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岸田首相に解散総選挙をけしかける公明党の皮算用 バラマキ補正、維新対策、都知事選の影響も
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/330014
2023/10/04 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
強力体制も復活(自民公明党首・幹事長会談)/(C)日刊ゲンダイ
20日に召集される臨時国会の冒頭で岸田首相が衆院を解散するのではないかという臆測から、永田町では「解散風」が強まっている。9月29日に岸田首相が「補正予算案を臨時国会に提出したい」と発言したことで、「解散する気はないのではないか」(自民閣僚経験者)という見方も出てきたが、今なお警戒感は強い。
「補正予算案の提出だけして解散すれば廃案になってしまうので、補正が成立するまでは解散に踏み切れない。一方で、今月中に経済対策をまとめて、最短で補正を成立させれば、年内選挙は可能です。11月中旬に補正を成立で解散なら、12月10日か17日投開票の日程に間に合う。総理は新閣僚のスキャンダルなどが野党に追及される前に、機先を制して冒頭解散を考えていたと思うが、『補正予算を提出』と言わせたのは、連立を組む公明党の強い希望だと聞いています。選挙を見越し、支持層へのバラマキが必要なのでしょう」(官邸筋)
秋の臨時国会では与野党対決型の重要法案もなく、いつでも選挙を打てる体制になっている。当初は、学校や保育園など子どもと接する場所で働く人の性犯罪歴を確認できる「日本版DBS」創設のための法案審議が予定されていたが、年明けの通常国会に先送りされてしまった。
「わが党としては、選挙をやるなら年内に済ませて欲しいのが本音です」と、公明党関係者がこう言う。
「解散のタイミングは、年内を逃すと次は来年の通常国会会期末でしょう。しかし、来年7月には東京都知事選が予定されていて、小池百合子知事が出馬すれば公明は支援する。また、都知事選に合わせて都議の補選も行われます。補選は現時点で北区や江東区など8選挙区もあり、衆院選と同時期の選挙は支持母体への周知が複雑で負担になる。来夏の解散は避けて欲しいと、党幹部から官邸に伝えているはずです」
インボイス「元凶」批判を回避
小池百合子都知事の動向にも注目(C)日刊ゲンダイ
今月からインボイス制度が始まったことも、公明が選挙を急ぐ理由のひとつだ。事実上の増税に対し、中止を求める署名が50万筆以上も集まるなど、反対運動が盛り上がっているが、本格的な混乱は運用開始後のこれからだとみられている。
今のところ、批判は「増税メガネ」こと岸田に向いているが、実はインボイス導入の戦犯は公明党だ。自民党内にも反対の声が多かった「軽減税率」を支持者にいい顔したい公明がゴリ押ししたことで、インボイス導入も決まった。
そういう事情を軽減税率の恩恵にあずかっている大新聞はあえて書かないが、インボイスの混乱が広がれば、いずれ公明に批判が向きかねない。自分たちが元凶だとバレる前に選挙をやってしまいたいのだ。
「大阪万博の見通しの甘さや費用膨張などの失態で、関西でも日本維新の会の勢いに陰りが見られ、今なら負けないという調査結果もある。12月選挙ならば、11月18日の創価学会創立記念日イベントで選挙に向けた機運を盛り上げるのにも最適なタイミングです」(前出の公明党関係者)
公明の都合で年内選挙が決まる可能性がある。
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