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【政界地獄耳】連合会長・芳野友子の都合で消えた連立
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202309150000141.html
2023年9月15日7時47分 日刊スポーツ
★首相・岸田文雄は組閣を終えた13日の会見で、国民民主党との連立構想について「まずは自公連立の実を上げることに集中することが大事だ」とし、「いかなる政党とも政策を中心に、必要な連携を進めていくことは考えられる」と国民民主党との連携の可能性について含みある発言をした。この組閣でも事と次第によっては国民民主党との連立が成立し、党代表・玉木雄一郎の入閣が果たせていた可能性があった。そうしていたらこの地味な改造内閣も少しは国民の関心を引いたかもしれない。
★とはいえ、国民民主党の議席が欲しいのではない。求めるのは国民を支持する連合の旧同盟系組合員の動員力だ。「その数を当てにしているわけでもない。保守系民間労組の票が立憲民主党に流れなければいいのだ」(自民党組織担当関係者)。自民党は昨年来、党副総裁・麻生太郎、幹事長・茂木敏充、組織運動本部長(当時)・小渕優子らが国民民主幹部や連合幹部との会合を重ねた。連合内部には自民党幹部と頻繁に会合を重ね、自民党の会議に参加する連合会長・芳野友子ののめり込み過ぎをいぶかる声も上がっていた。
★その後の立憲民主党の凋(ちょう)落などの要素が加わり、内閣改造が取りざたされる頃、どこともなく国民民主の連立入りが話題になる。党本部の組織や麻生が国民との連立に極めて前向きで動きが加速する。「公明党は結局しぶしぶ賛成する」と党内は見極めていた。国民民主党代表選で玉木が圧勝し、6日に玉木と同党幹事長・榛葉賀津也が再選あいさつに芳野を訪ねた。そこで芳野は「連合としては連立政権はありえないと伝えた。連立政権になれば連合が割れる可能性が出てくるので、絶対に避けたいと申し上げた」と記者団に答えたが玉木や榛葉は「私の記憶ではそんな話はなかったと思う」と共にそのやりとりを否定している。10月の定期大会で再選を目指す芳野がこの時期に連立入りに賛成ができず、見送らせたのだろう。芳野の都合で消えた連立といえる。(K)※敬称略
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