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「なぜ防衛費を上げるのですか」 小学6年生が岸田首相へ送った手紙(毎日新聞)
http://www.asyura2.com/23/senkyo291/msg/464.html
投稿者 達人が世直し 日時 2023 年 8 月 15 日 21:35:27: iuMpjLXhf.DAA kkKQbIKqkKKSvIK1
 

https://mainichi.jp/articles/20230810/k00/00m/040/168000c


恐るべきは子供らの{純粋な感性」。
大切にしたい。
私達大人は「恥じ入るしかない」と思わさせられる。

<なぜ自衛隊が、国を守る以外に攻めてもいいというルールになったのですか?>

<平和は自分だけの意見ではなく、人の意見もちゃんと聞き、いろいろな意見があることを理解しないと平和にはならないと思います。なので沖縄の声も聞いてください。それとも何か聞かない理由があるのですか?>

・・・手紙で書いた質問は多くの人が疑問に思っていること。もう少し、しっかり答えてほしい。そんな声が上がり、児童らは再び岸田首相に手紙を出したが、音沙汰はなかった。

「日本はかつて起こした戦争でたくさんの人が亡くなり、多くの人がつらい思いをしました。防衛費を上げることは戦争につながるような気がします。沖縄戦をはじめ、日本が関わってきた戦争のことが過去のことになってしまうことが嫌です。まだ、お返事を待っています」


小学6年生の言葉だそうだ。
日本の未来はまだまだ捨てたものじゃない。



以下に記事の抜粋を記す。


 なぜ、防衛費を上げるのか。

 日本はアメリカのことをどう思っているのか。

 小学6年生には、分からなかった。だから、岸田文雄首相に手紙を書いた。【宮城裕也】


岸田首相に伝えたい

 東京都世田谷区の私立和光小6年の36人が今年初めに書いた手紙は、こう始まる。

 <私たちは、社会科や総合学習で、沖縄のことや戦争のことを学んできました。戦争は遠い昔の話だと思ったのに、今も苦しんでいる人がいることや、今にも続く問題であることがわかりました>

 <戦争は怖いし、絶対にやってはいけないと思っていたのに、ニュースで防衛費をあげようとしていることを知りました。そこで岸田首相に『ぜひ聞いてみたい、伝えたい』という声があがって、クラスのみんなで手紙を書きました>


 ・・・日本が相手国のミサイル拠点などを攻撃する力を持つことを決め、岸田首相が防衛費の増額を指示したころだった。

 児童らは、政府の安全保障政策への思いや疑問をつづった。

 <今、北朝鮮が日本にミサイルをうってきていますが、うってきているから軍事費を増やすのはダメだと思います>

 <逆に中国などが怒って、攻撃してくるかもしれないと思いました>

 <防衛費1兆円を他の税からとるのは、さすがにひどいと思います。他の案はないのですか?>

 <なぜ自衛隊が、国を守る以外に攻めてもいいというルールになったのですか?>


沖縄の声を聞かない理由は?

 和光小では6年生が1年間、沖縄の歴史や文化、社会問題を学ぶ。集大成として3泊4日で沖縄県を訪れている。1987年から続く平和学習だ。

 児童36人は、第二次世界大戦中の沖縄戦で家族8人を失った女性から「できれば、痛がらずに死にたいと願った」と聞いた。

 米軍普天間飛行場(宜野湾市)や政府が移設先とする名護市辺野古のキャンプ・シュワブ周辺を見て回った。2019年の県民投票で移設反対が7割を占めたことも知った。

 沖縄で見聞きしたことを踏まえ、女子児童は全員で書いた手紙に加え、こんな思いをつづった。

 <平和は自分だけの意見ではなく、人の意見もちゃんと聞き、いろいろな意見があることを理解しないと平和にはならないと思います。なので沖縄の声も聞いてください。それとも何か聞かない理由があるのですか?>


米軍基地がある意味「分からない」多数

 米軍基地は何のために日本にあるのか。・・・

 ・・・基地があるから守られている気もする。米軍基地が攻撃されて、周りの住民が巻き込まれるかもしれない……。

 結局、クラスでは「分からない」という意見が多数を占めた。

 ・・・米軍横田基地に「話を聞きたい」とメールを送ったが返信はなかった。・・・

 米大統領だったバラク・オバマ氏は毎週6万5000通の手紙を受け取っていた。・・・毎日10通の返事を出していたと英BBCが報じている。

 和光小の児童らも23年2月1日、手紙を出した。住所を首相官邸、宛先は岸田首相とした。

首相の回答は…

 岸田首相は2月24日の記者会見後、報道各社が追加で示した質問への回答で、手紙について言及した。

 「一つ一つにお返事を出すことは困難でありますが、安全保障政策については、国民の皆さんのご理解を得られるよう努めていきます」

 ・・・手紙で書いた質問は多くの人が疑問に思っていること。もう少し、しっかり答えてほしい。そんな声が上がり、児童らは再び岸田首相に手紙を出したが、音沙汰はなかった。

 児童らは中学生になった。今、どう思っているのか。女子生徒の一人は言う。

 「岸田さん個人の思いを直接聞きたかったです。反対の声もたくさん出たはずなのに防衛費を上げることは本当に国民のためになるのかな」

 別の女子生徒はこう話した。

 「日本はかつて起こした戦争でたくさんの人が亡くなり、多くの人がつらい思いをしました。防衛費を上げることは戦争につながるような気がします。沖縄戦をはじめ、日本が関わってきた戦争のことが過去のことになってしまうことが嫌です。まだ、お返事を待っています」

安保3文書の改定

 日本政府は22年12月、相手国のミサイル発射拠点などをたたく「反撃能力(敵基地攻撃能力)」を明記した国家安全保障戦略など3文書を閣議決定した。・・・他国への攻撃能力を保有しないとする従来の防衛政策から大きく転換した。

 また、・・・国内総生産(GDP)比で1%程度だった防衛関連予算を27年度に2%に引き上げる。23〜27年で総額43兆円を確保する見通しで、財源の一部は法人税や所得税、たばこ税を充てる方針・・・


記事の抜粋は以上。


「・・・児童らは再び岸田首相に手紙を出したが、音沙汰はなかった。・・・」

何人の子供が傷ついたことだろうか。
岸田首相はお詫びの言葉を添えて、返事を書くべきだろう。

子供たちは、今でも、
「・・・まだ、お返事を待っています」

岸田首相が守るべきは、自身の面子ではなく、「子供らの純粋な感性」であるべきだ。

そういう私も、小さいころには持っていたはずの「純粋な感性」は、今では記憶にすら残っていない。

それでも知りたい。

<なぜ自衛隊が、国を守る以外に攻めてもいいというルールになったのですか?>





 

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コメント
1. 2023年8月15日 22:28:13 : WOVJTO6H0s : ZGZUYWdHTVdGd3M=[3] 報告
うじ虫「サンケイ」を引用している時点で見る価値無し、と判断しております。
2. ChatGPT[9] gmKCiIKBgpSCZoJvgnM 2023年8月15日 23:25:24 : NNj2OYpJSg :TOR aTRsUk1UN2ZJbHM=[11] 報告
Q.日本は何故、防衛費を上げる必要があるのですか?

1.地域の安定と平和維持:
東アジア地域は、中国や北朝鮮などの国々との関係が複雑で、緊張が続くことがあります。日本はその地域に位置し、周辺国との安定的な関係を維持する必要があります。防衛力を強化することで、地域の平和と安定を維持し、安全保障に貢献することが求められます。

2.軍事的優位の確保:
日本は国際的な安全保障の枠組みとしてアメリカとの同盟を持っており、この同盟に基づいて防衛を行っています。しかし、独自の軍事能力を維持し、必要に応じて独立した行動が取れることは重要です。防衛費の増加によって、自国の軍事力を強化し、安全保障の信頼性を高めることが可能です。

3.テクノロジーの進化と新たな脅威:
軍事技術の進化により、新たな脅威が生まれる可能性があります。サイバー攻撃やミサイル技術の発展などが、日本の安全保障に影響を与える可能性があります。防衛費の増加によって、これらの新たな脅威に対処するための対策を講じることができます。

4.自衛隊の現代化と訓練の強化:
防衛費の増加は、自衛隊の装備や技術の現代化、兵員の訓練の向上に役立ちます。現代的な装備と高度な訓練を通じて、より効果的な防衛体制を築くことができます。

3. 2023年8月16日 00:29:38 : pNlPCkSbrE : UHFWeXlvcDg5aEk=[2765] 報告
>1.地域の安定と平和維持:

台湾問題に介入するためだろう。地域の安定と平和維持に逆行する

>2.軍事的優位の確保:
>しかし、独自の軍事能力を維持し、必要に応じて独立した行動が取れることは重要です。防衛費の増加によって、自国の軍事力を強化し、安全保障の信頼性を高めることが可能です。

それで単独で中国に対して優位に立てるのかな?

こちらが優位に立てば、先方は劣位と言うことになる。
これ典型的な盾と矛の話になる。

4. 2023年8月16日 05:23:10 : jFzYhIr89E : RkhVeHd1NHhEeFE=[2] 報告

”純粋”な子供なら、日本はなぜミサイルを打ってくる北朝鮮を懲らしめないのですか?、日本はなぜ日本の領海に無断で入ってくる中国船を追っ払わないのですか?、日本にはなぜいつまでもアメリカ軍の基地があるのですか?、という質問をすると思うよ。(笑)

 

5. 2023年8月16日 10:39:38 : niyy4hTwUA : OHU1UGRCUHhtN0k=[11048] 報告
日本にある米軍基地は、日本をダメリカによる支配下に置きつづけるためだけに、存在している。
実際、中国と戦争になったら、ダメリカ軍は真っ先に逃げ出すだろう。
日本の防衛というのは建前に過ぎない。
6. 2023年8月16日 14:18:49 : xKoqUmJet2 : VWk4THVrS2hPRVk=[130] 報告
<△26行くらい>
>>1.地域の安定と平和維持:

自国の防衛力強化は相手の国にとっての”攻撃力強化”であり、相手国の防衛力強化の口実になるのは言うまでもありません。常日頃から中国の”防衛力強化”に対し”攻撃力の強化である”と断言し、軍事力強化を図っている日本と何ら変わりません。
ナイフをちらつかせ融和を説いても、相手が信用しないのは当たり前であり、関係が複雑であればあるほど、粘り強い話し合いを行い妥協点を導き出す事こそが知性と言葉を持った人間の所業であり、牙と爪で威嚇し相手を従属させようという今の日本の在り方は戦前日本と何ら変わりありません。

>>2.軍事的優位の確保:

仲間を募り、数と暴力の優位性を持つことは、自らの行動に傲慢と慢心を生むのは当然の成り行きです。これをもって独自の行動が保証されると言うのならば、当然周辺国は疑念と恐怖を持たざるをえず、周辺国との安全保障の信頼性を著しく失墜させることは容易に想像できます。

>>3.テクノロジーの進化と新たな脅威:

現実世界において犯罪者が存在するように、社会に対し脅威になりえる存在は幾多もありますが、それは全世界に居住している一般市民全般に言える事であり、そのことを理由に日本独自で対抗手段を構築すれば、逆に他の国にとっては自国に行使されるかもしれない脅威となりうると映るでしょう。そうならないためにはそういう脅威に対しては、やはり周辺国との話し合いが基本でしょう。

>>4.自衛隊の現代化と訓練の強化:

これも程度問題であり、特化しすぎると、外敵のみならず自国民に対してすら行使されうる可能性も考慮され、常に人権と民主主義の基本知識の習熟を伴わせる事が基本でしょう。

未だに”万人の万人に対する闘争”的な発想が最近になってより先鋭化してしまっている現状を見るにつけ、人類は未だ進化の途上にある事を再認識します。

7. 2023年8月16日 14:23:09 : xKoqUmJet2 : VWk4THVrS2hPRVk=[131] 報告
6の者です。引用符間違いました。1,2,3,4の方失礼いたしました。
8. 2023年8月16日 18:17:38 : rYUOvuhSGg : LnNqMkJWNjZYU0E=[530] 報告
小学生への回答として
非正規雇用の対策として
増えた防衛を三菱重工などにツわず
自衛隊員増員にあてましょう
そしてドローン操縦者は増やす為ましょう
これが負い一石三鳥にもなります
経産カルト爺民党は一番ン反対するだろうけど
立憲もいわないな「
9. 2023年8月16日 18:17:42 : gSqfpwYSJI : UkI5ZURJLksuVFE=[4] 報告
安倍は無能なアホ、菅は髪足りん、ノータリンだったが、岸田は何一つ自分の言葉で喋らない引きこもり野郎だ。
10. 2023年8月16日 18:18:46 : hHRyrQsPsY : Nk5rVnVxSUM2Vk0=[1406] 報告
おもしろい文章だな〜〜〜。

これは子供が書いたものではない。こども、小学生に変装したなりすまし記事だが、おとなが書いたものだ。
新聞記者がこどもが書いたことにして書いている。

なぜそんなややこしいことをするのか?本当は新聞記者も批判したいのだが、面と向かって言うとおっかないので、子供がこう書いているという記事を書けば安全だ、ということなのか。よくわからない。

11. 2023年8月16日 19:58:54 : H3qewymxyA : akJmdGxndm1hajY=[-7164] 報告
【日常と化したバラマキ】岸田内閣、フィリピンに11億円、パラオに3億7000万円の無償資金協力を表明 パラオには計24億4700万円

https://rapt-plusalpha.com/81419/

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理

12. ねこにゃん1[774] gsuCsYLJguGC8YJQ 2023年8月17日 04:17:30 : sVbGiRCZx6 :TOR Wm9QSjlSaHJ5ZVU=[6] 報告
(ΦωΦ) 国を攻めてもいいルールに「なった」んじゃなくて、日本国政府がルールを「変えた」

(ΦωΦ) 果物じゃないんだから、ルールが勝手に変わるか?

(ΦωΦ) ジャップ(のガキ)さあ、その鈍感な言語感覚なんとかしなよ

[12初期非表示理由]:管理人:アラシ

13. 2023年8月17日 10:54:51 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[-116] 報告
<■94行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
防衛白書を読み解く
Bウクライナ侵略続けるロシア 中国と軍事連携「重大な懸念」
2023/8/16 18:15
https://www.sankei.com/article/20230816-ZLZP3ERVIVMW7O3CWXG5CLTX7I/
ロシアが2022年2月にウクライナ侵略を開始してから約1年半、戦況は現在も予断を許さない。
令和5年版防衛白書は、ロシアが侵略の長期化によって
「通常戦力を大きく損耗したものとみられる」
と分析し、中長期的な国力低下や周辺諸国との軍事バランスに変化が生じる可能性を指摘した。
世界最大の核保有国であるロシアは、核兵器の使用をちらつかせ、隣国ベラルーシへの戦術核兵器の配備も進める。
白書は、ロシアにとっての戦況悪化により
「抑止力としての核戦術を一層重視していくとみられる」
と警鐘を鳴らす。
「ロシアによるウクライナ侵略の教訓」
と題した
「解説」
を掲載したのも2023年の白書の特徴だ。
侵略の軍事的背景として、ウクライナがロシアに対し
「十分な能力を保有していなかった」
と指摘。
ロシアのような意思決定過程が不透明な国から自国を守るためには
「力による一方的な現状変更は困難であると認識させる抑止力が必要」
と結論付けた。
また、宇宙・サイバー・電磁波や無人機、核の脅しなどを組み合わせた
「新しい戦い方」
にも着目し、防衛力の抜本的強化の必要性を改めて強調した。
白書では中国とロシアによる軍事連携の深化に強い危機感を示した。
中露両軍は2019年7月以降、日本周辺での爆撃機による共同飛行を計5回実施。
2022年9月には中露艦艇が北海道西方の海域で機関銃を射撃し、共同航行した。
度重なる中露両国の共同活動は
「我が国に対する示威活動を明確に意図したものだ」
とし、初めて
「安全保障上、重大な懸念」
と位置付けた。
ロシアはウクライナ侵略を続ける一方、極東でも活発な活動を継続しており、北方領土を含む地域に最新装備の導入が進められている。
白書は
「中国との戦略的連携と相まって安全保障上の強い懸念」
だとして、動向を注視していく考えを示した。

防衛白書を読み解く
A台湾情勢 中国有利へ「急速に傾斜」
2023/8/8 18:06
https://www.sankei.com/article/20230808-ZLFTRAELGZO6RITYIX5FICC2DY/
中国が統一に向けて軍事的威圧を強める台湾情勢について、令和5年版防衛白書は
「国際社会において急速に懸念が高まっている」
「軍事的緊張が高まる可能性も否定できない」
と記載し、強い危機感を示した。
中台の軍事バランスは
「中国側に有利な方向に急速に傾斜する形で変化している」
と分析。
「中国側に有利な方向に変化」
と表現した2022年の白書よりも更に踏み込んだ。
中国は、台湾を
「核心的利益の中の核心」
と位置付ける。
習近平国家主席は2022年10月の中国共産党大会で、台湾統一に向け
「武力行使の放棄を決して約束せず、あらゆる必要な措置を講じる選択肢を留保する」
と強調した。
実際、軍事活動はより活発化している。
白書によると、2022年に台湾周辺空域に侵入した中国軍機は延べ1700機以上で、2021年の970機以上を大きく上回る。
2022年8月には、ペロシ米下院議長(当時)の訪台に反発し、台湾周辺で
「統合軍事行動」
を実施。
台湾の封鎖、対地・対艦攻撃、制海権・制空権の獲得に関する作戦の他、サイバー攻撃や偽情報の流布など大規模な軍事演習を展開した。
白書は、演習が台湾侵攻作戦の一部を想定していた可能性を指摘する。
中国はこの時の演習で、計9発の弾道ミサイルを台湾周辺に向けて発射したが、そのうち5発は日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾した。
白書は
「地域住民に脅威と受け止められた」
とし、
「台湾有事」
が日本の安全保障に直結することを示唆した。
米国のバイデン政権が台湾支援の姿勢を鮮明にする中、白書は台湾を巡る米中対立が
「一層顕在化していく可能性がある」
との懸念も示し、日本として
「一層緊張感を持って注視していく必要がある」
と訴えた。

防衛白書を読み解く
@中国の軍拡「最大の挑戦」
2023/8/8 1:14
https://www.sankei.com/article/20230808-2XWZP4RHKRJO7JHPN4QF2TXMCQ/
令和5年版防衛白書では、中国の軍事動向について
「わが国と国際社会の深刻な懸念事項」
「これまでにない最大の戦略的な挑戦」
と位置付けた。
2022年12月に閣議決定した国家安全保障戦略など安保3文書の表現を踏襲し、
「強い懸念」
とした昨年の白書よりも踏み込んだ。
強い危機感を打ち出した背景には、中国が急速に軍事力を強化し、東・南シナ海や日本周辺で活動を活発化させている現状がある。
中国が公表する2023年度の国防予算は1兆5537億元(約31兆740億円)で、日本の4.7倍に上る。
2013年度から10年間で約2.2倍、1993年度から30年間では約37倍にも膨らんでおり、白書では国防費として公表している額は
「実際に軍事目的に支出している額の一部に過ぎないと見られる」
とも分析。
2023年10月の中国共産党大会の報告を踏まえ、21世紀半ばまでの
「世界一流の軍隊」
を建設する目標について
「前倒しを検討している可能性がある」
と警戒する。
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での動きもエスカレートさせている。
日本政府による2012(平成24)年の国有化以降、活発になった中国海警船による領海、接続水域での活動は近年、
「恒常化」
している。
2023年3月末から4月初めにかけては、過去最長の80時間以上に渡って領海侵入した。
海空軍による太平洋進出の動きも含め、白書は
「更なる活動の拡大・活発化を推進する可能性が高い」
と警鐘を鳴らす。
岸田文雄首相は2023年6月21日の記者会見で、対中外交について
「あらゆるレベルで緊密に意思疎通を図っていくことは重要だ」
と述べ、自身の訪中も含め、直接対話によって威圧的な行動に歯止めを掛けたい考えだ。
白書では、中国の脅威に対し
「防衛力を含む総合的な国力と同盟国・同志国などとの連携により対応すべき」
と強調した。

2022年12月の安保3文書策定後、初めてとなる令和5年版防衛白書が公表された。
日本を取り巻く安保環境や防衛力強化など主な内容を読み解く。


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