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【政界地獄耳】人権後進国の法相経験者・上川陽子外相の不安点
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202309140000107.html
2023年9月14日7時59分 日刊スポーツ
★経産相・西村康稔、官房長官・松野博一、党政調会長・萩生田光一など、12日までの新聞辞令では「重要閣僚の処遇」の文字が並んだが、いずれも留任となり、その重要閣僚のひとつ、外相に就任したのは元法相で岸田派の上川陽子だった。上川の入閣ありきで最後までポストは調整されたともいわれるが、先週の土曜日、9日には外相・林芳正としてウクライナを訪問し首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談。日本は来年早々、日本でウクライナの経済復興会議を開く。キーウでの会見で「平和が戻るまで、日本はウクライナと共に歩んでいく決意を新たにした」とした林の言葉が鼻白む。前日中友好議連会長のキャリアで中国とのチャンネルを維持したのは林の真骨頂だっただけに政界ではこの交代劇を驚く者が多い。
★さて新外相・上川の就任を評価する声は多いが、上川の政治的キャリアを見れば、そうもろ手を挙げて喜べないのではないか。日本が犯罪人引渡し条約を米国と韓国としか結んでいないのは、犯罪人の引き渡しによって基本的人権の侵害を引き起こす可能性があるからで、死刑制度がネックになっているともいわれる。上川は法相時代、18年にはオウム真理教事件の死刑囚13人の死刑を執行。死刑制度を廃止した国が多い欧州ではこの事案が話題になるだろう。
★また21年、名古屋出入国在留管理局に収容中のスリランカ国籍の女性、ラスナヤケ・リヤナゲ・ウィシュマ・サンダマリが体調不良を訴えながら処置をされず死亡した人権無視の事案時も法相は上川で入管庁長官と共に上川は遺族に謝罪している。人権後進国の法相経験者の外相は行く先々でどんな評価と“歓迎”を受けるのか考えると悩ましいのではないか。上川が外相として理解を求める説明をしたとしても実態はさして改善されていない現実と外相はどう向き合うか。(K)※敬称略
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