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マイナ保険証利用率5%割れ…河野デジタル相は国民の“圧倒的NO”に屈せず、血税を投入し「補助金新設」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/330813
2023/10/20 日刊ゲンダイ
集中企画・マイナ狂騒(50)
税金でポンコツの尻拭い(河野太郎デジタル相)/(C)日刊ゲンダイ
利便性どころか、手間の増大とトラブルの連続で利用が低迷するマイナ保険証。8月の利用率は4.7%と、ついに5%を割り込んだ。減少は4カ月連続だが、河野デジタル相は圧倒的な「ノー」に屈しない。普及のために血税を投じ、反転攻勢に打って出る構えだ。
河野大臣は17日、医療機関向けの補助金を新設し、政府が月内にもまとめる経済対策に盛り込む考えを示した。医療スタッフがカード読み取り装置の使い方を覚えたり、患者に案内する負担がハードルになっているとして「負担を乗り越えられるようなしっかりとした支援を盛り込んでいきたい」と意欲マンマンだ。
全国保険医団体連合会(保団連)事務局次長の本並省吾氏が言う。
「マイナ保険証を使うと負担が増えることを政府が認めたに等しい。マイナ保険証を使えば医療費の窓口負担は割安になりますが、政府は『医療機関の手間が省ける分、患者の負担も軽くする』と説明してきました。その理屈に従えば、マイナ保険証によって手間が増える分、窓口負担を引き上げるのか。政府の説明は破綻しています」
医療機関からは早くも不評
8月のマイナ保険証利用率は、何と、たったの4.7%…(C)共同通信社
保団連に寄せられた医療機関からの意見は、早くも悪評ふんぷんだ。「使いたくないシステムに補助金を出されてもうれしくない」「利用率が低いのは受付が混雑するからではない。補助金でカードリーダーを増やしたら、利用者が増えると本気で思っているのか?」「リーダーを増やすのでなく、なくしてほしい」——。補助金によって利用率が上がるとは到底、思えない。そもそも、税金の使い道としてどうなのか。
「IT投資というなら、他にやることがあるはずです。例えば、サイバーセキュリティー対策です。政府がオンライン化をゴリ押しする中、医療機関のセキュリティー対策は大きく立ち遅れています。資金がなくITのノウハウを持たない医療機関が少なくないからです。医療情報の漏洩などの事故につながりかねず、患者にとっても看過できない課題です。“待ったなし”のセキュリティー対策ではなく、“不要不急”のマイナ保険証の普及に補助金を支出するのは、どう考えても、適切な税金の使い方とは言えません」(本並省吾氏)
血税を使ったポンコツの尻ぬぐいは、国民の怒りに火。利用率低迷は続きそうだ。
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