「自分の事だけ考える」(利己的で自己中な)
人々が互いに関わった時、彼らがどう振る舞うかを数学的に考える理論体系です。
実を言うと、岸田総理の報道されている言動は全て、このゲーム理論で綺麗に説明出来てしまうのです。
普通の人は
「自分の事だけ」
考えているわけではなく、倫理観や公共心、他人への思いやりや渡世の筋や生きる拘り等にも配慮しますから、ゲーム理論が予想する振る舞いから多かれ少なかれ乖離するのですが、岸田総理の場合はその乖離が全く観測されません。
これはつまり、岸田総理には政治的信念や倫理、道徳がなく損得勘定で動くような、利己的な意識しか持っていない、ということをゲーム理論が理論的に実証しているわけです。
では、彼はどういう利己的な意図を持っているのかというと、それは
「総理としての地位の確保と、その延命」
です。
出来るだけ総理大臣という地位に留まり続け、自らの政治権力の最大化を目指しているとしか考えられない。
彼がそう考えていると想定すれば、彼の言動は全て一貫して説明出来るのです。
「政治権力の最大化」
だけを考えた場合、財務省やアメリカ政府、経団連などの財界やグローバル企業などの
「強者」
の指図や意図に従い続けることが最善の策となります。
強者の言いなりになる限り、彼らに潰されずに自らの地位を守り続けることが出来るからです。
防衛増税が良い例で、増税したい財務省と自国の極東での負担を減らして防衛装備を日本に売り付けたいアメリカの両者の意向を汲むことが出来たから、岸田総理はその実施に前向きなのです。
しかし、本来、政治家は
「自らの政治権力」
ではなく
「国民の利益」
の最大化を図るべき存在。
ところが、そんな
「強者」
達は日本国民の利益の最大化等には何の興味もない。
彼らは自分たちの利益だけに興味関心があり、日本国民の利益などは眼中にない。
そんな連中の指図や意図に従っていれば、国民国家は滅茶苦茶になる他ないのですが、そんな連中の指図や意図に従い続けているのです。
総理として最低の愚行です。
ライドシェアも、岸田総理が発案したものではなく、菅義偉前総理が導入を目指すと宣言したもの。
岸田総理は、ここで菅氏のライドシェア導入論を自らも主張すれば、岸田降ろしの中心人物の1人である菅氏に媚びを売ることが出来、かつ、菅氏が世論で
「目立つ」
存在となることを回避出来ることから、結果的に自身の政治権力をより安定したものに繋げることが出来ると考えたわけです。
だから結局、
「政策論」
ではなく単なる
「政局論」
でライドシェアの導入を実現しようとしているに過ぎないのです。
ライドシェアの様々な問題点を考えれば、その導入に躊躇しそうなものですが、ゲーム理論で考えれば、岸田総理がライドシェア導入に前向きなのも当然だということになるのです。
繰り返しますが何らかの信念や思想を持つような文学的人物というのは、ゲーム理論では全く説明が出来ません。
急に人助けに走ったり、急に戦いだしたりと理論から外れた行動をするからです。
ある意味、そこに
「人間らしさ」
があるわけですが、岸田総理にはそうした人間らしさがない。
人間性がない=面白味がない。
国民もそれを理解し、
「増税メガネ」
と呼んでいるのでしょう。
安倍元総理は
「安倍ちゃん」、
菅前総理も
「ガースー」、
等、愛嬌のあるあだ名で呼ばれましたが、無機物である”メガネ”と呼ばれるのは、岸田総理に人間らしさがないことを象徴しています。
悪魔は神が堕落した有機的、精神的存在ですが、無機物であるメガネは腐ることすら出来ません。
彼は決して悪意があるのではない。
ただひたすらに権力だけを欲しがる虫のようなちっぽけな存在なのです。
だからこのあだ名は彼の人間性を上手く表現していると思います。
■消費税減税はムリ
岸田総理が国民の事を全く考えていないことが、最近、俄かに浮上した減税政策からも証明することが出来ます。
岸田総理が本当に国民の利益の最大化を考えて、所得税減税を実施するのであれば、2024年6月ではなく、今すぐ実施するはずですし、4万円の1度のみではなく、国民の賃金が上がるまで継続的に実施するでしょう。
かつ、
「所得税減税」
だけではなく、国民の暮らしが抜本的に良くなる
「消費税減税」
を考えるはずです。
参議院での予算委員会にて、消費税減税について問われた岸田総理がは、
「そもそも(消費税を)引き下げるということは、考えていない」
と突っぱね、
「引き下げの効果ということについても考えていない」
と答弁しました。
SNS上では岸田総理への失望や非難の声が溢れましたが、彼がどういった人物なのかは、これまでお話ししてきた通りです。
であれば、財務省が嫌がる消費税減税を岸田総理が実施することなど毛頭ありませんし、岸田総理が総理の地位に居続ける限り、消費税減税が実施されることは決してない。
ポイントなのは、こうした減税政策が見せかけであり、何ら効果を発揮しないことを、国民は見抜いているということです。
岸田政権の支持率が遂に自民党支持率を下回りました。
ANNが2023年10月28〜29日に行った調査での内閣支持率は、前回2023年9月の調査から3.8ポイント低い、26.9%でした。
一方で、自民党の支持率が38.3%でしたから、内閣の支持率は既に大幅に下回っています。
つまり、自民党の岩盤支持層も、遂に岸田政権を見放したということを意味します。
そもそも自民党支持者が内閣を支持する理由は、支持する政党のトップだからという、シンプルなもの。
だからその総理総裁が誰であろうが本来、彼らは支持するのであり、内閣支持率は通常、政党支持率を下回る筈はないのです。
にもかかわらず下回ったということは、結局、岸田氏が
「岩盤支持層からも見放された」
ということを意味しているのです。
日本経済新聞社が2023年10月27〜29日に行った調査での内閣支持率は、2023年9月の調査から9ポイント低下して、33%でした。
これは2021年10月の岸田政権発足以来最低で、2012年に自民党が政権復帰してから、最も低い。
今、国民的な岸田総理に対する嫌悪感は凄まじいものがあります。
しかしここまでの状況に陥っても尚、岸田総理は、国民ではなく、財務省を取るでしょう。
何もしなくても、2024年の9月までは総理総裁としての地位に留まれるわけですから、思い切った政策が出てくることはない。
それがゲーム理論が予測する悲しい未来です。
ついては当方は岸田総理には是非とも
「ゲーム理論の予測」
を激しく裏切るような国民のための大胆な政策を実施されますことを、心から祈念したいと思います。

財務省の”ハシゴ外し”と”岸田降ろし”に耐えられるか
支持率回復の目がないと見るやバッサリ切り捨てる財務省の非情
WiLL2024年1月号 数量政策学者 高橋洋一
■”遅くてショボい”経済対策
内閣支持率の下落が止まりません。
自民党関係者からは
「減税してもダメなのか・・・」
と溜息が漏れる。
しかし、岸田総理が打ち出した総合経済対策はインパクトに欠けていた。
所信表明演説では
「経済、経済、経済」
「何よりも経済に重点を置く」
と連呼していたのに、蓋を開ければ期待ハズレ。
「減税」
を言い出したのは所詮、
「増税メガネ」
のイメージを払拭するために過ぎず、国民生活に寄り添う気はないと思われてしまった。
経済対策の2本柱は給付金と減税です。
第1段階は、2023年年内から2024年年明けに配る給付金(非課税世帯に7万円)。
第2段階は、2024年の春から夏にかけての1人当たり4万円の定額減税(所得税3万円、住民税1万円)。
前者は臨時国会で提出する補正予算により、後者は2024年の通常国会で提出する税制改正により実現します。
2本立てになっていますが、一言で言えば「遅くてショボい」。
経済対策はなぜ「遅い」のかー。
臨時国会で税制改正案を出すことが出来れば、2023年の年末調整まで所得に減税も可能でした。
しかし、改正案の提出は2024年の通常国会に回された。
減税の実施は最速でも2024年6月になってしまったのです。
財務省は当初、所得減税そのものに難色を示していました。
しかし、定額減税は前例があるから、渋々ながら認めざるを得なかった。
とはいえ、臨時国会での税法改正は回避したい。
「自民党の税調に議論を任せる」
という”理由ならない理由”を付けて、後回しにしたのです。
聞くところによれば、岸田総理が自民党の税制調査会を抑えられず、税制改正は先送りになったとか。
税調会長の宮沢洋一氏は財務省出身。
岸田総裁は従兄弟、宮在喜一元総理は叔父に当たります。
財務省出身なだけあって、宮沢氏は減税や積極財政には後ろ向き。
財務省の代弁者に他なりません。
とはいえ、税制調査会は自民党内の機関です。
岸田総理は自民党の総裁でもあるから、本気になれば「イエス」と言わせることが出来る。
財務省には何も言えない岸田総理の弱さが、改めて浮き彫りになりました。
■財務省のゴネ得
経済対策はなぜ「ショボい」のかー。
岸田総理は当初、
「税収増加分の一部を国民に還元する」
と述べていました。
「還元」というのは曖昧な言葉ですが、本来であれば経済成長と円安のお陰で政府が得した分を国民に”還す”べきです。
具体的には、過去2年分の税収増加、2023年度の税収増加見込み、過去に行った経済対策の余り、外為特会(為替介入の原資となる外貨資産など)の含み益。
それらを合わせれば、約50兆円を確保できる。
50兆円を一気に吐き出せば、過度なインフレを招きかねないので、多年度に渡って還元すべきです。
では、臨時国会ではどれほどの額を補正予算に計上すれば良かったのか。
基準となるのがGDPギャップ(潜在GDPと実際のGDPの差)です。
私の見立てでは、現在のGDPギャップに当たる20兆円を”真水”で計上できればベスト。
真水というのは、既存経費の振り替えなどを除いた、GDPの押し上げに貢献する部分のことです。
閣議決定された補正予算案は、一般会計でおよそ13兆円。
そのうち”真水”は10兆円ほどです。
これでは、20兆円のGDPギャップを半分しか埋めることが出来ません。
賃金上昇がインフレを上回るレベルには達しないのです。
デフレ脱却が遠のきました。
”時、既に遅し”ではありますが、自民党内の積極財政派は政府に”早くてショボくない”経済対策を打たせるために、どう立ち回るべきだったか。
まずは
「2023年の年末までに実施する」
とスケジュールを決めた上で、規模の議論をすれば良かったのです。
先述の通り、吐き出せる財源はたっぷりある。
規模の議論に持ち込めば、財務省が
「10万円の定額給付金なら減税よりマシ」
と妥協する可能性はありました。
その証拠に、税調会長の宮沢洋一氏は各紙のインタビューに答え、所得減税の期間について
「1年だけ」
と明言している。
期間が1年だけなら、減税に拘る必要はなく、給付金でいいのです。
自民党内の積極財政派は”減税”というゴールに拘るあまり、財務省を警戒させてしまった。
財務省に先手を取られ、ペースを握られた結果、2023年末のはずが2024年6月、20兆円のはずが10兆円という
「遅くてショボい」
経済対策になったのです。
■ハシゴを外された岸田総理
世論調査では、経済対策を
「評価する」
「期待する」
は2〜3割に止まりました。
内閣支持率も過去最低を更新し続けています。
そんな中、岸田総理にとっては”泣きっ面に蜂”とも言える事態が発生しました。
政府は2023年11月2日、総合経済対策について閣議決定しました。
以下のように記されています。
「過去2年間で所得税・個人住民税の税収が3.5兆円増加する中で、国民負担率の高止まりが続いていることも踏まえ、この税収増を納税者である国民に分かりやすく『税』の形で直接還元することとし、令和6年度税制改正として本年(2023年)末に成案を得て、3兆円台半ばで所得税・個人住民税の定額減税を実施する」
ところが、その直後に”異変”が起こります。
自民党・税調会長の宮沢洋一氏は2023年11月7日、日経新聞のインタビューで、所得減税は岸田総理が唱える
「税収増の還元ではない」
との立場を示した。
鈴木俊一財務相も2023年11月8日、国会でこう答弁しています。
「過去の税収増はもう当初予算や補正予算の編成を通じて、主として政策的経費や、国債の償還に充てられております」
「仮に減税をしなかった場合と比べた場合には、国債の発行額が増加することになる」
岸田総理は再三に渡り、
「税収増を国民に還元する」
と述べてきました。
閣議決定にも、その旨が明記されている。
にもかかわらず、税調会長と財務相は真逆のことを言い出した。
閣議決定の文章作成には財務官僚も関わっています。
宮沢氏や鈴木氏の発言も当然、財務官僚は了承済みのはず。
1週間も経たず、岸田総理は財務省に”ハシゴを外された”のです。
2023年11月10日に閣議決定した補正予算案は結局、歳入の7割を国債で賄う内容となりました。
マスコミは
「財政再建が遠のいた」
などと批判しています。
岸田総理からすれば、まさに踏んだり蹴ったりです。
総合経済対策の評判は芳しくなく、岸田政権の支持率低下は止まらない。
岸田総理が2023年の年内解散を見送ったとの報道も出ている。
財務省が一連の動きを受け、
「岸田政権をこれ以上支える必要はない」
と判断した可能性があります。
財務省の”ハシゴ外し”に呼応して、自民党内でも”岸田降ろし”の風が吹き始めるかもしれない。
岸田総理は2024年秋に控える総裁選での再選を狙っている。
しかし、それまでに岸田政権が”もつかどうか”も怪しくなってきました。
■言い訳を並べ立てる
岸田総裁が最初に”減税”を言い出した時、国民が期待したのは
「消費減税」
です。
消費減税は所得減税や法人減税よりも大きな経済効果が期待できる。
所得減税により可処分所得が増えても、全てが消費に回るわけではなく、投資や貯蓄に回されてしまう。
その点、消費減税はダイレクトに消費を喚起でき、何より国民の”実感”が大きい。
ところが、岸田総理は
「消費税を下げることは検討しませんでした」
と、最初から考えていなかったことを告白。
消費減税はそれほど難しいことなのか。
結論から言えば、難しくはありません。
しかし、財務省がありとあらゆる言い訳を並べて阻止している。
財務省が仕掛ける最大の罠が、
「消費税は社会保障目的税」
というもの。
社会保障に支障を来さないためにも、消費税を上げる必要があるというロジックです。
それを財務省がの御用学者・御用記者が喧伝しますが、彼らは重要な事実をひた隠しにしている。
消費税を導入している150カ国のうち、社会保障を目的としているのは日本だけなのです。
社会保障制度は通常、保険原理(収入と支出の均衡)を基に運営されています。
例えば、平均寿命まで生きない人が払った保険料で、長生きした人の年金を賄っている。
どれだけ少子高齢化になろうとも、収支のバランスは調整されています。
税金は基本的には必要ない。
社会保障に過度に税を投入すると、給付と負担の関係が不明確になってしまう。
旧大蔵省は1990年代まで、
「消費税は社会保障目的ではない」
と主張していました。
ところが、大蔵省は自民党・自由党・公明党の
「自自公連立」
時(1999年)に、
「消費税を社会保障に使う」
と予算総則に書いた。
大蔵省が目を付けたのは自由党の小沢一郎党首。
消費税を社会保障目的税にしないかと大蔵省に提案され、小沢氏は従ってしまった。
財務省は何故、消費税を社会保障に使うなどと言い出したのか。
高齢化が進む日本では、社会保障の費用は増えていきます。
そうすると、社会保障を口実に消費税を上げ続けられる。
”国民の命”をタテにすれば、消費増税への反対論を封じられます。
財務省は増税を正当化するために、国民を人質にしようと企んだのです。
「お前たちの老後がどうなってもいいのか!」
という恫喝に他なりません。
ちなみに、『文藝春秋』2023年5月号に掲載された
「『安倍晋三回顧録』に反論する」
なる記事は、齋藤次郎元大蔵次官のインタビュー。
アベノミクス批判でしたが、これも財務省によるメディア工作の一環でしょう。
財務省は選挙が近付くと、新聞・テレビ・雑誌を利用して”増税”に世論誘導しようと画策する。
『文藝春秋』と言えば、2021年11月号に矢野康治財務次官(当時)が寄稿。
自民党総裁選や衆院での政策論争を
「バラマキ合戦」
と批判しました。
齋藤氏のインタビューも、G7広島サミット後の解散を睨んで出されたのかもしれません。
ワイドショーでは
「消費減税をすると買い控えが起こる」
という言説も聞かれます。
これも財務省から吹き込まれた可能性が高い。
他の先進国は経済状況に応じて、消費税率を上下させています。
しかし、
「買い控えが社会を混乱させる」
など聞いたこともない。
ドイツやイギリスではコロナ禍において、飲食や宿泊、娯楽業界を対象に、付加価値税を時限的に引き下げている。
景気が悪ければ消費税を下げるというのは、世界では当たり前に行われていること。
財務省の常識は世界の非常識なのです。
■政府は円安でウハウハ
緊縮主義に染まった財務省のせいもあり、日本は30年もの間、デフレから脱却出来ずにいます。
給料が上がらければ、GDPも上がらない。
日本のGDPは2023年、世界第4位に転落。
55年ぶりにドイツを下回りました。
ドイツに抜かれたというニュースは、確かに日本経済の伸び悩みを象徴しています。
しかし、日本経済はポテンシャルが高い。
悲観する必要はありません。
各国のGDPはドル建てで計算されるので、円安が進んでいる日本の数字はどうしても低くなってしまいます。
日本政府が適切な対策を打てば、賃金は上昇します。
そうすれば、為替も戻っていくでしょう。
メディアの報道を見ていると、
「為替は国力」
「円安は国力低下」
かのような印象を受ける。
しかし、これは経済学的に全く意味不明です。
為替は2国間の金融政策の差で決まるもので、国力の指標ではありません。
「為替は国力」
が本当なら、
「円安になった安倍政権時代よりも円高だった民主党政権時代の方が日本は強かった」
ことになります。
でも、そんなハズがない。
円安はむしろ、GDPの増加をもたらします。
大雑把に言えば、10%の円安により、GDPは約1%も上昇する。
内閣府などの国内機関、経済協力開発機構(OECD)などの国際機関の経済モデルでも、通貨安がGDPを押し上げることは確認されている。
実際に、多くの日本企業が円安の恩恵を受けています。
トヨタは4.5兆円という過去最高の営業利益を叩き出した。
輸入主導の企業とって、円安が不利であることは間違いない。
それでも、日本経済全体にはプラスに働きます。
法人税や所得税が伸びるだけでなく、外為特会の含み益も膨らむ。
政府は円安でウハウハ。
政府が国民に”還元すべき果実”はいくらでもあるのです。
それだけに”遅くてショボい”経済対策には納得がいきません。
■全ては政治次第
日本のGDPを抜いたドイツにも触れておきます。
ドイツはここ20年、実力以上の経済成長を遂げてきました。
共通通貨「ユーロ」導入以降、ゲタを履かせてもらっています。
ドイツやフランスといった大国だけでなく、ギリシャやスペイン、ポルトガルなどの国もユーロ圏に組み込まれている。
経済力が強い国は有利に、弱い国は不利になります。
どういうことかー。
ドイツがマルク、ギリシャがドラクマを採用し続けていたと仮定しましょう。
ドイツ経済が強くなれば、マルク高が進む。
相対的にドラクマは弱くなり、ギリシャの輸出が活性化します。
通貨が強いと輸出が落ち込み、通貨が弱いと輸出が伸びるのです。
ユーロが拡大する前は、そうやってバランスが保たれてきました。
ところが、ドイツとギリシャが同一通貨を採用すると、双方の為替変動というものが存在しなくなる。
結果的に、経済力が強い国は更に儲け、富を独占してしまいます。
ドイツ経済の繁栄は、周辺国の犠牲の上に成り立っていた。
ゲタを履かせてもらっている状態です。
そんなドイツも脱原発、ロシアへのエネルギー依存などの失策により、迷走を続けています。
国家の興亡は政治次第。
日本の政治家もそのことを肝に銘じなければなりません。

[18初期非表示理由]:担当:スレ違いの長文多数のため全部処理

27. カミー[6] g0qDfoFb 2023年11月30日 11:07:20 : VD4ii5VLrc : LkNtNWhSVENTRS4=[731] 報告
ドローンの餌食トマホーク買ったようだ、役に立たないだろう、それで防衛、本当にバカな日本だ。昨日、寡婦製造機、オスプレーが落ちた様子、驚くことは無い、自衛隊でなくて良かった、オスプレー何機持ってるのかな、メンテナンス出来ないのからかどうか知らないが、まだ自衛隊では倉庫に入れたまま使用してないのではないか、これこそ無駄だが、折角か持っているからときっと乗るだろう、しっかり落ちる時を想定して十分準備し乗って欲しいものだ。しかし、決死の覚悟で毎回のらねばならないポンコツヘリ悲しい植民地の悲哀かな。売国棄民自民党、良くやることだ。これだけ考えても純ちゃーン、進次郎とか言ってたら駄目だと気づくべきだがバカな国民の多い事、岸のおぼっちゃま、佐藤のおぼっちゃま、世襲ばかり、小泉、安倍、岸田、みんなそうだ。みんな子供の頃から何をしてもいいが宗主国様の言われることには絶対逆らっては駄目だと教育されて育っている。
28. カミー[7] g0qDfoFb 2023年11月30日 13:30:24 : VD4ii5VLrc : LkNtNWhSVENTRS4=[732] 報告
キッシンジャーが死んだ、一時代が終わった感がする、DSのトップ、日本支配のトップが死んだのだ。日本独立の気配を察知して角栄さんを抹殺、ついこないだあれはやり過ぎだったとの弁、原発爆発、内閣はアメリカ支配下に、キッシンジャーが飛んできた、なんで今頃キッシンジャーと思った、びっくりしたがあの年で今年中国訪問習さんに会ってるとの事。現状考えたらアメリカも中国と争っている場合ではないと思ったのだろう。大統領もかなり年だが、キッシンジャーにしたら駆け出し召し使い並みだったのだろう。重しがとれたアメリカどうなるだろう、ウクライナどうなるだろう、日本どうなるだろう、わからない。
29. あしたまにあ〜な[8] gqCCtYK9gtyCyYKgJiMxMjMxNjuCyA 2023年12月01日 05:19:59 : aaJMLQchdI : WEhWWW1WSWpMWHM=[152] 報告
台湾有事でアメリカは日本助けないのに
この体たらく

ウクライナの二の舞になりたいらしい

30. 弱っ屁(腐)っプランド豚[36] juOCwZubKJWFKYLBg3aDiYOTg2iT2A 2023年12月03日 06:15:53 : R9tu7hc8On : VjN0bTRQaFRicWs=[6] 報告
名誉白人!!NO1黄色人種である為には何でもしてきたのが 弱っ屁(腐)っプランド

戦争を偽旗作戦を仕掛けても扇動し(柳条湖事件など)
支配地域や自国民に対しても麻薬拡散(ヒロポン アヘン)に自殺強要(BAKAボム自殺)

まだ、書き足りない悪行を行ってきた 弱っ屁(腐)っプランド豚しか
もはや悪メリカに頼る物は無い

俺は 弱っ屁(腐)っプランドに超高額で中古核兵器を売ってから撃たせて
悪メリカへの敵意を逸らす役
そして核を使った 弱っ屁(腐)っプランドにトドメを刺して
悪メリカ凄いぃーやはり自由で民主主義ぃーーアピに使われる可能性が現実的だと考える

[12初期非表示理由]:管理人:アラシ認定のため全部処理

31. 弱っ屁(腐)っプランド豚[37] juOCwZubKJWFKYLBg3aDiYOTg2iT2A 2023年12月03日 06:23:44 : AEN0a2aMms : ZVZxYW1GTzluR1E=[76] 報告
一次、二次大戦の時と同じ成功例を踏もうとするのが基本
悪メリカの最大の成功例でもある

中国、ロシアと直接に戦火を交えるよりも
暴走した 弱っ屁(腐)っプランドにトドメをさして一次、二次大戦のような旨味を啜ろうとするのは確率が一番高い

今の弱っ屁(腐)っプランドは悪メリカや穢下劣にどんな目に合わされてもインボウロンでぇー中国がぁーロシアがぁー朝鮮がぁー韓国がぁー

冗談でも鬼畜米英とさえ言わない
悪メリカと穢下劣がこの状態を放っておくはずがない



[12初期非表示理由]:管理人:アラシ認定のため全部処理

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