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大阪万博は地方博「世界・食の祭典88」を超える“最悪の失敗”に? 北海道は負債完済に10年
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/332099
2023/11/16 日刊ゲンダイ
メキシコだけでなく各国が辞退を検討(夢洲で進む建設作業)/(C)共同通信社
「いろんなことを考えて、やめてもいいんじゃないか」
「2025年大阪・関西万博」をめぐり、元テレビ朝日社員の玉川徹氏(60)が15日に放送された同局系「羽鳥慎一モーニングショー」で持論を展開。
1996年3月から東京・お台場などの臨海副都心で開催する予定だった「世界都市博覧会」(都市博)を振り返り、当時の青島幸男都知事が中止に踏み切ったことを振り返りつつ、「あれは地方博覧会だったが、やめて(行うことで)かかる費用より少なくすんでいる」などとコメントした。
都市博は「環境、防災」などをテーマに「21世紀の都市像を探る」イベントとして、1980年代半ばに鈴木俊一知事(当時)が計画を推進。だが、その後、大阪・関西万博と同様、資材高騰や建設労働者不足で予算が膨れ上がり、知事選で「開催中止」を公約に掲げた青島知事が公約通りに中止を決定。中止に伴う都の補償費用が約600億円に上ったと報じられている。
玉川氏は、大阪・関西万博の会場整備費が最大2350億円に増額される見通しとなったことや、万博の“シンボル”として建設される木製の大屋根(リング)に約350億円も投じられることを踏まえ、「中止した方が費用負担は軽くなるのではないか」と言いたかったようだ。
大阪・関西万博の会場整備費は国、大阪府・市、経済界が3分の1ずつ負担。大阪市民は国、府・市に該当するため、現時点で負担額は1人当たり約1.9万円になる見込み。さらに整備費が増額となれば、市民1人当たりの負担額が増える可能性は避けられないだろう。
SNS上では「将来の展望を示す」お祭りムードはみられないが…
《玉川氏の言う通り、まだ間に合う。中止すべき》
《いや、補償費用などが膨らむことを考えれば開催した方が安くなるのではないか》
ネット上でも早速、賛否の声が出ていたが、玉川氏が指摘した都市博の中止に影響を与えたとされるのが、1988年6月から10月にかけて北海道・札幌市で開かれ、「最悪の失敗」と言われた地方博覧会「世界・食の祭典 88」だ。
この博覧会は、当時の北海道が経済活性化や食料基地をアピールするために実施を決定したものの、運営計画の見通しの甘さやPR不足などから、来場者は当初見込みの400万人の半分にも満たず(主催者発表で約171万人)、道が利子を含めた99億円の負債を完済するのに10年もかかったという。
《大阪・関西万博は、最悪の失敗を超える失敗イベントになるかもしれない》
《一体いくらまで費用が増えるのか。予定通りの集客があるのか。不安しかない》
SNS上の意見を見る限り、とても「将来の展望を示す」お祭りムードはみられない。
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