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「アホダノミクス男」「鮒侍男」に続き、「下手くそな宮大工」…岸田首相に3つ目を命名 特別寄稿
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/331520
2023/11/03 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
出来の悪い寄せ木細工(所信表明演説をする岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ
臨時国会で経済対策の議論が行われていますが、あらためて岸田首相の所信表明演説について触れたい。あの所信表明は、まさに「出来の悪い寄せ木細工」を思わせました。下手くそな宮大工が、合わないパーツをグイグイ無理やり押し込み、合わせているから、いろんな隙間があったり、はみ出たりしていて、全体の構造が見えないのです。
宮大工はクギを一本も使わず、美しい全体像をものの見事に作り上げる。どういう構想に基づいて何を表現したいのかが素晴らしくよくわかるものです。ところが、岸田首相の仕事はそれとは対極にある。パーツとパーツがどう組み合わさり、それによって抱いている「所信」がどう表れ出てくるのかがまったく伝わってこなかった。
体裁が整っていないんです。いきなり「私の頭の中に今あるもの」とか、「経済、経済、経済」と言ってみたり、「粉骨砕身」と言ってみたり。「先送りできない課題に一つ一つ挑戦し、結果をお示ししてきました」とも言ってましたが、何についての、どういう結果を示したのか。
所信表明は自らの信ずるところ、信念を語るものです。そこが施政方針演説とは違う。何度もやっているのに、岸田首相は所信表明の意味合いが分かっていない。
とにかく、てんこ盛りにしなくちゃいけないと、「国民への還元」「供給力強化」「デジタル化」「グリーン化」などと言ってましたが、世の中が風雲急を告げているのに、これでいいのか。もっと、どういう信念に基づいて政策運営をやっていくのかが語られてしかるべきだったと思います。
今は「分かち合い型経済」を模索すべき時
岸田政権は発足して2年が経ちましたが、いまだよく分からない政権です。「コストカット型経済」から「成長型経済」へ移行するんだと言ってますけれど、そもそもそれが間違い。今さら成長型経済じゃない。問題は成長の欠如ではなく、分かち合いが下手なことです。いい加減、気がついても良さそうなものだけれど、気がつく感性がないからどうしようもない。
今は「分かち合い型経済」の姿を模索するべき時なのです。日本経済は富が「偏在」している。これをあまねく行き渡るように「遍在」化させることで、物価高で苦しんでいる低所得者層を救済するという発想が欲しい。
分かち合い型経済にしていくための政策は、非常に個別的であり、十把ひとからげではない政策体系を作る必要がある。そのためには金持ち増税をしてもいい。メリハリのある控除にすべきです。
私は岸田首相を「鮒侍男」と命名しています。誰かにひょいっと背中を押されたら、押された方向にどーんと行って、壁にぶつかったら、今度は反対の方向にどーんと行って、という感じ。そんな「鮒侍男」感があらためて色濃く出た所信表明でした。これまで、「アホダノミクス男」「鮒侍男」と2つの名前を付けていますが、3つ目に「下手くそな宮大工」とも命名しましょうか。
浜矩子 同志社大学教授
1952年、東京生まれ。一橋大経済学部卒業後、三菱総研に入社し英国駐在員事務所長、主席研究員を経て、2002年から現職。「2015年日本経済景気大失速の年になる!」(東洋経済新報社、共著)、「国民なき経済成長」(角川新書)など著書多数。
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