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維新・池下卓衆院議員 公設秘書に脱法「二重報酬」で年収2千万円超…どこが身を切る改革や!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/329282
2023/09/19 日刊ゲンダイ
日本維新の会の池下卓衆院議員(C)日刊ゲンダイ
ホント醜聞には事欠かない連中だ。大阪府議から国政進出した日本維新の会の池下卓衆院議員(48=大阪10区)が地元の高槻市議2人を公設秘書にし、秘書給与と議員報酬を二重取りさせていたことが発覚した。
池下氏は国会議員秘書給与法で義務付けられた「兼職届」を衆院議長に提出しておらず、「政策秘書が届け出を失念していた」などと釈明しているが、スットボケもええかげんにせえちゅう話だ。
そもそも、秘書給与法は公設秘書の兼職を原則禁止していて、議員が許可すれば認められる例外規定があるが、議長への届け出が義務付けられている。
ところが池下氏は、2021年の衆院選で初当選後まもなく、大阪維新の会の高槻市議だった甲斐隆志氏(59)と、市来隼氏(36=現大阪府議)を公設秘書として採用したにもかかわらず、公開される「兼職届」も秘書の基本情報をまとめた「現況届」も出していなかった。提出したのは給与支払いに直結する「採用届」だけ。甲斐氏は23年4月の市議任期満了まで、市来氏は後任が決まった22年2月まで兼職状態だった。
甲斐氏については、22年は衆院から938万円の秘書給与を受け取り、市議報酬の約1100万円と合わせて年間2000万円超の報酬を得ていた。いずれも公金である。
キックバックは否定…「政治とカネ」問題浮上は以前にも
日本維新の会は醜聞続出…(馬場代表と藤田幹事長)/(C)共同通信社
スクープした毎日新聞によると、甲斐氏は今年8月にフェイスブックで池下氏の秘書だと初めて公表。職歴欄を〈衆議院議員 池下卓事務所 秘書 2023年5月1日〜現在〉と更新し、平然とデタラメを書いていた。脱法確信犯だった可能性が高い。
池下氏は報酬のキックバックや還流を否定しているが、「政治とカネ」の問題が持ち上がったのはこれが初めてではない。
祖父と父が高槻市議を務めたいわゆる世襲だ。その世界に不案内ではないはずなのに、昨年1月にも疑惑が浮上。自身の政治団体が父から事務所を無償提供されていたのに政治資金収支報告書に記載しない一方、父から毎年上限額150万円の寄付を受けていた。合算すれば上限額を超え、規正法に抵触する可能性があったが、立件は免れた。
在阪ジャーナリストの吉富有治氏はこう言う。
「『身を切る改革』を標榜する維新は大阪府の知事や議員の報酬を3割削減するなど、政治家の手取りダウンを全国に広げようとしている。善し悪しは別として、自民党のような党が各人を支援する仕組みはない。となると、資産家でなければ政治家を続けるのは難しい。維新にカネにまつわる醜聞が多いのは、一義的には個人の資質ではあるものの、構造的な問題も横たわっているのではないか」
党トップの馬場代表からして、社会福祉法人乗っ取り疑惑が報じられている。鶏が先か、卵が先か。維新とアウトローの親和性の高さを疑う余地はない。
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