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【政界地獄耳】連合の最後が近づいた出来事
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202309190000071.html
2023年9月19日7時43分 日刊スポーツ
★第2次岸田再改造内閣で国民民主党の参議院議員だった矢田稚子を首相補佐官(賃金・雇用担当)に就任させ、官邸入りさせることで労使交渉によって労働者の給料が上がるという構図が崩れ、来春の春闘からは名実ともに「首相が労働者の給料を上げてくれる」が現実化する。連合は民間労組と官公労が完全に分断され、崩壊の道を歩むことになる。連合会長・芳野友子が暗躍したわけではなく、自民党にうまく利用された結果に他ならない。国民民主党が連立入りしようが、閣外協力しようが、矢田を取り込むことで野党分断、連合の分断、連合票の自民党への取り込みは成就する。
★矢田は松下電器(現・パナソニック)出身だが、同社は入社と同時に組合に加入する。1984年入社で2014年、同社労働組合連合会副中央執行委員長。16年、電機連合の支援で民進党参院比例初当選。22年7月の参院選で落選。同社が支援しないことを決めそのまま引退。既に同党顧問も辞めている。電機連合内は補佐官入りが報じられるとパニックに陥ったといわれるが、電機連合の勢力の衰えは組織内候補の矢田も当選させられない程度まで衰退している。矢田は補佐官指名に動揺したようでもなく、早々に就任の打診を受けていた節がある。国民民主党の連立入りには「強い不快感」を示していた連合会長・芳野友子もこの件にはさしたるコメントを出していないなど、「矢田と仲が良かった芳野が補佐官入りを推薦したのではないか」(電機連合関係者)との臆測も流れる。
★ただ既に非組合員は当然ながら連合内の組合員の多くも自民党に投票していることを公言してはばからない。民間労組だけでなく、最近は官公労も自公政権が丁寧な対応をするからか、違和感なく受け入れ始めている。産別、単産のさまざまなレベルでの会合には立憲民主、国民民主、社民に加え、自民や公明も参加することが増えているという。連合の最後が近づいた出来事だろう。(K)※敬称略
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