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加藤鮎子こども政策相は政治資金還流に居直り…父・紘一氏も「政治とカネ」で議員辞職したのに
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/329237
2023/09/17 日刊ゲンダイ
何も学ばない(加藤鮎子こども政策相)/(C)共同通信社
実父の失脚から何も学ばなかったのか。15日発売の日刊ゲンダイが指摘した「政治とカネ」の疑惑に「問題なし」の立場を貫いている加藤鮎子こども政策相。就任早々、浮上したのは政治資金の還流だ。加藤が代表の資金管理団体「加藤鮎子地域政策研究会」は毎年、事務所の家賃として月15万円を加藤の母親に支出。確認できる2017年以降の5年間で総額900万円が支払われていた。
事務所建物の所有者である親族に政治資金を還流する構図は、昨秋の臨時国会で野党の追及を受けた寺田稔元総務相と秋葉賢也元復興相と一緒。最終的に2人は辞任に追い込まれた。それでも居直る加藤サイドの感覚には呆れる。2大臣の辞任ドミノはもちろん、父親の紘一・元自民党幹事長が権威を失墜させた経緯まで忘れてしまったのか。
当時の森政権に反旗を翻した「加藤の乱」の失敗から、たった1年5カ月後。02年4月に「政界のプリンス」「総理に最も近い男」とまで呼ばれた紘一氏が議員辞職に追い込まれたのも、「政治とカネ」が原因だった。
02年1月に紘一氏の「金庫番」秘書に巨額脱税の疑いが浮上。同年3月に秘書の逮捕を受け、自民離党後も「自分は知らなかった」と突っぱねてきた紘一氏に、トドメを刺したのは政治資金の私的流用疑惑だ。
脱税捜査の過程で、秘書が会計責任者だった資金管理団体「社会計画研究会」から1998年以降、5年間で約9000万円が紘一氏の個人口座に振り込まれ、東京・南青山の自宅マンションの家賃に充てていた疑いが噴出したのである。
「家賃は月110万円。当初、紘一氏は『24時間政治活動をしている』『家賃は政治活動費として処理した』などと私的流用を否定するも、マンション内で借りた3室のうち、記者団との懇談など政治活動に利用していたと言えるのは1室だけと判明。そのセコさ、みみっちさに皆、仰天したものです。紘一氏は02年4月の衆院予算委員会に参考人として招致され、いきなり、その場で議員辞職を表明したのです」(政界関係者)
翌03年の衆院選で政界復帰を果たした後も地元でお詫び行脚を繰り返した紘一氏。それでも二度と政界の表舞台に立つことなく、16年9月に他界した。失意の晩年を過ごした父親の背中から三女の加藤が何ら教訓を得ていないのなら、それこそ感覚のズレた「お嬢さま」でしかない。
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