http://www.asyura2.com/23/senkyo291/msg/695.html
Tweet |
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66760831
「日本国内に衝撃が走ったのか? いや、走らなかった。」
この問題。
「みんな知ってたけど、誰も何もしなかった。」
シャイマ・ハリル、BBC東京特派員の指摘はグサッと胸に突き刺さる。
「沈黙」糞喰らえ、と言わんばかりだ。
これは決して「忖度」などといったものがあったということではない。
「沈黙」こそが、「自分たちの利益に叶う」ものだったということだろう。
明かに、スターを夢見る少年を「自分たちの利益のために食い物にした」共同正犯と言っても過言ではない。
同じようにスターを夢見て芸能界に足を踏み入れた「少女たち」は大丈夫なのか・・・。
以下、記事の抜粋。
日本有数の芸能事務所を作り上げたジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川氏が、所属タレントに性加害を繰り返していたとされる問題で、喜多川氏のめいにあたる藤島ジュリー景子社長は7日、喜多川氏による性加害を初めて認め、社長を辞任したことを明らかにした。
日本国内に衝撃が走ったのか? いや、走らなかった。
それよりむしろ、「みんな知ってたけど、誰も何もしなかった。それがついにおおっぴらになった」という感覚の方が強い。
喜多川氏にはもう何十年も、性的加害の疑惑がつきまとっていた。発言しようとする者は阻止された。芸能界で絶大な権力をもつ巨大な存在と、その帝国が繰り出してくるだろう訴訟の予感が、声を上げようとする人の前に立ちはだかっていたのだ。
加害疑惑の一部はすでに、民事裁判で真実と認められていた。しかし、刑事訴追はされなかった。・・・
喜多川氏は、性加害の対象を常に追い求める「プレデター(捕食者)」だった。同時に彼は、スターを生み出すスターメーカーで、Jポップ界の数々のビッグスターにとっては恩師、恩人だった。権力と成功と、何百人もの少年の夢を、彼はずっと握っていたのだ。
日本で芸能界を目指す10代の少年にとっては、これがスターになるための「暗黙の代償」だったという書き方をした記事もある。
BBCが今年3月に放送したドキュメンタリー「J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル」で発言した被害者の1人は、「これを我慢しないと売れないから」と周りに言われたと話す。・・・
・・・喜多川氏は自分が育てたタレントたちに恐れられ、あがめられていた。
藤島氏らによる7日の記者会見を受けて、ほとんどの新聞は新社長となった東山紀之氏の写真を一面に掲載した。
「"父"ジャニー氏の性加害」という見出しを掲げた新聞もあった。東山氏はかねて喜多川氏を恩人として語り、「父のよう」に慕ってきたと述べていた。
BBCドキュメンタリーの3月放送後、現在は歌手として活動する元ジャニーズ Jr.のカウアン・オカモト氏が4月、自分も15歳の時に虐待被害にあっていたと公表した。そしてカウアン氏は事務所の謝罪会見翌日の8日、自ら記者会見。その中で、「僕自身はジャニーズ事務所という場についての感謝と、エンターテイメントの夢を見させてくれたジャニー氏を恨みきれない思いは、世間にグルーミングと言われても今でもある」と話した。・・・
・・・ジャニー喜多川氏に対する性加害疑惑は何十年も前からあり、日本のマスコミのほとんどは何十年にもわたりその疑惑を調べなかった。
TBSの昼の情報番組ではジャーナリストが、芸能事務所の社内文化を点検するだけでなく、事実上の疑惑隠蔽(いんぺい)につながったマスコミの慣習についても検証する必要があると指摘。なぜメディアがこれに触れてこなかったのか、自問自答しなくてはならないとも話した。
しかし、答えは簡単じゃないかと言えるかもしれない。権力だ。ハーヴィー・ワインスティーン受刑者がハリウッドで権勢を誇っていた当時のこと、強姦罪で有罪となる前のことを思えばいい。
喜多川氏の権力は、事務所の所属タレントだけではなく、そのタレントを積極的に使いたがる放送局、そして番組のスポンサーとなる広告主にも及んだ。マスコミと芸能が密接に絡み合う空間において、決定権を握っていたのは喜多川氏だった。
なぜこの事態がこれほど長いこと、しかもこれほど幅広く続いていたのか。それを理解するには、日本の恥と沈黙の文化も要素となる。
日本では、性的暴力を受けたと女性が発言すれば、その女性が激しい非難と攻撃にさらされることがある。
そこにさらに複雑な要素を何層も重ねていくと、このジャニーズ問題になる。スターになりたくて一生懸命な少年たちが、同性の年長者に気に入られようとする。その同性の年長者がそれを利用して、少年たちに性的加害を繰り返したのだ。
この一連の出来事が日本の芸能界にどう影響するのか、見通しは不透明だ。この国の少年アイドル文化の基礎を築き上げたとされるジャニーズ事務所において、あまりにたくさんの変化が必要とされている。
しかし、「新しいページ」をめくろうとする事務所の第一歩は、今のところあまり芳しいものではない。新社長の東山氏自身が、性加害疑惑を取りざたされている。
記者会見で自分に対する疑惑について東山氏は再三、質問されたが、それに対する答えは、「記憶を呼び起こすのが難しい作業でもあったので、実際したかもしれないし、してないかもしれないというのが本当の気持ち」という内容だった。
そして、藤島氏は社長の立場は退いたものの、代表取締役ではあり続ける。株式も100%保有し続ける。被害者の補償と救済に自らあたるためだという。
そして、ひとつ大事なことは変わらないまま続く。ジャニーズ事務所という名称だ。これには被害者の多くが驚き、落胆した。自分たちが経験したことに照らせば、その加害者の名前を事務所が冠し続けることは自分たちへの侮辱だというのが、多くの被害者の思いだ。
ジャニーズ事務所。英語名は「Johnny and Associates(ジャニーと仲間たち)」。この名前はかつて、日本の芸能界やJポップ・カルチャーそのものを意味するものだったかもしれない。それが今や、日本最大の性的加害スキャンダルを引き起こした加害者の名前を冠する、汚名にまみれたブランドとなってしまった。
記事の抜粋はここまで。
「・・・加害疑惑の一部はすでに、民事裁判で真実と認められていた。しかし、刑事訴追はされなかった。・・・」
どこか既視感を覚える。・・・なんだったか?
権力者、或いは権力者に近ければ、明かな犯罪も見逃され、犯罪そのものが隠蔽される。
何度も見せられてきた「法の執行者たちの闇」
裁判所が逮捕状を発行しても、一介の警察幹部が執行を停止し、形式的に捜査を尽くしたと装って、結局、刑事事件としては不起訴とし、公開の刑事裁判を回避し、犯罪を無かったことにする。
その「同じ犯罪」が民事裁判では、同じ証拠によって「犯罪の存在」が最高裁判所までにも「認知」された「性犯罪」を想起させるものだ。
それでも、「法の執行者たち」は、不起訴とした事案を「再起」する様子を見せない。
その理不尽を「マスコミ」も取り上げようとしない。
「沈黙」こそが、「自分たちの利益に叶う」のだろう。
「・・・記者会見で自分に対する疑惑について東山氏は再三、質問された。・・・」
返答に納得しない記者たちは、同じ質問に拘った。
東山氏は次第に「雄弁」になり、言葉が増えていった。
そして、最後の答えは、「記憶を呼び起こすのが難しい作業でもあったので、実際したかもしれないし、してないかもしれないというのが本当の気持ち」と。
「嘘」を言い、その「嘘」を取り繕うために、口数が増えていく。
誰もが持つ、人の弱み。
「・・・していないかもしれない」と言うに至っては、「語るに落ちる」そのものだろう。
人は、「やっていないこと」を記憶することは出来ない。
シャイマ・ハリル、BBC東京特派員が記事で言う。
「・・・その加害者の名前を事務所が冠し続けることは自分たちへの侮辱だというのが、多くの被害者の思いだ。・・・」
被害者の「この思い」を共有できるまでは、この問題は解決しない。
つまりは、「ジャニーズ事務所」を無くさない限り、この問題は解決しない。
速やかに「ジャニーズ事務所」をたたみ、「清算会社」に引き継いで、被害者の救済と、今現在の事務所所属員の身の振り方を支援することを誠意をもって進めるべきだろう。
その為のトップは、外部から招へいした方がよい。
効率を考えれば、第三者委員会から人選するのが適切ではないかと・・・。
この事件に触れて、個人的にはそう思う。
そして、社会全体で確認しなければならないことが残っている。
「同じようにスターを夢見て芸能界に足を踏み入れた「少女たち」は大丈夫なのか・・・。」
「雄弁は嘘」、「沈黙は禁」
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK291掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK291掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。