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河野太郎氏は知っていた? 洋上風力発電参入見直し「本当の実力者」…“弟分”秋本真利議員は逮捕
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/328816
2023/09/08 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
6000万円賄賂受託で逮捕された秋本真利容疑者(右)と“兄貴分”の河野太郎デジタル相(C)日刊ゲンダイ
東京地検特捜部に7日、政府の洋上風力発電を巡る受託収賄容疑で逮捕された、衆院議員の秋本真利容疑者(48)。見返りに計約6000万円の賄賂を受け取ったとされる国会質問は昨年2月。前年末の事業者選定で前社長とは馬主仲間の「日本風力開発」が漏れた後、選定基準の見直しを求めたものだ。
「三菱商事中心の企業連合が圧倒的な安値で総取りしたのを踏まえ、価格だけでなく、稼働時期の早さを重視するよう要請。三菱商事連合の稼働時期が日本風力開発などより数年遅かった点を突いた」(政府関係者)
すると翌3月、政府は唐突に次の公募の締め切りを延期し、選定基準の見直しを表明。10月には稼働時期にも重点を置くよう改めた。トントン拍子でコトが運んだようにも映るが、秋本容疑者はまだ当選4回。副大臣経験もない下っ端に過ぎない。
「ルールの決まっていたレースを止め、いきなりルールを変えるようなもので、そんな大それた政治力があったとは考えにくい」(霞が関関係者)
答弁に立ったのは当時、経産相だった萩生田政調会長だ。実は質問1カ月前の会見で評価基準変更に言及。「(他の陣営も)今後参加しやすいような仕組みを、ぜひ今回の結果を踏まえていろいろ検討しようかと思っている」と語っていた。この発言を引用して萩生田氏が〈自らルール変更を指示〉と指摘していたのが、もともと脱原発仲間で秋本容疑者が兄のように慕っていた河野デジタル相である。
勝手に問題意識まで代弁
2022年6月に日経新聞(電子版)が〈三菱商事の総取り許すな 洋上風力発電、政官絡むバトル〉と題したルポを掲載。突然の基準変更はライバル各社が政界へのロビー活動を展開した結果とにおわす内容に、河野氏は自身のX(旧ツイッター)でカミついた。萩生田氏の指示に不満を持つエネルギー庁が書かせた〈提灯記事〉として8連続ツイート。〈洋上風力の黎明期である今は、価格も大事だがさまざまなプレーヤーにチャンスを与え、力を試させる〉とする萩生田氏の問題意識まで勝手に代弁していた。
秋本容疑者の国会質問には一切、触れず、基準見直しは萩生田氏のトップダウンと強調した河野氏。ちなみに、日経のルポは見直し決定の日、自民党本部で開かれた再生可能エネルギー普及拡大議員連盟の会合に日本風力開発の副会長が出席し、〈「1社(三菱商事)独占は無しにしましょう」。さながら祝勝会のようだった〉と伝えていた。
議連の事務局長は秋本容疑者、顧問には河野氏も名を連ねている。兄貴分はどこまで何を知っていたのか。
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